JP4451586B2 - タイヤ用補強パッケージ - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、タイヤの耐久性を向上させる補強パッケージをトレッド領域の下方に有する空気入りタイヤに関する。
【0002】
【背景技術】
高性能タイヤ、すなわち、高速で走行するように構成されたタイヤを作製するうえで、オーバレイ補強部材は、タイヤの半径方向の振れを低減させ、高速でのタイヤフットプリントを安定化させることがわかっている。
【0003】
1988年12月20日に発行された米国特許第4791973号には、せん断されたオーバレイを有する高性能タイヤが記載されている。この特許を本明細書にここに引用する。せん断されたオーバレイとは、オーバレイ材料中の補強コードが連続しておらず、すなわち、補強コードがオーバレイ材料の任意の位置にある中断部で分離されていることを意味する。せん断されたオーバレイは、タイヤの一様性に悪影響を与えずにタイヤに高速時の耐久性をもたらすと言われている。
【0004】
米国特許第2945525号には、タイヤの1円周当たり少なくとも1つの中断部を有するリング状の補強要素を有する環状層が記載されている。この特許に記載された層は、タイヤのクラウン領域のソール補強部材であるベルト層である。
【0005】
1987年8月25日に発行された米国特許第4688615号には、タイヤ内の従来のベルト間に配置された00ミッドプライベルトを作るのにベルト材料が用いられる補強パッケージを有するタイヤが教示されている。この特許を本明細書にここに引用する。ミッドプライベルト構造の開発において、ベルト補強層間にミッドプライベルトを配置すると耐久性がもたらされ、第1のベルトと第3のベルトとの間の層間せん断が低減すると考えられていた。しかし、このような設計概念が多くのタイヤ構造には使用できないことがわかった。というのは、ミッドプライベルト内の00補強部材は、タイヤの硬化時に引き下げられて半径方向内側の第1のベルトのコードに押し付けられ、第1のベルト内のコードとミッドプライベルト内のコードが互いに接触するからである。
【0006】
本発明の概念において、本発明者は、ミッドプライベルト内のコード補強部材を分離すると半径方向内側のベルトのコードが引き下げられるのが防止されると考えて、ミッドプライベルトの開発にあたり、せん断されたオーバレイの技術思想を使用することを構想した。特定のタイヤを組み立てる際に、グリーンタイヤの直径を大きくすると補強パッケージ内のベルト間のコード間隔が改善されることもわかった。
【0007】
本発明の目的は、改善された耐久性を有する空気入りタイヤを提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、以下の説明および特許請求の範囲から明らかになろう。
【0009】
【発明の開示】
本発明の空気入りタイヤは、少なくとも2つの互いに平行な環状ビード(12)と、ビードの周りに被覆された少なくとも1つのカーカスプライ(14)と、タイヤのクラウン領域内のカーカスプライの上方に配設されたトレッド(16)と、トレッド(16)とビード(12)との間に配設されたサイドウォール(18)と、トレッド(16)とカーカス(14)との間に配設された複数のベルトすなわちブレーカを有する補強パッケージ(15a〜e)とを有している。本発明のタイヤは、補強パッケージ(15a〜e)が、補強パッケージ内の半径方向内側に配設された連続的で互いに平行な補強コード又はフィラメント(27)を有する少なくとも1本の下方のベルト(21、24、34、44、54)と、補強パッケージ内の半径方向外側に配設された連続的で互いに平行な補強コード又はフィラメント(27)を有する少なくとも1本の上方のベルト(21、22、32、42、52)と、上方のベルトと下方のベルトとの間に配設された不連続で互いに平行な補強コードすなわちフィラメント(28)を有する少なくとも1つの中央の補強プライ(25、26、36、46、56)とを有することを特徴としている。不連続なコード又はフィラメント(28)は補強パッケージ(15a〜e)の中心線(31)にほぼ平行に向けられている。
【0010】
本発明のいくつかの実施態様を開示する。第1の実施態様において、補強パッケージは2本の上方のベルト(22)と、2本の下方のベルト(24)と、1本の中央のベルト(26)とを有している。第2の実施態様において、補強パッケージは1本の上方のベルト(21)と、1本の下方のベルト(23)と、1本の中央のベルト(25)とを有している。他の実施態様において、補強パッケージは2本の上方のベルト(32)と、1本の下方のベルト(34)と、1本の中央のベルト(36)、または1本の上方のベルト(42)と、2本の下方のベルト(44)と、1本の中央のベルト(46)、または1本の上方のベルト(52)と、1本の下方のベルト(54)と、2本の中央のベルト(56)とを有している。
