JP4455396B2 - 位相制御素子及び光ヘッド装置 - Google Patents

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本発明は、電圧の印加により屈折率を変化させて光学特性(レンズ焦点、収差等)を制御する位相制御素子、及びこの位相制御素子を備えた光ヘッド装置に関する。
光ヘッド装置では、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、MD(Mini Disk)又は更に高密度記録が可能な情報記録媒体に対する情報の記録、再生又はその両方(以下、総称して記録再生と呼ぶ)が行われる。光ヘッド装置の記録再生性能を向上するために、機械的な駆動を用いず、電圧の印加によって屈折率を変化させて光学特性を制御する位相制御素子が用いられている。
このような位相制御素子として、液晶の電気光学効果を利用して焦点距離を制御するよう構成された液晶レンズが知られている。この液晶レンズは、2つの透明電極に挟まれた液晶層に電圧を印加することにより屈折率を変化させ、入射光を収束光又は発散光に変換するものである。
近年、このような液晶レンズにおいて、液晶層に空間的な屈折率分布を与えることが提案されている。例えば、同心円状の複数の輪帯電極を用い、各輪帯電極間に異なる電圧を印加することで、液晶層にそれぞれの電圧に応じた連続的又は離散的な屈折率分布を与えることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、液晶層を覆うように設けた平凸レンズの凸表面に電極を形成し、平凸レンズの形状に応じた分布を有する電圧を液晶層に印加することで、液晶層に屈折率分布を与えることも提案されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、穴を形成した電極を用い、その電極形状に応じた分布を有する電圧を液晶層に印加することで、液晶層に屈折率分布を与えることも提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、平板電極間に凹レンズと液晶層とを配置し、凹レンズの形状に応じた分布を有する電圧を液晶層に印加することで、液晶層に屈折率分布を与えることも提案されている(例えば、非特許文献2)。
特開2004−101885号公報 特開2004−184966号公報 Mao Ye et al.,"Transient Properties of a Liquid−Crystal Microlens",Jpn.J.Appl.Phys.、Vol.40,Part.1,No.10,Oct. 2001、pp.6012−6016 Bin Wang et al., "Lens of electrically controllable focal length made by a glass lens and liquid−crystal layers",Applied Optics、Vol.43,No.17,June 2004、pp.3420−3425
しかしながら、複数の輪帯電極を用い、あるいは穴の形成された電極を用いた場合には(特許文献1,3)、電極形状が複雑になる上、それぞれの輪帯電極等を正確に位置合わせしなければならないため、組み立てが難しいという問題がある。また、平凸レンズや凹レンズを用いた場合には(特許文献2,4)、その立体形状のためレンズの厚さが厚くなり、その結果、液晶レンズのサイズが大きくなり、あるいは構成が複雑化するという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的は、簡単な構成で、光学特性(焦点、収差等)を電気的に制御できる位相制御素子を提供すること、及びこの位相制御素子を備えた光ヘッド装置を提供することにある。
本発明に係る位相制御素子は、電気的及び光学的な異方性を有する少なくとも一つの異方性層と、透明性を有する少なくとも一つの誘電体層と、誘電体層と異方性層とが間に位置するように設けられた少なくとも一対の透明電極と、少なくとも一対の透明電極の間に電圧を印加する電圧印加手段とを備えて構成される。誘電体層は、電圧印加手段により印加される電圧によって異方性層に層面内での屈折率分布を生じさせるような層面内での誘電率分布を有している。
また、本発明に係る光ヘッド装置は、光ビームを射出する光源と、光ビームを光ディスクの情報記録面に集光する集光手段と、光源から集光手段に至る光路中に設けられ、光ビームの位相を電圧により制御する位相付加手段と、光ディスクにおいて反射された光ビームを受光して出力信号を取り出す検出手段と、検出手段からの出力信号に基づき、位相付加手段への電圧を制御する電圧制御手段とを備えて構成される。位相付加手段として、上記の位相制御素子が用いられる。
