JP4447846B2 - 多孔質シリカ系薄膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質シリカ系薄膜の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、半導体素子などにおける層間絶縁膜材料などとして好適な、誘電率が従来のシリカ系薄膜に比べてはるかに低い多孔質シリカ系薄膜を効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子の製造において使用されている平坦化膜や層間絶縁膜には、通常シリカ系被膜が用いられている。そして、このような用途に用いられるシリカ系被膜を形成させる方法としては、例えば化学的気相成長法(CVD法)や塗布法などが知られている。
【0003】
CVD法によるシリカ系被膜は、特殊な装置を用いて、基板表面にシリカ又は必要に応じてリンやホウ素を含有させたシリカを蒸着、成長させることにより形成され、一方、塗布法によるシリカ系被膜は、一般に、アルコキシシランの加水分解縮合物を含有する有機溶剤溶液からなる塗布液を基板上に塗布し、焼成することにより形成させる。
しかしながら、近年、半導体素子の一層の多層化、微細化に伴い、配線容量による信号伝達時間が遅延し、超LSIの高速化が阻害されるという問題が生じている。そこで、このような問題を解決するために、最近、誘電率の低い材料を層間絶縁膜として用いることが多数提案されている。
【0004】
例えば、CVD法により形成されたフッ素原子を含むSiOF膜が提案されている。しかしながら、このSiOF膜の形成には高価な装置を必要とし、コストが高くつくのを免れない上、該SiOF膜は反応性の高いSi−F結合を含んでおり、これが水と反応してSi−OHが形成されるため、誘電率は3.3程度が限界であるといわれている。
【0005】
また、塗布法に用いられるSOG(Spin on Glass)材料として、比較的誘電率の低いジメチルジアルコキシシランの加水分解縮合物やポリメチルシルセスキオキサンのようなポリメチルシロキサンあるいはポリ水素シルセスキオキサンが提案されているが、これらは誘電率が、それぞれ約2.8及び3.3が限界であるといわれている。したがって、ますます多層化、微細化が必要とされる半導体素子においては、このような材料では、まだ誘電率が高く、層間絶縁膜として不十分である。また、層間絶縁膜として用いる場合、安定した低誘電率を有することが重要である。
【0006】
低誘電率のシリカ系薄膜として、オルガノアルコキシシランを、特定の沸点または分解温度を有する有機物質およびアルカリ触媒の存在下、加水分解縮合してなる膜形成用組成物を基板に塗布し、加熱処理して得られた微細孔を有する低密度化膜が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この低密度化膜は、従来のシリカ系薄膜に比べて誘電率が低いものの、実施例から分かるように、2.0より誘電率が低い膜は得られておらず、まだ十分に満足し得るものではない。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−181506号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、半導体素子などにおける層間絶縁膜材料などとして好適な、誘電率が従来のシリカ系薄膜に比べてはるかに低い多孔質シリカ系薄膜を効率よく製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ゾルゲル法で得られ、かつ特定の有機物質を含むポリオルガノシロキサン薄膜を、塩基性または酸性物質雰囲気下で硬化処理し、次いで焼成処理することにより、誘電率が2.0以下の多孔質シリカ系薄膜を得ることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、
(1)有機物質を含む、ゾルゲル法で得られたポリオルガノシロキサン薄膜を硬化処理し、次いで焼成処理して多孔質シリカ系薄膜を形成させるに当たり、
前記ポリオルガノシロキサン薄膜として、前記焼成処理の条件下で揮発または分解する有機物質であるポリエーテルを含むものを用い、かつ前記硬化処理を、塩基性物質雰囲気下で行うことを特徴とする多孔質シリカ系薄膜の製造方法、
(2)塩基性物質がアルカノールアミンである上記(1)項に記載の方法、
(3)アルカノールアミンがジエタノールアミンである上記(2)項に記載の方法、
(4)硬化処理を80〜200℃の温度で行う上記(1)ないし(3)項のいずれか1項に記載の方法、
(5)焼成処理の条件下で揮発または分解する有機物質であるポリエーテルを含むポリオルガノシロキサン薄膜が、一般式(I)
R1 nSi(OR2)4−n …(I)
