JP4449232B2 - 転写箔、偏平型陰極線管及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光体層を電子ビームによって発光させることにより映像情報を映し出す、偏平型陰極線管及びその製造方法に関する。
本発明は、偏平型陰極線管の蛍光面の作製に用いる転写箔に関する。
【0002】
【従来の技術】
反射型あるいは透過型の偏平型陰極線管が知られている。例えば反射型の偏平型陰極線管は、製造コストが低く、その上画質が良いことで知られている。この種の偏平型陰極線管では、フロントパネルに対向する位置に設けられたスクリーンパネル内面に蛍光面が形成されている。蛍光面は、反射層上に蛍光体層を形成したものである。その他の蛍光面として、透明電極(ITO膜)、反射層(TiO2 膜)、蛍光体層をこの順に形成したものも知られている。
【0003】
このような偏平型陰極線管の蛍光面を作製する方法の一例として、スクリーンパネルの内面に透明電極層(ITO膜)、反射層(TiO2 膜)、蛍光体層をこの順に形成して成る蛍光面を形成する際に、反射層(TiO2 膜)と蛍光体層を転写法で形成し、透明電極層(ITO膜)を塗布法で形成する作製方法が知られている(特開平11ー96948号公報参照)。
また、偏平型陰極線管の蛍光面を作製する方法の他の例として、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に蛍光体層、反射層となる例えばアルミニウム膜を形成し、その後、この蛍光体層、反射層からなる蛍光面を剥離工程を経てスクリーンパネルの内面上に転写する方法がある。ここで、蛍光体層はスクリーン印刷で形成され、アルミニウム膜はアルミニウムペーストをスクリーン印刷するか、あるいは蒸着で形成される。このような転写工程を利用することによって、小規模な設備で蛍光面を作製することができると共に、作製工程を簡略化することができる。
【0004】
従来の転写方法では、PET等の転写フィルム上に、剥離層、蛍光体層、反射層、接着層を積層してなる転写箔を用意する。そして、この転写箔を接着層によりスクリーンパネル内面の所定の位置に接着させる。その後、転写フィルムを剥離し、さらに高温で剥離層を気化させて除去する。このような転写工程を経て、スクリーンパネル内面に蛍光面を形成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した前者の蛍光面作製方法では、次のような問題点があった。第一に、工程が転写と塗布の別工程となるために製造装置が大がかりになる。第二に、塗布ムラにより透明電極層(ITO膜)の抵抗値にばらつきが生ずる虞れがあり、それを回避すべく均一に塗布しようとした場合、塗布厚が厚いと湿気の影響等により、白濁して透明でなくなてしまう欠点があること、また塗布厚が薄いと抵抗が高くなって導通が十分とれないという欠点がある。そのために、塗布厚をある程度厚くした場合、塗布後はすぐ乾燥させる必要があるなど管理上の問題が残る。
また、後者の蛍光面作製方法において、蛍光面の形成に用いられる転写箔は、通常、その反射層、蛍光体層を同じパターンで順次形成するようにして作製される。しかし、各層を例えばスクリーン印刷で形成したときには、蛍光体層上の反射層が周辺部分でダレを生じて蛍光体層より大きく広がる虞れある。このような転写箔を用いて、陰極線管のパネル内面に蛍光面を形成した場合、反射層が蛍光体層より広がることにより、画像表示したときに反射層の周辺が強く反射したり、反射層の色が枠状に現れ、陰極線管の表示品質を著しく低下させる虞れがある。そればかりか、転写箔の作製工程を管理する必要があり、作業効率が低下する。
【0006】
また、反射層を例えばアルミニウム粒子とバインダからなるアルミニウムペーストをスクリーン印刷して形成した転写箔を用いて、転写法で蛍光面を形成したような場合、反射効率が悪い反射層しか得られない。反射層をアルミニウム蒸着膜で形成した転写箔を用いた場合には、反射効率に優れるも、転写後の熱処理工程で接着層が気化した際に、そのガスがアルミニウム蒸着膜で遮られて抜けず、その結果、アルミニウム蒸着膜が膨らみ破裂する不具合が生じる。
【0007】
本発明は、上述の点に鑑み、蛍光面の各膜質の均一性を確保して表示品質の向上を図り、また一括転写による蛍光面作製工程の短縮化を可能にした偏平型陰極線管及びその製造方法を提供するものである。
本発明は、蛍光面における反射層の反射効率が良く、製造し易く、さらに表示画像の視認性、即ち表示品質の良い偏平型陰極線管及びその製造方法を提供するものである。
本発明は、偏平型陰極線管の製造、特にその蛍光面の作製に適用して好適な転写箔を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る転写箔は、転写基板上に少なくとも蛍光体層、反射層、電極層が積層形成され、反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されて成る。
【0009】
本発明の転写箔では、転写基板上に少なくとも蛍光体層、反射層、電極層が積層形成された構成であるので、一括転写による蛍光面の形成を可能にし、且つ蛍光面の各膜質の均一性を確保できる。
反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されるので、パネルに転写したときに、反射層が蛍光体層よりはみ出すことがない。転写基板上に例えば各層を印刷で順次形成する際に、反射層が蛍光体層の周囲からダレて大きく広がることがない。
【0010】
本発明に係る転写箔は、転写基板上に少なくとも蛍光体層、導電性を付与した反射層が積層形成され、反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されて成る。
【0011】
本発明の転写箔では、転写基板上に少なくとも蛍光体層、導電性を付与した反射層が積層形成された構成であるので、一括転写による蛍光面の形成を可能にし、且つ蛍光面の各膜質の均一性を確保できる。
反射層が電極層を兼ねるので、電極層が省略され、転写箔の膜構造が簡素化される。
反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されるので、パネルに転写したときに、反射層が蛍光体層よりはみ出すことがない。転写基板上に例えば各層を印刷で順次形成する際に、反射層が蛍光体層の周囲からダレて大きく広がることがない。
【0012】
本発明に係る偏平型陰極線管は、パネルの内面に、転写箔からの転写による電極層、反射層及び蛍光体層が積層形成され、反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されて成る。
【0013】
本発明の偏平型陰極線管では、転写箔からの転写による電極層、反射層及び蛍光体層で蛍光面が形成されるので、各層の膜質に均一性が確保され、画像の表示品質が向上する。
蛍光面を構成する反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されるので、反射層がはみ出して画像周囲に不要な枠を表示することがない。従って、画像表示が見苦しく無く表示品質が安定する。
【0014】
本発明に係る偏平型陰極線管は、パネルの内面に、転写箔からの転写による導電性を付与した反射層及び蛍光体層が積層形成され、反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成するのが好ましい。
【0015】
本発明の偏平型陰極線管では、転写箔からの転写による導電性を付与した反射層及び蛍光体層で蛍光面が形成されるので、各層の膜質に均一性が確保され、画像の表示品質が向上する。反射層が電極層を兼ねるので、電極層が省略され、蛍光面の膜構造が簡素化される。
蛍光面を構成する反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されので、反射層がはみ出して画像周囲に不要な枠を表示することがない。従って、画像表示が見苦しく無く表示品質が安定する。
【0016】
本発明に係る偏平型陰極線管の製造方法は、転写基板上に、少なくとも蛍光体層、反射層及び電極層が積層され、反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されてなる転写箔を用意し、転写箔の電極層側をパネルの内面に加熱、加圧して接着し、転写基板を剥離して蛍光体層、反射層及び電極層からなる蛍光面を転写する。
