JP4455455B2 - 色処理方法および装置 - Google Patents

色処理方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4455455B2
JP4455455B2 JP2005252469A JP2005252469A JP4455455B2 JP 4455455 B2 JP4455455 B2 JP 4455455B2 JP 2005252469 A JP2005252469 A JP 2005252469A JP 2005252469 A JP2005252469 A JP 2005252469A JP 4455455 B2 JP4455455 B2 JP 4455455B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
axis
image device
achromatic
compression
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005252469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007067933A5 (ja
JP2007067933A (ja
Inventor
瑞恵 三角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2005252469A priority Critical patent/JP4455455B2/ja
Publication of JP2007067933A publication Critical patent/JP2007067933A/ja
Publication of JP2007067933A5 publication Critical patent/JP2007067933A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4455455B2 publication Critical patent/JP4455455B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)

Description

本発明は処理方法および装置に関し、特にカラーマッチングを行う処理方法および装置に関する。
カラー画像機器の色再現範囲は、機器の特性により異なる。以下、異なる機器間において、画像の色の見えが等しいような変換(カラーマッチング)を行う場合について考える。まず、狭い色再現範囲を持つ画像機器Aの色を、画像機器Aよりも広い色再現範囲を持つ画像機器Bで再現したい場合には、画像機器Bにおいて、そのまま画像機器Aの色を再現すればよいので問題はない。しかし、例えばモニタに表示されているカラー画像をプリンタで出力する場合のように、画像機器Cの色を、画像機器Cよりも狭い色再現範囲をもつ画像機器Dで再現する場合には、画像機器Dでは、画像機器Cの色をそのまま再現できないという問題が発生する。
また、上述したモニタとプリンタ間におけるカラーマッチングの例に限らず、プリンタ間でのカラーマッチングであっても、プリンタの印字方式や印刷する用紙の種類、使用する色材(インクやトナーなど)により色再現範囲が異なってくる。そのため、例えば同じプリンタであっても、広い色再現範囲を持つ光沢紙での再現を、該光沢紙よりも色再現範囲の非常に狭い普通紙で再現する場合などは、上記モニタとプリンタ間のカラーマッチングと同様の問題が発生する。
このように、特に広い色再現範囲から狭い色再現範囲へのカラーマッチングでは、広い色再現範囲内の色をなるべく保ちつつ、狭い色再現範囲内にもってくるような色修正処理(ガマットマッピング)が必要となる。
上述したガマットマッピング処理においては、該ガマットマッピング処理後の色域の色再現性や階調性(グラデーション再現の滑らかさ)が、該ガマットマッピング処理前の色域の色再現性や階調性をなるべく保つための手法が検討されている。例えば、色域圧縮を行う際に発生する高彩度域の濁りやグラデーションの歪みを低減するための技術として、明度、彩度平面の圧縮において、色域圧縮先の最大彩度色における明度値を用いて圧縮方向を制御する方法が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-323609公報
しかしながら、上述したガマットマッピング方法において、ガマットマッピング前の元画像とガマットマッピング後の画像を比較すると、以下のような問題があった。すなわち、ガマットマッピング後の画像において、中彩度、高彩度領域においては良好なカラーマッチングを得られるものの、低彩度領域においてグラデーション再現に違和感のある画像となる場合があった。
このような問題は、上述したガマットマッピング方法が、ガマットマッピング前の色域の高彩度領域での色再現性や階調性を保持することだけに主眼をおいており、低彩度領域における色再現性や階調性への考慮がなされていないことに起因している。
