JP4450371B2 - 基板洗浄装置及び基板洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板洗浄装置及び基板洗浄方法に関し、特に、プラズマ処理が施される基板の裏面に付着した異物を除去する基板洗浄装置及び基板洗浄方法に関する。
通常、半導体デバイスの製造プロセスでは、被処理体である半導体ウエハ(以下、「ウエハ」という)に対して、エッチングやスパッタリング、CVD(化学気相成長)等のプラズマを用いた処理(以下、「プラズマ処理」という)が施されている。
例えば、エッチング処理を施すためのプラズマ処理装置80は、図8に示すように、ウエハを収容する円筒形容器81と、該円筒形容器81の内部に配設され、ウエハが載置される載置台としてのサセプタ82と、ウエハが載置される面(以下「載置面」という)に向けて、サセプタ82を貫通するように配設されたプッシャーピン83とを備える。サセプタ82は、載置面において、直流電源84に接続された電極を配設する静電チャック85を有し、さらに、その内部において、高周波電源86に接続された下部電極87を有する(例えば、特許文献1参照。)。
プラズマ処理装置80では、静電チャック85が静電吸着力によってウエハを載置面に吸着させた後、下部電極87に高周波電力を印加して、円筒形容器81内の上面とサセプタ82との間に高周波電界を発生させて、円筒形容器81内に導入された処理ガスを解離させてプラズマを発生させる。発生したプラズマは、ウエハの周縁を囲うように配置されたフォーカスリング(図示せず)によってウエハの表面に収束され、ウエハの表面に形成された酸化膜等をエッチングする。
また、エッチング処理が施されたウエハは、プッシャーピン83によって載置面から持ち上げられ、円筒形容器81に進入したスカラアーム等の搬送装置(図示せず)によって円筒形容器81から搬出される。
エッチング処理において発生するプラズマのうち、ウエハの表面へ収束されないものは、円筒形容器81の内壁に衝突してパーティクルを発生させる。また、エッチング処理では、反応生成物が発生する。これらパーティクルや反応生成物は、その殆どが図示しない排気装置によって円筒形容器81から排出されるが、円筒形容器81内に留まった一部のパーティクルや反応生成物は載置面に堆積する。また、サセプタ82がプラズマ等に起因して発塵したパーティクルも載置面に堆積する。これら載置面に堆積したパーティクルや反応生成物は、ウエハが載置面に載置されたとき、異物としてウエハ裏面に付着する。このようなウエハ裏面に付着したパーティクルや反応生成物の除去方法として、洗浄液などを用いたウェット洗浄が知られている。
また、洗浄液を使用しない方法として、プッシャーピンによって持ち上げられたウエハと載置面との間にプラズマを発生させ、発生したプラズマのイオンによるスパッタリングの作用や、ラジカルによる化学反応的な作用によりウエハ裏面のパーティクルを除去する除去方法も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平5−226291号公報(図1) 米国特許第4962049号明細書(第2欄第67行目乃至第3欄第17行目)
しかしながら、ウェット洗浄を繰り返すと洗浄液が汚染される。したがって、ウェット洗浄では汚染された洗浄液に含まれるパーティクル等によってウエハ表面が汚染されるという問題があった。また、エッチング処理が施されたウエハが次工程のチャンバ等に搬入されたとき、除去されていないパーティクルが当該チャンバ内部を汚染することがあった。
また、プラズマによってウエハ裏面のパーティクルを除去する場合、発生したプラズマにより、ウエハ表面に過度のプラズマ処理が施されてウエハが損傷する、例えば、ウエハ表面に過度のエッチング処理が施されてオーバーエッチングが発生するという問題があった。
本発明の目的は、基板を損傷することなく、基板の裏面に付着した異物を十分に除去することができる基板洗浄装置及び基板洗浄方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の基板洗浄装置は、基板を収容する収容室と、該収容室内に配設され、前記基板を載置する載置台と、該載置台に配設され、電圧が印加される電極と、前記収容室内を排気する排気装置と、該載置台及び前記基板を離間して前記載置台及び前記基板の間に空間を生じさせる離間装置と、前記空間に気体を供給する気体供給装置とを備え、前記空間が生じているときに、前記電極に電圧を印加して前記基板と前記載置台との間に電界を発生させ、前記基板の裏面に静電応力を発生させて前記基板の裏面に付着している異物の前記基板への付着力を弱めて前記基板の裏面に付着した異物を前記基板の裏面から脱離させ、前記気体供給装置が前記空間に気体を供給し、前記排気装置は前記収容室内を排気することにより、前記基板から脱離した異物を前記収容室内から排出することを特徴とする。
請求項2記載の基板洗浄装置は、請求項1記載の基板洗浄装置において、前記収容室内が減圧され且つ前記空間が生じているときに、前記収容室内に気体を導入する気体導入部をさらに備えることを特徴とする。
請求項3記載の基板洗浄装置は、請求項1又は2記載の基板洗浄装置において、前記電極に電圧が不連続に印加されることを特徴とする。
請求項4記載の基板洗浄装置は、請求項3記載の基板洗浄装置において、前記電極に極性の異なる電圧が交互に印加されることを特徴とする。
請求項5記載の基板洗浄装置は、請求項4記載の基板洗浄装置において、前記電圧の絶対値は500V以上であることを特徴とする。
請求項6記載の基板洗浄装置は、請求項5記載の基板洗浄装置において、前記電圧の絶対値は2kV以上であることを特徴とする。
請求項7記載の基板洗浄装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板洗浄装置において、前記排気装置は、前記空間が生じているときに、前記収容室内の圧力を133Pa以上に保つことを特徴とする。
請求項8記載の基板洗浄装置は、請求項7記載の基板洗浄装置において、前記排気装置は、前記空間が生じているときに、前記収容室内の圧力を1.33×103〜1.33×104Paの範囲に保つことを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項9記載の基板洗浄装置は、基板を収容する収容室と、該収容室内に配設され、前記基板を載置する載置台と、前記収容室内を排気する排気装置と、該載置台及び前記基板を離間して前記載置台及び前記基板の間に空間を生じさせると共に、前記基板に接触して前記基板に電圧を印加する離間装置と、前記空間に気体を供給する気体供給装置と、前記収容室内に気体を導入する気体導入部とを備え、前記空間が生じているときに、前記基板に電圧を印加して前記基板と前記載置台との間に電界を発生させ、前記基板の裏面に静電応力を発生させて前記基板の裏面に付着している異物の前記基板への付着力を弱めて前記基板の裏面に付着した異物を前記基板の裏面から脱離させ、前記気体供給装置が前記空間に気体を供給し、前記排気装置は前記収容室内を排気し、さらに、前記収容室内が減圧され且つ前記空間が生じているときに、前記気体導入部は前記収容室内に気体を導入することにより、前記基板から脱離した異物を前記収容室内から排出することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項10記載の基板洗浄方法は、基板の裏面に付着した異物を除去する基板洗浄方法であって、基板を収容室に収容する収容ステップと、前記基板を前記収容室に配設された載置台に載置する載置ステップと、前記載置台及び前記基板の間に空間が生じるように、前記載置台及び前記基板を離間させる離間ステップと、前記空間が生じているときに、前記載置台に配設された電極に電圧を印加して前記基板と前記載置台との間に電界を発生させて、前記電界により前記基板の裏面に作用する静電気的な応力によって前記異物の前記基板への付着力を弱め、前記基板の裏面に付着した異物を前記基板の裏面から脱離させる電圧印加ステップと、前記空間が生じているときに、前記空間に気体を供給する気体供給ステップと、前記空間が生じているときに、前記収容室内を排気する排気ステップとを有し、前記気体供給ステップと前記排気ステップによって、前記基板の裏面から脱離した異物を前記収容室内から排出することを特徴とする。
