JP4448112B2 - 車両用アンテナ接続装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用アンテナ接続装置の構造に関する。
従来から車両に搭載されるアンテナとして、ガラスアンテナが知られている。このガラスアンテナは、所望の周波数帯の電波(例えば、テレビ、ラジオ等の電波)の受信ができるアンテナエレメントをウインドウガラスに貼り付けて構成されている。そのため、棒アンテナのようにアンテナエレメントが車両外部に突出することがなく、また、車両の意匠に影響を与えることがない。さらに、ダイバーシチを構成し易い。ガラスアンテナはこのような利点を多く含み、車両用アンテナの主流となっている。そして、車両のリヤウインドウガラスやフロントウインドウガラス等に上記のようなガラスアンテナが取り付けられることが多い。
ガラスアンテナのアンテナエレメントは、受信した信号を処理するためにアンプや接続回路等を有するアンテナ接続装置に接続される。この時、ウインドウガラスに貼り付けられたアンテナエレメントと接続装置とは接続線で接続されることになる。通常この接続線とアンテナエレメントとは電気的に区別されない導体と見なされてしまうので、実質的に接続線もアンテナエレメントの一部として機能してしまう。その結果、アンテナエレメントが本来目的とする周波数帯域の受信が良好に行えなくなるという不都合が生じる。このため、接続線の長さは出来るだけ短くすることが良く、ガラスアンテナの処理回路をアンテナエレメントの近傍、例えば、車両のリヤウインドウガラスが接続されるルーフ部分等に配置することが多い。
また、リヤウインドウガラスのアンテナエレメントとアンテナ接続装置の接続を容易にするために、リヤウインドウガラスのアンテナエレメントの接点にアンテナ接続装置に取り付けられた接点装置を押し付けて接触導通させる方法が多く用いられている。この場合には、アンテナ接続装置はアンテナエレメントの接点位置にあわせて車両天井フレームの端部に配設され、接点装置の押し付け反力を受けることが出来るように、ボルトによって固定する構成としている場合が多い(例えば、特許文献1参照)。
一方、車両のフレームにはいろいろな外装品、内装品が取り付けられる。これらは最終的な組立工程で取り付けられることから、組立ライン上での車体の位置、方向などによって作業員の作業位置、姿勢などが決まっていたり、取り付けスペースが制限された状態で取り付けたりすることが多い。このことから、外装品のバンパーなどの部品を一旦クリップなどによって取り付け位置に仮止めした後に、本設用のボルト、ナットによって強固に締結することによって、取り付け作業の向上を図ることが行われている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−167391号公報 特開平8−240207号公報
リヤ又はフロントウインドウガラスのアンテナエレメントに接続される車両用アンテナ接続装置を車両の天井フレームに取り付ける際には、作業員は車両用アンテナ接続装置を天井に向かって上向きに取り付ける作業をすることとなる。このため、特許文献1に開示された従来技術のように単にボルトで固定する方法では、上向き姿勢の状態で位置決め作業と固定作業とを同時に行うこととなるので、組み付け性が悪く、取り付け位置がずれてしまうことがあった。そして、取り付け位置がずれてしまうと、リヤ又はフロントウインドウガラスのアンテナエレメントの接点とアンテナ接続装置の接点装置の位置がずれて接触導通が不完全となってしまうという問題があった。
また、車両の天井フレームのリヤ又はフロントウインドウガラスの取り付け部回りは、非常にスペースが狭く、特許文献2に記載されているような複雑な構成の大きな仮止めブラケットを取り付けることが出来なかった。このため、仮止めが困難で組み付け性が悪いという問題は解決されていない。
本発明は、簡便な構成で車両用アンテナ接続装置の組み付け性の向上を図ることを目的とする。