一般に、白色は、プリント物では紙の白色に依存し、黒色は、インクやトナーの色材の色に依存する。このように白色と黒色及びその間を結ぶ無彩色軸は、機器特性への依存度が強い。ここで、上述した問題点について図1および図2を用いて詳細に説明する。
図1は、CIELAB空間の明度(L*)-彩度(C*)平面において、モニタ色再現範囲とプリンタ色再現範囲、さらに機器固有の無彩色軸を表したものである。図2は、CIELAB空間の明度(L*)-彩度(C*)平面において、異なる用紙及びプリンタで出力した2つのプリンタの色再現範囲、さらにそれぞれの用紙固有の無彩色軸を表したものである。図1および図2によれば、、使用する機器或いは出力用紙の種類によって、色再現範囲のみならず無彩色軸の色味も異なることが分かる。
無彩色軸の色味は、画像全体の色味の印象を決定する。従って、異なる機器間でのカラーマッチングを実現するためには、上述した色再現範囲の相違のみならず、白色や黒色、および無彩色軸の違いを吸収するための色修正処理も必要になる。
また、上述した無彩色軸の違いを吸収するような色修正処理を行う際には、無彩色軸近傍でのグラデーション再現が、破綻のない滑らかな再現となるような処理を行う必要がある。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、以下の機能を有する処理方法および装置を提供することを目的とする。
すなわち、色再現範囲の異なる画像機器間における色域の違いを考慮しつつ、無彩色軸近傍の色連続性を良好にして全体的に自然な色再現を得るようなカラーマッチングを行う。
上記目的を達成するための一手法として、本発明の処理方法は以下の工程を備える。
すなわち第1の画像機器と、該第1の画像機器よりも狭い色再現範囲を有する第2の画像機器との間におけるカラーマッチングを行う色処理方法であって、前記第1の画像機器の無彩色軸と前記第2の画像機器の無彩色軸を、所定の色空間の無彩色軸上に変換する無彩色軸変換ステップと、前記第1の画像機器の色を前記第2の画像機器の色再現範囲内の色に圧縮する色圧縮ステップと、記第2の画像機器の無彩色軸上の前記圧縮された第1の画像機器の色を、前記第2の画像機器に応じたグレイ色に変換するグレイ変換ステップと、を有し、前記色圧縮ステップにおいては、等色相角上の明度と彩度の2次元空間において、前記第1の画像機器の色信号を、明度軸上に設けられた圧縮制御点に向けて圧縮し、前記圧縮制御点は、前記第1の画像機器の色再現範囲の無彩色軸近傍領域と有彩色領域とでそれぞれ異なる設定方法で設定されることを特徴とする。
上記構成からなる本発明によれば、色再現範囲の異なる画像機器間における色域の違いを考慮しつつ、無彩色軸近傍の色連続性を良好にして全体的に自然な色再現を得るようなカラーマッチングを行うことが可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
●装置構成
図3は、本発明に係る一実施形態である画像処理システムの構成を示したブロック図である。本システムは、画像処理装置1、モニタなど画像を表示するための画像表示装置2、プリンタなど画像を出力するための画像出力装置3より構成される。
画像処理装置1において、4は画像表示装置2で表示するための信号を生成する画像表示部、5は画像表示装置2に表示される色を画像出力装置3に出力するための階調変換処理などを行う画像処理部である。6は、プリンタプロファイル記憶部14に記憶されたプリンタの、再現の目標となる色域情報が記憶してあるターゲット色記憶部である。7は、モニタプロファイル記憶部13やプリンタプロファイル記憶部14及びターゲット記憶部6などに記憶された測色的なデバイス特性データを、予め定義した、人の視覚特性に忠実なアピアランス色空間に変換する処理を行う均等色空間変換部である。8は、各機器固有の無彩色軸を、予め定義したアピアランス色空間における明度軸上に変換する機器依存無彩色変換部、9はガマットマッピングを行う色域圧縮処理部である。10は、予め決められている無彩色軸を各機器における白色と黒色との関係から算出する好適なグレイ色へ変換する好適グレイ色変換部である。
11は画像出力装置3で出力するための信号を生成する画像出力部、12はデータ処理を行うために一時的にデータを保存するデータバッファである。13は画像表示装置2などのモニタプロファイルを記憶しておくモニタプロファイル記憶部、14は画像出力装置3などのプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイル記憶部である。15はユーザーが画像処理装置1に対する操作指示を行うためのUI部、16は画像出力装置3に出力するための色変換処理を行う色変換処理部である。17は画像表示装置2に表示される色と画像出力装置3にて出力される色とのカラーマッチングルックアップテーブルを作成するテーブル作成部である。
●色変換処理
以下、画像処理装置1で実行される色変換処理について、図4のフローチャートを用いて詳細に説明する。
まずステップS401において、画像処理装置1での色変換テーブル作成対象となるプリンタ及び用紙の種類を選択し、このプリンタ/用紙に対する特性データPcを、プリンタプロファイル記憶部14から取得する。ステップS402では、画像処理装置1にて作成する色変換テーブルの色再現目標とすべき特性データTcを、ターゲット記憶部6から取得する。ステップS403では、均等色空間変換部7において、ステップS401にて取得したプリンタ特性データPcを人の視覚特性に近いアピアランス色空間などを利用して均等色空間Pc_1に変換する。ここで、人の視覚特性に近いアピアランス色空間の例としては、CIECAM97sや、CIECAM02などが挙げられるが、本実施形態ではCIECAM02を用いた色変換を例として説明する。
ステップS404では、色再現目標とすべき特性データTcを均等色空間Tc_1に変換する。ここでの均等色空間は、ステップS403と同様である。ステップS405では、機器依存無彩色変換部8において、プリンタ特性データPc_1のR=G=Bとなる色信号に対応する無彩色軸を、予め定義した均等色空間(ここではCIECAM02色空間)の明度軸へ変換する。またステップS406では、機器依存無彩色変換部8において、目標色特性データTc_1のR=G=Bとなる色信号に対応する無彩色軸を、CIECAM02色空間の明度軸へ変換する。これらステップS405,S406における変換処理の詳細については、図5を用いて後述する。なお本実施形態においては、見た目に忠実な色空間としてCIECAM02を使用する例を示しているが、本発明はこれに限定するものではない。
ステップS407では、色域圧縮処理部9において、ステップS405で求めた色域とステップS406で求めた色域とを用いて、目標色をプリンタ特性データ色域内に収めるような変換を行う。この変換処理の詳細については、図6を用いて後述する。
ステップS408では、好適グレイ色変換部10において、プリンタ特性データ色域内に収めた目標色データのR=G=Bとなる色信号に対応する色信号について、明度軸上の色から、プリンタ特性データの白色及び黒色に応じた好ましいグレイ色への変換を行う。この変換処理の詳細については、図7を用いて後述する。
ステップS409では、ステップS408で求めた色域について、均等色空間から測色的な色空間へ変換する。測色的な色空間とは、例えばCIELABのような色空間であり、ここでは、モニタプロファイル記憶部13やプリンタプロファイル記憶部14などで記憶しているデバイス特性データの色空間を示している。そしてステップS410では、上述したステップS409までの処理で求めた色信号RGBに対応する測色値との関係と、ステップS401で取得したプリンタ特性データとの関係から、色変換テーブルを作成する。
●無彩色軸の変換処理(S405,S406)
以下、ステップS405に示したプリンタ特性データPc_1の無彩色軸をCIECAM02色空間における明度軸上に変換する処理、およびステップS406に示した目標色データTc_1の無彩色軸をCIECAM02色空間における明度軸上に変換する処理について説明する。これらの変換処理はいずれも、機器依存無彩色変換部8において行われる。
まず、図5,図6に示すフローチャート、および図7,図8を用いて、ステップS405に示したプリンタ特性データPc_1の無彩色軸をCIECAM02色空間における明度軸上に変換する処理について説明する。
この変換処理においては、該変換結果がプリンタ特性データの色域内で急峻な変化とならないように、プリンタ特性データPc_1の無彩色軸のみの変化ではなく、プリンタ特性データPc_1の無彩色軸近傍も変化させる。そのためにまずステップS501において、補正領域Reを算出する。
図7に、この補正領域Reの例を示す。図7は、機器依存無彩色変換部8における変換処理の模式図であり、CIECAM02色空間におけるある明度での色相平面を示し、プリンタ特性データPc_1における無彩色軸上の色がP1、CIECAM02色空間における無彩色がP0で表されている。図7に示すように補正領域Reは、プリンタ特性データPC_1の無彩色軸上の色P1と、色空間における無彩色P0とを結ぶ線分を主軸とする楕円によって定義される。ただし、補正領域Reの定義はこのような楕円に限定されない。補正領域Reの算出処理についての詳細は、図6のフローチャートを用いて後述する。
次にステップS502において、ステップS501で定義した補正領域Re内の色について、プリンタ特性データPc_1の無彩色軸は明度軸上に変換し、また該無彩色軸近傍の色も該変換に追従するような処理を行う。
例えば図7において、プリンタ特性データPc_1における無彩色軸上の色P1と、補正領域Reの外郭上の点PBを結ぶ線分P1PB上の色PAは、
P1PA/P1PB=P0PD/P0PB ・・・(1)
となる線分P0PB上の色PDへ写像する。
そしてステップS503では、補正領域Reの外の色については、実質的な変換を行わずにそのまま出力する。
次に、ステップS406に示した目標色データTc_1の無彩色軸をCIECAM02色空間における明度軸上に変換する処理について説明する。この変換処理は、上述したステップS405における変換処理と同様の手順によって行われるため、ここでは詳細な説明を省略する。すなわち、ステップS406の変換処理においては、ステップS405の変換処理で説明したP1が、目標色データTc_1の無彩色軸上の色となることのみが異なり、他は同一の処理となる。
●補正領域Re算出処理(S501)