請求項11記載の基板洗浄方法は、請求項10記載の基板洗浄方法において、前記収容室内が減圧され且つ前記空間が生じているときに、前記収容室内に気体を導入する気体導入ステップをさらに有することを特徴とする。
請求項12記載の基板洗浄方法は、請求項10又は11記載の基板洗浄方法において、前記電圧印加ステップでは、前記電極に電圧を不連続に印加することを特徴とする。
請求項13記載の基板洗浄方法は、請求項12記載の基板洗浄方法において、前記電圧印加ステップでは、前記電極に極性の異なる電圧を交互に印加することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項14記載の基板洗浄方法は、基板の裏面に付着した異物を除去する基板洗浄方法であって、基板を収容室に収容する収容ステップと、前記基板を前記収容室に配設された載置台に載置する載置ステップと、前記載置台及び前記基板の間に空間が生じるように、前記載置台及び前記基板を離間させる離間ステップと、前記空間が生じているときに、前記基板に電圧を印加して前記基板と前記載置台との間に電界を発生させて、前記電界により前記基板の裏面に作用する静電気的な応力によって前記異物の前記基板への付着力を弱め、前記基板の裏面に付着した異物を前記基板の裏面から脱離させる電圧印加ステップと、前記空間が生じているときに、前記空間に気体を供給する気体供給ステップと、前記空間が生じているときに、前記収容室内を排気する排気ステップと、前記収容室内が減圧され且つ前記空間が生じているときに、前記収容室内に気体を導入する気体導入ステップとを有し、前記気体供給ステップ、前記排気ステップ及び前記気体導入ステップによって、前記基板の裏面から脱離した異物を前記収容室内から排出することを特徴とする。
請求項1記載の基板洗浄装置によれば、載置台及び基板の間に空間が生じているときに、載置台に配設された電極に電圧が印加されるため、上記空間において静電場が発生して基板の裏面に静電気的な応力が作用する。これにより、基板の裏面に付着した異物が脱離する。また、上記空間が生じているときに、空間に気体が供給され、収容室内が排気されるため、空間において気体流が生じ、該気体流によって脱離した異物が空間から排除され、さらに収容室から排気される。したがって、基板洗浄装置は、基板を損傷することなく、基板の裏面に付着した異物を十分に除去することができる。
請求項2記載の基板洗浄装置によれば、収容室内が減圧されているときに、収容室内に気体が導入されるので、収容室内において進行衝撃波が生じ、該衝撃波によって基板の裏面に付着した異物が空間へ脱離する。したがって、基板を損傷することなく、基板の裏面に付着した異物を効率良く除去することができる。
請求項3記載の基板洗浄装置によれば、電極に電圧が不連続に印加されるため、電極への電圧の印加が繰り返される。これにより、基板の裏面に静電気的な応力が繰り返して作用する。したがって、基板の裏面に付着した異物をより十分に除去することができる。
請求項4記載の基板洗浄装置によれば、極性の異なる電圧が交互に印加されるため、基板の帯電を防止することができる。基板が帯電すると、電圧の印加により基板の裏面に作用する静電気的な応力が小さくなる。したがって、基板の帯電を防止することにより、基板の裏面に付着した異物の除去効率が低下するのを防止することができる。
請求項5記載の基板洗浄装置によれば、空間が生じているときに電極に印加される電圧は500V以上であるため、基板の裏面に作用する静電気的な応力を大きくすることができ、異物の脱離を確実に行うことができる。
請求項6記載の基板洗浄装置によれば、上記電圧は2kV以上であるため、上記静電気的な応力をより大きくすることができる。
請求項7記載の基板洗浄装置によれば、排気装置は、収容室内の圧力を133Pa以上に保つため、空間においてガス粘性力の大きな粘性流を発生させることができる。基板の裏面から脱離した異物は、粘性流に巻き込まれて収容室内の気体と共に収容室から排気される。したがって、基板の裏面に付着した異物を確実に除去することができる。
請求項8記載の基板洗浄装置によれば、排気装置は、収容室内の圧力を1.33×103〜1.33×104Paの範囲に保つため、空間において粘性流を確実に発生させることができる。
請求項9記載の基板洗浄装置によれば、載置台及び基板の間に空間が生じているときに、離間装置は基板に電圧を印加するため、上記空間において静電場が発生して基板の裏面に静電気的な応力が作用する。これにより、基板の裏面に付着した異物が脱離する。さらに、空間が生じ且つ収容室内が減圧されるときに、気体導入部は収容室内に気体を導入するため、収容室内において進行衝撃波が生じ、該衝撃波によって基板の裏面に付着した異物が空間へ脱離する。また、上記空間が生じているときに、空間に気体が供給され、収容室内が排気されるため、空間において気体流が生じ、該気体流によって脱離した異物が空間から排除され、さらに収容室から排気される。したがって、基板洗浄装置は、基板を損傷することなく、基板の裏面に付着した異物を十分に除去することができる。
請求項10記載の基板洗浄方法によれば、載置台及び基板の間に空間が生じているときに、載置台に配設された電極に電圧が印加されるため、上記空間において静電場が発生して基板の裏面に静電気的な応力が作用する。これにより、基板の裏面に付着した異物が脱離する。また、上記空間が生じているときに、空間に気体が供給され、収容室内が排気されるため、空間において気体流が生じ、該気体流によって脱離した異物が空間から排除され、さらに収容室から排気される。したがって、基板を損傷することなく、基板の裏面に付着した異物を十分に除去することができる。
請求項11記載の基板洗浄方法によれば、上記空間が生じ且つ収容室内が減圧されているときに、収容室内に気体が導入されるので、収容室内において進行衝撃波が生じ、該衝撃波によって基板の裏面に付着した異物が空間へ脱離する。したがって、基板を損傷することなく、基板の裏面に付着した異物を効率良く除去することができる。
請求項12記載の基板洗浄方法によれば、電極に電圧が不連続に印加されるため、電極への電圧の印加が繰り返される。これにより、基板の裏面に静電気的な応力が繰り返して作用する。したがって、基板の裏面に付着した異物をより十分に除去することができる。