本発明に係る車両用アンテナ接続装置は、端部が車両天井板に固定され、中央部が前記車両天井板との間に空洞を形成する天井フレームの前記中央部の車室内側面に仮止めされた後に前記端部の車室内側面に固定される車両用アンテナ接続装置であって、アンテナ接続用電気回路基板を保持する筐体と、一端が前記筐体に取り付けられ、他端が前記筐体から前記天井フレームの中央部に向かって延び、前記中央部に仮止めクリップで仮止めされる仮止めブラケットと、前記仮止めブラケット先端に設けられ、前記中央部に設けられた孔に差し込まれるツメと、を有することを特徴とする。また、前記筐体は、前記天井フレームの端部に固定されるボルトと前記ボルトにねじ込まれるナットによって前記天井フレームの端部に固定される底板を含み、前記仮止めブラケットは、前記底板に取り付けられていること、としても好適であるし、前記ボルトと、前記仮止めクリップと、前記ツメとは、前記天井フレームの端部から前記天井フレームの中央部に向かって一列に並んで配設されていること、としても好適である。
本発明は、簡便な構成で車両用アンテナ接続装置の組み付け性の向上を図ることが出来るという効果を奏する。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明は、リヤウインドウガラスに設けられたガラスアンテナとの接続に用いられるアンテナ接続装置を例として説明するが、これは例示であって、フロントウインドウガラスに設けられたガラスアンテナとの接続にも適用することができる。また、以下に述べる構造も例示であり、これら以外の構造であっても構わない。
図1はリヤウインドウガラスに設けられたガラスアンテナと車両に取り付けられたアンテナ接続装置とが組立てられた状態を示す斜視図であり、図2はその断面図である。図1に示すように、リヤウインドウガラス41の車室内側面にはアンテナエレメント42が取り付けられている。アンテナエレメント42はガラス面に密着した帯状の金属薄膜であり、印刷によって構成しても良いし、金属を蒸着したり、金属箔を貼り付けたりして構成されても良い。本実施形態では、アンテナエレメント42は左右一対で、ダイバーシチを構成することが出来るようになっている。アンテナエレメント42の天井板31側の端部には四角形状の所定面積を持った金属薄膜からなり、アンテナエレメント42からの信号を出力する接点43が設けられている。接点43もアンテナエレメント42と同様に印刷や蒸着や金属箔の貼り付けなどによって構成される。
一方、車両の天井板31の車室内側には天井フレーム21が溶接で取り付けられている。そして、天井フレーム21に固定された固定ボルト23によってアンテナ接続装置11が天井フレーム21のリヤウインドウガラスに面した端部に固定されている。アンテナ接続装置11のリヤウインドウガラス側には接点装置27が固定され、接点装置27の先端は接点43に押し当てられてアンテナエレメント42とアンテナ接続装置11とを接触導通させている。アンテナ接続装置11からは図示しない出力線がラジオなどの受信装置に接続されて、電波を受信できるようになっている。
図2を参照しながらアンテナ接続装置11の天井板31、天井フレーム21への取り付け構造、及びリヤウインドウガラス41の天井板31への取り付け構造とアンテナ接続装置11との接続構造について詳細に説明する。
車両の天井板31はリヤウインドウガラス側の端部に、リヤウインドウガラス41が取り付けられる段部31bを備えている。段部31bは、リヤウインドウガラス41がその上に取り付けられると、その車外側面が車両の天井板の一般部31aの車外側面と略同一面となるような段である。天井板31の車室側面には天井フレーム21が天井板31に取り付けられている。天井フレーム21は溝型の断面を持つ中央部21aと中央部21aからリヤウインドウガラス41の方向に延びたフランジ形状の端部21bと、リヤウインドウガラス41と反対の方向に延びた端部21cとを有している。そして、溝型断面の中央部21aが天井板31との間に空洞29を形成するように両端部21b,21cは車両の天井板31の車室側面に溶接固定されている。