JP4445952B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のアンテナそれぞれで受信される信号のいずれかを選択するためのスイッチが設けられたレーダ装置に関し、特に、スイッチの故障を検出することができるレーダ装置に関する。
ターゲットの方位を決定する手法として、2つのアンテナにおいて受信される反射波の位相差からターゲットの方位を算出する位相モノパルス方式が知られている。
図1は、位相モノパルス方式を説明する図である。位相モノパルス方式のレーダ装置では、図1に示すように、物体からの反射波を2本の受信アンテナ波で受信し、両者の受信位相差φから、例えば次式により物体の方位角θを決定する。
θ=sin-1(λφ/2πd0) (1)
ただし、λはレーダ波の波長、d0はアンテナ間隔である。
三角波でFM変調された送信波を用い、受信波に送信波の一部を混合して生成されたビート信号の、三角波の上り区間および下り区間における周波数の和と差から物体との距離と相対速度を得るFM−CWレーダが車載用レーダとして用いられている。このFM−CWレーダでは、前述の受信位相差φはビート信号のフーリエ変換結果に現われるピークの位相値から算出される。
図2は、位相モノパルス方式のFM−CWレーダ装置の構成を示すブロック図である。図2において、3本のアンテナAT0、AT1、AT2が配置され、これらは好ましくは不等間隔に、例えば搬送波の波長をλとするときAT0とAT1の間隔は5λ/4に、AT1とAT2との間隔は6λ/4になるように配置される。
電圧制御発振器(VCO)10から出力される三角波でFM変調された送信信号は送信増幅器14で増幅されサーキュレータ16を経てアンテナから送出される。図2に示されたレーダ装置では、送受信はそれぞれ3本のアンテナAT0,AT1,AT2のうちスイッチSW0、SW1、SW2で選択されたものが用いられる。スイッチSW0、SW1、SW2で選択されたアンテナで送信され、スイッチSW0、SW1、SW2で選択されたアンテナで受信された受信信号はサーキュレータ16を経て受信増幅器26で増幅され、ミキサ28において送信波の一部と混合されて、ビート信号が生成される。ミキサ28において生成されたビート信号は、A/Dコンバータ32においてデジタル信号に変換され、高速フーリエ変換部34により高速フーリエ変換(FFT)されて、CPU36へ入力される。CPU36は、ビート信号の周波数解析に基づいて、ターゲットとの方位、さらには、距離及び相対速度を算出する。
受信位相差φを求める場合は、3本のアンテナAT0,AT1,AT2のうちの2つを選択し、選択された各アンテナの受信信号(反射波)から得られる各ピークについて、対応するピークの位相の差分値(位相差φ)を求める。例えば、アンテナAT0とアンテナAT1の組み合わせ、アンテナAT0とアンテナAT2の組み合わせ、アンテナAT1とアンテナAT2の組み合わせをとりうる。
なお、下記特許文献1は、切替受信したアンテナの最大受信レベルがあらかじめ定められたレベルを超えていない場合は、そのアンテナを異常と判定する構成が開示されている。また、下記特許文献2は、複数のアンテナの受信電圧の差の平均値がしきい値よりも大きければ、アンテナの故障と判定する構成が開示されている。下記特許文献3は、過去からの受信レベルを同一アンテナ素子で受信されたもの同士で平均化する構成が開示されている。さらに、下記特許文献4は、ダイオードスイッチの故障により、2つの送信出力が混合されて出力された場合、混合出力をビート周波数のみ検波し、ダイオードスイッチの故障を検出する構成が開示されている。
特開平11−205207号公報 特開平5−327568号公報 特開2001−127680号公報 特開平3−52427号公報
一方、図2の構成では、3本のアンテナに対して、送受信経路は1本であるので、各アンテナにおける送受信を時分割で行う必要がある。そのため、各測定タイミングにおいて、スイッチSW0、SW1、SW2の切り替え制御により、送受信を行う1つのアンテナが選択される。
図3は、アンテナの送受信を切り替えるためのスイッチの制御信号のタイムチャートを示す図である。図3の例では、送受信の切り替えに応じて、次のタイミングt1〜t6のスイッチ切り替え制御が繰り返される。
t1:アンテナAT0による送信
t2:アンテナAT0による受信
t3:アンテナAT0による送信
t4:アンテナAT1による受信
t5:アンテナAT0による送信
t6:アンテナAT2による受信
このようなスイッチ切替制御において、スイッチの故障により、正常にスイッチがON/OFFしない場合、正確な測定が行えない。例えば、アンテナAT0による受信タイミングt2においては、アンテナAT1、AT2のスイッチSW1、SW2はOFFである必要があるが、SW1の故障により、アンテナAT1がON状態であると、タイミングt2において、アンテナAT0とアンテナAT1の両方で受信された信号の合成信号に基づいたビート信号が生成されることになってしまう。このように、スイッチの故障により、スイッチがOFFするタイミングでOFFしない場合や、逆にONするタイミングでONしない場合、正しい測定ができない。