【0017】
本発明の偏平型陰極線管の製造方法では、転写基板上に少なくとも蛍光体層、反射層及び電極層を積層し、反射層を蛍光体層の周囲より内側に形成した転写箔を用いて、転写法でパネル内面に蛍光面を作製するので、蛍光面作製工程の短縮化が図れ、且つ蛍光面を構成する各層の膜質を均一にして、一括転写で作製可能となる。
各蛍光体層、反射層、電極層が積層され、反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成された転写箔を用いるので、反射層が蛍光体層より広く形成されることなく、画像表示が見苦しくない表示品質の安定した偏平型陰極線管の製造が可能になる。
【0018】
本発明に係る偏平型陰極線管の製造方法は、転写基板上に、少なくとも蛍光体層、導電性を付与した反射層が積層され、反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成されてなる転写箔を用意し、転写箔の反射層側をパネルの内面に加熱、加圧して接着し、転写基板を剥離して蛍光体層及び反射層からなる蛍光面を転写する。
【0019】
本発明の偏平型陰極線管の製造方法では、転写基板上に少なくとも蛍光体層及び導電性を付与した反射層を積層した転写箔を用いて、転写法でパネル内面に蛍光面を作製するので、蛍光面作製工程の短縮化が図れ、且つ蛍光面を構成する各層の膜質を均一にして、一括転写で作製可能となる。
各蛍光体層、反射層、電極層が積層され、反射層が蛍光体層の周囲より内側に形成された転写箔を用いるので、反射層が蛍光体層より広く形成されることなく、画像表示が見苦しくない表示品質の安定した偏平型陰極線管の製造が可能になる。転写箔の反射層が電極層を兼ねるので、電極層が省略され、転写箔の膜構造が簡素化され、従って蛍光面の膜構造が簡素化される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
図1及び図2は、本発明における偏平型陰極線管の一実施の形態を示す。なお、図1は、一部断面とする構成図、図2はそのフロントパネルを外して見た一方のパネル、本例ではスクリーンパネルの構成図である。
本実施の形態に係る偏平型陰極線管1は、第1のパネル、本例ではフロントパネル2と、蛍光面6が形成される第2のパネル、本例ではスクリーンパネル3と、ファンネル4とがフリットガラス接合部8a、8bで接合されてなるガラス管体5を有し、そのファンネル4のネック部内に電子銃7を封入して構成される。ファンネル4の外側には図示せざるも電子銃7から出射した電子ビームを偏向させる偏向ヨークが配置される。
【0022】
スクリーンパネル3は、図2に示すように、内面が所定の曲率面に形成され、その三方向縁部に立上がり部、いわゆるスカート部10が形成されて成る。スクリーンパネル3のスカート部10の頂部10aは、図1のフリットガラス接合部8aで、フロントパネル2に対して接合され、また、スクリーンパネルの底部10bは、図1のフリットガラス接合部8bで、ファンネル4に対して接合される。
【0023】
このスクリーンパネル3の曲率を有する内面3Aに蛍光面6が被着形成される。即ち、スクリーンパネル3の内面3Aのスカート部10、スカート部10から内面に至る所謂ブレンドR部11を除く面に電極層(例えば透明導電膜)12を形成し、この上の有効画面に対応する領域に反射層13を介して蛍光体層14を形成して蛍光面6が形成される。
【0024】
ファンネル4の内面には、内装導電膜、例えばカーボン膜などの導電膜16が塗布形成されており、この導電膜16はスクリーンパネル3の内面の電極層12に電圧を印加するための電圧印加端子(図示せず)と電気的に接続される。
【0025】
そして、本実施の形態においては、特に、反射層13を蛍光体層14の周囲より内側になるように形成する。即ち、蛍光面周囲部においての発光輝度の低下が目立たず、かつ蛍光面としての視認性が劣化しない程度に、反射層13の面積を蛍光体層14の面積より小さく形成する。反射層13の周縁と蛍光体層14の周縁の差dは、一側で見れば0.5mm以下であり、上下左右の両側で見ればその和は1.0mm以下にするを可とする。
反射層12は、例えば酸化チタン(TiO2 )、酸化アルミニウム(Al2 O3 )、酸化錫(SnOx )、硫化亜鉛(ZnS)、硫酸バリウム(BaSO4 )、炭酸カルシウム(CaCO3 )、酸化マグネシウム(MgO)等の白色無機物質層で形成することができる。その他、反射層13としては、例えばアルミニウム(Al)等の金属膜を用いることもできる。
本例では、反射層13として白色無機物質である酸化チタン層を用い、この酸化チタン層13を蛍光体層14の周囲より内側になるように形成する。
【0026】
この偏平型陰極線管1では、電圧印加端子及び導電膜16を介して電極層12に例えば5〜10KVの正の電圧(いわゆるアノード電圧)が印加される。そして、電子銃7から発生した電子ビームは、電極層12に向かって加速され、蛍光体層14に照射される。これにより、蛍光体層14が発光し、かつ発光光の一部透過した光も反射層12で反射された後、映像情報としてフロントパネル2を介して写し出される。
【0027】
なお、電極層12は、その抵抗値として、立ち上がり不良やチャージアップ等を防ぐためにできるだけ小さいことが好ましく、300MΩ以下に形成するを可とする。
【0028】
本実施の形態に係る偏平型陰極線管1によれば、反射層13として例えば白色無機物質層、本例では酸化チタン層を用い、この酸化チタン層13を蛍光体層14の周囲より内側になるように形成することにより、表示画像の視認性、即ち表示品質を向上することができる。
【0029】
因みに、後述する転写法で蛍光面6を形成する場合、転写フィルム上の転写層、即ち順次剥離層、蛍光体層、反射層(例えば白色無機物質層)、電極層、接着層等をスクリーン印刷で形成して転写箔を作製するが、このとき、蛍光体層上に同じ面積で反射層をスクリーン印刷すると、周辺で塗布ダレが生じる。その結果、スクリーンパネル内面へ転写すると、反射層が蛍光体層より広く形成される結果、映像情報を写し出すと反射層の周囲が白枠として見えてしまい、コントラスト、画像視認性、即ち表示品質が著しく劣化する。本実施の形態では、この点が改善される。
また、反射層としてアルミニウム膜を用いる場合も、アルミニウム膜が僅かに蛍光体層よりはみ出していても、映像情報の周囲で反射光が目立ち、同様にコントラスト、表示品質が劣化する。本実施の形態では、この点が改善される。
【0030】
スクリーンパネル3の内面に、転写箔からの転写による電極層12、反射層13及び蛍光体層14を積層して蛍光面6を形成するときは、各層12、13、14の膜質の均一性が確保され、画像の表示品質を向上することができる。
【0031】
次に、反射型の偏平型陰極線管の製造方法、特にその蛍光面6の作製方法について、図4及び図5A〜Dを参照して説明する。
先ず、図4A,Bに示す転写箔21を作製する。この転写箔21は、転写基板、例えば転写用フィルム22上に、順次剥離層23、蛍光体層14、反射層、本例では酸化チタン層(TiO2 層)13、電極層、本例では透明電極のITO電極層12、及び接着層24を印刷(例えばスクリーン印刷、グラビア印刷等)で形成して作製される。
【0032】
即ち、転写フィルム22の上に、所定の温度(例えば200℃程度)において剥離すると共に剥離する温度よりも高い温度(例えば300℃程度)において気化する機能を有する剥離層23を形成する。転写用フィルム22としては、樹脂フィルム、例えば厚さが25〜100μm程度、本例では75μm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを使用する。また、剥離層23は、例えばアクリル系樹脂を使用することができ、6〜10μm程度の厚さに形成する。
剥離層23上には、有効画面と同じ面積の蛍光体層14を例えばスクリーン印刷で形成する。この蛍光体層14は、例えばY2 O2 S(酸化サルファイドイットリウム)、あるいはY2 O2 S:Tb(酸化サルファイドイットリウム:テルビウム付活)等の微粒子(例えば平均粒径4.5μm以下)を20〜30μm程度の厚みで形成する。
【0033】
