JP4417449B2 - 放射線撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばX線等の放射線を利用して画像撮影を行うX線CT装置等の放射線撮像装置に関し、特に、放射線を円錐(コーン)状に曝射し三次元的投影データを得るコーンビームCT等の放射線撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被検体に対してX線を曝射し、該被検体を透過或いは被検体で散乱したX線をX線検出器で検出し、このX線検出出力(X線のフォトン数)に基づいて被検体の透視画像、断層像或いは三次元画像を撮像するX線CT装置が知られている。
【0003】
図17は、従来のX線CT装置を模式的に示すものである。図17(a)は、X線CT装置100を正面から見た図であり、同図(b)は検出器をy方向から見た図である。
【0004】
同図(a)において、X線CT装置100は、回転軸Oを中心に回転して被検体101に扇状の放射線を曝射する放射線発生源102と、この放射線発生源102とともに回転軸Oを中心に回転する検出器103とを有する。
【0005】
この従来のX線CT装置100における検出器103は、図17(b)に示すように、多数の検出素子104を検出器103の回転(ch)方向に、所定のピッチPをもって直列的に配置して構成されるものであり、これらの各検出素子104は、放射線発生源102から放射され、被検体を通過した放射線を捕捉し、捕捉した放射線量に対応する電気信号を出力する。
【0006】
ところで、この従来のX線CT装置100において、検出素子の数を増加させることなく稠密なサンプリングを得る方法として、QuarterOffset方式がある。
【0007】
このQuarterOffset方式とは、検出器の配置を調整するなどして、回転軸の検出器への投影線が検出器の対称軸に対して、例えば1/4ピッチずれるようにするものである。すなわち、放射線発生源が半回転して被検体の反対側で撮像するときのrayが、半回転前の位置におけるrayと一致しないように、放射線発生源の曝射方向を検出器の中心から回転軸を通る延長線と所定の角度をなすように設ける。
【0008】
このようなQuarterOffset方式によれば、図18に示すように、例えば放射線発生源102の回転角θが0である位置におけるray1と、半回転位置におけるrayのうちray1と介挿関係にあるray2とによって投影データを充当し、xy平面内おけるデータ数を増加させ、空間分解能を向上させることができる。
【0009】
一方、X線CT装置として、図19に示すようなコーンビームCTが開発されている。このコーンビームCTとは、同図(a)に示すように、放射線を回転軸方向すなわちz方向にも厚みをもたせて円錐(コーン)状に曝射するものであり、ch方向に直線的に配置した検出器をz方向(row方向)に複数列設けて格子状とし、複数列分の投影データを一度に得るものである。
【0010】
このようなコーンビームCTにおいても空間分解能の向上を図る必要があるが、このコーンビームCTでは素子数が多く、これに伴って投影データも増加するため、データ処理を効率よく行う方法の開発が望まれていた。かかる方法として、例えば前述したQuarterOffset方式を適用することが考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、コーンビームCTにおけるrayはコーン状であるため、QuarterOffset方式をそのまま適用するのは、以下の理由により困難であった。
【0012】
すなわち、コーンビームCTにおいて、コーン角α=0付近以外のrayは、xy平面内のみならずzy平面内においても傾斜しているため、xy平面内で見れば介挿関係にあるrayであっても、図20に示すように、zy平面内では異なる方向を向いており、介挿関係が成立せず、QuarterOffset方式がそのまま適用できないという問題がある。
【0013】
