JP4456742B2 - 射出成形機の加熱筒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、射出成形機の加熱筒を改良して、射出成形機の使用頻度の増加に伴い上記加熱筒に対する磨耗が進んでも、加熱筒本体の交換が不要であって加熱筒ヘッドのみの交換によることができる射出成形機の加熱筒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、射出成形機には一本の加熱筒が使用されている。この加熱筒を使用する成形機が熱可塑性樹脂を用いる場合には、上記加熱筒の内部のスクリュ先端部には逆流防止機構を取付ける事が必要となる。
【0003】
そこで、図5に従来の一般的な射出成形機の先端部、即ち、ノズル、加熱筒ヘッド、加熱筒、スクリュー、逆流防止リングの関係を現した概要図を示す。ここで、図5に図示のように、加熱筒ヘッドの加熱筒側における接合部は環状膨出部の外側壁に雄ねじ溝が切刻されている一方、上記雄ねじ溝に照応する雌ねじ溝が加熱筒本体先端部の陥没凹部の内側壁に切刻されており、上記加熱筒は加熱筒本体先端部に施された雌ねじ溝に加熱筒ヘッドの雄ねじ溝を螺着すると共に、上記加熱筒ヘッドのフランジ部及び上記加熱筒本体先端部に穿設されたボルト孔を位置合わせの上、ボルト留めして上記両者を接合するようにしている。
【0004】
この際、逆流防止リングは加熱筒で溶融された樹脂をスクリューによってノズルから金型に射出して特に保圧する際、一端射出された樹脂がスクリュー側に逆流するのを防止するためのものである。また、図5のように従来の射出成形機の先端部の構造においては、上記逆流防止リングはスクリューの先端に装填されているスクリュー尖塔の背後にやや遊びを持って装着されているものであり、これらスクリューは材料計量時には加熱筒本体の内壁に沿って後退し、樹脂の射出の時には上記加熱筒ヘッドに形成された略漏斗状底面に上記スクリュー尖塔が当接する位置まで前進するようになっている。またここで、図示のように加熱筒ヘッド及び加熱筒本体に樹脂充填圧が最も加わる保圧時の最前進位置において、上記逆流防止リングの先端が上記加熱筒本体と加熱筒ヘッドとの接合位置に一致するように設計されていることが分かる。これは、長時間の使用に伴い高温、高圧を持ったスクリューが進退を繰り返す加熱筒本体の内壁は、磨耗によって内壁が拡張するものであり、外形寸法がほぼ加熱筒本体の内径寸法と一致するように設計されていると共に保圧の高い樹脂充填圧を受けてた逆流防止リングが加熱筒ヘッドと加熱筒本体の接合部位置上で摺動を繰返すと、当該接合部に段差が生じやすくなり、この接合部段差に逆流防止リングの外周部が引っかかり逆流防止リングの円滑な動きを支障したり、更には、当該逆流防止リングまたは上記接合部周縁を破損するという問題があるため、これらの支障を回避するために、上記のように保圧時の最前進位置においても逆流防止リングの先端が上記接合部位置以上に前進しないように構成されているものである。
【0005】
しかしながら、上記従来の射出成形機の先端部構造によっては、長時間の使用に伴い加熱筒本体の内壁が磨耗によって拡張してしまい、加熱筒ヘッドと加熱筒本体の接合面から樹脂が外部に漏れ出すという支障が生じる。更に遂には、スクリューによる充填圧力を加えると溶融樹脂が加熱筒内壁と当該スクリュー間を逆流して所謂バックフローするという事態を生じる。従来、このような場合には、加熱筒本体を交換する以外にはないものであり、多額の費用を要すという欠点がある。
【0006】
一方、樹脂混練用ミキシング機構を有する射出スクリューと加熱シリンダー本体、シリンダーヘッドとに分割可能な射出シリンダーとから構成された熱硬化性樹脂射出成形機において、前記射出スクリュウのの該ミキシング機構部の末端若しくは該末端部の後方に、該射出シリンダーの該ヘッドと該本体との連結部に生ずる内面接合面を配した射出成形装置を有したものが特開昭52−42552号と知られている。更に、上記特開昭52−42552号の基本的な技術を踏襲すると共に、加熱シリンダーとノズルとの連結部に生ずる接合部内周の段差に逆流防止リングの外周部がひっかかり、逆流防止リングのスムーズな動きを妨げたり、逆流防止リング又はノズルの接合部の周縁を破損したりしないようにしたものとして特開平9−24529号が知られている。