本発明によれば、簡単な構成で、光学特性(焦点、収差等)を制御できる位相制御素子を提供することができる。また、この位相制御素子を用いることで、高密度記録に対応した光ヘッド装置を提供することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る位相制御素子の構成を示す断面図である。この位相制御素子は、ガラス基板1と透明誘電体層(誘電体層)2との間に液晶層(異方性層)3を挟んだ構成を有している。これらガラス基板1、透明誘電体層2及び液晶層3は、ガラス基板1の板面に直交する方向から見て略円形形状をなしている。また、液晶層3とガラス基板1との間には配向膜4aが形成されており、液晶層3と透明誘電体層2との間には配向膜4bが形成されている。
ガラス基板1の液晶層3と反対の側には、例えばITO(インジウム・スズ酸化物)からなる透明電極5aが形成されている。同様に、透明誘電体層2の液晶層3と反対の側には、例えばITOからなる透明電極5bが形成されている。透明電極5aと透明電極5bは、電源(電圧印加手段)6に接続されており、これら透明電極5a,5bの間に任意の電圧を印加できるようになっている。
位相制御素子への入射光は、透明電極5a,5bの表面に直交する方向に入射する。入射光は、平行光、収束光又は発散光のいずれであってもよい。また、入射光は、透明電極5a側から入射してもよいし、透明電極5b側から入射してもよい。透明電極5a,5bの面中心を通る(従って透明誘電体層2や液晶層3の層面の中心を通る)入射光の進行方向の軸を、位相制御素子の光軸(z軸)と定義する。
次に、透明誘電体層2の構成および作用について説明する。以下の説明では、液晶層3の屈折率については、そのまま屈折率として説明するが、透明誘電体層2の屈折率については、誘電率(屈折率の2乗根に相当)を用いて説明する。
透明誘電体層2は、図2に示すような誘電率(屈折率)分布を有するものである。この透明誘電体層2は、例えば、GRIN(Gradient−Index)レンズにより構成される。また、この透明誘電体層2は、重合硬化性液晶により構成してもよい。
図2は、透明誘電体層2の誘電率分布を示した特性図である。図2において、横軸は透明誘電体層2のz軸を中心とした半径方向位置rを示し、縦軸は透明誘電体層2の誘電率を示している。図2に示すように、透明誘電体層2は、半径rに対してz軸を中心として対称の誘電率変化を有する誘電体(誘電率分布型誘電体)である。ここでは、透明誘電体層2の中心(r=0)において誘電率が最大であり、rが大きくなるにつれて誘電率が小さくなるような二次曲線状の誘電率分布が付与されている。
なお、透明誘電体層2に誘電体分布を付与する方法としては、以下の方法がある。透明誘電体層2が、上述したGRINレンズにより構成される場合には、イオン交換法やゾルゲル法を用いることができる。イオン交換法は、ガラスに含まれているイオンを他のイオンに交換する方法であり、イオン濃度を連続的に変化させることにより、透明誘電体層2の誘電率(イオンの種類と濃度により決定される)を例えば半径方向に連続的に変化させ、これにより所望の誘電率分布を得ることができる。ゾルゲル法は、有機金属化合物の加水分解によって得られるゲルを乾燥、焼結してガラスを製造する方法であり、鉛やバリウム等を添加することで誘電率を連続的に変化させ、所望の誘電率分布を得ることができる。また、透明誘電体層2が、上述した重合硬化性液晶により構成される場合には、紫外線の照射や加熱温度に分布を持たせることで、所望の誘電率分布を得ることができる。
電源6によって透明電極5a,5bの間に電圧を印加すると、透明電極5a,5b間の電位差は一定であるが、透明誘電体層2の誘電率が半径rに対して例えば図2のように変化するため、この誘電率の変化に伴って電束密度も変化する。
一方、液晶層3と配向膜4bの境界面、及び配向膜4bと透明誘電体層2との境界面では、電束密度は連続となるが、その結果として、液晶層3の電束密度分布が、透明誘電体層2内部での電束密度分布に引き寄せられ、同様の分布となる。すなわち、透明誘電体層2の誘電率分布が、液晶層3の内部の電束密度分布に転写されるように影響を与えることになる。このような液晶層3の内部の電束密度分布の変化に伴って、液晶層3の内部の電界分布も、透明誘電体層2の誘電率分布と同様の分布となる。
