JP4447170B2 - 移動局を覚醒させるか否かを決定する方法 - Google Patents
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Description
（産業上の利用分野）
本発明は、一般に通信システムに関し、さらに詳しくは、移動局を覚醒させるかを決定する方法に関する。
【０００１】
（従来の技術）
格納される設定パラメータ値が、アイドル・ハンドオフの後で常に最新のものであるようにするために、現在のcdma2000手順では、移動局は、アイドル・ハンドオフ後の通常のページング・チャネル（PCH：Paging Channel）を求めて常に覚醒状態にあることが要求される。これは、TR45.5.2.3.SIG/98.12.01.02のセクション2.6.2.1.4.2に記述される。現在のCDMAシステムでは経験的に、アイドル・ハンドオフは、通常、複数のパイロットがあるエリアに頻繁に起こることがわかっている。クイック・ページング・チャネル（QPCH：Quick Paging Channel）は、アイドル・ハンドオフ後には迂回されるので、アイドル・ハンドオフ後の最初のページング・チャネル・スロットに関してQPCHによるスタンバイ時間の改善はない。
【０００２】
格納される設定パラメータ値がQPCHページング・インジケータ・ビットを監視する移動局にとって最新のものであるようにするために、基地局は、オーバーヘッド設定情報の更新後に、すべてのQPCHページング・インジケータ・ビットを、最大スロット・サイクル指標の関数である時間の間「オン」に設定する。たとえば、現在のシステムにおいては、最大スロット・サイクル指標が０に設定されていると、基地局はすべてのQPCHページング・インジケータ・ビットを１．２８秒の間「オン」に設定する。これを、TR45.5.2.3.SIG/98.11.17.07，TR45.5.2.3.SIG/98.11.17.08およびTR45.5.2.3.SIG/98.11.18.06に説明する。
【０００３】
しかし、ある基地局に関する設定情報が変更されたときに移動局が別の移動局を監視しており、その移動局が基地局にアイドル・ハンドオフを実行しようとすると、QPCHページング・インジケータ・ビットを監視しても、移動局はその被格納設定パラメータ値を更新しないことになる。
【０００４】
かくして、アイドル・ハンドオフ後に最新の被格納設定パラメータ値を確認するための改善された方法が必要とされる。
【０００５】
（好適な実施例の説明）
本発明は、移動局を覚醒させるか否かを決定する方法を提供する。移動局には、基地局に関する第１設定パラメータが含まれる。本方法は、移動局において設定変更インジケータを受信する段階によって構成される。設定変更インジケータは、基地局に関する第１設定パラメータが、現在基地局に関連する第２設定パラメータとは異なることを知らせる。本方法は、移動局を覚醒させて、第２設定パラメータを受信する段階をさらに備える。
【０００６】
標準的なTIA/EIA-95-Bのページング・チャネル監視手順により、移動局は、一般ページ・メッセージ（General Page Message）CONFIG_MSG_SEQフィールドをチェックすることにより、その設定パラメータ値が最新のものであるか否かを判断することが好ましい。「ページ」という用語は、一般ページ・メッセージなどのページング・メッセージまたは移動局に宛てられる任意のその他のメッセージを指すことができることを理解いただきたい。あるいは、移動局は、ページング・チャネル・スロットを求めて覚醒するときに別のメッセージ内をチェックすることにより、その設定パラメータ値が最新のものであるか否かを判断する。CONFIG_MSG_SEQが移動局の被格納値と一致しない場合、移動局は、より長い時間覚醒状態にとどまり、新しい設定パラメータ値を受信する。
【０００７】
ページング・チャネルは、好ましくは、ページング・チャネル・スロットと呼ばれる８０msのスロットに分割される。スロット化されていないモードで動作する移動局に対するページングおよび制御メッセージは、どのページング・チャネル・スロット内でも受信することができる。従って、非スロット化動作モードは、移動局がすべてのスロットを監視することを要求する。非スロット化モードで動作する移動局は、常にページング・チャネルを監視することになる。
【０００８】
スロット化モードでの動作中は、移動局は、以下に示すようにしてその被格納設定パラメータ値が最新のものであることを確認することが好ましい。移動局は、その設定パラメータが最新のものでない場合は、スロット化モードで動作しないことが好ましい。
【０００９】
ページング・チャネル上のオーバーヘッド・メッセージは、好ましくは以下のようなものである：
・システム・パラメータ・メッセージ
・アクセス・パラメータ・メッセージ
・近隣リスト・メッセージ
・CDMAチャネル・リスト・メッセージ
・拡張システム・パラメータ・メッセージ
・グローバル・サービス・リダイレクション・メッセージ
・拡張近隣リスト・メッセージ
・一般近隣リスト・メッセージ
オーバーヘッド情報に対する応答動作は、移動局がオーバーヘッド・メッセージを受信するといつでも実行されることが好ましい。移動局は、被受信メッセージのデータ・フィールドから、内部被格納情報を更新する。設定パラメータとアクセス・パラメータは、設定メッセージとアクセス・パラメータ・メッセージ内に受信される。設定メッセージは好ましくは以下のようなものである：
・システム・パラメータ・メッセージ
・近隣リスト・メッセージ
・CDMAチャネル・リスト・メッセージ
・拡張システム・パラメータ・メッセージ
・グローバル・サービス・リダイレクション・メッセージ
・拡張近隣リスト・メッセージ
・一般近隣リスト・メッセージ
設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQ）は、各ページング・チャネル上に送られる設定メッセージの集合に関わる。１つ以上の設定メッセージの内容が変わると、設定メッセージ・シーケンス番号が、好ましくは増分される。受信される設定メッセージの各々について、移動局は設定メッセージに含まれる設定メッセージ・シーケンス番号を格納する（SYS_PAR_MSG_SEQs，NGHBR_LIST_MSG_SEQs，EXT_NGHBR_LST_MSG_SEQs，GEN_NGHBR_LST_MSG_SEQs，CHAN_LIST_MSG_SEQs，EXT_SYS_PAR_MSG_SEQsまたはGLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQs）。移動局は、いずれのメッセージにも含まれる最近に受信された設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs）も格納する。移動局は、設定メッセージ・シーケンス番号の被格納値を検証して、移動局が格納する設定パラメータが最新のものであるか否かを判断する。
【００１０】
設定メッセージ・シーケンス番号は、一般ページ・メッセージにも含まれる。これによって、移動局は、被格納設定パラメータが最新のものであるか否かを、設定メッセージを待たずに判断することができる。アクセス・パラメータ・メッセージには、ACC_MSG_SEQフィールドにより、独立してシーケンス番号が振られる。移動局は、好ましくは、最近に受信されたアクセス・パラメータ・メッセージ・シーケンス番号（ACC_MSG_SEQs）を格納する。
【００１１】
移動局は、好ましくは、最近に監視していたページング・チャネルから設定パラメータを格納する。移動局が最近に監視していたページング・チャネルの監視を開始すると、移動局は、設定メッセージまたは一般ページ・メッセージ内のCONFIG_MSG_SEQsを検証することにより、被格納パラメータが最新のものであるか否かを判断することができる。移動局は、特殊な値ヌルを利用し、この値が、受信されていない、あるいは最新のものでないとマークされたメッセージに関して、シーケンス番号の代わりに格納される。特殊値ヌルは、有効なメッセージ・シーケンス番号のいずれとも等しくはならない。移動局は、以下の条件がすべて真の場合に限り、被格納設定パラメータが最新のものであると見なす：
・すべての被格納設定メッセージ・シーケンス番号（SYS_PAR_MSG_SEQs，NGHBR_LIST_MSG_SEQs，EXT_NGHBR_LIST_MSG_SEQs，CHAN_LIST_MSG_SEQs，EXT_SYS_PAR_MSG_SEQs，GEN_NGHBR_LIST_MSG_SEQsおよびGLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQs）がCONFIG_MSG_SEQsに等しい；および
・CONFIG_MSG_SEQsはヌルに等しくない；および
・パラメータが格納されるページング・チャネル上で移動局が最後に有効なメッセージを受信してから６００秒以上が経過していない。
【００１２】
設定パラメータが最新でない場合は、移動局は、設定メッセージ受信を受信して直ちに被格納パラメータを処理することが好ましい。
【００１３】
システム・パラメータ・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQr）は、SYS_PAR_MSG_SEQsに格納される番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，SYS_PAR_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
アクセス・パラメータ・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、シーケンス番号ACC_MSG_SEQrがACC_MSG_SEQsと比較される。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・アクセス・パラメータ・メッセージ・シーケンス番号（ACC_MSG_SEQs = ACC_MSG_SEQr）
現在のページング・チャネル上に有効な近隣リスト・メッセージが受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、NGHBR_LST_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，NGHBR_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
CDMAチャネル・リスト・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、CHAN_LST_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，CHAN_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
拡張システム・パラメータ・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、EXT_SYS_PAR_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，EXT_SYS_PAR__MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
グローバル・サービス・リダイレクション・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、GLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，GLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
