JPH10209258A - 静電吸着保持方法および装置 - Google Patents

静電吸着保持方法および装置

Info

Publication number
JPH10209258A
JPH10209258A JP2320397A JP2320397A JPH10209258A JP H10209258 A JPH10209258 A JP H10209258A JP 2320397 A JP2320397 A JP 2320397A JP 2320397 A JP2320397 A JP 2320397A JP H10209258 A JPH10209258 A JP H10209258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
electrostatic attraction
electrostatic
electrostatic suction
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2320397A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Suzuki
慎一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2320397A priority Critical patent/JPH10209258A/ja
Publication of JPH10209258A publication Critical patent/JPH10209258A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feeding Of Workpieces (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 残留した静電吸着力を除去する。 【解決手段】 ドライエッチング装置2に静電チャック
として組み込まれた静電吸着保持装置30の誘電体から
成る静電吸着部31は、下側電極板12に敷設され、静
電吸着部31の上面がウエハ1の保持面32を構成して
いる。下側電極板12には静電吸着用の直流電源34と
除電用の交流電源35とが高周波電源13に並列に接続
されている。直流電源34の静電吸着解除後に交流電源
35の交流電力を静電吸着部31に印加すると、静電吸
着部31、ウエハ1の帯電量が強制的に減少されるた
め、静電吸着部、ウエハの残留静電吸着力が除去され
る。 【効果】 静電吸着部、ウエハの残留静電吸着力の除去
によりウエハを静電吸着部から無理せずに剥離できるた
め、ウエハの位置ずれや損傷の発生を未然に防止でき
る。また、短時間で除電できるため、スループットを向
上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電吸着保持装
置、特に、残留静電吸着力の除去技術に関し、例えば、
半導体製造工程において半導体ウエハ(以下、ウエハと
いう。)を保持するのに利用して有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体装置の製造工程において
使用されるドライエッチング装置では、被処理物である
ウエハを電極板に静電吸着保持装置によって吸着させる
ことにより、ウエハに効率良く電力を伝えるとともに、
熱を効率良く伝導させることが実施されている。
【0003】従来のこの種の静電吸着保持装置は、誘電
体によって形成されて一主面に被保持物を静電吸着する
保持面が形成されている静電吸着部と、この静電吸着部
の保持面と反対側の主面に形成されている電極部と、こ
の電極部に電気的に接続されている直流電源とを備えて
おり、直流電源によって電極部を介して静電吸着部に直
流電力を印加することにより、静電吸着部の保持面で被
保持物を静電吸着するように構成されている。
【0004】このような静電吸着保持装置がドライエッ
チング装置に組み込まれる場合においては、ウエハを保
持する下側電極板に誘電体から成る静電吸着部が敷設さ
れて下側電極板によって電極部が実質的に構成され、下
側電極板の電気回路に直流電源が接続される。
【0005】なお、静電吸着保持技術を述べてある例と
しては、株式会社リアライズ社1996年発行「半導体
プロセスにおけるチャージングダメージ」の第137頁
に記載の「11.静電チャックを用いたRIEウエハ帯
電とダメージ」がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
静電吸着保持装置においては、残留静電吸着力の除去に
ついて配慮されていないため、静電吸着保持解除後に被
保持物としてのウエハを静電吸着保持装置から取り外す
際に、残留静電吸着力を外部から除去する必要がある。
そこで、静電吸着保持装置が組み込まれたドライエッチ
ング装置においては、エッチング処理後にプラズマを弱
めに励起させることにより、被保持物としてのウエハお
よび静電吸着保持装置の残留静電吸着力を除去すること
(以下、除電という。)が一般的に実施されている。し
かしながら、このプラズマ励起による除電方法には次の
ような問題点がある。
【0007】 プラズマ励起による除電方法では完全
に除電することができない場合がある。すなわち、静電
吸着時にウエハのシリコン表面や静電吸着部の表面に帯
電するのは負の電荷であるのに、プラズマ励起によって
発生する電位は負の電位であるため、打ち消す方向と逆
方向になってしまう。また、残留静電吸着力を生む残留