蛍光体層14上には、反射層となる例えば白色無機物質層、本例では酸化チタン層13を厚さ10〜15μm程度に形成する。このとき、酸化チタン層13は、蛍光体層14の周囲より内側になるように、従って蛍光体層14の面積より僅かに小さい面積で形成する。酸化チタン層13は、酸化チタン粒子とバインダからなる塗料(いわゆるペースト状体)を用いて印刷形成される。ここで、酸化チタン層13は、蛍光体の粒径が大きい蛍光体層14の表面に対してにじみ、かすれ等が生じないように印刷しなければならない。
TiO2 粒子は蛍光体粒子より小さく、酸化チタンの塗料の粘性が比較的に低いことから、酸化チタン層13が蛍光体層14表面に蛍光体層14と同じ面積で印刷すると、ダレが生じて蛍光体層14の周囲よりはみ出して大きく広がる虞れがある。酸化チタン層13が蛍光体層14より広がると、前述したように酸化チタン層13の周辺が白枠として見えてしまい偏平型陰極線管の表示品質を低下させる。これがために、酸化チタン層13は、周辺にダレが生じない程度に蛍光体層14の面積より小さい面積で印刷する。
また、かすれ等を起こさないように、酸化チタン層13の膜厚を確保して印刷するために、酸化チタン層13の塗料の粘度としては、10〜80Pa・S程度が好ましい。また、この酸化チタン塗料に用いるバインダーは、例えばエチルセルロースを含むアクリル系樹脂が好ましい。
【0034】
酸化チタン層13の上には、アノード電圧を印加するための電極層、本例では透明導電膜であるITO電極層12を形成する。ITO電極層12はスクリーンパネルの内面のスカート部10、ブレンドR部11を除く全面にわたる面積に対応する面積に形成する。さらにITO電極層12上に、接着層24を形成する。接着層24は、剥離層23が気化する温度よりも高い温度で気化する機能を有する接着層であり、例えばブチラール系樹脂、ポリアミド樹脂等を使用することができ、6〜10μm程度の厚さに形成する。ブチラール系樹脂、ポリアミド樹脂は約400〜485℃の温度において気化する。
【0035】
以上の転写用フィルム22に対する剥離層23、蛍光体層14、反射層の酸化チタン層13、電極層のITO電極層12、接着層24の形成は、例えばスクリーン印刷によって行われる。スクリーン印刷を行って各層を形成した後は、自然乾燥もしくは乾燥機等によって乾燥させ、各層の膜厚を安定化させる。この乾燥処理は、各層毎に行うことができる。即ちスクリーン印刷を行って乾燥した後、次の層のスクリーン印刷を行うという工程を繰り返して転写箔を作製することができる。このようにして転写箔21が作製される。
【0036】
スクリーンパネル3の内面への蛍光面6の作製に際しては、上記転写箔21を用意する。
先ず、図5Aに示すように、転写箔21を、その接着層24を介してスクリーンパネル3の内面3Aに保持する。
次に、スクリーンパネル3を、転写用フィルム22が剥離する温度(例えば約200℃)まで加熱する。これにより、図5Bに示すように、スクリーンパネル3に接着層24を介してITO電極層12、酸化チタン層13、蛍光体層14が接着され、さらに剥離層23上の転写用フィルム22が解離し除去される。
なお、後述する転写装置を用いて転写箔を転写するときは、スクリーンパネル3を加熱せずに、転写装置側の所定温度(200℃〜250℃)に加熱された熱転写ローラを介して行うことができる。
【0037】
次に、転写用フィルム22が除去されたスクリーンパネル3を、転写用フィルム22の剥離温度よりも更に高い温度(例えば約300℃)まで加熱する。これにより、図5Cに示すように、剥離層23が気化してスクリーンパネル3から排気除去される。
剥離層23を除去した後、次に、スクリーンパネル3を剥離層23が気化した温度よりも更に高い温度(例えば約400℃〜485℃)まで加熱する。これにより、図5Dに示すように、接着層24が気化してITO電極層12、酸化チタン層13及び蛍光体層14を通じて排気除去される。このようにして、熱転写方式によりスクリーンパネル3の内面3Aに、電極層12及び、反射層13が蛍光体層14の周囲より内側に形成された蛍光面6を作製することができる。
【0038】
ここで、本実施の形態では、反射層12となる白色無機物質層を転写法でスクリーンパネル3に形成できるようにした点にも特長がある。
従来、白色無機物質層、例えば酸化チタン層の形成としては、スラリー法が知られているが(特開平11ー96948号参照)、転写法での形成は試みられていなかった。その理由は、酸化チタン層をスクリーン印刷するに必要な最適条件が見い出せなかったからである。
本発明では、酸化チタン塗料(ペースト状体)の粘度を10〜80Pa・S、バインダーとして例えばエチルセルロースを含むアクリル系樹脂を用いること、並びにこの粘度に適するスクリーン版のメッシュ材料及びメッシュ寸法を最適化することによって、スクリーン印刷可能な最適条件を見い出し、転写時の困難性を克服した。例えばメッシュ寸法は、従来より細かくすることにより、粒径の大きい蛍光体層上に酸化チタン層を形成できるようになった。
【0039】
本実施の形態に係る偏平型陰極線管の製造方法によれば、転写用フィルム22上に、順次例えばスクリーン印刷で剥離層23、蛍光体層14、蛍光体層23より少し小さい面積の反射層となる例えば酸化チタン層13、電極層となる例えばITO電極層12及び接着層24を形成してなる転写箔21を用いて、転写方式で蛍光面6を作製するので、反射型の偏平型陰極線管の蛍光面6において、焼成後の蛍光体層14の周囲が反射層である酸化チタン層13よりも大きく形成され、酸化チタン層13の形成工程の品質が安定する。それと共に酸化チタン層13がはみ出して白枠のように表示されることもなく、表示品質が向上した偏平型陰極線管を製造することができる。また、酸化チタン層13は屈折率が大きく、この酸化チタン層13を反射層に用いることにより、反射効率が高く高輝度の偏平型陰極線管を容易に製造することができる。
【0040】
蛍光体層14、反射層13及び電極層12を積層してなる転写箔21を用いるので、一括転写で蛍光面をスクリーンパネル3の内面に形成することができる。また、各層12、13、14の膜質も均一になり、品質の安定した蛍光面を有する偏平型陰極線管を容易に製造することができる。
【0041】
図6A,Bは、本発明に係る転写箔の他の実施の形態を示す。
本実施の形態の転写箔31は、転写用フィルム22上に、順次に剥離層23、蛍光体層14、反射層、本例では酸化チタン層(TiO2 層)13、及び電極成分と接着成分とを含む混合材料からなる電極層32を印刷(例えばスクリーン印刷、グラビア印刷等)で形成して作製される。なお、転写用フィルム22、剥離層23、蛍光体層14、反射層13は、前述の転写箔21と同様のものを使用できるので、詳細説明を省略する。
【0042】
即ち、前述と同様に転写用フィルム22の上に、所定の温度(例えば200℃程度)において剥離すると共に剥離する温度よりも高い温度(例えば300℃程度)において気化する機能を有する剥離層23を形成する。この剥離層23上に、有効画面と同じ面積の蛍光体層14を形成する。蛍光体層14上には、反射層となる酸化チタン層13を形成する。このとき、酸化チタン層13は、蛍光体層14の周囲より内側になるように、従って蛍光体層14の面積より僅かに小さい面積で形成する。
【0043】
蛍光体層14及び酸化チタン層13を覆うように、この上には、アノード電圧を印加するための3〜30μm程度の厚みの電極層32を形成する。電極層32は、スクリーンパネル3の内面の略全面に形成する。この電極層32は、電極材料と接着材料との混合物により形成され、転写の前工程において、電極としての機能と接着層としての機能の双方を備えている。電極成分は例えばITO等の微粒子(例えば、粒径1μm以下)であり、透明で、抵抗値が焼成後300MΩ以下のものが用いられる。なお、陰極線管の用途によっては、電極成分として、カーボンや酸化クロム等の焼成後に黒灰色となる材料で、抵抗値が焼成後100MΩ以下のものを用いることもできる。
一方、接着成分は、剥離層23が気化する温度(例えば約300℃)よりも高い温度で気化し、かつ電極成分スラリーと同系属のものである。電極剤と接着樹脂のなじみを考慮して分離しないように作製される必要がある。具体的には、電極剤がITOの場合は、例えば約400〜485℃の温度において気化するブチラール系樹脂やポリアミド樹脂が用いられる。因みに、電極溶剤をアクリル系樹脂とした場合は、接着成分もアクリル成分及びペースト中に含まれたバインダ等が気化した後、電極層32は透明な電極材料のみの成分とする電極層となる。