【0011】
各実施態様において、上方のベルトおよび下方のベルトは、タイヤの赤道面(EP)に対して150から380の交互に相対する角度を有する補強コード(27)を有している。
【0012】
例示の実施態様では、上方のベルト及び下方のベルト内の補強コード(27)並びにミッドプライベルト内の補強コード(28)は、ポリエチレンナフタレートを含む。
【0013】
【発明の詳細】
次に図1〜図5を参照すると、本発明のいくつかの実施形態において、3本から5本のベルトを有する空気入りタイヤにベルトパッケージを設けることができる。図示の各構成において、補強部材が不連続であり、且つ、タイヤのEPに対して00から50に配設されたベルトを有する少なくとも1本のミッドプライベルトが、補強パッケージの中心線に対して相対する角度に配設された連続的な補強部材を有する従来のベルト間に配設されている。各実施形態は、様々な種類のタイヤ、または様々なハンドリング特性、またはタイヤの他の物理的性質に特に有用である。
【0014】
本発明は、ミッドプライベルトの織物補強要素が、各列がタイヤの対応する円周の約4分の1から3分の1の長さを有する互いに平行な列状に配置され、整列したコード部分を有しており、各列のコード部分が、ほとんど同じ長さを有し、中断部によって分離されており、そのため、周方向に延びるコード列当たりの中断部がタイヤの対応する円周の4%未満であることを特徴としている。
【0015】
タイヤの対応する円周とは、タイヤがその設計リム上に取り付けられその設計圧力まで膨張させられているが荷重を受けていないときのタイヤの中央周方向面でのミッドプライベルトの円周を意味する。
【0016】
次に特に図1を参照すると、本発明のタイヤ10は、少なくとも一対の互いに平行な環状ビード12と、ビードの周りに被覆された少なくとも1つのカーカスプライ14と、タイヤのクラウン領域内のカーカスプライの上方に配設されたトレッド16と、トレッド16とビード12との間に配設されたサイドウォール18とを有している。補強パッケージ15は、トレッド16とカーカス14との間に配設されている。図1において、補強パッケージ15aは、2本の上方のベルト22と、2本の下方のベルト24と、上方のベルト22と下方のベルト24との間の配設されたミッドプライベルト26とを有している。上方のベルト22は、下方のベルト24と同様に、ベルトパッケージ15の中心線31に対して150 から380 の相対する角度を有している。図示の実施形態において、半径方向内側の上方のベルトと半径方向外側の下方のベルトも相対する角度を有している。本発明のタイヤは、1組から3組のビードと、1個から16個のカーカスプライを有してもよい。
【0017】
図示の実施形態において、ミッドプライベルト26は、上部ベルト22および下方のベルト24と同じ種類の材料で構成されているが、補強コードの向きがベルトパッケージ15の中心線31に対して00から50になるように構成されている。ミッドプライベルト26内の各補強コードはタイヤの円周の周りに少なくとも3つの中断部を有している。ミッドプライベルト内の各コード部分は端部同士が揃えられており、間隔を置いて配設された互いに平行な複数の列を形成している。1つの列内の任意の2つのコード部分の互いに隣接する端部間の中断部は、隣接する列におけるコード部分間の中断部に対して長手方向にずれている。言い換えれば、所与の列における中断部は、隣接する列における中断部に対して、ずれている。プライの補強特性は全体として、タイヤの周りで一様でありかつ連続的である。
【0018】
上方のベルト、下方のベルト、およびミッドプライベルト内の補強コードは、図示の一実施形態では、同じ材料であるが、同様のまたは互いに異なる線密度の互いに異なる材料であっても、互いに異なる線密度の同じ材料であってもよく、ポリエステル、ポリアミド、ファイバーグラス、炭素繊維、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド(アラミド)、スチール、レーヨン、および当業者に知られている同様の材料を有する群から選択してよい。補強パッケージ内の補強部材用のコードは、2200dTexから13,300dTex(2,000デニールから12,000デニール)の線密度を有することが好ましい。ミッドプライベルトのエンドカウントは1cm当たり1.6エンドから11.8エンド(epc)(4e.p.i.から30e.p.i.)であってよく、標準的なベルトのエンドカウントは3e.p.c.から19.7e.p.c.(8e.p.i.から50e.p.i.)であってよい。