ここで、上記特開昭52−42552号に係る発明の目的は、ノズルを外したとき、逆流防止リングが加熱シリンダーより完全に外部に出るようして、熱硬化性樹脂による射出成形の際、加熱シリンダー内で樹脂材料が硬化した場合でも、不要物を容易に除去できるようにすることであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術の項に記載の欠点等に鑑み成されたものである。また、本発明者による実際に磨耗の進んだ加熱筒の内径寸法の測定結果によれば、上記加熱筒の内壁の磨耗については、加熱筒本体に樹脂充填圧が最も加わる保圧時の逆流防止リングの最前進位置に相当する内壁箇所が最も磨耗に伴う内径拡張が大きく、次にはホッパーに投入されたペレットが加熱筒ヘッド方向に送出され、加熱筒本体に付帯された最初のヒータによって固形状の上記ペレットが軟化を開始する第一ヒータの直下に相当する加熱筒の内壁箇所が意外にも次に磨耗が高いことが明らかとなったため、本発明は当該知見に基づき成されたものでもある。そこで、本発明の目的は、長時間の使用に伴い加熱筒の内壁が磨耗して当該加熱筒を交換しなければならない場合であっても、加熱筒ヘッドのみを交換すれば良く工事費を軽減できると共に交換作業が容易である射出成形機の加熱筒を提供することにある。更に、併せて熱硬化性樹脂による射出成形の際、加熱筒内で樹脂材料が硬化した場合でも不要物を除去できる射出成形機の加熱筒を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る射出成形機の加熱筒は、先端部に逆流防止リングを有するスクリューと、加熱筒本体及び加熱筒ヘッドに分割可能な加熱筒とから構成された射出成形機の加熱筒であって、加熱筒ヘッドの加熱筒側における接合部が筒状内径と接合方向の長さの比が1対10乃至1対20の長筒であると共に当該長筒の外側壁の一部に雄ねじ溝が切刻されている一方、上記雄ねじ溝に照応した雌ねじ溝が加熱筒本体の上記加熱筒側における長筒が照応して挿入、螺着される受筒の内側壁に切刻されており、上記加熱筒は上記加熱筒本体の受筒に上記加熱筒ヘッドの長筒を挿入、上記加熱筒本体の雌ねじ溝に上記加熱筒ヘッドの雄ねじ溝を螺着するようにしたことを要旨とするものである。
【0009】
また、本発明に係る射出成形機の加熱筒は、上記に記載の要旨の他、加熱筒ヘッドの長筒に当該長筒の内壁側と外壁側を貫通してガス孔が穿設され、更に当該ガス孔の外壁側開口から上記長筒の長さ方向に上記長筒基端、また連続して加熱筒ヘッドのフランジ部裏面にかけてガス排出溝が形成されて、続いて上記フランジ部裏面のガス排出溝から当該フランジ部上面側に貫通してガス送出孔が穿設されているものでも良い。
【0010】
【作用】
本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、射出成形機の使用頻度の増加に伴い磨耗が進んでも上記加熱筒ヘッドの長筒の内壁が磨耗によって拡張するのみで、加熱筒本体に対する磨耗は生じないため、上記加熱筒ヘッドを交換するば加熱筒の性能が維持されるよう作用する。
【0011】
次に、本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、上記のように溶融樹脂の押出し及び保圧に伴い高い加圧が掛かり内壁の磨耗が最も大きいと推定される加熱筒ヘッドの内側底部、更に加熱筒本体に付帯された最初のヒータによって固形状の上記ペレットが軟化を開始する第一ヒータの直下の磨耗の大きい内壁箇所をも超えて加熱筒ヘッドの長筒が構成されており、加熱筒ヘッドと加熱筒本体との接合面には溶融樹脂による加圧が及ばないため、使用頻度の増加に伴い加熱筒ヘッドの内側面が磨耗によって拡張した場合でも、従来の射出成形機の加熱筒のように、加熱筒ヘッドと加熱筒本体の接合面から樹脂が外部に漏れ出すという支障が生じることがないように作用する。
【0012】
続いて、本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、従来の技術の項に記載の特開昭52−42552号に係る発明が解決しようとする課題についても、加熱筒本体と加熱筒ヘッドの螺着を解き、上記加熱筒本体の受筒から上記加熱筒ヘッドの長筒を抜き取ると、スクリューが上記加熱筒本体の受筒内側面と所定の隙間を持って突出状態で現れるため、熱硬化性樹脂による射出成形の際、加熱筒内で樹脂材料が硬化した場合でも、不要物を除去できるよう作用する。
