JP4446266B2 - 軽量間仕切り壁用配線ボックス及び軽量間仕切り壁用配線ボックス装置 - Google Patents
軽量間仕切り壁用配線ボックス及び軽量間仕切り壁用配線ボックス装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の軽量間仕切り壁に固定具を介して配設される軽量間仕切り壁用配線ボックス及び軽量間仕切り壁用配線ボックス装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、住宅などの建築物の室内は軽量間仕切り壁で区画されている。図14乃至図16に示すように、床面に立設された軽量間柱41の側壁に2枚の軽量間仕切り壁42が一定間隔をおいて平行に取付けられている。そして、2枚の軽量間仕切り壁42で挟まれた隙間内には、固定具21を介して配線ボックス2が配設されている。
【0003】
前記固定具21は金属製板材からなり、2本の軽量間柱41の間に架設されている。前記固定具21は、平板の幅方向の両端部にフランジを設けて断面略C字状に形成された僅かに大きさの異なる2本の外側固定板22と内側固定材23とを嵌合し、互いに長さ方向に摺動して全体の長さを調整できるようになっており、これによって、間隔の異なる軽量間柱41に対応して架設できるようになっている。そして、前記固定具21の幅方向中央にはねじ34が螺着または挿通される複数の長孔24が一定間隔毎に長さ方向に沿って設けられている。そこで、前記ねじ34を前記長孔24に螺着し、または、挿通してナットを取付ければ、前記配線ボックス2はこのねじ34により、前記固定具21に対するその長さ方向即ち水平方向への移動と前記配線ボックス2自身の上下方向の回動とが規制され、前記固定具21に対して一定位置に保持される。
【0004】
一方、前記配線ボックス2は合成樹脂製で、一面が開口した有底箱体状に形成されている。前面に設けられた開口3の周縁の2箇所には、内部空間側に向けて突出する突出部8が形成されており、この突出部8にはカバー取付孔9が形成されている。また、底壁4は平板状に形成されており、前記固定具21と平面的に当接するようになっている。更に、側壁6及び底壁4には打抜きによって図示しないケーブルを挿通するための挿通孔を形成できるノック7が設けられている。
【0005】
前記配線ボックス2の開口3には塗代カバー31を取付けることができる。この塗代カバー31は、図17に示すように、四角枠状に形成されており、中央の開口の周縁には、前記配線ボックス2の突出部8のカバー取付孔9と対向して2箇所にねじが挿通される挿通孔31aが設けられているとともに、配線器具取付枠33を取付けるための枠取付孔31bが4箇所に設けられている。
【0006】
前記配線器具取付枠33には複数個、図17においては3個の配線器具32を取付けることができ、上下2箇所に設けられた挿通孔33aにねじ34を挿通して前記塗代カバー31の4箇所の枠取付孔31bに螺着し、2個を横に並設できるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般に、室内を区画するために、軽量間柱41の側壁に取付けられる2枚の軽量間仕切り壁42の隙間は小さいので、配線ボックス2の底壁4を固定具21に取着したときの軽量間仕切り壁42との干渉を防止するために、配線ボックス2の高さを小さくしなければならなかった。その結果、ケーブル、配線器具等の収容能力が減少し、無理にケーブル等を押込めば、ケーブル等を破損し、接触不良となるおそれがあった。
【0008】
また、前記配線ボックス2は固定具21の長孔24に螺着または挿通されたねじ34のみによって、前記固定具21に対するその長さ方向即ち水平方向への移動と前記ねじ34を軸とした前記配線ボックス2自身の上下方向の回動とが規制され、前記固定具21に対して一定位置に保持されるものとなっていたため、取付具である前記ねじ34には過大な負担が加わっていた。
【0009】