このように液晶層3の内部に電界分布が生じることにより、液晶層3に屈折率分布が生じ、これにより入射光の位相を空間的に変化させることが可能となる。すなわち、液晶層3への入射光の波面に変化を与えることが可能となる。例えば、液晶層3内部の屈折率分布を二次曲線状にすることにより、入射光の位相に二次曲線状の変化を付与し、これによりレンズ作用(焦点を変化させる作用)を発生させることができる。この場合、透明誘電体層2の誘電率分布は、入射光にレンズ作用を与える最適な分布に設定する。
このように、実施の形態1に係る位相制御素子は、電源6の印加電圧に対応して焦点を変化させることが可能な焦点可変レンズとなる。
本実施の形態1に係る位相制御素子は、従来技術のように電極を複雑な分割構造にする必要がないため、構成が簡単であり、製造コストを低減することができる。また、入射光の入射面に複数の構成要素(例えば複数の輪帯電極)を配置する必要がないため、位相制御素子の製造時における位置合わせ作業が不要となる上、衝撃や経時変形などによる構成要素間の位置ずれも生じないため信頼性が向上する。
また、従来技術のように立体形状(例えば平凸形状)の透明部材を用いる必要がないため、研磨等の加工工程を省略することができる。特に、本実施の形態に係る位相制御素子では、例えば、半径方向に誘電率分布を付与した円筒状の透明誘電体(透明誘電体層2が光軸方向に連続したもの)から透明誘電体層2を適当な厚さに切り出すことにより、同じ誘電率分布をもった複数の透明誘電体層2を作成できるため、量産も容易であり、製造コストを低減することができる。
さらに、液晶層3に電界分布を与えるためにパターニングされた電極を用いる必要がないため、製造コストをさらに低減することができる。
また、液晶層3の内部に発生する電界分布が連続的であるため、従来技術のように電極を複数のエレメントに分割して各エレメントに異なる電位を設定した場合に各エレメントの境界に生じうるディスクリネーションライン等の発生を防止できる。
なお、透明誘電体層2の誘電率分布は、図2に示した誘電率分布に限らず、z軸を中心として対称な二次曲線状に変化する分布であればよい。例えば、図3に示すように、透明誘電体層2の中心(r=0)において誘電率が最小であり、rが大きくなるにつれて誘電率が大きくなるような誘電率分布であってもよい。この場合には、印加電圧に対して図2の場合と逆のレンズ作用を発生させることができる。
また、ガラス基板1の材料は、特にガラスに限るものではなく、光の透過性を有する絶縁部材であればよい。
変形例.
図4(a)〜(d)は、実施の形態1の変形例に係る位相制御素子をそれぞれ示すものである。図4(a)〜(d)に示すいずれの変形例も、一対の透明電極の間に少なくとも1つの液晶層と、誘電率分布を付与された少なくとも1つの透明誘電体を設けたものであり、透明誘電体の誘電率分布の影響によって液晶層の内部に電界分布を生じさせてレンズ作用を発生させるようになっている。
図4(a)に示す位相制御素子は、液晶層3の両側に、例えば図2に示したような誘電率分布を有する一対の透明誘電体層2a,2bを設けたものであり、ガラス基板1(図1)は備えていない。液晶層3と透明誘電体層2a,2bとの間には、それぞれ配向膜4a,4bが形成されている。透明誘電体層2aの液晶層3と反対の側には透明電極5aが形成され、透明誘電体層2bの液晶層3と反対の側には透明電極5bが形成されている。この位相制御素子は、液晶層3の両側に設けた透明誘電体層2a,2bにより、液晶層3内部の電界分布に変化を与えて屈折率分布を生じさせている。透明誘電体層2a,2bの誘電率分布は必ずしも同じである必要はないが、同じ誘電率分布であれば、上述した実施の形態1(図1〜3)により得られる効果に加えて、さらにz軸方向に対称性を持たせることができるという効果が得られる。
図4(b)〜(d)に示す3種類の位相制御素子は、いずれも複数(ここでは2つ)の液晶層3a,3bを有するものである。図4(b)に示す位相制御素子は、例えば図2に示したような誘電率分布を有する透明誘電体層2の両側に、液晶層3a,3bを設けたものである。液晶層3aの透明誘電体層2と反対の側にはガラス基板1aが設けられており、液晶層3bの透明誘電体層2と反対の側にはガラス基板1bが設けられている。液晶層3aとガラス基板1aとの間には配向膜4aが形成されており、液晶層3aと透明誘電体層2との間には配向膜4bが形成されている。液晶層3bと透明誘電体層2との間には配向膜4cが形成されており、液晶層3bとガラス基板1bとの間には配向膜4dが形成されている。ガラス基板1a,1bには、それぞれ透明電極5a,5bが形成されている。