(式中、R1は水素原子、フッ素原子または一価の非加水分解性有機基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、nは1または2を示し、R1が複数ある場合、各R1はたがいに同一であっても異なっていてもよく、OR2が複数ある場合、各OR2はたがいに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物を含むアルコキシシラン化合物を、前記有機物質および触媒の存在下に加水分解処理して得られたコーティング液を用いて形成したものである上記(1)ないし(4)項のいずれか1項に記載の方法、および
(6)触媒が酸触媒である上記(5)項に記載の方法、
(7)得られる多孔質シリカ薄膜の誘電率が2.0以下である上記(1)ないし(6)項のいずれか1項に記載の多孔質シリカ系薄膜の製造方法
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の多孔質シリカ系薄膜の製造方法においては、有機物質を含む、ゾルゲル法で得られたポリオルガノシロキサン薄膜を硬化処理し、次いで焼成処理して多孔質シリカ系薄膜を形成させるが、その際、前記ポリオルガノシロキサン薄膜として、前記焼成処理の条件下で揮発または分解する有機物質を含むものを用い、かつ前記硬化処理を、塩基性または酸性物質雰囲気下で行う。
【0012】
本発明の方法においては、焼成処理条件下で揮発または分解する有機物質を含むポリオルガノシロキサン薄膜として、一般式(I)
R1 nSi(OR2)4−n …(I)
(式中、R1は水素原子、フッ素原子または一価の非加水分解性有機基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、nは1または2を示し、R1が複数ある場合、各R1はたがいに同一であっても異なっていてもよく、OR2が複数ある場合、各OR2はたがいに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物を含むアルコキシシラン化合物を、前記有機物質および触媒の存在下に加水分解処理して得られたコーティング液を用いて形成したものが用いられる。
【0013】
前記一般式(I)において、R1のうちの一価の非加水分解性有機基としては、例えば炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を示す。ここで、炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有する炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。この置換基を有するアルキル基の例としては、γ−アクリロイルオキシプロピル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数2〜20のアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、また、このアルケニル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基などが挙げられる。炭素数6〜20のアリール基としては、炭素数6〜10のものが好ましく、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などが挙げられる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、炭素数7〜10のものが好ましく、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基などが挙げられる。
【0014】
一方、R2は炭素数1〜6のアルキル基であって、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、その例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。nは1または2の整数であり、R1が複数ある場合、各R1はたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよく、またOR2が複数ある場合、各OR2はたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0015】
前記一般式(I)で表されるケイ素化合物の例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、メチルエチルジメチルシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、エチルフェニルジメトキシシラン、エチルフェニルジエトキシシランなどが挙げられる。これらの中で好ましくはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランおよびジフェニルジエトキシシランなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】