更に、配線ボックス2の開口縁部には塗代カバー31を取付けるためのカバー取付孔9のみが設けられ、配線器具取付枠33は前記塗代カバー31の開口周縁に設けられた枠取付孔31bにねじ34を螺着して取付けられており、配線器具取付枠33は塗代カバー31を介して配線ボックス2に取付けられていた。このため、前記塗代カバー31を取付ける必要がないときでも、前記塗代カバー31を介在させて配線器具取付枠33を配線ボックス2に取付けなければならず、配線ボックス2の高さをより一層小さくしなければならなかった。
【0010】
そこで、本発明は、建築物室内を区画する軽量間仕切り壁間の狭い隙間内に固定具を介して配設された場合でも、ケーブル、配線器具等の所要の収容能力を確保できるとともに、ねじ等の取付具に無理な負担をかけることなく前記軽量間仕切り壁間に配設された固定具に取着できる軽量間仕切り壁用配線ボックス及び軽量間仕切り壁用配線ボックス装置の提供を課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックスは、軽量間仕切り壁内に配設されるものであって、前記軽量間仕切り壁内に配設するための固定具に取着可能な取着部を底壁外側に有し、前記取着部に取着された固定具が底壁外面より開口側に位置するよう前記底壁に凹部が形成されたものである。
【0012】
本発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックスは、前記凹部が、取着部に取着された固定具を底壁外面から突出させることなく収容するものである。
【0013】
本発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックスは、前記凹部に、取着部に取着された固定具の端部側壁が当接する当接部が形成されたものである。
【0014】
本発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックスは、前記凹部が、取着される固定具の外部形状に沿った形状に形成されたものである。
【0015】
本発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックスは、前記凹部が、底壁の中央を横断するように形成されたものである。
【0016】
本発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックスは、前記取着部が、固定具に弾性的に取着可能なものである。
【0017】
請求項1にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックス装置は、軽量間仕切り壁内に配設され、前面に開口を有する配線ボックスと前記軽量間仕切り壁内に前記配線ボックスを固定するための固定具とを備えた軽量間仕切り用配線ボックス装置であって、
前記配線ボックスは、前記固定具に取着可能で、その反対側が開口とされた取着部を底壁外側に有し、前記取着部に取着された固定具が底壁外面より開口側に位置するよう前記底壁に凹部が形成され、前記底壁の該凹部の部分は、前記配線ボックスの内部空間に突出し、
前記固定具は、平板状であって、その長手方向に沿うように複数の長孔が形成されており、前記凹部は、その開口幅と取着される固定具の幅とがほとんど同一にされるとともに、取着部に取着された固定具の端部側壁が当接する当接部を備えてなり、
前記固定具に対して該凹部を対向させた状態で、該固定具に一方向に近接させることで前記凹部に固定具を取着可能で、前記凹部に前記固定具を取着した状態で、前記凹部に設けられた取付穴の凹部幅方向の位置が、前記固定具の長穴の固定具幅方向の位置に対応したものとなっていることを特徴とする。
【0018】
請求項2にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックス装置は、請求項1に記載の凹部が、取着部に取着された固定具を底壁外面から突出させることなく収容するものである。
【0019】
請求項1にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックス装置は、前記凹部に、取着部に取着された固定具の端部側壁が当接する当接部が形成されたものである。
【0020】