ここで、図6に示すフローチャートおよび図8を用いて、ステップS501に示した補正領域Reの算出処理について詳細に説明する。なお図8は、上述した図7と同様の補正領域Reを定義する方法を示す模式図である。
まずステップS601において、補正領域Reを定義する楕円の中心G1(Ga,Gb)を、以下の式(2),(3)により求める。
Ga=Pa/2 ・・・(2)
Gb=Pb/2 ・・・(3)
尚、Pa,Pbは、プリンタ特性データPc_1の無彩色軸上の色P1におけるCIECAM02の色度a,bである。
次にステップS602において、P0とP1との距離Eを、以下の式(4)により算出する。
E=(Pa 2+Pb 2)1/2 ・・・(4)
次にステップS603においては該距離Eに基づき、補正領域Reを定義する楕円の長軸L1を、パラメータαを用いて以下の式(5)により算出する。
L1=Exα ・・・(5)
そしてステップS604では、補正領域Reを定義する楕円の短軸L2を、パラメータβを用いて以下の式(6)により算出する。
L2=L1xβ ・・・(6)
ここで式(5)におけるパラメータαは1以上の値であり、αの値が大きいほど補正領域Reにおける色変化は緩やかになるが、変換の影響する範囲が広がる。逆に、αの値が小さいほど変換の影響する範囲は狭まるが、領域Reの色変化が急激になり、階調性が低下することがある。
また、式(6)におけるパラメータβは楕円形状を決定するパラメータであり、β=1であれば補正領域Reは円となる。パラメータβについてもαと同様に、その値が大きいほど変換の影響範囲が広がり、値が小さいほど補正領域Reの色変化が急激となって階調性が低下する恐れがある。
●色域圧縮処理(S407)
以下、図9に示すフローチャート、および図10の模式図を用いて、ステップS407に示した目標色の色域圧縮処理について説明する。ここでは、入力色域としてステップS406にて算出した目標色特性データに基づく補正領域Reを使用し、出力色域としてはステップS405にて算出したプリンタ特性データに基づく補正領域Reを使用する。
まずステップS901において、入力色信号Pの色相角を算出する。ここで出力色域の色相角としては、入力色域の色相角をそのまま使用する。次にステップS902において、入力色域の各明度値における最大彩度色(色域最外郭色)RGoを算出し、ステップS903において、出力色域の色域最外郭色SGoを算出する。
ステップS904では、入力色信号Pと圧縮制御点Lstを結ぶ圧縮線lstを算出する。この算出処理の詳細については、図13のフローチャートを用いて後述する。
そしてステップS905において圧縮線lstとRGoとの交点Qを算出し、ステップS906で圧縮線lstとSGoとの交点Rを算出する。そしてステップS907でLstと交点Qとの距離Sin_maxを算出し、ステップS908でLstと入力色信号Pとの距離Sinを算出し、ステップS909でLstと交点Rとの距離Sout_maxを算出する。
そしてステップS910において、Lstと出力色信号Xとの距離Soutを算出する。ここで、ステップS910におけるSout算出処理について、図11を用いて説明する。図11は、SinとSoutの関係を表した彩度圧縮関数を示し、ステップS910では該関数に基づき、Sinに応じたSoutを算出する。図11に示す彩度圧縮関数によれば、入力色域の方が出力色域よりも大きい場合、出力Soutは入力Sinをそのまま再現することができないため、SinがSin_maxの時、SoutはSout_maxとなる。またSoutは、低彩度領域(図11ではSout_max×αまで)ではSinを保持するが、高彩度領域ではSinを圧縮する。
そしてステップS911では、ステップS910で算出されたSoutから出力色Xを算出する。
以上の処理によって、入力色Pの色域圧縮結果として出力色Xが得られる。
●圧縮線lstの算出処理(S904)
以下、図12に示すフローチャートおよび図13の模式図を用いて、ステップS904に示した圧縮制御線lstの算出処理について説明する。
まずステップS1501において、入力色Pの明度値P_Jが50未満であるか否かを判定し、50未満であればステップS1502へ進み、50以上であればステップS1505へ進む。
ステップS1502では、入力色Pの彩度P_Cが40未満であるか否かを判定し、40未満であれば低彩度色としてステップS1503へ進み、40以上であれば有彩色としてステップS1505へ進む。
ステップS1503では、入力色Pの明度値P_Jに対する、出力色Qの明度値Q_Jの関係を取得する。ここでP_JとQ_Jの関係としては例えば、入力色の色域での階調特性を出力色の色域内において相対的に保つような関係等が考えられるが、その取得方法についてはユーザが予め指定しても良い。
ステップS1504では、以下の式(7),(8)に示すように、入力色の彩度P_Cによって得られる変数prmを用いて圧縮制御点Lstを算出する。
prm=(P_C/40.0)1/2 ・・・(7)
Lst=Q_J×(1−prm)+50.0×prm ・・・(8)