請求項13記載の基板洗浄方法によれば、極性の異なる電圧が交互に印加されるため、基板の帯電を防止することができる。基板が帯電すると、電圧の印加により基板の裏面に作用する静電気的な応力が小さくなる。したがって、基板の帯電を防止することにより、基板の裏面に付着した異物の除去効率が低下するのを防止することができる。
請求項14記載の基板洗浄方法によれば、載置台及び基板の間に空間が生じているときに、基板に電圧が印加されるため、上記空間において静電場が発生して基板の裏面に静電気的な応力が作用する。これにより、基板の裏面に付着した異物が脱離する。さらに、空間が生じ且つ収容室内が減圧されるときに、収容室内に気体が導入されるため、収容室内において進行衝撃波が生じ、該衝撃波によって基板の裏面に付着した異物が空間へ脱離する。また、上記空間が生じているときに、空間に気体が供給され、収容室内が排気されるため、空間において気体流が生じ、該気体流によって脱離した異物が空間から排除され、さらに収容室から排気される。したがって、基板を損傷することなく、基板の裏面に付着した異物を十分に除去することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置について詳述する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
図1において、ウエハWにエッチング処理を施すエッチング処理装置として構成されるプラズマ処理装置1は、金属製、例えば、アルミニウム又はステンレス鋼製の円筒型チャンバ(収容室)10を有し、該チャンバ10内に、ウエハWを載置するステージとしての円柱状のサセプタ(載置台)11が配設されている。
チャンバ10の側壁とサセプタ11との間には、サセプタ11上方の気体をチャンバ10の外へ排出する流路として機能する排気路12が形成される。この排気路12の途中には環状のバッフル板13が配設され、排気路12のバッフル板13より下流の空間は、可変式バタフライバルブである自動圧力制御弁(automatic pressure control valve)(以下「APC」という)14に連通する。APC14は、真空引き用の排気ポンプであるターボ分子ポンプ(以下「TMP」という)15に接続され、さらに、TMP15を介して排気ポンプであるドライポンプ(以下「DP」という)16に接続されている。APC14、TMP15及びDP16によって構成される排気流路を以下「本排気ライン」と称するが、この本排気ラインは、APC14によってチャンバ10内の圧力制御を行うだけでなくTMP15及びDP16によってチャンバ10内をほぼ真空状態になるまで減圧する。
また、上述した排気路12のバッフル板13より下流の空間は、本排気ラインとは別の排気流路(以下「粗引きライン」という)(排気装置)に接続されている。この粗引きラインは、上記空間とDP16とを連通させる、直径が例えば、25mmである排気管17と、排気管17の途中に配設されたバルブV2とを備える。このバルブV2は、上記空間とDP16とを遮断することができる。粗引きラインはDP16によってチャンバ10内の気体を排出する。
サセプタ11には、プラズマ生成用の高周波電源18が整合器19を介して電気的に接続されている。この高周波電源18は、所定の高周波、例えば、13.56MHzの高周波電力をサセプタ11に印加する。これにより、サセプタ11は下部電極として機能する。
サセプタ11の内部上方には、ウエハWを静電吸着力で吸着するための導電膜からなる円板状の電極板20が配設されている。電極板20には直流電源22が電気的に接続されている。
ウエハWは、直流電源22から電極板20に印加された直流電圧により発生するクーロン力又はジョンソン・ラーベック(Johnsen-Rahbek)力によってサセプタ11の上面に吸着保持される。また、シリコン(Si)等から成る円環状のフォーカスリング24は、サセプタ11の上方に発生したプラズマをウエハWに向けて収束させる。
また、サセプタ11の内部には、例えば、円周方向に延在する環状の冷媒室25が設けられている。この冷媒室25には、チラーユニット(図示せず)から配管26を介して所定温度の冷媒、例えば、冷却水が循環供給され、当該冷媒の温度によってサセプタ11上のウエハWの処理温度が制御される。
サセプタ11の上面においてウエハWが吸着される部分には、複数の伝熱ガス供給孔(気体供給装置)27が開孔されている。これらの伝熱ガス供給孔27は、サセプタ11内部に配設された伝熱ガス供給ライン28を介して、バルブV3を有する伝熱ガス供給管29に連通し、伝熱ガス供給管29に接続された伝熱ガス供給部(図示せず)からの伝熱ガス、例えば、Heガスを、サセプタ11の上面とウエハWの裏面との間隙に供給する。これにより、ウエハWとサセプタ11との熱伝達性が向上する。なお、バルブV3は、伝熱ガス供給孔27と伝熱ガス供給部とを遮断することができる。
また、サセプタ11の上面においてウエハWが吸着される部分には、サセプタ11の上面から突出自在なリフトピンとしての複数のプッシャーピン(離間装置)30が配設されている。これらのプッシャーピン30は、モータ(図示せず)の回転運動がボールねじ等によって直線運動に変換されることにより、図中上下方向に移動する。ウエハWがサセプタ11の上面に吸着保持されるときには、プッシャーピン30はサセプタ11に収容され、エッチング処理が施される等してプラズマ処理が終了したウエハWをチャンバ10から搬出するときには、プッシャーピン30はサセプタ11の上面から突出してウエハWをサセプタ11から離間させて上方へ持ち上げる。このとき、サセプタ11の上面とウエハWの裏面との間には空間Sが形成される。
チャンバ10の側壁には、ウエハWの搬入出口31を開閉するゲートバルブ32が取り付けられている。また、チャンバ10の天井部には、接地電位にある上部電極としてのシャワーヘッド33が配設されている。これにより、高周波電源18からの高周波電圧がサセプタ11とシャワーヘッド33との間に印加される。
天井部のシャワーヘッド33は、多数のガス通気孔34を有する下面の電極板35と、該電極板35を着脱可能に支持する電極支持体36とを有する。また、該電極支持体36の内部にバッファ室37が設けられ、このバッファ室37には処理ガス供給部(図示せず)からの処理ガス導入管38が接続されている。この処理ガス導入管38の途中にはバルブV1が配設されている。このバルブV1は、バッファ室37と処理ガス供給部とを遮断することができる。また、チャンバ10の周囲には、環状又は同心状に延在する磁石39が配設されている。
このプラズマ処理装置1のチャンバ10内では、磁石39によって一方向に向かう水平磁界が形成されると共に、サセプタ11とシャワーヘッド33との間に印加された高周波電圧によって鉛直方向のRF電界が形成され、これにより、チャンバ10内において処理ガスを介したマグネトロン放電が行われ、サセプタ11の表面近傍において処理ガスから高密度のプラズマが生成される。
