JP4443650B2 - 放射線撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばX線等の放射線を利用して画像撮影を行うX線CT装置等の放射線撮像装置に関し、特に、放射線を円錐(コーン)状に曝射し三次元的投影データを得るコーンビームCT等の放射線撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被検体に対してX線を曝射し、該被検体を透過或いは被検体で散乱したX線をX線検出器で検出し、このX線検出出力(X線のフォトン数)に基づいて被検体の透視画像、断層像或いは三次元画像を撮像するX線CT装置が知られている。
【0003】
かかるX線CT装置として、図9に示すようなコーンビームCTが開発されている。このコーンビームCTとは、同図(a)に示すように、放射線をz方向にも厚みをもたせて円錐(コーン)状に曝射するものであり、同図(b)に示すように、検出器を、検出素子をz方向(row方向)及びch方向の2方向に格子状に配置して構成し、これによって複数列分の投影データを一括して得るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したコーンビームCTにおける検出素子は、検出器上に固定されているものであるため、スキャンの目的に応じてその位置を変更することができないという問題があった。
【0005】
そのため、例えば検出器を複数回回転させてスキャンを行う場合に、1回転目と2回転目とで、X線ビームの検出位置を移動させて空間分解能を向上させたり、検出面積を拡大或いは縮小させて投影データ数を調節したりといった、複雑なデータ収集方式を採用できないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、コーン状の放射線により撮像を行う放射線撮像装置において、X線ビームの検出位置や検出面積を変更可能とすることによって、複雑なデータ収集を可能にし、多様な放射線撮像を実現することのできる放射線撮像装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する達成するために、本発明に係る放射線撮像装置は、放射線発生源からの放射線を検出し電気信号として出力する検出素子と、前記検出素子を格子状に配置して形成される検出器と、前記検出素子を複数回回転させながら放射線の曝射を行う回転手段と、前記検出素子を複数選択して単位検出面を形成し、前記回転手段による回転の途中で前記単位検出面を前記検出器上において移動させ、該単位検出面毎に前記電気信号を読み出す信号読出し手段と、前記単位検出面の移動の前後のデータを組み合わせて画像を生成する画像生成手段と、を有することを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
(放射線撮像装置の全体構成)
以下、本発明の第1の実施形態に係る放射線撮像装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る放射線撮像装置1の全体構成を模式的に示す斜視図である。
【0010】
同図において、放射線撮像装置1は、図中xy平面内において被検体2を中心に回転しながら被検体2にX線ビームを曝射する線源3と、被検体2を挟んで線源3と対向配置されて線源3と共に回転し、線源3からのX線ビームを検出する検出器4とを有するものである。
【0011】
なお、本実施形態では、被検体2は、図中z方向に進退可能に設けられた寝台5上に載荷され、また、線源3及び検出器4はガントリー(図示せず)内に収納されている。さらに、本実施形態では、検出器4で得られたデータはデータ収集部6に収集された後、画像再構成装置7により画像再構成処理される。
【0012】
(検出器の構成)
そして、本実施形態に係る検出器4は、図2に示すように、検出素子S11、S12、S13…が回転方向(ch方向)及び回転軸方向(row方向)の2方向に格子状に配置されて構成されている。
【0013】
ここで、検出素子S11、S12、S13…は、線源3からのX線ビームを電荷として蓄積し、データ収集部6等のデータ処理手段に検出器出力を出力するものであり、例えば、アモルファスセレンからなるX線−電荷変換を行う層を有し、その下にTFTマトリックスアレイを有するものである。