【0013】
更にまた、本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、上記のように磨耗が大きい加熱筒ヘッドの内側底部、次に磨耗の大きい第一ヒータの直下の内壁をも超えて加熱筒ヘッドの長筒が構成されていると共に、射出成形工程に伴い進退するスクリューにおける逆流防止リングが当該長筒の内側壁上に沿って進退するように構成したので、上記逆流防止リングの進退軌道上に加熱筒本体と加熱筒ヘッドとの接合面による段差を生じることがないため、上記逆流防止リングが円滑な動きを行うことができるよう作用する。
【0014】
そしてまた、本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、加熱筒ヘッドにガス孔、ガス排出溝、ガス送出孔を設けたので、充填樹脂の溶融に伴い加熱筒内に発生したガスを機外に排出することができるので、当該ガスに起因する成形不良といった支障が解消できるよう作用する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、更に本発明に係る好適な実施の形態を通して引き続き本発明を詳説するものとする。
【0016】
先ず、図5は従来の一般的な射出成形機の先端部を中心に示した概要図である。図示のように、一般的に射出成形機の加熱筒100は、加熱筒本体101の先端部に加熱筒ヘッド102、更に加熱筒ヘッド102の先端にノズル103が備えられている。ここで、加熱筒本体101は略筒状体であって、当該略筒状体内にはスクリュー尖塔104、逆流防止リング105、スクリュー本体106から成るスクリュー107が配置されている。そして、スクリュー107は樹脂の計量、射出充填など射出成形機の成型工程に従い、上記加熱筒本体101の内壁に沿って進退するようになっている。一方、加熱筒本体101の外周には図示のように熱伝対108による三連のヒータ109が具備されており、ホッパー110から投入された樹脂ペレットはスクリュー107によって加熱筒ヘッド102側に押出される際、このヒータ109によって溶融されるようになっている。またここで、加熱筒ヘッド102の加熱筒側における接合部は環状膨出部の外側壁に雄ねじ溝が切刻されている一方、上記雄ねじ溝に照応する雌ねじ溝が加熱筒本体101先端部の陥没凹部の内側壁に切刻されており、上記加熱筒100は加熱筒本体101先端部に施された雌ねじ溝に加熱筒ヘッド102の雄ねじ溝を螺着すると共に、上記加熱筒ヘッド102のフランジ部111及び上記加熱筒本体先端部に穿設されたボルト孔112を位置合わせの上、ボルト留めして上記両者を接合するようにしている。以上のように構成される加熱筒100は、使用頻度の増加に伴い上記加熱筒本体101に対する磨耗が進んで遂には、充填樹脂がスクリュー107に側に逆流する、所謂、バックフローを生じるようになる。
【0017】
次に、本発明者が上記加熱筒本体101の内壁の磨耗の状態について測定調査した結果を示す。測定調査を行った加熱筒本体は何れも三年間以上射出成形に使用されたものである。ただし、近年樹脂製品においては、機械的強度、耐熱性、難燃性の向上を目的にガラス繊維や炭素繊維等の硬質材を充填材に用いることが主流となり、これより上記の加熱筒本体101の磨耗も増し耐用年数が短くなったと言われている。先ず、第一例として内径22ミリ、長さ676ミリの加熱筒本体について測定を実施したところ、加熱筒本体の内壁先端から20ミリの位置において磨耗が最大で直経0.27ミリの拡張、そして次に内壁先端から360ミリの位置で直経0.23ミリの拡張であった。続いて、第二例として内径22ミリ、長さ560ミリの加熱筒本体について測定したところ、加熱筒本体の内壁先端から20ミリ及び30ミリの位置において磨耗が最大で直経0.68ミリ、続いて内壁先端から280ミリの位置で直経0.37ミリの拡張であった。そしてまた、第三例として内径22ミリ、長さ615ミリの加熱筒本体について測定した。この場合、加熱筒本体の内壁先端から20ミリの位置において磨耗で直経0.16ミリ、そして内壁先端から200ミリの位置で最大磨耗0.42ミリという結果であった。
