JP4446732B2 - 無電解メッキ方法及び無電解メッキ装置 - Google Patents

無電解メッキ方法及び無電解メッキ装置 Download PDF

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Description

本発明は基板をメッキ液に浸漬させて基板上にメッキ層を形成する無電解メッキ方法、並びに無電解メッキ装置に関するものである。
従来より、半導体基板等に被着された電極パッド上にメッキ層を形成するための方法として無電解メッキ方法が知られている。
かかる無電解メッキ方法としては、生産性を高めるべく、複数の半導体基板に対して一度に無電解メッキ処理することが行われており、具体的には、互いの主面が対向するように配列された複数の半導体基板を、内部がメッキ液で満たされたメッキ槽に浸漬させることによって、電極パッドの一部上面にメッキ層を被着させる方法が採用されている。
なお、無電解メッキ法により形成されるメッキ層は、その膜厚がメッキ液の温度に影響を受け易く、温度が低くなるほど膜厚が薄くなる傾向にあることから、メッキ槽内のメッキ液の温度分布をできるだけ均一にすべく、図7に示す如く、メッキ槽12内のメッキ液13を半導体基板11の主面に対して略平行な方向に5mm/sec〜16mm/secの速度で流動・循環させるようにしていた。
特開平11−80969号公報 特開平7−316827号公報
しかしながら、上述した従来の無電解メッキ方法においては、メッキ槽12内のメッキ液13を半導体基板11の主面と略平行な方向に流動させていたことから、半導体基板11間の領域でのメッキ液13の流速が大きく、電極パッド上に被着される個々のメッキ層がメッキ液13の流動方向上流側で付着しにくくなる傾向にあり、それ故、流動方向上流側の電極パッドのエッジ部分でメッキ層の厚みが薄くなったり、最悪の場合、エッジ部分でメッキ層が未着となったりする課題を有していた。
本発明は上記課題に鑑み案出されたものであり、その目的は、複数の基板に対して膜厚が均一なメッキ層を被着させることが可能な無電解メッキ方法、並びに、無電解メッキ装置を提供することにある。
本発明の無電解メッキ方法は、主面同士が対向するように所定間隔を置いて配列された複数の基板を、内部にメッキ液を保持するメッキ槽に浸漬させ、該メッキ槽内のメッキ液を流動させながら、前記複数の基板の一方の主面からなるメッキ形成面にメッキ層の形成を行う無電解メッキ方法において、前記複数の基板のメッキ形成面を前記メッキ液の流動方向下流側に位置させ、前記複数の基板の主面と略直交する方向に流動するように前記メッキ液を循環させながら、該メッキ液の流動方向と略平行な方向に前記複数の基板を揺動させた後、前記複数の基板を、その主面に交わる線を回転軸として回転させることを特徴とする。
また本発明の無電解メッキ方法は、主面同士が対向するように所定間隔を置いて配列された複数の基板を、内部にメッキ液を保持するメッキ槽に浸漬させ、該メッキ槽内のメッキ液を流動させながら、前記複数の基板の一方の主面からなるメッキ形成面にメッキ層の形成を行う無電解メッキ方法において、前記複数の基板のメッキ形成面を前記メッキ液の流動方向下流側に位置させ、前記複数の基板の主面と略直交する方向に流動するように前記メッキ液を循環させながら、該メッキ液の流動方向と略平行な方向に前記複数の基板を揺動させ、かつ前記複数の基板を、その主面に交わる線を回転軸として回転させことを特徴とする。
更に本発明の無電解メッキ方法は、前記回転軸と前記基板の主面との交点が前記基板の重心もしくは重心近傍であり、前記回転軸が基板の主面と略直交することを特徴とする。
更にまた本発明の無電解メッキ方法は、前記メッキ槽内のメッキ液に、メッキ液中の成分が析出することを防止するための安定剤が含有されていることを特徴とする。
