JP4445557B2 - 真空弁 - Google Patents
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Description
(1)第1開口部と第2開口部との間に弁座が設けられた弁本体と、前記弁座に当接又は離間する弁体と、前記弁本体内へ突き出すロッド部材に前記弁体が取り付けられて前記弁体に駆動力を付与する駆動部と、前記ロッド部材を覆うように前記弁本体内に配置され、弁座側端面に前記弁体が取り付けられたベローズとを備える真空弁において、前記弁本体と前記駆動部との間に設けられ、パージガスを供給するパージガス供給部と、前記弁本体と前記駆動部との間に設けられ、前記パージガスを排気するパージガス排出部と、を有し、前記パージガス供給部を前記ベローズの内部空間へ連通させる連通路を前記ロッド部材に設けている。
<真空弁の外観構成>
図1は、第1実施形態に係る真空弁1の外観斜視図である。
真空弁1は、従来技術と同様、半導体製造装置に用いられ、チャンバ内の真空圧力を調整するために使用される。真空弁1は、大きく駆動部2と弁本体3とに分かれている。駆動部2は、弁本体3に積層されて上方から金属製ボルト28を締結することにより、弁本体3と一体化されている。
図2は、図1のAA断面図である。
駆動部2は、シリンダ21とシリンダキャップ22との間にピストン室23が形成されている。ピストン室23には、ピストン24が摺動可能に装填され、ピストン室23を一次室23Aと二次室23Bとに気密に区画している。一次室23Aには、復帰ばね27が縮設され、ピストン24に常時下向き(弁座方向)の力を付与している。また、二次室23Bには、シリンダ21に開設された操作ポート21aが連通し、図示しない操作エア制御装置から操作エアを供給される。よって、ピストン24は、復帰ばね27の弾性力と二次室23Bの内圧とのバランスに応じてピストン室23内を摺動する。
駆動部2と弁本体3との間には、パージガスを供給するパージガス供給部37と、パージガスを排出するパージガス排出部38が設けられている。駆動部2は、シリンダ21の下端面に凹溝21b(図2、図3参照)が横切って形成されている。凹溝21bは、両端部が外部に開口し、その開口部にパージガス供給部37とパージガス排出部38を配置してパージ室40を設けている。
真空弁1は、操作ポート21aに操作エアを供給しない間は、復帰ばね27の弾性力によりピストン24を押し下げる。ロッド部材29は、ピストン24と一体的に下降し、Oリング15を押し潰すようにして弁体14を弁座10に当接させて弁閉する。この場合、反応ガスは、第1開口部6から第2開口部7へ流れない。
図6は、図3の要部拡大断面図である。
真空弁1は、ベローズ12が多孔性物質である樹脂を材質とする。そのため、真空弁1は、透過性が高い反応ガス(例えばHCL)を制御すると、反応ガスがベローズ12を透過する。ベローズ12内に透過した透過ガスは、ボルト28やピストン24などを腐食させ、流体制御機能を低下させたり弁を故障させる恐れがある。そのため、真空弁1は、上記のようにして反応ガスを制御する間、パージガス供給部37からベローズ12内へパージガスを供給される一方、パージガス排出部38からベローズ12内を真空引きされ、ベローズ12内をパージしている。
発明者は、真空弁1に、パージガス供給部37とパージガス排出部38と連通路39を設けた場合(以下このような真空弁を「流路有り真空弁」という。)と、パージガス供給部37とパージガス排出部38だけ設けて連通路39を設けない場合(以下このような真空弁を「流路無し真空弁」という。)とについて、流体解析ソフト(SCRYU:登録商標)を用いて透過ガスの置換率と時間との相関関係をシュミレーションした。
第1実施形態の真空弁1は、第1開口部6と第2開口部7との間に弁座10が設けられたボディ4と、弁座10に当接又は離間する弁体14と、ボディ4内へ突き出すロッド部材29に弁体14が取り付けられて弁体14に駆動力を付与する駆動部2と、ロッド部材29を覆うようにボディ4内に配置され、弁座側端面に弁体14が取り付けられた樹脂製のベローズ12とを備える真空弁において、ボディ4と駆動部2との間に設けられ、パージガスを供給するパージガス供給部37と、ボディ4と駆動部2との間に設けられ、パージガスを排気するパージガス排出部38と、パージガス供給部37をベローズ12の内部空間へ連通させる連通路39を前記ロッド部材29に設けている。
図8は、第2実施形態に係る真空弁51の断面図である。
