JP4492237B2 - ガス放電パネルのエージング方法およびエージング装置 - Google Patents

ガス放電パネルのエージング方法およびエージング装置 Download PDF

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Description

本発明は、電極間に放電を発生させてプラズマを生成し、画像表示を行うガス放電パネル、例えばプラズマディスプレイパネルのエージング方法およびエージング装置に関する。
プラズマディスプレイパネルは、大画面、かつ薄型、軽量であることを特徴とする視認性に優れた表示デバイスである。プラズマディスプレイパネルの放電方式としてはAC型とDC型とがあり、電極構造としては3電極面放電型と対向放電型とがある。しかし現在は、高精細化に適し、しかも製造の容易なことからAC型かつ面放電型であるAC型3電極プラズマディスプレイパネルが主流となっている。
AC面放電型のプラズマディスプレイパネルでは、図8に示すように、ガラス基板などの透明な前面側の基板1上には、走査電極2と維持電極3とで対をなすストライプ状の表示電極4が複数形成され、そしてその表示電極4を覆うように誘電体層5が形成され、その誘電体層5上には保護層6が形成されている。また、背面側の基板7上には、表示電極4と立体交差するように、絶縁体層8で覆われた複数のストライプ状のアドレス電極9が形成されている。このアドレス電極9間の絶縁体層8上には、アドレス電極9と平行に複数の隔壁10が配置され、この隔壁10間の絶縁体層8上に蛍光体層11が設けられている。
これらの基板1と基板7とは、表示電極4とアドレス電極9とが直交するように、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、周囲が封止され、そして放電空間には、例えばネオン(Ne)とキセノン(Xe)の混合ガスが放電ガスとして封入されている。また、放電空間は、隔壁10によって複数の区画に仕切られており、各区画には赤色、緑色および青色の蛍光体層11が一色ずつ順次配置されている。そして、表示電極4とアドレス電極9とが交差する部分には放電セルが形成され、パネル内で放電セルの存在する領域が表示領域である。
このような構成のプラズマディスプレイパネルにおいては、表示を行うべき放電セルにおいて、走査電極2に走査パルスを印加すると同時にアドレス電極9に書き込みパルスを印加することにより、走査電極2とアドレス電極9との間でアドレス放電を行う。その後、走査電極2と維持電極3との間に、交互に反転する周期的な維持パルスを印加することにより、アドレス放電を行った放電セルにおいて走査電極2と維持電極3との間で維持放電を行い、所定の表示を行うものである。
また、このようなプラズマディスプレイパネルは、大きく分けて前面パネルと背面パネルの2つの部分から構成され、次のようにして製造される。まず、前面パネルは、基板1上に透明導電膜による電極を形成した後、銀(Ag)などの電極材料を印刷、焼成してバス電極を形成することにより走査電極2および維持電極3を設け、その上に誘電体ガラス材料を塗布して焼成することにより誘電体層5を形成し、その後酸化マグネシウム(MgO)の蒸着により保護層6を形成することにより作製される。
一方、背面パネルは、基板7上にAgなどの電極材料を印刷、焼成してアドレス電極9を形成した後、ガラス材料を塗布して焼成することにより絶縁体層8を形成し、次にアドレス電極9の間に位置するように絶縁体層8上に隔壁10を形成し、さらにその隔壁10間に蛍光体材料の塗布、焼成により蛍光体層11を形成することにより作製される。
このようにそれぞれ所定の工程を経た後は、背面パネルの周囲に封着ガラスフリットを塗布し、前面パネルと重ね合わせた後、封着ガラスフリットを加熱溶融させる封着工程を行うことにより、前面パネルと背面パネルの外周部を封着ガラスで封着する。次に、前面パネルと背面パネルとの間に形成される放電空間の内部を排気する排気工程を行い、その後、放電空間に放電ガスを所定の圧力で封入することによりプラズマディスプレイパネルが組み立てられる。
このように組み立てられた直後のプラズマディスプレイパネルは、一般に動作電圧(パネルを全面均一に点灯させるために必要な電圧)が高く放電自体も不安定である。そこで、例えば特許文献1に記載されているように、プラズマディスプレイパネルの製造工程では主に走査電極2と維持電極3との間に交番電圧を印加して、すべての放電セルにおいて所定の時間にわたって強制的に放電(エージング放電)を起こすことによりエージングを行い、動作電圧を低下させるとともに放電特性を均一化かつ安定化させている。また、パネルの上方にファンを設置しそのファンによりパネルを冷却するようにしている。