本発明においては、原料のアルコキシシラン化合物として、前記一般式(I)で表される化合物のみを用いてもよいし、所望により、一般式(I)で表される化合物と他のアルコキシシラン化合物とを併用してもよい。ここで、他のアルコキシシラン化合物としては、特に制限はないが、例えば炭素数が1〜6のテトラアルコキシシランを用いることができる。炭素数が1〜6のテトラアルコキシシランとしては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどを挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
本発明においては、前記一般式(I)で表される化合物を含むアルコキシシラン化合物を、有機物質および触媒の存在下に加水分解処理するが、上記有機物質としては、後述の焼成処理の条件下で揮発または分解する有機物質が用いられる。このような有機物質としては、沸点または分解温度が、好ましくは120〜450℃の範囲にあるポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、(メタ)アクリル系重合体などを用いることができる。沸点または分解温度が120℃未満のものでは、後述の塩基性または酸性物質雰囲気下でポリオルガノシロキサン薄膜を硬化処理する際に、揮発または分解して、薄膜に空孔が有効に形成されない場合があり、一方450℃を超えるものでは後述の焼成処理において、該有機物質が薄膜内に残留し、所望の空隙が形成されにくい。
【0018】
前記ポリエーテルとしては、分子内に炭素数2〜12のアルキレンオキシ基を有するポリアルキレングリコールを挙げることができる。具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリペンタメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロックコポリマー、ポリエチレングリコール−ポリテトラメチレングリコールブロックコポリマー、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールブロックコポリマー、およびそのメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテルなどが挙げられる。
【0019】
ポリエステルとしては、炭素数2〜12の脂肪族鎖およびエステル結合を繰り返し単位中に含む化合物を挙げることができ、例えば、ポリカプロラクトン、ポリピバロラクトン、ポリエチレンオキサレート、ポリエチレンマロネート、ポリエチレンスクシネート、ポリエチレングルタレート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンピメレート、ポリエチレンスベレート、ポリエチレンアゼラート、ポリエチレンセバケート、ポリプロピレンオキサレート、ポリプロピレンマロネート、ポリプロピレンスクシネート、ポリプロピレングリタレート、ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンピメレート、ポリプロピレンスベレート、ポリプロピレンアゼラート、ポリプロピレンセバケート、ポリブチレンオキサレート、ポリブチレンマロネート、ポリブチレンスクシネート、ポリブチレングリタレート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンピメレート、ポリブチレンスベレート、ポリブチレンアゼラート、ポリブチレンセバケート、ポリオキシジエチレンオキサレート、ポリオキシジエチレンマロネート、ポリオキシジエチレンスクシネート、ポリオキシジエチレングリタレート、ポリオキシジエチレンアジペート、ポリオキシジエチレンピメレート、ポリオキシジエチレンスベレート、ポリオキシジエチレンアゼラート、ポリオキシジエチレンセバケートなどの脂肪族ポリエステル類、およびそのメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステルなどの脂肪族ポリエステルアルキルエーテル誘導体や脂肪族ポリエステルアルキルエステル誘導体が挙げられる。
【0020】
ポリカーボネートとしては、繰り返し単位中の炭素数が2〜12の脂肪族ポリカーボネートを挙げることができ、例えば、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、ポリトリメチレンカーボネート、ポリテトラメチレンカーボネート、ポリペンタメチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリヘプタメチレンカーボネート、ポリオクタメチレンカーボネート、ポリノナメチレンカーボネート、ポリデカメチレンカーボネート、ポリオキシジエチレンカーボネート、ポリ−3,6−ジオキシオクタンカーボネート、ポリ−3,6,9−トリオキシウンデカンカーボネート、ポリオキシジプロピレンカーボネート、ポリシクロペンタンカーボネート、ポリシクロヘキサンカーボネートなどの脂肪族ポリカーボネート、およびそのメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステルなどの脂肪族ポリカーボネートアルキルエステル誘導体が挙げられる。
