JP4445859B2 - 少なくとも表面が導電性であるワークピースを電解処理するための装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも表面が導電性であるワークピースを電解処理するための装置および方法に関する。電解処理には、とりわけ、プリント回路基板材料における薄い導電層の電解金属めっきおよびエッチング処理の工程が含まれる。本発明は、特に、水平および垂直めっきラインで用いるのに適している。
プリント回路およびスマートカード技法におけるますます小型化が進んでいる構造のために、一段と薄いベース層を処理することが必要とされている。以前は、これらのベース層はいわゆる銅被覆によって得られていたが、この銅被覆は、15〜35μm厚の極薄電解銅ホイルを、プラスチック材料で作製された非導電基板に接着結合することからなっていた。微細線プリント回路基板において、今日、これらのベース層は、一般に、無電解(化学的)金属析出によって得られる。たとえば、このようなベース層が貫通めっきされ、その上に、50μmのラインおよび間隔を備えた微細線パターンが電解析出される。プリント回路基板を完成するために、強化ベース層は、電解金属めっきされた回路トレースの間から、化学エッチングによって除去しなければならない。このエッチングステップ中に回路トレースが削り取られないように、ベース層は、薄くなければならない。微細線プリント回路技法において、用いられるベース層は、2〜5μm厚である。SBU(シーケンシャルビルドアップ)適用例において、用いられるベース層は、たとえば、わずか0.3〜1.0μm厚の無電解析出銅で作製される。
プリント回路基板材料への薄い金属層、特に銅層の析出は、現在のプリント回路基板処理ラインと適合できる。このようなラインは、たとえば、特許文献1および特許文献2で説明されている。両文献は、プリント回路基板材料が、ラインを通して水平移送方向にコンベヤで搬送されるラインを示している。両方の場合において、材料は、水平移送面を案内される。特許文献1では、ワークピースを電気接触させるために側面に配置されたクランプを有する、プリント回路基板用のコンベヤ式ラインが説明されている。特許文献2では、プリント回路基板を側面で接触させるための接触ホイールを有するコンベヤ式ラインが開示されている。
金属めっきは、たとえば10A/dmの比較的高い電流密度で実行されるので、たとえば5μm厚の極薄ベース層を備えたプリント回路基板材料を電解金属めっきすることは、もはや容易に可能ではないことが判明している。この場合には、電気接触箇所から、たとえば50cmの比較的大きな距離に位置する領域には、金属が僅かしかまたはまったく析出されないことも起こり得る。特許文献1によればクランプによって、または特許文献2によれば接触ロールによって、電流が、電気接触箇所を通してベース層(基礎金属被覆)に供給される。
上記の問題は、たとえば、電流密度を低減することによって緩和することができる。しかしながら、この解決法では、その結果として、電解金属めっきラインの効率および収益性が低減するという不利益をこうむる。なぜなら、これらの状況の下で所与の層厚の金属層を析出するためには、処理ラインは、プリント回路基板材料を金属めっきに必要な時間保持するために十分な長さでなければならないからである。これには、投資および付帯費と、同様に労力、維持、メンテナンスおよび修理の費用が伴い、このようなラインの運転を不経済にする。
低い陰極電流密度を用いることには、別の不利益が判明したが、この不利益とは、金属めっきされるべき銅の薄いベース層が、電解金属被覆に利用され通常使用される硫酸銅(sulphuric acid copper)浴において部分的または全体的に溶解し、その結果として、非導電ベース材料のみが残るということである。
さらに、スクラップを最小限にするために、プリント回路基板業界が長い間興味を示してきたことは、(アンペア時における)電荷測定などの測定値を用いて、各電気めっき手順の間かつ全てのプリント回路基板のために、起こりうる厚さ差異を遅れずに認識することである。
被覆の厚さが異なる理由の1つは、損傷もしくは汚染された電気接点または損傷された給電ケーブルによる、たとえば、電気接触の確立における欠陥である可能性がある。
このようなタイプの差異は、また、(たとえば、混合装置の故障の場合に)たとえば、浴の一位置において1つの物質が過剰に投入されたために浴が組成を変えられた結果として、または浴内で異なる温度が広がっていた結果として、電解液流体の導電性が変化したことによる可能性がある。この方法の実行におけるこれらの問題は、被覆厚に影響するだけでなく、プリント回路基板に析出される層の質が異なることにもつながる。
特許文献3では、処理すべきワークピースを電解ラインにおいて電気接触させるための方法および装置が説明されている。この装置は、特に、電気プリント回路基板を処理する働きをする。装置は、搬送システムと、電解浴を循環させるためのポンプシステムおよび電解液を再生させるための設備と、電解槽に供給するためのめっき電流源と、めっき電流源からワークピースへ電流を伝送するための電気要素と、ワークピースの搬送方向を横断して配置されたストリップ接点であって、その接触側が処理すべきワークピースの表面に向けられている接点と、さらに、ワークピースの電気化学処理に関連して、ストリップ接点が、連続的でほぼ垂直に静止位置にアプローチするための、かつワークピースの表面からストリップ接点を取り外すためのリフト設備と、さらに、ストリップ接点およびワークピースが、電解処理の間に、互いに対して移動するのを防ぐように、ワークピースを電解槽を通して搬送するための搬送システムと、最後に、ストリップ接点用のリフト設備およびワークピース用の搬送システムの調整されたスイッチングのためのスイッチング設備とからなっている。この発明によると、この装置は、次のように利用される。すなわち、ワークピースが、電解浴の中に搬送され、そこで電解液と接触する。導電性の表面が電気接触され、めっき電流源と導電的に接続される。電気接触のために、ストリップ接点は、ワークピースの表面に配され、それに対して押し付けられる。遅くともストリップ接点が配置された瞬間から、これらのストリップ接点およびワークピースが互いに対して移動するのを防ぐように、ワークピースは、電極およびワークピースから形成された電解槽を通して搬送される。ワークピースは、その表面にストリップ接点が配されている間に電気化学処理される。処理ステップの完了後、ストリップ接点は、ワークピースの表面から引き上げられる。ストリップ接点が引き上げられているときに、ワークピースは、ストリップ接点および電解槽の電極に対して移動されるが、この動きは移送のせいである。表面をストリップ接点に電解的に接触させることから、最後に言及した方法ステップまでのこのシーケンスは、連続的に反復される。
特許文献4は、電気化学処理すべきワークピース、特にプリント回路基板用の方法および構成を提案している。この構成には、電解液およびワークピースを保持するための作業槽と、作業槽、電解液フィルタおよび電解液調整槽を通して電解液を循環させるための電解液用流体配送設備と、ワークピースを作業槽から外へ搬送するための設備と、電気接触ストリップおよびそのすぐ近くに配置されている対向電極からなる、作業槽における接触電極と、小さな電解槽を形成するために、各接触ストリップと各対向電極との間に配置されている電気絶縁手段と、小さな電解槽に電流を供給するためのめっき電流源と関連電気導体とが含まれる。この発明によると、この構成には、ワークピースの形状に従う接触電極と、接触電極がワークピースの表面に置かれている限り、接触電極およびワークピースの表面が、移送のせいで、互いに対して移動するのを防ぐように設計および制御された、作業槽における搬送部材と、作業槽におけるワークピースまたは接触電極の前進を、接触電極の開閉動作と同期させるための制御設備と、同様に次の方法ステップ:すなわち、接触電極およびワークピースを互いにより近く接近させることと、接触ストリップをワークピースの表面に置くことと、電解処理のために接触ストリップが表面に置かれているのを可能にすることと、接触ストリップを表面から引き上げることと、接触電極およびワークピースを手動で取り外し、接触電極に対してワークピースの位置を変えることとを循環的に実行するための移動部材とがさらに含まれる。
米国特許第4,776,939号明細書 独国特許発明第41 32 418 C1号明細書 独国特許出願公開第100 43 815 A1号明細書 独国特許出願公開第100 43 817 A1号明細書
ここで、本発明の目的は、公知の装置および方法の欠点を避けることを可能にする解決法を見出すことである。見出すべき装置および方法は、特に、プリント回路基板の製造中に金属析出物の品質を評価し、かつ品質に関連する問題をその検出と同時に修正することを可能とするように意図されている。既にある薄い基礎金属被覆との干渉がなく、均一な厚さを備えた金属被覆が、大型のワークピース、特に電気プリント回路基板および他の回路キャリヤに析出される経済的な運転をさらに達成しようとする。本発明による装置および方法は、また、たとえば電解エッチング工程など、大型ワークピースにおいて同様に均一であるべき他の電解処理を考慮するようにも意図されている。プリント回路基板の敏感な有効領域は、接点と接触することが許されていない。
この目的は、請求項1に記載する装置および請求項23に記載する方法によって達成される。本発明の特別な実施は、従属項に記載されている。
以下に言及される表面が導電性であるワークピースは、たとえば金属材料など導電材料から全体が作製された任意のワークピース、またはたとえば金属表面層を設けることによって、表面のみを導電性にした任意のワークピースのどちらかとして解釈すべきである。
電気プリント回路基板とは、複数の誘電性の金属層に蓄積してもよく、かつビア(スルーホールビア、埋め込みビアおよびブラインドビア)を含んでもよい基板形状の薄層から作製される回路キャリヤを意味している。この用語はまた、換言すれば、基板形状を有せず、かつこれらの回路キャリヤに装着されて電気接触される電気部品と電気接続する働きをする任意の構造として解釈してもよい。これらは、たとえば、回路トレース構造を備えた三次元構造を指している。さらに、電気プリント回路基板によって、ハイブリッドシステムを含むチップキャリヤなどの他の回路キャリヤをまた意味している。原則として、用語「ワークピース」は、電気プリント回路基板のみではなく、同様に他の目的のために働く任意の製造物として解釈すべきである。
以下で、ワークピースが対向電極に対向して配置されるというとき、その意味することは、これらの対向電極およびワークピースが基板のような形状の場合には、対向電極およびワークピースが、好ましくはそれらが位置している平行平面で、互いから決められた距離だけ離れて保持されるということである。対向電極およびワークピースが複雑な三次元構造を有している他の場合には、対向電極およびワークピースが所定の距離だけ離れて保持され、かつ対向電極およびワークピースの一定の表面が互いの方へ向けられていて、互いから中間距離だけ離れて保持される構成を考えるべきである。
以下で、2つのほぼ対向する側部エッジが設けられているというときには、側部エッジが可能な最も大きい距離だけ離れて保持されることを意味している。一側部エッジから見たとき、もう一方の側部エッジは、ワークピースの想像上の重力中心の反対側に位置している。たとえば、基板形状の矩形ワークピースのほぼ対向する側部エッジの場合には、側部エッジは平行である。この場合には、2組の対向側部エッジがある。
用語「接触ストリップ」は、以下において次のように解釈すべきである。すなわち、電流をワークピースに伝送するための細長い接触エリアを含むか、またはたとえば1cmより小さい距離だけ離れて密に間隔を空けられて配置され、細長い電流供給装置に埋め込まれた複数の小さな単一接点を含む、ワークピースに電流を供給するように意図された任意の電気接触要素として解釈すべきである。まさにその単一の接点はまた、引き延ばし、好ましくは、列に配置するように構成することができ、金属表面によりよく合うように、ばねで支えることができる。結果として、接触ストリップは、実質的に1より大きい、電気接触エリアの長さ/幅比率を有する。この比率は、たとえば、少なくとも5、より好ましくは少なくとも10、最も好ましくは少なくとも20であろう。この比率の上限は、側部エッジの長さおよび接触エリアの最小限の幅によって与えられ、この幅が、今度は、ワークピースに可能な最大の電流を伝送するための接触エリアの適合性によって決定される。