このプラズマ処理装置1では、エッチング処理の際、先ずゲートバルブ32を開状態にして加工対象のウエハWをチャンバ10内に搬入し、サセプタ11の上に載置する。そして、シャワーヘッド33より処理ガス(例えば、所定の流量比率のC48ガス、Oガス及びArガスから成る混合ガス)を所定の流量および流量比でチャンバ10内に導入し、APC14等によりチャンバ10内の圧力を所定値にする。さらに、高周波電源18より高周波電力をサセプタ11に供給し、直流電源22より直流電圧を電極板20に印加して、ウエハWをサセプタ11上に吸着する。そして、シャワーヘッド33より吐出された処理ガスは上述したようにプラズマ化する。このプラズマで生成されるラジカルやイオンは、フォーカスリング24によってウエハWの表面に収束され、ウエハWの表面をエッチングする。
上述したプラズマ処理装置1では、生成されたプラズマのうち、ウエハWの表面へ収束されないものは、チャンバ10の内壁等に衝突してパーティクルを発生させる。発生したパーティクルのうち、本排気ラインや粗引きラインによって排出されないパーティクルはサセプタ11の上面に堆積する。この上面に堆積したパーティクルは、ウエハWがサセプタ11の上面に載置されたとき、異物としてウエハWの裏面に付着する。これに対応して、プラズマ処理装置1では、ウエハWにエッチング処理が施された後、プッシャーピン30によってウエハWがサセプタ11の上面から離間されて空間Sが生じているときに、電極板20に高電圧が印加され、空間Sに伝熱ガス供給孔27からNガス等が供給され、チャンバ10内が粗引きラインによって排気される。さらに、チャンバ10内が粗引きラインによって減圧されている間に、シャワーヘッド33からチャンバ10内へ処理ガスが導入される。これにより、ウエハWの裏面に付着したパーティクルが排除される。以下、プラズマ処理装置1において実行される、ウエハWの裏面に付着したパーティクルを排除する基板洗浄方法について説明する。
図2は、図1のプラズマ処理装置において実行される基板洗浄処理のシーケンス図である。この基板洗浄処理は、ウエハWにエッチング処理が施された後に実行される。
図2において、本処理が実行される前提条件は、ウエハWはエッチング処理が施され且つサセプタ11の上面に載置されたままであり、電極板20には電圧が印加されず(HV 0)、APC14が開き(APC OPEN)且つTMP15が作動している、すなわち、チャンバ10内は本排気ラインによって減圧(真空引き)されており、バルブV1〜V3は全て閉じている(V1 CLOSE,V2 CLOSE,V3 CLOSE)状態である。
まず、サセプタ11に収容されていた(PIN DOWN)プッシャーピン30がウエハWをサセプタ11から離間させて上方へ持ち上げる(PIN UP)。このとき、プッシャーピン30がウエハWをサセプタ11から持ち上げる高さは、特に制限されることはないが、好ましくは10〜20mmがよい。これにより、サセプタ11の上面とウエハWの裏面との間には空間Sが形成される。
次いで、APC14が閉じる(APC CLOSE)と共に、排気管17のバルブV2及び伝熱ガス供給管29のV3が開き(V2 OPEN,V3 OPEN)、伝熱ガス供給孔27が持ち上げられたウエハWの裏面に向けて空間SにNガスを噴出し、粗引きラインが空間Sに噴出されたNガスをチャンバ10内に残存する気体と共にチャンバ10の外へ排出する。これにより、空間SにおいてウエハWの裏面からサセプタ11の外周部へ向けて流れる、ガス粘性力の大きな粘性流が発生する。このとき、チャンバ10内が所定の圧力以上であれば、粘性流が生じやすくなるため、粗引きラインは、チャンバ10内の圧力が、所定の圧力、例えば、133Pa(1torr)を下回らないように、好ましくは、チャンバ10内の圧力が、所定の圧力範囲、例えば、1.33×103〜1.33×104Pa(10〜100torr)の範囲に維持されるように、チャンバ10内のNガス等を排出する。これにより、空間Sにおいて粘性流を確実に発生させることができる。粘性流は、後述するウエハWの裏面から脱離したパーティクルを巻き込んでチャンバ10内の気体と共にチャンバ10から排出される。
次いで、直流電源22が電極板20に極性の異なる高電圧、例えば、+500V及び−500Vの電圧を交互に印加する(HV +500,HV −500)。このとき、電極板20への高電圧の印加に起因して、チャンバ10内、特に、空間Sにおいて静電場が発生し、ウエハWの裏面に静電気的な応力、例えば、マックスウエル(Maxwell)応力が作用する。これにより、ウエハWの裏面に付着したパーティクルの付着力が弱まり、該パーティクルが脱離する。該脱離したパーティクルは、上述した粘性流によって空間Sからチャンバ10の外へと排出される。上記静電気的な応力は、電極板20への高電圧の印加時及び停止時に、ウエハWの裏面に効果的に作用する。ここで、プラズマ処理装置1では、電極板20への高電圧の印加が繰り返し行われるため、ウエハWの裏面に効果的な静電気的な応力が繰り返して作用する。したがって、ウエハWの裏面に付着したパーティクルをより十分に除去することができる。
電極板20へ交互に印加される電圧の絶対値は、大きいことが好ましく、例えば、500V以上、好ましくは、2kV以上であるのがよい。これにより、ウエハWの裏面に作用する静電気的な応力を大きくすることができ、パーティクルの脱離を確実に行うことができる。
また、電極板20へ同じ極性の高電圧の印加が繰り返し行われると、電極板20が帯電(チャージアップ)し、その結果、ウエハWの裏面に作用する静電気的な応力が小さくなり、ウエハWの裏面に付着したパーティクルの除去効率が低下することがある。プラズマ処理装置1では、電極板20へ極性の異なる高電圧が交互に印加されるため、電極板20が帯電することがなく、ウエハWの裏面に付着したパーティクルの除去効率が低下するのを防止することができる。
なお、上述したように、上記静電気的な応力の効果的な作用は、電極板20への高電圧の印加の回数に関係し、電極板20への高電圧の印加時間にはあまり関係しない。したがって、電極板20への高電圧の印加時間は、例えば1秒以下であってもよい。
上述した電極板20への極性の異なる高電圧の交互の印加が行われている間に、処理ガス導入管38のバルブV1が開き(V1 OPEN)、シャワーヘッド33から処理ガスの代わりに不活性ガス、例えば、Nガスがチャンバ10内へ導入される。このとき、チャンバ10内は粗引きラインによって減圧されているため、シャワーヘッド33の直下では急激な圧力上昇が発生し、これにより、導入されたNガスは進行衝撃波を生成し、生成された進行衝撃波は持ち上げられたウエハWに達する。その結果、ウエハWに衝撃力が加えられ、ウエハWの裏面に付着したパーティクルが脱離する。このときも、脱離したパーティクルは、上述した粘性流によって空間Sからチャンバ10の外へと排出される。
なお、プラズマ処理装置1では、Nガス導入時のチャンバ10内におけるシャワーヘッド33直下の圧力上昇を効果的に行うために、処理ガス導入管38においてバルブV1より下流にオリフィス構造、例えば、流量制御装置(マスフローコントローラ)やスローアップバルブが配設されないのが好ましい。
そして、処理ガス導入管38のバルブV1が開いたまま(V1 OPEN)、電極板20への極性の異なる高電圧の交互の印加が所定回数、例えば、図中では4回、行われた後、処理ガス導入管38のバルブV1が閉じ(V1 CLOSE)、APC14が開く(APC OPEN)と共に、排気管17のバルブV2及び伝熱ガス供給管29のV3が閉じ(V2 CLOSE,V3 CLOSE)、本処理を終了する。
