JP4445330B2 - スポイラーの保持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のルーフ前縁部分又はルーフ後縁部分に装着されるスポイラーの保持構造に関する。
自動車の車体(ボディ)の上面部には車体外装品(車体の外面に取付けられる備品)の一種としてスポイラーが装着されている。かかるスポイラーは車体外部に露出しているために走行時には相当な風圧を受ける。また、車体から伝わる震動も無視し得ないレベルにある。このため、走行中にスポイラーが所定の装着部位から離脱したり飛散したりしないように、何らかの固定手段によって所定の装着部位にしっかりと保持させておく必要がある。例えば、一般的なセダンタイプ自動車のトランク部の後端に装着されるリアスポイラーは、トランク開閉ドアと車体(ボディー)との隙間を利用して適当な固着具によって当該ドア部の上面にしっかりと固定されている。
ところで、自動車のルーフの前縁部分(フロントウインドウ上縁又はそれに近接する部分を包含する)又は後縁部分(リアウインドウ上縁又はそれに近接する部分を包含する)には、スポイラーを取付けるのに適当な隙間や引っ掛かり部が無い。このため、かかる部位にスポイラーを取付ける場合には、従来、車体(パネル)側に穴あけ加工等によって所定の取付け穴を設けておき、その取付け穴を利用してスポイラーをボルト止めすることが一般的であった。例えば特許文献1には、車体ルーフ部の所定の部位に予め取付け穴(ボルト貫通孔)と溶接ナットを設けておき、そこにルーフスポイラーをボルト止めして成るスポイラー保持構造が記載されている。かかるボルト止め手段によると、走行時に相当な風圧や震動を受けた場合にも、所定の位置に当該ルーフスポイラーを保持することができる。
あるいは、かかる穴あけ加工等を施すボルト止め手段に代えて、両面テープ等の接着手段によって、スポイラーを車体(ルーフ)上面に貼り付けていた。かかる接着手段によると、きわめて簡便にスポイラーを所定位置に装着することができる。
特開平6−122384号公報
しかしながら、上記のような取付け穴を設けてそこにボルト止めする手段によると、予め車体装着面側である車体ルーフ部に対して当該取付け穴を形成しておくため、手間のかかる穴あけ加工処理を別途行う必要がある。そのうえ、当該穴あけ加工時のミスによって穴の位置が当初意図した正しい位置からずれてしまった場合には、そこに所定形状のスポイラーが装着されないばかりでなく、そのことによって車体自体が被る悪影響を事前に回避するため、かかる不用な穴を塞ぐ等の改修処理を余分に行う必要が生じる。かかる穴あけ処理や付加的な改修処理は、スポイラー装着作業を煩雑にし、また、コストアップの要因にもなり得るために好ましいことではない。
その一方で、上記両面テープ等の安易な接着手段によると、過度の風圧や震動或いは長期使用による粘着剤の劣化によって、スポイラーが装着部位から剥離する可能性が皆無とは言いきれない。従って、かかる接着手段によってスポイラーを装着する場合には、スポイラー保持に関する潜在的な不具合を解消し得る固定手段を別途設ける必要があった。
そこで本発明は、スポイラーの装着・保持に関する上記従来の問題点を解決すべく創出されたものであり、その目的とするところは、スポイラー保持のための特別な加工処理を車体自体に別途施すことなく自動車のルーフ前縁部分又はルーフ後縁部分にスポイラーを保持し得る手段及びかかる手段によって得られるスポイラー保持構造(構造物)を提供することである。
上記目的を達成する一つの側面として本発明は以下のように特定され得るスポイラー保持構造を提供する。
すなわち、本発明によって提供されるスポイラー保持構造は、自動車のルーフ前縁部分又はルーフ後縁部分にスポイラーを保持するスポイラーの保持構造であって、そのスポイラーは、上記ルーフの前縁又は後縁に沿う方向(典型的には車両の前後方向に対する左右(横)方向をいう。)に伸びる本体部と、その本体部に固定的に結合する取付部とを有している。そして、その取付部が上記ルーフの前縁又は後縁の近傍に固定されている車体外装品と固定的に結合していることによって上記スポイラーが車体に保持されている。
なお、本明細書において「スポイラー」とは、空力特性及び/又は装飾の観点から車体上面部に装備される典型的には扁平形状の車体外装品をいう。また、本明細書において「車体外装品」とは、車体の外面に取付けられる備品又はそれを構成する少なくとも一つのパーツをいい、車体(パネル)自体を含まない。
