以下、本発明の本発明の一実施の形態であるビルトインこんろ1について、図面を参照して説明する。図1は、ビルトインこんろ1の斜視図である。
図1に示すように、略直方体形状のビルトインこんろ1の天面には、調理容器を載置する五徳40、左右一対のバーナ2a、2b(以下、バーナ2とよぶ)が設けられ、前面にはバーナ点火・消火操作用の操作ボタン3a,3b(以下、操作ボタン3とよぶ)が設けられている。そして、それら操作ボタン3a,3bの各下方には、スライド回動操作によって火力を調節する火力調節レバー7a、7b(以下、火力調節レバー7とよぶ)が各々設けられている。そして、操作ボタン3a又は3bを押圧することにより、バーナ2a又は2bが各々点火され、再度押すことにより消火される。また、ビルトインこんろ1の内部の略中央には、魚などの被調理物を加熱調理するためのグリル4が配設されている。そして、ビルトインこんろ1の操作ボタン3aの右方には、解除スイッチ5が設けられており、その上方には解除ランプ6が設けられている。また、バーナ2の中央には、五徳40に調理容器が載置された際に下方向へ押し下げられる鍋載置センサ8a,8b(以下、鍋載置センサ8とよぶ)が各々設けられている。尚、この鍋載置センサ8a,8bは温度センサを兼用していても良い。
次に、上記ビルトインこんろ1における実施例を4例説明する。尚、上記ビルトインこんろ1には、調理容器が五徳40から降ろされた場合に、炎が使用者の着衣等に燃え移るのを防ぐための安全機能(調理容器無し制御手段の機能)が備えられている。実施例1においては、安全機能として調理容器が五徳40から降ろされた場合に、所定時間経過後(例えば30秒)、バーナ2が消火される。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると、安全機能が解除され、調理容器を五徳40から降ろしてもバーナ2は消火されず燃焼が継続する。実施例2においては、安全機能として調理容器が五徳40から降ろされた場合に、所定時間経過後(例えば30秒)、バーナ2が消火される。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると、安全機能が遅延され、所定時間経過後(例えば5分)、バーナ2が消火される。実施例3においては、安全機能として調理容器が五徳40から降ろされた場合に、所定時間経過後(例えば30秒)、バーナ2が弱火とされる。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると、安全機能が解除され、調理容器を五徳40から降ろしてもバーナ2は弱火にならずそのまま燃焼が継続する。実施例4においては、安全機能として調理容器が五徳40から降ろされた場合に、所定時間経過後(例えば30秒)、バーナ2が弱火とされる。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると、安全機能が遅延され、所定時間経過後(例えば5分)、はじめてバーナ2が弱火とされる。尚、いずれの実施例においても、点火された際、及び、調理容器が五徳40に載置された際には安全機能が有効となる。
[実施例1]
まず、図2及び図3を参照して、実施例1について説明する。図2は、実施例1のビルトインこんろ1のシステム構成図であり、図3は、実施例1のビルトインこんろ1のコントローラ30による制御のフローチャートである。
図2に示すように、ビルトインこんろ1ではバーナ2においてガスが燃焼し、五徳40に載置されている調理容器100が加熱される。バーナ2へガスを供給するガス供給管20には、マグネット安全弁11、主弁12、供給するガス量を調節するためのニードル弁13が設けられている。また、ビルトインこんろ1には、CPU31、ROM33、RAM34を備えたコントローラ30が備えられている。そして、図示外のI/OインタフェイスがCPU31に接続しており、このI/Oインタフェイスを介して、マグネット安全弁11がこのコントローラ30に接続され、コントローラ30の制御により弁の制御が行われる。さらに、コントローラ30には、I/Oインタフェイスを介して図示外の熱電対及び電極が接続されている。尚、ROM33には、コントローラ30の制御を行うプログラムや各種データが記憶されている。
さらに、コントローラ30には、I/Oインタフェイスを介してマイクロスイッチ9が接続されている。このマイクロスイッチ9は上下方向に摺動可能な鍋載置センサ8に接続しており、五徳40に調理容器100が載置されると、鍋載置センサ8は下方向へ押し下げられ、マイクロスイッチ9がONとされ、調理容器100が載置されていないと、鍋載置センサ8は上方向に保持されて、マイクロスイッチ9はOFFとされる。さらに、コントローラ30には、I/Oインタフェイスを介して解除スイッチ5及び解除ランプ6が接続している。この解除スイッチ5は、タッチスイッチであり、安全機能の有効無効を切り替えるためのものであり、本発明の「スイッチ」に該当する。この解除スイッチ5は、押操作される度にOFF/ONの設定が切り替えられ、ONの状態では安全機能が解除され無効とされ、OFFの状態では安全機能が有効とされている。また、解除ランプ6は、解除スイッチ5がONの状態(安全機能解除状態)で点灯する。
また、操作ボタン3(図1参照)の背面には、操作ボタン3の押圧、開放に応じて摺動する摺動部材(図示外)が設けられており、操作ボタン3の操作に対応してこの摺動部材が係止されたり、係止が解除されたりして、マグネット安全弁11及び主弁12の開閉が制御される。また、摺動部材の後方には、摺動部材の進退と連動してON/OFFする点火スイッチ10が設けられている。