一方、本発明の無電解メッキ装置は、内部にメッキ液を保持するメッキ槽を備え、該メッキ槽内に主面同士が対向するように所定間隔を置いて配列された複数の基板を浸漬させてメッキ層の形成を行う無電解メッキ装置において、前記メッキ槽内のメッキ液が前記複数の基板の主面と略直交する方向に流動するように前記メッキ液を循環させるための循環機構と、前記複数の基板を前記メッキ液の流動方向と略平行な方向に揺動させるための揺動手段と、前記複数の基板を、その主面に交わる線を回転軸として回転させるための回転手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、互いの主面同士が対向するように配列された複数の基板を、内部にメッキ液を保持するメッキ槽に浸漬させるとともに、前記メッキ槽内のメッキ液を基板の主面と略直交する方向に流動させるようにメッキ液を循環させたことから、隣接する基板間を流動するメッキ液の速度が小さくなり、個々のメッキ層における膜厚を略均一にすることができ、従って、良好なメッキ層の形成が可能となる。
しかも本発明によれば、複数の基板をメッキ液の流動方向と略平行な方向に揺動させたことから、かかる基板の主面全域に新鮮なメッキ液が良好に供給され、基板内のメッキ条件を揃えてメッキ層の膜厚を基板内で略均一にすることができる。
また本発明によれば、基板を、その主面に対して交わる線を回転軸として回転させることにより、基板内に略満遍なく基板上に新鮮なメッキ液が良好に供給され、これによっても基板内のメッキ条件を揃えてメッキ液の膜厚を基板内で略均一にすることができる。この場合、回転軸を基板の主面に対して略直交させるとともに、回転軸と基板との交点を基板の重心もしくは重心近傍に位置させることが好ましい。
更に本発明によれば、各基板のメッキ形成面をメッキ液の流動方向下流側に設定することにより、隣接する基板の対向面のうち、一方の主面にのみがメッキ形成面となり、各基板間におけるメッキ条件を揃えることができる。従って、基板毎のメッキ層の成長速度を略均一に揃え、基板毎にメッキ層の膜厚が不均一になるといった不具合をも有効に防止することが可能となる。
以下、本発明について添付図面に基づいて詳細に説明する。
1は参考例に係る無電解メッキ装置の概略側面図であり、同図に示す無電解メッキ装置は、大略的に、複数の基板1が浸漬されるメッキ槽2と、該メッキ槽2内の基板1を揺動する揺動手段4と、メッキ槽2内のメッキ液3を循環させる循環機構7とで構成されている。
前記メッキ槽2は、テフロン(R)やステンレス等により直方体状や円柱状を成すように形成されており、その内部にメッキ液3を保持するための空洞が、上部にメッキ液3を外部へ流出させ、且つ複数の基板1を浸漬可能とするための開口が、下部にメッキ液3を流入させるための流入口がそれぞれ設けられている。
このようなメッキ槽2内に保持されたメッキ液3は後述する循環機構7の作用によって下部より上部に向かって流動してメッキ槽2の外部へ流出するとともに、循環機構7を介して再びメッキ槽2の下部に流入して循環するようになっており、これによってメッキ液3の温度がメッキ槽2内で略均一に保たれ、メッキ槽内のメッキ条件のバラツキを出来る限り小さくしている。
尚、前記メッキ槽2内のメッキ液3としては、例えば、Niメッキ層を形成する場合、硫酸ニッケルを主成分とし、安定剤としてクエン酸、エチレンジアミン四酢酸等から成る安定剤を含んだNiメッキ溶液が好適に用いられ、その温度は80℃〜90℃に設定されることが好ましい。
また前記メッキ槽2の流入口におけるメッキ液の流速Vは5mm/sec〜16mm/secに設定することが好ましく、かかる構成によってメッキ槽2内の温度差を1℃以内に抑えることが可能となる。
ここでメッキ槽2の流入口におけるメッキ液3の流速Vが5mm/secよりも小さいと、メッキ液3の温度がメッキ槽2内で不均一となる傾向にあり、一方、流入口におけるメッキ液3の流速Vが16mm/secよりも大きいと、流速が速すぎてメッキ槽2内に多量の乱流が発生しやすくなり、メッキ条件が不安定となるおそれがある。従って、メッキ槽2の流入口におけるメッキ液3の流速Vを5mm/sec〜16mm/secの範囲内に設定することが好ましい。