電流供給装置、接触ストリップ、支持フレーム、支持フレーム脚部、接触フレーム、処理槽における支持ポイント、支持要素、対向電極、フレームカバー、フレームカバーにおける処理流体供給および排出ライン、処理槽、入口および出口エリア、搬送装置、電流供給部ならびに処理ステーションが以下で言及されることには、これらの用語は、それぞれ、これらの要素の1つまたはいくつかとして解釈すべきである。
本発明は、少なくとも表面が導電性であるワークピース、特に、電気プリント回路基板を電解処理するために働く。電気プリント回路基板の電解処理によって意味することは、これらを電解金属めっきするか、または電解エッチングするか、または任意の他の方法(たとえば、電解酸化または還元)で電解処理してもよいことである。本発明は、より詳細には、電解処理のために電気プリント回路基板がほぼ垂直方向で処理流体に浸漬される浸漬槽、または電気プリント回路基板が、水平移送方向に搬送され、処理流体と接触させられ、その工程で電解処理されるいわゆるコンベヤ化ラインのどちらかで処理される電気プリント回路基板を製造することに関する。後者の場合には、電気プリント回路基板を保持し、水平または垂直方向に搬送してもよい。本発明の好適な適用例において、電気プリント回路基板は、外側表面に最初は極薄基礎金属被覆のみを設けられた非導電材料から始まって、製造してもよい。この極薄基礎金属被覆は、本発明に従い、電解析出によって補強される。
本発明による装置には、ワークピース用の電流供給装置が含まれる。電流供給装置には、今度はそれぞれ、ワークピースのほぼ対向する側部エッジに設けられた接触ストリップが含まれる。したがって、少なくとも2つの接触ストリップを、対向する側部エッジに設けてもよい。ワークピースは、これらの電流供給装置を通して、電流源と電気接触させられる。
その結果として、ケーブルを介して直流電流源からフライトバーの受入部へ、そこから可動フライトバーへ、そして次に、ラックまたはクランプを通して垂直電気めっきラインにおけるワークピースへの通例の比較的不安定な電流移送が、大幅に簡略化される。
本発明と対比すると、公知の装置および方法を用いた場合、電気絶縁材料上の極薄ベース層の電解処理は、満足できるものではない。
このベース層、たとえば0.3μm厚の無電解析出銅層には、比較的高い電気抵抗がある。この抵抗は、電解銅から作製されたこれまで通例の17.5μm厚のベース層の抵抗よりも最大100倍高い。この差異は、すなわち、無電解析出銅層の抵抗が電解析出銅のそれよりも高いという事実のためである。
電解槽における電流は、ベース層を通して配分され、そしてたとえばプリント回路基板であるワークピースをめっき電流源に電気接続する接触手段に流される。
電解金属めっきラインの接触手段が、1エッジのみで基板形状のワークピースに接触する場合には、全電流は、薄いベース層を通して対向エッジに流れなければならない。電解処理の最初において、ベース層がまだ薄いときには、この電流により、ベース層において電圧が著しく降下させられる。金属めっきが理由で、この電圧降下は、ワークピースの表面における様々な箇所で、対向電極に対して異なる程度に槽電圧を低減する。電解金属めっき中に、ベース層は、処理時間の増加とともに厚くなり、その結果として、導電性が増大する。それに応じて、電解エッチング中に、導電性は低減する。結果として、両方の場合に、表面の電解処理は均一ではなく、これは望ましいことではない。従来のめっきラインを用いると、ベース金属被覆の異なる厚さのために、電解処理は、製造物によって異なる。しかしながら、複数の陽極を通常設けられたコンベヤ式めっきラインにおいては、最大1:100の厚さ比率範囲で非常に異なる厚さをそのベース層が有している様々な異なるタイプのワークピースを、質的差異なしに処理することが必要である。
説明した問題は、たとえば、独国特許出願公開第10043815A1号明細書および独国特許出願公開第10043817A1号明細書による装置の1つを用いて、克服することが可能である。なぜなら、接触箇所間の間隔を最小限にすることができるからである。しかしながら、このアプローチでは、対極(それぞれ陽極または陰極)が完全にシールドされているので、処理中に、電解処理を接触ストリップの下で行えないという不都合をこうむる。これにより、結果として不均一な電解処理がもたらされる。この不都合は、ワークピースを多くの小さな段階に循環させて搬送すること、および作業の進行に関連して、プリント回路基板の絶えず異なる箇所で接触ストリップの配置を遅らせることによって、避けるように意図されている。しかしながら、この方法がこうむる不都合は、電流を印加することなく度々接触ストリップの位置を変えることには非常に時間がかかり、この期間、プリント回路基板が電解金属めっきされないということである。結果として、ラインを延長しなければならず、これは製造コストの上昇を伴う。さらに、接点は、プリント回路基板の有効エリアにいつも押し付けられている。たとえば、接点上の望ましくない金属析出、ほこり粒子または破片が、最初のまだ薄い、したがって敏感なベース層に押し付けられ、結果としてスクラップをもたらす可能性がある。さらに、これらのアプローチでは、起こりえる被覆厚の差異を検出可能とする測定を、全ての単一プリント回路基板に対して個別に実行することができない。
それに対して、ワークピースを電気接触させるための接触ストリップを設けられた本発明による装置であって、これらの接触ストリップが、ワークピースの対向する側部エッジでワークピースと接触し、そこで電気接触を確立する装置は、公知の装置を用いかつ公知の方法を実行するときに生じる問題を解決するのに完全に適しており、このことは、特に、接触ストリップが、好ましくは矩形形状を備えたワークピースと接触しながら、側部エッジのほぼ全長にわたり、またはその長さの少なくとも実質的部分、たとえば、側部エッジの長さの少なくとも75%にわたり延伸している場合にいえる。
均一な電解処理は、ワークピースの対向する側部エッジを、極薄金属ベース層と電気接触させることにおいて達成される。これらの状態の下では、ベース層の増加した電気抵抗による電圧降下は、従来通りに接触されたワークピースと同じ悪影響を持たない。
さらに、ワークピースと接触するこの方法では、電気境界抵抗がずっと小さい。直流電流源およびワークピースは、整流器の接続端子から接触フレームにつながる連続ケーブルを通して接続することができる。そこから電流は、ワークピースに接触する箇所へ直接に導通される。電流をワークピースへ伝送するために可動フライトバーに依拠すると、結果として、境界抵抗を備えた実質的により不安定な箇所がもたらされる。
本発明の好適な実施形態において、接触ストリップは、ワークピースを保持できるように実現される。かくして、好適な構造設計が達成される。すなわち、接触ストリップがワークピースを保持できるので、さらなる手段は必要とされない。接触ストリップは電流をワークピースへ伝送する働きをするので、それらをワークピースの表面にしっかりと押し付け、高電流であっても供給可能とする良好な電気接触を確立するようにしなければならない。したがって、比較的大きな力が必要なので、同時にこの力を、ワークピースを保持するために使用することは有利である。
電気接触を確立し、かつワークピースを保持する接触ストリップの機能を効果的に実現するために、少なくとも2つのそれぞれの接触ストリップが、本発明の好適な発展形態における1つの接触フレームにおいてともに連結される。別の実施形態において、2つのこのような接触フレームが、特に互いに対して回動し、好ましくは長手方向軸で、そして特に閉じるように連結され、その結果として、ワークピースを接触フレーム間に着脱自在にクランプすることができる。矩形の3つのそれぞれの側部を形成しかつその長手方向エッジにおいてそれぞれの長手方向軸を介してともに回動する接触ストリップは、たとえば、ワークピース用の3側部を有するフレームを形成してもよく、ワークピースの1つの側に配置した接触ストリップは、ともに連結するか、または保持部材を通して処理槽に接続し、そしてワークピースの他側に位置する接触ストリップは、長手方向軸のみを通して他の接触ストリップに接続してもよい。接触ストリップの第4のペアを矩形の第4の側に設けることができ、この接触ストリップペアの内の1つは、ワークピースの同じ側の他の接触ストリップに接続されるか、または保持部材を通して処理槽に接続される。このペアのもう1つは、このペアの最初の1つに連結される。接触ストリップの直立している構成へ、上部からワークピースを導入することを可能とするために、蝶番で連結された第4の接触ストリップは、ワークピースが保持されている平面に関して、少なくとも180度偏向できなければならない。水平ワークピースが上部から処理槽に降下される場合には、回動可能接触ストリップが開かれる。ワークピースが降ろされた後で、これらの接触ストリップは、それらが自身の間にクランプして保持しているワークピースに対して畳まれる。接触フレームは、支持フレームに装着することができる。結果として、ワークピースが接触フレームによって把持され、同時に電解処理用の電流を供給されるようにすることができる。かくして、ワークピースの操作は、著しく容易にされる。
本発明の大きな利点は、電解処理中にすでに、処理が所与の標準に従って行われているかどうかの量的な判定を可能にすることである。この目的のために、品質パラメータが定義され、各ワークピース用に個別に決定される。このような個別測定が可能なのは、ワークピースが、接触ストリップと電気接触し、たとえば導電フライトバーを通してのように、近くのワークピースと直接的な電気接続を有さないからである。したがって、適切な工程パラメータを、電流、電圧、電荷(アンペア時)および電位の選択的オンライン測定によって、公知の装置を使用するよりもずっと正確に制御することができる。さらに、たとえば、ワークピースの一定の箇所における処理流体のフローレートおよび析出した金属の輝度を、全ての単一ワークピースに対して個別に判定することができる。
プリント回路基板の電解金属被覆中に析出する金属量は、たとえば、各プリント回路基板に対して個別に測定することができる。この目的のために、特に測定プローブを、(対向する)プリント回路基板の表面に隣接して位置する箇所に配置することができる。これらの測定プローブによって、たとえば、プリント回路基板表面と測定プローブとの間の電気抵抗を、電解電流がスイッチを入れられる前およびスイッチを入れられた後の両方で測定し、金属被覆厚を判定するようにすることが可能となる。対向電極がプリント回路基板と空間的に関連している場合には、対向電極(金属めっきにおける陽極)を測定プローブとして用いることができる。電気抵抗は、また、別個の接触ストリップ間、たとえば2つの対向する接触ストリップ間で測定し、金属被覆厚を判定するために用いてもよい。接触ストリップ間で測定される電気抵抗は、また、プリント回路基板を処理流体と接触させる前に測定することもできる。
基準値からの逸脱は、電気抵抗を測定することによって速やかに判定することができ、たとえば、警報を発してもよい。この目的のために、基準値が、全ての単一タイプのプリント回路基板のための基礎としてみなされ、実際の測定値とそれぞれの基準値との間の差異が、各プリント回路基板に対して判定される。
析出される金属量は、電解処理において有効になる、1つの単一プリント回路基板の既知の表面および電解処理中の電流(電荷)測定値(消費電流のアンペア時の計測)を利用して、さらにより正確に判定することができる。この目的のために、全ての単一プリント回路基板に流れる電流は、別個に測定され、ことによると電解時間(それぞれ析出または溶解される金属量に比例する測定された電荷量)で積分される。さらに、(陽極の金属被覆中に)対向電極に流れる電流もまた、個別に判定することができる。電流または時間で積分された電流量は、対向電極および接触工程が障害なく動作するかどうかを判定するのに十分であろう。電解反応が起こるのを妨げる受動エリアが、たとえば、対向電極に形成されている可能性がある。これは、電流または電荷測定値によって、すぐに検出されるであろう。めっき槽におけるプリント回路基板の従来の構成の場合のように、対向電極が、間隔および電流供給に関して、個別プリント回路基板と関連していない場合には、この測定値は、対向電極の効率を不十分にしか示さない。それに対して、対向電極がまた、間隔および電流供給に関して、個別プリント回路基板と関連している場合には、このようなタイプの測定値は、このプリント回路基板のための実際の電解状態を直接示す。