天井フレーム21のリヤウインドウガラス側の端部21bには、アンテナ接続装置11を固定するための固定ボルト23が溶接固定されており、ねじ部が車室内側に突き出している。また、中央部21aには天井板31との間の空洞29に貫通するように設けられた仮止めクリップ孔18bと、ツメ孔22の2つの孔が明けられている。天井フレーム21の中央部21aの形状は天井板31との間に空洞29が形成されていれば本実施形態のように四角形状の溝でなくてもよく、車体形状に合わせた六角など他の形状でも良いし、半円などの曲面によって形成されていても良い。
固定ボルト23と固定ナット25によってアンテナ接続装置11が天井フレーム21のリヤウインドウ側の端部21bに固定されている。アンテナ接続装置11は筐体13と、筐体13に固定されたアンテナ接続用回路基板であるアンプ基板12と、アンプ基板12の車室内側に取り付けられたカバー14と、筐体13のリヤウインドウガラス側面に取り付けられた接点装置27と、筐体13の底板13aに固定された仮止めブラケット15とを備えている。なお、アンテナ接続用回路基板はアンプ基板12に限られず、接続回路基板であってもよい。仮止めブラケット15は底板13aへの固定部15cと固定部15cから天井フレーム側の側板13bに沿った方向に立ち上がっている立上り部15bと立上り部15bから天井フレーム21の中央部21aに向かって延びているアーム部15aを備えている。アーム部15aの先端にはアーム部15aに対して90度折りまげられたツメ19が設けられており、ツメ19は天井フレーム21の中央部21aに設けられたツメ孔22に嵌まり込んでいる。また、アーム部15aと天井フレーム21の中央部21aには仮止めクリップ17が貫通する仮止めクリップ孔18a,18bが明けられている。仮止めクリップ孔18a,18bの位置は先端のツメ19とアンテナ接続装置11との間であればどこでも良い。仮止めクリップ17はこの仮止めクリップ孔18a,18bに貫通するよう差し込まれ、先端部が空洞29に飛び出している。仮止めブラケット15のアーム部15aの形状は天井フレーム21の中央部21aの形状に沿ったものであればどのような形状であってもよく、本実施形態のように断面が平板状の中央部21aに合わせた平板形状に限らず、中央部が六角、あるいは半円など他の形状の断面の場合にはその形状に合わせた断面形状としても好適である。
仮止めクリップ17は樹脂製で平たい円板上の頭部と仮止めクリップ孔18a,18bを貫通するピン部と先端に構成された係止部とを有している。先端の係止部は矢じり型をしており、仮止めクリップ17の挿入の際には先端の開いた部分が弾性変形によって仮止めクリップ孔18a,18bに押し込まれ、先端の係止部全体が空洞29まで貫通した時に弾性によって係止部が仮止めクリップ孔18a,18bの径よりも大きくなるように開き、仮止めクリップ17が天井フレーム21の中央部21aから抜けないようになっている。仮止めクリップ17は本実施形態のように、仮止めクリップ孔18a,18bを貫通するような形状に限らず、アンテナ接続装置11に固定され仮止めブラケット15を天井フレームに仮止め、保持できるのであれば、横から仮止めブラケット15を挟み込んで仮止めするような形状のものであってもかまわないし、その位置は先端のツメ19とアンテナ接続装置11との間であればどこでも良い。ただし、天井フレーム21の中央部21aと車室内の内装品との隙間に入るような薄型形状であることが必要である。
リヤウインドウガラス41は、車両の天井板31の段部31bの上に接着剤35によって貼り付け固定されている。リヤウインドウガラス41と天井板31との隙間にはブチルゴム33などの充填剤が取り付けられ、車両の天井板31とリヤウインドウガラス41とを隙間なく接続している。リヤウインドウガラス41は天井板31の段部31bの上に取り付けられた際に、車室内側に形成された接点43の内部のバネによって付勢されている接点装置27の先端部に押し付けられ、アンテナ接続装置11と接触導通が出来るようになっている。このため筐体13はこの押し付けバネの反力を受けることが出来るように、天井フレーム21の端部21bに固定ボルト23,固定ナット25によって強固に固定されている。