また前記メッキ槽2内に浸漬される複数の基板1は、Si等の半導体材料やAl等の絶縁材料により平板状に形成され、一方主面にアルミニウムや銅等の金属材料からなる図示しない多数の電極パッドが被着されており、図示しない治具等によって互いの主面同士が略平行に対向するように配列されている。尚、隣接する基板間の間隔は2mm〜20mmに設定される。
このような基板1は、主面をメッキ槽2内のメッキ液3の流動方向に対して略直交させた形で配されているため、メッキ槽2内を流動するメッキ液3が基板端部を回り込むようにして隣接する基板1間の領域に流れ込み、隣接する基板1間のメッキ液3の流速Vをメッキ槽2の流入口におけるメッキ液3の流速Vの10%〜20%になるまで小さくすることができる。例えば、メッキ槽2内のメッキ液3の流速Vが5mm/sec〜16mm/secである場合、隣接する基板1間のメッキ液3の流速Vを0.5mm/sec〜3.2mm/sec程度にまで低減することができる。
従って、基板1の電極パッド上に形成される個々のメッキ層の膜厚を略均一な良質のメッキ層を形成することが可能となる。
尚、前記隣接する基板1の対向する主面のうち、一方の主面にのみメッキ層を形成するようにするため、全ての基板1のメッキ形成面(電極パッドの形成面)メッキ液3の流動方向下流側に配置されている。これによって各基板1間の領域で片面のみにメッキ形成面が配されることになり、各基板1間におけるメッキ条件のバラツキを有効に防止し、メッキ層の成長速度を基板1間で略均一に揃えることができる。従って、基板1毎にメッキ層の膜厚が大きく異なることを有効に防止することが可能となる。
一方、前記メッキ槽2内の基板1を揺動するための揺動手段4は、例えば、前記複数の基板1を保持する保持部材5と、該保持部材5を上下方向(基板1の主面と直交する方向)に揺動させるモーター6とで構成されており、モーター6の動作によって保持部材5と共に基板1を上下方向に揺動させ、メッキ液3の流れを適度に乱すことにより、メッキ液3が滞留しやすい基板主面の中央域に適度な流速を付与する作用を為す。
それ故、新鮮なメッキ液3が基板主面の中央域、両端域に良好に供給されることとなり、基板1内におけるメッキ層の膜厚のバラツキを小さくすることができる。
尚、前記揺動手段4を構成する保持部材5は、図2に示す如く、テフロン(R)等によって下部に基板を保持する直方体状を成す基板保持部を備えた構造を有しており、該基板保持部の側部には基板1の端面側よりメッキ液3を流入させるために開口が設けられている。
また前記揺動手段4により揺動される基板1の揺動速度は、5cm/sec〜10cm/secに、揺動頻度は0.5回/min〜2回/minにそれぞれ設定することが好ましく、前記揺動手段4の揺動速度が5cm/secよりも小さいと、基板間の間隔が2mm未満の時、基板間の領域にメッキ液を適度に流動させることが難しくなる傾向にあり、また揺動速度が10cm/secよりも大きいと、基板間のメッキ液の流れが不安定になり易く、メッキ条件が不安定になる傾向にある。一方、揺動手段4の揺動頻度が0.5回/minよりも少ないと、基板間の間隔が2mm未満の時、基板の主面全域に新鮮なメッキ液を良好に供給することが難しくなる傾向にあり、一方、揺動手段4の揺動頻度が2回/minよりも多いと、基板間のメッキ液の流れが不安定になり易く、メッキ条件が不安定になる傾向にある。従って、前記揺動手段4の揺動速度を5cm/sec〜10cm/secの範囲内に、揺動頻度を0.5回/min〜2回/minの範囲内に設定することが好ましい。