【0021】
(メタ)アクリル系重合体としては、ポリオキシエチル基、ポリオキシプロピル基、アミド基、ヒドロキシル基、カルボキシル基の中から選ばれた少なくとも1種を有する(メタ)アクリル系重合体が、好ましく挙げられる。上記(メタ)アクリル系重合体は、アクリル酸、メタクリル酸、上記官能基を有するアクリル酸誘導体、上記官能基を有するメタクリル酸誘導体、上記官能基を有さないアクリル酸エステルおよび上記官能基を有さないメタクリル酸エステルより構成される。
また、前記各化合物以外に、ポリウレタンも用いることができる。
【0022】
このコーティング液には、有機物質として必要に応じ界面活性剤を添加することができる。この界面活性剤としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、さらには、シリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、含フッ素界面活性剤などを挙げることができる。
本発明においては、該有機物質として、ポリオルガノシロキサン薄膜の硬化処理条件および焼成処理条件などに応じて、前記有機化合物の中から、適宜1種または2種以上選択して用いるのがよい。
【0023】
本発明においては、この有機物質を用いることで、得られるシリカ系薄膜に細孔を形成し、該薄膜の密度を低下させ、低誘電率を達成することができる。この有機物質の使用量は、原料として用いるアルコキシシラン化合物(完全加水分解縮合物換算)10重量部当たり、通常1〜80重量部、好ましくは5〜60重量部の範囲で選定される。この量が1重量部未満では誘電率を低下させる効果が小さく、一方80重量部を超えると機械的強度が低下する原因となる。
本発明における加水分解触媒としては、アルカリ触媒および酸触媒のいずれも用いることができる。
【0024】
アルカリ触媒としては、無機塩基や有機塩基を用いることができる。ここで、無機塩基としては、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどを挙げることができる。また、有機塩基としては、例えばメタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類、これらのアルカノールアミン類の各種N置換体、メトキシメチルアミン、メトキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、エトキシメチルアミン、エトキシエチルアミン、エトキシプロピルアミン、エトキシブチルアミン、プロポキシメチルアミン、プロポキシエチルアミン、プロポキシプロピルアミンなどのアルコキシアルキルアミン類、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンなどのモノ、ジ、トリアルキルアミン類、メチルアミノメチルアミン、メチルアミノエチルアミン、エチルアミノメチルアミン、エチルアミノエチルアミンなどのアルキルアミノアルキルアミン類、エチレンジアミンのN,N,N’,N’−テトラアルキル置換体、さらにはピリジン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセンなどを挙げることができる。
【0025】
これらのアルカリ触媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、またその使用量は、原料のアルコキシシラン化合物中の全アルコキシル基1モルに対し、通常0.00001〜0.5モル、好ましくは0.00005〜0.1モルの範囲で選定される。
【0026】
一方、酸触媒としては、無機酸や有機酸を用いることができる。無機酸としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、ホウ酸などを挙げることができる。有機酸としては、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸などを挙げることができる。
【0027】
これらの酸触媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その使用量は、原料のアルコキシシラン化合物中の全アルコキシル基1モルに対し、通常0.00001〜0.5モル、好ましくは0.00005〜0.1モルの範囲で選定される。
本発明における加水分解触媒としては、前記アルカリ触媒よりも、酸触媒の方が、最終的に得られる多孔質シリカ系薄膜の性状の点から好ましい。
【0028】
本発明における加水分解処理においては、適当な溶媒中において、前述の有機物質および触媒の存在下に、原料のアルコキシシラン化合物を加水分解、縮合させる。この際、水の使用量は、原料のアルコキシシラン化合物中の全アルコキシル基1モル当たり、通常0.5〜5モル、好ましくは0.7〜3.0モルの範囲で選定される。この水の量が0.5モル未満では十分な誘電率と機械的強度が得られない場合があり、一方5モルを超えると加水分解および縮合反応中にポリマーの析出やゲルが生じる場合がある。