そこで、本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、コーン状の放射線により撮像を行う放射線撮像装置において、前述したQuarterOffset方式を適用する方法或いはこれに代わる方法を採用することによって、検出器の検出素子の数を増大させることなく空間分解能の向上を図り、再構成画像の画質をより良好なものとすることのできる放射線撮像装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する達成するために、本発明に係る放射線撮像装置は、被検体を中心とした回転をし且つ該被検体に放射線を曝射する放射線発生源と、前記被検体を挟んで前記放射線発生源と対向配置され且つ該放射線発生源とともに該被検体を中心とした回転をし、該放射線発生源からの放射線を検出しデータを出力する検出素子と、前記各検出素子から出力されたデータまたはそれを加工して得たデータに基づいて画像を構成する画像構成手段とを備え、前記検出素子は、前記回転方向に沿って所定ピッチをもって直列配置されて検出列を複数列形成し、前記回転軸方向に互いに隣接する複数の前記検出列が前記ピッチよりも短い距離前記回転方向にずれるように配置され、前記画像構成手段は、前記各検出素子から得たデータを、隣接する複数の検出列からなる単位検出面毎に直線状に並べ替えて画像を構成し、前記単位検出面は、前記複数列の検出列上に複数形成され、それぞれの前記単位検出面は他の前記単位検出面と重複する前記検出列を有することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明に係る放射線撮像装置は、被検体を中心とした回転をし且つ該被検体に放射線を曝射する放射線発生源と、前記被検体を挟んで前記放射線発生源と対向配置され且つ該放射線発生源とともに該被検体を中心として回転し且つ前記被検体に対して相対的に前記回転軸方向に移動しながら該放射線発生源からの放射線を検出しデータを出力する検出素子と、前記各検出素子から出力されたデータまたはそれを加工して得たデータに基づいて画像を構成する画像構成手段とを備え、前記検出素子は、前記回転方向に沿って所定ピッチをもって直列配置されて検出列を複数列形成し、前記回転軸方向に互いに隣接する複数の前記検出列が前記ピッチよりも短い距離前記回転方向にずれるように配置され、前記画像構成手段は、前記検出列の前記各検出素子から得たデータとこれから1回転した後においてこの検出列と隣接する前記検出列の前記各検出素子から得たデータを、直線状に並べ替えて画像を構成することを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
(放射線撮像装置の構成)
以下、本発明の第1の実施形態に係る放射線撮像装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る放射線撮像装置1の全体構成を模式的に示す斜視図である。
【0023】
同図において、放射線撮像装置1は、図中xy平面内において被検体2を中心に回転しながら被検体2にX線ビームを曝射する線源3と、被検体2を挟んで線源3と対向配置されて線源3と共に回転し、線源3からのX線ビームを検出する検出器4とを有するものである。
【0024】
なお、本実施形態では、被検体2は、図中z方向に進退可能に設けられた寝台5上に載荷され、また、線源3及び検出器4はガントリー(図示せず)内に収納されている。さらに、本実施形態では、検出器4で得られたデータはデータ収集部6に収集された後、画像再構成装置7により画像再構成処理される。
【0025】
そして、検出器4は、図2に示すように、検出素子D11,D12,D13…D1n及びD21,D22,D23…D2nをch方向(回転方向)に沿って所定ピッチPをもって直列に配置して検出列L1,L2…を形成し、これらの検出列L1,L2…を回転軸方向(row(z)方向)に複数列配置して構成される。
【0026】
ここで、検出素子D11,D12,D13…D1n…は、線源3から被検体を経由して到来したX線を検出し、データ収集部6等のデータ処理手段に電気信号として出力するものであり、例えば、アモルファスセレンからなるX線−電荷変換を行う層を有し、その下にTFTマトリックスアレイを有する。
【0027】
特に、本実施形態においては、検出素子D11,D12,D13…D1n及びD21,D22,D23…D2nは、検出器4上において非直交格子状に配置されている。すなわち、検出列L1,L2…は、隣接する他の検出列に対して半ピッチ(P/2)ずらしていわゆる千鳥状に配置されて、一組の単位検出面S1,S2…Smを形成している。
【0028】
そして、各検出素子D11,D12,D13…D1n及びD21,D22,D23…D2nから出力される各データは、単位検出面S1,S2…Sm毎にまとめて処理される。すなわち、例えば、各検出素子D11,D12,D13…D1n及びD21,D22,D23…D2nから出力されるデータは、画像再構成装置7において、各単位検出面毎に、単位検出面の一端から近い順に、例えばch方向前方から順にD21,D11,D22,D12,D23,D13…D2n,D1nのように並べ替えられて画像の構成に供される。
【0029】
(動作及び作用)