そして、前記メッキ槽2内のメッキ液3を循環させる循環機構7は、図示しないヒータによって所定の温度(例えば80℃〜90℃)に保持されたメッキ液3を有するリザーブタンク8と、該リザーブタンク8内のメッキ液3をメッキ槽2内の流入口に供給するためのポンプ9と、メッキ槽2を内部に収容し、該メッキ槽2の開口より流出したメッキ液3を受ける受液槽10とを含んで構成されており、リザーブタンク8内のメッキ液3をポンプ9を用いてメッキ槽2に供給するとともに、メッキ槽2内より溢れて流出したメッキ液3を受液槽10を介してリザーブタンク8内に戻すことによって、メッキ槽2内のメッキ液3が循環され、メッキ槽2内でメッキ液3の温度を略均一に成すことができる。
かくして、上述した無電解メッキ装置は、内部にメッキ液3を保持するメッキ槽2内に複数の基板1を浸漬させるとともに、メッキ槽2内のメッキ液3を基板1の主面に対して直交する方向に流動するようにメッキ液3を循環させ、前記複数の基板1をメッキ液3の流動方向に揺動させることによって基板1上にメッキ層が形成される。
次に上述した無電解メッキ装置を用いて行う無電解メッキ方法について図3を用いて説明する。
工程(1):まず、内部にメッキ液3を有するメッキ槽2を準備し、該メッキ槽2内のメッキ液3を上述した循環機構7を用いてメッキ槽2の下部より上部に向かって流動・循環させる(図3(a))。
工程(2):次に、複数の基板1を準備し、これらの主面同士が対向するように配列した状態で保持部材5にセットし、該保持部材5と共に基板1をメッキ槽2内のメッキ液3に浸漬させる(図3(b))。
このとき、複数の基板1を、その主面がメッキ液3の流動方向に対して略直交するように浸漬させることが重要であり、これによって隣接する基板1間を流動するメッキ液3の速度を小さくすることができ、個々のメッキ層における膜厚を略均一にすることができる。
工程(3):続いて、メッキ液3に浸漬させた複数の基板1を、上下方向(メッキ液3の流動方向と略平行な方向)に上述した所定の頻度、速度で揺動させる(図3(c))。
このため、メッキ液3の流れが適度に乱れ、メッキ液3が滞留しやすい基板主面の中央域に適度な流速を付与することができ、それ故、新鮮なメッキ液3が基板主面の中央域、両端域に良好に供給されることとなり、基板1内におけるメッキ層の膜厚のバラツキを小さくすることができる。
また前記各基板の一主面、すなわち、電極パッドの形成面を、メッキ液の流動方向下流側にすることにより、全ての基板間の領域で片面のみメッキがされ、各基板1間の領域においてメッキ層の成長速度を略均一に揃えることができる。従って、基板1毎にメッキ層の膜厚が不均一になるといった不具合も有効に防止することが可能となる。
4は本発明の実施形態に係る無電解メッキ装置の概略側面図、図5は図4の保持部材の斜視図である。本実施形態に係る無電解メッキ装置が参考例と大きく異なる点は上述の揺動手段4に加え、基板1を回転させる回転手段21とを備えていることである。
本実施形態においては、揺動手段4と回転手段21とは共通の部材により構成され、これら揺動手段4及び回転手段21は、複数の基板1を保持する保持部材5と、該保持部材5に接続され、上下方向に伸縮可能で、且つ軸方向に回転可能な軸部材22と、該軸部材22の伸縮及び回転を制御するモーター6とで構成されており、モーター6の動作によって保持部材5と共に基板1を上下方向に揺動させ、基板1を、主面に対して略直交する線を回転軸として回転させ、メッキ液3の流れを適度に乱すことにより、メッキ液3が滞留しやすい基板主面の中央域に適度な流速を付与する作用を為す。
それ故、新鮮なメッキ液3が基板主面の中央域、両端域に良好に供給されることとなり、基板1内におけるメッキ層の膜厚のバラツキを小さくすることができる。
尚、前記揺動手段4及び回転手段21を構成する軸部材22は、耐薬品性を有するテフロン(R)及びポリプロピレン等により形成されており、任意に揺動、回転速度及び揺動距離を制御することができる構成を有している。