電解電流が、たとえば、基準値から逸脱した場合には、警報を発することができ、そして電解処理中に起こりえる障害を補償するために、手動または自動の備えをすることができる。たとえば、金属析出時間を延長するか、または電流密度を増加することができる。垂直コンベヤ式めっきラインにおいては、プリント回路基板を1つの処理ステーションから他のステーションへと移動させるためのコンベヤキャリッジが用いられる。これらのキャリッジは、プリント回路基板の移動経路の上を自由に移動可能で、かつ全ての単一プリント回路基板用のグラバを備えているので、たとえば、個別プリント回路基板における被覆厚の、基準値からの逸脱が測定された場合には、制御測定値によって検出された逸脱を補償するために、補修すべきプリント回路基板は、追加的に設けられた処理装置にアプローチしてもよい。損傷のために、境界抵抗の増加が、たとえば、プリント回路基板に接触している一定の接触ストリップで認められた場合には、問題のプリント回路基板は、全ての単一の接触ストリップに個別電流および電圧値を供給できる特別な処理ステーションで、後処理にかけることができる。したがって、この場合には、この場合には、プリント回路基板は、障害が発生した接触ストリップのみを通して電流を供給される。
ワークピースの他の物理的パラメータを、さらに、各個別ピース用に判定することができる。たとえば、析出金属の輝度を測定してもよい。基準値からの逸脱が検出された場合には、プリント回路基板は、たとえば、特別の電解液組成を有する別の浴で連続的に処理してもよい。プリント回路基板が、垂直コンベヤ式ラインで処理される場合には、プリント回路基板は、その移送のための適切な制御システムを通して、障害が補修される補修ステーションへ自動的に移送することができる。この目的のために、障害を補修するための特別な制御プログラムを走らせてもよい。このようなプログラムにはまた、たとえば、プリント回路基板に析出された過剰な金属を、問題のプリント回路基板におけるめっき電流の極性を逆にすることによって再び除去することを含んでもよい。さらに、別のプリント回路基板が同時に金属めっきされている間に、接触ストリップを移送する支持フレームをシールドすることによって、金属をプリント回路基板から除去することができる。
接続されたコンピュータシステムを用いて、前述の全ての測定値を取得し、かつ記録することができる。かくして、そこから、同様に後の段階における障害を推測してもよく、選択的な補正手段を取ることが可能となる。
接触ストリップは、特に、支持フレームに固定してもよい。これによって、接触ストリップが接触フレームを形成するようにともに連結されていない場合には、装置の構成を単純にすることができる。
本発明の好適な実施形態において、支持フレームのサイズは、ワークピースとほぼ同じである。さらに、支持フレームの形状は、また、ワークピースとほぼ同じであってもよい。支持フレームがこのような形状およびサイズを有するように構成されているので、支持フレームは、ワークピース、たとえば電気プリント回路基板を個別に把持し、それらを電解処理中に保持することができる。それに応じて、支持フレームは、ワークピースが基板形状かつ矩形である場合には、たとえば、ワークピースの側部エッジにほぼ平行に向けられた4つの支持フレーム脚部を備えてもよく、これらの支持フレーム脚部は、接触ストリップに装着される。支持フレームおよび接触ストリップのこの実現および構成を用い、電解処理のために、電流は、接触ストリップを介してワークピース、特にプリント回路基板へ供給してもよい。支持フレームおよび接触ストリップは、ワークピースの形状およびサイズとほぼ一致するので、ワークピースの自動操作が可能である。結果として、ワークピースは、簡単かつ信頼できる方法で、電流源と電気接触させ、機械的に保持することができ、本発明による利点、すなわち、極薄金属ベース層に関してさえ問題のない電流供給が達成される。さらに、独国特許出願公開第10043815A1号明細書および独国特許出願公開第10043817A1号明細書に開示されている装置および方法とは対照的に、有効エリアは、処理中に触れられないままである。
さらに、代替または追加として、少なくとも2つの接触ストリップを1つの接触フレームにともに連結してもよく、そして2つの接触フレームおよび/または支持フレームを、接触ストリップのそれぞれ1つを通してともに連結し、好ましくは、軸/蝶番を通して回動させて、結果として、矩形基板を、フレーム間に着脱自在にクランプすることができる。
基板形状のワークピースの簡略化された自動把持および電気接触が達成されるのは、特に、少なくとも2つの支持フレームが設けられ、これらの支持フレームがワークピースの側部のそれぞれ1つと関連している場合である。この場合に、好ましくは軸によって連結されている支持フレームは、基板形状のワークピースを受け入れるために、カセットのように開および閉状態に畳むことができるように構成してもよい。この場合には、接触ストリップは、カセットのカバー間に位置する。カセットは畳まれて開き、ワークピースを受け入れる。従来の水平または垂直搬送設備によって、ひとたびワークピースがカセットハーフ間に挿入されると、これらのカセットハーフがともに畳まれて、ワークピースが、そこで間にクランプされ、それによって、電流源に接続される。
別の実施において、ワークピースは、電解処理のために支持フレームによって直接保持し、着脱自在にクランプしてもよいが、この意味は、つまり、支持フレームが、ワークピースの(カット)エッジ領域における表面にまさに隣接するということである。別の実施形態において、電解処理のために、ワークピースはまた、接触ストリップを介して、支持フレームによって保持し、着脱自在にクランプすることができる。この場合には、接触ストリップからワークピースへの効率的な電流移送を達成するために、接触ストリップおよびワークピース間には最小限の閉鎖力を与えることが必要だという事実を、発明者は利用した。もちろん、この力はまた、ワークピースを保持するために用いてもよい。問題の実施形態の場合には、支持フレームは、接触ストリップを介して、ワークピースの両側(前側および後側)に力を及ぼす。したがって、後者の実施形態によって、前の実施形態に勝る利点が提供される。この場合のワークピースもまた、処理すべきワークピースの表面エリアに触れるのを防ぐように、エッジでクランプするのが同様に好ましい。前述の実施形態の組み合わせももちろん可能であるが、この意味は、たとえばワークピースが1つの側のみを電解処理されることになっており、接触ストリップがワークピースのこの側のみに提供される場合には、ワークピースをまた、支持フレームおよび接触ストリップの両方で保持し着脱自在にクランプしてもよいということである。
ワークピースを支持フレームおよび/または接触フレームに受け入れ、それらによって保持することが好ましい。次に、電解処理は、電流供給装置を通し、好ましくは接触ストリップを通して、電流をワークピースに供給することによって開始される。電解処理が完了すると、電流供給は中断され、ワークピースは、支持フレームおよび/または接触フレーム(接触ストリップ)から解放されて、搬送設備によって先へ送られる。
支持フレームを処理槽に固定するために、支持フレームは、支持要素を通して、槽の支持ポイントで支持してもよい。支持要素を可動に構成して、槽の支持ポイントに対する支持フレームの位置を変更可能なようにするのが好ましい。結果として、支持フレームは、処理槽内で、ワークピースとともに調整してもよい。本実施形態によって、電解処理用の従来の装置に勝る大きな利点が提供される。
電解金属めっき用の陽極などの対向電極が、たとえば、処理槽内に静止して配置されている場合には、ワークピースを保持している支持フレームは、対向電極の位置に対して個別に向きを合わせることができる。さらに、ワークピースの表面に隣接して配置されている測定プローブなどの測定設備が、それぞれのワークピースに対する電解処理の効果を判定するために設けられている場合には、支持フレームによって処理槽内に保持されているワークピースの位置および方向を、対向電極に対して最適化し、非常に均一な電解処理を達成するようにすることができる。このような最適化は、支持要素を移動することによって可能とされ、このような支持要素は、たとえば、ワークピースを保持するための2つの支持フレームからなる矩形カセットの両側における隅のそれぞれ1つに設けられている。支持要素は、たとえば、槽の壁に位置している支持ポイントによって、カセットの対向側で支持され、このような支持要素の8つが、ワークピースおよび対向電極間の間隔をワークピースへの電解効果の均一性に関して最適化するように動かされる。通常の状態の下で、対向電極およびワークピース表面間の距離が同一の場合には、均一性が達成される。
電気プリント回路基板など、特に基板形状のワークピースを処理する場合には、支持要素は、次のような仕方で構成してもよい。すなわち、プリント回路基板が、この回路基板が搬送設備によってフレームへ搬送された後で、プリント回路基板の側部のそれぞれに関連する2つの支持フレームおよび/または接触フレームの間にクランプされるような仕方である。すなわち、回路基板は、支持フレーム間に搬送されることによって、支持フレームにより形成されたカセットに受け入れられるように準備される。この目的のために、フレームは、離れて保持される。それぞれのフレームは、たとえば、共通のフレーム脚部を通して互いに対して回動し、回路基板を把持するために、カセットを畳むだけでよいようにしてもよい。カセットがともに畳まれているときに、回路基板の対向する側部エッジは、電流源と電気接触されられる。
もちろん、電解処理装置にはまた、ワークピースに対向して配置された対向電極が含まれる。特に好適な実施形態において、対向電極は、支持フレームに取り付けられる。この構成はまた、ワークピースに対して対向電極を容易に調整するために利用される。ワークピースに最適な処理を施すために、ワークピースは、対向電極に対して正確に位置合わせする必要がある。これは、特に、各ワークピースを個別に位置合わせすることによって達成してもよいが、これは、対向電極およびワークピースが、支持フレームおよび/または接触フレームによって形成されている1つの共通カセットに配置されている場合にもまた達成される。
本発明の別の改良において、対向電極は、ワークピースとほぼ平行に配置され、それらが取り付けられている支持フレームで可動に移送される。対向電極は、それらがワークピースの表面に摺動可能に平行するように取り付けられるのが好ましい。かくして、対向電極の表面における不均等性(不揃い)は、処理中にワークピースの表面と平行な対向電極を、常にまたは少なくとも断続的(循環的)に動かすことによって、電解処理中に補償される。対向電極が被覆厚における差異の形の痕跡をプリント回路基板に残すのを防ぐために、対向電極を動かすことは有利であるが、この痕跡は、対向電極の幾何学的な形状および/または導電性の、ことによると発生する不規則の結果である。対向電極の不規則は、たとえば、受動箇所(たとえば、意図しない磨耗を通した)または対向電極における流体通過ポート(必要なボイド)の結果である。対向電極を動かすことの目的は、対向電極におけるこのようなタイプのボイドを、プリント回路基板の表面全体にわたって、ことによると同じ期間、均等に配分することを達成することである。
もちろん、同じ効果は、対向電極を静止して配置し、代わりに接触ストリップとともにワークピースを動かすことによって、達成することができる。
電解処理中に、対向電極をワークピースの表面と平行に移動させる場合であっても、対向電極のサイズは、(カットエッジなしで)ワークピースの電解処理すべき有効エリアにほぼ一致するように選択するのが好ましい。対向電極のエリアは、プリント回路基板の有効エリアとほぼまたはまさに正確に同じサイズを有してもよいので、境界領域における電気力線の集中の結果として過剰な金属がプリント回路基板の境界領域に析出することが防がれる。金属析出の最適な厚さの均一性が達成されるのは、対向電極の表面が境界領域にまさに直接に対向するのを防ぐのにちょうど十分なように、可動対向電極エリアが、プリント回路基板の有効エリアを覆い、電気力線がこれらの境界領域に集中するのを防ぐようにする場合である。分離メンブレンを、また、対向電極とワークピースとの間に配置してもよい。