このような放射線撮像装置1で撮像するには、先ず、線源3によりコーンビームを曝射しつつ、線源3及び検出器4を1回転させてスキャン行い、各回転角度毎の投影データを収集する。この際、同一の単位検出面内にある検出列は、同一のファンビーム(あるコーン角におけるrayの集合)内にあるとみなし、各検出素子からのデータは直線状に並べ替えられて、例えばFeldkampに代表される既知の画像再構成アルゴリズムに供される。
【0030】
このような本実施形態に係る放射線撮像装置1によれば、偶数列(例えばL2)における検出素子と、奇数列(例えばL1)における検出素子とは、半ピッチずらして配置されているため、これを各単位検出面毎にまとめて処理した場合、図3に示すように、L2のrayとL1のrayとは介挿関係にあることとなる。
【0031】
従って、放射線撮像装置1によれば、ch方向に半ピッチの検出器配置で採ったデータと同様の空間分解能を得ることができ、コンボリューションの演算ピッチや逆投影の補間ピッチが半減することとなり、検出素子の数を増加することなく、また検出素子の微細化を要することなく、画像の向上を図ることができる。
【0032】
(第1の実施形態における変更例1)
なお、上記単位検出面の構成の変更例として以下のものが考えられる。図4は、かかる変更例1における単位検出面を示すものである。
【0033】
すなわち、本変更例1では、単位検出面S1,S2…を形成する際、検出素子D11,D12,D13…D1n、D21,D22,D23…D2n及びD31,D32,D33…D3n…を直列配置して形成される検出列L1,L2,L3…を適宜重複して選択し、隣接する単位検出面同士が重複するようにする。例えば、単位検出面S1は、検出列L1とL2とから形成し、単位検出面S2は、検出列L2とL3とから形成する。
【0034】
そして、各検出素子D11,D12,D13…D1n、D21,D22,D23…D2n及びD31,D32,D33…D3n…から出力される各投影データは、単位検出面S1,S2…Sm毎にまとめて処理される。すなわち、単位検出面S1を構成する各検出素子D11,D12,D13…D1n及びD21,D22,D23…D2nから出力される投影データは、画像再構成装置7において、各単位検出面毎に、単位検出面の一端から近い順、例えばch方向前方から順にD21,D11,D22,D12,D23,D13…D2n,D1nのように並べ替えられ、単位検出面S2を構成する各検出素子D21,D22,D23…D2n及びD31,D32,D33…D3nから出力される投影データは、回転方向前方から順にD21,D31,D22,D32,D23,D33…D2n,D3nのように並べ替えられる。
【0035】
このような変更例1に係る単位検出面の構成によれば、検出列からのデータを重複して利用するため、ch方向の空間分解能のみならず、row(z)方向の空間分解能をも担保することができる。
【0036】
(第1の実施形態における変更例2)
さらに、上記単位検出面の他の変更例として以下のものが考えられる。図5は、かかる変更例2における単位検出面を示すものである。
【0037】
すなわち、本変更例2では、単位検出面を3列の検出列で形成し、各単位検出面を重複させる。例えば、単位検出面S1を形成する際、検出列L1〜L3を選択し、検出列L1及びL3から補間して得られたrayを、検出列L2から得られたデータに介挿するように並び替えて、画像の再構成に供する。なお、ここにおけるデータの並び替えの方法は、上述した実施形態と同様である。
【0038】
このような単位検出面の変更例によれば、単位検出面を3つの検出列で形成するため、精度の高いデータを得ることができ、画質の向上をより確実に実現することができる。
【0039】
[第2の実施の形態]
(放射線撮像装置の構成)
次いで、本発明の第2の実施形態に係る放射線撮像装置について説明する。なお、この第2の実施形態に係る放射線撮像装置の全体構成は、前述した第1の実施形態に係る放射線撮像装置1と同様である。すなわち、本実施形態における放射線撮像装置は、図1に示すように、被検体2に放射線を曝射する線源3と、被検体2を挟んで線源3と対向配置され且つ線源3からの放射線を検出する検出器4とを有している。
【0040】
検出器4は、検出素子を回転方向に沿って所定ピッチPをもって直列配置して形成される検出列L1,L2…L4mを、回転軸方向に複数列配置して構成される。なお、第1の実施形態と同様、これらの検出列L1,L2…L4mは隣接する他の検出列に対して半ピッチ(P/2)分の距離ずらして配置されている。また、これらの検出列L1,L2…L4mを、複数列(本実施形態では4列)選択することによって一組の単位検出面S1…Smを形成する。
【0041】