また基板1の回転速度は、1rpm〜20rpmに、回転頻度は0.5回/min〜2回/minにそれぞれ設定することが好ましく、前記基板1の回転速度が1rpmよりも小さいと、基板間の間隔が2mm未満の時、基板間の領域にメッキ液を適度に流動させることが難しくなる傾向にあり、また回転速度が20rpmよりも大きいと、基板間のメッキ液の流れが不安定になり易く、メッキ条件が不安定になる傾向にある。一方、基板1の回転頻度が0.5回/minよりも少ないと、基板間の間隔が2mm未満の時、基板の主面全域に新鮮なメッキ液を良好に供給することが難しくなる傾向にあり、一方、基板1の回転頻度が2回/minよりも多いと、基板間のメッキ液の流れが不安定になり易く、メッキ条件が不安定になる傾向にある。従って、前記基板1の回転速度を1rpm〜20rpmの範囲内に、回転頻度を0.5回/min〜2回/minの範囲内に設定することが好ましい。
基板1の回転軸は、本実施形態のように基板1の主面に対して略直交させることが好ましい。また前記回転軸は基板1の重心または基板1の重心近傍とすることが好ましい。これらの場合、基板1の回転が安定化し、新鮮なメッキ液が良好に基板内に供給される。
次に、本実施形態の無電解メッキ装置を用いて行う無電解メッキ方法について図5を用いて説明する。工程(1)および工程(2)は参考例における無電解メッキ方法と同様であるので、説明を省略する(図6(a)、(b)参照)。
工程(3):続いて、メッキ液3に浸漬させた複数の基板1を、上下方向(メッキ液3の流動方向と略平行な方向)に上述した所定の頻度、速度で揺動させるとともに、基板1の主面に対する法線を回転軸として回転させる(図6(c))。
このため、メッキ液3の流れが適度に乱れ、メッキ液3が滞留しやすい基板主面の中央域に適度な流速を付与することができ、それ故、新鮮なメッキ液3が基板主面の中央域、両端域に良好に供給されることとなり、基板1内におけるメッキ層の膜厚のバラツキを小さくすることができる。
また前記各基板の一主面、すなわち、電極パッドの形成面を、メッキ液の流動方向下流側にすることにより、全ての基板間の領域で片面のみメッキがされ、各基板1間の領域においてメッキ層の成長速度を略均一に揃えることができる。従って、基板1毎にメッキ層の膜厚が不均一になるといった不具合も有効に防止することが可能となる。
尚、本発明は上述の実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更・改良が可能である。
例えば、上述の実施形態においては、Niメッキ層を無電解メッキによって形成する場合について説明したが、Auメッキ層やCuメッキ層を形成する場合にも本発明は適用可能である。
また上述の実施形態において、メッキ槽2やリザーブタンク8内のNiメッキ液中に窒素やアルゴン等の不活性ガスを吹き込むことにより、Niメッキ液中の酸素濃度を低下させてNiメッキ液が活性化され、メッキ層の成長速度を向上させることができるという利点がある。
参考例1)
次に、上述した無電解メッキ装置を用いて基板に対して無電解メッキを行うことにより、上述の効果を確かめる実験を行った。
まず表面にAlから成る多数の電極パッドを有するSi基板を、隣接するSi基板の主面同士が対向するように配列するとともに、これらのSi基板を、内部にメッキ液を保持するメッキ槽に浸漬させる無電解メッキ法によって電極パッド上にNiメッキ層を形成する実験を行い、個々のNiメッキ層における膜厚のバラツキ、各Si基板内における膜厚のバラツキ、各Si基板間におけるNiメッキ層の膜厚のバラツキを測定した。このとき、メッキ槽内のメッキ液をSi基板の主面と略直交する方向に流動するようにメッキ液を循環させるとともに、該メッキ液の流動方向と略平行な方向に複数のSi基板を揺動させることとし、更に、Si基板のメッキ形成面、すなわち、電極パッド形成面を、メッキ液の流動方向下流側に設定した。