かかる構成の本発明のスポイラー保持構造では、上記取付部が、当該スポイラー近傍に固定された状態で装着されている他の車体外装品の少なくとも一部と固定的に結合(通常の使用環境条件下では固定されていて自然に離れ得ない状態の結合をいう。以下同じ。)している。このことによって、当該取付部を介してスポイラー本体部をその近傍にある上記車体外装品に繋ぎ止めることができる。このため、車体自体に当該スポイラーを保持するための特別な加工処理(例えば上記穴あけ加工)を別途施す必要がない。従って、本発明のスポイラー保持構造によると、スポイラー装着作業を煩雑化することなく簡便に上記所定の部位にスポイラーを保持することが実現される。
また、本発明のスポイラー保持構造として好ましいものの一つは、上記車体外装品が上記ルーフの側縁に沿って形成された凹部に装着されているモールである。この構成の本発明のスポイラー保持構造では、既存の車体外装品であるモールの装着部を利用して、スポイラーを所定の部位に保持することができる。このため、車体自体に別途特別な加工処理を施すことなく、所定部位にスポイラーを保持することが実現される。
また、本発明のスポイラー保持構造として好ましい他の一つは、上記車体外装品が上記ルーフ前縁部分又はルーフ後縁部分に装着されているアンテナである。
この構成の本発明のスポイラー保持構造では、既存の車体外装品であるアンテナの装着部を利用して、スポイラーを所定の部位に保持することができる。このため、車体自体に別途特別な加工処理を施すことなく、スポイラーを保持することが実現される。
本発明のスポイラー保持構造は、自動車のルーフ前縁部分又はルーフ後縁部分(典型的にはルーフ前縁又は後縁に接する部分または当該部分に近接する領域)に装着される上記構成のスポイラーと、その近傍に固定されている他の車体外装品とから実質的に構成されるものであればよく、当該他の車体外装品は特定の用途や形状・材質のものに限定されない。例えば一般的な乗用車に本発明のスポイラー保持構造を形成する場合、かかる他の車体外装品の好適なものとしてルーフモール、ルーフアンテナ、ルーフレール、或いは目的とするスポイラー(本発明に係るもの)以外の他のスポイラー等が挙げられる。
また、本発明のスポイラー保持構造を構築するための本発明に係るスポイラーは特定の形状に限定されない。自動車(所謂セダン、ハッチバック、ワゴン、RV等を包含する。)の装着物として一般にスポイラーの名称で取引されている装飾品は本明細書にいうスポイラーに包含され得る。
本発明のスポイラー(本体部)は、一般的には、ABS樹脂、AES樹脂、PC/AESアロイ等の耐候性に優れる合成樹脂材料から成形されるプラスチック製品である。特に限定するものではないが、典型的には、所望する形状に対応する金型を用いた射出成形法によって当該形状のスポイラーを製造することができる。また、中空体のスポイラーを製造する場合には、一般的なブロー成形法が採用され得る。
また、本発明のスポイラーの取付部(取付部材)は、上記他の車体外装品の一部と固定的に結合して車体上面部に配置された本発明のスポイラー(本体部)を所定の位置から動かないように保持するものである。かかる作用効果を奏し得るものであれば特に形状・材質は限定されない。取付部の形状は、結合対象となる他の一の車体外装品の形状やその装着状態によって適宜異なり得る。例えば、アンテナのように本発明に係る「他の車体外装品」が車体外面の所定の装着部位にボルト止め等によって固定されるタイプのものである場合、その車体外装品(アンテナ等)の一部とともにその装着部位に固定され得る形状の取付部が好適である。あるいは、ルーフモールのように本発明に係る「他の車体外装品」が車体外面の所定の装着部位(凹部)に嵌め込まれて固定されるタイプのものである場合、その位置でその車体外装品(モール等)の一部を挟み込み得る形状の取付部が好適である。あるいは、車体外装品(モール等)の表面に固着させ得る形状(例えばその車体外装品を構成する一部材に巻き付けたり締め付けたりして相互に固定的に結合され得る形状)の取付部であってもよい。