【0019】
図示の実施形態の特定の構造では、標準的な上方のベルトおよび下方のベルト内の補強コードのエンドカウントに対してミッドプライベルトにおける補強コードのエンドカウントおよびコードの線密度を低減させ、たとえば、標準的なベルトでは6.3e.p.c.から9.4e.p.c.(16e.p.i.から24e.p.i.)(6,700dTex)であるのをこのミッドプライベルトでは3.9e.p.c.から7.9e.p.c.(10e.p.i.から20e.p.i.)(3,300dTex)にしたときに最良の結果が得られることがわかった。
【0020】
組立て時に使用される材料が異なるため、様々な種類のタイヤおよび様々なサイズのタイヤのエンドカウントはそれぞれかなり異なるが、一般に、ミッドプライベルトのエンドカウントが、上方のベルトおよび下方のベルトのエンドカウントの50%から90%、好ましくは65%から80%であるときに最良のタイヤ構成が得られると考えられる。
【0021】
各ベルトおよびミッドプライベルトで使用される補強要素は比較的高い引張係数、すなわち4%の伸びで20ニュートンを超えるLASE(load at specified elongation:指定された伸びでの荷重)を有することが望ましい。硬化プロセス中のミッドプライベルトの膨張を、ミッドプライベルトの重ね継ぎ目の周りの滑りによって吸収するのではなく、コード部分間の隙間によって完全に吸収することができるので、本発明は、引張係数の大きいコードをミッドプライベルトに使用することを可能にする。中断部は、タイヤ組立てプロセス中に膨張力の作用の下でわずかに開き、ミッドプライベルトの周方向の長さの変化を一様に吸収する。
【0022】
次に図2を参照すると、他の実施形態において、1本の頂上部ベルト、1本の底部ベルト23、および1本のミッドプライベルト25を有する補強パッケージ15bを持つタイヤ・セグメント20が示されている。頂上部ベルト21内の補強コードおよび底部ベルト23内の補強コードは、互いに相対する角度を有することが好ましい。このような補強パッケージ15bは一般に、高性能タイヤの構成において好ましい。
【0023】
次に図3を参照すると、他の実施形態において、タイヤ・セグメント30は2本の上方のベルト32と、1本の底部ベルト34と、1本のミッドプライベルト36とを有している。
【0024】
次に図4を参照すると、タイヤ・セグメント40は、1本の頂上部ベルト42と、2本の下方のベルト44と、1本のミッドプライベルト46とを有する実施形態を示している。
【0025】
図5を参照すると、タイヤ・セグメント50は、1本の頂上部ベルト52と、1本の底部ベルト54と、2本のミッドプライベルト56とを有する実施形態を示している。
【0026】
次に図6aを参照すると、図2のタイヤ・セグメントに示されている補強パッケージ15bは、上方のベルト21および下方のベルト23内のコード27の角関係と、ミッドプライベルト25内の不連続なフィラメント28の00の向きとを示すように示されている。不連続なフィラメント28内の中断部62は、上述のようにミッドプライベルト25の円周に沿ってランダムに配置されている。
【0027】
図2および図6に示されている実施形態において、線密度が6,700dTex(6000デニール)でありエンドカウントが51e.p.c.(インチ当たり20エンド(e.p.i.))である補強コード27を上方のベルト21および下方のベルト23が有しており、一方、線密度が3,300dTex(3,000デニール)でありエンドカウントが41e.p.c.(16e.p.i.)である不連続なコード又はフィラメント28をミッドプライベルト25が有している補強パッケージにおいて最良の結果が得られた。
【0028】
図示の実施形態における構成および構造では、本発明のグリーンタイヤの直径は、同じリム直径を有する従来のタイヤよりも0.5%から4%大きくなった。タイヤを硬化するのに同じタイヤ鋳型が用いられており、したがって、グリーンタイヤ内の余分な材料によって、タイヤのクラウン部の厚さが増している。
【0029】
さらに、すべての3本のベルト内の補強コードをポリエチレンナフタレート(PEN)で構成したときに非常に良好な結果が達成された。
【0030】