電極層32における電極成分と接着成分との比率については、電極成分が20〜80%、好ましくは40〜60%の範囲で含有していることが望ましい。20%未満であると、電極層としての機能が十分に発揮できなくなり、また80%よりも多いと、転写時においてスクリーンパネル3にたいする接着層として十分機能しないからである。
【0044】
以上の転写用フィルム22に対する剥離層23、蛍光体層14、反射層の酸化チタン層13、電極層32の形成は、例えばスクリーン印刷によって行われる。なお、スクリーン印刷を行って各層を形成した後は、自然乾燥もしくは乾燥機等によって乾燥させ、各層の膜厚を安定化させる。このようにして、転写箔31が作製される。
【0045】
次に、図7を参照して、上記転写箔31を使用した蛍光面6の作製方法を説明する。
先ず、図7Aに示すように、転写用フィルム22上に形成された電極層32の接着機能を利用して、スクリーンパネル3の内面に転写箔31を保持する。続いて、このスクリーンパネル3を転写用フィルム22が剥離する温度(例えば約200℃)まで加熱する。これにより、図7Bに示すように、スクリーンパネル3に電極層32、反射層13、蛍光体層14が接着され、さらに剥離層23上の転写用フィルム22が解離し除去される。
この場合も、前述したように後述の転写装置を用いて転写箔を転写するときは、スクリーンパネル3は加熱せず、所定温度に加熱された熱転写ローラを介して行うことができる。
【0046】
更に、転写用フィルム22が除去されたスクリーンパネル3を、転写用フィルム22の剥離温度よりも更に高い温度(例えば約300℃)まで加熱する。これにより、図7Cに示すように、剥離層23が気化してスクリーンパネル3から排気除去される。剥離層23を除去した後、スクリーンパネル3を剥離層23が気化した温度よりも更に高い温度(例えば約400〜485℃)まで加熱する。これにより、図7Dに示すように、電極層32の接着成分が気化して電極層32の電極成分、反射層13及び蛍光体層14の微粒子間を通して排気除去される。接着成分が気化した後、電極層32は、透明な電極材料のみの成分とする電極層となる。
このようにして、熱転写方式によりスクリーンパネル3の内面3Aに、電極層32及び、反射層13が蛍光体層14の周囲より内側に形成された蛍光面6を作製することができる。
【0047】
本実施の形態に係る偏平型陰極線管の製造方法によれば、転写用フィルム22上に、順次例えばスクリーン印刷で剥離層23、蛍光体層14、蛍光体層23より少し小さい面積の反射層となる例えば酸化チタン層13、電極層32を積層してなる転写箔31を用いて転写法式で蛍光面を作製するので、反射型の偏平型陰極線管の蛍光面6において、焼成後の蛍光体層14の周囲が反射層13よりも大きく形成され、反射層13の形成工程の品質が安定する。それと共に、反射層13がはみ出して白枠のように表示されることもなく、表示品質が向上した偏平型陰極線管を製造することができる。
酸化チタン層13を反射層に用いることにより、反射効率が高く高輝度の偏平型陰極線管を製造できる。
また、転写箔31の電極層32を、接着成分を含む混合材料により形成するので、電極層32上に接着層を別途形成する必要がなく、転写用フィルム22上に形成する層の数が減少する。従って、作業工数を簡略化でき、不良率の発生も低減できる。
蛍光体層14、反射層13及び電極層32を積層してなる転写箔31を用いるので、一括転写で蛍光面をスクリーンパネル3の内面に形成することができる。また、各層32、13、14の膜質も均一になり、品質の安定した蛍光面を有する偏平型陰極線管を容易に製造することができる。
【0048】
上述の転写箔21、31は、枚葉式に構成したが、その他、図8に示すように、長尺の転写用フィルム42上に所定間隔を置いて、図4又は図6に示すと同じ層構造、例えば、剥離層23、蛍光体層14、反射層13、電極層12及び接着層24からなる層構造、あるいは剥離層23、蛍光体層14、反射層13及び電極層32からなる層構造の複数個の転写箔素子43を形成したロール式の転写箔41を構成することができる。このより薄いロール式転写箔41を用いることにより、連続した熱転写が可能になる。
【0049】
なお、転写用フィルムの剥離の際、転写用フィルムと剥離層が一体となって剥離されるようにしてもよい。このときは、転写後の剥離層を除去するためのスクリーンパネル側での熱処理を省略できる。
【0050】
上例の転写箔21、31、41では、転写用フィルム22又は42上に剥離層23を形成し、この剥離層23上に蛍光体層14を形成するようにしたが、その他、転写用フィルムにシリコーンコートやワックスコートを施したり、熱可塑性樹脂を印刷形成する等して、フィルム自体に剥離機能を有する転写用フィルムを用い、別途形成する剥離層を省略して、この転写用フィルム上に直接蛍光体層14を形成するようにして転写箔を構成することもできる。
【0051】
本発明の転写箔を構成する反射層13として、例えば酸化錫を適用することもできるが、この酸化錫は高価であり、酸化チタンに比べて屈折率が低い。これに対して酸化チタンは安価で且つより高屈折率を有し、反射層としての反射効率に優れ、画面のより高輝度化が図れる。
【0052】
上述の図1では、スクリーンパネル3の内面3Aに転写箔からの転写による反射型の蛍光面6、即ち電極層12、反射層13及び蛍光体層14を形成して成る反射型の偏平型陰極線管1を構成したが、その他、図示しないが、スクリーンパネル3の内面3Aに転写箔からの転写による透過型の蛍光面、即ち電極層、蛍光体層及び反射層をこの順に形成し、このとき反射層を蛍光体層の周囲より内側になるように形成して成る透過型の偏平陰極線管を構成することもできる。また、図示しないが、スクリーンパネル3の内面3Aに転写箔からの転写により図1の蛍光面6と同じ膜構造の蛍光面、即ち電極層12、反射層13及び蛍光体層14を形成し、その際、反射層13を電子ビーム透過可能な膜厚にしたり、蛍光体層14を厚く形成して成る透過型の偏平型陰極線管を構成することもできる。
さらに、図3に示すように、第1のパネルであるフロントパネル2の内面に転写箔からの転写による蛍光面17、即ち電極層12、蛍光体層14及び反射層(例えば、図1の反射層13と同じ材質による層)19を形成し、このとき反射層19を蛍光体層14の周囲より内側になるように形成して成る透過型の偏平型陰極線管18を構成することもできる。このときには、フロントパネル2がいわゆるスクリーンパネルとなる。
【0053】
上述では、転写法による蛍光面6として、電極層12、白色無機物質層による反射層13及び蛍光体層14を積層して構成したが、その他、白色無機物質層に導電性を付与し、反射層と電極層を兼用させて、電極層12を省略した構成とすることもできる。即ち、導電性を備えた白色無機物質層による反射層及びその上の蛍光体層による蛍光面を、スクリーンパネル内面に上例と同様に一括転写して形成することもできる。この場合、白色無機物質層そのものが導電性を備えていなくても、ITO(インジウム錫酸化物)等の導電性が混合されていることにより白色無機物質層に導電性が付与されていてもよい。この様に反射層となる白色無機物質層が電極層を兼ねることにより、電極層が省略され、蛍光面の膜構造をより簡素化することができる。
【0054】
次に、図9〜図23を用いて、本発明に係る転写方法及び転写装置の実施の形態を説明する。本例では、上述したスクリーンパネル3の内面に蛍光面6を転写するのに適用した場合である。
【0055】
図9は、上述の偏平型陰極線管のスクリーンパネルへの蛍光面の転写に適用可能な、本実施の形態に係る転写装置51の概略構成を示す。
この転写装置51は、ワーク(被転写体)となるスクリーンパネル3を載置固定するワーク保持台52と、熱転写ローラ53と、熱転写ローラ53の転写圧を制御する制御機能を有する押圧手段50と、熱転写ローラ53を転写方向に一定の速度で移動するための移動手段56とを備えて成る。押圧手段50は、例えば熱転写ローラ53を転写箔を介してスクリーンパネル3の内面に押圧させる主押圧手段54と、熱転写ローラ53の転写箔への押圧力を制御するように、本例では押圧力が一定となるように主押圧手段54の押圧力(いわゆるパネル内面への押圧力分布)を制御する圧力制御手段55とにより構成される。これ等は支持基台60上にフレーム等を介して配置される。