有効な拡張近隣リスト・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、EXT_NGHBR_LST_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，EXT_NGHBR_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，NGHBR_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
有効な一般近隣リスト・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、GEN_NGHBR_LST_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，GEN_NGHBR_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
移動局が、一般ページ・メッセージを受信するといつでも、移動局は、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrをCONFIG_MSG_SEQsと比較することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はCONFIG_MSG_SEQs を CONFIG_MSG_SEQrに設定する。
【００１４】
TR45.5は、次バージョンのTIA/EIA-95-Bにおいて、移動局のバッテリ寿命を長くするために、クイック・ページング・チャネル（QPCH）採用した。この次バージョンは、cdma2000と呼ばれる。cdma2000におけるQPCHならびにページング・チャネル（PCH）は、CDMA通信システムの共通の周波数スペクトル上にブロードキャストされるチャネルである。パイロット・チャネルもブロードキャストされる。周知の如く、チャネルは、ウォルシュ・コードまたは他の一意的な拡散コードと関連する。QPCHにより、移動局が覚醒している時間量が減る。本明細書で用いられる場合、移動局は、電源からの電力を消費して、無線周波数受信機および復調ハードウェアを利用してチャネルを復調するときに覚醒していると称する。本明細書で用いる「覚醒」とは、電源を起動させ、ページング信号の復調に必要なハードウェアに電力源を与えることを意味する。同様に、「スリープ」または「眠る」という言葉は、移動局の電源を節約する目的でハードウェアを不活化することを指す。
【００１５】
ページング・インジケータ・ビットについては、エラー修正コードまたは挟込は用いられない。その結果、ビットを受信するために覚醒する時間は、通常のページング・チャネル・スロットを受信するために覚醒する時間と比較して短い。ページング・インジケータ・ビットは、移動局に対して、ページング・チャネル・スロットがページを受信するために覚醒しようとするか否かを示す。基地局は、QPCHビットを送信するためにオンオフ・キーイングを利用する。たとえば、ある値に関して、基地局は、特定の拡散コードを利用してビット時間間隔中に特定の電力レベルで拡散スペクトル信号を送信し、他の値に関しては、基地局は特定の拡散コードを用いてビット時間間隔中に電力を送信しない。
【００１６】
移動局がQPCHビットを受信するとき、好ましくは３つの可能性がある：すなわち「オン」，「オフ」または「不明」である。「オン」は、基地局が明らかにビットを送信したことを意味する。「オフ」は基地局が明らかにビットを送信しなかったことを意味する。「不明」は、基地局がビットを送信したか否かが、基地局には確定できないことを意味する。移動局により、QPCHビット時間間隔と拡散コードの間の被受信電力が充分に強いと判断されると、移動局は基地局がビットを送信したと確信することができる。移動局が、QPCHビット時間間隔の間のパイロット電力が充分に強く、QPCHビット時間間隔と拡散コードの間の被受信電力がほとんどないと判断すると、基地局がビットを送信しなかったと確信することができる。移動局が、QPCHビット時間間隔の間のパイロット電力があまり強くないと判断すると、移動局は、基地局がビットを送信したか否かを確定することができない。
【００１７】
本発明は、図１ないし図８を参照して、さらに良く理解することができる。図１は、本発明の好適な実施例によるクイック・ページング・チャネル１００を示す。クイック・ページング・チャネル１００は、好ましくは、クイック・ページング・チャネル・スロットと呼ばれる８０msのスロット１０１に分割される。クイック・ページング・チャネル（QPCH）スロット１０３が、移動局の「通常の」８０msのページング・チャネル（PCH）スロット１０１に関連する。QPCHスロット１０３は、関連PCHスロット１０１の始点より１００ms早く始まることが好ましい。各QPCHスロット１０３は、好ましくは４つの２０msフレーム１０５〜１０８に分割される。QPCHスロット１０３において、移動局の最初のページング・インジケータ・ビットは、QPCHスロット１０３の最初の２つの２０msフレーム１０５または１０６のいずれかにあることが好ましい。移動局の第２のページング・インジケータ・ビットは、移動局の最初のページング・インジケータ・ビットを含むフレームよりも２フレーム後のフレームにあることが好ましい。
【００１８】
図２は、従来技術による移動局のQPCHページング・インジケータ・ビット２０１のビット位置の例である。QPCHスロット２０３内における移動局のQPCHページング・インジケータ・ビット２０１の位置は、システム時間の関数として可変することに注目されたい。
【００１９】
被格納設定パラメータ値がQPCHページング・インジケータ・ビット２０１を監視する移動局に関して最新のものであるようにするために、移動局が、オーバーヘッド設定情報を更新した後で、すべてのQPCHページング・インジケータ・ビット２０１を、最大スロット・サイクル指標の関数である時間量の間「オン」に設定することが提案されている。好適な実施例においては、最大スロット・サイクル指標が０に設定されると、この時間量は１．２８秒である。本発明の代替の実施例においては、最大スロット・サイクル指標が０に設定される場合は、この時間量は２．５６秒または３．８４秒とすることができる。あるいは、最大スロット・サイクル指標が１に設定される場合は、この時間量は２，５６秒，５．１２秒または７．６８秒とすることができる。
【００２０】
移動局がアイドル・モードにあり、ページング・チャネルまたはクイック・ページング・チャネルを監視しているときは、近隣基地局のパイロット信号強度を測定する。近隣パイロット信号が、ページング・チャネルまたはクイック・ページング・チャネルを監視している基地局に関連するパイロット信号よりも充分に強いと移動局が判断すると、移動局は、近隣基地局にハンドオフを実行して、その近隣基地局のページング・チャネルおよびクイック・ページング・チャネルを監視する。この種のハンドオフを、アイドル・ハンドオフと呼ぶ。
【００２１】
TIA/EIA-95-Bと提案されるcdma2000規準とにより、移動局はセル間でアイドル・ハンドオフを実行する際に被格納設定パラメータ値を記憶するために１０分のタイマを有する。たとえば、移動局がセルＡから設定パラメータ値を受信し、セルＢに対してアイドル・ハンドオフを実行し、それから５分後にセルＡに対してアイドル・ハンドオフを返すと、移動局はその被格納設定パラメータ値を検索する。設定メッセージまたは一般ページ・メッセージ内のCONFIG_MSG_SEQなどのシーケンス番号が依然としてそのセルの被格納値と一致する場合、移動局は、設定パラメータ値を再び受信することで、そのバッテリまたは他の電源を無駄に使わずに済む。TIA/EIA-95-Bにより、移動局はすべての設定パラメータが最新のものとなるまで、設定パラメータ・メッセージがある時間間隔の間送付されるページング・チャネルを受信することにより、その設定パラメータ値を更新する。Cdma2000移動局も、ページング・チャネルを受信することにより、設定パラメータを更新する。別の可能性としては、すべての設定パラメータが最新のものとなるまで、ある時間的間隔の間、設定パラメータ・メッセージが送付される特殊なブロードキャスト・チャネル（BCCH）を受信することにより設定パラメータを更新する。BCCHは、PCHと類似のチャネルであり、同様に拡散され、通常は同じ周波数スペクトルにブロードキャストされる。
【００２２】
移動局がオーバーヘッド情報を格納したセルにアイドル・ハンドオフを実行するとき、基地局はその設定パラメータ値を更新する際に、１０分に比べて短い時間の間すべてのQPCHページング・インジケータ・ビットを「オン」に設定することが好ましいので、オーバーヘッド情報が最新のものであるようにするためには、ページング・チャネル・スロットの間覚醒している必要がある。この時間は、２０msないし１６０msである。このように比較的長い間覚醒することは、QPCHの目的を損なう。アイドル・ハンドオフは、セル間のソフトウェア・ハンドオフ領域内できわめて頻繁に起こりうるので、バッテリや他の電源を無駄にする。一方で、移動局が設定変更をチェックせずにアイドル・ハンドオフ後直ちにクイック・ページング・ビットの監視を始めると、その結果として、移動局が失われてしまう。すなわち、移動局はページングされても応答しない。たとえば、チャネル設定が変わると、移動局は誤ったチャネルを監視することになる。また、QPCHの電力レベルが下がると、移動局はページングされたときに応答しないことになる。オーバーヘッド情報が変更されたときは迅速に移動局を更新することが重要である。
【００２３】
ページング・チャネル・スロットの間覚醒することなく設定情報が変更されたか否かを、アイドル・ハンドオフ直後に判断できるようにすることが好ましい。
【００２４】
図３に示す本発明の好適な実施例においては、１つのQPCHビット３０１が１０ms毎に設定変更インジケータ・ビット３０３として確保される。本発明の代替の実施例においては、QPCHビットは、５ms毎に設定変更インジケータ・ビットとして確保される。さらに別の代替実施例においては、QPCHビットは、２０ms毎に設定変更インジケータ・ビットとして確保される。基地局が設定パラメータ値を変更すると、ページング・インジケータQPCHビットの場合と同様にこれもオンオフ・キーイングを利用して送信されたすべての設定変更インジケータ・ビット３０３を、設定情報変更後好ましくは１０分間は、「オン」に設定することが好ましい。これは、最大スロット・サイクルの間すべてのページング・インジケータ・ビットを設定することに追加されるものであることに留意されたい。
【００２５】
移動局がアイドル・ハンドオフを実行すると、新たな基地局に関する１０分タイマが経過していない場合は、その基地局について少なくとも１つの設定変更インジケータ・ビット３０３を受信する。代替の実施例においては、移動局は複数の設定変更クイック・ビットを受信し、組み合わせることができる。これは、基地局からの信号が弱く、移動局が設定が変更されているか否か確信できない場合のRF条件に有用である。
【００２６】
また、移動局は１つまたは２つのページング・インジケータ・ビット３０５を受信する。ページが存在しないと移動局が確信し、設定変更がないと確信する場合、次のクイック・ページング・スロットまで移動局はスリープ状態に入る。設定変更インジケータ・ビット３０３は、アイドル・ハンドオフ後は移動局にのみ監視されることに留意されたい。設定に変更がないと移動局が確信すると、次のクイック・ページング・スロットにおいては、設定変更ビット３０３を受信する必要はない。アイドル・ハンドオフ後に最初のクイック・ページング・スロットの間だけ、設定変更クイック・ビットを監視することで電力が消費されるので、これは本発明の重要な特徴である。設定変更クイック・ビットの受信後、設定が変更されたと移動局が判断すると、移動局は、通常のページング・スロットの間覚醒し、設定パラメータ値が最新のものになるまで覚醒状態にとどまる。その結果、本発明は最新の設定パラメータを受信することが必要な場合にのみ移動局を覚醒させることにより、大幅にバッテリ寿命を長くすることができる。
【００２７】