本発明の別の好適な実施形態において、追加カバーを支持フレームおよび/または接触フレームに配置して、このカバーおよびワークピースによって画定されるコンパートメントを形成するようにする。結果として、ワークピースの表面におけるフローの定義された状態を調整可能な別個の処理コンパートメントを、収容されたワークピースとともに、支持フレームおよび/または接触フレームによって形成されるカセットに、形成することができる。特に、プリント回路基板における小さなホールを通したフローは、処理コンパートメント内における水圧の増加によって促進することができる。カバーは、液密とし、プラスチックボード、目の詰んだプラスチック繊維またはイオン透過性メンブレンから作製することができる。
本発明の別の有利な発展形態は、対向電極が閉じたコンパートメント内に配置されるように、カバーを配置することにある。このようにして、各ワークピースに関連する電解槽が形成されるが、これらの電解槽が、ワークピースのそれぞれの表面およびそれらの表面に面する対向電極によって形成される。
常にまたは少なくとも断続的に、電解槽に新しい電解液流体を供給するために、処理流体を閉じたコンパートメントに供給するための供給ラインおよび流体を閉じたコンパートメントの外へ移送するための排出ラインが、カバーおよび/または支持フレームに設けられる。
結果として、好適な実施形態において、本発明による装置は、次のような仕方で構成される。すなわち、装置に含まれる支持フレーム、接触ストリップおよび対向電極は、1つの組み合わされたユニット(カセット)としてともに可動であるが、ワークピースを、電解処理中にこのユニットによって保持することができ、一方で接触ストリップをワークピースと電気接触させることができるように可動であり、さらに、電解処理が実行された後で、ワークピースをこのユニットから解放することができ、接触ストリップとワークピースとの間の電気接触を再び切断できるような仕方である。
このようなカセットは、たとえばまた、複数の処理槽を有する浸漬設備においてワークピースを電解処理するために用いてもよい。この目的のために、ワークピースが第1の処理槽における第1の処理流体に浸漬される前に、ワークピースは、支持フレームおよび/または接触ストリップを有する接触フレームによりそれらの間に着脱自在にクランプされることによって、受け取られかつ保持されることが可能となる。次に、カセットによって保持されかつ接触ストリップと電気接触させられたワークピースは、カセットにおける可動接点を通して電流源と電気接続され、電解処理される。処理後、カセットは、再び電流源から切断され、第1の処理槽から引き上げられ、連続的に他の処理槽においてさらなる処理流体に浸漬され、そして必要な場合には、再び電流源に電気接続され、そこから再び切断される。浸漬設備における処理が完了すると、ワークピースはカセットから解放される。
特に、このようなカセットは、電気プリント回路基板形状のワークピースを処理するためのコンベヤ式めっきラインまたは浸漬設備の一部とすることができる。この場合には、コンベヤ式めっきラインにおける本発明の装置には、プリント回路基板用の入口および出口領域と、プリント回路基板用の搬送装置と、電流供給装置用の電流供給導体とをそれぞれ装備された処理槽がさらに含まれる。かくして、回路基板を保持するカセットは、入口領域を通して、コンベヤ式ラインにおける装置へ導入される。この装置において、カセットに入れられたプリント回路基板は電解処理される。プリント回路基板が電解処理された後で、カセットは、出口領域を通して装置から出ることができる。コンベヤ式ラインには、入口および出口領域を有する複数のこのような装置を含むことができる。カセットには、米国特許第4,776,939号明細書および独国特許発明第41 32 418 C1号明細書に説明されているような従来の電気接触要素を通して電流を供給してもよい。
このようなタイプのコンベヤ式ラインでプリント回路基板を処理するために、ワークピースは、第1に、支持フレームおよび/または接触フレームへ水平移送方向に搬送される。そこにおいて、ワークピースは、これらの支持フレームおよび/または接触フレームおよび接触ストリップによって形成されたカセットに受け取られ、かつ着脱自在にクランプされる。ひとたび支持フレームおよび/または接触フレームによって受け取られると、カセットに入れられたワークピースは、コンベヤ式ラインで電解処理される。対向電極は、それぞれの処理ステーションに静止して取り付けられるか、またはカセットに設置される。それぞれの処理が実行された後、ワークピースを支持フレームおよび/または接触フレームから解放し、コンベヤ式ラインにおけるさらなる処理装置へ進めるようにしてもよい。
水平のコンベヤ式ラインにおける処理のために、2つの方法的変形を実行してもよい。
一方では、ワークピースを保持しているカセットは、電解処理中、コンベヤ式ラインにおいて静止したままでいることができる。この場合には、ワークピースは、開いたカセットの近くに運ばれ、その中に導入される。カセットが閉じられてワークピースが着脱自在にクランプされた後、ワークピースが電解処理される。この変形において、カセットは、処理中にコンベヤ式ラインを進むことができない。処理後、カセットが再び開かれ、ワークピースが解放されて、ワークピースは、コンベヤ式ラインを次の処理装置へと搬送されることが可能となる。
装置の代替の変形において、電解処理中に、ワークピースを保持しているカセットは、入口領域から出口領域へ水平移送方向に、コンベヤ式ラインを搬送される。ひとたびワークピースが解放されると、カセットは、出口領域から、カセットが新しいワークピースを受け取るように意図された入口領域へと戻される。
所与の順序での様々なステップを有する電解処理のために、ワークピースは、電解浴(電流がワークピースに供給される)および化学浴(電流供給が少しもない)の両方で処理してもよい。化学浴は、電流供給装置も対向電極も必要としない。この場合には、本明細書で説明する処理装置の全ての要素は準備することができるが、接触ストリップまたは接触フレームは、他の要素、たとえば、折り畳み式ストリップもしくは折り畳み式フレームとして構成可能な保持要素、または代替として、自身の平行移動によって、ワークピースを着脱自在にクランプできるストリップまたはフレームによって、取り替えられる。
さらに、フライトバーの助けなしに、プリント回路基板を1つの処理槽から他の処理槽へ搬送することは、有利となり得る。この目的のために、基板を搬送するためのコンベヤキャリッジには、全ての単一プリント回路基板を把持するためのグラバを装備してもよい。このような場合に化学処理槽においては、プリント回路基板用の保持手段を、(電解浴で使用される)接触フレームの代わりに使用しなければならない。これらの手段は、前述の折り畳み式ストリップもしくは折り畳み式フレーム、または代替として、自身の平行移動によって、ワークピースを着脱自在にクランプできるストリップまたはフレームである。
電流源は、たとえば、直流電流源またはパルス電流、単極性パルス電流もしくは両極性(逆)パルス電流を送出する電流源であってもよい。
本発明は、例示的な図1〜図12と一緒に読んだときに最もよく理解できる。
全ての図面は、概略的であり、等倍縮小してはいない。
本発明をよりよく理解するために、以下において、ワークピースはプリント回路基板かまたはプリント回路箔のどちらかだと仮定する。簡略化のために、ワークピースはプリント回路だと、いつも仮定する。もちろん、ワークピースは、本発明に従って化学的または電解的に処理される任意のものであってもよい。
以下、様々な図面を通して、同様の参照符号および数字は、同じ部分を指している。
図1は、前から見た、垂直浸漬設備における電解金属めっき用の垂直槽4の断面図である。したがって、前壁は、詳細をよりよく示すために取り去られている。
浴槽4は、常に循環されている電解液流体によって満たされている。スルーホールを有するプリント回路基板1と、同様に回路基板1に隣接する接触ストリップ5および回路基板1を保持するフライトバー2とが、図面の水平面にぶつかって延伸している。原則として、ワークピース1をその境界領域で接触させることができる限り、接触ストリップ5は、プリント回路基板1だけでなく、他のタイプのワークピースと電気接触するのに適している。プリント回路基板1のブランク部は、一般に、完成した基板より寸法が大きい。この目的のために、回路基板1における外側の境界部は、後で4つの側の全てで切り落とされる。このカットエッジ24を用いて、たとえば、位置決め穴を作るか、またはこの領域でプリント回路基板1を装着しかつ電気接触する。実際には、カットエッジ24には、少なくとも10〜12mmの幅がある。図2aおよび2bにおいて、カットエッジ24は、カットエッジ24をプリント回路基板1から区別する破線として示されている。プリント回路基板1は、ワークピースホルダ3を通して、フライトバー2に固定されている。
代替として、搬送システムは、グラバ(図示せず)を使って、プリント回路基板1をその上側カットエッジ24で直接把持し、それを処理ステーションに移動し、それをそこから引き出すことができる。処理ステップに装荷するために、基板1が、浴槽4に降下され、次に接触ストリップ5によって把持され、同時に電流源と電気接触させられる。したがって、フライトバー2は、完全になくてもよい。
接触ストリップ5は、プラスチック材料から作製され、金属インサートを有しているか、または接触ストリップ5は金属から作製されるが、この場合には、接触ストリップ5は、接触領域を除いて絶縁被覆が設けられ、接触ストリップ5の表面が電気導体として、かつその結果、補助陰極として働くのを防ぐ。図1において、プリント回路基板1の前側および後側を処理するために、前部および後部接触ストリップ5がそれぞれ設けられている。接触ストリップ5は、図2bで詳細に示すようにばねで留められた接触要素14が、均一の圧力で接触可能なように、比較的高い剛性を見せる必要がある。
接触ストリップ5は、水平に摺動可能なように、それぞれの支持フレーム17を通して、浴槽4内に固定されている(図2aも参照)。接触ストリップ5は、支持フレーム17と、支持フレームの側部に設けられている取り付けボード27と、ディスプレーサピストン23と、ディスプレーサシリンダ22と、槽4の側部に設けられた取り付けボード21とを通して、槽4の壁に固定され、その壁によって支持されている。接触ストリップ5とともに、支持フレーム17は、ディスプレーサシリンダ22内のディスプレーサピストン23を作動させることによって、図示の矢印の方向へと水平方向に移動させて、回路基板1を受け取り、その後着脱自在にクランプするようにすることができる。支持フレーム17の移動距離は、プリント回路基板1を浴槽4に降下させているときの、支持フレーム17の揺れ動く性向に依存しているが、なぜなら、一般に、この回路基板1は、厳密に垂直な位置に垂れ下がるように、フライトバー2またはコンベヤキャリッジのグラバに固定することができないからであり、また同様に、移動距離は、プリント回路基板1の厚さにも依存している。実際には、接触ストリップ5とプリント回路基板1との間では、50〜100mmのクリアランスで十分であろう。プリント回路基板1を槽4に導入するために、圧縮空気または作動液などの補助エネルギ(図示せず)を用い、支持フレーム17に取り付けられたディスプレーサシリンダ22およびディスプレーサピストン23によって、接触ストリップ5を一緒に動かす。その結果として、接触ストリップ5は、槽4の壁へ向かって動かされ、かくしてプリント回路基板1を浴槽4に降下させるために必要な間隔を空ける。支持フレーム17の側部では、ディスプレーサシリンダ22およびディスプレーサピストン23が、支持フレーム17に装着された取り付けボード27に取り付けられ、槽4の側部で取り付けボード21に装着される。支持フレーム17は接触ストリップ5とともに、上記の補助エネルギを通してだけでなく、偏心駆動装置などのモータ駆動装置を通して移動させることができる。移動により、支持フレーム17および接触ストリップ5を浴槽4の壁によって支持し、その結果として、槽4内に固定することが可能となる。