点火操作において操作ボタン3を押して手を放すと主弁12は開弁したまま、マグネット安全弁11は閉弁可能状態とする位置で摺動部材が係止され、ガス供給管20からのガス流路を開く。また、点火操作により、点火スイッチ10がONされ、ON信号がコントローラ30へ入力され、点火用の電極へ点火用の電圧が付加されてバーナ2は燃焼する。そして、バーナ2の燃焼中に起電力を発生する熱電対からの起電力により、マグネット安全弁11が開弁状態に保持される。また、消火操作における操作ボタン3の押圧が開放されると摺動部材の係止は解除され、主弁12が閉弁され、バーナ2は消火される。そして、マグネット安全弁11も熱電対からの起電力が得られなくなり閉弁する。
また、ニードル弁13は、火力調節レバー7の操作に従いガス流路の開閉を行う。火力調節レバー7が、強火力側から弱火力側に設定されると、ニードル弁13の弁開度が狭く調節され、ニードル弁13から吐出されるガス量が減少し、燃焼量が減少し、バーナ2の火力が弱火となる。火力調節レバー7が、弱火力側から強火力側に設定されると、ニードル弁13の弁開度が広く調節され、ニードル弁13から吐出されるガス量が増加し、燃焼量が増加し、バーナ2の火力が弱火となる。
次に、図3のフローチャートを参照して、コントローラ30における制御について説明する。このフローチャートは、点火操作が行われ、点火スイッチ10からON信号が入力された際に実行される処理のフローチャートである。ここでは、安全機能として調理容器100が五徳40から降ろされた場合に、所定時間(例えば30秒、消火待機時間とよぶ)経過後バーナ2が消火される。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると、安全機能が解除され、調理容器100を五徳40から降ろして消火待機時間を超えてもバーナ2は消火されず燃焼が継続する。また、点火された際、及び、調理容器が載置された際には、安全機能は必ず有効とされる制御が行われる。
そこで、機能フラグ及び鍋有フラグの2種類のフラグ、タイマカウンタとして消火タイマが使用される。機能フラグは、安全機能が機能している(有効)か、機能していない(無効)かを示すフラグであり、機能している場合には「1」が記憶されて「ON」とされ、解除スイッチ5の押下により機能していない場合には「0」が記憶されて「OFF」とされる。尚、解除ランプ6は、機能フラグが「OFF」の際(安全機能解除状態)に点灯する。鍋有フラグは、調理容器100が五徳40に載置されている場合には「1」が記憶されて「ON」とされ、載置されていない場合には「0」が記憶されて「OFF」とされる。また、消火タイマは、消火待機時間を計測するタイマカウンタであり、スタート時に所定時間(30秒)がセットされ、図示外の計時手段からの信号に基づき所定時間(例えば1秒)毎に減算され「0」となることにより、タイムアップしたとされ消火待機時間の経過と判断される。
まず、初期状態として機能フラグは「ON」とされ、鍋有フラグは「OFF」とされる(S1)。つまり、点火時には機能フラグが「ON」とされることにより安全機能を作動させる制御が行われている。次いで、点火処理が行われ(S2)、バーナ2に点火され燃焼が開始される。そして、五徳40に調理容器100が載置されているか否かの判断が行われる(S3)。この判断は、調理容器100により鍋載置センサ8が下方向に保持されて、マイクロスイッチ9からON信号を受けているか否かにより判断される。
そして、調理容器100があれば(S3:YES)、安全性に問題はないので何もせずにS6へ進む。しかしながら、そして、調理容器100がなければ(S3:NO)、調理容器が載置されずに点火されバーナ2が燃焼していることになるので、安全機能を作動させる必要がある。そこで、消火タイマに30秒がセットされて消火タイマがスタートされる(S4)。そして、S6へ進む。
次いで、S6において、解除スイッチ5の押下を検知したか否かの判断が行われる(S6)。解除スイッチ5が押下されたら(S6:YES)、安全機能の有効、無効の切替が行われる。機能フラグが「ON」であり、現在の設定において安全機能が有効となっている場合には(S7:YES)、機能フラグが「OFF」とされて安全機能が無効とされ(S9)、解除ランプ6は点灯される。そして、消火タイマ計測中で消火待機時間中ある場合には、消火タイマが停止される(S10)。また、機能フラグが「OFF」であり、現在の設定において安全機能が無効となっている場合には(S7:NO)、機能フラグが「ON」とされて安全機能が有効とされ(S8)、この際には、解除ランプ6が消灯される。
次いで、五徳40に調理容器100が載置されているか否かの判断が行われる(S11)。調理容器100があれば(S11:YES)、継続して調理容器100が五徳40に載せられているのか、それとも新たに載せられたのかの判断が行われる(S12)。鍋有フラグが「ON」であれば(S12:YES)、継続して載せられているので、何もせずにS21へ進む。鍋有フラグが「OFF」であれば(S12:NO)、新たに調理容器100が載せられたので、鍋有フラグが「ON」とされ(S13)、機能フラグが「ON」とされ、安全機能を有効とする制御が行われる(S14)。この際には、解除ランプ6が消灯される。そして、消火待機時間中であった場合には消火タイマが停止される(S15)。そして、S21へ進む。