図3と図4を参照しながら、アンテナ接続装置11への仮止めブラケット15の取り付け構造と、仮止めブラケット15の詳細構造について説明する。図3はアンテナ接続装置11のカバー14を取り外した状態を車室内側から見た斜視図である。図3に示すよう筐体13は金属板をプレス加工した上面が開放された四角い箱状となっている。筐体13の側板13bから基板固定ツメ13cが内側に飛び出してアンプ基板12を挟み込んで固定している。アンプ基板12と基板固定ツメ13cとは半田52で電気的に接続されている。これによってアンプ基板12は固定ボルト23を通して車体に接地されている。また、アンプ基板12には信号を出力する出力線51が取り付けられている。出力線51は筐体13の側面に形成されたワイヤブラケット53にワイヤ押さえ55で固定され、アンプ基板12と出力線51の接続部分が相対的に移動して外れることが無いような構造となっている。
図4に示すように、筐体13の底板13aには固定ボルト孔16bと仮止めブラケットのボス20aが嵌まり込むボス20bが設けられている。また、図4に示すように、仮止めブラケット15は筐体13とは別体としてプレス加工によって成型された金属板で、仮止めブラケット15の固定部15cはアーム部15aよりも幅が広く、固定ボルト孔16aが明けられその両側にボス20aが設けられている。仮止めブラケット15の固定部15cを筐体13の底板13aに組み付ける際には、固定ボルト孔16a,16bとボス20a,20bとの位置を合わせて一体に組み立てられる。組立は仮止め状態において、アンプ基板12の固定された筐体13の重量を支えることが出来る程度に組み立てられていればよい。例えば、溶接によって組み立てても良いし、ボス20a,20bを嵌め合せて組み立ててもよい。溶接によって組み立てる場合には、ボス20a,20bの位置のどちらか一方に穴を明け、その穴をプラグ溶接によって組み立てても良いし、固定部15cの周辺を溶接して組み立ててもよい。
また、図3,4に示すように、固定部15cの天井フレーム側の一部と立上り部15bの端部には立上り部15bの面から略直角に折り曲げられたフランジ15dが形成され、仮止めブラケット15の強度を確保している。アーム部15aの先端のツメ19はアーム部15aの幅よりも少し狭く、先端は丸先形状となってツメ孔22に入れ込みやすい形状となっている。また、アーム部15aには仮止めクリップ孔18aが明けられている。そして、仮止めブラケット15の先端のツメ19と仮止めクリップ孔18aと固定ボルト孔16aが略一列に並んだ構成となっている。このように、仮止めブラケット15は金属の薄板をプレス加工したものであり、構造も簡易であることからコンパクトな構造で、取り付けスペースの狭い天井フレーム21に取り付けることが容易となっている。
図5を参照しながら以上説明した、アンテナ接続装置11の車両の天井フレーム21への組み込みについて説明する。図5に示すように、天井フレーム21のリヤウインドウガラス側の端部21bと反対側の端部21cは共に車両の天井板31に溶接固定されており、両方の端部21b,21cの間の中央部21aは天井板31との間には空洞29が形成されている。リヤウインドウ側の端部21bにはアンテナ接続装置11を固定する固定ボルト23が溶接固定され、天井フレーム21の中央部21aには仮止めクリップ孔18bとツメ孔20とが明けられている。