特開2002−231139号公報
しかしながら、ファンを用いてパネルを冷却しながらエージングを行った場合、パネルを表示点灯させると表示画像に色むらが発生することがあった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、色むらの発生を抑制した表示品質の高いガス放電パネルを得ることができるエージング方法およびエージング装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、ガス放電パネルに所定の電圧を印加してエージング放電を行うエージング方法において、前記エージング処理時に前記ガス放電パネル表面に冷却用空気を吹き付け、かつその冷却用空気を吹き付ける方向を前記ガス放電パネルの表示面の法線方向に対して角度を持たせたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ガス放電パネル表面に冷却用空気を吹き付ける方向と前記ガス放電パネルの表示面の法線とのなす角度が5度〜80度の範囲であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ガス放電パネル表面に冷却用空気を吹き付ける風量を時間的に変化させることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ガス放電パネル内部に少なくともXeを含む希ガスが封入されており、前記希ガス量に対するXe量が体積比10%以上であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、エージング時のパネル点灯領域面内の温度分布が±20℃以下であることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項6に記載の発明は、ガス放電パネルに所定の電圧を印加してエージング放電を行うエージング装置において、前記パネル表面に送風するための送風装置を有し、エージング中に前記送風装置から前記パネル表面への冷却用空気を送風する方向と前記ガス放電パネルの表示面の法線方向との間に所定の角度を持たせたことを特徴とするガス放電パネルのエージング装置である。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、ガス放電パネル表面への冷却用空気を送風する方向と前記パネルの表示面の法線との間の角度が2種類以上存在することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、送風装置が複数個配置されており、その複数個の送風装置のうち、少なくとも1台の送風装置は回転数が変化するものである。
本発明によれば、色むらのない表示品質の高いプラズマディスプレイパネルを生産することができる。
本発明者らは、表示画像に色むらが発生する原因について鋭意検討した結果、次のように考察した。
プラズマディスプレイパネルは通常、対角32インチから80インチのように大きいため、送風装置としてのファンを複数個配列してパネル表面に送風することによりパネルを冷却することになる。この場合のエージング時の温度分布について詳細に調べたところ、複数個のファンを配列して冷却することにより、パネル表面での気流の流れに分布を生じる(つまり、空気の流れの良いところと、空気の流れがあまり無くよどむところが発生する)ために、パネルの表示領域内において、温度が高い高温領域と温度が低い低温領域とが近接して発生し、短い距離で大きな温度差が発生し易いことを見出した。
そして、パネルの温度に依存してパネル内の各電極間の放電開始電圧が変化するため、エージング時におけるパネルの表示領域内での温度の違いによってエージングの掛かり易さに差が生じる。つまり、高温領域では放電開始電圧が小さいため、同じ印加電圧でもより多くの放電電流が流れ、よりエージングが進み、益々放電開始電圧が小さくなる。一方、低温領域では放電開始電圧が高く、放電電流が少なくエージングの進行も温度の高い領域に比べ遅くなる。
したがって、温度の高い領域ではエージングがどんどん進行するのに対して、温度の低い領域ではエージングの進行が遅く、エージング終了時にはパネルの表示領域で放電開始電圧の差がより大きくなって残ってしまう。このような放電開始電圧の差があると、パネル動作時においても放電電流の差、すなわち輝度差になって表れ、色むらが発生して表示品質を著しく低下させてしまう。特に、高温領域と低温領域とが近接していると色むらが顕著となる。