そして、特に本実施形態において、検出器4には、図6に示すような、各単位検出面S1…Sm内において複数の検出素子が蓄積する電荷を加算して一つの投影データとして出力する加算回路8が設けられている。この加算回路8を図7に拡大して示す。
【0042】
同図において、加算回路8は、一つ置きに配置された検出列、例えばL1とL3との間に設けられるものであり、本実施形態においては、回転軸方向(row方向)に一致するように配置された検出素子同士(例えばD11とD31、若しくはD21とD41)を接続するようにして設けられる。
【0043】
詳しくは、検出素子D11,D31がX線ビームを受光することにより蓄えた電荷は、積分回路等の初段回路81を介して加算回路8に出力される。加算回路8は、この出力された電荷を加算し、その結果を増幅器82等を介してMUX/ADC等の後段回路に一つのデータとして出力する。
【0044】
(動作及び作用)
このように加算されて出力されたデータは、図6に示すように、単位検出面毎に取り扱われ、前述した第1の実施形態と同様の処理により直線状に並べ替えられて、画像の構成に供される。
【0045】
例えば、検出列L1及びL3を構成する検出素子D11,D12,D13…D1n及びD31,D32,D33…D3nがそれぞれ蓄積した電荷は、加算回路8を介して加算されることにより、データD'11,D'12,D'13…D'1n束ねられる。検出列L2,L4についても同様に、加算されてデータD'21,D'22,D'23…D'2nに束ねられる。そして、これらのデータは、単位検出面毎に、例えば、単位検出面の一端から近い順に直線状に、D'21,D'11,D'22,D'12,D'23,D'13…D'2n,D'1nのように並べ替えられてまとめられ画像の構成に供される。
【0046】
このような加算回路8を有する放射線撮像装置によれば、複数の検出素子が蓄積する電荷を加算することによって電気的に束ね、一つのデータとして処理するため、画像再構成処理の際の演算処理量を軽減することができる。その結果、初段回路から加算回路への信号伝達の速度に制約があるときも、複数(本実施形態では2個)の素子を同時に読み出せるため、処理のデータ収集処理の高速化を図ることができる。
【0047】
また、加算回路によって電気的に束ねられたデータは、ch方向に沿って直線的に並べ替えて、介挿関係にあるrayが補間された上で画像の再構成に供されるため、ch方向については稠密なサンプリングを得ることが可能となり、xy面内の空間分解能を向上させることができる。
【0048】
(第2の実施形態における変更例1)
なお、本実施形態においては、一つ置きに配置される2つの検出列を加算回路で束ねるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、一つ置きに配置される4つの検出列(例えばL1,L3,L5,L7及びL2,L4,L6,L8束ねるようにすることもできる。
【0049】
また、本実施形態では、隣接する検出列同士を半ピッチ(P/2)ずつずらして配置したが、P/3やP/4等のように必要に応じて変更することができる。
【0050】
[第3の実施の形態]
(放射線撮像装置の構成)
次いで、本発明の第3の実施形態に係る放射線撮像装置について説明する。なお、この第3の実施形態に係る放射線撮像装置の全体構成も、前述した第1の実施形態に係る放射線撮像装置1と同様である。
【0051】
すなわち、本実施形態における放射線撮像装置は、図1に示すように、被検体2に放射線を曝射する線源3と、線源3からの放射線を検出する検出器4とを有しているとともに、検出器4は、検出素子を回転方向に沿って所定ピッチPをもって直列配置して形成される検出列を回転軸方向に複数列配置して構成されるものである。なお、第1の実施形態と同様、これらの検出列は隣接する他の検出列に対してch方向に半ピッチ(P/2)分の距離ずらして配置されている。
【0052】
そして、特に、本実施形態に係る放射線撮像装置は、図8に示すように、被検体2に対し線源3及び検出器4が回転しつつ、回転軸方向(z方向)に移動するいわゆるヘリカルスキャンを行う。
【0053】
なお、本実施形態においては、線源3及び検出器4はガントリー内において定位置で回転し、寝台5がガントリーに対して進退することにより、線源3及び検出器4が被検体2に対し相対的に回転軸方向に移動する。
【0054】
(動作及び作用)
そして、このような放射線撮像装置による撮像は、以下のように行われる。先ず、線源3と検出器4を被検体2を中心に回転させつつ曝射を行うとともに、被検体2を載荷した寝台5をガントリーに対して進行させる。これにより、線源3と検出器4を被検体2に対して螺旋状に移動させるいわゆるヘリカルスキャンを行う。なお、このような連続回転はスリップリングなどの公知の技術により実現することができる。