【0018】
以上のような結果から、加熱筒本体の内壁における磨耗の状況が明らかになると共に、上記磨耗位置について調査したところ、先ず第一に加熱筒本体101の内壁先端から20ミリの位置とは、スクリュー尖塔104が加熱筒ヘッド102の略漏斗状底面に当接し保圧が行われる際の逆流防止リング105の停止位置に当たるものであり、加熱筒の製作メーカによって加熱筒本体の長さ、スクリューの長さはそれぞれ異なるものであるが、上記逆流防止リング105の停止位置は内径が同一である限り同じである。次に、加熱筒本体の内壁のやや後部位置における磨耗についてであるが、これらは何れも加熱筒本体の外周に付帯された第一ヒータの直下位置に当たることが判明した。その磨耗の詳細な理由については不明であるが、この位置はホッパー110から投入された樹脂ペレットが軟化を開始する位置に当たるものである。以上のような知見に基づき本発明は創出されたものである。
【0019】
続いて、図1は本発明に係る射出成形機の先端部を中心に示した概要図である。図示のように、本発明に係る射出成形機の加熱筒1は、加熱筒本体2と当該加熱筒本体2の先端方から装填された加熱筒ヘッド3、更に加熱筒ヘッド3の先端にノズル4が備えられている。ここで、加熱筒本体2は略筒状体であって、当該略筒状体内にはスクリュー尖塔5、逆流防止リング6、スクリュー本体7から成るスクリュー8が配置されている。一方、加熱筒本体2の外周には図示のように熱伝対9による三連のヒータ10が具備されており、ホッパー11から投入された樹脂ペレットはスクリュー8によって加熱筒ヘッド3側に押出される際、このヒータ10によって溶融されるようになっている。またここで、加熱筒ヘッド3の加熱筒本体側における接合部は長筒12となっている。また、当該長筒12の外側壁先端には雄ねじ溝13が切刻されている一方、加熱筒本体2の長筒12が照応して挿入、螺着される受筒14の内側壁の底部には雄ねじ溝13に照応した雌ねじ溝15が切刻されている。そして、加熱筒1は加熱筒本体2の受筒14に加熱筒ヘッド3の長筒12を挿入、加熱筒本体2の雌ねじ溝15に加熱筒ヘッド3の雄ねじ溝13を螺着するようにしたものである。そしてまた、上記長筒12においては筒状内径と接合方向の長さの比が約1対16になっており、この結果図示のように、長筒12の先端は第一ヒータ10の直下位置よりも更に延伸したホッパー11の樹脂ペレット供給口16の手前位置にまで達している。そして、加熱筒ヘッド3のフランジ部17及び上記加熱筒本体先端部に穿設されたボルト孔18を位置合わせの上、ボルト留めして上記両者が接合されている。
【0020】
更に続いて、図2は本発明に係る加熱筒本体の断面図、図3は本発明に係る加熱筒ヘッドの断面図、同じく図4は図3の方向に対する右側面図である。ここで、図2は本発明に係る加熱筒1から加熱筒ヘッド3を取り外した状態の断面図であるが、図示のようにスクリュー8が加熱筒本体2の受筒14内側面と隙間を持って突出状態で現れるため、熱硬化性樹脂による射出成形の際、加熱筒内で樹脂材料が硬化した場合でも、不要物が除去できる。なお、その場合には、上記スクリュー8を受筒14の開口方向に進行させるようにすることが好ましい。一方、図3、図4に図示のように加熱筒ヘッド3の長筒12には、その内壁側と外壁側を貫通してガス孔19が穿設され、更にガス孔19の外壁側開口から長筒12の長さ方向に長筒基端、また連続して加熱筒ヘッド3のフランジ部17裏面にかけてガス排出溝20が形成されて、続いてフランジ部17裏面のガス排出溝20からフランジ部17上面側に貫通してガス送出孔21が穿設されている。これによって、充填樹脂の溶融に伴い加熱筒1内に発生したガスを機外に排出することができる。
【0021】
【本発明の効果】
本発明は、上記に詳述したよう構成されていることから、以下に記載されるような効果を奏す。
【0022】
本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、上記のように溶融樹脂の押出し及び保圧に伴い高い加圧が掛かり内壁の磨耗が最も大きいと推定される加熱筒ヘッドの内側底部、更に加熱筒本体に付帯された最初のヒータによって固形状の上記ペレットが軟化を開始する第一ヒータの直下の磨耗の大きい内壁箇所をも超えて溶融樹脂による加圧が及ばない位置まで加熱筒ヘッドの長筒が構成されており、使用頻度の増加に伴い加熱筒ヘッドの内側面が磨耗によって拡張した場合でも、上記加熱筒ヘッドを交換すれば良く、安価な費用と簡単な交換作業で加熱筒を再生することができるという効果がある。