以上のように、エージング時に複数のファンでパネルを冷却すると、パネル表面での気流の流れに分布を生じてパネルの表示領域内で温度差が大きくなり、また高温領域と低温領域とが近接して発生し、その結果、パネルに画像を表示したとき色むらが発生して表示品質を著しく低下させるということを見出し、本発明に至ったものである。
本発明は、ガス放電パネルに所定の電圧を印加してエージング放電を行うエージング方法において、エージング処理時にガス放電パネル表面に冷却用空気を吹き付け、かつその冷却用空気を吹き付ける方向を前記ガス放電パネルの表示面の法線方向に対して角度を持たせたもので、冷却用空気を吹き付ける方向がパネルの表示面の法線方向と平行でない期間が存在するようにすることにより、パネルの表示領域内の温度を均一化し、色ムラのないガス放電パネルのエージングを可能とするエージング方法である。
また本発明は、ガス放電パネルに所定の電圧を印加してエージング放電を行うエージング装置において、パネル表面に送風するための送風装置を有し、エージング中に送風装置からパネル表面への冷却用空気を送風する方向とパネルの表示面の法線方向との間に所定の角度を持たせたもので、パネルの表示領域内の温度を均一化し、色ムラのないガス放電パネルのエージングを可能とするエージング装置である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本発明において、パネルの構成および製造工程については、前述した内容と同様であり、その説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1によるプラズマディスプレイパネルのエージング装置を用いてエージングを実施している状態を示す概略平面図であり、図2は図1のA−A’線での断面を見た様子を模式的に示した図である。本実施の形態においては、パネルの上方に送風装置としてファンを複数個配置してパネルを冷却するようにしているが、図1ではファンの図示を省略している。
図1に示すように、パネル12の走査電極2(X1,X2,・・・,Xn)は短絡手段13により共通接続され、維持電極3(Y1,Y2,・・・,Yn)は短絡手段14により共通接続され、アドレス電極9(A1,A2,・・・,Am)は短絡手段15により共通接続されている。そして、走査電極2、維持電極3はそれぞれ短絡手段13、短絡手段14を介してエージング電源16に接続され、アドレス電極9は短絡手段15を介して接地されている。なお、アドレス電極9に電圧パルスを印加してもよいし、あるいはアドレス電極9を浮遊状態としてもよい。
また、図2に示すように、パネル12は、熱伝導性の高い(実用的には熱伝導率が0.5W/m・K以上)バックプレート17上に配置され、パネル12の上方には送風装置であるファン18が複数個、所定の位置に固定して配置されている。また、パネル12とファン18との間には風向制御板19(垂直の方向に長い形状をしている)が配置されており、風向制御板19は、パネルの面に立てた法線20に対し所定の角度(θ)の方向から冷却のための風を送る。つまり、パネル表面から見た風の来る方向21は、風向制御板19の面方向と平行であり、法線20に対し角度θを持たせている。
このように、本実施の形態のエージング装置は、複数個のファン18および風向制御板19を有しており、エージング時には、ファン18から風向制御板19を介してパネル12の表面に送風する。風向制御板19が無い場合、ファン18からの風は法線20に対し平行に移動し、パネル表面に到達する。パネル12周辺では、ファン18からの風はパネル12の外側に流れていくが、パネル12の中央部では風が逃げる場所が無く、ファン18とファン18の間の風速の弱いところで逆方向に、つまりパネル12表面からファン18に向かう方向に移動していく。この部分が気流の滞留部になり、この部分でのパネル12の表面温度が高くなる。
従って、ファン18の真下のように風速の強い部分は良く冷却されるが、ファン18とファン18の間の気流溜まりを形成するところは冷却効果が低く、パネル12面内に温度分布がほぼ固定されたパターンで形成されてしまう。
一方、本発明のように風向制御板19を設け、ファン18からの送風を法線20に対し、所定の角度θで方向を変えるように送風方向を可変することにより、ファン18からパネル12の表面に一様に送風することにより、気流の滞留が無く、このため、風向制御板19を用いることによってパネル12の表示領域内において温度を均一化することができ、低温領域と高温領域とが近接して発生することを抑制することができる。