このような取付部は、金属又は合成樹脂から成る一つの部材で構成されるものでもよく、二以上の部材を組み合わせて成るものでもよい。その場合には、かかる二以上の部材の何れか一つが本体部に固定的に結合される。すなわち、取付部を構成する一つの構成部材が本体部に結合され、別の構成部材が上記他の車体外装品の一部と固定的に結合する。そして、これら構成部材が所定の形状で相互に連結し合うことによって、本発明に係る取付部が構成され得る。
また、かかる取付部をスポイラー本体部に固定的に結合する手段は、特に限定されない。予め成形された本体部にビス等の締着手段によって、所定の形状の取付部材を取付けてもよい。あるいは所望する形状の取付部材をインサートとして予め金型にセットして射出成形(インサート成形)を行うことによって、本体部の一部に取付部の一部が埋設されたスポイラーを一体に製造してもよい。
以上に説明したような形態の本発明に係るスポイラー及びその保持構造は、自動車のルーフ前縁部分又はルーフ後縁部分以外の車体上面部(例えばセダンタイプ乗用車のリアウインドウ下縁部やトランクのドア部)に装着されるスポイラー及びその保持構造(例えばリアスポイラー保持構造)にも適用し得る。
<実施例>
以下、本発明のスポイラー保持構造ならびにそれを構築するためのスポイラーおよび取付部材についての詳細な実施例を説明する。なお、本発明を以下の説明および関連する図面に示す形状に限定することを意図したものではない。先ず、第一実施例として、ルーフモールを本発明に係る他の車体外装品として構築したスポイラー保持構造の一例を説明する。
本実施例に係るスポイラー保持構造は、セダンタイプの自動車のリアウインドウ2の上縁に近接する部分に装着されるルーフスポイラー20の保持に関するものである。なお、図1は所定位置に装着された状態の本スポイラー20の外観を示す斜視図である。また、図2は、本スポイラー20本体部21の装着面(裏面)側の構成を示す斜視図である。また、図3は、図1におけるIII−III線断面図である。
図1に示すように、車体ルーフ部1の両サイドにはルーフ側縁に沿って形成された凹部9があり、その凹部9にはルーフモール10が装着されている。後述する図10に示すように、このルーフモール10は、凹部9に嵌め込まれる幹部10bと凹部9から露出した意匠面を構成する冠部10aとから構成される長尺状部材である。一方、車体ルーフ部1の後方にはリアウインドウ2が設けられており、その周縁部には一般的なサイドモール3が装着されている。なお、かかる車体上面部の構成自体は、従来の一般的な乗用車(ここではスポーティセダンタイプのもの)と同様であり、特に本発明を特徴付けるものではない。
而して、図1及び図3に示すように、この車体ルーフ部1の後縁部分であってリアウインドウ2との境界部分には、両サイドのルーフモール10に架け渡されたような状態でルーフ部1の後縁に沿う方向に伸びた形状(即ち横長形状)の本スポイラー20が装着されている。これにより、車体ルーフ部1とリアウインドウ2との境界にあるサイドモール3が遮蔽されている。すなわち、図3に示すように、本スポイラー20は、本体部21の後方に張り出した部分(以下「伸張部23」という。)がリアウインドウ2の上方に配置される状態で装着されている。
次に、本スポイラー20の構造について図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3に示すように、本スポイラー20の本体部21は、AES等の成形材料をブロー成形することによって製造された中空・扁平形状の成形品である。図2に示すように、この本体部21の装着面22は上記車体ルーフ部1とリアウインドウ2との境界部分(以下単に「所定装着位置」という。)に密着し得る面形状をしており、その後方にはリアウインドウ2方向に張り出した伸張部23が形成されている(図3)。
図2に示すように、この装着面22には、所定装着位置に本スポイラー20を配置した際に、車体ルーフ部1に本スポイラー20を密着させて貼り付けるための両面テープ25a,25b,26a,26bおよびパッキン28a,28b,29が予め固着されている。而して、かかる両面テープ25a,25b,26a,26bの粘着力によって、所定装着位置に本スポイラー20を簡便に装着することができる。