図示のタイヤ構成に用いられたPENコードは、フィラメント内にPEN材料の比較的長い結晶が形成されるように低速引抜き法を使用して加工された。このプロセスは比較的良好な寸法安定性、比較的良好な引張り係数、および他の改善された物理的性質をもたらすと考えられる。このプロセスによって作製されたサンプルコードは、1100/2/3dTex(1000/2/3デニール)の標準線密度および4X4のねじりを有し、引張強度が9.2dN/tex(デニール当たり10.4グラム(gpd))で引張係数が230dN/tex(260gpd)であった。当業者には、前述のサンプルコードの総線密度が6700dTexであり、かつ様々な密度のコードを同様に作製できることが認識されよう。
【0031】
布地を作製するのに用いられるコードを、シングルエンド浸漬ユニットを用いて浸漬させてもよい。布地は、PCT第97/06757号またはPCT第97/17272号に従って作製することができる。これらの出願は本明細書にここに引用する。この浸漬手順によってPENコードの特性がさらに改善されると考えられる。当業者には、適切な付着、寸法安定性、および最大一様性が保護部材を用いて確保される場合には従来の布地浸漬手順を使用できることが認識されよう。
【0032】
しかし、PENコードの特定の特性は二次的な特性と考えられる。なぜなら、タイヤの特性にはベルトパッケージの構造が最も重要であり、かつ指定されたタイヤの必要なベルトパッケージ特性を得るのに他のコード材料および組合せを用いることができるからである。
【0033】
本発明を以下の例を参照してさらに例示する。
【0034】
【例1】
この例および以下の例では、特に指示がないかぎり7.9e.p.c.(20e.p.i.)の6700dTexコードを用いてベルトを作り、特に指示がないかぎりミッドプライベルトに3300dTex補強コードを使用した。
【0035】
この例では、本発明のタイヤと、2本のスチールカットベルトと2巻きのスパイラルオーバレイとを有する市販の対照タイヤの様々な構成についてタイヤの特性を比較した。スチール対照は、サイズがP225/60R16のEagle GAタイヤであり、ポリエステルで補強されたカーカスと、相対する角度が250で1センチメートル当たり9.4エンド(e.p.c.)(1インチ当たり24エンド(e.p.i.))であるスチール補強コードを持つ2本のカットスチールベルトとを有しており、構成番号は19bである。角度が260でエンドカウントが7.9e.p.c.(20e.p.i.)である6700dTex(6000デニール)PENコードを用いたPEN(ポリエチレンナフタレート)補強コードでベルトが補強された、構成番号が10aの2ベルトタイヤ(ミッドプライベルトなし)との比較も行った。やはり比較のために、2本のベルトの、タイヤのEP(赤道面)に対して相対する角度が±300である、タイヤ10jとして指定された同様の2ベルトPENタイヤを作った。構成番号10bを有する本発明のタイヤには、PEN補強部材の2本のベルト内の相対する角度が300でエンドカウントが7.9e.p.c.(20e.p.i.)である上方および下方の6700dTex(6000デニール)PEN補強ベルトと、上方のベルトおよび下方のベルトと同じ補強部材を有し、エンドカウントが1.6e.p.c.(4e.p.i.)であるミッドプライベルトとを設けた。構成番号10m、10n、および10pを有する本発明の他の様々なタイヤは、上方のベルトと下方のベルト内のベルト角度が様々であり(±240および±300)、PENの各種のエンドカウントが5.1e.p.c.および6.3e.p.c.(13e.p.i.および16e.p.i.)であり、ミッドプライベルトに3300dTex補強部材を用いた。
【0036】
様々なタイヤ構成に関する転がり抵抗データを表1に示す。
【0037】
このデータは、本発明のタイヤの転がり抵抗が一般に、スチールベルトで補強された対照タイヤの転がり抵抗よりも大きいことを示している。
【0038】
様々なタイヤ構成に関する力及びモーメントデータを表2に示す。
【0039】
%CCは、対照に対するタイヤの正規化コーナリング係数であり、すなわち、対照は100%である。値が大きいほどよいと考えられる。
【0040】
%RRは、対照に対するタイヤの正規化転がり抵抗である。値が小さいほどよい。
【0041】
%ATは正規化アライニング・トルクである。この例で示されているレベルでは値が大きい方がよいと考えられる。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
表2のデータは、極端なベルト角度、たとえば±300が用いられるときでも、本発明のタイヤがスチールベルト対照と同等の(対照の90%〜95%)力特性およびモーメント特性を有することを示している。ベルト角度が極端な角度でありミッドプライベルトを有さない構成10jは、極端なベルト角度は、そうでないと力・モーメントデータにかなりの影響を与えることを示している。