静電気の電荷は、ウエハの裏面構造、裏面状態、温度、
エッチング時間等に依存し、個々のウエハに対応して相
違するため、個々のウエハ毎に除電し難さが発生する。
ちなみに、除電が不完全なままで、ウエハを搬送しよう
とすると、位置ずれやウエハの損傷等のトラブルが引き
起こされる。
【0008】 プラズマ励起による除電方法は長時間
が必要になるため、ドライエッチング処理全体としての
スループットが低下する。例えば、プラズマ励起による
除電方法の実施時間が約30秒、エッチング処理時間が
約60秒、その他の処理(搬送、ガス供給、ガス引き、
圧力の安定化)の時間が約30秒と想定すると、除電方
法のスループットに占める時間は、25%にもなってし
まう。
【0009】 今後、ウエハの大口径化やSOIウエ
ハの使用等に伴って、除電時の残留静電吸着力の多様性
は増加するため、除電の問題は顕在化すると予想され
る。
【0010】本発明の目的は、効率良く除電することが
できる静電吸着保持技術を提供することにある。
【0011】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0013】すなわち、誘電体によって形成されている
静電吸着部に直流電力が印加されて発生された静電吸着
力によって被保持物が静電吸着保持される静電吸着保持
方法において、前記静電吸着保持の解除後に、前記静電
吸着保持部に交流電力が印加されて残留静電吸着力が除
去されることを特徴とする。
【0014】前記した手段によれば、静電吸着解除後
に、交流電力を静電吸着部に印加することにより、静電
吸着部および被保持物の帯電量を強制的に減少させるこ
とができるため、静電吸着部および被保持物の残留静電
吸着力を短時間で除去することができる。
【0015】静電吸着部および被保持物の残留静電吸着
力を除去することにより、被保持物を静電吸着部から無
理せずに剥離して持ち上げることができるため、被保持
物の位置ずれや損傷の発生を未然に防止することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
静電吸着保持装置が使用されているドライエッチング装
置を示しており、(a)は回路図を含む正面断面図、
(b)および(c)は各拡大部分断面図である。図2は
そのシーケンスを示す各線図である。図3はその作用を
説明するための線図である。
【0017】本実施形態において、本発明に係る静電吸
着保持装置は、半導体装置の製造工場におけるドライエ
ッチング装置2に組み込まれており、その処理室におい
て被処理物としてのウエハ1を下側電極板に密着させる
静電チャックとして構成されている。
【0018】ドライエッチング装置2は処理室3を形成
したチャンバ4を備えており、処理室3は被処理物であ
るウエハ1よりも大口径の円形中空室に形成されてい
る。チャンバ4の側壁には被処理物であるウエハ1を出
し入れするための出し入れ口5が開設されており、出し
入れ口5はゲート6によって開閉されるように構成され
ている。ウエハ1は搬送ロボット(図示せず)によって
出し入れ口5から処理室3に出し入れされるようになっ
ている。チャンバ4の側壁の他の場所にはガス供給口7
が開設されており、ガス供給口7からはエッチングガス
8が処理室3に適時に供給されるようになっている。
【0019】処理室3の上部および下部には平行平板電
極を構成する上側電極板11および下側電極板12が互
いに平行に敷設されて、絶縁体によって構築された上側
支持体9および下側支持体10を介してそれぞれ固定さ
れている。平行平板電極である上側電極板11と下側電
極板12との間には高周波電力を印加するための高周波
電源13が介設されており、高周波電源13と下側電極
板12との間には、高周波電力の効率を最大にするため
のマッチングボックス14およびブロッキングコンデン
サ15がそれぞれ直列に接続されている。
【0020】下側電極板12には冷却ガス供給路16が
開設されており、冷却ガス供給路16はヘリウム(H
e)ガス等の冷却ガス(図示せず)17をウエハ1の裏
面に供給することにより、ウエハ1を冷却するようにな
っている。また、下側電極板12には挿通孔18が複数
本、周方向に等間隔に配されて上下方向に貫通するよう
に開設されており、各挿通孔18には各持ち上げピン1
9が上下方向に挿通されている。これら持ち上げピン1
9はウエハ1を水平に持ち上げ得るように構成されてい
る。さらに、下側支持体10には排気口20が開設され
ており、排気口20には真空ポンプ21が接続されてい
る。
【0021】静電吸着保持装置30は静電吸着部、電極
部、静電吸着用電源としての直流電源および除電用電源
としての交流電源を備えている。ドライエッチング装置
2における静電チャックを構成している本実施形態に係
る静電吸着保持装置30の静電吸着部31は、三酸化ア
ルミニウム(Al2 3 )やポリイミド等の誘電体が使
用されて形成されており、下側電極板12の上面の上に
敷設されている。静電吸着部31の上面によってウエハ
1を保持するための保持面32が構成されている。
【0022】静電吸着部31が下側電極板12の上面に
形成されているため、静電吸着保持装置30の電極部3
3は下側電極板12の上面によって実質的に構成された
状態になっている。電極部33を兼用する下側電極板1
2には、静電吸着用電源としての直流電源34が高周波
電源13と並列に接続されており、直流電源34が直流
電力を静電吸着部31に下側電極板12を介して印加す
ることにより、保持面32において被保持物としてのウ
エハ1を静電吸着するようになっている。直流電源34