【0056】
ワーク保持台52は、支持基台60上に在って、スクリーンパネル3の外面形状と同じ載置面58を有し、図示せざるも載置面58上にスクリーンパネル3を内面3A側が上向きとなるように載置した状態で真空吸着して固定できるように構成される。即ち、載置面58に複数の吸引孔が形成され、吸引孔をスクリーンパネル3が塞ぐことで、真空吸引が可能になって保持できるように構成される。ワーク保持台52は、位置決めのために水平面内でX方向及びY方向へ移動可能とされた、いわゆるXYテーブル59上に配置される。
【0057】
熱転写ローラ53は、水平駆動軸61を中心に回転可能とされ、スクリーンパネル3内に挿入され得る長さ、即ち、スクリーンパネル3の内側の幅(画面水平方向の幅)より僅かに短い長さを有して、外面の一部に長手方向の全長にわたって切欠部62を有して構成される(図9、図10参照)。熱転写ローラ53は、硬度70〜90°程度,例えば80°程度の弾性ローラ、例えば耐熱シリコーンゴム等によるシリコーンローラで形成することができる。
切欠部62は、熱転写ローラ53の表面側において、例えば図11Aに示すように、外周の1箇所に例えば90°の開口となるように形成される。或いは、切欠部62は、例えば図11Bに示すように、複数箇所、本例では外周の軸対称となる2箇所に夫々例えば90°の開口となるように形成される。熱転写ローラ53は、転写箔の転写に際して、スクリーンパネル3の内面の一方、即ちスカート部10側から曲率に沿ってファンネル接合部側へ向かって移動するようになされる。
【0058】
熱転写ローラ53の上部には、ローラ長手方向に沿って半円筒状の加熱ヒータ手段64が固定して配置される(図9、図10参照)。熱転写ローラ53は、この加熱ヒータ手段64によりに加熱され、所要の温度、すなわち熱転写が可能な温度、例えば200℃〜250℃に管理される。熱転写ローラ53の加熱に際しては、熱転写ローラ53を回転させてムラなくローラ全体が均一に管理温度になるように加熱される。加熱ヒータ手段64は、複数の棒状ヒータ65をヒータカバー66に内蔵させて構成される。
【0059】
一方、固定基板68と、この固定基板68に連結されて可動し得るように配された可動部材69とが設けられる。可動部材69は、その一端側の両側部を固定基板68の一端側の両側部に連結部材70を介して片持ち的に回動自在に支持され、且つ熱転写ローラ53に連結部材71を介して連結される。可動部材69と熱転写ローラ53とは、可動部材69の中間の両側部と熱転写ローラ53の駆動軸61の両端部とを連結部材71を介して連結される。連結部材71は、可動部材69と熱転写ローラ53の駆動軸61に対して回転自在に取付けられる。
【0060】
図示されない支持部に固定された主押圧手段54は、例えばエアーシリンダ(以下、主シリンダという)で形成され、そのシリンダロッド54aの先端部が固定基板68の中央位置に固定られる。圧力制御手段55は、例えばエアーバックシリンダ(以下、圧力制御シリンダという)で形成され、固定基板68の他端側に取付けられると共に、そのシリンダロッド55aの先端部が可動部材69の他端側に固定される。主シリンダ54は、転写時に被転写体であるスクリーンパネル3に対して、一定の圧力を加えるように圧力が設定される。圧力制御シリンダ55は、スクリーンパネル3にかかる圧力を調整して一定の転写圧力に保持するように、その圧力が設定される。
圧力制御シリンダ55の圧力は、主シリンダ54の圧力より小さく、熱転写ローラ53による転写圧力より大きい値に設定される。スクリーンパネル3にかかる圧力(転写圧力)は、圧力制御シリンダ55により、所要の圧力、例えば3kgf/cm2 〜5kgf/cm2 で一定になるように管理される。この転写圧力は、図示しない圧力計により監視するようになされる。
【0061】
熱転写ローラ53の転写開始時の回転位置、即ち切欠部62の回転位置を検出する検出装置79が設けられる。この検出装置79は、検出板74と光電センサ78とから構成される。
この検出板74は、熱転写ローラ53の回転と連動して回転するように、本例では熱転写ローラ53と同軸上に設けられる。即ち、熱転写ローラ53の駆動軸61の一端には、熱転写ローラ53と一体に回転し、熱転写ローラ53の切欠部62が所定の角度θに傾いた位置(後述する転写時に、スクリーンパネル3のスカート部10に接する最初の位置において、角度θだけ傾いた位置))を検出すための検出板(いわゆるエンコーダ)74が取り付けられる。この検出板74は、円板状をなし、その円周方向に1箇所に、半径方向に延びる一直線状のスリット75を形成して構成され、このスリット75が切欠部62の一方の端縁62aとのなす角度θ(図14参照)が所要の角度、例えば2°〜10°、本例では5°となるように駆動軸61に取付けられる。
この検出板74を挟んで、一対の発光素子76と受光素子77からなる光電センサ78が配置される(図10、図12参照)。この場合、検出板74のスリット75が垂直の位置にきたときに、発光素子76からの光が、スリット75を通して受光素子77で受光され、熱転写ローラ53の切欠部62が角度θ傾いた所定の位置に来たことが検出される。熱転写ローラ53を回転駆動するモータ57は、駆動軸61の他端に設けられる(図10参照)。
【0062】
次に、上述の転写装置51の動作と共に、転写方法を説明する。
図14〜図16は、枚葉式で転写箔90を用いてスクリーンパネル3の内面に蛍光面を転写する場合である。転写箔が枚葉式のとき、転写箔はスクリーンパネルと共に一枚ずつ供給される。なお、転写用フィルム90としては、前述の図4、図6で説明した転写箔21、31等を用いることができる。
先ず、 転写開始前から熱転写ローラ53は、温度管理されて回転している。即ち、熱転写ローラ53は、加熱ヒータ手段64により所定温度、即ち転写箔90の転写用フィルムが剥離する温度に加熱調整された状態で回転している。蛍光面を形成すべきスクリーンパネル3がワーク保持台52上に搬送されてセットされる。スクリーンパネル3の内面に位置出して転写箔90を配置する。転写開始のスイッチがオンし、ワーク保持台52がXYテーブル59により可動し、スクリーンパネル3が熱転写ローラ53直下の所定位置に移動する。
スクリーンパネル3が所定位置に移動したことの信号を受けて、装置51の起動準備が完了する。
【0063】
次で、図14に示すように、検出板74のスリット75の位置が検出手段78により検出され、熱転写ローラ53が所定の回転位置に来たことが感知される。このとき、熱転写ローラ53の切欠部62がスクリーンパネル3のスカート部10の上端に対応すると共に、切欠部62の一方の端縁62aが垂直線に対して例えば5°傾いた状態に位置する。熱転写ローラ53がこの所定の回転位置にきたとき、加熱ヒータ手段64がオフされると共に、熱転写ローラ53の回転が停止する。
【0064】
次に、図15に示すように、主シリンダ54が駆動し、固定基板68と共に熱転写ローラ53を降下させ、その切欠部62をスカート部10の上端に位置させて熱転写ローラ53を転写箔90の転写開始端部に押し当てる。このとき、切欠部62の一方の端縁62aが5°傾いているために、転写箔90(特にその転写層)に対して切欠部62のエッジ部が当たるのではなく、円筒面が当たり、転写箔90を動かすことがない。
【0065】
一方、図19に示すように、主シリンダ54の圧力は、予め熱転写ローラ53がスクリーンパネル3の最下部の位置E1 に押しつける圧力F1 に設定されている。例えば10kgf/cm2 程度に設定される。他方、転写時のスクリーンパネル3への転写圧力を全域に対して例えば4kgf/cm2 一定にしたとき、圧力制御シリンダ55の圧力は、主シリンダ54の圧力と転写圧力の中間の圧力に設定される。
このような圧力関係に設定されていると、図19に示すように、熱転写ローラ53が主シリンダ54によりスカート部10を押圧したとき、差分の圧力ΔFが圧力制御シリンダ55によって吸収され、スカート部10に対して4kgf/cm2 の一定圧力が掛かることになる。即ち、圧力の差分ΔFに相当する分だけ、圧力吸着シリンダ55のシリンダロッド55aが後退することにより、可動部材69が連結部材70の枢軸70Aを中心に回動し、熱転写ローラ53が上昇されることで、熱転写ローラ53の転写箔90に対する押圧力が4kgf/cm2 一定に保たれる。