上述した基板洗浄処理が施されたウエハWは、搬入出口31を介してチャンバ10から搬出されて、搬送チャンバ、例えば、ロードロック室へ搬入されるが、ウエハWの裏面に付着したパーティクルは十分に除去されているので、ロードロック室内がパーティクルによって汚染されることはない。
上述した基板洗浄方法によれば、サセプタ11及びウエハWの間に空間Sが生じているときに、電極板20に極性の異なる高電圧が交互に印加されるため、上記空間Sにおいて静電場が発生してウエハWの裏面に静電気的な応力が作用し、さらに、上記空間Sが生じ且つ粗引きラインによってチャンバ10内が減圧されるときに、チャンバ10にNガスが導入されるため、チャンバ10内において進行衝撃波が生じ、生成された進行衝撃波によりウエハWに衝撃力が加えられる。これにより、ウエハWの裏面に付着したパーティクルが空間Sへ脱離する。したがって、パーティクルの脱離にはプラズマのイオンによるスパッタリングや、ラジカルによる化学反応を必要としないため、ウエハWを損傷することがない。
また、上記空間Sが生じているときに、空間Sに伝熱ガス供給孔27からNガスが噴出され、該空間Sに噴出されたNガスは粗引きラインによってチャンバ10の外へ排出されるため、空間SにおいてNガスの粘性流が発生する。脱離したパーティクルは、上述した粘性流に巻き込まれて空間Sからチャンバ10の外へと排出される。
したがって、ウエハWを損傷することなく、ウエハWの裏面に付着したパーティクルを十分に除去することができる。
上述したプラズマ処理装置1では、粗引きラインにより、チャンバ10内の圧力が所定の圧力を下回らないようにチャンバ10内のNガス等を排出するが、粗引きラインではなく、APC14の開き代を小さくすることによって本排気ラインにより、チャンバ10内の圧力が所定の圧力を下回らないようにチャンバ10内のNガス等を排出してもよく、これによっても、空間Sに粘性流を発生させることができる。
また、本発明はエッチング処理装置として構成されるプラズマ処理装置だけでなく、その他のプラズマ処理装置、例えば、CVD装置やアッシング装置として構成されるプラズマ処理装置にも適用可能である。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置について詳述する。
第2の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置は、その構成、作用が上述した第1の実施の形態と基本的に同じであるので、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
第2の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置では、第1の実施の形態と同様に、後述のプッシャーピン40によってウエハWがサセプタ11の上面から離間されて空間Sが生じているときに、静電場を発生させてウエハWの裏面に静電気的な応力を作用させるが、静電場が電極板20への高電圧の印加に起因せず、プッシャーピン40によるウエハWへの高電圧の印加に起因する点で第1の実施の形態と異なる。
図3は、第2の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置におけるプッシャーピンの概略構成を示す図である。
図3において、プッシャーピン40は、導電体から成る棒状体であり、ウエハWの裏面に接触する一端は半球状に成形され、その他端は、直流電源41に電気的に接続されている。また、プッシャーピン40の表面は、該表面からの放電を防止するために、好ましくは、誘電体等で覆われるのがよいが、半球状の一端の表面は、ウエハWへ高電圧を印加するために、導電体が露出している。プッシャーピン40は、モータ(図示せず)の回転運動がボールねじ等によって直線運動に変換されることにより、図中上下方向に移動する。
また、複数のプッシャーピン40がサセプタ11の上面においてウエハWが吸着される部分に配設されている。そして、プッシャーピン40はサセプタ11の上面から突出してウエハWをサセプタ11から離間させて上方へ持ち上げる。このとき、第1の実施の形態と同様に、サセプタ11の上面とウエハWの裏面との間には空間Sが形成される。
第2の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置では、ウエハWにエッチング処理が施された後、プッシャーピン40によってウエハWがサセプタ11の上面から離間されて空間Sが生じているときに、ウエハWにはプッシャーピン40を介して直流電源41から高電圧が印加され、空間Sに伝熱ガス供給孔27からNガス等が供給され、チャンバ10内が粗引きラインによって排気される。さらに、チャンバ10内が粗引きラインによって減圧されている間に、シャワーヘッド33からチャンバ10内へ処理ガスが導入される。
また、第2の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置において実行される基板洗浄方法は、電極板20に極性の異なる高電圧が交互に印加される代わりに、ウエハWにプッシャーピン40を介して、極性の異なる高電圧が交互に印加される点で第1の実施の形態と異なるが、空間Sにおいて静電場が発生し、ウエハWの裏面に静電気的な応力が作用し、ウエハWの裏面に付着したパーティクルの付着力が弱まり、該パーティクルが脱離するのは、第1の実施の形態と同じである。
さらに、ウエハWにプッシャーピン40を介して印加される高電圧が、例えば、500V以上、好ましくは、2kV以上であるのがよいこと、及び高電圧の印加時間が、例えば1秒以下であってもよいことは第1の実施の形態と同じである。
上述した基板洗浄方法によれば、サセプタ11及びウエハWの間に空間Sが生じているときに、ウエハWにプッシャーピン40を介して、極性の異なる高電圧が交互に印加されるため、上記空間Sにおいて静電場が発生してウエハWの裏面に静電気的な応力が作用し、さらに、上記空間Sが生じ且つ粗引きラインによってチャンバ10内が減圧されるときに、チャンバ10にNガスが導入されるため、チャンバ10内において進行衝撃波が生じ、生成された進行衝撃波によりウエハWに衝撃力が加えられる。これにより、ウエハWの裏面に付着したパーティクルが空間Sへ脱離する。したがって、パーティクルの脱離にはプラズマのイオンによるスパッタリングや、ラジカルによる化学反応を必要としないため、ウエハWを損傷することがない。
また、上記空間Sが生じているときに、空間Sに伝熱ガス供給孔27からNガスが噴出され、該空間Sに噴出されたNガスは粗引きラインによってチャンバ10の外へ排出されるため、空間SにおいてNガスの粘性流が発生する。脱離したパーティクルは、上述した粘性流に巻き込まれて空間Sからチャンバ10の外へと排出される。
したがって、ウエハWを損傷することなく、ウエハWの裏面に付着したパーティクルを十分に除去することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る基板洗浄装置について詳述する。
第3の実施の形態に係る基板処理装置は、ウエハWにプラズマ処理を施さず、ウエハWの裏面の洗浄のみを行う点で、上述した第1及び2の実施の形態と異なる。
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る基板洗浄装置の概略構成を示す断面図である。