従って、本発明の目的は、複数のアンテナにおける送受信を切り替えるスイッチの故障を検出することができるレーダ装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のレーダ装置の第一の構成は、第一のアンテナと、 第二のアンテナと、前記第一のアンテナと接続する第一のスイッチと、前記第二のアンテナと接続する第二のスイッチと、前記第一のアンテナで受信された第一 の信号及び前記第二のアンテナで受信された第二の信号がそれぞれ前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチを介して入力され、前記第一の信号のレベル及び 前記第二の信号のレベルを求める信号処理手段と、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルとに基づいて、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッ チの故障を検出するスイッチ故障検出手段とを備え、前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルは、それぞれ前記第一の信号及び前記第二の信号を周波数解析して得られる周波数スペクトラムのピークレベルであることを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第二の構成は、上記第一の構成において、前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルは、それぞれ複数回の測定で得られた複数の第一の信号のレベル及び複数の第二の信号のレベルの平均値であることを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第三の構成は、上記第一の構成において、前記ピークレベルは、周波数スペクトラムに現れる複数のピークのうちの最大ピークのレベルであることを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第四の構成は、上記第一の構成において、前記ピークレベルは、距離又は相対速度が求められた所定のターゲットに対応する周波数スペクトラム上のピークであることを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第五の構成は、上記第一乃至第四の構成のいずれかにおいて、前記スイッチ故障検出手段は、前記第一のアンテナと前記第二のアンテナの 利得差に基づいて、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルを補正し、当該補正された前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルとに基づいて、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの故障を検出することを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第六の構成は、上記第五の構成において、前記利得差は、前記第一のスイッチを有する前記第一の信号の経路と前記第二のスイッチを有す る前記第二の信号の経路との利得差及び前記第一のアンテナと前記第二のアンテナのパターン特性に基づく利得差を含むことを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第七の構成は、上記第一乃至第六の構成のいずれかにおいて、前記スイッチ故障検出手段は、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号の レベルの差が所定値以上である場合、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの一方がオンしない故障であると判定することを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第八の構成は、上記第五又は第六の構成において、前記スイッチ故障手段は、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルとの差が前記利得差よりも小さく、実質的に同一である場合、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチがオフしない故障であると判定することを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第九の構成は、上記第一乃至第六の構成のいずれかにおいて、前記スイッチ故障検出手段は、前記第一のスイッチ及び第二のスイッチがオ フ状態において、所定レベル以上の前記第一の信号又は前記第二の信号が検出された場合、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの少なくとも一方がオフ しない故障であると判定することを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第十の構成は、上記第一乃至第九の構成のいずれかにおいて、前記スイッチ故障検出手段の故障検出に基づいて、所定の警告動作を行う警告手段を備えることを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第十一の構成は、第一のアンテナと、第二のアンテナと、前記第一のアンテナと接続する第一のスイッチと、前記第二のアンテナと接続す る第二のスイッチと、前記第一のアンテナで受信された第一の信号及び前記第二のアンテナで受信された第二の信号がそれぞれ前記第一のスイッチ及び前記第二 のスイッチを介して入力され、前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルを求める信号処理手段と、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベ ルとに基づいて、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの故障、及び前記第一のアンテナと前記第二のアンテナの故障、及び前記第一のアンテナと前記第 一のスイッチ間の経路及び前記第二のアンテナと前記第二のスイッチ間の経路の故障を検出するスイッチ故障検出手段とを備え、
前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルは、それぞれ前記第一の信号及び前記第二の信号を周波数解析して得られる周波数スペクトラムのピークレベルであることを特徴とする。
本発明のレーダ装置の第十二の構成は、上記第十一の構成において、前記スイッチ故障検出手段は、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルの差が所 定値以上である場合、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの一方がオンしない故障、又は前記第一のアンテナ及び前記第二のアンテナの一方の故障、又 は前記第一のアンテナと前記第一のスイッチ間の経路及び前記第二のアンテナと前記第二のスイッチ間の経路の一方の故障のいずれかであると判定することを特 徴とする。
本発明のレーダ装置の第十三の構成は、上記第十一又は第十二の構成において、前記スイッチ故障検出手段の故障検出に基づいて、所定の警告動作を行う警告手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、スイッチにより少なくとも受信タイミングを切り替えられる複数のアンテナを有するレーダ装置において、スイッチがオンしない故障やオフしない故障などのスイッチの故障を検出することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施の形態例のレーダ装置の構成は、図2の構成と同様であり、本実施の形態例のレーダ装置におけるスイッチ故障検出は、ビート信号を周波数解析するCPU36によって実行される。スイッチ故障検出は、各スイッチのON/OFF制御ごとに得られる信号レベルを比較することにより行われる。各スイッチのON/OFF制御は、例えば、上記図3で示したタイミングで行われ、受信の際、アンテナを順次一つずつONして、各アンテナでの受信レベルを測定する。スイッチのON/OFF制御もCPU36により行われる。以下、具体例について詳細に説明する。
(第一の実施の形態例)
図4は、本発明の第一の実施の形態例におけるスイッチ故障検出処理のフローチャートである。第一の実施の形態例では、スイッチがONしない故障を検出する。まず、各アンテナの受信レベルを測定する(S100)。そして、ステップS101において、各アンテナの受信レベルの最大ピーク値を求め、最大ピーク値の差が所定値以上である場合は、いずれかのスイッチがオンしない故障であると判定する(S102)。所定値未満の場合は、正常と判定する(S103)。
具体的には、スイッチSW0、SW1、SW2の最大ピーク値をそれぞれB0、B1、B2とした場合、最大ピーク値B0、B1、B2のうちの最大値MAX(B0,B1,B2)と最小値MIN(B0,B1,B2)の差と所定値Kを比較する下記式(1)を用いて、ステップS101の比較を行う。
(MAX(B0,B1,B2)−MIN(B0,B1,B2)<k …(1)