図3は、エージング電源16から出力される電圧パルスの波形図であり、電圧Vsの矩形パルス(周波数:20kHz〜100kHz)が交互に出力され、走査電極2と維持電極3との間に放電(エージング放電)を発生させる。
次に、本実施の形態によるエージング装置を用いてエージングを行ったときの具体例について説明する。
ここで使用したパネル12は、対角42インチのサイズ、画素数1028×768(すなわちm=1028、n=768)のものを使用した。パネル12に封入したガスはNeとXeからなる混合ガスであり、混合ガス中のXeの体積比を10%〜40%とした。エージング時間は8時間、エージング時のVsは450V一定とし、風向制御板19を用いてパネルの法線20に対して30度の角度(θ:30度)から送風を行いながらエージングを行った。エージング終了後、この実施例のパネル12の表示特性を調べたところ、パネル全面が均一に点灯する電圧は180Vであり、この電圧でのパネル面内の表示特性は均一であり、色むらや明暗差は視認できず、優れた表示品質を得ることができた。
比較例として、上記と同じパネル12を用い、風向制御板19の無い状態でファン18からの送風を法線20に対して平行に行うエージングを実施した。風向制御板19を外した以外は、上記と同じ条件でエージングを行い、この比較例のパネルについても同様に表示特性を調べた。その結果、表示領域内の放電開始電圧の分布が大きく、パネル全面をほぼ均一に点灯するには190Vまで電圧を上げる必要があった。また、この電圧でも全白表示時にマゼンタやイエローに少し着色している領域が確認でき、実施例のパネルに比べて明らかに表示品質が劣っていた。
この差の原因を調べるため、エージング時におけるパネルの表示領域内の温度分布を調べたところ、比較例のパネルでは、温度上昇がほぼ飽和した時点で73±30℃であったのに対し、実施例のパネルでは75±20℃であり、比較例のパネルに比べて実施例のパネルでは表示領域の温度を均一化することができた。しかも、比較例のパネルにおいて温度の低いところが表示特性評価において放電開始電圧が高く、色むら発生部とほぼ位置が対応していた。
このようにエージング時に、冷却のための送風をパネル12の表面の法線20に対し角度を設けて行い、パネル表面上において空気の流れが滞留することのないようにすることによってパネルの表示領域内の温度を均一化することができ、風向制御板19を用いない場合に比べて、より均一にエージングを実施することができる。
なお、パネル12の冷却効率を著しく低下させることなく、表示ムラの無いエージングを行うためには、図2のθは5度〜80度の範囲であることが好ましく、最適には10度〜60度である。風向制御板19の数や間隔(ピッチ)およびファン18を配置する位置やその数は、パネル12のサイズやファン18の大きさ等によって適宜設定される。
風向制御板19は、平行に配置する(θが同じ)のが好ましいが、最も温度分布が小さくなるように各風向制御板19で適宜角度θを調整しても良い。また、風向制御板19の間隔についても等間隔であることが好ましいが、最も温度分布が小さくなるように適宜間隔を調整しても良い。風向制御板19の配列方向も、上述のように図1において下向き送風としても良いが、逆に上向きや左右どちらか、もしくは対角方向に送風するように配列しても良い。また、風向制御板19の形状も上記のような直線形状だけでなく、扇形や波形など曲線であってもよいし、折れ線形状であってもよい。要は、パネル12の法線に対して所定の角度θをもってパネル12表面に送風できればよい。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2によるエージング装置の概略を示す構成図である。このエージング装置では、バックプレート17上に載置されたパネル12の上方に、縦6個、横8個の合計48個のファン18が配置され、このファン18の回転軸22がパネル12の表面の法線20に対して所定の角度θを持つように配置した構成である。エージング時には、ファン18から送風がパネル12の法線20に対してθの角度でパネル12表面に送られる。
これにより、ファン18からパネル12の表面に、気流の滞留無く送風することができる。このため、パネル12表面の表示領域内の温度を均一化することができ、低温領域と高温領域とが近接して発生することを抑制することができる。なお、θは上記実施の形態と同様に、5度〜80度の範囲であることが好ましく、最適には10度〜60度である。