電解工程のために必要な対向電極16は、プリント回路基板1の1つの側または両側に、所与の距離を置いて配置され、プリント回路基板1に対して平行平面である(図2aも参照)。この距離は、1〜300mmの範囲に及んでもよい。プリント回路基板1は、本明細書には図示しなかった電流源の一方の電極に電気接続され、対向電極16は、電流源のもう一方の電極に電気接続される。
浴槽4のカバー8を保持するためのホルダ9は、支持フレーム17とともに有利に移動するが、支持フレーム17の上部領域に取り付けられている。支持フレーム17間にクリアランスを形成して、回路基板1を受け入れるか、またはそれをそこから取り出すので、カバー8の部分は、自身の間にクリアランスを形成し、プリント回路基板1を浴槽4に降下させるかまたは浴槽4から引き上げるようにする。カバー8は、電解処理中に電解液流体から有毒な蒸気が漏れるのを防ぐか、または少なくともしっかりと制限する働きをする。さらに、プリント回路基板1が槽に配されつつあるときか、または槽から取り出されているときに、蒸気をまた排出するための吸引装置(図示せず)をまた浴槽4の上部領域に取り付けてもよい。
垂直浸漬槽の代替実施を図9に示す。図1と同様の参照符号は、同様の要素を示す。ここで、支持フレーム17の側部におけるプリント回路基板1用の底部取り付けボード27は、図1に示す実施形態の場合にそうであったようには、槽4の側壁によって支持されていない。その実施と対比すると、本実施形態における取り付けボード27は、むしろ、取り付けボード21における軸によって回動するトングのように形成され、取り付けボード21は、槽4の側部に設けられ、その底部に取り付けられている。その結果として、回路基板1は、接触ストリップ5の間に簡単にクランプすることができる。
接触ストリップ5のさらなる詳細が、図2aに関連して説明されている。図2aは、垂直方向の接触ストリップ5の1つおよび回路基板1を通して水平に通る線B−Bについての、図1の装置の片側半分の断面図であり、上部から見たものである。
図2aの底部に、垂直に垂れ下がっているプリント回路基板1が、上部から見たように示されている。この図において、対向電極16は、プリント回路基板1と平行に、その上に配置されている。接触ストリップ5は、プリント回路基板1と、その境界領域24を通して、電気接触する働きをする。
図2bに図2aの詳細を示す。図2bは、電流が、どのようにプリント回路基板1に供給されるかを示している。すなわち、電流供給導体7および接触要素14と、同様に、電流を供給する働きをする電気めっき電流源(本明細書には図示せず)を回路基板1に接続する電気ケーブル(図示せず)とが、この目的のために働く。後者は、直流電流源(たとえば整流器)またはパルス電流源として実現してもよい。接触要素14は、円筒状ピンまたは細長いバーとして形成してもよい。
電流は、電流供給導体7から、接触ホルダ13および導電ばね要素12を通って、電気接触要素14に流れる。接触要素14を除いて、全ての電流供給要素(電流供給導体7、接触ホルダ13、導電ばね要素12)は電気絶縁されるか、または浸透する電解液流体に対してシールされ、これらの要素が電解液流体と接触しないようにされている。この目的のために、シール15は、接触要素14に設けられている。この例において、接触要素14は、チタンなどの化学的に安定した材料で作製され安価に製造される環状接点である。シール15は、プラスチック材料から作製された、耐磨耗弾性O−リングによって形成され、このO−リングは、接触要素14が円筒状ピンの場合には、接触ストリップ5の絶縁ハウジングの溝に入れ子にされる。このような形状は、接触要素14およびシール15のどんな他の形状よりも、シーリングにおいてずっと効率的である。接触要素14が円筒状ピンとして形成されている場合には、このような要素14の細長い列を接触ストリップ5に設けて、回路基板1の境界24の全長において、接触ストリップ5と回路基板1との間に電気接触を提供するようにする。
金属が接触要素14に望ましくなく析出するのを防ぐために、プリント回路基板1が電解金属めっきのために陰極化されるときには、回路基板1の表面に隣接していない、この接触要素14の側部エリアには、非導電絶縁被覆を設けることができる。
接触要素14の接触エリアは、いずれにしても導電性のままでなければならないので、たとえば、横の絶縁被覆が損傷を受けたときには、金属が接触要素14に析出する危険がある。補助電極26によって、この金属を溶解することが可能である。この目的のために、補助電極26は、回路基板1が槽4に導入されているかまたはそこから取り外されている間に、接触要素14に対して、たとえば、陰極化してもよい。したがって、接触要素14は、陽極化される。これは、電気または電子スイッチング手段(図示せず)および既にあるめっき電流源を用いて達成される。この目的のために、また、別個の整流器を用いてもよい。接触要素14へのあり得る金属析出物は、かくして再び除去される。代替として、対向電極16が、また、補助電極26の機能を実行することができるが、この場合、対向電極16用に用いられる材料が、陰極作用に適しかつ工程において壊されないことが条件となる。接触要素14の曝されるエリアは比較的小さいので、また、実際の処理を意図した整流器を用いて、めっき除去のために高電流密度を印加してもよく、その結果、プリント回路基板の導入または取り外し工程中に何の問題もなく、完全なめっき除去を達成することができる。
本発明の特別な実施形態において、接触要素14は、導電弾性材料で作製してもよい。この場合には、シール15およびばね要素12はなくてもよい。なぜなら、電流供給導体7および接触ホルダ13を収容する絶縁ハウジング19において電気管を電解液流体に対してシールし、かつプリント回路基板1に対して押し付けられている接触要素14に均一な圧力をかけることに存する、シール15およびばね要素12の機能は、弾性導電接触要素14それ自体によって実行できるからである。この場合には、接触ホルダ13は、接続部が良好な導電特性を示すように、たとえばねじで留めることによって、電流供給導体7にしっかりと接続することができる。接触要素14が、わずかに摩耗に曝されると予想される場合には、接触ホルダ13がまたなくてもよいように、弾性接触要素14を直接に電流供給導体7に固定してもよい。
電気ケーブル(図示せず)を電流供給導体7に電気接続するために、後者は、少なくともその一端部で絶縁ハウジング19から引き出され、一方で、液密シールを施される。電気接続部自体は、用いられる電解液流体に対して化学的に安定な弾性プラスチック材料で全面にわたってシールされるかまたは一体成形され、電流が、接続部または電流供給導体7と対向電極16との間に流れるのを防ぐようにする。
対向電極16は、浴槽4に別個に固定しても、または対向電極ホルダ18を通して支持フレーム17に直接取り付けてもよい。図2aに、後者の実施を示す。この代替例において、支持フレーム17には、対向電極案内部18.1が設けられている。対向電極16は、回路基板1に向き合いかつそれに平行に配置するのが好ましい。対向電極ホルダ18は、支持フレーム17においてスロット形状の案内部18.1にしっかりと取り付けられず、その中を移動可能に案内される。その結果として、対向電極16は、適切な駆動装置(図示せず)たとえば、モータ駆動偏心器(環状の上下または左右の動きをする)または水力もしくは圧縮空気シリンダによって、移動させることができる。対向電極16は、たとえば毎分一移動の低い頻度かまたはより速く移動させることができる。対向電極16は、全電解手順の間、常に移動させる必要はない。移動はまた、ときどき停止してもよい。
図1、2a、3、4、5において、対向電極16は、たとえば、展伸されたチタン金属から作製された不溶性電極として示されている。しかし、原則として、可溶性対向電極16もまた用いてもよい。この場合には、対向電極16は、たとえば、電解液流体に溶解せず、かつ用いられる金属片を受け入れるキャリヤとして実現される。より大きな重量ゆえに、支持および移動部材17、18、18.1、21、22、23、27は、したがってより大きな支持力を提供されなければならない。
不溶性陽極(対向電極)を用いるときには、めっき浴における金属イオン濃度を維持するために、酸化還元対の化合物(たとえば、銅めっき浴のためのFe2+/Fe3+塩)、および好ましくは浴槽4とは別個でかつ浴槽4と連通している補給コンテナ(図示せず)が設けられる。補給コンテナには、酸化還元対の酸化化合物(たとえば、Fe3+塩)の化学作用によって溶解される金属片(たとえば、銅片)が含まれるが、これらの酸化化合物は、今度は、この溶解反応に基づいて、その還元化合物へと還元される。酸化化合物は、次に、浴槽4の不溶性陽極において、還元化合物の電解酸化によって回復される。
対向電極16をセグメント化し、それらに様々な電圧を供給して、たとえば、プリント回路基板1の処理すべき金属(ベース)層内において発生する電圧降下を補償し、かつ全てのプリント回路基板領域において同じ電流密度を達成することがさらに可能である。
ワークピース1が、本明細書に示すような平坦なプリント回路基板ではない場合には、ワークピース1における被覆厚差異の形状の、対向電極16によって残された痕跡は、一定の望ましい効果(たとえば、電気鋳造)のために、選択的に利用することができる。この場合には、対向電極16を移動させるための移動システムが存在しないか、または移動が、所望の効果に正確に調整されている。さらに、ワークピース1の形状に一致する陽極モールドを用いてもよい。
境界領域24のみにおいてプリント回路基板1と接触するために、支持フレーム17のサイズおよび接触要素14の位置は、プリント回路基板1の形状およびサイズと正確に一致すると仮定する。特に均一な電流供給のために、プリント回路基板1は、(基板が矩形の場合には)4つの側全てで接触される。したがって、電流は、4つの側全てからプリント回路基板1に供給される。プリント回路基板1が電気接触されない唯一の領域は、それが固定されるホルダ3の領域である。
プリント回路基板1が、フライトバーによってではなく、コンベヤキャリッジに取り付けられたトングによって搬送される場合には、このプリント回路基板1は、全ての側部境界部24を通して均一に電気接触される。
電気力線がプリント回路基板1の境界領域24に集中するのを防ぐために、シールド38、39を、支持フレーム17または接触ストリップ5(もしくは接触フレーム)に取り付けることができる。ここで、シールド38、39は、プリント回路基板1に対して平行となる向きにある。図2aに示す実施形態において、シールド38は、対向電極16とプリント回路基板1との間に配置された遠隔シールドであり、対向電極16に隣接して位置している。隣接シールドと呼ばれるシールド39は、プリント回路基板1に隣接して配置されている。遠隔シールド38は、プリント回路基板1においてソフトなシールド遷移(shield transition)を生成し、一方で隣接するシールド39は、回路基板表面のシールド領域と非シールド領域との間でかなりシャープな遷移を生成する。最善の結果は、2つのシールド38、39を組み合わせることによって得られる。よりソフトな遷移のために、プリント回路基板1の中央に向けられたシールド領域において、シールド38、39に、ホールまたは切り欠きを追加的に設けてもよい。
ここに示す好適な実施形態において、プリント回路基板1は、支持フレーム17によって保持され、接触ストリップ5により4つの側全てにおいて接触されているので、基板1の処理前および処理中に、回路基板1について様々な測定値を取ることができる。たとえば、基板1の4つの境界領域24における接触ストリップ5と対向電極16との間で、基板1における電気抵抗の比較測定値を、電解電流のスイッチを入れる前に取ることができ、この測定値によって、基準目標値からの逸脱を容易に検出すること、および、たとえば、許容できない逸脱の場合には警報を発することが可能となる。
電解処理において有効な、様々な回路基板1の公知の表面エリア、および電解処理中の電荷測定値(消費電流のアンペア時カウント)に鑑みて、たとえば、析出金属量を正確に判定することができ、基準値からの逸脱の場合には、たとえば、金属析出時間を延長するか、または電流密度を増加してもよい。