ブロードキャスト・チャネル（BCCH）が用いられ、移動局が設定変更インジケータ・ビット３０３の受信後に設定が変更されたと判断すると、移動局は覚醒して、設定パラメータ値が最新のものになるまでBCCHを受信する。移動局がBCCHとPCHの同時復調に対応しない場合は、移動局は覚醒して、ページング・インジケータ・ビットに基づいて必要な場合にまずPCHスロットを受信し、次にBCCHを受信する。この方法も、移動局がページを失うことを防ぐことができる。好ましくは、移動局はBCCHとPCHの同時復調に対応する。この場合、移動局はBCCHを受信し、ページング・インジケータ・ビットに基づいて必要に応じてPCHを同時に受信する。PCHとBCCHの同時復調は、無線受信機と関連のハードウェアとがオンであり、電力を消費する時間量を最小限に抑えることによってバッテリまたは他の電源を節約するために利用することができる。
【００２８】
移動局が新しい基地局に対してアイドル・ハンドオフを実行することが必要であると判断して、その基地局に関する有効な設定パラメータ・タイマが経過すると、移動局はページング・インジケータ・ビットまたは設定変更インジケータ・ビットを受信するために覚醒しないことで、バッテリまたは他の電源を節約しなければならない。これは、BCCHがなくPCHだけがある場合にも当てはまる。この場合BCCHが設定されると、移動局は、設定変更インジケータ・ビットを求めて覚醒することなく、BCCHを求めて覚醒することが好ましい。あるいは、移動局はページング・インジケータ・ビットを受信して、PCHを求めて覚醒するか否かを判断することもできる。
【００２９】
図４および図５は、移動局手順の流れ図４００である。移動局は、覚醒し、近隣パイロットのパイロット強度を測定することにより近隣パイロットを走査する（４０１）。移動局は、現在監視されるパイロットよりも近隣パイロットが充分に強力であるか否かを判断する（４０５）。段階４０５の結果がノーの場合は、移動局は段階４１０に進む。そうでない場合は、移動局は段階４２５に進む。移動局は覚醒し、第１ページング・インジケータ・ビットを受信する（４１０）。第１ページング・インジケータ・ビットが「オフ」であると移動局が判断すると（４１１）、移動局は段階４１５に進む。第１ページング・インジケータ・ビットが「オフ」でない場合は、移動局はスリープ状態に戻り（４１２）、再び覚醒して（４１３）、第２ページング・インジケータ・ビットを受信し（４１４）、スリープ状態に戻り（４１６）、意志決定段階４１５に進む。
【００３０】
次のPCHスロットにページがないと確信できるか否かを移動局が判断する（４１５）。いずれかのページング・インジケータ・ビットが「オフ」であると移動局が判断すると、意志決定段階４１５の結果はイエスであり、移動局は段階４３０に進む。どちらのページング・インジケータ・ビットも「オフ」でない場合は、結果はノーであり、移動局は覚醒して、それに宛てられるページを受信するまで、あるいはPCHスロット内にそれに宛てられるページがないと判断するまで、PCHを受信する（４２０）。移動局は、次に段階４３０に進む。移動局は、それが受信しなければならない次のQPCHビットまで、スリープ状態に入る（４３０）。次のQPCHビットを求めて移動局が覚醒する場合、近隣をサーチするための充分な時間をとれるようにQPCHビットより数ms早くなることがある。段階４３０の後で、移動局は段階４０１に戻る。
【００３１】
段階４０５で判断された如く近隣パイロットが現在のパイロットよりも充分に強力な場合は、移動局は新たなパイロットにアイドル・ハンドオフを実行する（４２５）。次に移動局は、新しい基地局に関してその設定パラメータ値タイマが経過したか否かを判断する（４３５）。この段階の結果がイエスの場合は、移動局は覚醒し、更新された設定パラメータを受信する（４４０）。これは、設定変更インジケータを受信せずに行われることが好ましい。設定変更インジケータを受信すると、移動局が覚醒して設定パラメータを受信する以外の選択肢がない場合に、バッテリまたは他の電源からの電力を消費してしまうためである。更新済みの設定パラメータの受信後、移動局は次のQPCHビットまでスリープ状態に入る。これは段階４３０と同様である。この後、移動局は段階４０１に戻る。
【００３２】
段階４３５で判断されるように設定タイムアウトが経過していない場合、移動局は必要に応じて、設定変更インジケータ・ビットとページング・インジケータ・ビットをQPCH上に受信する（４４５）。ページング・インジケータ・ビットの受信は、段階４１０，４１１，４１２，４１３，４１４，４１５と同様に実行される。BCCHがなく、ページング・インジケータ・ビットの１つがオフであると移動局が判断しない場合は、いずれにしてもPCHスロットを求めてこの場合は覚醒していなければならないので、設定変更インジケータ・ビットを求めて覚醒状態にとどまることは回避することができる。しかし、通常は、移動局は少なくとも１つのページング・インジケータ・ビットと少なくとも１つの設定変更インジケータ・ビットとを受信することになる。好ましくは、移動局は、第１ページング・インジケータを受信し、その受信後は、次に予定される設定変更ビットまで覚醒状態にとどまり、それを受信してから、スリープ状態に戻る。第１ページング・インジケータ・ビットが「オフ」に設定されていると移動局が判断しない場合、移動局は第２ページング・インジケータを受信するにの間に合うように覚醒する。移動局が第２ページング・インジケータを受信し、それが「オフ」に設定されていると判断するが、第１の被受信設定変更インジケータ・ビットは「オフ」に設定されていると判断しなかった場合は、移動局は第２の設定変更インジケータ・ビットを受信するために覚醒状態にとどまる。このビットは、好ましくは次に予定される設定変更インジケータ・ビットである。
【００３３】
移動局が、第２設定変更インジケータ・ビットが「オフ」に設定されていると判断すると（４４６）、移動局は好ましくはスリープ状態に入り（４４７）、次に段階４５０に進む。第２設定変更インジケータ・ビットが「オフ」に設定されていないと移動局が判断すると（４４６）、移動局は、最初の２つの設定変更インジケータ・ビットの結果を組み合わせることにより、設定変更ビットが「オフ」であるか否かを判断する（４４８）。２つの設定変更インジケータ・ビットを組み合わせた後で、設定変更がなかったと移動局が確信する場合は、移動局は好ましくはスリープ状態に入り、段階４５０に進む。設定変更インジケータ・ビットが「オフ」ではないと移動局が判断すると（４４８）、好ましくは、移動局はさらに別の設定変更ビットを求めて覚醒状態にとどまり（４４９）、再評価などを行う。あるいは、設定変更があったと確信しなくともスリープ状態に戻ることもある。いつでも移動局が設定変更インジケータ・ビットを受信し、それが「オン」であると判断すると、別の設定変更インジケータ・ビットを受信するために覚醒状態にとどまる必要はない。設定変更インジケータ・ビットを受信と、必要に応じてページング・インジケータ・ビットとを受信した後で、移動局は意志決定段階４５０に進む。
【００３４】
次に、移動局は、スロット内にページがないと確信できるか否か、また設定変更がなかったと確信できるか否かを判断する（４５０）。段階４５０の結果がイエスの場合は、移動局は段階４３０と同様に次のQPCHビットまでスリープ状態に入り（４６０）、その後段階４０１に戻る。移動局がページも設定変更もないと確信できない場合、移動局は、設定変更がなかったと確信できなければ、覚醒して最新の設定パラメータ値があることを確認する（４５５）。また、移動局は、それに宛てられたページを受信するまで、あるいはそれに宛てたページがPCHスロット内にないと判断するまで、そのページング・チャネル・スロットを求めて覚醒状態にとどまらねばならない。設定パラメータ値が最新のものであり、移動局に宛てたページがないと確認した後で、移動局はスリープ状態に入る。これは、段階４３０と同様に次のQPCHビットまで続き、その後段階４０１に進む。
【００３５】
基地局がその設定パラメータ値情報を更新する場合、好ましくは、最大スロット・サイクル指標の関数である時間量の間、すべてのQPCHページング・インジケータ・ビットを「オン」に設定する。設定パラメータ値の変更に、QPCHの電力レベルの変更が含まれる場合、この時間間隔の間の電力レベルは、古いQPCH電力レベルに設定される。これは、QPCHページング・インジケータを監視する移動局が、QPCHの電力が減少しているときに新たなパラメータを受信するために確かに覚醒するようにするため、特に重要である。減少した電力レベルが直ちに用いられると、移動局は「失われる」可能性がある。これは、移動局が設定変更を認識していないためである。第１時間間隔の後で、ページング・インジケータ・ビットの新しい電力レベルを利用することができる。
【００３６】
同様に、基地局がその設定パラメータ値情報を更新するとき、所定の時間の間、好ましくは設定情報変更後１０分間、すべての設定変更インジケータ・ビットを「オン」に設定する。設定パラメータ値の変更に、QPCHの電力レベルの変更が含まれる場合は、この時間間隔の間の設定変更インジケータ・ビットの電力値は、古いQPCH電力レベルに設定される。このことは、アイドル・ハンドオフ後のQPCH設定変更インジケータを監視する移動局が、QPCHの電力が削減されているときに新しいパラメータを受信するために確実に覚醒するようにするためには特に重要である。削減された電力レベルが直ちに用いられてしまうと、移動局は設定変更を認識しないので「失われる」ことになってしまう。この時間間隔の後で、設定変更インジケータ・ビットの電力レベルが利用されることが好ましい。
【００３７】
以下の演算子は数学的演算を定義する：
ｘは乗算を示す。
【００３８】
【数１】
は、ｘより小さいか、それと等しい最も大きな整数を示す：
【数２】
【数３】
は、ｘより大きいか、それと等しい最も小さな整数を示す：
【数４】
｜ｘ｜は、ｘの絶対値を示す：
【数５】
【数６】
は、排他的OR（モジューロ２加算）を示す。
【００３９】
min（ｘ，ｙ）はｘとｙの最小値を示す。
【００４０】
max（ｘ，ｙ）はｘとｙの最大値を示す。
【００４１】
ｘ mod yは、ｘをｙで除算した余りを示す：
【数７】
移動局がクイック・ページング・チャネル動作を支援する場合、移動局はそれに割り当てられる特定のスロット内のページング・チャネルを監視する。これについて以下に説明する。被割当スロットに関しては、移動局はスロットの第１ビットを受信できるようにページング・チャネルの監視を開始する。移動局が、ブロードキャスト・アドレスを受信するよう設定されない場合、移動局は、所定の条件が満たされるまでページング・チャネルの監視を続行する。
【００４２】
クイック・ページング・チャネルは、好ましくは、クイック・ページング・スロットと呼ばれる８０msのスロットに分割される。クイック・ページング・チャネル・プロトコルにより、移動局が、それに割り当てられるクイック・ページング・チャネル内でページング・インジケータを送信する予定をたてることが可能になる。クイック・ページング・チャネル・プロトコルは、好ましくは、移動局がクイック・ページング・スロット内で設定変更インジケータを送信する予定を立てることも可能にする。
【００４３】
図６は、本発明の好適な実施例によるクイック・ページング・チャネルの予定表を示す。移動局がスロット化モードにおいて動作中であり、クイック・ページング・チャネルに対応する場合、移動局は以下の要領でクイック・ページング・チャネル上でページング・インジケータを監視する。クイック・ページング・チャネル・スロット５０１は、ページング・チャネル・スロット５０３から２０msだけオフセットしている。移動局の被割当ページング・チャネル・スロット５０３の直前のクイック・ページング・チャネル・スロット５０１は、移動局の被割当クイック・ページング・チャネル・スロット５０５である。本発明の好適な実施例においては、２つのページング・インジケータがその被割当クイック・ページング・チャネル・スロット５０５内で１つの移動局に割り当てられる。
【００４４】