また、調理容器100がなければ(S11:NO)、継続して調理容器100が載せられていないのか、それとも調理容器100が降ろされたのかの判断が行われる(S16)。鍋有フラグが「OFF」であり、継続して調理容器100が載せられていないのならば(S16:NO)、何もせずにS21へ進む。また、鍋有フラグが「ON」であり、調理容器100が降ろされたのならば(S16:YES)、鍋有フラグが「OFF」とされる(S17)。この場合、安全機能が有効中であれば安全機能を作動させる必要がある。そこで、機能フラグが「ON」であり安全機能が有効中であれば(S18:YES)、消火タイマに30秒がセットされて消火タイマがスタートされ、消火待機時間の計測が開始される制御を行う(S19)。そして、S21へ進む。また、解除スイッチ5からの指示により安全機能が無効とされていれば(S18:NO)、安全機能を作動させる制御を行う必要はないので、何もせずにS21へ進む。
次いで、S21において、消火操作により点火スイッチ10が「OFF」された場合には(S21:YES)、消火処理が行われて、マグネット安全弁11が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S24)、本処理は終了する。
点火スイッチ10が「OFF」されなければ(S21:NO)、何もせずにS22へ進む。そして、消火タイマにより消火待機時間を計測中の場合であり、消火待機時間が経過したか否かの判断が行われる(S22)。そこで、消火タイマがタイムアップして消火待機時間が経過していれば(S22:YES)、消火処理が行われて、マグネット安全弁11が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S24)、本処理は終了する。しかしながら、消火待機時間が経過していない場合には(S22:NO)、S6へ戻り、点火スイッチ10が「OFF」されたり(S21:YES)、消火待機時間が経過したり(S22:YES)するまで、繰り返しS6〜S22の処理が行われる。そして点火スイッチ10が「OFF」されたり(S21:YES)、消火待機時間が経過したり(S22:YES)したら、消火処理が行われて、マグネット安全弁11が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S24)、本処理は終了する。
以上のように、点火時には必ず安全機能が有効とされる制御が行われ(S1)、また、調理容器載置時にも必ず安全機能が有効とされる制御が行われる(S11:YES,S12:NO,S14)。また、解除スイッチ5が押下された場合には(S6:YES)、安全機能が有効となっている場合には安全機能は無効とされ(S7:YES,S9)、安全機能が無効となっている場合には安全機能が有効とされる(S7:NO,S8)。そして、安全機能が有効である際に調理容器100が五徳40から降ろされると、安全機能が作動し(S11:NO,S16:YES,S18:YES,S19)、消火タイマがタイムアップして消火待機時間が経過したら消火される(S22:YES,S24)。また、安全機能が無効とされている際には、調理容器100が五徳40から降ろされても(S11:NO,S16:YES,S18:NO)、安全機能は作動されず、そのままバーナ2の燃焼は継続される。
本実施例において、S3,S4,S11,S16,S18,S19,S22,S24の処理を行うCPU31が「調理容器無し制御手段」に相当する。
[実施例2]
まず、図2及び図4を参照して、実施例2について説明する。図4は、実施例2のビルトインこんろ1のコントローラ30による制御のフローチャートである。尚、内部構造については、図2に示した実施例1のシステム構成と同様であるので、説明を省略し、図4のフローチャートを参照して、コントローラ30における制御について説明する。このフローチャートも図3に示したフローチャートと同様に、点火操作が行われ、点火スイッチ10からON信号が入力された際に実行される処理のフローチャートである。ここでは、安全機能として調理容器100が五徳40から降ろされた場合に、所定時間(例えば30秒、消火遅延時間とよぶ)経過後バーナ2が消火される。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると安全機能が解除され、調理容器100を五徳40から降ろしても、30秒では消火せずに、さらに所定時間(例えば5分、消火遅延時間とよぶ)経過後にバーナ2が消火される。また、実施例1と同様に、点火された際、及び、調理容器が載置された際には、安全機能は必ず有効とされる制御が行われる。
そこで、機能フラグ及び鍋有フラグの2種類のフラグ、タイマカウンタとして消火タイマ、遅延タイマが使用される。機能フラグ,鍋有フラグ及び消火タイマは実施例1と同様の働きをする。遅延タイマは、消火遅延時間を計測するタイマカウンタであり、スタート時(調理容器100が降ろされた時)に所定時間(5分)がセットされ、図示外の計時手段からの信号に基づき所定時間(例えば1秒)毎に減算され、「0」となることにより、タイムアップしたとされ消火遅延時間の経過と判断される。尚、解除スイッチ5がONの状態では安全機能が遅延され、OFFの状態では安全機能が遅延なく動作している。また、解除ランプ6は、解除スイッチ5がONの状態、つまり機能フラグが「OFF」(安全機能遅延状態)の状態で点灯する。
まず、初期状態として機能フラグは「ON」とされ、鍋有フラグは「OFF」とされる(S51)。つまり、点火時には機能フラグが「ON」とされることにより安全機能を作動させる制御が行われている。次いで、点火処理が行われ(S52)、バーナ2に点火され燃焼が開始される。そして、五徳40に調理容器100が載置されているか否かの判断が行われる(S53)。この判断は、調理容器100により鍋載置センサ8が下方向に保持されて、マイクロスイッチ9からON信号を受けているか否かにより判断される。