【0066】
次に、移動手段56が駆動し、図16、図17においてスクリーンパネル3の内面をスカート部10からファンネル接合側に向かって、従って図の右から左へ主シリンダ54及び熱転写ローラ53を含む駆動機構全体が移動する。この移動に伴って、熱転写ローラ53はスクリーンパネル3の曲率を有する内面に沿って自然に回転しながら移動し、且つ圧力制御シリンダ55にて一定の押圧力(例えば4kgf/cm2 )で加圧し、加熱して転写箔90をスクリーンパネル3に接着する。
このとき、熱転写ローラ53は、スクリーンパネル3の内面の幅いっぱいに回転すると共に、圧力制御シリンダ55の働きにより三次元曲面を有するスクリーンパネル3でも均一に転写箔が接着される。
【0067】
一方向に熱転写ローラ53を移動させることにより、転写箔90とスクリーンパネル3間の空気が開放端(いわゆるフロントパネルとの接合部)側へ逃げて、皺が発生せず、転写箔90がスクリーンパネル3の内面に密着する。熱転写ローラ53が図17に示すように、スクリーンパネル3の転写終端にくると、主シリンダ54のシリンダロッド54aが後退し、熱転写ローラ53が上昇する。転写箔90のスクリーンパネル3内面への接着が完了する。
【0068】
そして、熱転写ローラ53の回転が再び開始し、且つ加熱ヒータ手段65がオンして熱転写ローラ53の温度調整が行われる。移動手段56により主シリンダ54及び熱転写ローラ53を含む駆動機構全体が左から右へ移動し、待機状態に戻る。
【0069】
次いで、スクリーンパネル3が取り出され、転写箔90の転写用フィルムが剥離され、更に前述した熱工程により焼成されて、転写箔中の有機物が除去されて、所望の転写層、本例では蛍光面が形成される。即ち、スクリーンパネル3内面への蛍光面の熱転写が完了する。
【0070】
なお、実際の転写装置51においては、図18に示すように、熱転写ローラ53が例えば1/n(nは整数)回転でスクリーンパネル3の内面に対して転写箔による転写が行われるように成される。また、ワーク保持台52上へのスクリーンパネル3の載置方法としては、例えば図13Aに示すように、スクリーンパネル3をそのフロントパネル2との接合面3bが水平になるような載置方法、或いは、図13Bに示すように、スクリーンパネル3をその内面(転写される内面)3Aがなるべく水平になるような載置方法が適用できる。図13Bの載置方法の場合には、スクリーンパネル3と転写箔90の座りが良い。後述する転写装置100においても同様である。
【0071】
本実施の形態の枚葉式の転写箔90の転写装置51によれば、主シリンダ54と圧力制御シリンダ55を備えることにより、スクリーンパネル3の曲率を有する内面形状に合わせて、圧力制御シリンダ55を可変し、スクリーンパネル3にかかる圧力を一定になるように管理している。従って、圧力制御シリンダ55により主シリンダ54の押圧力を制御することができ、スクリーンパネル3に過大な圧力をかけることなく、従って例えばスクリーンパネル3を破損等させることなく、転写箔90からの転写層をスクリーンパネル3の面に均一に転写することができる。特に、転写面がX,Y方向に弯曲し三次元曲面であるスクリーンパネル3の場合、スクリーンパネル形状に合わせて転写圧力が制御され、スクリーンパネル3の各部にかかる転写圧力を一定に保ちながら転写箔90を均一にスクリーンパネル3の内面に接着することができる。
【0072】
熱転写ローラ53の転写開始の回転位置に対応した表面に、軸方向に沿って切欠部62を設けるので、転写開始時に切欠部62によってスカート部10の端部を逃がし、熱転写ローラ53をスクリーンパネル3のスカート部10内面に良好に接触させることができる。同時に、切欠部62の一側縁62aを垂直に対して所定角度θだけ傾けて熱転写ローラ53をスカート部10内面に接触するので、転写箔90の転写層に対応する部分には、熱転写ローラ53の円筒面の部分が当たり、安定した接着が行える。即ち、切欠部62のエッジが転写箔に当たって、転写箔がよれたり、傷付いたりするのが、回避される。
【0073】
転写に際して、熱転写ローラ53をスクリーンパネル3の内面に対してスカート部10側からファンネル接合側に向かって移動させることにより、転写箔90とスクリーンパネル3間の空気が開放端側へ逃げて、皺が発生せず、転写箔90がスクリーンパネル3の内面に密着し、転写箔90を均一に接着することができる。
熱転写ローラ53によりスクリーンパネル3のスカート部側からファンネルとの接合部側へ一方向に沿って転写箔90を付着させて行くので、転写圧力が最適になり、転写層(いわゆる蛍光面)がスクリーンパネル3の始端(画面上端)から終端(画面下端)へ確実に転写される。従って、完成後に画像表示された画面の上端縁ラインが正確な直線状が確保され、見栄えがよくなる。因みに転写圧力にバラツキがあると転写層の一部が転写箔に残り、例えば転写された転写層の上端縁が不揃いになり(例えばギザギザになり)、画像表示したとき不揃いが目立つため、不良品として処理される。
【0074】
本例の熱転写ローラ53は、略半回転で一枚の転写箔の転写が可能となるように構成されている、 熱転写ローラ53に形成する切欠部62が1つの場合(図11A)、熱転写ローラ53の転写開始部が1箇所であるために転写効率が制限される。これに対して、熱転写ローラ53の切欠部62が2つの場合(図11B)は熱転写ローラ53の転写開始部が2箇所となり、転写効率が向上する。
【0075】
熱転写ローラ53の切欠部62の回転位置を検出する検出装置79が設けられ、その検出板74を熱転写ローラ53と同軸上に取付けて構成されるので、熱転写ローラ53の切欠部62の転写開始時点の回転位置を正確に位置合わせすることができる。
【0076】
次に、図20〜図23は、連続式転写箔、いわゆるロール式の転写箔からの転写層の転写に適用可能な、他の実施の形態に係わる転写装置及びその転写方法を示す。本例ではスクリーンパネル3の内面に蛍光面を連続して転写する場合である。
【0077】
蛍光面を連続して転写できる転写装置100は、前述の図9の転写装置51に更に図20に示す手段が付加されて成る。即ち、連続の転写用フィルム92に複数の転写箔素子93が形成されてなるロール式の転写箔91を供給するための供給リール81及び剥離した転写用フィルムを巻き取る巻取リール82と、巻取リール82側に配され、転写箔91の転写用フィルム92の部分を挟持する夫々一対ロールからなる転写箔押えガイド手段83〔83A,83B〕と、ワーク保持台52の近傍に、転写開始時に転写箔91の一端を被転写体であるスクリーンパネル3のスカート部10の上端に固定するための転写箔押え手段84とを付加して構成される。なお、転写箔91としては、前述の図8で説明したロール式の転写箔41等を用いることができる。
転写箔押えガイド手段83は、転写箔91をガイドすると共に、スクリーンパネル3の内面への転写箔91のセット時に、下降して転写箔91をスクリーンパネル3の内面に押え付け、転写終了時に、上昇して転写用フィルム92を剥離する機能を有する。
転写箔押え手段84は、スクリーンパネル3の幅方向の両端に対応する位置、即ち熱転写ローラ53の転写箔91への転接を邪魔しない位置に、一対設けられ、スクリーンパネル3に対して接触、離間可能に配置される。
供給リール81から供給される転写箔91は、供給方向とは逆向きにバックテンションが掛けられ、供給リール81及び巻取リール82間にたるみがない張った状態で転写、供給されるようになされる。
その他の構成は、図9の転写装置51と同様であるので対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0078】
この転写装置100の動作、並びに転写方法は次の通りである。
前述と同様に、熱転写ローラ53は、加熱ヒータ手段64により転写箔91の転写用フィルム92が剥離する所定温度に加熱調整された状態で回転している、いわゆる待機状態にある。蛍光面を形成すべきスクリーンパネル3がワーク保持台52上に搬送されてセットされる。そして、転写開始のスイッチがオンし、ワーク保持台52がXYテーブル59により可動し、スクリーンパネル3が転写箔91の下、即ち熱転写ローラ53直下に対応する所定位置に移動する。
【0079】