図4において、基板洗浄装置42は、金属製、例えば、アルミニウム又はステンレス鋼製の箱状のチャンバ43を有し、該チャンバ43内に、ウエハWを載置する円柱状のステージ44が配設されている。
チャンバ43の側壁とステージ44との間には、ステージ44上方の気体をチャンバ43の外へ排出する流路として機能する排気路65が形成される。この排気路65は粗引きラインに接続されている。この粗引きラインは、排気路65と排気ポンプであるDP46とを連通させる、直径が例えば、25mmである排気管45と、排気管45の途中に配設されたバルブV5とを備える。このバルブV5は排気路65とDP46とを遮断することができる。粗引きラインはDP46によってチャンバ43内の気体を排出する。
ステージ44の内部上方には、ウエハWを静電吸着力で吸着するための導電膜からなる円板状の電極板47が配設され、電極板47には直流電源48が電気的に接続されている。ウエハWは、直流電源48から電極板47に印加された直流電圧により発生するクーロン力等によってステージ44の上面に吸着保持される。
ステージ44の上面においてウエハWが吸着される部分には、複数のガス供給孔49が開孔されている。これらのガス供給孔49は、ステージ44内部に配設されたガス供給ライン50を介して、バルブV6を有するガス供給管64に連通し、ガス供給管64に接続された第1のガス供給部(図示せず)からのガス、例えば、Nガスを、ステージ44の上面とウエハWの裏面との間隙に供給する。なお、バルブV6は、ガス供給孔49と第1のガス供給部とを遮断することができる。
また、ステージ44の上面においてウエハWが吸着される部分には、ステージ44の上面から突出する複数のピン51が配設されている。ピン51は、チャンバ43内に搬入されたウエハWを持ち上げてステージ44から離間させる。このとき、ステージ44の上面とウエハWの裏面との間には空間Sが形成される。これらのピン51は、プッシャーピン30と同様に図中上下方向に移動してもよい。
チャンバ43の側壁には、ウエハWの搬入出口52を開閉するゲートバルブ53が取り付けられている。また、チャンバ43の天井部には第2のガス供給部(図示せず)からガス、例えば、Nガスをチャンバ43内へ導入するガス導入管54が接続されている。このガス導入管54の途中にはバルブV4が配設されている。このバルブV4は、チャンバ43内と第2のガス供給部とを遮断することができる。
この基板洗浄装置42は、例えば、パラレル型の基板処理システムに配設され、該基板処理システムが備える後述のプラズマ処理装置56によってプラズマ処理が施されたウエハWの裏面に付着したパーティクルを除去する。
図5は、図4の基板処理装置が配設された基板処理システムの概略構成を示す図である。
図5において、基板処理システム55は、ウエハWをエッチング処理するプラズマ処理装置56及び該プラズマ処理装置56にウエハWを受け渡しするリンク型シングルピックタイプの搬送アーム57を配設するロード・ロック室58から構成されるプロセスシップ59と、1ロット分のウエハWを格納するキャリアボックスを収容するロードポート60と、ウエハWをプリアライメントするオリエンタ61と、上述した基板洗浄装置42と、矩形状の共通搬送路であって、スカラ型デュアルアームタイプの搬送アーム62を配設するローダーモジュール63とを備える。プロセスシップ59、ロードポート60、オリエンタ61及び基板洗浄装置42はローダーモジュール63に着脱可能に接続されるが、基板洗浄装置42は、ローダーモジュール63を介してオリエンタ61と対向するように、ローダーモジュール63の長手方向に関する一端に配設される。
この基板処理システム55において、プラズマ処理装置56においてプラズマ処理が施されたウエハWは、ロード・ロック室58内の搬送アーム57及びローダーモジュール63内の搬送アーム62によって、基板洗浄装置42に搬入される。基板洗浄装置42は、後述する基板洗浄方法を実行してウエハWの裏面に付着したパーティクルを除去する。
以下、基板洗浄装置42において実行される基板洗浄方法について説明する。
この基板洗浄方法が実行される前提条件は、ウエハWはエッチング処理が施され且つステージ44の上面に載置されたままであり、電極板47には電圧が印加されず、バルブV4〜V6は全て閉じている状態である。
まず、ステージ44の上面から突出するピン51に、チャンバ43へ搬入されたウエハWが載置される。このとき、ピン51がウエハWをステージ44から持ち上げる高さは、第1の実施の形態と同様、10〜20mmであるのがよい。これにより、ステージ44の上面とウエハWの裏面との間には空間Sが形成される。
次いで、ゲートバルブ53が閉じると共に、排気管45のバルブV5及びガス供給管64のV6が開き、ガス供給孔49が持ち上げられたウエハWの裏面に向けて空間SにNガスを噴出し、粗引きラインが空間Sに噴出されたNガスをチャンバ43の外へ排出する。これにより、空間SにおいてウエハWの裏面からステージ44の外周部へ向けて流れるNガスの粘性流が発生する。このとき、第1の実施の形態と同様に、粗引きラインは、チャンバ43内の圧力が、所定の圧力を下回らないように、チャンバ43内のNガス等を排出するのがよい。粘性流は、後述するウエハWの裏面から脱離したパーティクルを巻き込んでチャンバ43から排出される。
次いで、直流電源48が電極板47に極性の異なる高電圧を交互に印加する。このとき、空間Sにおいて静電場が発生し、ウエハWの裏面に静電気的な応力が作用し、ウエハWの裏面に付着したパーティクルの付着力が弱まり、該パーティクルが脱離するのは、第1の実施の形態と同じである。そして、脱離したパーティクルは、上述した粘性流によって空間Sからチャンバ43の外へと排出される。
さらに、電極板47へ印加される高電圧が、例えば、500V以上、好ましくは、2kV以上であるのがよいこと、及び高電圧の印加時間が、例えば1秒以下であってもよいことは第1の実施の形態と同じである。
上述したウエハWへの極性の異なる高電圧の交互の印加が行われている間に、ガス導入管54のバルブV4が開き、ガス導入管54からNガスがチャンバ43内へ導入される。このとき、チャンバ43内は粗引きラインによって減圧されているため、チャンバ43の天井部の直下では急激な圧力上昇が発生し、導入されたNガスが進行衝撃波を生成し、生成された進行衝撃波によってウエハWに衝撃力が加えられ、ウエハWの裏面に付着したパーティクルが脱離するのは、第1の実施の形態と同じである。このときも、脱離したパーティクルは、上述した粘性流によって空間Sからチャンバ43の外へと排出される。なお、基板洗浄装置42では、第1の実施の形態と同様に、ガス導入管54においてバルブV4より下流にオリフィス構造が配設されないのが好ましい。
そして、ガス導入管54のバルブV4が開いたまま、ウエハWへの極性の異なる高電圧の交互の印加が所定回数行われた後、ガス導入管54のバルブV4、排気管45のバルブV5及びガス供給管64のV6が閉じ、本処理を終了する。上述した基板洗浄処理が施されたウエハWは、搬入出口52を介してチャンバ43から搬出されて、ローダーモジュール63やロードポート60へ搬入されるが、ウエハWの裏面に付着したパーティクルは十分に除去されているので、ローダーモジュール63やロードポート60内がパーティクルによって汚染されることはない。