【0044】
表3は、試験されたタイヤのプランジャ試験特性を比較した表である。
【0045】
【表3】
データは、本発明のタイヤ構成が、この種のタイヤの場合に受け入れられるレベルの貫入抵抗を有することを示している。最小要件は562.8kg−cm(3146in−lb)である。
【0046】
表4には、試験されたタイヤ構成の、ニュートンメートル単位の残留セルフアライニング・トルク(residual self−aligning torque:RSAT)データとニュートン単位の残留コーナリング力(residual cornering force:RCF)データが示されている。
【0047】
【表4】
RSATおよびRCFの−0−からの差異を上方のベルトおよび下方のベルト内の補強コードの角度と直接相関付けることができることに留意されたい。
【0048】
表5には、試験されたタイヤ構成に関する高速データが示されている。
【0049】
タイヤに関する従来の高速耐久性試験は、10km/hr(6.2mi/hr)の刻みで徐々に速くなる回転速度でタイヤを回転させることから成っている。タイヤを最大設計空気圧まで膨張させ、設計荷重からドラムの曲率を考慮した係数を引いた値に相当する力でドラムに押し付け、次に、一連の徐々に大きくなる速度刻みのそれぞれにおいて10分間にわたってドラムを用いて回転させる。与えられた時間間隔の間タイヤが破壊されずに持続することのできる最高速度刻みによってタイヤ速度耐久性を測定する。
【0050】
高速(HS)は高速試験の結果を表す。
【0051】
【表5】
表6には、対照に対する本発明のタイヤの重量および材料の節約が示されている。
【0052】
【表6】
表7には、本発明のタイヤ構成の主観的乗心地・操縦データが示されている。
【0053】
【表7】
+30/−30カットPENベルトおよび本発明のタイヤに関するレジリオメータデータが表8に示されている。
【0054】
【表8】
走行距離は、レジリオメータの条件の下で走行した距離(マイル)を示し、BEFは「ベルト縁部故障 (belt edge failure)」を示している。
【0055】
【例2】
タイヤの特性に対するタイヤの材料およびタイヤの構成の寄与を比較するために、様々なタイヤ構成を用いて他の試験を行った。
【0056】
例1で説明した実験タイヤと比較のため、すべてのタイヤを、縮小プライコートを用いて作った。タイヤは、以下に説明するパラメータを除いて同一であった。構成2eを除く、本発明のすべてのタイヤにエンドカウント6.3e.p.c.(16e.p.i.)のミッドプライベルトを設けた。
【0057】
さらに、指摘したタイヤを除いてすべてのタイヤに、ポリエステルで補強されたカーカスプライを設けた。ベルトの補強部材の角度はすべて、タイヤの赤道面(EP)に対して測定された角度である。特に指示のないかぎり、すべてのカットベルトのエンドカウントは7.9e.p.c.(20e.p.i)である。
【0058】
構成2aは、2本の210PENカットベルトが設けられたタイヤである。
【0059】
2bは、スチールで補強されたカーカスプライを有する本発明のタイヤである(すなわち、このタイヤには、不連続な00補強部材を有するミッドプライベルトと2本の240PENカットベルトとを含む3本のベルトが設けられた)。
【0060】
2cは、2本の240PENカットベルトとポリエステルカーカスプライとを設けた本発明のタイヤである。
【0061】
2dは、2本のPENカットベルトの補強角度が210である本発明のタイヤである。
【0062】
2eは、2本のカットベルトが210のPEN補強部材を有し、ミッドプライベルトが7.9e.p.c.(20e.p.i.)のPEN補強部材を有する本発明のタイヤである。
【0063】
2fは、アラミド補強部材の角度が210である2本のアラミドカットベルトである。
【0064】
2gは、2本のスチールベルトと2巻きの940/2dTex(840/2デニール)ナイロンスパイラルオーバレイとが設けられた製品対照タイヤである。
【0065】
80%の荷重を受けるロードホイールを用い、かつ空気圧を23.9Nscm(1平方センチメートル当たりニュートン)(35psi(平方インチ当たりポンド))に設定して試験を行った。データは表9に示されている。
【0066】
【表9】
このデータは、本発明のタイヤ2cおよび2dの高速の結果が対照よりも良好であり、タイヤ2bおよび2eの結果が対照と同様であったことを示している。
【0067】