請求項1の発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックス装置は、前記凹部が、取着される固定具の外部形状に沿った形状に形成されたものである。
【0021】
請求項1の発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックス装置は、前記凹部が、底壁の中央を横断するように形成されたものである。
【0022】
請求項1の発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックス装置は、前記固定具が、平板状に形成されたものである。
【0023】
請求項3の発明にかかる軽量間仕切り壁用配線ボックス装置は、請求項1または請求項2に記載の取着部が、固定具に弾性的に取着可能なものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1乃至図11に基づいて説明する。図において、住宅などの建築物の室内は軽量間仕切り壁42によって区画されており、床面に立設された軽量間柱41の2面の側壁に2枚の前記軽量間仕切り壁42が一定間隔をおいて平行に取付けられている。そして、2枚の軽量間仕切り壁42で挟まれた隙間内には、固定具21を介して配線ボックス2が配設されている。ここで、これらの配線ボックス2と固定具21とは配線ボックス装置1を構成している。
【0025】
前記固定具21は金属製板材からなり、2本の軽量間柱41の間に架設されている。前記固定具21は、平板の幅方向の両端部にフランジを設けて断面略C字状に形成された僅かに大きさの異なる2本の外側固定板22と内側固定板23とを嵌合し、互いに長さ方向に摺動して長さを調整できるようになっており、これによって、間隔の異なる軽量間柱41に対応して架設できるようになっている。そして、前記固定具21の幅方向中央にはねじ34が螺着または挿通される複数の長孔24が一定間隔毎に長さ方向に沿って設けられている。また、前記外側固定板22及び内側固定板23のそれぞれの一方の端部には板材を直角方向に折曲してなるフランジ25が設けられており、これらのフランジ25に設けたねじ取付孔にねじを挿通し、或いは、これらのフランジ25の外面に両面テープを貼着して接着し、これらの外側固定板22及び内側固定板23を前記軽量間柱41の側面に取付けできるようになっている。
【0026】
ここで、前記固定具21は外側固定板22と内側固定板23との2部材で構成しているが、1枚の平板のみによって構成しても構わない。また、前記固定具21は2本の軽量間柱41の間に架設されているが、1本の軽量間柱41に水平に片持ち構造として取付けることもできる。なお、前記固定具21の外側固定板22及び内側固定板23は平板の幅方向の両端部にフランジを設けて断面略C字状に形成されているが、請求項の平板状に形成された固定具には前記平板の幅方向の両端部にフランジを設けた固定具も含まれる。
【0027】
一方、前記配線ボックス2は合成樹脂製で、一面が開口した有底箱体状に形成されている。前面に設けられた開口3の周縁には、内部空間側に向けて突出する突出部8が形成されており、この突出部8にはカバー取付孔9が設けられている。また、側壁6及び底壁4には打抜きによって図示しないケーブルを挿通するための挿通孔を形成できるノック7が設けられている。
【0028】
更に、前記配線ボックス2の底壁4の中央には水平方向に一定幅の凹部5が形成されており、この凹部5に前記固定具21を水平方向に収容できるようになっている。前記凹部5は前記固定具21の厚さと略同一の深さを有するとともに、前記固定具21の外部形状に沿った形状に形成されている。そして、底壁4の凹部5には水平方向に所定の間隔をおいて3個の取付孔5aが設けられており、前記固定具21を前記凹部5内に収容した後、ねじ34を前記取付孔5aに挿入し、次いで、前記固定具21の長孔24に螺着し、または、挿通してナットを取付けることにより、前記配線ボックス2を前記固定具21に保持させることができるようになっている。
【0029】