【0023】
また、本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、加熱筒ヘッドが長筒状に形成されているので、使用頻度の増加に伴い加熱筒ヘッドの内側面が磨耗によって拡張した場合でも、従来の射出成形機の加熱筒のように、加熱筒ヘッドと加熱筒本体の接合面から樹脂が外部に漏れ出す事がないという効果もある。
【0024】
更に、本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、加熱筒本体の受筒から加熱筒ヘッドの長筒を抜き取ると、スクリュウが上記加熱筒本体の受筒内側面と所定の隙間を持って突出状態で現れるため、熱硬化性樹脂による射出成形の際、加熱筒内で樹脂材料が硬化した場合でも、不要物を除去できるという効果もある。
【0025】
続いてまた、本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、上記のように磨耗が大きい加熱筒ヘッドの内側底部、次に磨耗の大きい第一ヒータの直下の内壁をも超えて加熱筒ヘッドの長筒が構成されていると共に、射出成形工程に伴い進退するスクリューにおける逆流防止リングが当該長筒の内側壁上に沿って進退するように構成したので、上記逆流防止リングの進退軌道上に加熱筒本体と加熱筒ヘッドとの接合面による段差を生じることがないため、上記逆流防止リングが円滑な動きを行うことができるという効果もある。
【0026】
更にまた、本発明に係る射出成形機の加熱筒においては、加熱筒ヘッドにガス孔、ガス排出溝、ガス送出孔を設けたので、充填樹脂の溶融に伴い加熱筒内に発生したガスを機外に排出することができるので、当該ガスに起因する成形不良がなく製品精度が向上できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る射出成形機の先端部を中心に示した概要図。
【図2】 本発明に係る加熱筒本体の断面図。
【図3】 本発明に係る加熱筒ヘッドの断面図。
【図4】 図3の方向に対する右側面図。
【図5】 従来の一般的な射出成形機の先端部を中心に示した概要図。
【符号の説明】
1、100 加熱筒
2、101 加熱筒本体
3、102 加熱筒ヘッド
4、103 ノズル
5、104 スクリュー尖塔
6、105 逆流防止リング
7、106 スクリュー本体
8、107 スクリュー
9、108 熱伝対
10、109 ヒータ
11、110 ホッパー
12 長筒
13 雄ねじ溝
14 受筒
15 雌ねじ溝
16 樹脂ペレット供給口
17、111 フランジ部
18、112 ボルト孔
19 ガス孔
20 ガス排出溝
21 ガス送出孔

Claims (2)

  1. 先端部に逆流防止リングを有するスクリューと、加熱筒本体及び加熱筒ヘッドに分割可能な加熱筒とから構成された射出成形機の加熱筒であって、加熱筒ヘッドの加熱筒側における接合部が筒状内径と接合方向の長さの比が1対10乃至1対20の長筒であると共に当該長筒の外側壁の一部に雄ねじ溝が切刻されている一方、上記雄ねじ溝に照応した雌ねじ溝が加熱筒本体の上記加熱筒側における長筒が照応して挿入、螺着される受筒の内側壁に切刻されており、上記加熱筒は上記加熱筒本体の受筒に上記加熱筒ヘッドの長筒を挿入、上記加熱筒本体の雌ねじ溝に上記加熱筒ヘッドの雄ねじ溝を螺着するようにしたことを特徴とする、射出成形機の加熱筒。
  2. 加熱筒ヘッドの長筒に当該長筒の内壁側と外壁側を貫通してガス孔が穿設され、更に当該ガス孔の外壁側開口から上記長筒の長さ方向に上記長筒基端、また連続して加熱筒ヘッドのフランジ部裏面にかけてガス排出溝が形成されて、続いて上記フランジ部裏面のガス排出溝から当該フランジ部上面側に貫通してガス送出孔が穿設されていることを特徴とする、請求項1記載の射出成形機の加熱筒。
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