【0014】
また、これらの検出素子S11、S12、S13…は、読み出しライン9によりch方向に、電気的に接続されている。この読み出しライン9は、各検出素子から出力される電荷を信号として読み出す信号読み出し回路10に接続されている。
【0015】
また、検出素子S11、S12、S13…からの出力のON、OFFは、読み出しコントロールライン8を介して読み出しコントロールラインドライバ11によって制御される。この読み出しコントロールラインドライバ11は、読み出しコントロールライン8によってrow方向に配列される複数の検出素子(例えば、S11、S21、S31…)に接続されており、これらの検出素子S11、S21、S31…を一括して制御するものである。
【0016】
信号読み出し回路10は、読み出しライン8を介して出力された電荷を、例えば電圧信号に変換し、ADC等の通常の過程を経てデータ収集を行うものである。図3(a)〜(c)にかかる信号読み出し回路10の具体的構成を示す。
【0017】
(信号読み出し回路の具体的構成)
かかる具体的構成の1例として同図(a)に示すものがある。すなわち、各読み出しライン9にチャージアンプ12を設ける。このチャージアンプ12は、読み出しライン9を介して出力される電荷を帰還コンデンサに蓄積し、その電荷に比例した信号電圧を出力するものである。このチャージアンプ12から出力される信号電圧はマルチプレクサやADCでデジタル化しデータ収集される。この信号電圧を出力した後には、リセットSWにより帰還コンデンサの電荷をクリアし、次の電荷信号を受け取る。
【0018】
さらに、必要に応じ同図(b)に示す構成を採用する。すなわち、各チャージアンプ12a、12bに、それぞれ経路切り替えスイッチ16a、16bを設けるとともに、チャージアンプ12a、12bからの出力を加算する加算回路15を接続する。
【0019】
この加算回路15は、隣接する読み出しライン9a、9bからの出力を束ねるものであり、加算した信号電圧をマルチプレクサ17に出力するものである。また、経路切り替えスイッチ16a、16bは、チャージアンプ12を加算回路15又はマルチプレクサ17に選択的に接続するものであり、信号電圧を加算せずにマルチプレクサ17に出力するときはチャージアンプ12とマルチプレクサ17とを直接接続し、加算する場合には加算回路15に接続する。
【0020】
なお、図に示した例では、検出素子S11,S12,S21,S22からの出力を束ねている。すなわち、読み出しコントロールラインドライバ11a、11bをONにするとともに11cをOFFにし、経路切り替えスイッチ16a、16bを加算回路15側に接続することにより、検出素子S11,S12,S21,S22のみからの出力を束ねることができる。
【0021】
また、さらに束ねの自在性をもたせるために図3(c)に示す構成を採用することができる。すなわち、読み出しライン9a、9b、9c…とチャージアンプ12との間にスイッチ18a、18b、18c…を設ける。これらのスイッチ18a、18b、18c…のうち、ONとしたものに接続された読み出しライン9からの出力は、その合算値がチャージアンプ12に読み込まれることとなる。これにより、row方向の束ねを自在に行うことができる。
【0022】
なお、図に示した例では、検出素子S11,S12,S21,S22からの出力を束ねている。すなわち、読み出しコントロールラインドライバ11a、11bをONにするとともに11cをOFFにし、スイッチ18a、18bをONにするとともに18cをOFFにすることにより、検出素子S11,S12,S21,S22のみからの出力を束ねることができる。
【0023】
(放射線撮像装置の動作及び作用)
そして、このような構造の検出器4では、任意の検出素子を複数選択することによって単位検出面を形成し、投影データは単位検出面毎に画像構成処理に供される。すなわち、上述した、読み出しコントロールラインドライバ11や信号読み出し回路10を適宜切り替えることにより、任意の検出素子からの出力を束ねて概念上の単位検出面とし、この単位検出面からの出力を一つの検出器出力として処理する。この単位検出面の形成にあたり、選択する検出素子の組み合わせを変更することによって、単位検出面を検出器上で移動させることができる。