は印加する直流電力を変更調節し得るように構成されて
いる。
【0023】本実施形態において、電極部33を兼用す
る下側電極板12には、除電用電源としての交流電源3
5が高周波電源13と並列に接続されており、交流電源
35はコントローラ36に制御されて交流電力を静電吸
着部31に下側電極板12を介して印加することによ
り、静電吸着部31やウエハ1の残留静電吸着力を後述
する作用によって除去するようになっている。コントロ
ーラ36は交流電源35を予め設定されたシーケンスを
もって制御することにより、交流電源35に所定の周波
数および電圧をもった交流電力を発生させるように構成
されている。
【0024】次に、前記構成に係るドライエッチング装
置2の作用を説明することにより、前記構成に係る静電
吸着保持装置30による本発明の一実施形態である静電
吸着保持方法を説明する。
【0025】ウエハ1が処理室3に出し入れ口5から搬
入されて静電吸着保持装置30の上に載置されると、ガ
ス供給口7からエッチングガス8が処理室3に供給され
るとともに、処理室3が真空ポンプ21によって所定の
圧力に圧力制御される。この間の処理時間は、例えば、
図2(a)に示されているように30秒間と仮定する。
【0026】次いで、高周波電源13によって高周波電
力が図2(a)に示されているように30秒間、上側電
極板11と下側電極板12との間に印加される。この高
周波電力によって上側電極板11と下側電極板12との
間にプラズマ(図示せず)が励起され、エッチングガス
の化学反応によって所望のエッチング処理がウエハ1に
施される。
【0027】このエッチング処理の期間中に、図2
(b)に示されているように、直流電源34によって直
流電力が下側電極板12に同時に印加される。この下側
電極板12への直流電力の印加に伴って、図1(b)に
示されているように、誘電体によって形成された静電吸
着部31に負の静電気が発生するため、ウエハ1は静電
吸着部31の保持面32に静電吸着されて保持された状
態になる。
【0028】このようにしてウエハ1が静電吸着部31
の保持面32に静電吸着されると、ウエハ1は下側電極
板12に押接された状態になるため、ウエハ1には下側
電極板12の高周波電力が効率良く伝わるとともに、下
側電極板12の熱が効率良く伝導する状態になる。その
結果、ウエハ1に対するエッチング処理はきわめて効率
良く施されることなる。
【0029】図2(a)および(b)に示されているよ
うに、所定の時間が経過すると、高周波電源13による
高周波電力の印加および直流電源34による直流電力の
印加は停止される。直流電源34による直流電力の印加
が停止されても、誘電体によって形成された静電吸着部
31の負の静電気は放電しないため、静電吸着部31は
図1(b)に示されているように帯電した状態のままに
なる。静電吸着部31が帯電した状態のままであると、
静電吸着力が残留した状態になるため、ウエハ1は静電
吸着部31から持ち上げピン19によって持ち上げるこ
とができない。ウエハ1を持ち上げピン19によって静
電吸着部31から無理に剥離して持ち上げると、ウエハ
1の位置ずれが発生したり、甚だしい場合にはウエハ1
が損傷されてしまう。
【0030】そこで、図2(c)に示されているよう
に、除電用電源としての交流電源35による交流電力が
静電吸着部31に下側電極板12を通じて、5秒間程度
の短時間だけ印加される。この際、交流電力の周波数は
1kHz〜100kHzの範囲に、交流電力の電圧は5
0V〜500Vの範囲に設定することが好ましい。特
に、交流電力の電圧は図3に示されているように次第に
低減させて行くことが好ましい。
【0031】例えば、図1(b)に示されている状態に
帯電した静電吸着部31に除電のための交流電圧が印加
され、図1(c)に示されているように、下側電極板1
2が正の電位になると、静電吸着部31およびウエハ1
の帯電状態は図1(b)の状態と逆転した状態になる。
この逆転に際して、静電吸着部31およびウエハ1の静
電気は揺さぶられて放電する状態になるため、その帯電
量は減少する。次いで、下側電極板12が負の電位にな
ると、静電吸着部31およびウエハ1の帯電状態は再逆
転するため、その帯電量はさらに減少する。
【0032】このようにして静電吸着部31およびウエ
ハ1の帯電量が次第に減少されて行くと、図3に示され
ているように、静電吸着力は交流電力の印加時間の経過
に伴って強制的に次第に減少されて行くことになる。特
に、交流電力の電圧が次第に低減されて行くと、交流電
力の印加自体によって静電吸着部31およびウエハ1に
帯電される帯電量も次第に減少して行くため、静電吸着
力は図3に示されているように効果的に低減されること
になる。
【0033】ちなみに、交流電力の周波数が1kHz未
満であると、静電気の分極が起こり難いため効果が少な
く、また、周期が長くなることにより、前記した静電気
の逆転回数が不足して放電量が減少するため、その分、
静電吸着力の減少に時間がかかることになる。また、交
流電力の周波数が100kHzを超えると、プラズマが
励起されてしまうため、静電吸着部31およびウエハ1
が再チャージアップしてしまう。したがって、除電のた
めの交流電力の周波数は1kHz以上から100kHz
以下の範囲に設定することが好ましい。
【0034】また、静電吸着保持装置30の静電吸着時
における直流電源34の動作電圧が500V〜1kVで
あるので、交流電源35による交流電力の電圧が500
Vを超えると、静電吸着部31およびウエハ1が再チャ