このエージング装置を使用してエージングを施したパネルについて、実施の形態1と同様にして表示特性を調べたところ、実施の形態1の場合と同様に優れた表示品質を得ることができた。実施の形態1で述べたように、ファン18の数や間隔は、パネル12のサイズやファン18の大きさ等によって適宜設定される。ファン18の回転軸22は、θが同じになるように、互いに平行となるように配置するのが好ましいが、最も温度分布が小さくなるように各ファン18において適宜θを調整しても良い。また、ファン18の間隔についても等間隔であることが好ましいが、最も温度分布が小さくなるように適宜間隔を調整しても良い。ファン18の回転軸22の方向も、図4のように図1において下向きに送風する方向でも良いが、逆に上向きや左右どちらか、もしくは対角方向に送風するように方向を定めても良い。また、風量や回転数や大きさの異なるファン18を配列してもよい。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3によるエージング装置の概略を示す構成図である。このエージング装置では、バックプレート17上に載置されたパネル12の上方に、縦6個、横8個の合計48個のファン18が配置され、パネル12表面の法線20に対してファン18の回転軸が成す角度θが横一列毎に異なり、2種類存在するように構成したものである。図5は、一例として回転軸22aと法線20との間の角度が0度のファン18aと、回転軸22と法線20との間の角度が5度〜80度の範囲のうち、所定の1つの角度に設定されたファン18で構成した。エージング時には、ファン18およびファン18aを同時に回転させてエージングを行ったが、ファン18によってファン18aにより形成される気流の滞留を無くすことができ、パネル12表面の表示領域内の温度を均一化することができ、低温領域と高温領域とが近接して発生することを抑制することができる。
このエージング装置を使用してエージングを施したパネルについて、実施の形態1と同様にして表示特性を調べたところ、実施の形態1の場合と同様に優れた表示品質を得ることができた。なお、ファン18とファン18aを交互にON,OFFさせてもよいし、ファン18aのみON,OFFさせてもよい。また、ファン18、18aのON,OFF周期は1秒から1分の範囲で設定するのが好ましい。当然のことながら、パネル12のサイズやファン18、18aの大きさによってファンの配置の仕方や数は適宜設定される。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4によるエージング装置の概略を示す構成図である。図6のファン18aは、実施の形態3で使用したファン18の回転軸22aをパネル12の表面の法線20に対して90度回転したものである(図6は右に90度回転した場合を示しているが、左に90度回転しても同様である)。すなわち、ファン18aの回転軸22aもまた、法線20に対して角度θを持たせたものである。ここで、θは、5度〜80度の範囲の1つの値に設定される。エージング時には、ファン18およびファン18aを同時に回転させてエージングを行ったが、ファン18およびファン18aは、共に気流の滞留を無くすことができ、パネル表面の表示領域内の温度を均一化することができ、低温領域と高温領域とが近接して発生することを抑制することができる。
このエージング装置を使用してエージングを施したパネルについて、実施の形態1と同様にして表示特性を調べたところ、実施の形態1の場合と同様に優れた表示品質を得ることができた。なお、ファン18とファン18aを交互にON,OFFさせてもよいし、ファン18またはファン18aのどちらかのみON,OFFさせてもよい。また、ファンのON,OFF周期は1秒から1分の範囲で設定するのが好ましい。当然のことながら、パネル12のサイズやファン18の大きさによってファンの配置の仕方や数は適宜設定される。
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5によるエージング装置の概略を示す構成図である。図7のファン18aは、実施の形態3で使用したファン18の回転軸22をパネル12表面の法線20に対して、180度回転した場合であるが、この場合も上記と同様の効果を得ることができる。