この状態で作業員は、天井フレーム21の車室内側、すなわち、図5の下側から天井フレーム21側に向かってアンテナ接続装置11を図5に示した矢印の方向に向かって取り付けていく。図中、23a,17a,19aはそれぞれ固定ボルト中心線、仮止めクリップの中心線、ツメ19の中心線を示す。取り付けに当たっては、仮止めブラケット15の先端にあるツメ19をツメ孔22に挿入し、筐体13の底板13aの固定ボルト孔16bと底板13aに取り付けられた仮止めブラケット15の固定部15cに明けられた固定ボルト孔16aに固定ボルト23を通す。そして、作業員は、ツメ19と固定ボルト23をそれぞれツメ孔22、固定ボルト孔16a,16bに挿入した状態で保持し、仮止めクリップ17を車室内側から仮止めブラケット15のアーム部15aと天井フレーム21の中央部21aとに明けられた仮止めクリップ孔18a,18bに押し込む。仮止めクリップ17が天井フレーム21の仮止めクリップ孔18bを貫通すると、仮止めクリップ17の先端の係止部が開き、仮止めクリップ17が抜けない状態となる。この状態で、天井フレーム21の中央部21aに仮止めブラケット15が仮止めされ、この仮止めブラケット15に固定されているアンテナ接続装置11も天井フレーム21の中央部21aに仮止めされる。仮止めされると、作業員がアンテナ接続装置を保持していなくとも、アンテナ接続装置11は天井フレーム21の中央部21aに保持され、落下しない状態となる。なお、この状態ではリヤウインドウガラス41はまだ取り付けられていない。
図6に仮止めクリップ17によってアンテナ接続装置11が仮止めされている状態を示す。この状態では、作業員はアンテナ接続装置11を保持していない。仮止めクリップ17はアンテナ接続装置11が天井フレーム21の中央部21aから落下しないように保持しているのみであることから、天井フレーム21の中央部21aと仮止めブラケット15のアーム部15aとの間には若干の隙間が存在している。アンテナ接続装置11の主要部品はアンプ基板12やこれが収納されている筐体13であり、これらがアンテナ接続装置11の重量の大半を占めており、全体の重心も筐体13側にある。このため、仮止めクリップ17によって仮止めされた状態では、中央部21aとアーム部15aとの間の隙間によって、筐体13の側が下側、すなわち、車室内側に垂れ下がる。一方、筐体13と仮止めクリップ17を挟んで反対側に位置しているツメ19は筐体13の垂れ下がりによって逆に天井フレーム21の中央部21aに押し付けられる。このため、仮止めブラケット15の先端のツメ19は天井フレーム21のツメ孔22から抜けることが無くなる。
仮止め状態におけるアンテナ接続装置11の天井フレーム21に対する位置は、仮止めクリップ17とツメ19の二点によって決まってくる。仮止めクリップ17は、先に述べたように天井フレーム21と仮止めブラケット15とを貫通して抜けないようになっており、ツメ19はアンテナ接続装置11の自重によって天井フレーム21の中央部21aのツメ孔22に入り込んでいる。このため、作業員がアンテナ接続装置11を保持しない状態においても、アンテナ接続装置11が取り付け位置からずれることがなくなる。
このように、作業員はアンテナ接続装置11を所定の位置に仮止めした後に、図6に示すように、固定ナット25を締め付ける。固定ナット25を締め付けることによって、仮止めブラケット15の固定部15cと筐体13の底板13aは共に天井フレーム21の端部21bに固定される。この締め付け作業においても、アンテナ接続装置11は所定の位置に保持されていることから、容易に所定の位置に組み付け、固定することが出来る。
以上の実施形態では、仮止めブラケット15の先端のツメ19と仮止めクリップ孔18aと固定ボルト孔16aが略一列に並んでいる形状で説明したが、アンテナ接続装置11の自重によって先端のツメ19が天井フレーム21側に押されて、ツメが抜けなくなるように配置されていれば、別の配置となっていても良く、天井フレーム21や車室内装品との関係から、自由にその形状、配置を選択することが出来る。ただし、仮止め状態において、ツメ19が天井フレーム21の側に押し付けられるように、ツメ19の位置は仮止めクリップ17あるいは別の仮止め具に対して筐体13と反対側、すなわち天井フレーム21の中央部21aの側になっていることが必要である。