第2実施形態の真空弁51は、ロッド部材52とベローズ54の形状が第1実施形態と異なり、その他の点は第1実施形態と共通する。よって、ここでは、第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点は図面に第1実施形態と同一符号を付し、説明を適宜省略する。
真空弁51は、ロッド部材52が弁ロッド25と連結ロッド55とで構成されている。連結ロッド55は、下端部がベローズ54の弁体部54aに螺合接続されている。ベローズ54は、PTFEなどの耐熱性や耐腐食性に優れた樹脂を材質とする。ベローズ54は、弁体部54aの下端外周面にテーパ面54bが弁座10の傾斜に対応して形成され、そのテーパ面54bに設けたアリ溝にOリング15が設けられてる。
このような真空弁51は、パージガス供給部37の供給側ノズル33から噴出されたパージガスが、導入ポート25a、第1内部流路25b、第2内部流路55a、複数の通気孔55bを介してベローズ54の奥側へ排出される。パージガスは、後続のパージガスによって押し上げられて、パージガス排出部38へ流れる。このとき、パージガスは、ベローズ54を透過した透過ガスを巻き込みながら流れ、透過ガスを置換する。
このように、第2実施形態の真空弁51は、パージガス供給部37をベローズ54の内部空間へ連通させる連通路56をロッド部材52に設けることにより、パージガス供給部37からベローズ54の内部、パージガス排出部38へのパージガスの流れを形成し、ベローズ54内をパージする。よって、第2実施形態の真空弁51は、第1実施形態の真空弁1と同様の作用効果を奏する。
例えば、上記実施形態では、パージガス供給部37とパージガス排出部38を対向配置したが、例えば、パージガス排出部38をパージガス供給部37から90度ずらすなど、パージガス供給部37とパージガス排出部38とを必ずしも対向配置しなくても良い。
例えば、上記第1実施形態では、連結ロッド26に円周方向に長く通気孔26cを設けたが、図9に示すように流路幅の狭い多数の通気孔26cを円周方向に等間隔に設けても良い。
例えば、上記第1実施形態では、弁体14の凸部14cに2本の横流路14bを設けたが、横流路14bの数はこれに限定されず、図10に示すように横流路14bを4本形成しても良い。
2 駆動部
3 弁本体
6 第1開口部
7 第2開口部
10 弁座
12 ベローズ
14 弁体
25a 導入ポート
29,52 ロッド部材
33 供給側ノズル
37 パージガス供給部
38 パージガス排出部
39,56 連通路
40 パージ室
Claims (7)
- 第1開口部と第2開口部との間に弁座が設けられた弁本体と、前記弁座に当接又は離間する弁体と、前記弁本体内へ突き出すロッド部材に前記弁体が取り付けられて前記弁体に駆動力を付与する駆動部と、前記ロッド部材を覆うように前記弁本体内に配置され、弁座側端面に前記弁体が取り付けられたベローズとを備える真空弁において、
前記弁本体と前記駆動部との間に設けられ、パージガスを供給するパージガス供給部と、
前記弁本体と前記駆動部との間に設けられ、前記パージガスを排気するパージガス排出部と、を有し、
前記パージガス供給部を前記ベローズの内部空間へ連通させる連通路を前記ロッド部材に設けている
ことを特徴とする真空弁。 - 請求項1に記載する真空弁において、
前記連通路は、前記ロッド部材の弁座側端部外周面に開口している
ことを特徴とする真空弁。 - 請求項1又は請求項2に記載する真空弁において、
前記連通路は、前記ロッド部材の前記パージガス供給部に対応する位置に前記ロッド部材の軸線方向に長く設けられた導入ポートを有する
ことを特徴とする真空弁。 - 請求項3に記載する真空弁において、
前記パージガス供給部は、吐出口の開口面積が前記導入ポートの開口面積より小さく、前記導入ポートに向かって突出する供給側ノズルを有する
ことを特徴とする真空弁。 - 請求項4に記載する真空弁において、
前記供給側ノズルは、前記ロッド部材と非接触である
ことを特徴とする真空弁。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載する真空弁において、
前記導入ポートの気圧が前記ベローズの内部気圧より高い
ことを特徴とする真空弁。 - 請求項4乃至請求項6の何れか一つに記載する真空弁において、
前記駆動部と前記弁本体との間に前記ベローズの内部空間に連通するように設けたパージ室を有し、
前記パージガス排出部は、前記パージ室を介して前記パージガス供給部と連通している
ことを特徴とする真空弁。
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