図4(c)に示す位相制御素子は、図1に示した位相制御素子を2つ重ね合わせたものである。この位相制御素子は、ガラス基板1aと透明誘電体層2aとで液晶層3aを挟み込んだ構成を有している。液晶層3aとガラス基板1との間には配向膜4aが形成され、液晶層3aと透明誘電体層2aとの間には配向膜4bが形成されている。また、ガラス基板1aの液晶層3aと反対の側には透明電極5aが形成され、透明誘電体層2aの液晶層3aと反対の側には透明電極5bが形成されている。この位相制御素子は、さらに、透明電極5bの透明誘電体層2aと反対の側に、透明電極5b側から順に、液晶層3bと、透明誘電体層2bと、透明電極5cとを有している。液晶層3bと透明電極5bとの間には配向膜4cが形成され、液晶層3bと透明誘電体層2bとの間には配向膜4dが形成されている。透明電極5a,5bは電源6aに接続され、透明電極5a,5bの間に任意の電圧を印加できるようになっている。同様に、透明電極5b,5cは電源6bに接続され、透明電極5b,5cの間に任意の電圧を印加できるようになっている。
図4(d)に示す位相制御素子は、図4(a)に示した位相制御素子を2つ重ね合わせたものである。この位相制御素子は、一対の透明誘電体層2a,2bにより液晶層3aを挟みこんだ積層体と、一対の透明誘電体層2c,2dにより液晶層3bを挟み込んだ積層体とを、透明誘電体2b,2cの間に透明電極5bを設けて重ね合わせたものである。液晶層3aと透明誘電体層2a,2bとの間には配向膜4a,4bがそれぞれ形成されており、液晶層3bと透明誘電体層2c,2dとの間には配向膜4c,4dがそれぞれ形成されている。透明誘電体層2aの液晶層3aと反対の側には透明電極5aが形成され、透明誘電体層2dの液晶層3bと反対の側には透明電極5cが形成されている。透明電極5a,5cは互いに同電位であり、これらと透明電極5bとは電源6に接続されている。電源6により、透明電極5a,5b間及び透明電極5c,5b間に任意の電圧が印加される。
液晶層の電界に対する応答時間は、厚みの2乗にほぼ比例して長くなるが、図1に示した液晶層3の厚みを図4(b)〜図4(d)に示すように複数の液晶層3a,3bに分配することにより、各液晶層3a,3bの応答時間を短縮することができ、応答性に優れた焦点可変光学素子(焦点可変レンズ)を実現することができる。
なお、透明電極に対する電圧印加は、図4(d)に示すように一つの電源6で行ってもよいし、図4(c)に示すように別々の電源6a,6bで行ってもよい。電源6又は電源6a,6bに印加される電圧の大きさや駆動タイミングなどは、任意に設定することができる。
また、ガラス基板1又はガラス基板1a,1bは、主として、液晶層3の配向膜4a側の面を保護し、位相制御素子を支持するためものであるため、必要に応じてガラス基板をなくし、配向膜4a上に透明電極5aを形成した簡単な構造を採用してもよい。
また、液晶層3として、配向膜4a〜4dを必要としない液晶を用いる場合には、配向膜4a〜4dを無くすことができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る位相制御素子は、上述した実施の形態1で説明した構造を有する位相制御素子において、透明誘電体(図1に示した透明誘電体層2、又は図4に示した透明誘電体層2a〜2cの少なくとも一つ)が、液晶層3に二次曲線状の屈折率分布以外の屈折率分布を生じさせる誘電率分布を有するようにしたものである。
ここでは、透明誘電体層2の誘電率分布を、例えば図5(a)又は図5(b)に示すように球面収差の位相曲線に対応した誘電率分布にしている。これにより、液晶層3の内部に、球面収差の位相曲線に対応した屈折率分布を生じさせ、入射光に球面収差の位相を付加することができる。その結果、電源6による印加電圧に応じて、入射光に球面収差を付加し、又は逆に入射光に含まれていた球面収差を除去することが可能となる。
図5(a)又は図5(b)の誘電率分布は、液晶層3における屈折率分布が所望の球面収差の位相を付加する分布となるよう、最適に設定することが望ましい。
図5(a)又は図5(b)に示したような球面収差の位相曲線に合わせた誘電率分布だけでなく、例えばコマ収差や非点収差の位相曲線に合わせた誘電率分布を採用することにより、液晶層3における屈折率分布を、入射光にコマ収差や非点収差の位相を付加するような屈折率分布にすることができる。すなわち、液晶層3の内部の屈折率分布を、目的に応じて各種収差の位相曲線を合成した任意の屈折率分布に設定することができ、目的に応じた収差を補償することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、従来技術のように透明電極に複雑なパターン等を施すことなく、簡単な構成で、製造コストを低減しつつ、光学系の収差を補正することが可能となる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る位相制御素子は、上述した各実施の形態で説明した構造を有する位相制御素子において、透明誘電体層が階段状の誘電率分布を有するようにしたものである。階段状の誘電率分布を有する透明誘電体層は、実施の形態1,2で説明した透明誘電体層と同様、液晶層3の屈折率を制御する作用を有するものである。