以下の例では、t*は移動局の被割当ページング・チャネル・スロット５０３の開始時刻である。ページング・インジケータは、好ましくは以下のように割り当てられる。移動局の最初のページング・インジケータは、好ましくは（t*−１００ms）と（t*−８０ms）との間で割り当てられ、５１１と記される。第２ページング・インジケータは（t*−６０ms）と（t*−４０ms）との間で割り当てられ、５１３と記される。あるいは、移動局の最初のページング・インジケータは、好ましくは（t*−８０ms）と（t*−６０ms）との間で割り当てられ、５１２と記され、第２ページング・インジケータは（t*−４０ms）と（t*−２０ms）との間で割り当てられ、５１４と記される。
【００４５】
移動局がスロット化モードにおいて動作中であり、クイック・ページング・チャネルに対応する場合、移動局は、好ましくは、そのページング・チャネルが最近監視されていた基地局にアイドル・ハンドオフを実行する際に、１つ以上の設定変更インジケータを監視する。設定変更インジケータは、好ましくは、クイック・ページング・チャネル上で１０ms毎に予定される。
【００４６】
スロット化モードで動作する移動局は、それがクイック・ページング・チャネルに対応し、ページング・チャネルを監視していない場合、好ましくは、移動局の被割当ページング・チャネル・スロット５０５を監視する。そうでない場合は、移動局は、クイック・ページング・チャネル・スロット５０５に関連する被割当ページング・チャネル・スロット５０３を監視する。
【００４７】
移動局の被割当ページング・チャネル・スロット５０５は、好ましくは以下の式が成り立つスロットである：
【数８】
ただしｔはシステム時間をフレームで表したものであり、PGSLOTは好ましくは０から２０４７までの範囲内で選択され、Ｔはスロット・サイクル長であり、好ましくは次式の如く、１．２８秒の単位で示される：
T=2i
ただしｉはスロット・サイクル指標である。
【００４８】
移動局の被割当クイック・ページング・チャネル・スロット５０１の始点に対する移動局の２つの被割当ページング・インジケータの位置を決定するために、移動局は好ましくは上記に指定されるハッシュ関数を利用する。
【００４９】
移動局は、好ましくは以下の式に従って、QPCHスロット５０１内の第１QPCHビットに対する第１被割当ページング・インジケータのビット位置を決定する：
【数９】
ただしＮは、Ｒ1を決定するために利用される図７の値である。
【００５０】
移動局は、好ましくは以下の式に従って、QPCHスロット５０１内の第１QPCHビットに対する第２被割当ページング・インジケータのビット位置を決定する：
【数１０】
ただしＮは、Ｒ2を決定するために利用される図７の値である。
【００５１】
本発明の好適な実施例は以下のように実行される。移動局は、その第１被割当ページング・インジケータを受信する。移動局が第１被割当ページング・インジケータを「オフ」であると検出しない場合、移動局は第２ページング・インジケータを受信する。移動局が第２被割当ページング・インジケータが「オフ」であると検出しない場合、移動局は好ましくは、その被割当クイック・ページング・チャネル・スロットの直後に被割当ページング・チャネル・スロットを受信する。
【００５２】
そのページング・チャネルが最近監視されていた基地局にアイドル・ハンドオフを実行する前に、スロット化モードで動作する移動局は、移動局がクイック・ページング・チャネルに対応し、新しい基地局がクイック・ページング・チャネルに対応し、移動局がページング・チャネルを監視しておらず、移動局が新しいページング・チャネル上に有効なメッセージを最後に受信してから６００秒以上経過していない場合は、好ましくは、新しい基地局の被割当クイック・ページング・チャネル上で１つ以上の設定変更インジケータを監視する。
【００５３】
移動局は、好ましくは、以下の式に従ってQPCHスロット内の第１QPCHビットに対するその設定変更インジケータ・ビットの位置を決定する：
【数１１】
ただしＮは、Ｒ2を決定するために利用される図７の値であり、Ｐは好ましくは０ないし７である。
【００５４】
移動局が、設定変更インジケータを監視し、それが「オフ」に設定されていると判断すると、移動局は、アイドル・ハンドオフ後に非スロット化モードに入ることを回避することが好ましい。
【００５５】
アイドル・ハンドオフの実行中、移動局がクイック・ページング・チャネル動作を支援し、移動局が新しいQPCHに関するQPCH設定変更インジケータが「オフ」に設定されている場合、また、移動局が新しいページング・チャネル上で最後に有効なメッセージを受信してから６００秒以上が経過していない場合は、移動局はアイドル・ハンドオフ後に非スロット化モードでの動作を開始しないことが好ましい。さもなくば、移動局は、新しいページング・チャネル上に少なくとも１つの有効な設定メッセージまたは一般ページ・メッセージを受信するまで、非スロット化モードで動作することになる。このメッセージの受信後に、移動局はスロット化モード動作を再開することができる。
【００５６】
アイドル・ハンドオフ実行後に、移動局は、古いページング・チャネル上で受信されたすべての未処理メッセージを放棄することが好ましい。
【００５７】
移動局が非スロット化モードに入ると、移動局はCONFIG_MSG_SEQsをヌルに設定する。さもなければ、移動局はCONFIG_MSG_SEQsを新しいページング・チャネルに関して格納される情報に設定する。移動局が、新しいページング・チャネルに関して設定パラメータを格納していない場合、あるいは被格納情報が最新のものでない場合、移動局はSYS_PAR_MSG_SEQs，NGHBR_LST_MSG_SEQs，EXT_NGHBR_LST_MSG_SEQs，GEN_NGHBR_LST_MSG_SEQs，CHAN_LST_MSG_SEQs，EXT_SYS_PAR_MSG_SEQsおとびGLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQsをヌルに設定する。
【００５８】
特定の手順では、Ｎ個の資源間で移動局を均等に分配することが必要になる。以下の関数は、引数として移動局のIMSIまたはESN，資源数Ｎおよび変更子DECORRを利用して、整数を戻す。変更子は、同じ移動局から得られた種々の用途の関する値を相関解除する。
【００５９】
アクセス・チャネルPN無作為化を決定するためにハッシング関数を用いようとする場合、HASH_KEY（ハッシュ・キー）は移動局のESNと等しくなければならない。さもなくば、HASH_KEYは、（IMSI_O_S1+224xIMSI_O_S2）の３２個の最下位ビットと等しいことが好ましい。
【００６０】
次の如く定義する：
・ワードＬはHASH_KEYのビット０〜１５
・ワードＨはHASH_KEYのビット１６〜３１
ただしビット０がHASH_KEYの最下位ビットである。ハッシュ値は、以下の式で計算する：
【数１２】
移動局の被割当ページング・インジケータ・ビット位置を決定するには、ハッシュ値は以下の式で求められる：
【数１３】
および
【数１４】
移動局は、図７に示される用途により、範囲Ｎと変更子DECORR，DECORR1およびDECORR2を選択することが好ましい。テーブル内では、HASH_KEY［０．．．１１］は、HASH_KEYの１２の最下位ビットを表す。
【００６１】
基地局は、クイック・ページング・チャネルに対応することができる。クイック・ページング・チャネルに対応する場合、基地局はページング・インジケータを被割当クイック・ページング・チャネル・スロット内の被割当位置にある移動局に送信する。基地局は、移動局がその被割当クイック・ページング・チャネル・スロットに続くページング・チャネル・スロット内にページング・チャネルを受信しようとする場合、ページング・インジケータを「オン」に設定する。
【００６２】
基地局がクイック・ページング・チャネルで動作する場合、設定パラメータ値が更新されると、その後で、各クイック・ページング・チャネル・スロットに関するすべてのページング・インジケータを１．２８秒のＴ単位の時間間隔の間、「オン」に設定することが好ましい：ただし
【数１５】
Ｎは、１以上の整数である。
【００６３】
基地局がクイック・ページング・チャネルと動作する場合、設定パラメータ値が変更された後で、基地局は、６００秒の時間間隔の間、各クイック・ページング・チャネルに関してすべての設定変更インジケータを「オン」に設定することが好ましい。他の場合は、基地局はすべての設定変更インジケータを「オフ」に設定する。
【００６４】
移動局の被割当クイック・ページング・チャネルを決定するために、基地局は、図７に指定されるハッシュ関数を、以下の入力値で利用することが好ましい。移動局が登録したIMSIに基づくIMSI_Sと、基地局が移動局の被割当CDMAチャネル上で送信するクイック・ページング・チャネル数である。
【００６５】
好適な実施例においては、移動局の被割当クイック・ページング・チャネル・スロットは、次式に関するスロットである：
【数１６】
ただしｔはシステム時間をフレームで表したものであり、PGSLOTは好ましくは０から２０４７までの範囲内で図７に指定されるハッシュ関数を用いて選択され、Ｔはスロット・サイクル長であり、好ましくは次式の如く、１．２８秒の単位で示される：
【数１７】
ただしｉは、スロット・サイクル指標である。
【００６６】
移動局の被割当ページング・インジケータを決定するために、基地局は、移動局で用いられたのと同じ式を用いることが好ましい。設定変更インジケータの位置を決定するためには、基地局は移動局で用いられたのと同じ式を用いることが好ましい。
【００６７】
基地局がQPCH_SUPPORTEDを「１」に設定すると、基地局はこのフィールドを、図８に指定されるパイロット・チャネルの電力レベルに相対するクイック・ページング・チャネル送信電力レベルに設定しなければならない。
【００６８】
本発明は、特定の実例に関して説明されたが、本発明は上記の説明に限られるものではなく、添付の請求項によって明記される範囲にのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の好適な実施例によるクイック・ページング・チャネルを示す。
【図２】 従来技術による移動局のクイック・ページング・チャネル・ページング・インジケータ・ビットのビット位置を示す。
【図３】 本発明の好適な実施例による、設定変更インジケータを含むクイック・ページング・チャネルを１０ms毎に示す。
【図４】 本発明の好適な実施例による、移動局を覚醒させるか否かを決定する方法の流れ図の前半部分である。
【図５】 本発明の好適な実施例による、移動局を覚醒させるか否かを決定する方法の流れ図の後半部分である。
【図６】 本発明の好適な実施例によるクイック・ページング・チャネルの予定表を示す。
【図７】 本発明の好適な実施例によるハッシュ関数変更子表である。
【図８】 本発明の好適な実施例による、QPCH電力レベル・フィールドに関わる送信電力レベルを示す表である。
本発明は、一般に通信システムに関し、さらに詳しくは、移動局を覚醒させるかを決定する方法に関する。
【０００１】
（従来の技術）
格納される設定パラメータ値が、アイドル・ハンドオフの後で常に最新のものであるようにするために、現在のcdma2000手順では、移動局は、アイドル・ハンドオフ後の通常のページング・チャネル（PCH：Paging Channel）を求めて常に覚醒状態にあることが要求される。これは、TR45.5.2.3.SIG/98.12.01.02のセクション2.6.2.1.4.2に記述される。現在のCDMAシステムでは経験的に、アイドル・ハンドオフは、通常、複数のパイロットがあるエリアに頻繁に起こることがわかっている。クイック・ページング・チャネル（QPCH：Quick Paging Channel）は、アイドル・ハンドオフ後には迂回されるので、アイドル・ハンドオフ後の最初のページング・チャネル・スロットに関してQPCHによるスタンバイ時間の改善はない。
【０００２】