【0024】
かかる単位検出面を利用してスキャンを行う場合について、図4を参照にして説明する。本実施形態では、線源3及び検出器4を2回転させてスキャンを行い、2回転目に差し掛かる際に、単位検出面を検出器4上において回転方向(ch方向)に移動させる。
【0025】
先ず、図4(a)に示すように、1回転目では、ch方向に隣り合う読み出しコントロールライン8を一組として同時にONにするとともに、row方向に隣接する2本の読み出しライン9を順次ONにしていく。
【0026】
詳述すると、例えば読み出しコントロールライン8a及び8bのみをONにした状態で、読み出しライン9a、9bをONにする。これによって単位検出面G11に属する検出素子S11,S12,S21,S22に蓄積された電荷が出力される。
【0027】
次いで、読み出しコントロールライン8a及び8bをONにしたまま、読み出しライン9c、9dをONにする。これによって単位検出面G21に属する検出素子S31,S32,S41,S42に蓄積された電荷が出力される。これを読み出しコントロールライン8a及び8bに属する全ての単位検出面について行う。
【0028】
その後、読み出しコントロールライン8a及び8bをOFFにし、8c及び8dをONにする。この状態で、読み出しライン9a、9bをONにする。これによって単位検出面G12に属する検出素子S13,S14,S23,S24に蓄積された電荷を出力する。そして、前述と同様の手順により、読み出しコントロールライン8c及び8dに属する全ての単位検出面について行う。
【0029】
同様にして、ch方向に順次、読み出しコントロールラインのON・OFFを切り替え全ての単位検出面についての読み出しを行う。
【0030】
そして、2回転目に差し掛かった際に選択する検出素子の組み合わせを変更し、データの束ねかたを変えて単位検出面をch方向に移動させる。すなわち、1回転目では、例えば読み出しコントロールライン8a及び8b、8cおよび8d、8e及び8f…を一組として読み出したが、2回転目では、読み出しコントロールライン8b及び8c、8d及び8e…を一組として読み出しを行う。
【0031】
これにより、例えば1回転目のときに検出素子S11,S12,S21,S22によって形成されていた単位検出面G11は、検出素子S12,S13,S22,S23によって形成される単位検出面G'11の位置に移動する。
【0032】
このようにして得られた投影データは、図5に示すように、同一のrowすなわち同一の読み出しライン上で見ると、1回転目と2回転目の各rayは、回動角度が同一であれば同一のxy平面内に存在することとなり、しかも1回転目におけるrayと2回転目におけるrayとでは、検出素子1個分すなわち単位検出面ピッチPの半分の距離だけずれていることとなる。
【0033】
従って、1回転目と2回転目のrayは相互に介挿関係にあることとなり、1回転目のデータと2回転目のデータとを組み合わせると、実質的にそのrowのデータは、半ピッチ(P/2)で1回転スキャンを行ったのと同等のものとなる。これにより高密度のサンプリングが実現されたこととなる。
【0034】
そして、このようにして得られたデータは、周知のFeldkamp等に代表される処理方法によって、ch数が倍増した(サンプリングピッチがch方向に半減した)データとして扱うことができる。
【0035】
このような本実施形態に係る放射線撮像装置1によれば、単位検出面を検出器4上で移動させるため、実質的なサンプリング位置を移動させることができ、多様な放射線撮像を実現することができる。特に、本実施形態では、単位検出面G11、G12…を回転方向(ch方向)に移動させるため、その移動量を調節することによってch方向のサンプリング数を増大することができch方向の空間分解能を向上させることができる。
【0036】
(第1の実施形態の変更例)
なお、本実施形態では、ch方向及びrow方向に隣り合う計4個の検出素子を選択して単位検出面を形成するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】