そして、調理容器100があれば(S53:YES)、安全性に問題はないので何もせずにS56へ進む。しかしながら、そして、調理容器100がなければ(S53:NO)、調理容器が載置されずに点火されバーナ2が燃焼していることになるので、安全機能を作動させる必要がある。そこで、消火タイマに30秒がセットされて消火タイマがスタートされる(S54)。そして、S56へ進む。
次いで、S56において、解除スイッチ5の押下を検知したか否かの判断が行われる(S56)。解除スイッチ5が押下されたら(S56:YES)、安全機能の有効、無効の切替が行われる。現在の設定において安全機能が有効となっている場合には(S57:YES)、機能フラグが「OFF」とされて安全機能が無効とされ(S59)、解除ランプ6は点灯される。そして、消火遅延時間中であった場合には遅延タイマが停止され、消火待機時間中であった場合には消火タイマが停止される(S60)。また、機能フラグが「OFF」であり、現在の設定において安全機能が無効となっている場合には(S57:NO)、機能フラグが「ON」とされて安全機能が有効とされ(S58)、この際には、解除ランプ6が消灯される。
次いで、五徳40に調理容器100が載置されているか否かの判断が行われる(S61)。調理容器100があれば(S61:YES)、継続して調理容器100が五徳40に載せられているのか、それとも新たに載せられたのかの判断が行われる(S62)。鍋有フラグが「ON」であれば(S62:YES)、継続して載せられているので、何もせずにS73へ進む。鍋有フラグが「OFF」であれば(S62:NO)、新たに載せられたので、鍋有フラグが「ON」とされ(S63)、安全機能を有効とするために機能フラグが「ON」とされる制御が行われる(S64)。そして、解除ランプ6が消灯される。そして、消火遅延時間中であった場合には遅延タイマが停止され、消火待機時間中であった場合には消火タイマが停止される(S65)。そして、S73へ進む。
また、調理容器100がなければ(S61:NO)、継続して調理容器100が載せられていないのか、それとも調理容器100が降ろされたのかの判断が行われる(S66)。鍋有フラグが「OFF」であり、継続して調理容器100が載せられていないのならば(S66:NO)、何もせずにS73へ進む。また、鍋有フラグが「ON」であり、調理容器100が降ろされたのならば(S66:YES)、鍋有フラグが「OFF」とされる(S67)。この場合、安全機能が有効中であれば安全機能を作動させる必要がある。そこで、機能フラグが「ON」であり安全機能が有効中であれば(S68:YES)、消火タイマに30秒がセットされて消火タイマがスタートされる(S69)。そして、S73へ進む。また、解除スイッチ5からの指示により機能フラグが「OFF」であり安全機能が無効とされていれば(S68:NO)、遅延タイマに5分がセットされて遅延タイマがスタートされ、安全機能を作動させるのを遅延させる制御を行う(S71)。そして、S73へ進む。
次いで、S73において、消火操作により点火スイッチ10が「OFF」された場合には(S73:YES)、消火処理が行われて、マグネット安全弁11が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S80)、本処理は終了する。
また、点火スイッチ10が「OFF」されなければ(S73:NO)、何もせずにS74へ進む。そして、遅延タイマにより消火遅延時間を計測中の場合であり消火遅延時間が経過したか否かの判断が行われる(S74)。そこで、遅延タイマがタイムアップして消火遅延時間が経過していれば(S74:YES)、消火タイマに30秒がセットされて消火タイマがスタートされ、消火待機時間の計測が開始される制御を行う(S76)。そして、S78へ進む。しかしながら、消火遅延時間が経過していない場合には(S74:NO)、そのままS78へ進む。
そして、消火タイマにより消火待機時間を計測中の場合であり、消火待機時間が経過したか否かの判断が行われる(S78)。そこで、消火タイマがタイムアップして消火待機時間が経過していれば(S78:YES)、消火処理が行われて、マグネット安全弁11が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S80)、本処理は終了する。しかしながら、消火待機時間が経過していない場合には(S78:NO)、S56へ戻り、点火スイッチ10が「OFF」されたり(S73:YES)、安全機能による消火待機時間が経過したり(S78:YES)するまで、繰り返しS56〜S78の処理が行われる。そして点火スイッチ10が「OFF」されたり(S73:YES)、安全機能による消火待機時間が経過したり(S78:YES)したら、消火処理が行われて、マグネット安全弁11が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S80)、本処理は終了する。
以上のように、点火時には必ず安全機能が有効とされる制御が行われ(S51)、また、調理容器載置時にも必ず安全機能が有効とされる制御が行われる(S61:YES,S62:NO,S64)。また、解除スイッチ5が押下された場合には(S56:YES)、安全機能が有効となっている場合には安全機能は無効とされ(S57:YES,S59)、安全機能が無効となっている場合には安全機能が有効とされる(S57:NO,S58)。そして、安全機能が有効である際に調理容器100が五徳40から降ろされると、安全機能が作動し消火タイマがセットされる(S61:NO,S66:YES,S68:YES,S69)。そして、消火タイマがタイムアップして消火待機時間(30秒)が経過したら消火される(S78:YES,S80)。また、安全機能が無効である際に調理容器100が五徳40から降ろされると、安全機能の作動を遅延するための遅延タイマがセットされ(S61:NO,S66:YES,S68:NO,S71)、遅延タイマがタイムアップして消火遅延時間(5分)が経過したら安全機能が作動し消火タイマがセットされる(S74:YES,S76)、そして消火タイマタイムアップして消火待機時間が経過したら消火される(S78:YES,S80)。