受信レベルの最大ピーク値は、例えば、ビート信号の周波数解析結果から得られる周波数スペクトラムに現れるピークの中の最大ピークのレベルである。最大ピーク同士を比較することで、最も精度良く故障判定ができる。また、同一のターゲットに対するピークレベルを比較する必要があるが、各アンテナの動作タイミングでスイッチが正常にONされれば、アンテナは、同一のターゲットに対して同一のピークレベルを検出するので、各アンテナの最大ピークは、同一のターゲットからのレベルと考えることができる。従って、最大ピークを用いて比較するのが処理として簡便かつ高精度であるため好ましいが、同一のターゲットからのピークと判定できる場合は、最大でないピーク同士の比較により故障検出が行われてもよい。
好ましくは、ピーク比較の前に、比較に用いるピークが同一のターゲットであることを確認してもよい。すなわち、FM−CWレーダの場合は、既知の演算手法により、比較に用いるピークに対応する距離又は相対速度を求め、それらが実質的に同一(差が所定値未満)であることを確認してから、ピーク比較を行う。
一方、なんらかの異常により、あるアンテナの動作タイミングでそのアンテナのスイッチがONしなかった場合(OFFのままの場合)、そのアンテナからは、ターゲットのピークレベルを得られず、最大ピーク値は、正常なスイッチのアンテナにおける最大ピーク値と比較して大きく低下する。
このように、各アンテナの受信レベルのピーク値を比較することで、スイッチがONしない故障を検出することができる。
各アンテナの受信レベルは複数回測定され、それぞれの受信レベルにおけるピーク値の平均値を求め、その平均値を用いて故障判定を行うことで、ノイズのような一時的な変化を除去し、精度の高い判定が可能となる。
なお、アンテナAT0、AT1、AT2の各系統に利得差がある場合、最大ピーク値の比較において、この利得差を考慮して、ピーク値を補正する必要がある。利得差は、例えば、アンテナの受信端からビート信号が生成されるミキサ28までの信号経路の利得差であって(例えば、各スイッチSW0、SW1、SW2が増幅機能を有し、その利得が各スイッチによって異なる場合)、同一のターゲットに対するピーク値がその利得差分だけ異なるので、その利得差を考慮して、ピーク値の比較を行うことが好ましい。すなわち、アンテナAT0、AT1、AT2からの信号経路の利得をそれぞれG0、G1、G2とし、アンテナAT0からの経路の利得を基準とすると、
アンテナAT0の利得差offset0=G0-G0=0
アンテナAT1の利得差offset1=G1-G0
アンテナAT2の利得差offset2=G2-G0
となる。従って、上記式(1)に代わって、下記式(2)に示すように、各アンテナの利得差により補正された最大ピーク値の比較が行われる。
(MAX(B0+offset0,B1+offset1,B2+offset2)-MIN(B0+offset0,B1+offset1,B2+offset2)<k …(2)
さらに、上記信号経路の利得差について、各アンテナAT0、AT1、AT2自体の利得差を加えてもよい。各アンテナの個体差により、アンテナ自体の利得が異なる場合があり、より正確な利得差を求めることができる。この場合、各アンテナを含めた信号経路の利得差を求める。ただし、アンテナの利得を含める場合は、アンテナのパターン特性を考慮する必要がある。
図5は、アンテナのパターン特性例を示す図である。図5に示すように、各アンテナのパターン特性が異なると、ターゲットの角度に対する利得が異なってくる。例えば、ターゲットの角度が角度θ1の場合のアンテナAT0、AT1、AT2それぞれの利得は、GP0、GP1、GP2である。従って、パターン特性の相違による利得差も含めた各アンテナの系統全体の利得差は、次のようになる。
アンテナAT0の利得差offset0=(G0+GP0)-(G0+GP0)=0
アンテナAT1の利得差offset1=(G1+GP1)-(G0+GP0)
アンテナAT2の利得差offset2=(G2+GP2)-(G0+GP0)
なお、アンテナのパターン特性に基づく利得差を考慮する場合は、上述のように、比較に用いるピーク値のターゲット角度を求める必要がある。従って、この場合、ビート信号を周波数変換しただけの段階では、ターゲット角度は求められていないため、位相モノパルス方式による上記既知の演算により、特定のターゲットの角度を求めてから、本故障検出処理を行う。
各アンテナのパターン特性がほぼ同一である場合は、ターゲット角度によって、各アンテナの利得GP0、GP1、GP2は大きく変化しないので、アンテナを含めた信号経路の利得をあらかじめ測定しておく。アンテナAT0、AT1、AT2それぞれの系統の利得は、レーダ装置の組立時にあらかじめ測定しておき、内部メモリに記憶させておく。これにより、アンテナ間の利得差を求めることができる。
また、各アンテナのパターン特性が異なる場合において、ターゲット角度がパターン特性におけるサイドローブの範囲内にあると、正確な利得を求めにくいので、ターゲット角度が各アンテナのパターン特性のメインローブの範囲内にあることが必要である。
(第二の実施の形態例)