さらに、本発明のすべてのタイヤは、コーナリング係数特性が対照と同等であるかないしは対照よりも良好であり、重量が対照と同等であるかないしは対象よりも軽かった。
【0068】
本発明のすべてのタイヤは、転がり抵抗が対照よりもわずかに大きかった。
【0069】
本発明を具体的に図示し説明したが、当業者には、本発明の趣旨から逸脱せずに本発明に様々な修正を施して実施できることが認識されよう。本発明は特許請求の範囲によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ベルトパッケージを示すタイヤの切取斜視図である。
【図2】 本発明のタイヤ内の他のベルトパッケージを示すタイヤ断片の切取図である。
【図3】 本発明の他のベルトパッケージを示すタイヤ断片の切取図である。
【図4】 本発明のベルトパッケージの他の実施形態を示すタイヤの断片の切取図である。
【図5】 本発明のベルトパッケージの他の実施形態を示すタイヤ断片の切取図である。
【図6】 本発明の例示的なベルトパッケージを示す図である。
Claims (8)
- 少なくとも2つの互いに平行な環状ビード(12)と、前記ビードの周りに被覆された少なくとも1つのカーカスプライ(14)と、タイヤのクラウン領域内の前記カーカスプライの上方に配設されたトレッド(16)と、前記トレッド(16)と前記ビード(12)との間に配設されたサイドウォール(18)と、前記トレッド(16)と前記カーカス(14)との間に配設された複数のベルト又はブレーカを含む補強パッケージ(15a〜e)とを有する空気入りタイヤであって、前記補強パッケージ(15a〜e)が、前記補強パッケージ内の半径方向内側に配設された連続的で互いに平行な補強コード又はフィラメントを有する少なくとも1本の下方のベルト(23、24、34、44、54)と、前記補強パッケージ内の半径方向外側に配設された連続的で互いに平行な補強コード又はフィラメントを有する少なくとも1本の上方のベルト(21、22、32、42、52)と、前記上方のベルトと前記下方のベルトとの間に配設され、前記補強パッケージ(15a〜e)の中心線(31)に平行に方向づけられている互いに平行な補強コード又はフィラメント(28)を含んでいる少なくとも1つのミッドプライベルト(25、26、36、46、56)とを有するものにおいて、
互いに平行な補強コード又はフィラメント(28)は不連続であり、
ミッドプライベルト内の補強コード(28)のエンドカウントは、上方のベルト又は下方のベルトの前記補強コード(27)のエンドカウントの50%から90%である、
ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記補強パッケージは2本の上方のベルト(22)と、2本の下方のベルト(24)と、1本のミッドプライベルト(26)とを有している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記補強パッケージは1本の上方のベルト(21)と、1本の下方のベルト(23)と、1本のミッドプライベルト(25)とを有している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記補強パッケージは2本の上方のベルト(32)と、1本の下方のベルト(34)と、1本のミッドプライベルト(36)とを有している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記補強パッケージは1本の上方のベルト(42)と、2本の下方のベルト(44)と、1本のミッドプライベルト(46)とを有している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記補強パッケージは1本の上方のベルト(52)と、1本の下方のベルト(54)と、2本のミッドプライベルト(56)とを有している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記上方のベルトおよび下方のベルトは、前記タイヤのEPに対して約300の交互に相対する角度を有する補強コード(27)を有している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記上方のベルトおよび下方のベルト内の補強コード(27)と、前記ミッドプライベルト内の補強コード(28)は、ポリエチレンナフタレートを含んでいる、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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