【0055】
このヘリカルスキャンに際して、被検体2上の検出線9上を通過した各検出素子から出力される各データを、直線状に並べ替えて画像の構成に供する。
【0056】
詳述すると、図9(a)に示すように、被検体にX線を曝射しつつ全検出素子からデータを収集する1回転を行い、このとき収集されたデータを図示しない記憶装置でシステムは保持しておく。ここで、ある回転位置において検出器列L2で検出した被検体の位置に着目し、それを図中の検出線9で示す。
【0057】
次いで、そのまま2回転目に移り曝射と収集を続ける。このとき同図(b)に示すように、先ほど1回転目でのある回転位置と同じ回転位置では被検体移動とともに検出線9は検出器列L1上に投影されている。即ちL1で同じ被検体位置を通過したX線を計測している。1回転後にはと名林お検出器列が同じ検出線を計測しているという状況はあらゆる検出器列について、また、あらゆる回転角について成立する。
【0058】
上述したように、検出列L1とL2とでは、ch方向に半ピッチ分ずらして配置されているため、図10に示すように、1回転目における検出列L2によるrayと、2回転目における検出列L1によるrayとでは、ほぼ同一の被検体位置を計測したものであり、かつ半ピッチずれて介挿関係にあることとなる。従って、これらのrayによる投影データを直線状に並べ替えることによって、回転方向について稠密なデータを得ることができる。そして、このような処理を全検出列について行う。
【0059】
なお、かかる投影データの処理は、例えばFeldkampのような公知のコーンビーム画像再構成処理により行うことができる。これらの画像再構成では、一つの検出列が形成する投影データ内でコンボリューションを行うが、本実施形態に係る放射線撮像装置によれば、半分のピッチで処理することができる。
【0060】
その後、コンボリューションその他の処理を経て加工したデータを3Dボクセルデータに逆投影するが、このとき、どの位置から逆投影を行うか定める必要がある。通常のコーンビームCTはデータを取得したときの線源位置から発する線上に逆投影する。本発明の場合、2回転分のデータを1回転分のデータにまとめてコンボリューションその他の処理を行ったのであるが、2回転にわたり線源及び検出器はz方向に移動しているので、線源位置は特定の点としては扱えない。
従って、例えば、逆投影の全ての過程を、線源と検出器の総体のz方向位置は、Z0+P/2+(θP)/(2π)付近にあるものとみなして行うものが考えられる。すなわち、線源と検出器の総体は、束ねた二つの列のデータが各々収集されたときの二つの位置の中点にあるものとみなして逆投影する。
【0061】
(第3の実施形態における変更例1)
なお、本実施形態では、検出器4を構成する検出列を相互に半ピッチ(P/2)ずらすとともに、2回転分のデータをペアとして処理することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0062】
かかる検出列を、例えばP/3、P/4…P/nのように、必要に応じた任意の自然数nでピッチPを除した距離でずらすことができる。このとき、線源と検出器の回転数は、除した自然数n(例えばP/3のときは3、P/4のときは4)回分を1サイクルとして投影データの処理を行う。
【0063】
このような変更例によれば、ピッチを除する自然数nの値を大きくするに伴って、空間分解能を向上させることができる。
【0064】
(第3の実施形態における変更例2)
また、上述した第3の実施形態にあっては、図8を見ればわかるように、回転中心軸軸近傍以外の位置では、サンプリング位置が1回転目と2回転目とでz方向にずれが生じることとなる。このずれは微小であるため一般には問題とはならない。しかし、より精密な撮像が要求される場合には以下の変更をする。
【0065】
すなわち、前述したヘリカルスキャンに際し、線源3を回転軸方向へ移動させず、検出器4のみを回転軸方向への移動させるようにする。具体的には、ヘリカルスキャンの最中に寝台5を進行させることによって、相対的に検出器3は被検体2に対してz方向に移動させる。このとき線源3は、寝台5の進行方向にスラスト移動させることによって、相対的に被検体2に対してはz方向に移動しないようにする。なお、この場合において、かかるヘリカル移動のピッチは、検出列の間隔と同程度にすることが好ましい。
【0066】
このように線源を被検体2に対し相対的に移動しないようにしてヘリカルスキャンを行うようにすれば、図11に示すように、1回転目のrayと2回転目のrayとが、回転中心軸近傍以外でも、Z方向にずれないようにできる。これでより正確な画像構成ができる。