測定値の全ては、接続されたコンピュータシステムを用いて取得および記録することができる。かくして欠陥は、そこから、後の段階で推測してもよく、選択的な補正手段を取ることが可能となる。
垂直ラインにおけるフライトバー2は、コンベヤキャリッジ(図示せず)によって、一処理装置(処理ステーション)から次の処理装置へと、プリント回路基板1を移動させる。本発明の別の利点は、これらのバー2が、導電性である必要性がないことである。同じことが、ホルダ3にも当てはまる。ここで、電流は、接触ストリップ5を通して、プリント回路基板1に直接流される。したがって、フライトバー2およびホルダ3には、軽い非導電材料を用いてもよい。コンベヤキャリッジが、入口ステーションでワークピース1を把持しかつ移送中にワークピースを保持できる自身の制御されたトングまたはグラバを設けられている場合には、フライトバー2は、たとえなくてもよい。そして、フライトバー2用のコンベヤキャリッジ(本明細書には図示せず)は、従来のラインにおけるコンベヤキャリッジと比較して、低減された搬送能力を備えていてもよい。
コンベヤキャリッジは、プリント回路基板1の移動経路上を自由に移動可能なので、個別プリント回路基板1に基準値からの逸脱が測定された場合には、追加的に設けられている処理装置にアプローチし、制御測定値によって検出された逸脱を補償するようにしてもよい。たとえば損傷のために、境界抵抗の増加が、1つの接触ストリップ5で認められた場合には、問題のプリント回路基板1は、全ての単一接触ストリップ5で個別電流および電圧値を設定できる特別の処理ステーションにおいて、後処理にかけることができる。したがって、この場合、プリント回路基板1は、障害が測定された接触ストリップ5を通したその境界領域24を通してのみ電流を供給される。
同様に、たとえば、処理の最後に取られた、電解析出金属層の輝度測定値が、基準値からの逸脱を示している場合には、プリント回路基板1を、特別の電解液を保持する別の浴で後処理にかけることができる。この目的のために、プリント回路基板1を搬送する工程は、プリント回路基板1を搬送するための適切な制御システムを通して、自動的に作動させてもよい。ひとたびプリント回路基板1が修復ステーションに移送されると、障害を修復するための特別な制御プログラムを起動することができる。このようなプログラムにはまた、たとえば、問題のプリント回路基板1において、めっき電流源の極性を逆にすることによって、プリント回路基板1に析出された過剰な金属を、再び除去することを含んでもよい(めっき除去モード)。支持フレーム17をシールドすることによって、1つのプリント回路基板1でめっき除去を実行し、別のプリント回路基板1で金属めっきを実行してもよい。
プリント回路製造において、接触ストリップ5(または接触フレーム)を有する各支持フレーム17で、1つの単一プリント回路基板1を扱うことが可能なので、電流、電圧、電荷(アンペア時)、電位および、たとえば、プリント回路基板1の一定の箇所における処理流体のフローレートを選択的にオンライン測定することによって、このプリント回路基板1の製造中に適切な工程パラメータを、公知の装置によるよりもずっと正確に制御することができる。
図3に、本発明による装置の、図2aと同じ図を示す。この図における参照数字は、図2aおよび図2bにおける同様の数字と一致する。この図において、接触ストリップ5は、上部から見た断面図として示され、かつ閉じた接触フレームの形状で支持フレーム17に固定されているが、後部フレームカバー20によって補完されている。電解液流体の動きが、電解金属めっきおよび電解エッチングの処理結果に大きく影響することが判明している。後部カバー20は、電解液流体のフローを制御し、プリント回路基板1におけるビアを通るフローを増大する働きをする。したがって、プリント回路基板1の電解金属被覆中に、電解液流体を、ポンプ(図示せず)によって、たとえば、回路基板1の後側に対するよりも高い圧力で、管25を通してプリント回路基板1の前側に供給することができる。このようにして得られた圧力降下は、微細な、貫通めっきされる回路基板1のビアを通したフローの増加につながる。流体フローを制御することの別の可能性は、カバー20の底部領域においてカバー20の両側に供給管25を設け、かつ支持フレーム17を通して流れるようにされた電解液流体が、カバー20または支持フレーム17におけるポートを通して上部(逆の場合も同じ)から出るのを可能にすることである。回路基板1と後部支持フレームカバー20との間の間隔が比較的小さいので、回路基板1の幅全体にわたって非常に高く均一なフローレートを達成することが、適度のポンプ容量で可能である。回路基板1の表面における物質移動ならびにビアおよびブラインドビアにおける吸引効果(ベンチュリ効果)が、著しく改善されかつより均一になる。
図3に示す実施形態が図2aにおける装置の実施形態と異なる点は、プリント回路基板1の受け入れおよび電解液コンパートメントの閉鎖中に、接触ストリップ5が、カバー20(ただ1つのカバー20のみが図示されている)間の外側スペースに対してシールされていることである。接触ストリップ5の1つに固定され、かつ電解液コンパートメントの全周囲を囲むシールフレーム41、およびこのシールフレーム41に埋め込まれたシール40が、この目的のために働く。
図4に、図1と同じ浴槽4を示す。図4における参照数字は、図1における同様の数字と一致する。しかしながら、図示の2つの支持フレーム17を移動させるための駆動装置は、図1におけるそれと比較すると変更されている。各支持フレーム17用のディスプレーサシリンダ22およびディスプレーサピストン23は、クロスロッド6と取り替えられ、このクロスロッド6は、支持フレーム17、ならびに対向電極16およびことによると後部フレームカバー20(ここでは図示せず)などのことによると既にある追加要素を保持する機能と、それらを移動させる機能とを実行する。接触ストリップ5は、シャー機構を通して開閉される。クロスロッド6用の駆動装置は、本明細書には図示されていない。偏心駆動装置、水力シリンダ、圧縮空気シリンダ等が、駆動装置としての使用に適している。
図5に、水平のコンベヤ式ラインにおける接触ストリップ5の適用例を示す。より明瞭にするために、槽の前壁が取り去られ、ワークピース1が、断面図で示されている。
プリント回路基板1は、電解処理槽を通して、連続的ではなく断続的に搬送される。より厚い層を製造するために、複数のこのような槽(電解装置)を、コンベヤ式めっきラインにおいて、互いに前後になるように配置してもよい。断続的な電解処理を、連続的にコンベヤ式前処理および後処理と組み合わせるように意図されている場合には、電解処理槽の前、および必要ならば、後に緩衝器を準備することが必要であり、この緩衝器は、回路基板1を、しかるべき時の断続的な操作に対して準備させる。本例において、回路基板1は、矢印32で示されているが、左から電解処理槽に入るようにされている。搬送ローラ29は、この方向に回路基板1を搬送する働きをする。搬送ローラ29が望ましくなく電界の向きの線をシールドするのを防ぐために、これらのローラは、接点間で、移送方向32へ横に延伸しているカットエッジ24(この図には示していないが図1のそれらと一致)にのみ配置するのが好ましい。電解槽の入口および出口領域において、移送方向32を横断して構成されている追加支持ロールを、接触ストリップ5間に配置してもよい。回路基板が電解槽に入るとき、接触ストリップ5を備えた支持フレーム17は開いているが、このことは、支持フレーム17が、上方へ、ことによるとまた下方へ、プリント回路基板1から移動されていることを意味している。この状態においては、電流はスイッチを切られ、電解液流体は、槽4の底部領域にある。処理が完了すると、プリント回路基板1は、この位置において搬送ローラ29の助けでポート31を通して電解槽を出る。同時に、処理すべき別の基板1が、ポート30を通して導入される。ひとたびプリント回路基板1が正しい位置につくと、搬送ローラ29の駆動装置(図示せず)がスイッチを切られ、上部およびことによると底部支持フレーム17が、水平回路基板1に対して垂直に移動されるが、この移動は、接触ストリップ5における接触要素(図示せず)が、整流器(図示せず)に対し、安定した、低インピーダンスの電気接続を確立するまで行われる。次に、支持フレーム17を移動させるための移動用駆動装置(図示せず)がスイッチを切られ、電解液流体用の循環ポンプ(図示せず)がスイッチを入れられる。かくして電解液流体は、管25を通して電解槽に配送される。接触ストリップ5が、支持フレーム17および後部支持フレームカバー20とともに、回路基板1を完全に囲むと、電解槽は、すぐに電解液流体で満たされる。支持フレーム17の開放中に電解液流体の残りが、入口および出口ポート30、31を通して流出するのを防ぐシールローラ28は、入口30および出口31にそれぞれ追加的に取り付けてもよい。
図6、7および8に、本発明による装置の特定の実施形態を示す。これらの場合には、これまで説明してきた後へ開く支持フレームが、2つの支持フレーム部分の代用をしてきたが、これらの支持フレーム部分は、トング式に開く二重接触ストリップ36によって形成され(図8)、それぞれが、その中に接触ストリップ5を含んでいる(図6、7)。二重接触ストリップ36は、共通支持フレーム部分37で保持される。3つの二重接触ストリップ36が、カットエッジ24によって、底部および側部の両方で、1つの垂直に配置されたプリント回路基板1を保持し、それと接触する。入口および取り出し側(プリント回路基板1が、ホルダ3を通して、フライトバー2によって保持される側)には、二重接触ストリップ36がなく、プリント回路基板1を、障害なく電解液流体に導入し、そこから取り出すことができるようにする。
図6に、図2bにおける詳細Aと同じ視点方向および図解で、このような二重接触ストリップ36の詳細を示す。プリント回路基板1を電解槽に導入し、それをそこから取り出すために、プリント回路基板1の両側の支持フレームを離れるように動かす代わりに、二重接触ストリップ5は、それらを軸34を中心に回転させることによって開く。二重接触ストリップ36はまた、それらを同じ軸34を中心に反対回転方向に回転させることによって、再び閉じてもよい。絶縁ハウジング19内における装置の様々な要素は、図2bのそれらと同一である。保持アーム35、軸管33および軸34は、接触ストリップ5を保持するために設けられている。軸34は、図示しなかつた要素を通して、共通支持フレーム部分37に固定される。同様に、接触ストリップ5を開閉するためのこの回転運動用の駆動装置(図示せず)は、この共通支持フレーム部分37に取り付けてもよい。
図7に、プリント回路基板1がどのように導入され取り出されるかを明瞭に示す。図7に、開放状態における、図6の二重接触ストリップ36を示す。この位置において、二重接触ストリップ36は軸34を中心に回転し、接触ストリップ5は、トング式に開く。かくしてプリント回路基板1は解放され、この位置において、何かにぶつかったり、引っ掻かれたりすることなく、装置から自由に取り出すかまたは送り領域(矢印参照)へ移動できる。よりよい理解のために、図8に、プリント回路基板1の3つのカットエッジ24における3つの二重接触ストリップ36の構成を示す。図8における図解の視点方向は、図6において「視点C」で示されている。本実施形態における利点の1つは、二重接触ストリップ36によって、(図1、2a、3、4に示すような)対向電極16を回路基板1の非常に近くへ持ってくることが可能となることである。電解処理中に対向電極16を回路基板1の近くに移動させるために、追加の移動設備が必要とされる。この場合には、図3に示すものなどの後部支持フレームカバー20を、可動対向電極16にしっかりと接続することができる。
4つの接触ストリップ5を含む接触フレームの、実際に効率的だと判明した簡単な実施形態を図10に示し、線A−Aについての断面図を図11に詳細に示す。
本実施形態において、接触ストリップ5は、導電性で弾性がある平坦な材料からなり、これに電流供給導体7が、ねじ留め、半田付けまたは溶接されている。
ほぼ均等に間隔を空けて接触ストリップ5に狭い溝をつけて、接触ストリップ5の内側に多くのラメラ12を設けるようにし、これらのラメラ12が、同時に、電流をプリント回路基板1に伝送する機能を実行し、かくしてまた、図2bの参照数字13、14で示されている要素の機能を実行するようにする。