格納される設定パラメータ値がQPCHページング・インジケータ・ビットを監視する移動局にとって最新のものであるようにするために、基地局は、オーバーヘッド設定情報の更新後に、すべてのQPCHページング・インジケータ・ビットを、最大スロット・サイクル指標の関数である時間の間「オン」に設定する。たとえば、現在のシステムにおいては、最大スロット・サイクル指標が０に設定されていると、基地局はすべてのQPCHページング・インジケータ・ビットを１．２８秒の間「オン」に設定する。これを、TR45.5.2.3.SIG/98.11.17.07，TR45.5.2.3.SIG/98.11.17.08およびTR45.5.2.3.SIG/98.11.18.06に説明する。
【０００３】
しかし、ある基地局に関する設定情報が変更されたときに移動局が別の移動局を監視しており、その移動局が基地局にアイドル・ハンドオフを実行しようとすると、QPCHページング・インジケータ・ビットを監視しても、移動局はその被格納設定パラメータ値を更新しないことになる。
【０００４】
かくして、アイドル・ハンドオフ後に最新の被格納設定パラメータ値を確認するための改善された方法が必要とされる。
【０００５】
（好適な実施例の説明）
本発明は、移動局を覚醒させるか否かを決定する方法を提供する。移動局には、基地局に関する第１設定パラメータが含まれる。本方法は、移動局において設定変更インジケータを受信する段階によって構成される。設定変更インジケータは、基地局に関する第１設定パラメータが、現在基地局に関連する第２設定パラメータとは異なることを知らせる。本方法は、移動局を覚醒させて、第２設定パラメータを受信する段階をさらに備える。
【０００６】
標準的なTIA/EIA-95-Bのページング・チャネル監視手順により、移動局は、一般ページ・メッセージ（General Page Message）CONFIG_MSG_SEQフィールドをチェックすることにより、その設定パラメータ値が最新のものであるか否かを判断することが好ましい。「ページ」という用語は、一般ページ・メッセージなどのページング・メッセージまたは移動局に宛てられる任意のその他のメッセージを指すことができることを理解いただきたい。あるいは、移動局は、ページング・チャネル・スロットを求めて覚醒するときに別のメッセージ内をチェックすることにより、その設定パラメータ値が最新のものであるか否かを判断する。CONFIG_MSG_SEQが移動局の被格納値と一致しない場合、移動局は、より長い時間覚醒状態にとどまり、新しい設定パラメータ値を受信する。
【０００７】
ページング・チャネルは、好ましくは、ページング・チャネル・スロットと呼ばれる８０msのスロットに分割される。スロット化されていないモードで動作する移動局に対するページングおよび制御メッセージは、どのページング・チャネル・スロット内でも受信することができる。従って、非スロット化動作モードは、移動局がすべてのスロットを監視することを要求する。非スロット化モードで動作する移動局は、常にページング・チャネルを監視することになる。
【０００８】
スロット化モードでの動作中は、移動局は、以下に示すようにしてその被格納設定パラメータ値が最新のものであることを確認することが好ましい。移動局は、その設定パラメータが最新のものでない場合は、スロット化モードで動作しないことが好ましい。
【０００９】
ページング・チャネル上のオーバーヘッド・メッセージは、好ましくは以下のようなものである：
・システム・パラメータ・メッセージ
・アクセス・パラメータ・メッセージ
・近隣リスト・メッセージ
・CDMAチャネル・リスト・メッセージ
・拡張システム・パラメータ・メッセージ
・グローバル・サービス・リダイレクション・メッセージ
・拡張近隣リスト・メッセージ
・一般近隣リスト・メッセージ
オーバーヘッド情報に対する応答動作は、移動局がオーバーヘッド・メッセージを受信するといつでも実行されることが好ましい。移動局は、被受信メッセージのデータ・フィールドから、内部被格納情報を更新する。設定パラメータとアクセス・パラメータは、設定メッセージとアクセス・パラメータ・メッセージ内に受信される。設定メッセージは好ましくは以下のようなものである：
・システム・パラメータ・メッセージ
・近隣リスト・メッセージ
・CDMAチャネル・リスト・メッセージ
・拡張システム・パラメータ・メッセージ
・グローバル・サービス・リダイレクション・メッセージ
・拡張近隣リスト・メッセージ
・一般近隣リスト・メッセージ
設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQ）は、各ページング・チャネル上に送られる設定メッセージの集合に関わる。１つ以上の設定メッセージの内容が変わると、設定メッセージ・シーケンス番号が、好ましくは増分される。受信される設定メッセージの各々について、移動局は設定メッセージに含まれる設定メッセージ・シーケンス番号を格納する（SYS_PAR_MSG_SEQs，NGHBR_LIST_MSG_SEQs，EXT_NGHBR_LST_MSG_SEQs，GEN_NGHBR_LST_MSG_SEQs，CHAN_LIST_MSG_SEQs，EXT_SYS_PAR_MSG_SEQsまたはGLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQs）。移動局は、いずれのメッセージにも含まれる最近に受信された設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs）も格納する。移動局は、設定メッセージ・シーケンス番号の被格納値を検証して、移動局が格納する設定パラメータが最新のものであるか否かを判断する。
【００１０】
設定メッセージ・シーケンス番号は、一般ページ・メッセージにも含まれる。これによって、移動局は、被格納設定パラメータが最新のものであるか否かを、設定メッセージを待たずに判断することができる。アクセス・パラメータ・メッセージには、ACC_MSG_SEQフィールドにより、独立してシーケンス番号が振られる。移動局は、好ましくは、最近に受信されたアクセス・パラメータ・メッセージ・シーケンス番号（ACC_MSG_SEQs）を格納する。
【００１１】
移動局は、好ましくは、最近に監視していたページング・チャネルから設定パラメータを格納する。移動局が最近に監視していたページング・チャネルの監視を開始すると、移動局は、設定メッセージまたは一般ページ・メッセージ内のCONFIG_MSG_SEQsを検証することにより、被格納パラメータが最新のものであるか否かを判断することができる。移動局は、特殊な値ヌルを利用し、この値が、受信されていない、あるいは最新のものでないとマークされたメッセージに関して、シーケンス番号の代わりに格納される。特殊値ヌルは、有効なメッセージ・シーケンス番号のいずれとも等しくはならない。移動局は、以下の条件がすべて真の場合に限り、被格納設定パラメータが最新のものであると見なす：
・すべての被格納設定メッセージ・シーケンス番号（SYS_PAR_MSG_SEQs，NGHBR_LIST_MSG_SEQs，EXT_NGHBR_LIST_MSG_SEQs，CHAN_LIST_MSG_SEQs，EXT_SYS_PAR_MSG_SEQs，GEN_NGHBR_LIST_MSG_SEQsおよびGLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQs）がCONFIG_MSG_SEQsに等しい；および
・CONFIG_MSG_SEQsはヌルに等しくない；および
・パラメータが格納されるページング・チャネル上で移動局が最後に有効なメッセージを受信してから６００秒以上が経過していない。
【００１２】
設定パラメータが最新でない場合は、移動局は、設定メッセージ受信を受信して直ちに被格納パラメータを処理することが好ましい。
【００１３】
システム・パラメータ・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQr）は、SYS_PAR_MSG_SEQsに格納される番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，SYS_PAR_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
アクセス・パラメータ・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、シーケンス番号ACC_MSG_SEQrがACC_MSG_SEQsと比較される。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・アクセス・パラメータ・メッセージ・シーケンス番号（ACC_MSG_SEQs = ACC_MSG_SEQr）
現在のページング・チャネル上に有効な近隣リスト・メッセージが受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、NGHBR_LST_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，NGHBR_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
CDMAチャネル・リスト・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、CHAN_LST_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，CHAN_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
拡張システム・パラメータ・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、EXT_SYS_PAR_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，EXT_SYS_PAR__MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
グローバル・サービス・リダイレクション・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、GLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，GLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
有効な拡張近隣リスト・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、EXT_NGHBR_LST_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。この比較の結果が一致であれば、移動局はこのメッセージを無視することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，EXT_NGHBR_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，NGHBR_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
有効な一般近隣リスト・メッセージがページング・チャネル上に受信されるといつでも、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrは、GEN_NGHBR_LST_MSG_SEQsに格納されるシーケンス番号と比較されることが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はメッセージ内の残りのフィールドを処理する。この比較の結果が不一致であれば、移動局は次のパラメータを格納することが好ましい；
・設定メッセージ・シーケンス番号（CONFIG_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr，GEN_NGHBR_LST_MSG_SEQs = CONFIG_MSG_SEQr）