そして、本スポイラー20には、かかる両面テープ25a,25b,26a,26bによる取付けに関連した上述の潜在的不具合を解消し得るスポイラー保持(固定)手段として、上記本発明に係る取付部が形成されている。以下、このことを図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図4は、本実施例に係る取付部を構成する各構成部材を示す斜視図である。また、図5〜図7は本実施例に係る取付部による本スポイラー20の保持構造の構築手順を示す断面図である。
図4に示すように、本スポイラー20の取付部は、金属製の第一取付部材30、第二取付部材35および第三取付部材40並びに合成樹脂製の連結クリップ45から構成されている。以下、これら構成部材の構造ならびに各部材の相互関係について説明する。
図2および図4に示すように、装着面22の短辺側両端には、本スポイラー20を配置した際にルーフモール10に近接する部位において所定のサイズの係合凹部24A,24Bが各々形成されている。そして、図4に示すように、これら係合凹部24A,24Bの底部には上記第一取付部材30が埋設されている。この第一取付部材30は本体部21のブロー成形時にインサートされたものであり、本体部21と一体に成形されている。図4及び図7に示すように、この第一取付部材30は、係合凹部24A,24Bの底面にその一部が露出している第一プレート31と、それに平行して本体部21に埋もれて配置されている第二プレート32との二重構造となっており、それらには相互に直径の異なる第一係合孔31aおよび第二係合孔32aが形成されている。第一係合孔31aの直径は後述する連結クリップ45のテーパー部48の最大直径よりも僅かに小さくなるように形成されており、第二係合孔32aの直径は連結クリップ45の軸部47の直径よりも若干小さくなるように形成されている。また、第二係合孔32aに対応する本体部21の部位にも係合孔22aが形成されている(図7)。これらプレート及び係合孔の機能は後述する。
一方、図4に示すように、第二取付部材35及び第三取付部材40は、ルーフモール10と結合させる部材である。すなわち、本図に示すように、これら第二、第三取付部材35,40は所定の凹部9に嵌め込み装着されるルーフモール10の一部を上下から挟み込むことによってかかる車体外装品と結合し得る部材である。図4に示すように、第二取付部材35は、一枚のメタルプレート36を所定の形状に折り曲げて形成した部材であり、凹部9に嵌め込み装着されたルーフモール10を車体上方から押さえ込む形状に形成されている。
すなわち、図4及び図6に示すように、この第二取付部材35を構成するプレート36には、所定位置に配置された際に上記第一係合孔31aに重なり合う連結孔36aが形成されている。この連結孔36aの直径は後述する連結クリップ45のテーパー部48の最大直径よりも僅かに小さくなるように形成されている。また、図6に示すように、そのプレート36の一部には、所定位置に配置された際にルーフモール10の頂部に当たる当接部37が形成されている。また、その当接部37寄りの端部にはフック状の係合片38が形成されている。
他方、図4及び図5に示すように、第三取付部材40を構成するプレート41には嵌合部42が形成されている。この嵌合部42は、所定位置に配置された際の上記第一係合孔31aおよび連結孔36aに対応する位置において後述する連結クリップ45を嵌合するためのものである。このため、連結クリップ45の頭部46を横方向から嵌め込み得る隙間42bとその際に連結クリップ45の軸部47が入り込める切り欠き42cとが形成されている(図4,図5)。この嵌合部42の背面(即ち車体ルーフ部1に接触する面)側にはパッキン42aが取り付けられている。また、図6に示すように、そのプレート41の一部には、所定位置に配置された際に凹部9内でルーフモール10と車体ルーフ部1との間に配置されてルーフモール10の幹部10bを載せ得る形状の載置部43が形成されている。また、その当接部37寄りの端部には上記第二取付部材35の係合片38と係合し得る係合溝44が形成されている。
次に上記3つの取付部材30,35,40を連結するための部材である連結クリップ45を説明する。図4及び図5に示すように、この連結クリップ45は、上記嵌合部42の隙間42bに嵌め込まれる平板状の頭部46と、その頭部の一方の面から垂直に延びる軸部47と、その軸部47の先端に形成されたテーパー部48とから構成されている。このテーパー部48の最大径は、軸部47の径よりも若干大きく形成されている。また、このテーパー部48(ここでは連結グリップ45全体)は、比較的軟質の樹脂材料から構成されており、外部から強い圧を受けた際にはその径を若干縮めることができる。このことによって、後述するように、テーパー部48の最大径よりも若干小さい径の穴にも当該テーパー部48を強く押し入れて通過させることができる。なお、かかる径の関係では、当該小径の穴を通過したテーパー部48が通常の状態において当該穴を逆方向に通過すること(即ち抜けること)ができないことは当業者には容易に理解される。