本実施例において、S53,S54,S61,S66,S68,S69,S78,S80の処理を行うCPU31が「調理容器無し制御手段」に相当する。
[実施例3]
まず、図5及び図6を参照して、実施例3について説明する。図5は、実施例3のビルトインこんろ1のシステム構成図であり、図6は、実施例3のビルトインこんろ1のコントローラ300による制御のフローチャートである。尚、図5に記載されているビルトインこんろ1、バーナ2、操作ボタン3、解除スイッチ5、解除ランプ6、火力調節レバー7、鍋載置センサ8、点火スイッチ10、五徳40、及び、調理容器100については、実施例1及び実施例2と同様の符号を用いる。
図5に示すように、ビルトインこんろ1ではバーナ2においてガスが燃焼し、五徳40に載置されている調理容器100が加熱される。バーナ2へガスを供給するガス供給管200には、マグネット安全弁110、主弁120、供給するガス量を調節するためのニードル弁130、切替弁140が設けられている。また、ビルトインこんろ1には、CPU310、ROM330、RAM340を備えたコントローラ300が備えられている。そして、図示外のI/OインタフェイスがCPU310に接続しており、このI/Oインタフェイスを介して、マグネット安全弁110及び切替弁140がこのコントローラ300に接続され、コントローラ300の制御により弁の制御が行われる。さらに、コントローラ300には、I/Oインタフェイスを介して熱電対(図示外)及び電極(図示外)が接続されている。尚、ROM330には、コントローラ300の制御を行うプログラムや各種データが記憶されている。
さらに、コントローラ300には、I/Oインタフェイスを介してマイクロスイッチ90が接続されている。このマイクロスイッチ90は上下方向に摺動可能な鍋載置センサ8に接続しており、五徳40に調理容器100が載置されると、鍋載置センサ8は下方向へ押し下げられ、マイクロスイッチ90がONとされ、調理容器100が載置されていないと、鍋載置センサ8は上方向に保持されて、マイクロスイッチ90はOFFとされる。さらに、コントローラ300には、I/Oインタフェイスを介して解除スイッチ5及び解除ランプ6が接続している。この解除スイッチ5は、押操作される度にOFF/ONの設定が切り替えられ、ONの状態では安全機能が解除され無効とされ、OFFの状態では安全機能が有効とされている。また、解除ランプ6は、解除スイッチ5がONの状態(安全機能解除状態)で点灯する。
また、操作ボタン3(図1参照)の背面には、操作ボタン3の押圧、開放に応じて摺動する摺動部材(図示外)が設けられており、操作ボタン3の操作に対応してこの摺動部材が係止されたり、係止が解除されたりして、マグネット安全弁110及び主弁120の開閉が制御される。また、摺動部材の後方には、摺動部材の進退と連動してON/OFFする点火スイッチ10が設けられている。
点火操作における操作ボタン3の押圧が開放されると主弁120は開弁したまま、マグネット安全弁110は閉弁可能状態とする位置で摺動部材が係止され、ガス供給管200からのガス流路を開く。また、点火操作により、点火スイッチ10がONされ、ON信号がコントローラ300へ入力され、点火用の電極へ点火用の電圧が付加されてバーナ2は燃焼する。そして、バーナ2の燃焼中に起電力を発生する熱電対からの起電力により、マグネット安全弁110が開弁状態に保持される。また、消火操作における操作ボタン3の押圧が開放されると摺動部材の係止は解除され、主弁120が閉弁され、バーナ2は消火される。そして、マグネット安全弁110も熱電対からの起電力が得られなくなり閉弁する。
また、ニードル弁130は、火力調節レバー7(図1参照)の操作に従いガス流路の開閉を行う。火力調節レバー7が、強火力側から弱火力側に設定されると、ニードル弁130の弁開度が狭く調節され、ニードル弁130から吐出されるガス量が減少し、燃焼量が減少し、バーナ2の火力が弱火となる。火力調節レバー7が、弱火力側から強火力側に設定されると、ニードル弁130の弁開度が広く調節され、ニードル弁130から吐出されるガス量が増加し、燃焼量が増加し、バーナ2の火力が弱火となる。
そして、切替弁140は、コントローラ300の制御により、ガス流路の経路を切り替える。ガス供給管200は、切替弁140の先が通常ガス供給管210と小量ガス供給管220とに分岐している。そして、切替弁140によりガス流路を通常ガス供給管210側と小量ガス供給管220側とに切り替えることができる。小量ガス供給管220は、その途中に絞り220aが設けられ、ガス通過流量の上限が通常ガス供給管210の半分程度に制限されており、小量ガス供給管220へガス流路が切り替えられた際には、バーナ2へ送られるガス量が少なくなり、燃焼量が少なくなるため火力が弱くなる。したがって、切替弁140によりガス流路が小量ガス供給管220側となった場合には、火力調節レバー7により最大の火力に設定しても、ビルトインこんろ1の最大の燃焼量は得られず、より弱い火力となる。