ここで、前記凹部5は固定具21の外部形状に沿った形状に形成され、凹部5の開口幅と固定具21の幅とがほとんど同一であり、固定具21の上下の端部側壁21aが凹部5の側壁5bと当接するので、前記配線ボックス2自身がねじ34を軸として上下方向に回動するのが防止される。したがって、ねじ34は配線ボックス2の凹部5に適宜間隔をおいて穿設された3個の取付孔5aのうち、例えば、中央の1個に螺着すれば足りる。なお、前記凹部5の側壁5bは請求項の当接部に相当するものである。
【0030】
また、図7に示すように、凹部5の側壁5bに奥行方向に複数の突条5dを設ければ、弾性的保持力が大きくなるとともに、配線ボックス2が固定具21に対してその長さ方向に移動するのを防止する効果が高まる。
【0031】
ところで、前記配線ボックス2の凹部5は、図8に示すように、その上下の開口縁部に前記配線ボックス2の成形後の型抜きに支障をきたさない範囲で極く小さな突条5cを水平方向に設けることにより、凹部5の開口幅を前記固定具21の幅より僅かに小さく形成し、内部に前記固定具21を強制的に圧入して、弾性的に保持するものとすることもできる。この場合には、凹部5の取付孔5aにねじ34を螺着しなくても前記固定具21に前記配線ボックス2を保持させることができる。但し、圧入した後、ねじ34を取付ければ、より安定して配線ボックス2を固定具21に保持させることができる。
【0032】
次に、前記配線ボックス2の前面の開口3の周縁の4箇所には突出部8が設けられており、左上と右下の2箇所の突出部8には塗代カバーを取付けるためのカバー取付孔9が設けられているとともに、上下左右の4箇所の突出部8には配線器具取付枠33を直接取付けるための枠取付孔10が設けられている。
【0033】
前記配線器具取付枠33には複数個、図9においては上下に3個の配線器具32を取付けることができ、上下端部2箇所に設けられた挿通孔33aにねじ34を挿通して前記配線ボックス2の開口の4箇所の枠取付孔10に螺着し、2個を横に並設することができるようになっている。
【0034】
次に、このように構成された本実施例の配線ボックスの作用を説明する。配線ボックス2の底壁4には凹部5が形成されているので、前記配線ボックス2は前記凹部5において前記固定具21に取着することができる。このため、図5に示すように、固定具21の厚さtは配線ボックス2の高さh1に吸収されるので、底壁4の外面のうち、この凹部5の部分だけは前記配線ボックス2の内部空間に突出することにはなるが、その他の部分における底面4aから開口面までの内部高さh2は変化しないから、内部へのケーブル、配線器具等の収容能力はほとんど低下しない。
【0035】
そして、固定具21が凹部5に弾性的に保持される場合には、ねじ34は不要となる。また、弾性的に保持されない場合においても、前記凹部5の形状は固定具21の外部形状に沿った形状に形成され、凹部5の開口幅と固定具21の幅とがほとんど同一であるので、配線ボックス2自身が固定具21に対してねじ34を軸として上下方向に回動しようとしても、前記固定具21の上下の端部側壁21aが前記凹部5の側壁5bと当接して阻止される。このため、例えば、凹部5の中央の1個の取付孔5aにねじ34を螺着するだけで、前記配線ボックス2が水平方向に移動するのを防止でき、かつ、前記配線ボックス2自身がねじ34を軸として上下方向に回動するのを防止できる。そして、ねじ34は前記配線ボックス2が水平方向に移動するのを阻止さえすればよいので、前記ねじ34に加わる負担は軽減される。
【0036】
また、底壁4に凹部5が形成されているので、底壁4全体が平面形状の場合と比べて底壁4の強度が大きくなり、その分底壁4の板厚を小さくすることができるため、ケーブル、配線器具等の収容能力を維持したまま、配線ボックス2の高さを一層小さくすることができる。
【0037】
ところで、前記配線ボックス2の底壁4の凹部5は、固定具21の厚さが小さい場合には、図10(以下、本図から図13までは凹部についての参考実施例である。)に示すように、底壁4の肉厚の範囲内で形成し、底壁4の底面4aより内部空間側に突出しないものとすることもできる。但し、凹部における底壁は薄くなるので、前記配線ボックス2が軽量間仕切り壁42間に配設される場合に限らず、コンクリート壁間に埋設される配線ボックスとしても適用される場合には、少なくともコンクリートの打設圧に耐え得る肉厚とする必要がある。