例えば、ch方向に3個ずつ或いは4個ずつ、検出素子を選択して単位検出面を形成するようにしてもよい。この場合には、スキャンの回数をそれぞれ3回、或いは4回とし、1回転毎に検出素子1個分、束ねの位置をch方向にずらすことによって、サンプリングピッチをそれぞれ1/3、1/4にすることができる。すなわち、ch方向にn個ずつまとめた場合には、最大でn回のスキャンを行い、これによりサンプリングピッチを最少1/nまで小さくすることができる。
【0038】
[第2の実施の形態]
(放射線撮像装置の構成)
次いで、本発明の第2の実施形態に係る放射線撮像装置について説明する。なお、この第2の実施形態に係る放射線撮像装置の全体構成は、前述した第1の実施形態に係る放射線撮像装置1と同様である。すなわち、本実施形態における放射線撮像装置は、図1に示すように、被検体2に放射線を曝射する線源3と、被検体2を挟んで線源3と対向配置され且つ線源3からの放射線を検出する検出器4とを有している。
【0039】
(単位検出面の形成)
そして、この第2の実施形態に係る放射線撮像装置では、前述した単位検出面を検出器4上においていわゆる千鳥配置することを特徴とする。図6は、本実施形態に係る単位検出面の配置を示すものである。
【0040】
詳述すると、同図において、例えば、検出素子S21,S22,S31,S32によって単位検出面G11を形成するとともに、検出素子S13,S14,S23,S24によって単位検出面G12を形成する。すなわち、これら単位検出面G11、G12は半ピッチ(検出素子1個分)ずれて配置されている。
【0041】
そして、単位検出面をch方向に所定ピッチ(本実施形態では読み出しライン2本分の距離)をもって直列配置して検出面列を複数列形成する。例えば、単位検出面G11,G21,G31はch方向に直列配置され検出面列L1を形成し、単位検出面G12,G22,G32はrow方向に直列配置され検出面列L2を形成する。これらの検出面列L1,L2…は、ch方向に半ピッチ(検出素子1個分)ずれて配置されていることとなる。
【0042】
かかる千鳥配置された単位検出面から電荷を読み出す具体的な手順を以下に説明する。ここでは、信号読み出し回路としては、前述した第1の実施形態における図3(c)に示したものと同様のものを採用する。
【0043】
先ず、図6(a)に示すように、あるrowの読み出しコントロールライン(例えば8aと8b)をONにし、この状態において、ch方向に束ねるライン分のスイッチ(例えば18b及び18c)をONにする。これにより、単位検出面G11を構成する検出素子S21,S22,S31,S32に蓄積された電荷が読み出される。同様にして、同一のrowに属するすべての単位検出面G21、G31…の電荷を読み出す。
【0044】
その後、同図(b)に示すように、読み出しコントロールライン8a及び8bをOFFにするとともに、8c及び8dをONにする。この状態において、ch方向に1ラインずらして、束ねるライン分のスイッチ例えば18a、18bをONにする。これによって、半ピッチずれて配置された単位検出面G12を構成する検出素子S13,S14,S23,S24に蓄積された電荷が読み出される。同様にして、同一のrowに属するすべての単位検出面G22、G32…の電荷を読み出す。
【0045】
この場合において、束ねるラインの数を調節することにより単位検出面の面積を拡大、縮小することができる。例えば、空間分解能はさほど追求しないが、広い視野を一度にスキャンしたい場合は、束ね単位を大きくし、反対に、空間分解能を追求するが一度にスキャンしたい視野は狭くてもやむを得ないときには、束ね単位を小さくする。
【0046】
このように単位検出面の面積を変化させることにより、データの読み出し速度の限界から所定のスキャン時間内に処理を行う必要がある場合などに、空間分解能と視野とのバランスを調整することができる。
【0047】
[第3の実施の形態]
(放射線撮像装置の構成)
次いで、本発明の第3の実施形態に係る放射線撮像装置について説明する。なお、この第3の実施形態に係る放射線撮像装置の全体構成は、前述した第1の実施形態に係る放射線撮像装置1と同様である。
【0048】