ージアップしてしまう。そこで、交流電源35による交
流電力の電圧は、500V以下に設定することが好まし
い。除電のための交流電力の電圧の下限を50Vとした
のは、50Vでの帯電量は微量であるため、ウエハ1を
静電吸着部31から持ち上げピン19によって強制的に
剥離させても、ウエハ1が位置ずれを起こしたり損傷し
たりする弊害は発生しないからである。但し、交流電力
印加による静電吸着力の除去動作の初期から、交流電圧
を50Vに設定しても除電効果は低い。500V以下の
数百Vから次第に低減させて行き、50Vで終了するよ
うに設定することによって、除電時間を最も短縮するこ
とができる。
【0035】ところで、図2(d)に示されているよう
に、高周波電源13によってエッチング処理時の電圧よ
りも低い電圧の高周波を上側電極板11と下側電極板1
2との間に印加してプラズマ雰囲気を形成することによ
って除電する従来の除電方法においては、除電効果が低
いため、除電するのに30秒と長時間が浪費されてしま
う。これに対して、本実施形態においては、図2(c)
に示されているように、5秒と短時間で除電することが
できるため、その分、ドライエッチング処理全体として
のスループットが向上されることになる。
【0036】以上のようにして静電吸着部31およびウ
エハ1が完全に除電された後に、持ち上げピン19が上
昇されることにより、ウエハ1は静電吸着部31から剥
離されて持ち上げられる。この際、真空ポンプ21によ
って処理室3が真空排気されて清浄化される。静電吸着
部31から持ち上げられたウエハ1は、出し入れ口5か
ら挿入されたハンドリング装置(図示せず)に受け取ら
れて、出し入れ口5から処理室3の外部へ搬出される。
【0037】なお、図2(a)に示されているように、
除電後の真空排気処理に要する時間は15秒、ウエハ搬
送に要する時間は15秒である。ちなみに、本実施形態
におけるドライエッチング処理全体の処理時間は、30
秒+30秒+5秒+30秒で、合計95秒間となる。こ
れに対して、従来例におけるドライエッチング処理全体
の処理時間は、30秒+30秒+30秒+30秒で、合
計120秒間となる。したがって、本実施形態によるス
ループットの向上効果は、約20%ということになる。
【0038】前記実施形態によれば次の効果が得られ
る。 直流電源34の静電吸着解除後に、除電用電源とし
ての交流電源35による交流電力を静電吸着部31に印
加することにより、静電吸着部31およびウエハ1の帯
電量を強制的に減少させることができるため、静電吸着
部31およびウエハ1の残留静電吸着力を除去すること
ができる。
【0039】 静電吸着部31およびウエハ1の残留
静電吸着力を除去することにより、ウエハ1を持ち上げ
ピン19によって静電吸着部31から無理にせずに剥離
して持ち上げることができるため、ウエハ1の位置ずれ
や損傷の発生を未然に防止することができる。
【0040】 静電吸着部31およびウエハ1の残留
静電吸着力を短時間で除去することにより、直流電源3
4の静電吸着解除後に短時間で、ドライエッチング済の
ウエハ1を処理室3から搬出することができるため、ド
ライエッチング処理全体としてのスループットを高める
ことができる。
【0041】 除電のための交流電力の周波数を1k
Hz〜100kHzの範囲に、交流電力の電圧を50V
〜500Vの範囲に設定するとともに、交流電力の電圧
を次第に低減させて行くことにより、静電吸着部31お
よびウエハ1の帯電量をきわめて効果的に減少させるこ
とができるため、静電吸着部31およびウエハ1の残留
静電吸着力をより一層短時間で除去することができる。
【0042】 前記により、除電を気にせずに直流
電源34による静電吸着力を強力に設定することができ
るため、ウエハ1を静電吸着部31すなわち下側電極板
12に強力に押接させることができ、その結果、ウエハ
1に下側電極板12の高周波電力が効率良く伝わるとと
もに、下側電極板12の熱が効率良く伝導する状態にな
り、ウエハ1に対するエッチング処理をきわめて効率良
く実行させることができる。
【0043】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0044】例えば、除電のための交流電力の静電吸着
部への印加は、除電用電源である交流電源35を専用的
に設けて実行するに限らず、静電吸着保持装置30の直
流電源34や、ドライエッチング装置の高周波電源13
を兼用することによって印加するように構成してもよ
い。
【0045】静電吸着部は三酸化アルミニウムやポリイ
ミドによって形成するに限らず、炭化珪素やセラミック
誘電体等の他の誘電体によって形成してもよい。
【0046】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるドライ
エッチング装置の静電吸着保持装置に適用した場合につ
いて説明したが、それに限定されるものではなく、静電
気によって吸着可能な物品を保持する静電吸着保持装置
全般に適用することができる。特に、本発明に係る静電
吸着保持装置は、CVD装置やPVD装置、イオン打ち
込み装置等の真空中でウエハを静電吸着して保持したり
搬送する静電吸着保持装置に利用して優れた効果を発揮
する。
【0047】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0048】静電吸着解除後に、除電のための交流電力
を静電吸着部に印加することにより、静電吸着部および
被保持物の帯電量を強制的に減少させることができるた
め、静電吸着部および被保持物の残留静電吸着力を除去