式(7),(8)によれば、入力色Pの彩度P_Cが無彩色軸上にある時は、LstにQ_Jを用いることになる。また、P_C=40.0の時にはLstが50となる。そして、P_Cが無彩色軸上から40.0へ向かう間は、圧縮制御点Lstは滑らかに変化することが分かる。
ステップS1505、すなわち入力色Pの明度値P_Jが50以上、または入力色Pの彩度P_Cが40以上である場合には、圧縮制御点Lstとして50.0を設定する。
ステップS1506では、入力色P(P_C,P_L)と圧縮制御点(0,Lst)とを結ぶ直線lstを圧縮線として算出する。
図13は、図12に示す処理によって算出された圧縮制御点Lstを用いた圧縮処理を示す模式図である。図13によれば、入力色域RGoの圧縮方向は矢印で示されるように、全て圧縮制御点Lstに向かっていることが分かる。なおここでは、低彩度領域と有彩色領域との閾値として入力色域の彩度C*=40.0を用いた例を示したが、本発明はもちろんこの例に限定されない。
このように、圧縮の方向を決定する圧縮制御点Lstが、低彩度領域では無彩色軸近傍のグラデーション再現を重視するように設定され、有彩色領域では有彩色の色再現性を重視するように設定される。したがって、無彩色軸近傍の色連続性を良好にし、且つ、全体的に自然な色再現を実現することができる。
以上、本実施形態における色域圧縮処理(S407)について詳述したが、本発明はこの例に限定されるものではなく、入力色域の色を出力色域内の色の色差最小となる色に変換する等、求める精度、目的に応じて変化させてよいことは言うまでもない。
●グレイ修正処理(S408)
以下、図14に示すフローチャート、および図7の模式図を用いて、ステップS408に示した明度軸上の色を好適なグレイへ修正する処理について説明する。
まずステップS1201において、プリンタの白色及び黒色の特性を考慮した好適なグレイ値を算出するが、このグレイ算出処理の詳細については後述する。
そしてステップS1202からステップS1204までの各処理を行うが、これらはステップS405における処理とほぼ同様である。すなわち、図7に示す色相平面上において、原点P0に位置するグレイライン(無彩色軸)上の色度点をP1、ステップS1201にて算出する好適グレイをP0として、ステップS405と同様の処理を行う。なお、補正領域Reについても、P0とP1を上記のように指定することによって、ステップS405と同様に扱う。
●グレイ算出処理(S1201)
以下、図15に示すフローチャートおよび図16の模式図を用いて、ステップS1201に示したプリンタ特性に好適なグレイを算出する処理について説明する。
まずステップS1301において、色域圧縮後の出力プリンタの階調特性(グレイレベルと明度Jとの関係)を取得する。次にステップS1302において、出力プリンタの紙白の色度点(aw,bw)を取得する。次にステップS1303では、出力プリンタの黒色の色度点(ak,bk)を取得する。
そしてステップS1304において、グレイレベルGLに関する色度点(aC,bC)を、以下の式(9)〜(14)により算出する。なお、式(11),(12)に示す中間明度部の色度点(aC,bC)を好適グレイ(ag,bg)とし、これがハイライト部およびシャドウ部にて参照される。
グレイレベルGL=0〜112の時(シャドウ部)
aC=(ag−ak)/112xGL+ak ・・・(9)
bC=(bg−bk)/112xGL+bk ・・・(10)
GL=112〜196の時(中間明度部;一定)
aC=0=ag ・・・(11)
bC=0=bg ・・・(12)
GL=196〜255の時(ハイライト部)
aC=(ag−ak)/(255−196)x(255−GL)+aw ・・・(13)
bC=(bg−bk)/(255−196)x(255−GL)+bw ・・・(14)
図16に、上記式(9)〜(14)によって算出された色度を模式的に示す。図16に示されるように、本実施形態では、中間明度部を式(11)及び式(12)で与えられる一定の色度点で再現する。また、ハイライト部及びシャドウ部は、それぞれプリンタ特性の白色及び黒色の色度点と、上記中間明度の色度点とを結ぶ直線上の色度点で再現する。
このように算出されたグレイレベルに関する色度点(aC,bC)がすなわち、プリンタ特性に好適なグレイである。
なお、本実施形態においては中間明度における色度点をCIECAM02における無彩色としたが、本発明はこの例に限定されず、色変換の目的によって変化させてよいことは言うまでもない。
なお、本実施形態においては、第1の画像機器と該第1の画像機器よりも狭い色域をもつ第2の画像機器との間でのカラーマッチングにおいて、使用する色空間をCIECAM02としたが、これは求める精度、目的に応じて変化させてもよいことは言うまでもない。
以上説明したように本実施形態によれば、カラーマッチングにおける色域圧縮の方向を決定する圧縮制御点を、低彩度領域では無彩色軸近傍のグラデーション再現を重視するように設定し、有彩色領域では、有彩色の色再現性を重視するように設定する。したがって、異なる機器間での色域の違いを考慮しつつ、グレイ軸近傍の色連続性を良好にし、且つ、全体的に自然な色再現を実現することができる。
<他の実施形態>