図6(a)及び図6(b)は、本発明の実施の形態3に係る位相制御素子の構成例を示す断面図である。図6(a)に示す位相制御素子は、実施の形態1で説明した位相制御素子(図1)の透明誘電体層2の代わりに、透明誘電体層21を設けたものである。透明誘電体層21は、階段状の誘電率分布を有するものであり、ここでは、z軸上(半径方向中心)に位置する円形の透明誘電体32aと、この透明誘電体32aの外側にそれぞれ同心状に配置された6つの輪帯状の透明誘電体32b,32c,32d,32e,32f,32gとを有している。
図6(b)に示す位相制御素子は、実施の形態1の変形例で説明した位相制御素子(図4(b))の透明誘電体層2の代わりに、上述した透明誘電体32a〜32gからなる透明誘電体層21を設けたものである。なお、図6(b)に示した位相制御素子には、図4(b)に示したガラス基板1a,1bを設けていないが、ガラス基板1a,1bを設けた構成も可能である。
図7(a)は、階段状の誘電率分布を有する透明誘電体層21の誘電率分布の一例を模式的に示したものである。透明誘電体32a〜32g(図6)は、個々に見ると、それぞれ一定の誘電率を有しているが、透明誘電体32a〜32gの全体的な誘電率分布は、実施の形態1で説明した二次曲線状の誘電率分布(図2)を各透明誘電体32a〜32gごとに量子化した階段状の誘電率分布となっている。すなわち、中心部に位置する円形状透明誘電体32aの誘電率が最も大きく、中心部から遠ざかるにつれて(すなわち透明誘電体32b〜32gと進むにつれて)誘電率が階段状に小さくなっている。
階段状の誘電率分布を有する透明誘電体層21の分割数(透明誘電体の数)をさらに増加させることにより、本発明の実施の形態1で説明した連続的な誘電率分布(例えば図2)に近づけることができる。
電源6により電圧印加を行なうと、液晶層3の内部の電界分布が、透明誘電体層21の誘電率分布(図7(a))に伴った分布となる。その結果、実施の形態1で説明したように、液晶層3の内部の屈折率分布が二次曲線状となり、入射光にレンズ作用を与えることが可能となる。
透明誘電体層21の誘電率分布(図7(a))は階段状であるが、従来技術のように分割された電極で液晶層に不連続な電位を直接印加する場合とは異なり、液晶層3と透明誘電体32a〜32gとの各境界での電界分布は緩やかになる。従って、液晶層3の内部の屈折率分布は、階段状ではあるが、なめらかになる。その結果、入射光に付加される位相分布も比較的なめらかになり、光学特性の劣化(特に高次収差の発生)を抑制することができる。
また、図7(b)に示すように、透明誘電体層21の誘電率分布を、球面収差の位相曲線を量子化した階段状の誘電率分布とすることにより、実施の形態2で説明したように、液晶層3の内部に、球面収差の位相曲線に応じた屈折率分布を生じさせ、入射光に球面収差の位相を付加することができる。その結果、入射光に球面収差を付加し、又は逆に入射光に含まれていた球面収差を除去することが可能となる。
なお、透明誘電体層21の誘電率分布は、レンズ作用を実現する分布や球面収差に応じた分布に限定されるものではない。例えば、目的に応じた収差補正(例えば、コマ収差や非点収差の補正)ができるように量子化された階段状の誘電率分布とすれば、これらの収差を補償することが可能になる。
また、図6(a)及び(b)では、透明誘電体層21の各透明誘電体32a〜32gの幅が一定であるように図示されているが、幅が一定である必要はなく、それぞれ必要に応じて設定することができる。
また、階段状の誘電率分布を有する透明誘電体層21の透明誘電体32a〜32gのいずれかが空気や液体であってもよい。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4は、上述した実施の形態1〜3に係る位相制御素子を光路中に配置した光ヘッド装置100に関するものである。
図8は、本発明の実施の形態4に係る光ヘッド装置100の基本構成を示す図である。図8に示すように、実施の形態4に係る光ヘッド装置100は、光ビーム51aを射出する半導体レーザ50と、この光ビーム51aが入射する集光レンズ52と、集光レンズ52を透過した光ビーム51bを反射するビームスプリッタ53とを備えている。