尚、メッキ層の膜厚バラツキは、膜厚の測定値の標準偏差をσ、測定値の平均値をXとした場合、[(3σ×2)/X]×100%で算出される値に定義し、測定点数は個々のメッキ層の膜厚バラツキを測定する場合は、各メッキ層において3箇所、基板内及び各基板間のメッキ層の膜厚バラツキを測定する場合は、各基板内の全域で18箇所とした。
また前記Si基板としては、直径6インチの円盤状のウエハを5枚使用し、Si基板同士の間隔を5mmとした。また、流入口におけるメッキ液の流速を6.7mm/sec、Si基板の揺動速度を5cm/sec,揺動頻度を0.5回/minとし、これらの条件でSi基板をメッキ槽内に10分間浸漬してNiメッキ層を形成した。
その結果、各Si基板に形成された個々のNiメッキ層における膜厚バラツキは1.6%、Si基板内におけるNiメッキ層の膜厚バラツキは6.9%、各Si基板間のNiメッキ層の膜厚バラツキは6.1%であり、いずれの膜厚バラツキも小さく抑えることができた。
参考例2)
参考例2では参考例1でのSi基板の揺動に代えて、Si基板をSi基板の重心を通る法線を軸に回転させて無電解メッキを行った。Si基板の回転速度を5rpm,回転頻度を2回/minとし、その他の条件は参考例1と同様とした。
その結果、Si基板に形成された個々のNiメッキ層における膜厚バラツキは2.0%、Si基板内におけるNiメッキ層の膜厚バラツキは7.5%、各Si基板間のNiメッキ層の膜厚バラツキは6.5%であり、いずれの膜厚バラツキも小さく抑えることができた。
(実施例
実施例では参考例2にSi基板を揺動を加えた。先にSi基板の揺動を行い、その後、回転させた。なお、揺動条件は参考例1と同様であり、その他の条件は参考例2と同様とした。
その結果、Si基板に形成された個々のNiメッキ層における膜厚バラツキは1.0%、Si基板内におけるNiメッキ層の膜厚バラツキは3.4%、各Si基板間のNiメッキ層の膜厚バラツキは3.0%であり、いずれの膜厚バラツキも小さく抑えることができた。
(比較例1)
本発明の有用性を明確にするため、比較例を例示する。
まず比較例1として、上述した複数のSi基板の主面をメッキ液の流動方向に対して略平行に配置させるとともに、Si基板の揺動を行わずに実験を行った。また隣接する基板のメッキ面同士が対向しないように基板を配置した。その他の条件は参考1、2と全く同じ条件で無電解メッキを行った。その結果、Si基板に形成された個々のNiメッキ層における膜厚バラツキは10.0%、Si基板内におけるNiメッキ層の膜厚バラツキは18.0%、各Si基板間のNiメッキ層の膜厚バラツキは43.8%であり、いずれも膜厚バラツキが実施例と比べて大きくなった。
(比較例2)
次に比較例2として、参考例1と同様にSi基板をメッキ液の流動方向に対して略直交するように配置させるものの、Si基板の揺動を行わずに実験を行った。他の条件は参考と全く同じである。
その結果、Si基板に形成された個々のNiメッキ層における膜厚バラツキは3.2%、Si基板内におけるNiメッキ層の膜厚バラツキは13.5%、各Si基板間のNiメッキ層の膜厚バラツキは10.2%であり、いずれも比較例1よりは膜厚バラツキが小さいものの、実施例と比べると膜厚バラツキは大きく、特にSi基板内でのNiメッキ層の膜厚バラツキが大きくなった。
(比較例3)
次に比較例3として、Si基板を参考例1と同様にメッキ液の流動方向に対して直交するように配置させ、Si基板の揺動を行うものの、Si基板のメッキ面、(電極パッド形成面)同士を対向させた状態で無電解メッキをする実験を行った。他の条件は参考と全く同じである。
その結果、Si基板に形成された個々のNiメッキ層における膜厚バラツキは2.4%、Si基板内におけるNiメッキ層の膜厚バラツキは8.2%、各Si基板間のNiメッキ層の膜厚バラツキは9.5%であり、いずれも比較例1、2よりは膜厚バラツキが小さいものの、実施例と比べると膜厚バラツキは大きく、特にSi基板間のNiメッキ層の膜厚バラツキが大きくなった。