次いで、図20に示すように、転写箔押え手段84が下降し、転写箔押え手段84により転写箔91をスクリーンパネル3のスカート部10上端に押え付ける。また、転写箔押えガイド手段83〔83A,83B〕が転写箔91を挟んだ状態で下降し、転写箔91の転写箔素子93をスクリーンパネル3の内面に保持する。転写箔押え手段84と転写箔押えガイド手段83とが同時に駆動するようにしても良い。
【0080】
以下、前述と同様の動作が行われる。即ち、検出板74のスリット75の位置が検出手段78により検出され、熱転写ローラ53が所定の回転位置にきたことが感知される。これにより、熱転写ローラ53の切欠部62は、その端縁62aが垂直線に対して例えば5°傾いた状態でスクリーンパネル3のスカート部10の上端に位置する。加熱ヒータ手段64がオフされると共に、熱転写ローラ53の回転が停止する(図20の状態)。
【0081】
次に、図21に示すように、主シリンダ54が駆動し、固定基板68と共に熱転写ローラ53を降下させ、その切欠部62をスカート部10の上端に位置させて熱転写ローラ53を転写箔90の転写開始端部に押し当てる。主シリンダ54により熱転写ローラ53が転写箔91を介してスクリーンパネル3のスカート部10に押しつけられると同時に、前述の図19で説明したように圧力の差分ΔFが圧力制御シリンダ55で吸収され、熱転写ローラ53が一定の転写圧力で転写箔91を押しつける。
【0082】
次に、移動手段56が駆動し、図21、図22において右から左へ主シリンダ54及び熱転写ローラ53を含む駆動機構全体が移動する。この移動に伴って、熱転写ローラ53はスクリーンパネル3の曲率を有する内面に沿って回転しながら移動し、且つ圧力制御シリンダ55にて一定の転写圧力で加圧し、加熱して転写箔91をスクリーンパネル3に接着する。熱転写ローラ53がスクリーンパネル3の転写終端に来ると、主シリンダ54のシリンダロッド54aが後退し、図23に示すように、熱転写ローラ53が上昇する。転写箔91のスクリーンパネル3内面への接着が完了する。
【0083】
再び、熱転写ローラ53の回転が開始し、且つ加熱ヒータ手段65がオンして熱転写ローラ53の温度調整が行われる。次いで、転写箔押え手段84と、転写箔押えガイド手段83が同時に上昇し、元位置に復帰する。転写箔押えガイド手段83の復帰時に同時に転写用フィルム92が下から上に向かって剥離される(図23の状態)。
移動手段56により主シリンダ54及び熱転写ローラ53を含む駆動機構全体が左から右へ移動し、待機状態に戻る。以後、ロール式の転写箔91が巻取リール82に巻き取られ、次の転写箔素子92が送られて同じ動作が繰り返され、連続的に転写が行われる。
その後、スクリーンパネル3がワーク保持台52より取り出され、スクリーンパネル3に更に前述した熱処理が施されることにより、スクリーンパネル3内面への蛍光面の熱転写が完了する。
【0084】
本実施の形態のロール式の転写箔91を用いる転写装置100によれば、前述と同様に主シリンダ54と圧力制御シリンダ55を備えることにより、スクリーンパネル3の曲率を有する内面形状に合わせて、圧力制御シリンダ55を可変し、スクリーンパネル3にかかる圧力を一定に保ちながら転写箔91をスクリーンパネル3の内面に均一に接着することができる。
転写箔押えガイド手段83を上下可動に配置されていることにより、転写箔91の接着時には転写箔91をスクリーンパネル3に良好に押えつけ、転写箔91の接着後は自動的に転写用フィルム92を剥離することができ、転写作業を円滑に行うことができる。
転写箔91の転写開始時に、転写箔押え手段84によって転写箔91の端部がスカート部10にしっかり圧着されるで(即ち、転写箔の浮きが無いので)、その後の熱転写ローラ53による接着において転写箔91とスクリーンパネル3間に気泡が入らず、皺のない良好な接着が行える。
【0085】
上述の転写装置100においては、転写箔押え手段84側に巻取リール82を配置し、且つ転写箔91を熱転写ローラ53の移動方向とは逆方向に移送するように構成するのが望ましい。転写箔91のスクリーンパネル3へのセット時、巻取リール82は停止状態にあるので、巻取リール82を転写箔押え手段84側に配置することにより、セット時の転写箔91を転写箔押え手段84で押さえたときに転写箔91がずれることがなく、従って、転写箔セット時の転写箔素子(即ち、転写層)93の上端位置を正確に位置決めすることができる。このため、転写箔素子93が位置ずれされることなく、スクリーンパネル3の所定の位置に正しく転写することができる。
なお、供給リール81と巻取リール82を、その配置関係が図示の例と逆になるように配置することも可能である。その他、枚葉式の転写装置51と同様の効果を奏する。
【0086】
上述の転写装置51、100を用いた本実施の形態による転写方法によれば、熱転写ローラ53を用いると共に、主シリンダ54による押圧力を圧力制御シリンダ55により吸収して熱転写ローラ53の転写圧力を制御しながら、スクリーンパネル3上に転写箔90、91を転写するので、スクリーンパネル3の各部に対して均一に転写箔90、91からの転写層を転写することができる。
【0087】
少なくとも一方にスカート部10を有するスクリーンパネル3に対しては、熱転写ローラ53をスカート部10側から他方に向かって移動するようになせば、皺を発生させずに転写箔90、91を接着し、転写箔90、91からの転写層を均一に転写することができる。
熱転写ローラ53に設けた切欠部62の回転位置を検出し、切欠部62をスクリーンパネル3のスカート部10に対応させて転写箔90、91の転写を開始するので、転写始端を正確に合わせることができる。
【0088】
本実施の形態の転写装置51、100は、蛍光面の転写に限らず、他の所望の転写層の転写にも適用できる。
本実施の形態の転写装置51、100及び転写方法は、特に、偏平型陰極線管のようにスクリーンパネルが平面でなく、三次元曲面への転写に適用して好適である。
【0089】
【発明の効果】
本発明に係る転写箔によれば、転写基板上に少なくとも蛍光体層、反射層、電極層を積層形成して構成するので、この転写箔を用いれば、蛍光面を一括転写で形成することができ、且つ蛍光面を構成する各膜質の均一性を確保することができる。
転写箔を蛍光体層、反射層、電極層を積層すると共に、反射層を蛍光体層の周囲より内側に形成して構成するので、この転写箔を用いてパネルに熱転写すれば、反射層が蛍光体層よりはみ出すことがなく、表示画像の視認性、即ち表示品質の良い蛍光面の作製ができる。
反射層が白色無機物質層で形成されるときは、画像周囲が白枠のように表示されることのない、表示品質の良い蛍光面の作製ができる。
反射層が酸化チタン層で形成されるときは、高屈折率を有して反射効率がより高くなり、画面の高輝度化が図れる。また、安価に蛍光面を作製できる。
反射層がアルミニウム層で形成されるときは、画像周囲に光る枠を表示することない、表示品質の良い蛍光面の作製ができる。
電極層が、電極成分と接着成分の混合材料で形成されるときは、接着層を省略することができ、転写箔を構成する層の数を減少することができ、転写箔の作製工数を簡略化することができる。
転写箔を蛍光体層、導電性を付与した反射層の積層で構成するときは、電極が省略され、転写箔の膜構造を簡素にすることができる。また、この反射層を蛍光体層の周囲より内側に形成することにより、表示画像の視認性、即ち表示品質の良い蛍光面の作製ができる。
【0090】
本発明に係る偏平型陰極線管によれば、転写箔からの転写による電極層、反射層及び蛍光体層で蛍光面が形成されるので、蛍光面を構成する各膜質の均一性を確保することができ、画像の表示品質が安定した偏平型陰極線管を提供することができる。
蛍光面において、反射層を蛍光体層の周囲より内側に形成するので、反射層がはみ出して画像周囲に不要な枠を表示することなく、表示画像の視認性、即ち表示品質を向上することができる。反射層が白色無機物質層で形成されるときは、画像周囲が白枠のように表示されることなく、表示品質を向上することができる。
反射層が酸化チタン層で形成されるときは、反射効率が高くなり、高輝度の画面が得られる。蛍光面を安価に構成できる。
反射層がアルミニウム層で形成されるときは、画像周囲に光る枠を表示することなく、表示品質を向上することができる。
蛍光面を導電性を付与した反射層及び蛍光体層で構成するときは、電極層を省略して蛍光面の膜構造を簡素にすることができる。また、この反射層を蛍光体層の周囲より内側に形成することにより、表示画面の視認性、即ち表示品質を向上することができる。