【0038】
なお、凹部5における底壁4の肉厚が小さい場合には、図11に示すように、この部分の底壁4の底面4aに線状のリブ11を縦方向に形成することもできる。これにより、薄肉部分の強度が向上し、コンクリート壁に埋設する場合には、コンクリートの打設圧等にも耐えることが可能となる。
【0039】
このように、本発明の軽量間仕切り壁用配線ボックス装置は、軽量間仕切り壁42内に配設される配線ボックス2と前記軽量間仕切り壁42内に固定するための固定具21とを備えたものであって、前記配線ボックス2の底壁4に、前記固定具21に取着可能な取着部であるとともに取着後の前記固定具21を前記底壁4の外面より開口3側に位置せしめる凹部5が形成されたものである。
【0040】
したがって、配線ボックス2の底壁4の凹部5において固定具21に取着し、前記固定具21をこの凹部5内に位置させることができるため、固定具21の厚さを配線ボックス2の高さh1に吸収させることができる。これにより、配線ボックス2の高さh1を小さくしなければ、軽量間仕切り壁42内に配設することができないことがあるという不具合を解消することができる。その結果、ケーブルの余長部等を無理なく収容できる空間を確保できるので、無理にケーブルの余長部を押込むことによる前記ケーブルの破損及びそれに伴う接触不良が生ずるのを防止することができ、かつ、室内を区画する壁厚を薄くすることができる。
【0041】
また、固定具21が凹部5に弾性的に保持される場合には、固定用のねじ34を不要とすることもできる。また、弾性的に保持されない場合においても、前記凹部5を固定具21の形状に沿って形成し、固定具21の端部側壁21aが当接する側壁5bを形成しているので、前記固定具21の上下の端部側壁21aが前記凹部5の側壁5bと当接して前記配線ボックス2自身がねじ34を軸として上下方向に回動するのを防止できる。このため、例えば、凹部5の中央の1個の取付孔5aに対してねじ34を取付けるだけで、前記配線ボックス2の水平方向の移動と前記配線ボックス2自身の上下方向の回動を防止して前記配線ボックス2を安定して固定具21に保持することができるとともに、ねじ34に加わる負担を軽減することができる。
【0042】
更に、配線ボックス2の前面の開口3の周縁の4箇所に突出部8が設けられ、左上と右下の2箇所の突出部8には塗代カバーを取付けるためのカバー取付孔9が設けられているとともに、上下左右の4箇所の突出部8には配線器具取付枠33を直接取付けるための枠取付孔10が設けられているので、塗代カバーを使用しない場合には、配線器具取付枠33を直接配線ボックス2の開口3に取付けることができる。このため、従来のように、塗代カバーを介して配線器具取付枠33を取付けていたものと比べて、塗代カバーの厚さ分だけ全体としての高さを小さくすることができる。その結果、室内を区画する壁厚を薄くすることができる。
【0043】
ところで、上記各実施例では、固定具21は平板状に形成されているが、これに限られるものではなく、例えば、図12に示すように、上下2本の金属製または合成樹脂製の棒材26を1個の取付金具27の上下端部に保持させ、前記取付金具27の平面部分にねじ孔を設けて固定具21を形成し、前記ねじ孔にねじ34を挿通して配線ボックス2の底壁4の凹部5に螺着して固定するものとすることもできる。ここで、前記取付金具27の上辺及び下辺を配線ボックス2の凹部5の側壁5bに当接するものとすれば、1本のねじ34を螺着するだけで、配線ボックス2を取付けることができるとともに配線ボックス2自身の上下方向の回動を防止することができる。また、前記固定具21の棒材26は前記配線ボックス2の凹部5の上下の側壁5bと当接するので、前記配線ボックス2を取着する際の案内としても機能する。但し、図12では、前記固定具21は2本の棒材26と前記取付金具27とで構成しているが、1本の棒材2と取付金具27とで構成することもできる。
【0044】
なお、ノック7は配線ボックス2の側壁6の他、底壁4の凹部5にも設けられている。これは、配線器具32に接続されているケーブル等を側壁6のノック7から取出そうとすると、前記ケーブル等を配線ボックス2内で鋭角に屈曲させなければならず、前記ケーブル等に過大な負担がかかることになるところ、前記凹部5のノック7から底壁5と軽量間仕切り壁42との隙間を通して取出せば、鋭角に屈曲させなくてもよいので、ケーブル等に負担がかからないことから設けたものである。