以下、上記各構成部材から構成される本実施例の取付部の組み付けについて説明する。先ず、図5に示すように、本スポイラー20の所定装着位置に対応する車体ルーフ部1に第三取付部材40及び連結クリップ45を配置する。即ち、図示されているように、上記載置部43が凹部9内に収容されるようにして第三取付部材40を配置する。一方、テーパー部48が車体ルーフ部1の上方に突き出す状態となるように連結クリップ45の頭部46を嵌合部42に嵌め込む。
このようにして、凹部9近くの所定の位置に第三取付部材40及び連結クリップ45を配置した後、図6に示すように、ルーフモール10を凹部9に嵌め込み装着する。このとき、載置部43の上面にルーフモール10の幹部10bを載せる状態即ち第三取付部材40の一部(載置部43)がルーフモール10と車体ルーフ部1に挟まれた状態となるようにしてルーフモール10を凹部9に装着する。
次いで、その上面に第二取付部材35を装着する。すなわち、図7に示すように、第三取付部材40の係合溝44に第二取付部材35の係合片38を入れてこれら二部材を係合状態とする。そして、当接部37がルーフモール10の冠部10aに当たってそれをやや押さえる状態で連結クリップ45のテーパー部48を連結孔36aに強く押し込み、当該テーパー部48を貫通させる。このことによって、図7に示すように、第二取付部材35と第三取付部材40との連結が実現される。このとき、ルーフモール10の冠部10aからの反発によって第二取付部材35を上に押し上げようとする力が作用するが、図7から明らかなように、連結孔36aを貫通したテーパー部48の最大径の部分が障壁となり、通常の状態では第二取付部材35が連結クリップ45から抜けることはない。このことによって、第二取付部材35と第三取付部材40との結合状態が不用意に解除されることを防止することができるとともに、そのようにしてルーフモール10を挟み込むことにより、これら取付部材35,40はその位置で当該ルーフモール10に固定される。
次に、図1におけるVIII−VIII線断面図である図8に示すように、本体部20を所定装着位置に配置し、第一取付部材30の第一係合孔31aに連結クリップ45のテーパー部48を押し当て、当該テーパー部48を貫通させる。このとき、当該第一係合孔31aを貫通したテーパー部48の係合孔22a方向への進行は第二係合孔32aの直径に規制され、結果、必要以上にテーパー部48(及び軸部47)が深く挿入されることはない(図8)。一方、第一係合孔31aを一旦貫通したテーパー部48は、その最大径の部分が障壁となって通常状態では第一係合孔31aから抜けることもない。このことにより、所望する位置(状態)での第一取付部材30と第二及び第三取付部材35,40との固定的な結合が実現される。
以上のように、上記3つの取付部材30,35,40と連結クリップ45から構成される取付部によって、本スポイラー20を所定装着位置で保持することができる。すなわち、上記のようにしてルーフモール10と取付部との間で固定的な結合が成され、且つ、取付部と本体部21との間でも固定的な結合が成されるからである。更に、ルーフモール10自体が凹部9において固定された状態で装着されているからである。
以下、かかる保持構造についてルーフモール10の取付け構造と関連させて説明する。なお、図9及び図10は、それぞれ図1におけるIX−IX線断面図及びX−X線断面図である。
図9及び図10に示すように、凹部9の内部には、その長手方向に沿って適当な間隔でモールホルダー12が設けられている(典型的には、4個〜6個)。而して、図10に示すように、ルーフモール10を凹部9に装着する際には、モールホルダー12に設けられた嵌合溝12aにルーフモール10の幹部10bが嵌め込まれて双方が嵌合する(典型的には図示されるように幹部10bの一部(取付部10c)とモールホルダー12の一部とが嵌合する。)。このことによって、ルーフモールを装着部位(凹部9)において固定する(繋ぎ止める)ことができる。そして、図9に示すように、本実施例では、上記第二及び第三取付部材35,45とルーフモール10との結合部位が二つのモールホルダー12に挟まれる位置(即ち当該結合部位の前後のいずれにもルーフモール10とモールホルダー12との嵌合部位がある位置)となるように設定してある。