本実施形態においても、検出素子を複数選択することによって単位検出面を形成し、上述したように、読み出しコントロールラインドライバ11や信号読み出し回路10を適宜切り替えて選択する検出素子の組み合わせを変更することによって、単位検出面を検出器上で移動させることができる。
【0049】
(単位検出面の形成)
特に、本実施形態では、線源3及び検出器4を2回転させてスキャンを行い、2回転目に差し掛かる際に、単位検出面を検出器4上において回転軸方向(row方向)に移動させる。かかる単位検出面の移動の方法を図7に示す。
【0050】
先ず、図7(a)に示すように、1回転目では、例えば検出素子S11,S12,S21,S22を束ねて単位検出面G11となるように選択する。かかる単位検出面の形成は前述した第1の実施形態と同様の方法による。
【0051】
すなわち、例えば読み出しコントロールライン8a及び8bをONにしたまま、row方向に2ラインずつ束ねながら、順次読み出しライン9をONにする。これによって読み出しコントロールライン8a及び8bに属する全ての単位検出面について行う。同様にして、ch方向に順次、読み出しコントロールラインのON・OFFを、2ラインずつ切り替え全ての単位検出面についての読み出しを行う。
【0052】
そして、2回転目に差し掛かった際に、図7(b)に示すように、選択する検出素子の組み合わせを変更し、データの束ねかたを変えて単位検出面をrow方向に移動させる。
【0053】
すなわち、1回転目では、例えば読み出しライン9a及び9b、9c及び9d、9e及び9f…を一組として読み出したが、2回転目では、読み出しライン9b及び9c、9d及び9e…を一組として読み出しを行う。
【0054】
これにより、例えば1回転目のときに検出素子S11,S12,S21,S22によって形成した単位検出面G21は、検出素子S21,S22,S31,S32によって形成された単位検出面G'11の位置に移動されることとなる。
【0055】
(放射線撮像装置の動作及び構成)
このようにして得られた投影データは、図8(a)及び(b)に示すように、同一のch方向すなわち同一の読み出しコントロールライン上で見ると、1回転目におけるrayと2回転目におけるrayとでは、検出素子1個分すなわち単位検出面ピッチPの半分の距離だけz方向にずれていることとなる。
【0056】
従って、1回転目と2回転目のrayは相互に介挿関係にあることとなり、同図(c)に示すように、1回転目のデータと2回転目のデータとを組み合わせると、実質的にZ方向にピッチ半分、数は2倍の検出器列を並べた状況で1回転スキャンを行ったのと同等のものとなる。これにより高密度のサンプリングが実現されたこととなる。
【0057】
そして、このようにして得られたデータを画像再構成に供するには、例えば、足して稠密なサンプリング相当のデータにした結果を、周知のFeldkamp等に代表されるコンボリューションと逆投影とを基本とする3Dボクセルデータ画像再構成アルゴリズムによって処理する。これにより、z方向のデータピッチが半分になり、z方向の補間によるぼけが半分になり、z方向の空間分解能が向上することとなる。
【0058】
(第3の実施形態の変更例)
なお、かかる単位検出面のrow方向への移動は、図3(a)〜(c)に示した構造のいずれでも実現可能である。以下にそれを説明する。
【0059】
図3(c)に示した構造では、前述の説明をそのまま実行できる。また、図3(a)に示した構造では、読み出しコントロールの制御だけが実現される。ただし、図7と同様のことを実現するには、読み出しコントロールラインを図の横方向に走らせ、即ち図の縦方向をrow方向として扱い、読み出しラインを図の縦方向に走らせ、即ち図の横方向をch方向として扱うこととなる。つまり、ch方向のラインに読み出しコントロールを設けるようにする。なお、ch方向の束ねはできないという制約があるが、これは第3の実施形態の本旨とは関係はない。
【0060】
また、前述した図3(b)に示す構造では、ch方向のライン上に経路切り替えスイッチを設けたが、これをrow方向のライン上に設けるようにするとともに、ch方向のラインに読み出しコントロールを設けるようにすれば、容易にrow方向への単位検出面の移動を実現することができる。
【0061】