【0045】
次に、別の実施例を図13に示す。図13において、配線ボックス2の底壁4の凹部5は図2の配線ボックスと同様に底壁4の略中央部に水平方向に一定幅で形成されている。一方、固定具21は金属製或いは合成樹脂製の棒材の一部を略コ字状に折曲してなり、前記折曲部における上下の水平方向の棒材の外面間寸法は前記配線ボックス2の凹部5の幅より僅かに大きく形成されている。この実施例の場合には、前記配線ボックス2の凹部5に前記固定具21を圧入するようにして前記配線ボックス2を押込めば、前記配線ボックス2は弾性的に前記固定具21に取着される。したがって、ねじを使用することなく、簡単に配線ボックス2を取着することができる。
【0046】
なお、前記棒材は略コ字状ではなく、波状に湾曲形成することにより、丸棒の弾性力をより大きくし、保持力を更に高めることもできる。
【0047】
更に、前記凹部5を、固定具21の棒材に沿ってこれが嵌合する溝として形成すれば、ねじを使用することなく、この溝に圧入するように配線ボックス2を固定具21に押込んで保持、取着することができる。
【0048】
また、前記棒材からなる固定具21において前記配線ボックス2の凹部5の側壁5bとの当接面を粗くして凹凸面を形成すれば、前記固定具21と前記配線ボックス2の凹部5の側壁5bとの間における水平方向の摺動抵抗を大きくして保持力をより高めることもできる。
【0049】
加えて、前記固定具21は底壁4の高さ方向の中央部において水平方向に前記配線ボックス2を取着しているが、図示しない取付金具などを介して前記配線ボックス2の底壁4の上端若しくは下端または上下両端の角部において取着するものとすることもできる。この場合には、固定具としての棒材は底壁4の端部に設けられるので、前記配線ボックス2の底壁4の一部がその内部空間側に突出せず、このため、収容能力を一層大きくすることができる。なお、請求項において、凹部とは、表面が内部に落ち込んで周囲より低く下がっている部分を意味する。前記配線ボックス2の上、下の端部における角部の空間は、前述の図2等に記載した底部4の凹部5と同様に、底壁4の外面が内部に落ち込んで前記底壁4の外面より低く下がっており、この角部の空間も請求項の凹部に相当する。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、軽量間仕切り壁内に配設するための固定具に取着可能な取着部を配線ボックスの底壁外側に設け、前記取着部に取着された固定具が底壁外面より開口側に位置するよう前記底壁に凹部を形成したものである。したがって、配線ボックスの底壁の凹部において固定具に取着し、前記固定具をこの凹部内に位置させることができるため、配線ボックスの高さの寸法に吸収することができる。その結果、ケーブルの余長部等を無理なく収容できる空間を確保することができるので、無理にケーブルの余長部を押込むことによる前記ケーブルの破損及びそれに伴う接触不良を生ずるのを防止することができ、かつ、室内を区画する壁厚を薄くすることができる。
【0051】
請求項2の発明は、特に、配線ボックスの凹部が、取着部に取着された固定具を底壁外面から突出させることなく収容するものである。したがって、特に、固定具の厚さ分の寸法を前記配線ボックスの凹部において完全に吸収することができる。
【0052】
請求項1の発明は、特に、配線ボックスの凹部に、取着部に取着された固定具の端部側壁が当接する当接部が形成されたものである。したがって、特に、前記当接部によって前記固定具に対して前記配線ボックス自身が上下方向に回動するのが防止されるので、1本のねじを螺着するだけで、固定具に配線ボックスを取着することができる。また、配線ボックスの当接部が配線ボックス自身の上下方向の回動を阻止することにより、ねじに加わる負担を軽減することができる。
【0053】