このようにルーフモール10自体が凹部9に固定された状態で装着されている結果、そのモール10の一部に取付部を介して結合している本スポイラー20もまたその装着位置で保持されることとなる。
以上のように、本実施例に係るスポイラー20およびその保持構造によると、スポイラー20を保持するために車体ルーフ部1自体に別途特別な加工処理(例えば従来行われていた穴あけ加工)を施す必要がない。従って、本実施例のスポイラー保持構造によると、スポイラー装着作業を煩雑化することなくルーフモールの装着部位を利用して所定位置から動かないようにスポイラーを保持することができる。
次に第二実施例として、ルーフアンテナを本発明に係る他の車体外装品として構築したスポイラー保持構造を説明する。本実施例に係るスポイラー保持構造は、セダンタイプの自動車の車体ルーフ部1の後縁部分であってリアウインドウ2との境界部分に装着されるルーフスポイラー50の保持に関するものである。なお、図11は所定位置に装着された状態の本スポイラー50の外観を示す斜視図である。また、図12は、本スポイラー50の本体部51の装着面(裏面)側の構成を示す斜視図である。また、図13は、図11におけるXIII−XIII線断面図である。
図11に示すように、車体ルーフ部1の後縁部分の中央(リアウインドウ2の近傍)にはルーフアンテナ15が装着されている。図11及び図13に示すように、このルーフアンテナ2の後方に近接して本スポイラー50が横長に装着されている。図13に示すように、本スポイラー50は、上記第一実施例のものと同様、本体部51の後方に張り出した伸張部53がリアウインドウ2の上方に配置される状態で装着されている。
次に、本スポイラー50の構造について説明する。図11〜図13に示すように、本スポイラー50の本体部51は、AES等の成形材料をブロー成形することによって製造された中空・扁平形状の成形品である。図12に示すように、この本体部51の装着面52は上記車体ルーフ部1の後縁部分であってリアウインドウ2の近傍部位(以下単に「アンテナ近傍位置」という。)に密着し得る面形状をしており、その後方にはリアウインドウ2方向に張り出した伸張部53が形成されている(図13)。
図12に示すように、この装着面52には、アンテナ近傍位置に本スポイラー50を配置した際に、車体ルーフ部1に本スポイラー50を密着させて貼り付けるための両面テープ55a,55bが予め固着されている。而して、図13に示すように、かかる両面テープ55a,55bの粘着力によってアンテナ近傍位置に本スポイラー50を簡便に貼り付けることができる。
次に、本実施例に係るスポイラー保持手段を図面を参照しつつ詳細に説明する。図12に示すように、本スポイラー50の本体部51の長辺側の一部には、アンテナ近傍位置に配置した際に後述するルーフアンテナ基部16の三方を囲み得る形状の凹部54が形成されている。そして、凹部54には本実施例に係る取付部60が形成されている。すなわち、図12に示すように、この凹部54には装着面52に沿って一枚の係合プレート61が埋設されている。かかる埋設状態は、本体部製造時におけるインサート成形によって実現することができる。また、図示されるように、係合プレート61の露出している中央部分には係合孔62が設けられている。
次にルーフアンテナ15の取付け構造ならびにそれに関連するスポイラー保持構造について説明する。図11に示すように、このルーフアンテナ15は、電波の送受信に関係する本体部17とその本体部17を車体ルーフ部1に固定するための基部(取付部)16とから構成されている。図14に示すように、この基部16の装着面側には、ボルト18が突設されている。そして、このボルト18を車体ルーフ部1に予め設けられている取付け穴に差し込み、車体ルーフ部1の内側に配置するナット19に嵌めて締めつける。これにより、車体ルーフ部1の所定の位置にルーフアンテナ15を固定した状態で装着することができる。なお、これらボルト18及びナット19と車体ルーフ部1との間にはそれぞれパッキン14a,14bを配置しており、良好な締着を実現している。