以上の結果から、個々のメッキ層における膜厚バラツキ、基板内におけるNiメッキ層の膜厚バラツキを小さくするには、前記メッキ槽内のメッキ液が基板の主面と略直交する方向に流動するようにメッキ液を循環させるとともに、該メッキ液の流動方向と略平行な方向に複数の基板を揺動させること、あるいは、基板を、回転軸を中心に回転させることが重要であり、また、各基板間のメッキ層の膜厚バラツキを小さくするには、全ての基板のメッキ形成面をメッキ液の流動方向下流側に設定することが重要であることがわかる。
また基板の揺動と回転を組み合わせると、特に効果的であることがわかる。
参考例る無電解メッキ装置の側面図である。 図1の無電解メッキ装置を構成する保持部材の斜視図である。 (a)〜(c)は参考例る無電解メッキ方法を説明するための側面図である。 本発明の実施形態にる無電解メッキ装置の側面図である。 図4の無電解メッキ装置を構成する保持部材の斜視図である。 (a)〜(c)は本発明の実施形態にる無電解メッキ方法を説明するための側面図である。 従来の無電解メッキ装置の側面図である。
符号の説明
1・・・基板
2・・・メッキ槽
3・・・メッキ液
4・・・揺動手段
5・・・保持部材
6・・・モーター
7・・・循環機構
8・・・リザーブタンク
9・・・ポンプ
10・・・受液槽
21・・・回転手段
22・・・軸部材

Claims (5)

  1. 主面同士が対向するように所定間隔を置いて配列された複数の基板を、内部にメッキ液を保持するメッキ槽に浸漬させ、該メッキ槽内のメッキ液を流動させながら、前記複数の基板の一方の主面からなるメッキ形成面にメッキ層の形成を行う無電解メッキ方法において、
    前記複数の基板のメッキ形成面を前記メッキ液の流動方向下流側に位置させ、前記複数の基板の主面と略直交する方向に流動するように前記メッキ液を循環させながら、該メッキ液の流動方向と略平行な方向に前記複数の基板を揺動させた後、前記複数の基板を、その主面に交わる線を回転軸として回転させることを特徴とする無電解メッキ方法。
  2. 主面同士が対向するように所定間隔を置いて配列された複数の基板を、内部にメッキ液を保持するメッキ槽に浸漬させ、該メッキ槽内のメッキ液を流動させながら、前記複数の基板の一方の主面からなるメッキ形成面にメッキ層の形成を行う無電解メッキ方法において、
    前記複数の基板のメッキ形成面を前記メッキ液の流動方向下流側に位置させ、前記複数の基板の主面と略直交する方向に流動するように前記メッキ液を循環させながら、該メッキ液の流動方向と略平行な方向に前記複数の基板を揺動させ、かつ前記複数の基板を、その主面に交わる線を回転軸として回転させことを特徴とする無電解メッキ方法。
  3. 前記回転軸と前記基板の主面との交点が前記基板の重心もしくは重心近傍であり、前記回転軸が前記基板の主面と略直交することを特徴とする請求項1または2に記載の無電解メッキ方法。
  4. 前記メッキ槽内のメッキ液に、メッキ液中の成分が析出することを防止するための安定剤含有さることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の無電解メッキ方法。
  5. 内部にメッキ液を保持するメッキ槽を備え、該メッキ槽内に主面同士が対向するように所定間隔を置いて配列された複数の基板を浸漬させてメッキ層の形成を行う無電解メッキ装置において、
    前記メッキ槽内のメッキ液が前記複数の基板の主面と略直交する方向に流動するように前記メッキ液を循環させるための循環機構と、前記複数の基板を前記メッキ液の流動方向と略平行な方向に揺動させるための揺動手段と、前記複数の基板を、その主面に交わる線を回転軸として回転させるための回転手段とを備えたことを特徴とする無電解メッキ装置。
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