図11から見て取れるように、ラメラ12には、接触ストリップ5と平行平面となるように研磨された、曲がった前部エッジがある。結果として、この前部エリアは、プリント回路基板1に均等にかかることができる。また図11に示すように、絶縁被覆がさらに設けられ、この被覆が、わずかに研磨されかつプリント回路基板1にかかっている領域を除いて、接触ストリップ5および一体的に形成されたラメラ12を囲んでいる。導電接点エリアは、最初に非導電被覆で完全に被覆されたラメラをわずかに研磨することによって形成することができる。したがって、研磨されたエリアが、ワークピース1と電気接触するための接触エリアを形成する。
図12に、本発明による装置のさらに別の好適な実施形態を示す。この場合、処理槽4に直立しているプリント回路基板1は、2つの接触フレームによって保持され、これらの接触フレームがまた、ワークピース1の両側に直立し、かつプリント回路基板1の側部に平行に延伸している4つの接触ストリップ5によって形成されている。接触フレームは、保持部材を通して支持フレーム17に接続され、この支持フレーム17は、ホルダ(ここでは図示せず)を通して浴槽4に固定されている。接触フレームは、移動駆動装置(図示せず)によって、矢印の方向に互いに平行に移動させることができ、プリント回路基板1は、工程において、着脱自在にクランプされるかまたは解放される。
接触フレームは、たとえば、図10に示すように実現してもよい。接触フレームを互いに平行に移動させるために、図1および図4に示す設備を用いてもよい。別の実施形態において、接触フレームの四隅における電流供給導体7(図10に示す)は、接触フレームを保持および案内するように働く保持プレートとして構成してもよい。ブッシング(図示せず)が、保持プレートに設けられている。ブッシングの移動を可能にする4つの円形案内軸42が、支持フレームに設けられている。結果として、接触フレームは、水平方向を前後に正確に案内することができる。本明細書には図示していないがモータ駆動デフレクタロッドシステムを用いて、2つの接触フレームを、離れるように(プリント回路基板1から離れて)移動させて開き、そして互いに向かって移動させて、接触を確立しかつワークピースをクランプするか、またはワークピース切り離しおよびそれを解放する。
本明細書において、上記で提供した説明では、プリント回路基板1が両側で電解処理されることをいつも仮定している。しかしながら、1つの側にみを処理すべき場合には、2つの接触フレームおよび/または支持フレームのうちの1つおよび全ての関連する要素は、なくてもよい。代替として、省略される接触フレームおよび/または支持フレームは、処理のために有利ならば、すなわち、たとえば電解液が、プリント回路基板1のスルーホールを通して流れるように意図されている場合には、電解液用の供給および排出ラインを備えた後部カバー20(図3)で取り替えてもよい。
基板のような形状ではなく、むしろテープ形状で利用され、1つのロールからもう1つのロールへ(リールツーリール、ロールツーロール)搬送される薄いフレキシブルプリント回路箔1の処理において、カットエッジ24は、また、通例となっているので、本発明は、また、コンベヤ式めっきラインにおいて、このようなタイプの箔の処理に用いてもよい。この場合には、プリント回路箔1は、連続的でなく、断続的に搬送される。
(たとえば、処理ラインにおける任意の処理ステーションにおいて)電解処理が必要でない場合には、電流供給装置および対向電極はなくてもよい。この場合には、本明細書で説明する処理装置の他の要素は設けてもよい。
しかしながら、たとえば図1を参照すると、接触ストリップ5および接触フレームは、電流をプリント回路基板1に伝送する機能を有する当該要素なしに設けてもよい。接触ストリップ5および接触フレームを、ことによるとまた、完全に欠いて、プリント回路基板1を支持フレーム17のみによって保持してもよい。
(たとえば、処理ラインにおける任意の処理ステーションにおいて)プリント回路基板1を化学的に処理するために、たとえば図2a、2bに関連する支持フレーム17の特別のバージョンを用いてもよく、この場合には、接触装置の電流伝送要素7、12、13、14、26は、単純に省略できる。その他については、このような化学処理用の装置および方法の実施形態は、本明細書で説明する、本発明による電解処理用の実施形態と違わない。プリント回路基板1は、電解金属めっきおよび化学エッチングを用いて化学的に処理してもよい。それゆえに、ラインの全てのステーションにおいて電流供給装置が設けられていないかまたは使用されない本適用例に対して、本発明は、また、非常に重要であると考えられる。このような装置の特徴は、本明細書において上記で説明したそれらと一致するが、しかしながら、ここでは接触ストリップ5は、その機能が電流をプリント回路基板1に伝送することではないストリップ5と、取り替える必要がある。必要ならば、この場合ストリップ5はまた、完全になくてもよい。その場合には、プリント回路基板1は、支持フレーム17のみによって保持される。
以後、別の実施形態を説明するが、これもまた、本発明に非常に重要であると考えられる。
処理流体で、好ましくは基板形状のワークピースを処理するためのこの装置において、ワークピースは、2つのカセットハーフ間にクランプされ、これら2つのカセットハーフは、液密となるようにワークピースの表面に置かれている。これによって、表面処理のために、カセットハーフのそれぞれのハーフとワークピースの表面との間のシールされたコンパートメントに処理流体を導入することが可能となる。結果として、この処理は、処理の従来の処理方法と比較して、著しく容易になる。なぜなら、ワークピースは、様々な処理浴に搬送される必要がないからである。ここで、様々な処理流体が、シールされたコンパートメントに次々に供給され、それぞれの処理によって必要とされる時間、表面と接触する。処理後、流体は、シールされたコンパートメントから排出され、新しい処理流体が入れられる。別の利点として、ワークピースは、流体フローと選択的に接触させてもよい。なぜなら、ワークピースは、従来の処理ラインの場合にそうであるよりも、より正確にカセットに配置することができるからである。
さらなる実施形態の装置および方法は、すすぎ工程での使用に特に適している。この装置がすすぎ工程のみに用いられる場合には、カセットハーフは、従来の処理ラインの対応するすすぎモジュールにおいてワークピースを把持し、それを囲んでシールされた内部コンパートメントを形成することができる。次に、すすぎ水が、内部コンパートメントに入れられ、所与の時間後に、再び排出される。
装置が、処理ラインにおける全ての処理ステップで用いられるように意図されている場合には、カセットハーフは、処理の最初にワークピースを把持し、シールされた内部コンパートメントを、カセットハーフのそれぞれのハーフとワークピースの表面との間で形成できるようにする。表面を処理するための様々な処理流体が、次々に内部コンパートメントの供給され、処理後に排出される。ワークピースを保持しているカセットは、処理の間、静止したままである。
カセットにおいて、ワークピースは、化学的におよび電流が供給されている間は電解的に、両方で処理することができる。電解処理が望ましい場合には、カセットは、本明細書の上記で提供した説明において言及した仕方で形成してもよい。すなわちその意味は、ワークピースの対向する側部エッジに設けられた接触ストリップとして構成され、かつワークピースの(ほぼ)対向する側部エッジと電気接触できる電流供給設備を、カセットに設けてもよいということである。したがって、カセットはまた、接触ストリップを固定可能な支持フレームを含んでもよい。フレームカバーをさらに設けてもよく、これらのフレームカバーは、個別カセットハーフを形成する。接触ストリップが外側スペースに対して内部コンパートメントをシールするか、あるいは対応する環状シールを備えた別個のシールストリップが設けられるが、これらのシールは、内部が空洞であり、シールを提供するために膨張させられる。かくして、装置においていくつかの単一処理ステップのみが実行されることになっている場合、この装置には、次の装備を含んでもよい。
− 常に循環可能な電解液流体で満たされている浴槽
− 電解カセットへおよびそこから外へワークピースを移送するためか、または電解カセットを通して水平位置でワークピースを断続的に移動させるための搬送システム
− 接触ストリップを備えた支持フレームおよび後部フレームカバーが固定されている支持要素であって、フレームのサイズは、接触ストリップがカットエッジのみにおいてワークピースを把持するような寸法にされている支持要素
− 接触ストリップを備えた支持フレームおよび後部フレームカバーをワークピースへ向かって移動させ、電解処理前には、それらをそこで押し付け、電解処理後には、接触ストリップを備えた支持フレームをワークピースから離れるように移動させるための移動システムであって、ワークピースをカセットから取り出し、新しいワークピースをカセットに導入するようにする移動システム
代替実施形態において、接触ストリップは、クランプなどの他の電流供給導体で取り替えてもよいし、または接触ストリップには、電気接触を確立するように意図されたラメラを設けてもよい(図10、11参照)。これらの場合には、カセットの内部コンパートメントは、他の手段、たとえば、ワークピースの表面にぴったり合う支持フレームを通してか、または互いに隣接する支持フレーム(図3)を通して、外側スペースに対してシールされる。もちろん、電解処理のために対向電極が設けられ、これらの対向電極は、シールされた内部コンパートメントに位置する。
本明細書に説明する例および実施形態は、単に例示を目的としており、これらに照らし合わせた様々な修正および変更、ならびに本出願に説明する特徴の組み合わせが当業者に連想され、そしてこれらが、説明した本発明の趣旨および範囲内かつ添付の特許請求の範囲内に包含されることを理解されたい。本明細書に引用した刊行物、特許および特許出願は、参照によって本明細書に援用される。
支持フレームを備えた、本発明による2つの接触ストリップを有する垂直浸漬槽の、前から見た断面図である。 支持フレームにおける本発明の接触ストリップの詳細の断面図(図1のセクションB−B)である。 図2aの詳細である。 追加後部カバーを有する支持フレームを備えた接触ストリップの断面図である。 図1と類似の2つの本発明の接触ストリップを備えた垂直浸漬槽の、前から見た断面図である。 本発明による接触ストリップを備えた水平電気めっきモジュールの、前から見た断面図である。 トングのように開閉が可能な二重接触ストリップを有する本発明の特別な実施形態における詳細の、視点方向が図2aのそれと一致する断面図である。 開いた状態における、図6の二重接触ストリップを示す。 この場合にはプリント回路であるワークピースの3つの側部に配置された二重接触ストリップの、図6に示すC方向において見た構成を示す。 垂直浸漬槽の別の実施形態の、前から見た断面図である。 4つの接触ストリップを含む、弾性で平坦な材料から作製された接触フレームの好適な実施形態である。 図10に示す方向において見た、線A−Aについての、図10の接触フレームの端から端までの断面図である。 互いに摺動可能に平行な2つの接触フレームを備え、かつその間にプリント回路基板を配置した垂直浸漬槽を示す。
符号の説明
1 ワークピース、プリント回路基板
2 フライトバー(垂直浸漬設備においてのみ)
3 ワークピースホルダ
4 浴槽、処理槽
5 接触ストリップ
6 支持フレーム17用の移動駆動装置
7 電流供給導体
8 入口ポート用の可動カバー
9 カバー20用のホルダ
10 静止カバー20
11 浴レベル
12 導電ばね要素
13 ばね留め接触ホルダ
14 (交換可能)接触要素
15 シール
16 不溶対向電極
17 支持フレーム
18 対向電極ホルダ
19 電流供給導体7用の絶縁ハウジング
20 後部支持フレームカバー
21 槽に位置する取り付けボード、支持要素
22 ディスプレーサシリンダ
23 ディスプレーサピストン
24 カットエッジ、プリント回路基板1の端部
25 電解液供給および排出管
26 めっき除去用の補助電極
27 支持フレームにおける取り付けボード