移動局が、一般ページ・メッセージを受信するといつでも、移動局は、設定メッセージ・シーケンス番号CONFIG_MSG_SEQrをCONFIG_MSG_SEQsと比較することが好ましい。比較の結果が不一致であれば、移動局はCONFIG_MSG_SEQs を CONFIG_MSG_SEQrに設定する。
【００１４】
TR45.5は、次バージョンのTIA/EIA-95-Bにおいて、移動局のバッテリ寿命を長くするために、クイック・ページング・チャネル（QPCH）採用した。この次バージョンは、cdma2000と呼ばれる。cdma2000におけるQPCHならびにページング・チャネル（PCH）は、CDMA通信システムの共通の周波数スペクトル上にブロードキャストされるチャネルである。パイロット・チャネルもブロードキャストされる。周知の如く、チャネルは、ウォルシュ・コードまたは他の一意的な拡散コードと関連する。QPCHにより、移動局が覚醒している時間量が減る。本明細書で用いられる場合、移動局は、電源からの電力を消費して、無線周波数受信機および復調ハードウェアを利用してチャネルを復調するときに覚醒していると称する。本明細書で用いる「覚醒」とは、電源を起動させ、ページング信号の復調に必要なハードウェアに電力源を与えることを意味する。同様に、「スリープ」または「眠る」という言葉は、移動局の電源を節約する目的でハードウェアを不活化することを指す。
【００１５】
ページング・インジケータ・ビットについては、エラー修正コードまたは挟込は用いられない。その結果、ビットを受信するために覚醒する時間は、通常のページング・チャネル・スロットを受信するために覚醒する時間と比較して短い。ページング・インジケータ・ビットは、移動局に対して、ページング・チャネル・スロットがページを受信するために覚醒しようとするか否かを示す。基地局は、QPCHビットを送信するためにオンオフ・キーイングを利用する。たとえば、ある値に関して、基地局は、特定の拡散コードを利用してビット時間間隔中に特定の電力レベルで拡散スペクトル信号を送信し、他の値に関しては、基地局は特定の拡散コードを用いてビット時間間隔中に電力を送信しない。
【００１６】
移動局がQPCHビットを受信するとき、好ましくは３つの可能性がある：すなわち「オン」，「オフ」または「不明」である。「オン」は、基地局が明らかにビットを送信したことを意味する。「オフ」は基地局が明らかにビットを送信しなかったことを意味する。「不明」は、基地局がビットを送信したか否かが、基地局には確定できないことを意味する。移動局により、QPCHビット時間間隔と拡散コードの間の被受信電力が充分に強いと判断されると、移動局は基地局がビットを送信したと確信することができる。移動局が、QPCHビット時間間隔の間のパイロット電力が充分に強く、QPCHビット時間間隔と拡散コードの間の被受信電力がほとんどないと判断すると、基地局がビットを送信しなかったと確信することができる。移動局が、QPCHビット時間間隔の間のパイロット電力があまり強くないと判断すると、移動局は、基地局がビットを送信したか否かを確定することができない。
【００１７】
本発明は、図１ないし図８を参照して、さらに良く理解することができる。図１は、本発明の好適な実施例によるクイック・ページング・チャネル１００を示す。クイック・ページング・チャネル１００は、好ましくは、クイック・ページング・チャネル・スロットと呼ばれる８０msのスロット１０１に分割される。クイック・ページング・チャネル（QPCH）スロット１０３が、移動局の「通常の」８０msのページング・チャネル（PCH）スロット１０１に関連する。QPCHスロット１０３は、関連PCHスロット１０１の始点より１００ms早く始まることが好ましい。各QPCHスロット１０３は、好ましくは４つの２０msフレーム１０５〜１０８に分割される。QPCHスロット１０３において、移動局の最初のページング・インジケータ・ビットは、QPCHスロット１０３の最初の２つの２０msフレーム１０５または１０６のいずれかにあることが好ましい。移動局の第２のページング・インジケータ・ビットは、移動局の最初のページング・インジケータ・ビットを含むフレームよりも２フレーム後のフレームにあることが好ましい。
【００１８】
図２は、従来技術による移動局のQPCHページング・インジケータ・ビット２０１のビット位置の例である。QPCHスロット２０３内における移動局のQPCHページング・インジケータ・ビット２０１の位置は、システム時間の関数として可変することに注目されたい。
【００１９】
被格納設定パラメータ値がQPCHページング・インジケータ・ビット２０１を監視する移動局に関して最新のものであるようにするために、移動局が、オーバーヘッド設定情報を更新した後で、すべてのQPCHページング・インジケータ・ビット２０１を、最大スロット・サイクル指標の関数である時間量の間「オン」に設定することが提案されている。好適な実施例においては、最大スロット・サイクル指標が０に設定されると、この時間量は１．２８秒である。本発明の代替の実施例においては、最大スロット・サイクル指標が０に設定される場合は、この時間量は２．５６秒または３．８４秒とすることができる。あるいは、最大スロット・サイクル指標が１に設定される場合は、この時間量は２，５６秒，５．１２秒または７．６８秒とすることができる。
【００２０】
移動局がアイドル・モードにあり、ページング・チャネルまたはクイック・ページング・チャネルを監視しているときは、近隣基地局のパイロット信号強度を測定する。近隣パイロット信号が、ページング・チャネルまたはクイック・ページング・チャネルを監視している基地局に関連するパイロット信号よりも充分に強いと移動局が判断すると、移動局は、近隣基地局にハンドオフを実行して、その近隣基地局のページング・チャネルおよびクイック・ページング・チャネルを監視する。この種のハンドオフを、アイドル・ハンドオフと呼ぶ。
【００２１】
TIA/EIA-95-Bと提案されるcdma2000規準とにより、移動局はセル間でアイドル・ハンドオフを実行する際に被格納設定パラメータ値を記憶するために１０分のタイマを有する。たとえば、移動局がセルＡから設定パラメータ値を受信し、セルＢに対してアイドル・ハンドオフを実行し、それから５分後にセルＡに対してアイドル・ハンドオフを返すと、移動局はその被格納設定パラメータ値を検索する。設定メッセージまたは一般ページ・メッセージ内のCONFIG_MSG_SEQなどのシーケンス番号が依然としてそのセルの被格納値と一致する場合、移動局は、設定パラメータ値を再び受信することで、そのバッテリまたは他の電源を無駄に使わずに済む。TIA/EIA-95-Bにより、移動局はすべての設定パラメータが最新のものとなるまで、設定パラメータ・メッセージがある時間間隔の間送付されるページング・チャネルを受信することにより、その設定パラメータ値を更新する。Cdma2000移動局も、ページング・チャネルを受信することにより、設定パラメータを更新する。別の可能性としては、すべての設定パラメータが最新のものとなるまで、ある時間的間隔の間、設定パラメータ・メッセージが送付される特殊なブロードキャスト・チャネル（BCCH）を受信することにより設定パラメータを更新する。BCCHは、PCHと類似のチャネルであり、同様に拡散され、通常は同じ周波数スペクトルにブロードキャストされる。
【００２２】
移動局がオーバーヘッド情報を格納したセルにアイドル・ハンドオフを実行するとき、基地局はその設定パラメータ値を更新する際に、１０分に比べて短い時間の間すべてのQPCHページング・インジケータ・ビットを「オン」に設定することが好ましいので、オーバーヘッド情報が最新のものであるようにするためには、ページング・チャネル・スロットの間覚醒している必要がある。この時間は、２０msないし１６０msである。このように比較的長い間覚醒することは、QPCHの目的を損なう。アイドル・ハンドオフは、セル間のソフトウェア・ハンドオフ領域内できわめて頻繁に起こりうるので、バッテリや他の電源を無駄にする。一方で、移動局が設定変更をチェックせずにアイドル・ハンドオフ後直ちにクイック・ページング・ビットの監視を始めると、その結果として、移動局が失われてしまう。すなわち、移動局はページングされても応答しない。たとえば、チャネル設定が変わると、移動局は誤ったチャネルを監視することになる。また、QPCHの電力レベルが下がると、移動局はページングされたときに応答しないことになる。オーバーヘッド情報が変更されたときは迅速に移動局を更新することが重要である。
【００２３】
ページング・チャネル・スロットの間覚醒することなく設定情報が変更されたか否かを、アイドル・ハンドオフ直後に判断できるようにすることが好ましい。
【００２４】
図３に示す本発明の好適な実施例においては、１つのQPCHビット３０１が１０ms毎に設定変更インジケータ・ビット３０３として確保される。本発明の代替の実施例においては、QPCHビットは、５ms毎に設定変更インジケータ・ビットとして確保される。さらに別の代替実施例においては、QPCHビットは、２０ms毎に設定変更インジケータ・ビットとして確保される。基地局が設定パラメータ値を変更すると、ページング・インジケータQPCHビットの場合と同様にこれもオンオフ・キーイングを利用して送信されたすべての設定変更インジケータ・ビット３０３を、設定情報変更後好ましくは１０分間は、「オン」に設定することが好ましい。これは、最大スロット・サイクルの間すべてのページング・インジケータ・ビットを設定することに追加されるものであることに留意されたい。
【００２５】
移動局がアイドル・ハンドオフを実行すると、新たな基地局に関する１０分タイマが経過していない場合は、その基地局について少なくとも１つの設定変更インジケータ・ビット３０３を受信する。代替の実施例においては、移動局は複数の設定変更クイック・ビットを受信し、組み合わせることができる。これは、基地局からの信号が弱く、移動局が設定が変更されているか否か確信できない場合のRF条件に有用である。
【００２６】
また、移動局は１つまたは２つのページング・インジケータ・ビット３０５を受信する。ページが存在しないと移動局が確信し、設定変更がないと確信する場合、次のクイック・ページング・スロットまで移動局はスリープ状態に入る。設定変更インジケータ・ビット３０３は、アイドル・ハンドオフ後は移動局にのみ監視されることに留意されたい。設定に変更がないと移動局が確信すると、次のクイック・ページング・スロットにおいては、設定変更ビット３０３を受信する必要はない。アイドル・ハンドオフ後に最初のクイック・ページング・スロットの間だけ、設定変更クイック・ビットを監視することで電力が消費されるので、これは本発明の重要な特徴である。設定変更クイック・ビットの受信後、設定が変更されたと移動局が判断すると、移動局は、通常のページング・スロットの間覚醒し、設定パラメータ値が最新のものになるまで覚醒状態にとどまる。その結果、本発明は最新の設定パラメータを受信することが必要な場合にのみ移動局を覚醒させることにより、大幅にバッテリ寿命を長くすることができる。
【００２７】
ブロードキャスト・チャネル（BCCH）が用いられ、移動局が設定変更インジケータ・ビット３０３の受信後に設定が変更されたと判断すると、移動局は覚醒して、設定パラメータ値が最新のものになるまでBCCHを受信する。移動局がBCCHとPCHの同時復調に対応しない場合は、移動局は覚醒して、ページング・インジケータ・ビットに基づいて必要な場合にまずPCHスロットを受信し、次にBCCHを受信する。この方法も、移動局がページを失うことを防ぐことができる。好ましくは、移動局はBCCHとPCHの同時復調に対応する。この場合、移動局はBCCHを受信し、ページング・インジケータ・ビットに基づいて必要に応じてPCHを同時に受信する。PCHとBCCHの同時復調は、無線受信機と関連のハードウェアとがオンであり、電力を消費する時間量を最小限に抑えることによってバッテリまたは他の電源を節約するために利用することができる。
【００２８】