することができる。
【0049】静電吸着部および被保持物の残留静電吸着
力を除去することにより、被保持物を静電吸着部から無
理せずに剥離して持ち上げることができるため、被保持
物の位置ずれや損傷の発生を未然に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である静電吸着保持装置が
使用されているドライエッチング装置を示しており、
(a)は回路図を含む正面断面図、(b)および(c)
は各拡大部分断面図である。
【図2】そのシーケンスを示す各線図である。
【図3】その作用を説明するための線図である。
【符号の説明】
1…ウエハ(被保持物)、2…ドライエッチング装置、
3…処理室、4…チャンバ、5…出し入れ口、6…ゲー
ト、7…ガス供給口、8…エッチングガス、9…上側支
持体、10…下側支持体、11…上側電極板、12…下
側電極板、13…高周波電源、14…マッチングボック
ス、15…ブロッキングコンデンサ、16…冷却ガス供
給路、17…冷却ガス、18…挿通孔、19…持ち上げ
ピン、20…排気口、21…真空ポンプ、30…静電吸
着保持装置、31…静電吸着部、32…保持面、33…
電極部、34…直流電源(静電吸着用電源)、35…交
流電源(除電用電源)、36…コントローラ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体によって形成されている静電吸着
    部に直流電力が印加されて発生された静電吸着力によっ
    て被保持物が静電吸着保持される静電吸着保持方法にお
    いて、 前記静電吸着保持の解除後に、前記静電吸着保持部に交
    流電力が印加されて残留静電吸着力が除去されることを
    特徴とする静電吸着保持方法。
  2. 【請求項2】 前記交流電力の電圧が、50V〜500
    Vに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の
    静電吸着保持方法。
  3. 【請求項3】 前記交流電力の電圧が、次第に減少され
    て行くことを特徴とする請求項1または2に記載の静電
    吸着保持方法。
  4. 【請求項4】 前記交流電力の周波数が、1kHz〜1
    00kHzに設定されていることを特徴とする請求項
    1、2または3に記載の静電吸着保持方法。
  5. 【請求項5】 誘電体によって形成されている静電吸着
    部に直流電力が印加されて発生された静電吸着力によっ
    て被保持物が静電吸着保持される静電吸着保持装置にお
    いて、 前記静電吸着保持の解除後に前記静電吸着保持部に交流
    電力を印加する除電用電源を備えていることを特徴とす
    る静電吸着保持装置。
JP2320397A 1997-01-22 1997-01-22 静電吸着保持方法および装置 Pending JPH10209258A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2320397A JPH10209258A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 静電吸着保持方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2320397A JPH10209258A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 静電吸着保持方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10209258A true JPH10209258A (ja) 1998-08-07

Family

ID=12104120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2320397A Pending JPH10209258A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 静電吸着保持方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10209258A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002526923A (ja) * 1998-09-30 2002-08-20 ラム リサーチ コーポレーション 真空プロセッサ中の誘電体工作物のための静電デチャッキング方法および装置
KR100503897B1 (ko) * 2000-02-19 2005-07-25 엘지.필립스 엘시디 주식회사 건식식각 장치의 기판 파손방지 방법 및 건식식각 장치
JP2006100629A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
US7869185B2 (en) 2007-08-02 2011-01-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of de-chucking wafer using direct voltage and alternating voltage, and apparatus for fabricating semiconductor device using the same