28 シールローラ
29 搬送ローラ
30 入口ポート
31 出口ポート
32 移送方向
33 軸管
34 軸
35 保持アーム
36 二重接触ストリップ
37 二重接触ストリップ36を移送する共通支持フレーム部分
38 遠隔シールド
39 隣接シールド
40 シール
41 シールフレーム
42 案内軸

Claims (36)

  1. 対向する側部エッジ(24)を有する少なくとも表面が導電性であるワークピース(1)を電解処理するための装置であって、当該装置が前記ワークピース用の電流供給装置を有し、当該電流供給装置がそれぞれ、前記対向する側部エッジ(24)で前記ワークピース(1)に電気接触するための開閉する接触ストリップ(5)を有し、当該接触ストリップが、処理槽内で前記ワークピースを受け取るように配置されていて、その結果、前記接触ストリップが電解処理中に処理槽内で前記ワークピースを保持する、装置。
  2. 少なくとも2つのそれぞれの接触ストリップ(5)が1つの接触フレームに組み合わされ、そして2つの接触フレームが、開閉のために、互いに向かってまたは互いから離れる向きに案内されるように可動であって、前記ワークピース(1)を前記接触フレーム間に着脱自在にクランプできるようにする、請求項に記載の装置。
  3. 前記接触ストリップ(5)が支持フレーム(17)に固定されている、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記ワークピース(1)が基板形状かつ矩形であり、前記支持フレーム(17)がそれぞれ、前記ワークピース(1)の側部エッジに平行に向けられている4つの接触ストリップ(5)を有している、請求項に記載の装置。
  5. 少なくとも2つの支持フレーム(17)が基板形状のワークピース(1)を保持するために設けられ、前記支持フレーム(17)のそれぞれが、前記ワークピース(1)のそれぞれの側部と関連している、請求項3または4に記載の装置。
  6. 前記支持フレーム(17)が、直接的にかまたは前記接触ストリップ(5)を介して、前記ワークピース(1)を保持することができる、請求項のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記支持フレーム(17)が、処理流体を保持する働きをする槽(4)内の複数の支持要素(6、22、23、27)を介して、支持ポイント(21)で支持される、請求項のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記支持フレーム(17)の位置を前記槽(4)内において前記支持ポイント(21)に対して変更可能なように、前記複数の支持要素(6、22、23、27)が可動に構成されている、請求項に記載の装置。
  9. それぞれが前記ワークピース(1)のそれぞれの側部と関連している2つの支持フレーム(17)および/または接触フレーム間に供給される基板形状のワークピース(1)を、その間にクランプして保持できるように、前記複数の支持要素(6、22、23、27)が構成されている、請求項またはに記載の装置。
  10. 前記装置が、前記ワークピース(1)に対向して配置される対向電極(16)を有する、請求項1〜にいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記対向電極(16)が、前記支持フレーム(17)に取り付けられている、請求項10に記載の装置。
  12. 前記対向電極(16)が、前記ワークピース(1)の表面に平行に可動である、請求項10または11に記載の装置。
  13. 前記対向電極(16)が、前記ワークピース(1)に平行に配置され、前記支持フレーム(17)で可動に担持される、請求項1012のいずれか一項に記載の装置。
  14. 前記対向電極(16)のサイズが、電解処理すべき前記ワークピース(1)における有効エリアと一致する、請求項1013のいずれか一項に記載の装置。
  15. ワークピースでの電流、電圧、電荷、ワークピースとプローブ自体との間の電気抵抗、処理流体のフローレートおよび析出金属の輝度のいずれかを測定するプローブが、前記ワークピース(1)の表面に対向して取り付けられている、請求項1〜14のいずれか一項に記載の装置。
  16. フレームカバー(20)は、当該カバー(20)と前記ワークピース(1)が閉じたコンパートメントを形成するように、前記支持フレーム(17)および/または接触フレームに取り付けられている、請求項15のいずれか一項に記載の装置。
  17. 前記カバー(20)が、液密であるか、またはイオン透過性である、請求項16に記載の装置。
  18. 前記カバー(20)が、前記対向電極(16)が前記閉じたコンパートメント内に配置されるように、形づくられる、請求項16または17に記載の装置。
  19. 前記処理流体を前記閉じたコンパートメントに供給するための供給管(25)、および前記流体を前記閉じたコンパートメントから排出するための排出管(25)が、前記カバー(20)および/または前記支持フレーム(17)に設けられている、請求項1618のいずれか一項に記載の装置。
  20. 前記装置に含まれる前記支持フレーム(17)と、前記接触ストリップ(5)と、前記対向電極(16)とが、1つの組み合わされたユニットとして共に可動であって、電解処理中に、前記ワークピース(1)がこのユニットによって保持され、一方で前記接触ストリップ(5)を前記ワークピース(1)と電気接触させることができ、かつ電解処理後、前記ワークピース(1)を前記ユニットから解放し、電気接触を再び切断できるような可動である、請求項19のいずれか一項に記載の装置。
  21. 前記装置が、電気プリント回路基板であるワークピース(1)を処理するためのコンベヤ式めっきラインまたは浸漬設備の一部である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の装置。
  22. 前記コンベヤ式めっきラインに含まれる前記装置が、それぞれ入口および出口領域を備え付けられた処理槽(4)、ならびに、前記プリント回路基板(1)のための搬送装置(29)および前記電流供給装置(5)のための電流源をさらに有する、請求項21に記載の装置。
  23. 少なくとも表面が導電性であるワークピースを電解処理するための方法であって、電流供給装置として働く開閉する接触ストリップ(5)を介して、対向する側部エッジ(24)にて前記ワークピース(1)に電気接触することを含み、その際、前記接触ストリップが、処理槽内で前記ワークピースを受け取るように配置されていて、その結果、前記接触ストリップが電解処理中に処理槽内で前期ワークピースを保持している、方法。
  24. 前記接触ストリップ(5)によって、および/または前記接触ストリップ(5)を担持する支持フレーム(17)によって前記ワークピース(1)を保持することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. 電解処理のために、前記接触ストリップ(5)および/または前記支持フレーム(17)間に前記ワークピース(1)を着脱自在にクランプすることをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 少なくとも2つのそれぞれの接触ストリップ(5)を1つの接触フレームに組み合わせることと、開閉のために、2つの接触フレームをそれぞれ互いに向けてまたは互いから離れる向きに案内するように移動し、前記ワークピース(1)が前記接触フレーム間に着脱自在にクランプされるようにすることと、をさらに含む、請求項2325のいずれか一項に記載の方法。
  27. − 矩形基板である前記ワークピース(1)の側部エッジ(24)に平行な向きにある4つの支持フレーム脚部をそれぞれ備えた支持フレーム(17)を提供すること、および/または少なくとも2つの接触ストリップ(5)を1つの接触フレームにともに連結することと、
    − 2つの接触フレームおよび/または支持フレーム(17)を、それぞれの支持フレーム脚部を介してまたは接触ストリップ(5)を介して、前記基板(1)が前記フレーム間に着脱自在にクランプされるように、ともに連結することと、
    − 前記ワークピース(1)を電解処理することと、
    をさらに含む、請求項2326のいずれか一項に記載の方法。
  28. 対向電極(16)を、それらが少なくとも一方の側で前記ワークピース(1)と面するように、前記支持フレーム(17)に配置することをさらに含む、請求項26または27に記載の方法。
  29. フレームカバー(20)を、前記カバー(20)および前記ワークピース(1)が閉じたコンパートメントを形成するように、前記支持フレーム(17)および/または前記接触フレームに配置することをさらに含む、請求項2628のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記対向電極(16)が前記閉じたコンパートメント内に位置するように、前記カバー(20)を形づくることをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記カバー(20)における供給管(25)を介して、前記閉じたコンパートメントに処理流体を供給すること、または前記カバー(20)における排出管(25)を介して、前記閉じたコンパートメントから前記流体を排出することをさらに含む、請求項29または30に記載の方法。
  32. − 前記支持フレーム(17)によって、および/または前記接触フレームによって、前記ワークピース(1)を受け取りかつ把持することと、
    − その後、前記電流供給装置(5)を通して前記ワークピース(1)に電流を供給することによって、電解処理を開始することと、
    − その後、電解処理の完了後に、電流供給を切断することと、
    − 最後に、前記支持フレーム(17)および/または接触フレームから前記ワークピース(1)を解放することと、
    をさらに含む、請求項2631のいずれか一項に記載の方法。
  33. コンベヤ式めっきラインにおける処理のために、
    − 前記ワークピース(1)を、前記ラインにおける第1の処理装置の前記支持フレーム(17)へおよび/または前記接触フレームへ、水平移送方向に移動させることと、
    − 前記ラインにおける前記第1の処理装置の前記支持フレーム(17)によって、および/または前記接触フレームによって受け取った後に、前記ワークピース(1)を電解処理することと、
    − 前記第1の処理装置において前記ワークピース(1)を処理した後で、前記ラインにおける前記処理装置の前記支持フレーム(17)および/または接触フレームによって、前記ワークピース(1)を解放することと、
    をさらに含む、請求項32に記載の方法。
  34. 前記ワークピース(1)を前記ラインにおける前記第1の処理装置において処理した後で、
    − 前記ワークピース(1)を前記ラインにおけるさらなる処理装置で処理することと、
    − 前記ワークピース(1)を、前記ラインにおける任意のそれぞれのさらなる処理装置において処理した後で、前記ワークピース(1)を、前記それぞれの処理装置の前記支持フレーム(17)および/または接触フレームによって解放し、かつ前記ワークピース(1)を、さらなる処理装置へ前記水平移送方向に移動させることと、
    をさらに含む、請求項33に記載の方法。
  35. 電解処理中に、前記ワークピース(1)を、前記支持フレーム(17)および/または前記接触フレームによって、前記コンベヤ式めっきラインにおける一位置に留めておくことをさらに含む、請求項33または34に記載の方法。
  36. − 前記コンベヤ式めっきラインにおける入口領域から出口領域へ前記水平移送方向に、前記ワークピース(1)を保持している前記支持フレーム(17)および/または接触フレームを移動させることと、
    − 前記ワークピース(1)を解放した後で、新しいワークピース(1)を受け取ることができるように、前記支持フレーム(17)および/または接触フレームを、前記出口領域から前記入口領域へ戻すことと、
    をさらに含む、請求項33または34に記載の方法。
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