光ヘッド装置100は、さらに、ビームスプリッタ53により反射された光ビーム51cが入射する位相付与手段54と波長板55とを備えている。位相付与手段53は、光ビーム51cに位相を付与するものである。波長板55は、位相付与手段53により位相が付与された光ビームの偏光を変えるものであり、波長板55を透過した光ビーム51dは円偏光となる。
光ヘッド装置100は、さらに、波長板55を透過した光ビーム51dが入射し、第1のレンズ56及び第2のレンズ57を含む対物レンズ群58と、これら第1のレンズ56及び第2のレンズ57を一体的に保持するレンズホルダ60とを備える。対物レンズ群58は、データ記録可能な光ディスク59の情報記録面に光ビーム51dを集光する。
光ヘッド装置100は、さらに、光ディスク59により反射及び回折され、対物レンズ群58、波長板55、位相付加手段54、ビームスプリッタ53を透過した光ビーム(戻り光)51eが入射するセンサレンズ61と、このセンサレンズ61を透過した光ビームを受光する光検知器62とを備えている。光検知器62は、複数に分割された分割受光面を有するものである。光検知器62には、光ディスク59からの戻り光である光ビーム51eから、光ディスク59に記録された情報データと、対物レンズ群58により集光される光ビーム51dと光ディスク59の情報記録面との焦点ずれ量と、光ディスク59上に同心円状又はスパイラル状に形成されたトラックに対する光ビーム51dのトラックずれ量と、情報記録面において光ビーム51dに発生する収差(例えば、球面収差、非点収差及びコマ収差)の量とをそれぞれ検出できるよう、各検出方式に応じた分割受光面が形成されている。センサレンズ61は、光検知器62の検出方式に応じて光ビーム51eに集光作用あるいは分光作用を施す多機能光学素子である。
光検知器62は、その出力信号を図示しない制御回路に送信する。制御回路は、光検知器62からの出力信号をもとにフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成し、さらに、レンズホルダ60に保持された対物レンズ群58を駆動する図示しないアクチュエータに対して駆動制御信号を送る。
光ヘッド装置100は、さらに、光検知器62からの出力信号を元に収差量を検出し、収差量に応じた収差エラー信号を生成する収差検出部64と、収差エラー信号を元に位相付加手段54を制御する電圧ドライバ(電圧制御手段)63とを備えている。
以上のように構成された光ヘッド装置100では、位相付加手段54が、上述した実施の形態1、2又は3に係る位相制御素子により構成されている。
電圧ドライブ63は、実施の形態1〜3で説明した位相制御素子の電源6(図1等)を包含して構成することができ、電圧ドライバ63によって直接に位相制御素子の透明電極に電圧印加を行なうようにすることができる。
光ディスク59の情報記録面において光ビーム51dに収差が発生すると、収差検出部64が収差量に応じた収差エラー信号を生成し、制御信号として電圧ドライバ63に送信する。電圧ドライバ63は、収差検出部64からの制御信号に基づき、位相付加手段54である実施の形態1〜3に係る位相制御素子を制御することで、光ビーム51dの収差を補正する。これにより、記録再生特性を向上することができる。
以上説明したように、実施の形態4に係る光ヘッド装置100によれば、レンズ等の光学部品を移動させるといった機械的な動作を行うことなく、光学系の収差の補正を行うことができる。
なお、位相付加手段54を、焦点可変レンズとして機能する位相制御素子により構成することもできる。この場合、位相付加手段54のレンズ作用の変化により光ビーム51dが収束光又は発散光に変換され、これに伴って光ビーム51dの対物レンズ群58への入射条件が半径方向位置rによって変化し、その結果、対物レンズ群58で集光される光ビーム51dの球面収差を変化させることができる。
また、実施の形態4に係る光ヘッド装置100の変形例として、集光レンズ52(図8)を除去し、位相付加手段54における透明誘電体の有する収束機能又は発散機能を利用して、半導体レーザ50から放射される光ビーム51aを平行光束に直接に変換するようにしてもよい。このようにすれば、集光レンズ52を除去できるので、光ヘッド装置100の製造コストを低減することができる。
なお、上述した光ヘッド装置は、収差検出部64により検出される情報記録面において光ビーム51dに発生する収差の量を光学系の収差の補正の指標に用いて位相制御素子を制御するよう構成されていたが、このような構成に限るものではなく、例えば、光検知器62により検出される光ディスク59に記録された情報データの再生信号の品質を指標に用いて、前記再生信号の品質がほぼ最良となるように位相制御素子を制御する構成であってもよい。