上述した基板洗浄方法によれば、ステージ44及びウエハWの間に空間Sが形成されているときに、ウエハWに極性の異なる高電圧が交互に印加されるため、上記空間Sにおいて静電場が発生してウエハWの裏面に静電気的な応力が作用し、さらに、上記空間Sが生じ且つ粗引きラインによってチャンバ43内が減圧されるときに、チャンバ43にNガスが導入されるため、チャンバ43内において進行衝撃波が生じ、生成された進行衝撃波によりウエハWに衝撃力が加えられる。これにより、ウエハWの裏面に付着したパーティクルが空間Sへ脱離する。したがって、パーティクルの脱離にはプラズマを必要としないため、ウエハWを損傷することがない。
また、上記空間Sが生じているときに、空間Sにガス供給孔49からNガスが噴出され、該空間Sに噴出されたNガスは粗引きラインによってチャンバ43の外へ排出されるため、空間SにおいてNガスの粘性流が発生する。脱離したパーティクルは、上述した粘性流に巻き込まれて空間Sからチャンバ43の外へと排出される。
したがって、ウエハWを損傷することなく、ウエハWの裏面に付着したパーティクルを十分に除去することができる。
上述した基板洗浄装置42では、基板洗浄装置42が独自のDP46を備えているが、基板洗浄装置42及びプラズマ処理装置56がDPを共有してもよく、これにより、基板処理システム55の構成を簡素化することができる。
上述した実施の形態では、プラズマ処理装置が基板洗浄装置として機能する場合や、専用の基板洗浄装置を設ける場合について説明したが、基板処理システムを構成する他の装置が、本発明に係る基板洗浄装置として機能してもよい。
例えば、ロード・ロック室が本発明に係る基板処理装置として機能する場合には、当該ロード・ロック室は、搬送アームと、ロード・ロック室内を排気する排気装置と、ロード・ロック室内にガスを導入するガス導入装置とを備え、搬送アームは、ウエハ載置面から突出するピン、ウエハW及びウエハ載置面の間に静電場を発生させる電極、並びに裏面に向けてガスを噴出するガス噴射装置を有するのが好ましい。このロード・ロック室内では、ピンによってウエハWがウエハ載置面から持ち上げられて空間Sが生じているときに、電極に高電圧が印加され、ウエハWの裏面に向けてガスが噴射され、ロード・ロック室内が排気装置によって排気される。さらに、ロード・ロック室内が排気装置によって減圧されている間に、ガス導入装置からロード・ロック室内へガスが導入される。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
以下の実施例は、上述したプラズマ処理装置1において実行された。
まず、裏面にパーティクルが大量に付着したウエハWを用意し、該ウエハWをチャンバ10内のサセプタ11から突出したプッシャーピン30の上に載置した。
そして、本排気ラインによってチャンバ10内を減圧した後、APC14を閉じると共に、排気管17のバルブV2及び伝熱ガス供給管29のV3を開いて、チャンバ10内を穏やかに排気しつつ、伝熱ガス供給孔27からNガスをウエハWの裏面に向けて噴出させた。これにより、チャンバ10内を6.65×103Pa(50torr)以上に保ちつつ、空間Sに粘性流を生じさせた。
次いで、バルブV1を開いてNガスを流量7.0×104SCCMでチャンバ10内に導入した。バルブV1が開いている間、電極板20への+2kV及び−2kVの電圧の交互印加を6回繰り返し、その後、バルブV1を閉じた。さらに、再び、バルブV1を開いてNガスを流量7.0×104SCCMでチャンバ10内に導入し、バルブV1が開いている間、電極板20への+2kV及び−2kVの電圧の交互印加を5回繰り返し、その後、バルブV1を閉じた。このとき、空間Sにレーザ光を照射し、パーティクルに起因する散乱光をCCDカメラによって撮像することによって観測した。撮像された散乱光の様子を図6に示す。
図6(a)は、バルブV1が開いている間、電極板20への+2kV及び−2kVの電圧の交互印加が繰り返されている場合の空間Sの様子を模式的に示す図である。ここでは、導入されたNガスによって生じた進行衝撃波及び電圧の交互印加によって生じた静電気的な応力によってウエハWの裏面からパーティクルが大量に脱離し、脱離したパーティクルが一群Lを成す様子が観測された。
図6(b)は、図6(a)から数秒経過した後の空間Sの様子を模式的に示す図である。ここでは、空間SにおいてウエハWの裏面からサセプタ11の外周部へ向けて流れる粘性流によってパーティクルの一群Lが空間Sから排除されつつある様子が観測された。
図6(c)は、図6(b)から数秒経過した後の空間Sの様子を模式的に示す図である。ここでは、パーティクルの一群Lが空間Sから完全に排除された様子が観測された。
これらの観測結果をまとめたグラフを図7に示す。
図7において、横軸は時間であり、縦軸はパーティクルの個数、電圧値及び圧力値を示す。また、Vは電極板20に印加される電圧を示し、VはVによってウエハWに誘起される電圧を示し、Pはチャンバ10内の圧力を示す。さらに、図中にプロットされた各点は、各観測時間において観測されたパーティクルの個数を示す。なお、Pの値が一定となっている部分は、チャンバ10内の圧力が測定可能範囲を超えている部分である。
図7より、バルブV1が開かれてNガスがチャンバ10内に多量に導入された直後に、生じた進行衝撃波によってパーティクルが多量にウエハWの裏面から脱離し、さらに、電極板20への電圧の交互印加の繰り返しによってパーティクルがさらに脱離することが分かった。これにより、Nガスのチャンバ10内への多量導入及び上記電圧の交互印加の繰り返しによってウエハWの裏面に付着したパーティクルを十分に脱離させることができることが分かった。さらに、2回目のNガスのチャンバ10内への多量導入及び上記電圧の交互印加の繰り返しにおいて脱離するパーティクルが減少していることから、Nガスのチャンバ10内への多量導入及び上記電圧の交互印加の繰り返しを一度行うことにより、パーティクルを効果的に脱離させることができることが分かった。
また、同時に粗引きラインの途中に配設された、レーザ散乱法を利用するパーティクルモニタによって粗引きラインを介してチャンバ10内から排出されるパーティクルを観測したが、図7と同様の観測結果が得られた。これにより、粘性流が脱離したパーティクルをチャンバ10内から効果的に排出することが分かった。
本発明の第1の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。 図1のプラズマ処理装置において実行される基板洗浄処理のシーケンス図である。 本発明の第2の実施の形態に係る基板洗浄装置としてのプラズマ処理装置におけるプッシャーピンの概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る基板洗浄装置の概略構成を示す断面図である。 図4の基板処理装置が配設された基板処理システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施例におけるウエハの裏面からのパーティクルの除去の様子を模式的に示す図であり、図6(a)は、バルブV1が開いている間、電極板20への+2kV及び−2kVの電圧の交互印加が繰り返されている場合の空間Sの様子を模式的に示す図であり、図6(b)は、図6(a)から数秒経過した後の空間Sの様子を模式的に示す図であり、図6(c)は、図6(b)から数秒経過した後の空間Sの様子を模式的に示す図である。 本発明の実施例におけるパーティクルの除去の観測結果を示すグラフである。 従来のウエハWにエッチング処理を施すためのプラズマ処理装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1,56 プラズマ処理装置