【0067】
検出器4の近傍において交差するのを防止することができ、サンプリング位置がずれるのを防ぐことができる。
【0068】
[第4の実施の形態]
(放射線撮像装置の構成)
次いで、本発明の第4の実施形態に係る放射線撮像装置について説明する。なお、この第4の実施形態に係る放射線撮像装置の全体構成は、前述した第1の実施形態に係る放射線撮像装置1と同様である。すなわち、本実施形態における放射線撮像装置は、図1に示すように、被検体2に放射線を曝射する線源と、被検体2を挟んで線源と対向配置され且つ線源からの放射線を検出する検出器とを有している。
【0069】
ただし、本実施形態に係る放射線撮像装置は、図12に示すように、検出器が検出素子41を格子状に配置して構成されていることに特徴がある。
【0070】
さらに、本実施形態に係る放射線撮像装置では、線源から見た回転中心軸の検出器への投影線が、検出器の対称軸から約1/4ピッチずれている。詳述すると、線源は、図13に示すように、その曝射方向すなわち、円錐状をなす放射線の中心線方向が、検出器の中心線O1から回転面の中心点O2を通る延長線Tと所定の角度βをなすように設けられている。
【0071】
(動作及び作用)
そして、このような構成の放射線撮像装置で、撮像を行うには以下の動作による。先ず、線源及び検出器を、被検体を中心とした回転をしながら曝射を行うとともに回転軸方向に移動させて、いわゆるヘリカルスキャンを行う。
【0072】
このヘリカルスキャンで得られた投影データを、そのrayの進行方向がほぼ対向するrayによる投影データによって充当する。詳述すると、図14に示すように、例えば、ある回転角θにおける線源位置P1での所定の検出列によるデータ(図中実線で表した面)についてrayの間を埋めるデータを他から充当して元のrayピッチの半分の稠密なデータにするのであるが、そのためには、P1の180度反対側にあり且つz方向に移動した後の線源位置P2におけるコーンビーム中の面内に存在する介挿関係にあるデータを用いて充当する。
【0073】
さらに、図15に示すように、ヘリカルスキャンを続行して線源がz方向に進行させ、線源位置P3におけるデータを取得する。ここで得られたデータセットの中にも介挿関係にあるrayが存在し、これによるデータを利用して補間を行う。
【0074】
このように、ヘリカルスキャンを行い異なる線源位置での介挿関係にあるデータを用いることによって、空間分解能の向上を図ることができる。
【0075】
なお、ヘリカルのピッチが粗い場合には、ほぼ同一であるという面が存在せず進行方向が対向するrayを見つけることが困難であるときが考えられる。このような場合には、図16に示すように、線源位置P1と同一面に近い面を含む線源位置P3’から近似したデータを取得し、これによって代替して介挿データとするか、或いはその近似した面とその次に近似する面を有する線源位置P2’におけるとデータを補間して得られたデータを介挿データとして充当する。
【0076】
以上のようにして、回転方向に半ピッチずれたデータを得た後、種々の画像再構成処理を行うことにより、xy平面内の空間分解能を向上させることができる。また、このような放射線撮像装置によれば、検出器を検出素子を格子状に配置して構成するため、製作が容易であり、従来の装置に大幅な変更を加えることなく、画質の向上を図ることができる。
【0077】
【発明の効果】
本発明に係る放射線撮像装置によれば、コーン状の放射線により撮像を行う放射線撮像装置において、検出器の検出素子の数を増大させることなく空間分解能の向上を図り、再構成画像の画質をより良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線撮像装置を適用した第1の実施形態に係る放射線撮像装置の全体構造を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る検出器を示す上面図である。
【図3】第1の実施形態に係る放射線撮像装置によってスキャンした際の1回目と2回目のrayをz方向から見た図である。
【図4】第1の実施形態の変更例1に係る検出器を示す上面図である。
【図5】第1の実施形態の変更例2に係る検出器を示す上面図である。
【図6】本発明に係る放射線撮像装置を適用した第2の実施形態に係る放射線撮像装置の検出器を示す上面図である。
【図7】第2の実施形態に係る加算回路を模式的に示す図である。
【図8】本発明に係る放射線撮像装置を適用した第3の実施形態に係る放射線撮像装置によってスキャンした際の、1回目と2回目のrayをx方向から見た図である。