【0029】
また、前記溶媒としては、例えばアルコール系、ケトン系、アミド系、エステル系溶媒などを用いることができる。アルコール系溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコールなどのモノアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどの多価アルコール部分エーテル類などを挙げることができる。
【0030】
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどを挙げることができる。
【0031】
アミド系溶媒としては、例えばホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、N−ホルミルモルホリン、N−ホルミルピペリジン、N−ホルミルピロリジン、N−アセチルモルホリン、N−アセチルピペリジン、N−アセチルピロリジンなどを挙げることができる。
【0032】
エステル系溶媒としては、例えばジエチルカーボネート、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどを挙げることができる。
【0033】
これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
加水分解、縮合反応の温度としては、特に制限はないが、通常0〜100℃、好ましくは15〜90℃の範囲である。
このようにして得られた加水分解、縮合反応終了液は、pH7前後に中和したのち、固形分濃度を、通常2〜30重量%の範囲で、使用目的に応じて適宜調整する。固形分濃度が上記範囲にあると、得られるシリカ系薄膜の厚さが適当な範囲となり、保存安定性も優れたものとなる。この固形分濃度の調整は、必要であれば濃縮および前記溶媒による希釈によって行われる。このようにしてコーティング液が得られる。
【0034】
このコーティング液は、必要に応じて、フィルターでろ過したのち、使用することができる。フィルターは、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロース、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリエーテルサルホン、四フッ化エチレン(PTFE)、ポリアミドなどの材質のものを使用することができる。好ましくは、孔径0.05μm以下のPTFE製のフィルターを用いることが、コーティング液中の異物を除去し、得られる薄膜の均一性が優れる点で好ましい。上記のようなフィルターは、材質や孔径の異なるものを組み合わせて使用することができ、また、同一材質や孔径の異なるものを、複数個組み合わせて使用することもできる。
【0035】
本発明においては、前記コーティング剤を基板上に塗布し、まずポリオルガノシロキサン薄膜を形成させる。該基板としては、例えば、シリコンウエーハ、SiO2ウエーハ、SiNウエーハなどの半導体基板、ガラス、ガラスセラミックス、金属などが挙げられる。塗布方法としては、例えばスピンコート法、ディッピング法、ローラーブレード法などを用いることができる。
【0036】
次に、このようにして形成されたポリオルガノシロキサン薄膜を、塩基性または酸性物質雰囲気下あるいは加熱雰囲気下に硬化処理を行う。これらは同時に行うことが好ましく、加熱処理は通常80〜200℃、好ましくは100〜170℃の範囲の温度において実施する。本発明においては、塩基性物質雰囲気下で硬化処理するのが、酸性物質雰囲気下で硬化処理するよりも、低誘電率の薄膜を得る上から好ましい。ここで、塩基性物質としては、アンモニアおよび前記加水分解触媒の中で有機塩基として例示した化合物の中から、適宜1種または2種以上を選択して用いることができる。この塩基性物質としては、アルカノールアミンが好ましく、特にジエタノールアミンが好適である。
【0037】
酸性物質雰囲気下で硬化処理を行う場合には、酸性物質として、例えば塩化水素、フッ化水素、二酸化イオウ、三酸化イオウ、一酸化窒素、二酸化窒素、二酸化炭素および前記加水分解触媒の中で有機酸として例示した化合物の中から適宜1種または2種以上を選択して用いることができる。
【0038】
硬化処理時間は、硬化処理温度や硬化処理雰囲気中の物質の種類などに左右され、一概に決めることはできないが、通常10分ないし3時間程度で十分である。
この硬化処理により、ポリオルガノシロキサン薄膜が一部硬化する。そして、この処理においては、該薄膜中の有機物質は、できるだけ揮発または分解しないことが好ましい。
【0039】
次いで、このようにして硬化処理されたポリオルガノシロキサン薄膜を焼成処理する。この焼成処理は、加熱雰囲気として、大気下、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、真空下、酸素濃度をコントロールした減圧下などで行うことができる。焼成処理温度は、ポリオルガノシロキサン薄膜中のケイ素原子に結合している有機基の種類などにより異なるが、通常250〜500℃の範囲、好ましくは350〜450℃の範囲である。