移動局が新しい基地局に対してアイドル・ハンドオフを実行することが必要であると判断して、その基地局に関する有効な設定パラメータ・タイマが経過すると、移動局はページング・インジケータ・ビットまたは設定変更インジケータ・ビットを受信するために覚醒しないことで、バッテリまたは他の電源を節約しなければならない。これは、BCCHがなくPCHだけがある場合にも当てはまる。この場合BCCHが設定されると、移動局は、設定変更インジケータ・ビットを求めて覚醒することなく、BCCHを求めて覚醒することが好ましい。あるいは、移動局はページング・インジケータ・ビットを受信して、PCHを求めて覚醒するか否かを判断することもできる。
【００２９】
図４および図５は、移動局手順の流れ図４００である。移動局は、覚醒し、近隣パイロットのパイロット強度を測定することにより近隣パイロットを走査する（４０１）。移動局は、現在監視されるパイロットよりも近隣パイロットが充分に強力であるか否かを判断する（４０５）。段階４０５の結果がノーの場合は、移動局は段階４１０に進む。そうでない場合は、移動局は段階４２５に進む。移動局は覚醒し、第１ページング・インジケータ・ビットを受信する（４１０）。第１ページング・インジケータ・ビットが「オフ」であると移動局が判断すると（４１１）、移動局は段階４１５に進む。第１ページング・インジケータ・ビットが「オフ」でない場合は、移動局はスリープ状態に戻り（４１２）、再び覚醒して（４１３）、第２ページング・インジケータ・ビットを受信し（４１４）、スリープ状態に戻り（４１６）、意志決定段階４１５に進む。
【００３０】
次のPCHスロットにページがないと確信できるか否かを移動局が判断する（４１５）。いずれかのページング・インジケータ・ビットが「オフ」であると移動局が判断すると、意志決定段階４１５の結果はイエスであり、移動局は段階４３０に進む。どちらのページング・インジケータ・ビットも「オフ」でない場合は、結果はノーであり、移動局は覚醒して、それに宛てられるページを受信するまで、あるいはPCHスロット内にそれに宛てられるページがないと判断するまで、PCHを受信する（４２０）。移動局は、次に段階４３０に進む。移動局は、それが受信しなければならない次のQPCHビットまで、スリープ状態に入る（４３０）。次のQPCHビットを求めて移動局が覚醒する場合、近隣をサーチするための充分な時間をとれるようにQPCHビットより数ms早くなることがある。段階４３０の後で、移動局は段階４０１に戻る。
【００３１】
段階４０５で判断された如く近隣パイロットが現在のパイロットよりも充分に強力な場合は、移動局は新たなパイロットにアイドル・ハンドオフを実行する（４２５）。次に移動局は、新しい基地局に関してその設定パラメータ値タイマが経過したか否かを判断する（４３５）。この段階の結果がイエスの場合は、移動局は覚醒し、更新された設定パラメータを受信する（４４０）。これは、設定変更インジケータを受信せずに行われることが好ましい。設定変更インジケータを受信すると、移動局が覚醒して設定パラメータを受信する以外の選択肢がない場合に、バッテリまたは他の電源からの電力を消費してしまうためである。更新済みの設定パラメータの受信後、移動局は次のQPCHビットまでスリープ状態に入る。これは段階４３０と同様である。この後、移動局は段階４０１に戻る。
【００３２】
段階４３５で判断されるように設定タイムアウトが経過していない場合、移動局は必要に応じて、設定変更インジケータ・ビットとページング・インジケータ・ビットをQPCH上に受信する（４４５）。ページング・インジケータ・ビットの受信は、段階４１０，４１１，４１２，４１３，４１４，４１５と同様に実行される。BCCHがなく、ページング・インジケータ・ビットの１つがオフであると移動局が判断しない場合は、いずれにしてもPCHスロットを求めてこの場合は覚醒していなければならないので、設定変更インジケータ・ビットを求めて覚醒状態にとどまることは回避することができる。しかし、通常は、移動局は少なくとも１つのページング・インジケータ・ビットと少なくとも１つの設定変更インジケータ・ビットとを受信することになる。好ましくは、移動局は、第１ページング・インジケータを受信し、その受信後は、次に予定される設定変更ビットまで覚醒状態にとどまり、それを受信してから、スリープ状態に戻る。第１ページング・インジケータ・ビットが「オフ」に設定されていると移動局が判断しない場合、移動局は第２ページング・インジケータを受信するにの間に合うように覚醒する。移動局が第２ページング・インジケータを受信し、それが「オフ」に設定されていると判断するが、第１の被受信設定変更インジケータ・ビットは「オフ」に設定されていると判断しなかった場合は、移動局は第２の設定変更インジケータ・ビットを受信するために覚醒状態にとどまる。このビットは、好ましくは次に予定される設定変更インジケータ・ビットである。
【００３３】
移動局が、第２設定変更インジケータ・ビットが「オフ」に設定されていると判断すると（４４６）、移動局は好ましくはスリープ状態に入り（４４７）、次に段階４５０に進む。第２設定変更インジケータ・ビットが「オフ」に設定されていないと移動局が判断すると（４４６）、移動局は、最初の２つの設定変更インジケータ・ビットの結果を組み合わせることにより、設定変更ビットが「オフ」であるか否かを判断する（４４８）。２つの設定変更インジケータ・ビットを組み合わせた後で、設定変更がなかったと移動局が確信する場合は、移動局は好ましくはスリープ状態に入り、段階４５０に進む。設定変更インジケータ・ビットが「オフ」ではないと移動局が判断すると（４４８）、好ましくは、移動局はさらに別の設定変更ビットを求めて覚醒状態にとどまり（４４９）、再評価などを行う。あるいは、設定変更があったと確信しなくともスリープ状態に戻ることもある。いつでも移動局が設定変更インジケータ・ビットを受信し、それが「オン」であると判断すると、別の設定変更インジケータ・ビットを受信するために覚醒状態にとどまる必要はない。設定変更インジケータ・ビットを受信と、必要に応じてページング・インジケータ・ビットとを受信した後で、移動局は意志決定段階４５０に進む。
【００３４】
次に、移動局は、スロット内にページがないと確信できるか否か、また設定変更がなかったと確信できるか否かを判断する（４５０）。段階４５０の結果がイエスの場合は、移動局は段階４３０と同様に次のQPCHビットまでスリープ状態に入り（４６０）、その後段階４０１に戻る。移動局がページも設定変更もないと確信できない場合、移動局は、設定変更がなかったと確信できなければ、覚醒して最新の設定パラメータ値があることを確認する（４５５）。また、移動局は、それに宛てられたページを受信するまで、あるいはそれに宛てたページがPCHスロット内にないと判断するまで、そのページング・チャネル・スロットを求めて覚醒状態にとどまらねばならない。設定パラメータ値が最新のものであり、移動局に宛てたページがないと確認した後で、移動局はスリープ状態に入る。これは、段階４３０と同様に次のQPCHビットまで続き、その後段階４０１に進む。
【００３５】
基地局がその設定パラメータ値情報を更新する場合、好ましくは、最大スロット・サイクル指標の関数である時間量の間、すべてのQPCHページング・インジケータ・ビットを「オン」に設定する。設定パラメータ値の変更に、QPCHの電力レベルの変更が含まれる場合、この時間間隔の間の電力レベルは、古いQPCH電力レベルに設定される。これは、QPCHページング・インジケータを監視する移動局が、QPCHの電力が減少しているときに新たなパラメータを受信するために確かに覚醒するようにするため、特に重要である。減少した電力レベルが直ちに用いられると、移動局は「失われる」可能性がある。これは、移動局が設定変更を認識していないためである。第１時間間隔の後で、ページング・インジケータ・ビットの新しい電力レベルを利用することができる。
【００３６】
同様に、基地局がその設定パラメータ値情報を更新するとき、所定の時間の間、好ましくは設定情報変更後１０分間、すべての設定変更インジケータ・ビットを「オン」に設定する。設定パラメータ値の変更に、QPCHの電力レベルの変更が含まれる場合は、この時間間隔の間の設定変更インジケータ・ビットの電力値は、古いQPCH電力レベルに設定される。このことは、アイドル・ハンドオフ後のQPCH設定変更インジケータを監視する移動局が、QPCHの電力が削減されているときに新しいパラメータを受信するために確実に覚醒するようにするためには特に重要である。削減された電力レベルが直ちに用いられてしまうと、移動局は設定変更を認識しないので「失われる」ことになってしまう。この時間間隔の後で、設定変更インジケータ・ビットの電力レベルが利用されることが好ましい。
【００３７】
以下の演算子は数学的演算を定義する：
ｘは乗算を示す。
【００３８】
【数１】
【数２】
【数４】
【数５】
【００３９】
min（ｘ，ｙ）はｘとｙの最小値を示す。
【００４０】
max（ｘ，ｙ）はｘとｙの最大値を示す。
【００４１】
ｘ mod yは、ｘをｙで除算した余りを示す：
【数７】
【００４２】
クイック・ページング・チャネルは、好ましくは、クイック・ページング・スロットと呼ばれる８０msのスロットに分割される。クイック・ページング・チャネル・プロトコルにより、移動局が、それに割り当てられるクイック・ページング・チャネル内でページング・インジケータを送信する予定をたてることが可能になる。クイック・ページング・チャネル・プロトコルは、好ましくは、移動局がクイック・ページング・スロット内で設定変更インジケータを送信する予定を立てることも可能にする。
【００４３】
図６は、本発明の好適な実施例によるクイック・ページング・チャネルの予定表を示す。移動局がスロット化モードにおいて動作中であり、クイック・ページング・チャネルに対応する場合、移動局は以下の要領でクイック・ページング・チャネル上でページング・インジケータを監視する。クイック・ページング・チャネル・スロット５０１は、ページング・チャネル・スロット５０３から２０msだけオフセットしている。移動局の被割当ページング・チャネル・スロット５０３の直前のクイック・ページング・チャネル・スロット５０１は、移動局の被割当クイック・ページング・チャネル・スロット５０５である。本発明の好適な実施例においては、２つのページング・インジケータがその被割当クイック・ページング・チャネル・スロット５０５内で１つの移動局に割り当てられる。
【００４４】
以下の例では、t*は移動局の被割当ページング・チャネル・スロット５０３の開始時刻である。ページング・インジケータは、好ましくは以下のように割り当てられる。移動局の最初のページング・インジケータは、好ましくは（t*−１００ms）と（t*−８０ms）との間で割り当てられ、５１１と記される。第２ページング・インジケータは（t*−６０ms）と（t*−４０ms）との間で割り当てられ、５１３と記される。あるいは、移動局の最初のページング・インジケータは、好ましくは（t*−８０ms）と（t*−６０ms）との間で割り当てられ、５１２と記され、第２ページング・インジケータは（t*−４０ms）と（t*−２０ms）との間で割り当てられ、５１４と記される。
【００４５】
移動局がスロット化モードにおいて動作中であり、クイック・ページング・チャネルに対応する場合、移動局は、好ましくは、そのページング・チャネルが最近監視されていた基地局にアイドル・ハンドオフを実行する際に、１つ以上の設定変更インジケータを監視する。設定変更インジケータは、好ましくは、クイック・ページング・チャネル上で１０ms毎に予定される。
【００４６】
スロット化モードで動作する移動局は、それがクイック・ページング・チャネルに対応し、ページング・チャネルを監視していない場合、好ましくは、移動局の被割当ページング・チャネル・スロット５０５を監視する。そうでない場合は、移動局は、クイック・ページング・チャネル・スロット５０５に関連する被割当ページング・チャネル・スロット５０３を監視する。
【００４７】
移動局の被割当ページング・チャネル・スロット５０５は、好ましくは以下の式が成り立つスロットである：
【数８】
T=2i
ただしｉはスロット・サイクル指標である。
【００４８】
移動局の被割当クイック・ページング・チャネル・スロット５０１の始点に対する移動局の２つの被割当ページング・インジケータの位置を決定するために、移動局は好ましくは上記に指定されるハッシュ関数を利用する。
【００４９】