図6は、本発明の第二の実施の形態例におけるスイッチ故障検出処理のフローチャートである。第二の実施の形態例では、上述で求めたアンテナ間の利得差を用いて、アンテナがOFFしない故障を検出する。第一の実施の形態例と同様に、まず、各アンテナの受信レベルを測定する(S200)。そして、ステップS201において、選択された2つのアンテナの受信レベルの最大ピーク値を求め、その最大ピーク値の差が、利得差があるにもかかわらず実質的に同一である場合、より具体的には、2つのアンテナ間の利得差より小さい所定値未満の場合、両アンテナのスイッチがOFFしない故障であると判定する(S202)。実質的に利得差分だけの差がある場合は、正常と判定する(S203)。
例えば、アンテナAT0の最大ピーク値B0とアンテナAT1の最大ピーク値B1との間に、アンテナAT1のオフセットoffset1に対応する差がなく、実質的に同一である場合は、スイッチSW0、SW1の両方がOFFしない故障であると判定される。両スイッチがOFFしないので、スイッチSW0がONのタイミングとスイッチSW1がONのタイミング両方で、アンテナAT0とアンテナAT1からの受信信号が合成された同一の信号のピーク値を比較することになり、利得差が現れなくなる。
このように、第二の実施の形態例の処理では、選択された2つのアンテナの受信レベルが、実質的に同一である場合は、2つのアンテナのスイッチ両方が故障と判定する。
(第三の実施の形態例)
図7は、本発明の第三の実施の形態例におけるスイッチ故障検出処理のフローチャートである。第三の実施の形態例は、図2の構成と異なり、図8に示すように送信系統が別に設けられる構成のレーダ装置に適用される。
図8は、レーダ装置の別の構成を示す図である。図8の構成では、アンテナAT0、AT1、AT2は、受信専用のアンテナであり、送信専用のアンテナAT3が別に設けられる。このような構成において、送信アンテナAT3から送信信号が送出されている状態において、受信用アンテナAT0、AT1、AT2のスイッチSW0、SW1、SW2をすべてOFFにする。このとき、受信レベルはほぼゼロであるはずであるにもかかわらず、所定レベル以上のピークが発生した場合、いずれかのスイッチがOFFしていない故障と判定することができる。いずれかのスイッチがON状態のままのため、受信信号のレベルを検出してしまうからである。
従って、図7に戻って、送信アンテナAT3から送信信号が送出されている状態において、受信用アンテナのスイッチをOFFにし(S300)、その状態で受信レベルを測定する(S301)。受信レベルがゼロでないか、より具体的には、所定レベル以上の受信レベルがあるかどうかを判定し(S302)。ある場合は、いずれかのスイッチがOFFしていない故障と判定し(S303)、ない場合は、正常と判定する(S304)。
(第四の実施の形態例)
図9は、本発明の第四の実施の形態例におけるスイッチ故障検出処理のフローチャートである。第四の実施の形態例は、上記第一の実施の形態例の変形例であって、各アンテナの最大ピーク値の差が所定値以上である場合、第一の実施の形態例のようにスイッチ故障と判定せずに、アンテナ−スイッチ系統の故障、すなわち、スイッチ故障又はアンテナ故障又はスイッチ−アンテナ間の経路故障のいずれかであると判定する。
第一の実施の形態例で述べたように、最大ピーク値の差が所定値以上である場合は、少なくとも一つのアンテナからの受信信号が得られなかった場合と考えられ、この場合、ONすべきスイッチがONしなかったことにより、受信信号が得られなかったものと極めて高い確率で判定することができるが(基本的には、スイッチの故障のみを想定しても運用上差し支えない)、スイッチの故障に対して故障の可能性は非常に低いものの、スイッチの故障以外に、アンテナ自体の故障又はアンテナとスイッチ間の経路の故障も想定することができる。
アンテナ自体の故障は、例えば、アンテナの内部回路の故障により、受信信号を出力しない場合などが考えられる。また、アンテナとスイッチ間の経路の故障は、例えば、アンテナとスイッチ間の信号線の断線が考えられる。
このように、スイッチの故障以外に、アンテナの故障、アンテナとスイッチ間の経路の故障をも想定する場合は、各アンテナの受信レベルのピーク値を比較することで、複数のアンテナ−スイッチ系統のいずれかにおいて、スイッチの故障(具体的にはスイッチがONしない故障)又はアンテナの故障又はアンテナとスイッチ間の経路の故障のいずれかが発生したと判定する。
すなわち、図9において、まず、各アンテナの受信レベルを測定する(S400)。そして、ステップS401において、各アンテナの受信レベルの最大ピーク値を求め、最大ピーク値の差が所定値以上である場合は、いずれかのアンテナ−スイッチ系統におけるスイッチの故障(具体的にはスイッチがONしない故障)又はアンテナの故障又はアンテナとスイッチ間の経路の故障のいずれかであると判定する(S402)。所定値未満の場合は、正常と判定する(S403)。
図10は、本発明の実施の形態におけるレーダ装置を車両(自動車)に搭載した例を示す図である。レーダ装置100は、例えば車両200のリアバンパ内に設置され、後方車両300の接近を検知する後方レーダとして機能する。もちろん、レーダ装置100は、車両の後方に限らず、前方、側方に設置されてよいし、自動車に限らず、他の移動物体に設置されてもよい。