請求項1の発明は、特に、配線ボックスの凹部が、取着される固定具の外部形状に沿った形状に形成されたものである。したがって、特に、凹部の側壁全体が固定具の外縁部と当接し、当接部分が大きいため、固定具に配線ボックスをより安定して保持させることができる。
【0054】
請求項1の発明は、特に、配線ボックスの収容部が、底壁の中央を横断するように形成されたものである。したがって、特に、固定具に保持させた配線ボックスの安定性がよいという効果を奏する。
【0055】
請求項3の発明は、特に、配線ボックスの取着部が、固定具に弾性的に取着可能なものである。したがって、特に、ねじを使用することなく、配線ボックスを押込むだけで簡単に固定具に取付けることができる。
【0056】
請求項1の発明は、特に、固定具が、平板状に形成されたものである。したがって、特に、固定具の剛性が高く、配線ボックスの重量によって撓むのを防止できるとともに、固定具に対して配線ボックスを安定した状態で取着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の配線ボックス装置の斜視図である。
【図2】 図1の配線ボックスを底壁側から見た斜視図である。
【図3】 図1の配線ボックスを開口側から見た斜視図である。
【図4】 図1の配線ボックスの正面図である。
【図5】 図1の配線ボックスの縦断面図である。
【図6】 図1の配線ボックス装置を底壁側から見た斜視図である。
【図7】 図1の配線ボックスの変形例を示す斜視図である。
【図8】 図1の配線ボックスの別の変形例を示す縦断面図である。
【図9】 図1の配線ボックスの開口に配線器具取付枠を取付ける状態を示す斜視図である。
【図10】 図1の配線ボックスの参考例を示す縦断面図である。
【図11】 図1の配線ボックスの参考例を示す縦断面図である。
【図12】 本発明の参考例における配線ボックス装置の斜視図である。
【図13】 本発明の別の参考例における配線ボックス装置の斜視図である。
【図14】 従来の配線ボックス装置を示す斜視図である。
【図15】 図14の配線ボックスの正面図である。
【図16】 図14の配線ボックスの縦断面図である。
【図17】 図14の配線ボックスの開口に塗代カバー及び配線器具取付枠を取付ける状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 取付ボックス装置
2 取付ボックス
3 開口
4 底壁
5 凹部
5b 側壁
11 リブ
21 固定具
21a 側壁端部
26 棒材
27 取付金具
42 軽量間仕切り壁
t 固定金具の厚さ
h1 配線ボックスの高さ
h2 配線ボックスの底面から開口面までの内部高さ
Claims (3)
- 軽量間仕切り壁内に配設され、前面に開口を有する配線ボックスと前記軽量間仕切り壁内に前記配線ボックスを固定するための固定具とを備えた軽量間仕切り壁用配線ボックス装置であって、
前記配線ボックスは、前記固定具に取着可能な取着部を底壁外側に有し、前記取着部に取着された固定具が底壁外面より開口側に位置するよう前記底壁の中央を横断するように凹部が形成され、前記底壁の該凹部の部分は、前記配線ボックスの内部空間に突出し、
前記固定具は、平板状であって、その長手方向に沿うように複数の長孔が形成されており、
前記凹部は、その開口幅と取着される固定具の幅とがほとんど同一にされるとともに、取着部に取着された固定具の端部側壁が当接する当接部を備えてなり、
前記固定具に対して該凹部を対向させた状態で、該固定具に一方向に近接させることで前記凹部に固定具を取着可能で、前記凹部に前記固定具を取着した状態で、前記凹部に設けられた取付穴の凹部幅方向の位置が、前記固定具の長穴の固定具幅方向の位置に対応したものとなっていることを特徴とする軽量間仕切り壁用配線ボックス装置。 - 前記凹部は、取着部に取着された固定具を底壁外面から突出させることなく収容することを特徴とする請求項1に記載の軽量間仕切り壁用配線ボックス装置。
- 前記取着部は、固定具に弾性的に取着可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の軽量間仕切り壁用配線ボックス装置。
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