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。なお、この場合のプログラムとは、実施形態において図に示したフローチャートに対応したプログラムである。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などがある。
プログラムの供給方法としては、以下に示す方法も可能である。すなわち、クライアントコンピュータのブラウザからインターネットのホームページに接続し、そこから本発明のコンピュータプログラムそのもの(又は圧縮され自動インストール機能を含むファイル)をハードディスク等の記録媒体にダウンロードする。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせることも可能である。すなわち該ユーザは、その鍵情報を使用することによって暗号化されたプログラムを実行し、コンピュータにインストールさせることができる。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、実行されることによっても、前述した実施形態の機能が実現される。すなわち、該プログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことが可能である。
モニタとプリンタにおける色再現範囲および無彩色軸の違いを説明する図である。 プリンタの用紙による色再現範囲および無彩色軸の違いを説明する図である。 本発明に係る一実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態における色変換処理を示すフローチャートである。 無彩色軸の変換処理を示すフローチャートである。 補正領域の算出処理を示すフローチャートである。 無彩色変換処理を模式的に示す図である。 補正領域の定義方法を模式的に示す図である。 色域圧縮処理を示すフローチャートである。 色域圧縮処理を模式的に示す図である。 色域圧縮処理で使用する彩度圧縮関数を示す図である。 圧縮制御点の算出処理を示すフローチャートである。 圧縮制御点を模式的に示す図である。 明度軸上の色を好適なグレイへ修正する処理を示すフローチャートである。 プリンタ特性に好適なグレイ算出処理を示すフローチャートである。 好適なグレイを説明する図である。

Claims (5)

  1. 第1の画像機器と、該第1の画像機器よりも狭い色再現範囲を有する第2の画像機器との間におけるカラーマッチングを行う色処理方法であって、
    前記第1の画像機器の無彩色軸と前記第2の画像機器の無彩色軸を、所定の色空間の無彩色軸上に変換する無彩色軸変換ステップと、
    前記第1の画像機器の色を前記第2の画像機器の色再現範囲内の色に圧縮する色圧縮ステップと、
    記第2の画像機器の無彩色軸上の前記圧縮された第1の画像機器の色を、前記第2の画像機器に応じたグレイ色に変換するグレイ変換ステップと、を有し、
    前記色圧縮ステップにおいては、等色相角上の明度と彩度の2次元空間において、前記第1の画像機器の色信号を、明度軸上に設けられた圧縮制御点に向けて圧縮し、
    前記圧縮制御点は、前記第1の画像機器の色再現範囲の無彩色軸近傍領域と有彩色領域とでそれぞれ異なる設定方法で設定されることを特徴とする色処理方法。
  2. 前記色圧縮ステップにおいては、前記無彩色軸近傍領域に対する前記圧縮制御点を、前記無彩色軸近傍領域と前記有彩色領域との閾値である所定の彩度値と前記第1の画像機器の色信号の彩度値の比率と、前記第2の画像機器の無彩色軸上の色信号の明度値との関係に基づいて設定することを特徴とする請求項記載の色処理方法。
  3. 前記色圧縮ステップにおいては、前記有彩色領域に対する前記圧縮制御点を、明度軸上の所定点に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の色処理方法。
  4. 第1の画像機器と、該第1の画像機器よりも狭い色再現範囲を有する第2の画像機器との間におけるカラーマッチングを行う色処理装置であって、
    前記第1の画像機器の無彩色軸と前記第2の画像機器の無彩色軸を、所定の色空間の無彩色軸上に変換する無彩色軸変換手段と、
    前記第1の画像機器の色を前記第2の画像機器の色再現範囲内の色に圧縮する色圧縮手段と、
    記第2の画像機器の無彩色軸上の前記圧縮された第1の画像機器の色を、前記第2の画像機器に応じたグレイ色に変換するグレイ変換手段と、を有し、
    前記色圧縮手段は、等色相角上の明度と彩度の2次元空間において、前記第1の画像機器の色信号を、明度軸上に設けられた圧縮制御点に向けて圧縮し、
    前記圧縮制御点は、前記第1の画像機器の色再現範囲の無彩色軸近傍領域と有彩色領域とでそれぞれ異なる設定方法で設定されることを特徴とする色処理装置。
  5. 情報処理装置上で実行されることによって、該情報処理装置上において請求項1乃至のいずれか1項に記載の色処理方法を実現することを特徴とするプログラム。