本発明の実施の形態におけるレーダ装置は、好ましくは、スイッチ故障を検出した場合、又は、スイッチ故障又はアンテナ故障又はスイッチ−アンテナ間の経路故障のいずれかを検出した場合、それを運転者(レーダ装置が自動車に搭載される場合)に通知するための所定の警告動作を行う。
例えば、レーダ装置が自動車に搭載される場合、警告動作として、警報音を発生する処理、音声による通知処理、自動車のメーターパネル又はナビゲーションシステムの画面に所定の警告表示処理を行う。このような警告動作は、予め与えられたコンピュータプログラムをCPU36が実行することにより実現される。
本発明の実施の形態におけるレーダ装置は、複数アンテナそれぞれの受信レベルを比較することにより、スイッチの故障(若しくは、スイッチ故障又はアンテナ故障又はスイッチ−アンテナ間の経路故障のいずれか)を検出することができるため、あらかじめ(例えば出荷前に)受信レベルの正常値を記憶する必要がなく、レーダ装置の経年変化を考慮する必要もなく、その上、走行中でも故障検知可能である。従って、随時又は定期的に本発明の実施の形態における故障検出処理を実施することで、故障を迅速に検出することができ、レーダ装置の故障による誤作動などを防止することができ、運転者の安全性の確保につながる。
上記各実施の形態例の処理では、図2の構成、すなわち、複数のアンテナに対し受信側信号処理回路(図2の構成における参照符号26、28、32、34、36を含む回路)が一つである構成を例に説明した。当該構成では、複数のアンテナからの受信信号を同時に処理できないため、上述のように時分割で送受信タイミングを制御する必要がある。一方、複数のアンテナそれぞれに対し受信側信号処理回路が設けられた構成のレーダ装置においては、複数の受信側信号処理回路で同時に各アンテナからの受信信号の処理を行うことができる。上記本発明の実施の形態例は、このような構成にも適用可能である。
また、本発明の実施の形態例は、2以上のアンテナ及びスイッチを有するレーダ装置に適用可能である。
位相モノパルス方式を説明する図である。 位相モノパルス方式のFM−CWレーダ装置の構成を示すブロック図である。 アンテナの送受信を切り替えるためのスイッチの制御信号のタイムチャートを示す図である。 本発明の第一の実施の形態例におけるスイッチ故障検出処理のフローチャートである。 アンテナのパターン特性例を示す図である。 本発明の第二の実施の形態例におけるスイッチ故障検出処理のフローチャートである。 本発明の第三の実施の形態例におけるスイッチ故障検出処理のフローチャートである。 レーダ装置の別の構成を示す図である。 本発明の第四の実施の形態例におけるスイッチ故障検出処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるレーダ装置を車両に搭載した例を示す図である。
符号の説明
10:電圧制御発振器、14:送信増幅器、16:サーキュレータ、22:スイッチ、26:受信増幅器、28:ミキサ、32:A/Dコンバータ、34:高速フーリエ変換器、36:CPU、AT0:アンテナ、AT1:アンテナ、AT2:アンテナ、SW0:スイッチ、SW1:スイッチ、SW2:スイッチ

Claims (13)

  1. 第一のアンテナと、
    第二のアンテナと、
    前記第一のアンテナと接続する第一のスイッチと、
    前記第二のアンテナと接続する第二のスイッチと、
    前記第一のアンテナで受信された第一の信号及び前記第二のアンテナで受信された第二の信号がそれぞれ前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチを介して入力され、前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルを求める信号処理手段と、
    前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルとに基づいて、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの故障を検出するスイッチ故障検出手段とを備え
    前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルは、それぞれ前記第一の信号及び前記第二の信号を周波数解析して得られる周波数スペクトラムのピークレベルであることを特徴とするレーダ装置。
  2. 請求項1において、
    前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルは、それぞれ複数回の測定で得られた複数の第一の信号のレベル及び複数の第二の信号のレベルの平均値であることを特徴とするレーダ装置。
  3. 請求項において、
    前記ピークレベルは、周波数スペクトラムに現れる複数のピークのうちの最大ピークのレベルであることを特徴とするレーダ装置。
  4. 請求項において、