次に、図6のフローチャートを参照して、コントローラ300における制御について説明する。このフローチャートは、点火操作が行われ、点火スイッチ10からON信号が入力された際に実行される処理のフローチャートである。ここでは、安全機能として調理容器100が五徳40から降ろされた場合に、所定時間(例えば30秒、弱火待機時間とよぶ)経過後バーナ2が弱火とされる。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると、安全機能が解除され、調理容器100を五徳40から降ろして弱火待機時間を超えてもバーナ2は弱火とされず、火力調節レバー7で設定された通常の火力が継続する。また、点火された際、及び、調理容器が載置された際には、安全機能は必ず有効とされる制御が行われる。
そこで、機能フラグ及び鍋有フラグの2種類のフラグ、タイマカウンタとして弱火タイマが使用される。これらのフラグは、実施例1,2と同様の働きをする。また、弱火タイマは、弱火待機時間を計測するタイマカウンタであり、スタート時に所定時間(30秒)がセットされ、図示外の計時手段からの信号に基づき所定時間(例えば1秒)毎に減算され、「0」となることにより、タイムアップしたとされ弱火待機時間の経過と判断される。尚、解除ランプ6は、機能フラグが「OFF」の際(安全機能解除状態)に点灯する。
まず、初期状態として機能フラグは「ON」とされ、鍋有フラグは「OFF」とされる(S101)。つまり、点火時には機能フラグが「ON」とされることにより安全機能を作動させる制御が行われている。次いで、点火処理が行われ(S102)、バーナ2に点火され燃焼が開始される。そして、五徳40に調理容器100が載置されているか否かの判断が行われる(S103)。この判断は、調理容器100により鍋載置センサ8が下方向に保持されて、マイクロスイッチ90からON信号を受けているか否かにより判断される。
そして、調理容器100があれば(S103:YES)、安全性に問題はないので何もせずにS106へ進む。しかしながら、そして、調理容器100がなければ(S103:NO)、調理容器が載置されずに点火されバーナ2が燃焼していることになるので、安全機能を作動させる必要がある。そこで、弱火タイマに30秒がセットされて弱火タイマがスタートされ、弱火待機時間の計測が開始される制御を行う(S104)。そして、S106へ進む。
次いで、S106において、解除スイッチ5の押下を検知したか否かの判断が行われる(S106)。解除スイッチ5が押下されたら(S106:YES)、安全機能の有効、無効の切替が行われる。機能フラグが「ON」であり、現在の設定において安全機能が有効となっている場合には(S107:YES)、機能フラグが「OFF」とされて安全機能が無効とされ(S109)、解除ランプ6は点灯される。そして、弱火タイマ計測中で弱火待機時間中ある場合には、弱火タイマが停止される(S110)。また、機能フラグが「OFF」であり、現在の設定において安全機能が無効となっている場合には(S107:NO)、機能フラグが「ON」とされて安全機能が有効とされ(S108)、この際には、解除ランプ6が消灯される。
次いで、五徳40に調理容器100が載置されているか否かの判断が行われる(S111)。調理容器100があれば(S111:YES)、継続して調理容器100が五徳40に載せられているのか、それとも新たに載せられたのかの判断が行われる(S112)。鍋有フラグが「ON」であれば(S112:YES)、継続して載せられているので、何もせずにS121へ進む。鍋有フラグが「OFF」であれば(S112:NO)、新たに調理容器100が載せられたので、鍋有フラグが「ON」とされ(S113)、機能フラグが「ON」とされ、安全機能を有効とする制御が行われる(S114)。この際には、解除ランプ6が消灯される。そして、弱火待機時間中であった場合には弱火タイマが停止される(S115)。そして、S121へ進む。
また、調理容器100がなければ(S111:NO)、継続して調理容器100が載せられていないのか、それとも調理容器100が降ろされたのかの判断が行われる(S116)。鍋有フラグが「OFF」であり、継続して調理容器100が載せられていないのならば(S116:NO)、何もせずにS121へ進む。また、鍋有フラグが「ON」であり、調理容器100が降ろされたのならば(S116:YES)、鍋有フラグが「OFF」とされる(S117)。この場合、安全機能が有効中であれば安全機能を作動させる必要がある。そこで、機能フラグが「ON」であり安全機能が有効中であれば(S118:YES)、弱火タイマに30秒がセットされて弱火タイマがスタートされ、弱火待機時間の計測が開始される制御を行う(S119)。そして、S121へ進む。尚、解除スイッチ5からの指示により安全機能が無効とされていれば(S118:NO)、安全機能は作動させる制御を行う必要はないので、何もせずにS121へ進む。
次いで、S121において、消火操作により点火スイッチ10が「OFF」された場合には(S121:YES)、消火処理が行われて、マグネット安全弁110が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S124)、本処理は終了する。
また、点火スイッチ10が「OFF」されなければ(S121:NO)、何もせずにS122へ進む。そして、弱火タイマにより弱火待機遅延時間を計測中の場合であり弱火待機時間が経過したか否かの判断が行われる(S122)そこで、弱火タイマがタイムアップして、弱火待機時間が経過していれば(S122:YES)、切替弁140によりガス流路が通常ガス供給管210側から小量ガス供給管220側へ切り替えられてバーナ2の燃焼が弱火とされる(S125)。そして、S106へ戻る。また、弱火待機時間が経過していない場合には(S122:NO)、S106へ戻り、点火スイッチ10が「OFF」されるまで(S121:YES)、繰り返しS106〜S122の処理が行われる。そして点火スイッチ10が「OFF」されたら(S121:YES)、消火処理が行われて、マグネット安全弁110が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S124)、本処理は終了する。