なお、この焼成処理においては、ポリオルガノシロキサン薄膜中の有機物質が、膜中に残留することなく、揮発または分解することが好ましいので、焼成処理温度は、最終的に該有機物質の沸点または分解温度以上であることが肝要である。
【0040】
本発明の多孔質シリカ系薄膜の製造方法によれば、誘電率が2.0以下のものが得られる。なお、誘電率の測定方法については後で説明する。
硬化処理を行わない場合には焼成工程により有機物質で形成された細孔が潰れて細孔径が低下してしまうのに対し、本発明の方法を用いると、その焼成工程時に細孔の「潰れ」が少ない。本発明の方法によれば、焼成前の細孔径が焼成後も維持され易いことから、焼成工程による細孔の変形を抑制するものと考えられる。
【0041】
また、本発明の多孔質シリカ系薄膜の製造方法によれば、膜密度が通常0.4〜0.9g/cm3の範囲のものが得られる。この膜密度が0.4g/cm3未満では薄膜の機械的強度が不十分となるおそれがあり、0.9g/cm3を超えると所望の低誘電率が得られにくい。好ましい膜密度は0.4〜0.8g/cm3であり、特に0.5〜0.6g/cm3の範囲が好ましい。なお、膜密度の測定方法については後で説明する。
本発明の方法により得られた多孔質シリカ系薄膜の厚さは特に制限はなく、用途により異なるが、通常0.1〜2.0μm、好ましくは0.4〜1.5μmの範囲である。
【0042】
本発明の方法により得られた多孔質シリカ系薄膜は、従来のシリカ系薄膜に比べて、はるかに誘電率が低く、誘電率を2.0以下、特に1.5以下にも容易にすることができ、絶縁性に優れることから、例えばLSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAMなどの半導体素子用層間絶縁膜、半導体素子の表面コート膜などの保護膜、多層配線基板の層間絶縁膜、液晶表示素子用の保護膜や絶縁防止膜などの用途に有用である。
【0043】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、得られた多孔質シリカ系薄膜の機械的強度、誘電率、膜密度および吸湿性は、以下に示す方法に従って求めた。
(1)機械的強度
多孔質シリカ系薄膜の硬度および弾性率を、島津製作所製の島津ダイナミック超微小硬度計「DUH−W210」を用いて測定した。なお、硬度および弾性率は、115℃の三角錐圧子にて、試験力0.49mNの際の任意の10個所の平均値から求めた。
(2)誘電率
白金をコートしたシリコンウエーハ上に多孔質シリカ系薄膜を形成後、この薄膜の上に金を蒸着して直径1.5mmの電極を作製し、アジレント・テクノロジー社製の4284AプレシジョンLCRメータを用いて1MHzにおける誘電率を測定した。
(3)膜密度
膜の膜厚と面積から求めた体積と、膜の質量から算出した。
(4)吸湿性
上記(2)の誘電率測定で用いた多孔質シリカ系薄膜を、40℃相対湿度90%雰囲気下に24時間曝し、その際の誘電率の変化率を求め、吸湿性を評価した。40℃相対湿度 90%雰囲気下に曝した後の誘電率の変化が大きいほど、吸湿性が高いものと判断できる。
【0044】
実施例1
メチルトリメトキシシラン1.78gにエタノール1.38gおよび1−ブタノール2.22gを加えたのち、攪拌しながら、水1.08gとリン酸0.05gの混合液を滴下し、室温で1時間攪拌を行った。その後、ポリプロピレングリコール4.15g、エタノール1.38gおよび1−ブタノール2.22gを加え、さらに10分間攪拌を行い、多孔質シリカ系薄膜形成用コーティング液を調製した。
【0045】
次に、このコーティング液をシリコンウエーハ上に3000rpmでスピンコートしたのち、これを電気炉にてジエタノールアミン雰囲気下に120℃で30分間加熱処理した。その後、電気炉において、大気中、450℃1時間焼成処理することにより、厚さ約1μmの多孔質シリカ系薄膜を得た。図1は、この薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
得られた多孔質シリカ系薄膜においては、誘電率は1.4であって、極めて低い値を示すと共に、40℃相対湿度90%雰囲気下に24時間曝した後の誘電率はほとんど変化せず、吸湿による影響はなかった。また、硬度は0.24GPa、弾性率は2.5GPaであった。また、膜密度は0.52g/cm3であった。
【0046】
実施例2
実施例1において、ジエタノールアミン雰囲気下の代わりに、トリエタノールアミン雰囲気下で加熱処理した以外は、実施例1と同様な操作を行い、厚さ約0.6μmの多孔質シリカ系薄膜を得た。図2は、この薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
得られた多孔質シリカ系薄膜においては、誘電率は1.5であって、低い値を示した。また硬度は0.31GPa、弾性率は3.0GPaであった。また、膜密度は0.78g/cm3であった。