    前記ピークレベルは、距離又は相対速度が求められた所定のターゲットに対応する周波数スペクトラム上のピークであることを特徴とするレーダ装置。
  5. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記スイッチ故障検出手段は、前記第一のアンテナと前記第二のアンテナの利得差に基づいて、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルを補正し、当 該補正された前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルとに基づいて、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの故障を検出することを特徴とする レーダ装置。
  6. 請求項において、
    前記利得差は、前記第一のスイッチを有する前記第一の信号の経路と前記第二のスイッチを有する前記第二の信号の経路との利得差及び前記第一のアンテナと前記第二のアンテナのパターン特性に基づく利得差を含むことを特徴とするレーダ装置。
  7. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記スイッチ故障検出手段は、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルの差が所定値以上である場合、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの一方がオンしない故障であると判定することを特徴とするレーダ装置。
  8. 請求項5又は6において、
    前記スイッチ故障検出手段は、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルとの差が前記利得差よりも小さく、実質的に同一である場合、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチがオフしない故障であると判定することを特徴とするレーダ装置。
  9. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記スイッチ故障検出手段は、前記第一のスイッチ及び第二のスイッチがオフ状態において、所定レベル以上の前記第一の信号又は前記第二の信号が検出された 場合、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの少なくとも一方がオフしない故障であると判定することを特徴とするレーダ装置。
  10. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記スイッチ故障検出手段の故障検出に基づいて、所定の警告動作を行う警告手段を備えることを特徴とするレーダ装置。
  11. 第一のアンテナと、
    第二のアンテナと、
    前記第一のアンテナと接続する第一のスイッチと、
    前記第二のアンテナと接続する第二のスイッチと、
    前記第一のアンテナで受信された第一の信号及び前記第二のアンテナで受信された第二の信号がそれぞれ前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチを介して入力され、前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルを求める信号処理手段と、
    前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルとに基づいて、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの故障、及び前記第一のアンテナと前記第二のア ンテナの故障、及び前記第一のアンテナと前記第一のスイッチ間の経路及び前記第二のアンテナと前記第二のスイッチ間の経路の故障を検出するスイッチ故障検出手段とを備え
    前記第一の信号のレベル及び前記第二の信号のレベルは、それぞれ前記第一の信号及び前記第二の信号を周波数解析して得られる周波数スペクトラムのピークレベルであることを特徴とするレーダ装置。
  12. 請求項11において、
    前記スイッチ故障検出手段は、前記第一の信号のレベルと前記第二の信号のレベルの差が所定値以上である場合、前記第一のスイッチ及び前記第二のスイッチの 一方がオンしない故障、又は前記第一のアンテナ及び前記第二のアンテナの一方の故障、又は前記第一のアンテナと前記第一のスイッチ間の経路及び前記第二の アンテナと前記第二のスイッチ間の経路の一方の故障のいずれかであると判定することを特徴とするレーダ装置。
  13. 請求項11又は12において、
    前記スイッチ故障検出手段の故障検出に基づいて、所定の警告動作を行う警告手段を備えることを特徴とするレーダ装置。
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