以上のように、点火時には必ず安全機能が有効とされる制御が行われ(S101)、また、調理容器載置時にも必ず安全機能が有効とされる制御が行われる(S111:YES,S112:NO,S114)。また、解除スイッチ5が押下された場合には(S106:YES)、安全機能が有効となっている場合には安全機能は無効とされ(S107:YES,S109)、安全機能が無効となっている場合には安全機能が有効とされる(S107:NO,S108)。そして、安全機能が有効である際に調理容器100が五徳40から降ろされると、安全機能が作動し(S116:YES,S118:YES,S119)、弱火火タイマがタイムアップして弱火待機時間が経過したら弱火とされる(S122:YES,S125)。また、安全機能が無効である際に調理容器100が五徳40から降ろされても(S116:YES,S118:NO)、安全機能は作動せずに、バーナ2の火力は継続される制御が行われる。
本実施例において、S103,S104,S111,S116,S118,S119,S122,S125の処理を行うCPU31が「調理容器無し制御手段」に相当する。
[実施例4]
まず、図5及び図7を参照して、実施例4について説明する。図7は、実施例4のビルトインこんろ1のコントローラ300による制御のフローチャートである。尚、内部構造については、図5に示した実施例3のシステム構成と同様であるので、説明を省略する。
次に、図7のフローチャートを参照して、コントローラ300における制御について説明する。このフローチャートは、点火操作が行われ、点火スイッチ10からON信号が入力された際に実行される処理のフローチャートである。ここでは、安全機能として調理容器100が五徳40から降ろされた場合に、所定時間(例えば30秒、弱火待機時間とよぶ)経過後バーナ2が弱火とされる。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると、安全機能が解除され、調理容器100を五徳40から降ろされた場合に、所定時間(例えば30秒、弱火遅延時間とよぶ)経過後バーナ2が弱火とされる。そして、この安全機能が有効である際に、解除スイッチ5が押下されると安全機能が解除され、調理容器100を五徳40から降ろしても、30秒では弱火とならずに、所定時間(例えば5分、弱火遅延時間とよぶ)経過後にバーナ2が弱火とされる。また、実施例1乃至3と同様に、点火された際、及び、調理容器が載置された際には、安全機能は必ず有効とされる制御が行われる。
そこで、機能フラグ及び鍋有フラグの2種類のフラグ、タイマカウンタとして弱火タイマ、遅延タイマが使用される。これらのフラグは実施例1乃至3と同様の働きをする。弱火タイマは実施例3の弱火タイマと同様の働きをし、遅延タイマは、弱火遅延時間を計測するタイマカウンタであり、スタート時(調理容器100が降ろされた時)に所定時間(5分)がセットされ、図示外の計時手段からの信号に基づき所定時間(例えば1秒)毎に減算され、「0」となることにより、タイムアップしたとされ弱火遅延時間の経過と判断される。尚、解除スイッチ5がONの状態では安全機能が遅延され、OFFの状態では安全機能が遅延なく動作している。また、解除ランプ6は、解除スイッチ5がONの状態、つまり機能フラグがOFFの状態(安全機能遅延状態)で点灯する。
まず、初期状態として機能フラグは「ON」とされ、鍋有フラグは「OFF」とされる(S151)。つまり、点火時には機能フラグが「ON」とされることにより安全機能を作動させる制御が行われている。次いで、点火処理が行われ(S152)、バーナ2に点火され燃焼が開始される。そして、五徳40に調理容器100が載置されているか否かの判断が行われる(S153)。この判断は、調理容器100により鍋載置センサ8が下方向に保持されて、マイクロスイッチ9からON信号を受けているか否かにより判断される。
そして、調理容器100があれば(S153:YES)、安全性に問題はないので何もせずにS156へ進む。しかしながら、そして、調理容器100がなければ(S153:NO)、調理容器が載置されずに点火されバーナ2が燃焼していることになるので、安全機能を作動させる必要がある。そこで、弱火タイマに30秒がセットされて弱火タイマがスタートされ、弱火待機時間の計測が開始される制御を行う(S154)。そして、S156へ進む。
次いで、S156において、解除スイッチ5の押下を検知したか否かの判断が行われる(S156)。解除スイッチ5が押下されたら(S156:YES)、安全機能の有効、無効の切替が行われる。機能フラグが「ON」であり、現在の設定において安全機能が有効となっている場合には(S157:YES)、機能フラグが「OFF」とされて安全機能が無効とされ(S159)、解除ランプ6は点灯される。そして、弱火遅延時間中であった場合には遅延タイマが停止され、弱火待機時間中であった場合には弱火タイマが停止される(S160)。また、機能フラグが「OFF」であり、現在の設定において安全機能が無効となっている場合には(S157:NO)、機能フラグが「ON」とされて安全機能が有効とされ(S158)、この際には、解除ランプ6が消灯される。