さらに、本実施形態においても、ch方向及びrow方向に隣り合う計4個の検出素子を選択して単位検出面を形成するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0062】
例えば、z方向に3個ずつ或いは4個ずつ、検出素子を選択して単位検出面を形成するようにしてもよい。この場合には、スキャンの回数をそれぞれ3回、或いは4回とし、1回転毎に検出素子1個分束ねの位置をrow方向にずらすことによって、z方向のサンプリングピッチをそれぞれ1/3、1/4にすることができる。すなわち、row方向にn個ずつまとめた場合には、少なくともn回のスキャンを行い、これによりサンプリングピッチを1/nとすることができる。
【0063】
以上の説明は、コーンビームを用いたX線CT装置について本発明を述べたものである。そしてこのX線CT装置は検出器とX線源が対向して回転するものであった。しかし、本発明(複数の内容を含むがその一部)は、その他の種々の場合についても適用できる。
【0064】
例えば、別のタイプのコーンビームCTについても適用できる。別のタイプのコーンビームCTには、例えばX線源は被検体の周囲を回動するが、検出器は被検体の周囲に固定配置されているものがある。さらに別のタイプのコーンビームCTとしては、検出器もX線源も被検体の周囲を360度回動せずに、180度前後の回動でスキャン終了とする回転DSA装置にCT機能を持たせた装置があり、これにも本発明を適用することができる。
【0065】
さらにまた、放射線とは被検体を通過した放射線で説明したが、エミッションCTのように被検体内から発した放射線であっても適用できる。また、放射線とはX線のような高エネルギーのものと想定して説明したが、例えば赤外線のような高いエネルギーの電磁波でも適用でき、この場合は光CTが具体例として挙げられる。
【0066】
【発明の効果】
本発明に係る放射線撮像装置によれば、コーン状の放射線により撮像を行う放射線撮像装置において、X線ビームの検出位置や検出面積を変更可能とすることによって、複雑なデータ収集を可能にし、多様な放射線撮像を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線撮像装置を適用した第1の実施形態に係る放射線撮像装置の全体構造を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る検出器を示す上面図である。
【図3】第1の実施形態に係る信号読みだし回路の具体的構成を示す上面図である。
【図4】第1の実施形態に係る検出器を示す上面図である。
【図5】第1の実施形態に係る放射線撮像装置によってスキャンした際の1回目と2回目のrayをz方向から見た図である。
【図6】本発明に係る放射線撮像装置を適用した第2の実施形態に係る放射線撮像装置の検出器の上面図である。
【図7】本発明に係る放射線撮像装置を適用した第3の実施形態に係る放射線撮像装置の検出器の上面図である。
【図8】第3の実施形態に係る放射線撮像装置によってスキャンした際の1回目と2回目のrayをx方向から見た図である。
【図9】従来のX線撮像装置の説明図であり、(a)はコーンビームを説明するものであり、(b)は従来の検出器の上面図である。
【符号の説明】
1…放射線撮像装置、2…被検体、3…線源、4…検出器、5…寝台、6…データ収集部、7…画像再構成装置
Claims (2)
- 放射線発生源からの放射線を検出し電気信号として出力する検出素子と、
前記検出素子を格子状に配置して形成される検出器と、
前記検出素子を複数回回転させながら放射線の曝射を行う回転手段と、
前記検出素子を複数選択して単位検出面を形成し、前記回転手段による回転の途中で前記単位検出面を前記検出器上において移動させ、該単位検出面毎に前記電気信号を読み出す信号読出し手段と、
前記単位検出面の移動の前後のデータを組み合わせて画像を生成する画像生成手段と、
を有することを特徴とする放射線撮像装置。 - 選択する前記検出素子の組み合わせを変更することによって、前記単位検出面の面積を拡大、縮小することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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