JP2005252469A 2005-08-31 2005-08-31 色処理方法および装置 Active JP4455455B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005252469A JP4455455B2 (ja) 2005-08-31 2005-08-31 色処理方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005252469A JP4455455B2 (ja) 2005-08-31 2005-08-31 色処理方法および装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007067933A JP2007067933A (ja) 2007-03-15
JP2007067933A5 JP2007067933A5 (ja) 2008-10-16
JP4455455B2 true JP4455455B2 (ja) 2010-04-21

Family

ID=37929573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005252469A Active JP4455455B2 (ja) 2005-08-31 2005-08-31 色処理方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4455455B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007067933A (ja) 2007-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4367943B2 (ja) 色処理装置およびその方法
US7697167B2 (en) Color processing method and apparatus
JP4996338B2 (ja) 色処理方法および色処理装置
JP4307095B2 (ja) 色変換方法及びプロファイル作成方法
JP3775752B2 (ja) 色処理方法及び装置
JP4590424B2 (ja) 色処理装置及びその方法
US7453602B2 (en) Color conversion method
JP4803666B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体
US7630542B2 (en) Color processing method and apparatus
JP4009812B2 (ja) 画像処理装置、コンピュータ読取可能な記憶媒体、及び画像処理方法
JP2008154008A (ja) 階調補正テーブル作成方法及び装置
JP4823051B2 (ja) 結合ルックアップテーブルを生成する方法、画像処理装置、画像形成装置
JP3980343B2 (ja) 色変換装置、画像処理装置、色変換方法、該色変換方法を実行させるためのプログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び画像処理システム
JP2014165656A (ja) カラープロファイル生成装置、画像処理装置、画像処理システム、カラープロファイルの生成方法およびプログラム
US20050195415A1 (en) System and method for gamut mapping control
JP2004088734A (ja) プリンタドライバ、色変換方法、記録媒体、およびカラー画像形成システム
JP4455455B2 (ja) 色処理方法および装置
JP4985162B2 (ja) 色域生成装置、色域生成プログラム、及び色変換装置
JP5021504B2 (ja) カラープロファイル作成装置、方法及びプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP2008072550A (ja) 色処理方法、色処理装置、画像形成装置、プログラムおよび記録媒体
US11531855B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and storage medium
JP4541772B2 (ja) 色変換方法及びプロファイル作成方法並びに装置
JP2008187515A (ja) 画像処理装置およびその制御方法
JP2008072207A (ja) 画像処理装置および方法および記録媒体
JP2007329841A (ja) 画像処理システム、画像処理装置、及び画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080828

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100122

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100203

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4455455

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140212

Year of fee payment: 4