移動局は、好ましくは以下の式に従って、QPCHスロット５０１内の第１QPCHビットに対する第１被割当ページング・インジケータのビット位置を決定する：
【数９】
【００５０】
移動局は、好ましくは以下の式に従って、QPCHスロット５０１内の第１QPCHビットに対する第２被割当ページング・インジケータのビット位置を決定する：
【数１０】
【００５１】
本発明の好適な実施例は以下のように実行される。移動局は、その第１被割当ページング・インジケータを受信する。移動局が第１被割当ページング・インジケータを「オフ」であると検出しない場合、移動局は第２ページング・インジケータを受信する。移動局が第２被割当ページング・インジケータが「オフ」であると検出しない場合、移動局は好ましくは、その被割当クイック・ページング・チャネル・スロットの直後に被割当ページング・チャネル・スロットを受信する。
【００５２】
そのページング・チャネルが最近監視されていた基地局にアイドル・ハンドオフを実行する前に、スロット化モードで動作する移動局は、移動局がクイック・ページング・チャネルに対応し、新しい基地局がクイック・ページング・チャネルに対応し、移動局がページング・チャネルを監視しておらず、移動局が新しいページング・チャネル上に有効なメッセージを最後に受信してから６００秒以上経過していない場合は、好ましくは、新しい基地局の被割当クイック・ページング・チャネル上で１つ以上の設定変更インジケータを監視する。
【００５３】
移動局は、好ましくは、以下の式に従ってQPCHスロット内の第１QPCHビットに対するその設定変更インジケータ・ビットの位置を決定する：
【数１１】
【００５４】
移動局が、設定変更インジケータを監視し、それが「オフ」に設定されていると判断すると、移動局は、アイドル・ハンドオフ後に非スロット化モードに入ることを回避することが好ましい。
【００５５】
アイドル・ハンドオフの実行中、移動局がクイック・ページング・チャネル動作を支援し、移動局が新しいQPCHに関するQPCH設定変更インジケータが「オフ」に設定されている場合、また、移動局が新しいページング・チャネル上で最後に有効なメッセージを受信してから６００秒以上が経過していない場合は、移動局はアイドル・ハンドオフ後に非スロット化モードでの動作を開始しないことが好ましい。さもなくば、移動局は、新しいページング・チャネル上に少なくとも１つの有効な設定メッセージまたは一般ページ・メッセージを受信するまで、非スロット化モードで動作することになる。このメッセージの受信後に、移動局はスロット化モード動作を再開することができる。
【００５６】
アイドル・ハンドオフ実行後に、移動局は、古いページング・チャネル上で受信されたすべての未処理メッセージを放棄することが好ましい。
【００５７】
移動局が非スロット化モードに入ると、移動局はCONFIG_MSG_SEQsをヌルに設定する。さもなければ、移動局はCONFIG_MSG_SEQsを新しいページング・チャネルに関して格納される情報に設定する。移動局が、新しいページング・チャネルに関して設定パラメータを格納していない場合、あるいは被格納情報が最新のものでない場合、移動局はSYS_PAR_MSG_SEQs，NGHBR_LST_MSG_SEQs，EXT_NGHBR_LST_MSG_SEQs，GEN_NGHBR_LST_MSG_SEQs，CHAN_LST_MSG_SEQs，EXT_SYS_PAR_MSG_SEQsおとびGLOB_SERV_REDIR_MSG_SEQsをヌルに設定する。
【００５８】
特定の手順では、Ｎ個の資源間で移動局を均等に分配することが必要になる。以下の関数は、引数として移動局のIMSIまたはESN，資源数Ｎおよび変更子DECORRを利用して、整数を戻す。変更子は、同じ移動局から得られた種々の用途の関する値を相関解除する。
【００５９】
アクセス・チャネルPN無作為化を決定するためにハッシング関数を用いようとする場合、HASH_KEY（ハッシュ・キー）は移動局のESNと等しくなければならない。さもなくば、HASH_KEYは、（IMSI_O_S1+224xIMSI_O_S2）の３２個の最下位ビットと等しいことが好ましい。
【００６０】
次の如く定義する：
・ワードＬはHASH_KEYのビット０〜１５
・ワードＨはHASH_KEYのビット１６〜３１
ただしビット０がHASH_KEYの最下位ビットである。ハッシュ値は、以下の式で計算する：
【数１２】
【数１３】
【数１４】
【００６１】
基地局は、クイック・ページング・チャネルに対応することができる。クイック・ページング・チャネルに対応する場合、基地局はページング・インジケータを被割当クイック・ページング・チャネル・スロット内の被割当位置にある移動局に送信する。基地局は、移動局がその被割当クイック・ページング・チャネル・スロットに続くページング・チャネル・スロット内にページング・チャネルを受信しようとする場合、ページング・インジケータを「オン」に設定する。
【００６２】
基地局がクイック・ページング・チャネルで動作する場合、設定パラメータ値が更新されると、その後で、各クイック・ページング・チャネル・スロットに関するすべてのページング・インジケータを１．２８秒のＴ単位の時間間隔の間、「オン」に設定することが好ましい：ただし
【数１５】
【００６３】
基地局がクイック・ページング・チャネルと動作する場合、設定パラメータ値が変更された後で、基地局は、６００秒の時間間隔の間、各クイック・ページング・チャネルに関してすべての設定変更インジケータを「オン」に設定することが好ましい。他の場合は、基地局はすべての設定変更インジケータを「オフ」に設定する。
【００６４】
移動局の被割当クイック・ページング・チャネルを決定するために、基地局は、図７に指定されるハッシュ関数を、以下の入力値で利用することが好ましい。移動局が登録したIMSIに基づくIMSI_Sと、基地局が移動局の被割当CDMAチャネル上で送信するクイック・ページング・チャネル数である。
【００６５】
好適な実施例においては、移動局の被割当クイック・ページング・チャネル・スロットは、次式に関するスロットである：
【数１６】
【数１７】
【００６６】
移動局の被割当ページング・インジケータを決定するために、基地局は、移動局で用いられたのと同じ式を用いることが好ましい。設定変更インジケータの位置を決定するためには、基地局は移動局で用いられたのと同じ式を用いることが好ましい。
【００６７】
基地局がQPCH_SUPPORTEDを「１」に設定すると、基地局はこのフィールドを、図８に指定されるパイロット・チャネルの電力レベルに相対するクイック・ページング・チャネル送信電力レベルに設定しなければならない。
【００６８】
本発明は、特定の実例に関して説明されたが、本発明は上記の説明に限られるものではなく、添付の請求項によって明記される範囲にのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の好適な実施例によるクイック・ページング・チャネルを示す。
【図２】 従来技術による移動局のクイック・ページング・チャネル・ページング・インジケータ・ビットのビット位置を示す。
【図３】 本発明の好適な実施例による、設定変更インジケータを含むクイック・ページング・チャネルを１０ms毎に示す。
【図４】 本発明の好適な実施例による、移動局を覚醒させるか否かを決定する方法の流れ図の前半部分である。
【図５】 本発明の好適な実施例による、移動局を覚醒させるか否かを決定する方法の流れ図の後半部分である。
【図６】 本発明の好適な実施例によるクイック・ページング・チャネルの予定表を示す。
【図７】 本発明の好適な実施例によるハッシュ関数変更子表である。
【図８】 本発明の好適な実施例による、QPCH電力レベル・フィールドに関わる送信電力レベルを示す表である。
Claims (10)
- 移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法であって、
前記移動局が所定の時間の間に基地局に関する設定パラメータを格納する段階と、
前記所定の時間内においてアイドル・ハンドオフを行い、かつ該ハンドオフの結果として前記基地局が割り当てられる場合において、
前記移動局において、前記基地局に関する設定変更インジケータを、クイック・ページング・チャネルを介して受信する段階と、
前記設定変更インジケータが前記基地局の設定パラメータにおける変更を示すか否かを判断する段階と、
前記設定変更インジケータが前記基地局の設定パラメータにおける変更を示さない場合、格納された設定パラメータを更新することなくスリープ状態となる段階と、
前記設定変更インジケータが、前記基地局の設定パラメータにおける変更を示す場合、前記移動局を覚醒させ、更新された設定パラメータを受信する段階と
を備える、移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。 - 前記格納された設定パラメータは第１設定パラメータを含み、前記更新された設定パラメータは第２設定パラメータを含み、前記設定変更インジケータは前記基地局に関する前記第１設定パラメータが前記第２設定パラメータと異なることを示し、前記第１設定パラメータが第１チャネル上において受信され、前記移動局を覚醒させて前記更新された設定パラメータを受信する前記段階は、前記第１チャネルとは別の第２チャネル上において前記移動局を覚醒させることを含む、請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
- 前記移動局において、前記第２設定パラメータを受信する段階によってさらに構成されることを特徴とする請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
- 前記移動局において、前記移動局における設定パラメータ値が最新のものであるか否かを、前記移動局がそのページング・チャネル・スロットの間覚醒するときに別のメッセージをチェックすることにより判断する段階をさらに備える、請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
- 設定シーケンス番号が移動局の被格納値と一致しない場合に、より長い時間の間覚醒状態にとどまって、新しい設定パラメータを受信する段階をさらに備える、請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
- シーケンス番号が前記基地局に関する前記被格納値と一致するとき、前記移動局が前記設定パラメータ値を再び受信することを特徴とする請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
- すべての設定パラメータが最新のものになるまで、一定の時間間隔に亘り設定パラメータ・メッセージが送付される特殊なブロードキャスト・チャネル（ＢＣＣＨ）を受信することにより設定パラメータが更新されることを特徴とする請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
- 前記移動局が複数の設定変更クイック・ビットを受信し、合成することを特徴とする請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
- 前記移動局が、設定変更クイック・ビットを受信後に設定が変更されたと判断すると、前記移動局がその通常のページング・スロットの間覚醒し、前記設定パラメータ値が最新のものになるまで覚醒状態にとどまることを特徴とする請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
- ブロードキャスト・チャネル（ＢＣＣＨ）を用いて、前記移動局が前記設定変更インジケータ・ビットの受信後に、前記設定が変更されたと判断する場合に、前記移動局が、前記設定パラメータ値が最新のものになるまで覚醒し、前記ＢＣＣＨを受信することを特徴とする請求項１記載の移動局を覚醒させるか否かを決定して設定パラメータを受信する方法。
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