10,43 チャンバ
11 サセプタ
12,65 排気路
13 バッフル板
14 APC
15 TMP
16,46 DP
17,45 排気管
18 高周波電源
19 整合器
20,35,47 電極板
22,41,48 直流電源
24 フォーカスリング
25 冷媒室
26 配管
27 伝熱ガス供給孔
28 伝熱ガス供給ライン
29 伝熱ガス供給管
30,40 プッシャーピン
31,52 搬入出口
32,53 ゲートバルブ
33 シャワーヘッド
34 ガス通気孔
36 電極支持体
37 バッファ室
38 処理ガス導入管
39 磁石
42 基板洗浄装置
44 ステージ
49 ガス供給孔
50 ガス供給ライン
51 ピン
54 ガス導入管
55 基板処理システム
57,62 搬送アーム
58 ロード・ロック室
59 プロセスシップ
60 ロードポート
61 オリエンタ
63 ローダーモジュール
64 ガス供給管

Claims (14)

  1. 基板を収容する収容室と、
    該収容室内に配設され、前記基板を載置する載置台と、
    該載置台に配設され、電圧が印加される電極と、
    前記収容室内を排気する排気装置と、
    該載置台及び前記基板を離間して前記載置台及び前記基板の間に空間を生じさせる離間装置と、
    前記空間に気体を供給する気体供給装置とを備え、
    前記空間が生じているときに、前記電極に電圧を印加して前記基板と前記載置台との間に電界を発生させ、前記基板の裏面に静電応力を発生させて前記基板の裏面に付着している異物の前記基板への付着力を弱めて前記基板の裏面に付着した異物を前記基板の裏面から脱離させ、前記気体供給装置が前記空間に気体を供給し、前記排気装置は前記収容室内を排気することにより、前記基板から脱離した異物を前記収容室内から排出することを特徴とする基板洗浄装置。
  2. 前記収容室内が減圧され且つ前記空間が生じているときに、前記収容室内に気体を導入する気体導入部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の基板洗浄装置。
  3. 前記電極に電圧が不連続に印加されることを特徴とする請求項1又は2記載の基板洗浄装置。
  4. 前記電極に極性の異なる電圧が交互に印加されることを特徴とする請求項3記載の基板洗浄装置。
  5. 前記電圧の絶対値は500V以上であることを特徴とする請求項4記載の基板洗浄装置。
  6. 前記電圧の絶対値は2kV以上であることを特徴とする請求項5記載の基板洗浄装置。
  7. 前記排気装置は、前記空間が生じているときに、前記収容室内の圧力を133Pa以上に保つことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
  8. 前記排気装置は、前記空間が生じているときに、前記収容室内の圧力を1.33×10〜1.33×10Paの範囲に保つことを特徴とする請求項7記載の基板洗浄装置。
  9. 基板を収容する収容室と、
    該収容室内に配設され、前記基板を載置する載置台と、
    前記収容室内を排気する排気装置と、
    該載置台及び前記基板を離間して前記載置台及び前記基板の間に空間を生じさせると共に、前記基板に接触して前記基板に電圧を印加する離間装置と、
    前記空間に気体を供給する気体供給装置と、
    前記収容室内に気体を導入する気体導入部とを備え、
    前記空間が生じているときに、前記基板に電圧を印加して前記基板と前記載置台との間に電界を発生させ、前記基板の裏面に静電応力を発生させて前記基板の裏面に付着している異物の前記基板への付着力を弱めて前記基板の裏面に付着した異物を前記基板の裏面から脱離させ、前記気体供給装置が前記空間に気体を供給し、前記排気装置は前記収容室内を排気し、さらに、前記収容室内が減圧され且つ前記空間が生じているときに、前記気体導入部は前記収容室内に気体を導入することにより、前記基板から脱離した異物を前記収容室内から排出することを特徴とする基板洗浄装置。
  10. 基板の裏面に付着した異物を除去する基板洗浄方法であって、
    基板を収容室に収容する収容ステップと、
    前記基板を前記収容室に配設された載置台に載置する載置ステップと、
    前記載置台及び前記基板の間に空間が生じるように、前記載置台及び前記基板を離間させる離間ステップと、
    前記空間が生じているときに、前記載置台に配設された電極に電圧を印加して前記基板と前記載置台との間に電界を発生させて、前記電界により前記基板の裏面に作用する静電気的な応力によって前記異物の前記基板への付着力を弱め、前記基板の裏面に付着した異物を前記基板の裏面から脱離させる電圧印加ステップと、
    前記空間が生じているときに、前記空間に気体を供給する気体供給ステップと、
    前記空間が生じているときに、前記収容室内を排気する排気ステップとを有し、
    前記気体供給ステップと前記排気ステップによって、前記基板の裏面から脱離した異物を前記収容室内から排出することを特徴とする基板洗浄方法。
  11. 前記収容室内が減圧され且つ前記空間が生じているときに、前記収容室内に気体を導入する気体導入ステップをさらに有することを特徴とする請求項10記載の基板洗浄方法。
  12. 前記電圧印加ステップでは、前記電極に電圧を不連続に印加することを特徴とする請求項10又は11記載の基板洗浄方法。
  13. 前記電圧印加ステップでは、前記電極に極性の異なる電圧を交互に印加することを特徴とする請求項12記載の基板洗浄方法。
  14. 基板の裏面に付着した異物を除去する基板洗浄方法であって、
    基板を収容室に収容する収容ステップと、
    前記基板を前記収容室に配設された載置台に載置する載置ステップと、
    前記載置台及び前記基板の間に空間が生じるように、前記載置台及び前記基板を離間させる離間ステップと、
    前記空間が生じているときに、前記基板に電圧を印加して前記基板と前記載置台との間に電界を発生させて、前記電界により前記基板の裏面に作用する静電気的な応力によって前記異物の前記基板への付着力を弱め、前記基板の裏面に付着した異物を前記基板の裏面から脱離させる電圧印加ステップと、
    前記空間が生じているときに、前記空間に気体を供給する気体供給ステップと、
    前記空間が生じているときに、前記収容室内を排気する排気ステップと、
    前記収容室内が減圧され且つ前記空間が生じているときに、前記収容室内に気体を導入する気体導入ステップとを有し、
    前記気体供給ステップ、前記排気ステップ及び前記気体導入ステップによって、前記基板の裏面から脱離した異物を前記収容室内から排出することを特徴とする基板洗浄方法。
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