【図9】第3の実施形態に係る放射線撮像装置によってスキャンした際の検出器の上面図である。
【図10】第3の実施形態に係る放射線撮像装置によってスキャンした際の1回目と2回目のrayをz方向から見た図である。
【図11】第3の実施形態の変更例2に係る放射線撮像装置によってスキャンした際の1回目と2回目のrayをx方向から見た図である。
【図12】本発明に係る放射線撮像装置を適用した第4の実施形態に係る放射線撮像装置の検出器を示す上面図である。
【図13】第4の実施形態に係る放射線撮像装置における、線源と検出器との位置関係を示すべく、z方向から見た説明図である。
【図14】第3の実施形態の変更例2に係る放射線撮像装置によってスキャンした際の1回目と2回目のrayをx方向から見た図である。
【図15】第4の実施形態の変更例2に係る放射線撮像装置によってスキャンした際のrayをx方向から見た図である。
【図16】第4の実施形態の変更例2に係る放射線撮像装置によってスキャンした際のrayをx方向から見た図である。
【図17】従来のX線撮像装置におけるQuarterOffsetの原理を説明する説明図である。
【図18】従来のX線撮像装置におけるQuarterOffsetの原理を説明する説明図であり、スキャンした際の1回目と2回目のrayをz方向から見た図である。
【図19】従来のX線撮像装置の説明図であり、(a)はコーンビームを説明するものであり、(b)は従来の検出器の上面図である。
【図20】従来のX線撮像装置において、QuarterOffsetの原理をコーンビームに適用した場合の1回目と2回目のrayをx方向から見た説明図である。
【符号の説明】
1…放射線撮像装置、2…被検体、3…線源、4…検出器、5…寝台、6…データ収集部、7…画像再構成装置

Claims (4)

  1. 被検体を中心とした回転をし且つ該被検体に放射線を曝射する放射線発生源と、
    前記被検体を挟んで前記放射線発生源と対向配置され且つ該放射線発生源とともに該被検体を中心とした回転をし、該放射線発生源からの放射線を検出しデータを出力する検出素子と、
    前記各検出素子から出力されたデータまたはそれを加工して得たデータに基づいて画像を構成する画像構成手段とを備え、
    前記検出素子は、前記回転方向に沿って所定ピッチをもって直列配置されて検出列を複数列形成し、前記回転軸方向に互いに隣接する複数の前記検出列が前記ピッチよりも短い距離前記回転方向にずれるように配置され、
    前記画像構成手段は、前記各検出素子から得たデータを、隣接する複数の検出列からなる単位検出面毎に直線状に並べ替えて画像を構成し、
    前記単位検出面は、前記複数列の検出列上に複数形成され、それぞれの前記単位検出面は他の前記単位検出面と重複する前記検出列を有することを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記ピッチよりも短い距離とは該ピッチの1/2であり、前記単位検出面は、隣接する2つの検出列から形成されるものであることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 複数の前記検出素子が蓄積する電荷を加算して一つのデータとして出力する加算回路を設け、
    前記画像構成手段は、前記各加算回路から出力されたデータまたはそれを加工して得たデータを、前記単位検出面毎に、直線状に並べ替えて画像の構成に供することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮像装置。
  4. 被検体を中心とした回転をし且つ該被検体に放射線を曝射する放射線発生源と、
    前記被検体を挟んで前記放射線発生源と対向配置され且つ該放射線発生源とともに該被検体を中心として回転し且つ前記被検体に対して相対的に前記回転軸方向に移動しながら該放射線発生源からの放射線を検出しデータを出力する検出素子と、
    前記各検出素子から出力されたデータまたはそれを加工して得たデータに基づいて画像を構成する画像構成手段とを備え、
    前記検出素子は、前記回転方向に沿って所定ピッチをもって直列配置されて検出列を複数列形成し、前記回転軸方向に互いに隣接する複数の前記検出列が前記ピッチよりも短い距離前記回転方向にずれるように配置され、
    前記画像構成手段は、前記検出列の前記各検出素子から得たデータとこれから1回転した後においてこの検出列と隣接する前記検出列の前記各検出素子から得たデータを、直線状に並べ替えて画像を構成することを特徴とする放射線撮像装置。
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