そして、かかるルーフアンテナ15の締着・固定時に、本スポイラー50の係合プレート61を一緒に締着することによって、本スポイラー50をアンテナ近傍位置に保持(固定)することが実現される。すなわち、図14及び図15に示すように、上記ボルト締めの際、車体ルーフ部1の上面に係合プレート61を配置し、その係合孔62にボルト18を通した後、上記ナット19との間で締着を行う。このことによって、取付部60(係合プレート61)とルーフアンテナ15との固定的な結合が実現される。その結果、本スポイラー50がその装着位置で保持される。
以上のように、本実施例に係るスポイラー50およびその保持構造によると、上記第一実施例と同様、スポイラー50を保持するために車体ルーフ部1自体に別途特別な加工処理(例えば従来行われていた穴あけ加工)を施す必要がない。従って、本実施例のスポイラー保持構造によると、スポイラー装着作業を煩雑化することなくルーフアンテナ15の装着部位を利用して所定位置から動かないようにスポイラー50を保持することができる。
第一実施例に係るスポイラーの装着状態を示す斜視図である。 第一実施例に係るスポイラーの装着面側を示す斜視図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 第一実施例に係るスポイラーの取付部を構成する各部材を示す斜視図である。 第一実施例に係るスポイラー保持構造の構築の手順を示す説明図である。 第一実施例に係るスポイラー保持構造の構築の手順を示す説明図である。 第一実施例に係るスポイラー保持構造の構築の手順を示す説明図である。 図1におけるVIII−VIII線断面図である。 図1におけるIX−IX線断面図である。 図1におけるX−X線断面図である。 第二実施例に係るスポイラーの装着状態を示す斜視図である。 第二実施例に係るスポイラーの装着面側を示す斜視図である。 図11におけるXIII−XIII線断面図である。 図11におけるXIV−XIV線断面図である。 図11におけるXV−XV線断面図である。
符号の説明
1 車体ルーフ部
2 リアウインドウ
9 凹部
10 ルーフモール
15 ルーフアンテナ
20,50 スポイラー
30 第一取付部材
35 第二取付部材
40 第三取付部材
45 連結クリップ
60 取付部

Claims (6)

  1. 自動車のルーフ前縁部分又はルーフ後縁部分にスポイラーを保持するスポイラー保持構造であって、
    そのスポイラーは、前記ルーフの前縁又は後縁に沿う方向に伸びた本体部と、その本体部に固定的に結合する取付部とを有しており、
    その取付部が前記ルーフの側縁に沿って形成された凹部に装着されているモールの一部を挟み込むことにより該モールと固定的に結合していることによって前記スポイラーが車体に保持されているスポイラー保持構造。
  2. 前記取付部は、前記本体部に固定的に結合された構成部材と、前記モールの一部を挟み込むことにより該モールと結合する他の構成部材とが相互に連結し合うことによって構成されている、請求項1に記載のスポイラー保持構造。
  3. 前記取付部は、前記本体部に固定的に結合された第一取付部材と、前記モールの一部を上下から挟み込むことにより該モールと結合する第二取付部材および第三取付部材とが相互に連結し合うことによって構成されている、請求項1に記載のスポイラー保持構造。
  4. 前記連結は、前記第三取付部材に嵌め込まれるとともに前記第二取付部材の孔および前記第一取付部材の孔を貫通する連結クリップにより実現される、請求項3に記載のスポイラー保持構造。
  5. 前記連結クリップは、前記第三取付部材に嵌め込まれる頭部と、前記ルーフの上方に突き出して前記第二取付部材の孔および前記第一取付部材の孔を貫通するテーパ部とを有する、請求項4に記載のスポイラー保持構造。
  6. 前記第二取付部材は前記モールを車体上方から押さえ込む形状に形成されており、前記連結クリップは前記モールからの反発によって前記第二取付部材と前記第三取付部材との結合状態が解除されることを防止して前記モールを挟み込む、請求項4または5に記載のスポイラー保持構造。
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