以上述べたように、本実施形態では、仮止め状態において仮止めブラケット15と天井フレーム21の中央部21aとの間に隙間があって、自重によってアンテナ接続装置11が垂れ下がった状態となっても、ツメ19がアンテナ接続装置11の自重によって天井フレーム21側に押し付けられてツメ19がツメ孔22から外れることがなくなりアンテナ接続装置11が取り付け位置からずれることが少なくなる。このためアンテナ接続装置の組み付け性の向上を図ることが出来るという効果を奏する。また、構造が簡便でスペースの狭い天井フレーム21にも容易に組み付けることが出来るという効果を奏する。
以上、本発明の実施形態について、リヤウインドウガラス41のガラスアンテナと接続する場合について説明したが、本発明はリヤウインドウガラス41のガラスアンテナとの接続に限るものではなく、フロントガラスアンテナ等他のガラスアンテナとの接続にも適用することが出来る。
本発明に係る実施形態において、リヤウインドウガラスに設けられたガラスアンテナと車両に取り付けられたアンテナ接続装置とが組立てられた状態を示す斜視図である。 本発明に係る実施形態において、リヤウインドウガラスに設けられたガラスアンテナと車両に取り付けられたアンテナ接続装置とが組立てられた状態を示す断面図である。 本発明に係る実施形態において、アンテナ接続装置のカバーをはずした状態の車室内側から見た斜視図である。 本発明に係る実施形態において、アンテナ接続装置の筐体とブラケットの組立を示す斜視図である。 本発明に係る実施形態において、アンテナ接続装置を天井フレームへの組み付けを示す説明図である。 本発明に係る実施形態において、アンテナ接続装置を天井フレームに仮止めした状態を示す断面図である。
符号の説明
11 アンテナ接続装置、12 アンプ基板、13 筐体、13a 底板、13b 側板、13c 基板固定ツメ、14 カバー、15 仮止めブラケット、15a アーム部、15b 立上り部、15c 固定部、15d フランジ、16,16a,16b 固定ボルト孔、17 仮止めクリップ、17a 仮止めクリップ中心線、18,18a,18b 仮止めクリップ孔、19 ツメ、19a ツメ中心線、20a,20b ボス、21 天井フレーム、21a 中央部、21b,21c 端部、22 ツメ孔、23 固定ボルト、23a 固定ボルト中心線、25 固定ナット、27 接点装置、29 空洞、31 天井板、31a 一般部、31b 段部、33 ブチルゴム、35 接着剤、41 リヤウインドウガラス、42 アンテナエレメント、43 接点、51 出力線、52 半田、53 ワイヤブラケット、55 ワイヤ押さえ。

Claims (3)

  1. 端部が車両天井板に固定され、中央部が前記車両天井板との間に空洞を形成する天井フレームの前記中央部の車室内側面に仮止めされた後に前記端部の車室内側面に固定される車両用アンテナ接続装置であって、
    アンテナ接続用電気回路基板を保持する筐体と、
    一端が前記筐体に取り付けられ、他端が前記筐体から前記天井フレームの中央部に向かって延び、前記中央部に仮止めクリップで仮止めされる仮止めブラケットと、
    前記仮止めブラケット先端に設けられ、前記中央部に設けられた孔に差し込まれるツメと、
    を有することを特徴とする車両用アンテナ接続装置。
  2. 請求項1に記載の車両用アンテナ接続装置であって、
    前記筐体は、前記天井フレームの端部に固定されるボルトと前記ボルトにねじ込まれるナットによって前記天井フレームの端部に固定される底板を含み、
    前記仮止めブラケットは、前記底板に取り付けられていること、
    を特徴とする車両用アンテナ接続装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用アンテナ接続装置であって、
    前記ボルトと、前記仮止めクリップと、前記ツメとは、前記天井フレームの端部から前記天井フレームの中央部に向かって一列に並んで配設されていること、
    を特徴とする車両用アンテナ接続装置。
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