【0091】
本発明に係る偏平型陰極線管の製造方法によれば、蛍光面がその各層の膜質を均一にして、一括転写で作製される。従って、蛍光面の品質が良好な扁平型陰極線管を容易に製造することができる。
転写基板上に蛍光体層、反射層及び電極層を積層してなる転写箔を用いて、一括して転写法でスクリーンパネル内面に蛍光面を作製するので、蛍光面作製工程を短縮することができ、且つ蛍光面を構成する各層の膜質を均一にできる。従って、信頼性の高い偏平型陰極線管を容易に製造することができる。
転写箔として、蛍光体層、反射層、電極層を積層すると共に、反射層を蛍光体層の周囲より内側に形成した転写箔を用いるので、表示画像の視認性、即ち表示品質の向上した偏平型陰極線管を容易に製造することができる。
反射層を白色無機物質層で形成した転写箔を用いるときは、画像周囲が白枠のように表示されることのない、表示品質の良い偏平型陰極線管を製造することができる。
反射層を酸化チタン層で形成した転写箔を用いるときは、反射効率が高く高輝度の得られる蛍光面を形成することができ、表示品質の良い偏平型陰極線管を製造することができる。
反射層をアルミニウム層で形成した転写箔を用いるときは、画像周囲に光る枠を表示することない、表示品質の良い偏平型陰極線管を製造することができる。
蛍光体層、導電性を付与した反射層を積層してなる転写箔を用いるときは、電極層が省略され、膜構造の簡素化された蛍光面を形成することができる。また、反射層を蛍光体層の周囲より内側に形成した転写箔を用いることにより、表示画像の視認性、即ち表示品質の向上した偏平型陰極線管を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射型の偏平型陰極線管の一実施の形態を示す構成図である。
【図2】A 図1の偏平型陰極線管のスクリーンパネルの正面図である。
B 図1の偏平型陰極線管のスクリーンパネルの底面図である。
C 図1の偏平型陰極線管のスクリーンパネルの右側面図である。
【図3】本発明に係る透過型の偏平型陰極線管の他の実施の形態を示す構成図である。
【図4】A 本発明に係る枚葉式の転写箔の一実施の形態を示す正面図である。
B その転写箔の断面図である。
【図5】A〜D 図4の転写箔を用いてなる本発明に係る蛍光面作製方法を示す製造工程図である。
【図6】A 本発明に係る枚葉式の転写箔の他の実施の形態を示す正面図である。
B その転写箔の断面図である。
【図7】A〜D 図6の転写箔を用いてなる本発明に係る蛍光面作製方法を示す製造工程図である。
【図8】本発明に係るロール式の転写箔の他の実施の形態を示す構成図である。
【図9】本発明に係る転写装置の一実施の形態を示す概略構成図である。
【図10】図9の正面から見た要部の断面図である。
【図11】A 転送装置の熱転写ローラの一実施の形態を示す側面図である。
B 転送装置の熱転写ローラの他の実施の形態を示す側面図である。
【図12】転写装置の熱転写ローラの回転位置検出手段の説明図である。
【図13】A 転写装置におけるワーク保持台へのスクリーンパネルの載置の一例を示す断面図である。
B 転写装置におけるワーク保持台へのスクリーンパネルの載置の他の例を示す断面図である。
【図14】図8の転写装置の動作工程図(その1)である。
【図15】図9の転写装置の動作工程図(その2)である。
【図16】図9の転写装置の動作工程図(その3)である。
【図17】図9の転写装置の動作工程図(その4)である。
【図18】転写装置における熱転写ローラとスクリーンパネルの拡大図である。
【図19】図9の転写装置の動作説明図である。
【図20】本発明に係る転写装置の他の実施の形態を動作工程(その1)と共に示す要部の概略構成図である。
【図21】図20の転写装置の動作工程図(その2)である。
【図22】図20の転写装置の動作工程図(その3)である。
【図23】図20の転写装置の動作工程図(その4)である。
【符号の説明】
1,18・・・偏平型陰極線管、2・・・フロントパネル、3・・・スクリーンパネル、4・・・ファンネル、5・・・ガラス管体、6,17・・・蛍光面、7・・・電子銃、8a,8b・・・ガラスフリット接合部、10・・・スカート部、12、32・・・電極層、13・・・反射層、14・・・蛍光体層、16・・・導電膜、19・・・メタルバック層、21,31、・・・枚葉式の転写箔、22・・・転写用フィルム、23・・・剥離層、24・・・接着層、41・・・ロール式の転写箔、43・・・転写箔素子、50・・・押圧手段、51・・・枚葉式の転写装置、52・・・ワーク保持台、53・・・熱転写ローラ、54・・・主シリンダ、55・・・圧力制御シリンダ、57・・・駆動モータ、58・・・載置面、59・・・XYテーブル、60・・・支持基台、、61・・・水平駆動軸、62・・・切欠部、64・・・加熱ヒータ手段、66・・・ヒータカバー、68・・・固定基板、69・・・可動部材、70,71・・・連結部材、74・・・検出板、75・・・スリット、78・・・光電センサ、76・・・発光素子、77・・・受光素子、79・・・検出装置、81・・・供給リール、82・・・巻取リール、83・・・転写箔押えガイド手段、84・・・転写箔押え手段、90・・・枚葉式の転写箔、91・・・ロール式の転写箔、100・・・ロール式の転写装置。
Claims (16)
- 転写基板上に、少なくとも蛍光体層、反射層、電極層が積層形成され、
前記反射層が前記蛍光体層の周囲より内側に形成されて成る
ことを特徴とする転写箔。 - 前記反射層が白色無機物質層で形成されて成る
ことを特徴とする請求項1記載の転写箔。 - 前記反射層が酸化チタン層で形成されて成る
ことを特徴とする請求項1記載の転写箔。 - 前記電極層上に接着層が形成されて成る
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の転写箔。 - 前記電極層が、電極成分と接着成分の混合材料で形成されて接着機能を有して成る
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の転写箔。 - 転写基板上に、少なくとも蛍光体層、導電性を付与した反射層が積層形成され、
前記反射層が前記蛍光体層の周囲より内側に形成されて成る
ことを特徴とする転写箔。 - パネルの内面に、転写箔からの転写による電極層、反射層及び蛍光体層が積層形成され、
前記反射層が前記蛍光体層の周囲より内側に形成されて成る
ことを特徴とする偏平型陰極線管。 - 前記反射層が白色無機物質層で形成されて成る
ことを特徴とする請求項7記載の偏平型陰極線管。 - 前記反射層が酸化チタン層で形成されて成る
ことを特徴とする請求項7記載の偏平型陰極線管。 - パネル内面に、転写箔からの転写による導電性を付与した反射層及び蛍光体層が積層形成され、
前記反射層が前記蛍光体層の周囲より内側に形成されて成る
ことを特徴とする偏平型陰極線管。 - 転写基板上に、少なくとも蛍光体層、反射層及び電極層が積層され、前記反射層が前記蛍光体層の周囲より内側に形成されてなる転写箔を用意し、
前記転写箔の電極層側をパネルの内面に加熱、加圧して接着し、前記転写基板を剥離して蛍光体層、反射層及び電極層からなる蛍光面を転写する
ことを特徴とする偏平型陰極線管の製造方法。 - 前記転写箔の反射層が白色無機物質層である
ことを特徴とする請求項11記載の偏平型陰極線管の製造方法。 - 前記転写箔の反射層が酸化チタン層である
ことを特徴とする請求項11記載の偏平型陰極線管の製造方法。 - 前記電極層上に接着層が積層された転写箔を用いる
ことを特徴とする請求項11、12、又は13記載の偏平型陰極線管の製造方法。 - 前記電極層が、電極成分と接着成分の混合材料で形成されて接着機能を有する転写箔を用いる
ことを特徴とする請求項11、12、又は13記載の偏平型陰極線管の製造方法。 - 転写基板上に、少なくとも蛍光体層、導電性を付与した反射層が積層され、前記反射層が前記蛍光体層の周囲より内側に形成されてなる転写箔を用意し、
前記転写箔の反射層側をパネルの内面に加熱、加圧して接着し、前記転写基板を剥離して蛍光体層及び反射層からなる蛍光面を転写する
ことを特徴とする偏平型陰極線管の製造方法。
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