次いで、五徳40に調理容器100が載置されているか否かの判断が行われる(S161)。調理容器100があれば(S161:YES)、継続して調理容器100が五徳40に載せられているのか、それとも新たに載せられたのかの判断が行われる(S162)。鍋有フラグが「ON」であれば(S162:YES)、継続して載せられているので、何もせずにS173へ進む。鍋有フラグが「OFF」であれば(S162:NO)、新たに載せられたので、鍋有フラグが「ON」とされ(S163)、安全機能を有効とするために機能フラグが「ON」とされる制御が行われる(S164)。そして、解除ランプ6が消灯される。そして、弱火遅延時間中であった場合には遅延タイマが停止され、弱火待機時間中であった場合には弱火タイマが停止される(S165)。そして、S173へ進む。
また、調理容器100がなければ(S161:NO)、継続して調理容器100が載せられていないのか、それとも調理容器100が降ろされたのかの判断が行われる(S166)。鍋有フラグが「OFF」であり、継続して調理容器100が載せられていないのならば(S166:NO)、何もせずにS173へ進む。また、鍋有フラグが「ON」であり、調理容器100が降ろされたのならば(S166:YES)、鍋有フラグが「OFF」とされる(S167)。この場合、安全機能が有効中であれば安全機能を作動させる必要がある。そこで、機能フラグが「ON」であり安全機能が有効中であれば(S168:YES)、弱火タイマに30秒がセットされて弱火タイマがスタートされ、弱火待機時間の計測が開始される制御を行う(S169)。そして、S173へ進む。また、解除スイッチ5からの指示により機能フラグが「OFF」であり安全機能が無効とされていれば(S168:NO)、遅延タイマに5分がセットされて遅延タイマがスタートされ、安全機能を作動させるのを遅延させる制御を行う(S171)。そして、S173へ進む。
次いで、S173において、消火操作により点火スイッチ10が「OFF」された場合には(S173:YES)、消火処理が行われて、マグネット安全弁11が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S180)、本処理は終了する。
点火スイッチ10が「OFF」されなければ(S173:NO)、何もせずにS174へ進む。そして、遅延タイマにより弱火遅延時間を計測中の場合であり弱火遅延時間が経過したか否かの判断が行われる(S174)。そこで、遅延タイマがタイムアップして弱火遅延時間が経過していれば(S174:YES)、弱火タイマに30秒がセットされて弱火タイマがスタートされ、弱火待機時間の計測が開始される制御を行う(S176)。そして、S178へ進む。しかしながら、弱火遅延時間が経過していない場合には(S174:NO)、そのままS178へ進む。
そして、弱火タイマにより弱火待機時間を計測中の場合であり、弱火待機時間が経過したか否かの判断が行われる(S178)。そこで、弱火タイマがタイムアップして弱火待機時間が経過していれば(S178:YES)、切替弁140によりガス流路が通常ガス供給管210側から小量ガス供給管220側へ切り替えられてバーナ2の燃焼が弱火とされる(S181)。そして、S156へ戻る。しかしながら、弱火待機時間が経過していない場合には(S178:NO)、そのままS156へ戻る。そして、点火スイッチ10が「OFF」されるまで(S173:YES)、繰り返しS156〜S181の処理が行われ、点火スイッチ10が「OFF」されたら(S173:YES)、消火処理が行われて、マグネット安全弁11が閉弁されることによりバーナ2が消火されて(S180)、本処理は終了する。
以上のように、点火時には必ず安全機能が有効とされる制御が行われ(S151)、また、調理容器載置時にも必ず安全機能が有効とされる制御が行われる(S161:YES,S162:NO,S164)。また、解除スイッチ5が押下された場合には(S156:YES)、安全機能が有効となっている場合には安全機能は無効とされ(S157:YES,S159)、安全機能が無効となっている場合には安全機能が有効とされる(S157:NO,S158)。そして、安全機能が有効である際に調理容器100が五徳40から降ろされると、安全機能が作動し(S161:NO,S166:YES,S168:YES,S169)、弱火タイマがタイムアップして弱火待機時間(30秒)が経過したら弱火とされる(S178:YES,S181)。また、安全機能が無効である際に調理容器100が五徳40から降ろされると、安全機能の作動を遅延するための遅延タイマがセットされ(S161:NO,S166:YES,S168:NO,S171)、遅延タイマがタイムアップして弱火遅延時間が経過したら安全機能が作動し弱火タイマがセットされる(S174:YES,S176)、弱火タイマがタイムアップして弱火待機時間が経過したら弱火とされる(S178:YES,S181)。
本実施例において、S153,S154,S161,S166,S168,S169,S178,S181の処理を行うCPU31が「調理容器無し制御手段」に相当する。
尚、本発明のガスこんろは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記実施の形態では、ビルトインこんろを例に挙げて説明したが、ガスこんろはビルトインこんろに限らず、テーブルこんろ等、種々のガスこんろに適応可能である。
また、上記実施の形態では、消火待機時間や弱火待機時間を30秒、消火遅延時間や弱火遅延時間を5分としたが、これらの時間はこの例に限らず、より長くても短くてもよく、特に消火待機時間や弱火待機時間は0、つまり、調理容器が持ち上げられた時、すぐに消火あるいは弱火にするようにしてもよい。