ここで、上記実施の形態それぞれにおいて、ファン18、18aをON,OFFさせる場合のOFF時は、完全にファン18、18aの回転を止めるのではなく、回転数を少なくする場合も意味している。また、エージング時のパネル12の温度をより低温で均一にするために、バックプレート17上に載置したパネル12の上面側にもバックプレートと同じく熱伝導性の良いプレートを密着させても良い。また、バックプレート17の下側にもファン18を配置してバックプレート17を冷却するようにすれば、温度が低下しやすくなる。また、バックプレート17として熱伝導性の低い断熱性部材(実用的には熱伝導率が0.1W/m・K以下)を使用した場合、エージング時のパネル12の温度はより上昇するが、本発明を適用することでパネルの表示領域内の温度分布が均一化されていれば上記と同様の効果が得られる。
また、上記それぞれの実施の形態では、パネル内に封入したガスは、NeとXeの混合ガスでXeの体積比が10%〜40%であったが、Xeが10%未満のパネルであっても本発明を適用することにより上記と同様の効果を得ることができる。但し、その場合、エージング中におけるパネルの表示領域内の温度分布が±25℃の幅があっても色むらの発生は見られなかった。Xeの濃度が低い場合、Xe濃度が高い場合に比べて、エージング時におけるパネルの表示領域内の温度分布が多少大きくても色むらが見えにくくなるのは、Xeの濃度が高い場合に比べて動作電圧が低くなり、放電電流も小さく、パネルの輝度も小さくなるためと推測している。
したがって、特にXe濃度が高くなると、エージング中でのパネルの表示領域内の温度分布をより均一にする必要があるので、本発明を適用することは効果的である。また、ガス組成がNe−Xe以外のパネルについても本発明を適用することで同様の効果が得られる。
以上のように本発明によれば、色むらのない表示品質の高いプラズマディスプレイパネルを生産する上で効果的な発明である。
本発明の実施の形態1によるエージング装置を用いてエージングを実施している状態を示す概略平面図 本発明の実施の形態1におけるエージング装置の模式図 本発明の実施の形態1において使用するエージング電圧を示す波形図 本発明の実施の形態2におけるエージング装置の模式図 本発明の実施の形態3におけるエージング装置の模式図 本発明の実施の形態4におけるエージング装置の模式図 本発明の実施の形態5におけるエージング装置の模式図 プラズマディスプレイパネルの一部を切り欠いて示す斜視図
符号の説明
12 プラズマディスプレイパネル
18、18a ファン
19 風向制御板

Claims (8)

  1. ガス放電パネルに所定の電圧を印加してエージング放電を行うエージング方法において、前記エージング処理時に前記ガス放電パネル表面に冷却用空気を吹き付け、かつその冷却用空気を吹き付ける方向を前記ガス放電パネルの表示面の法線方向に対して角度を持たせたことを特徴とするガス放電パネルのエージング方法。
  2. ガス放電パネル表面に冷却用空気を吹き付ける方向と前記ガス放電パネルの表示面の法線とのなす角度が5度〜80度の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のガス放電パネルのエージング方法。
  3. ガス放電パネル表面に冷却用空気を吹き付ける風量を時間的に変化させることを特徴とする請求項1に記載のガス放電パネルのエージング方法。
  4. ガス放電パネル内部に少なくともXeを含む希ガスが封入されており、前記希ガス量に対するXe量が体積比10%以上であることを特徴とする請求項1に記載のガス放電パネルのエージング方法。
  5. エージング時のパネル点灯領域面内の温度分布が±20℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のガス放電パネルのエージング方法。
  6. ガス放電パネルに所定の電圧を印加してエージング放電を行うエージング装置において、前記パネル表面に送風するための送風装置を有し、エージング中に前記送風装置から前記パネル表面への冷却用空気を送風する方向と前記ガス放電パネルの表示面の法線方向との間に所定の角度を持たせたことを特徴とするガス放電パネルのエージング装置。
  7. ガス放電パネル表面への冷却用空気を送風する方向と前記パネルの表示面の法線との間の角度が2種類以上存在することを特徴とする請求項6に記載のガス放電パネルのエージング装置。
  8. 送風装置が複数個配置されており、その複数個の送風装置のうち、少なくとも1台の送風装置は回転数が変化するものである請求項6に記載のガス放電パネルのエージング装置。
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