【0047】
実施例3
実施例1において、ジエタノールアミン雰囲気下の代わりに、アンモニア雰囲気下で加熱処理した以外は、実施例1と同様な操作を行い、厚さ約0.5μmの多孔質シリカ系薄膜を得た。図3は、この薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
得られた多孔質シリカ系薄膜においては、誘電率は1.9であって低い値を示した。また硬度は0.20GPa、弾性率は1.7GPaであった。また、膜密度は0.88g/cm3であった。
【0048】
比較例1
実施例1と同じ多孔質シリカ系薄膜形成用コーティング液を用いて、シリコンウエーハ上に3000rpmでスピンコートしたのち、これを電気炉にて大気中120℃で30分間加熱処理した。その後、電気炉において、大気中、450℃で1時間焼成処理することにより、厚さ0.45μmの多孔質シリカ系薄膜を得た。図4は、この薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
得られた多孔質シリカ系薄膜は、硬度0.42GPa、弾性率4.3GPaであり、また誘電率は2.4と高い値を示した。膜密度は0.95g/cm3であった。
【0049】
比較例2
実施例1と同じ多孔質シリカ系薄膜形成用コーティング液を用いて、シリコンウエーハ上に3000rpmでスピンコートしたのち、電気炉にて大気中、450℃で1時間焼成のみを行うことにより、厚さ0.4μmの多孔質シリカ系薄膜を得た。図5は、この薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
得られた多孔質シリカ系薄膜は、硬度0.65GPa、弾性率5.6GPaであり、また誘電率は2.6と高い値を示した。膜密度は1.01g/cm3であった。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体素子などにおける層間絶縁膜材料などとして好適な、誘電率が従来のシリカ系薄膜に比べてはるかに低い多孔質シリカ系薄膜、および前記性状を有する多孔質シリカ系薄膜を効率よく製造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた多孔質シリカ系薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
【図2】実施例2で得られた多孔質シリカ系薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
【図3】実施例3で得られた多孔質シリカ系薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
【図4】比較例1で得られた多孔質シリカ系薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
【図5】比較例2で得られた多孔質シリカ系薄膜の断面の顕微鏡写真図である。
Claims (7)
- 有機物質を含む、ゾルゲル法で得られたポリオルガノシロキサン薄膜を硬化処理し、次いで焼成処理して多孔質シリカ系薄膜を形成させるに当たり、
前記ポリオルガノシロキサン薄膜として、前記焼成処理の条件下で揮発または分解するポリエーテルを含むものを用い、かつ前記硬化処理を、塩基性物質雰囲気下で行うことを特徴とする多孔質シリカ系薄膜の製造方法。 - 塩基性物質がアルカノールアミンである請求項1に記載の方法。
- アルカノールアミンがジエタノールアミンである請求項2に記載の方法。
- 硬化処理を80〜200℃の温度で行う請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
- 焼成処理の条件下で揮発または分解するポリエーテルを含むポリオルガノシロキサン薄膜が、一般式(I)
R1 nSi(OR2)4−n …(I)
(式中、R1は水素原子、フッ素原子または一価の非加水分解性有機基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、nは1または2を示し、R1が複数ある場合、各R1はたがいに同一であっても異なっていてもよく、OR2が複数ある場合、各OR2はたがいに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物を含むアルコキシシラン化合物を、前記有機物質および触媒の存在下に加水分解処理して得られたコーティング液を用いて形成したものである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。 - 触媒が酸触媒である請求項5に記載の方法。
- 得られる多孔質シリカ薄膜の誘電率が2.0以下である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の多孔質シリカ系薄膜の製造方法。
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