上記した実施の形態1〜3に係る位相制御素子において、電圧によって屈折率制御可能な電圧能動型材料(異方性層)として液晶を用いたが、これに限ったものではなく、例えばポッケルス効果により電圧によって屈折率が変化するような他の電圧能動型材料として構成してもよい。
また、本発明の実施の形態1〜3に係る位相制御素子は、本発明の実施の形態4で説明した光ヘッド装置のみならず、他の装置(例えば光学式映像装置や画像装置)に適用してもよい。
本発明の実施の形態1に係る位相制御素子の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る位相制御素子における透明誘電体の誘電率分布の一例を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る位相制御素子における透明誘電体の誘電率分布の他の例を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る位相制御素子の別の構成例を示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係る位相制御素子における透明誘電体の誘電率分布の一例を示す特性図である。 本発明の実施の形態3に係る位相制御素子の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る位相制御素子における透明誘電体の誘電率分布の一例を示す特性図である。 本発明の実施の形態4に係る光ヘッド装置の基本構成を示す図である。
符号の説明
1a,1b ガラス基板、 2a,2b,2c,2d,32a,32b,32c,32d,32e,32f,32g 透明誘電体、 3a,3b 液晶層、 4a,4b,4c,4d 配向膜、 5a,5b,5c 透明電極、 6a,6b 電源、 21 透明誘電体層、 50 半導体レーザ、 51a,51b,51c,51d,51e 光ビーム、 52 集光レンズ、 53 ビームスプリッタ、 54 位相付加手段、 55 波長板、 56 第1のレンズ、 57 第2のレンズ、 58 対物レンズ群、 59 光ディスク、 60 レンズホルダ、 61 センサレンズ、 62 光検知器、 63 電圧ドライバ、 64 収差検出部。

Claims (7)

  1. 電気的及び光学的な異方性を有する少なくとも一つの異方性層と、
    透明性を有する少なくとも一つの誘電体層と、
    前記誘電体層と前記異方性層とが間に位置するように設けられた少なくとも一対の透明電極と、
    前記少なくとも一対の透明電極の間に電圧を印加する電圧印加手段と
    を備え、
    前記誘電体層が、前記電圧印加手段により印加される電圧によって前記異方性層に層面内での屈折率分布を生じさせるような層面内での誘電率分布を有していることを特徴とする位相制御素子。
  2. 前記異方性層に生じる屈折率分布が、前記異方性層の層面の中心に対して対称な略二次曲線状の屈折率分布であることを特徴とする請求項1に記載の位相制御素子。
  3. 前記異方性層に生じる屈折率分布が、球面収差の位相関数に対応する屈折率分布であることを特徴とする請求項1に記載の位相制御素子。
  4. 前記異方性層に生じる屈折率分布が、非点収差又はコマ収差の位相関数に対応する屈折率分布であることを特徴とする請求項1に記載の位相制御素子。
  5. 前記誘電体層は、その層面内において複数の領域を有し、
    各領域の誘電率が階段状に変化することで、前記誘電体層の前記誘電率分布を形成していることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の位相制御素子。
  6. 前記異方性層は液晶層であり、
    前記液晶層に接するように配向膜が形成されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の位相制御素子。
  7. 光ビームを射出する光源と、
    前記光ビームを光ディスクの情報記録面に集光する集光手段と、
    前記光源から前記集光手段に至る光路中に設けられ、前記光ビームの位相を電圧により制御する位相付加手段と、
    前記光ディスクで反射された光ビームを受光して出力信号を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された前記出力信号に基づき、前記位相付加手段への前記電圧を制御する電圧制御手段と
    を備え、
    前記位相付加手段として、請求項1から6までのいずれか1項に記載の位相制御素子を用いることを特徴とする光ヘッド装置。
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