US8673166B2 (en) 2008-05-30 2014-03-18 Panasonic Corporation Plasma processing apparatus and plasma processing method
KR101394337B1 (ko) * 2006-08-30 2014-05-13 엘아이지에이디피 주식회사 정전척
JP2017506827A (ja) * 2014-02-12 2017-03-09 アクセリス テクノロジーズ, インコーポレイテッド 多用途の静電クランプの動作のための様々な電極パターン

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002526923A (ja) * 1998-09-30 2002-08-20 ラム リサーチ コーポレーション 真空プロセッサ中の誘電体工作物のための静電デチャッキング方法および装置
JP4698025B2 (ja) * 1998-09-30 2011-06-08 ラム リサーチ コーポレーション 真空プロセッサ中の誘電体工作物のための静電デチャッキング方法および装置
KR100503897B1 (ko) * 2000-02-19 2005-07-25 엘지.필립스 엘시디 주식회사 건식식각 장치의 기판 파손방지 방법 및 건식식각 장치
US7422656B2 (en) 2000-02-19 2008-09-09 Lg Display Co., Ltd. Dry etching method and apparatus for use in the LCD device
JP2006100629A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
KR101394337B1 (ko) * 2006-08-30 2014-05-13 엘아이지에이디피 주식회사 정전척
US7869185B2 (en) 2007-08-02 2011-01-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of de-chucking wafer using direct voltage and alternating voltage, and apparatus for fabricating semiconductor device using the same
US8673166B2 (en) 2008-05-30 2014-03-18 Panasonic Corporation Plasma processing apparatus and plasma processing method
JP2017506827A (ja) * 2014-02-12 2017-03-09 アクセリス テクノロジーズ, インコーポレイテッド 多用途の静電クランプの動作のための様々な電極パターン

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6793767B2 (en) Wafer stage including electrostatic chuck and method for dechucking wafer using the wafer stage
JP3163973B2 (ja) 半導体ウエハ・チャック装置及び半導体ウエハの剥離方法
US7628864B2 (en) Substrate cleaning apparatus and method
US20210305022A1 (en) Edge ring, substrate support, plasma processing system and method of replacing edge ring
JP5631206B2 (ja) デチャック中におけるウェーハ上の微粒子を減らすための方法及び装置
JP2879887B2 (ja) プラズマ処理方法
TWI374475B (ja)
JPH10209258A (ja) 静電吸着保持方法および装置
JPH0974129A (ja) プラズマ処理方法
JP3040630B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP4245868B2 (ja) 基板載置部材の再利用方法、基板載置部材および基板処理装置
KR20090055146A (ko) 기판 세정장치
KR100690136B1 (ko) 정전척의 잔류 전하 제거 장치 및 제거 방법
US20210398783A1 (en) Plasma processing system, plasma processing apparatus, and method for replacing edge ring
JP2007258636A (ja) ドライエッチング方法およびその装置
JP3162272B2 (ja) プラズマ処理方法
JP2002367967A (ja) プラズマ処理方法及びその装置
JP2817585B2 (ja) 試料の離脱方法
KR100319468B1 (ko) 플라즈마 처리 방법
JP5596082B2 (ja) 基板吸着離脱方法及び基板処理方法
JP3027781B2 (ja) プラズマ処理方法
JP2985761B2 (ja) 試料処理方法
JPH0722497A (ja) 半導体製造装置
US20220102120A1 (en) Operating method of etching device
KR20230092688A (ko) 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치