JP4443486B2 - 作業車のキャビン用空調構造 - Google Patents
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Description
また、空気導入口と空調ユニットとが長い連通路で接続されていることとなり、その連通路での圧力損失が大きくなる虞があり、空調ユニットしてその圧力損失を補うだけの容量の大きなものが必要となることもあった。
請求項1に係る発明は、キャビンのルーフ部の後部に空調ユニットを配置してある作業車のキャビン用空調構造において、
前記ルーフ部を、中空状で二重壁構造のアウタルーフ部と、インナールーフ部とで構成し、前記インナールーフ部の後半部に下向きに膨出した下り天井部を形成し、前記アウタルーフ部の後部に前記インナールーフ部との接合面よりも上側に凹入した凹入部を形成して、前記下り天井部と前記凹入部とにより形成される空間に前記空調ユニットを収納し、前記空調ユニットの機体前方側で機体左右側方位置に、前記空調ユニットから左右に分岐されて前記ルーフ部の前部に延出された左右の横空調ダクトを配置し、前記インナールーフ部の左右両側部に下向きに膨出した左右のダクト用膨出部を形成して、前記左右のダクト用膨出部の内部に前記左右の横空調ダクトを配置し、前記左右のダクト用膨出部の間に形成される前記インナールーフ部の天井凹部の後部に、キャビン内の空気を前記空調ユニットに取り入れる循環口を形成すると共に、前記アウタルーフ部の下向き面に、外気を前記空調ユニットに取り入れる外気供給口を前記循環口と上下に向き合う状態で形成し、前記循環口及び前記外気供給口を開閉する開閉弁体を、前記循環口及び前記外気供給口の前部の横軸心周りで上下揺動自在に支持し、前記空調ユニットによって調整を受ける外気を取り込む外気導入口を、前記アウタルーフ部における前記空調ユニットの後方又は横側方に配置し、前記外気導入口からの外気を前記アウタルーフ部の内部を連通させて前記外気供給口に供給するように構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
空調ユニットをルーフ部の後部に配置する構成によって、空調ユニットをルーフ部の機体前方側に配置する必要はなく、前面ウインド位置を高く採ることができる。これによって、前方上方視界を良好なものにできたのである。
しかも、空調ユニットを後部に配置することによって外気導入口をキャビンの後部に配置していても外気導入口から空調ユニットに連通する外気導入ダクトを短くでき、その外気導入ダクトにおける圧力損失を低減できる。
これによって、空調ユニットの大容量化を図る必要がなく、円滑に外気を空調ユニットに導入することができる。
この開閉弁体の切換操作によって、埃が立ち易い耕耘作業時等においては、内気を循環させ、路上走行時には、外気を取り入れるといった使い方ができる。
ルーフ部7にはキャビン1内を空調する空調ユニットAが配置してある。
以後、空調ユニットAの取り付け形態の違いに応じて説明していく。まず、本発明の実施形態として、図2及び図3に示すように、空調ユニットAが、枠組みフレームBを構成すべく縦向きフレーム2の上面に亘って設けてある環状のアッパフレーム6の後端部の上方側に位置する状態で配置されているものについて説明する。ここに、環状のアッパフレーム6におけるフード部7における後部に位置する後フレーム部分6Bを横フレームと称する。
図3に示すように、支持フレーム6Cの上面に左右一対のブラケット16,16が前後向き姿勢で取り付けられるとともに、前記ユニットケース24で囲まれた空調ユニットAが左右のブラケット16,16上にボルトで載置固定されている。
図3〜図5に示すように、ルーフ部7は、アウタルーフ部13とインナールーフ部14とからなり、夫々、アッパフレーム6に取付支持されている。インナールーフ部14は、樹脂の一体成形品であり、運転席12の上方に位置する後半部は下向きに膨出した下り天井部14Rに形成してあり、この下り天井部14Rと、アウタルーフ部13の後部の凹入部13Rとにより形成される空間に空調ユニットAを収納してある。
外気導入口13Bから取り入れた外気は、アウタルーフ部13の二重壁内に形成した外気導入ダクトとしての連通路bを通して機体前方側に誘導され、前記連通路bの機体前方側に形成した外気供給口13Cより後記する空調ユニットAへ通ずる空間aに吹き出すべく構成されている。
エバポレータ20の右側方には前記した外気供給口13Cより取り込んだ外気をエバポレータ20とヒータ21に向けて送り込むシロッコファン23が設けられてある。
弁機構としては、揺動式のものではなく、スライド式のものでもよい。また、図示はしていないが、弁機構を操作する切換操作レバーが運転席12の上方近傍まで立ち下げて設けてある。
次に、第1別実施形態として、図6に示すように、空調ユニットAが、環状のアッパフレーム6の後端部より機体前方側に位置する状態で配置されているものについて説明する。
図4に示すように、エバポレータ20の両端より前記したように後空調ダクト部15Aが延出され、その後空調ダクト部15Aの両側端から機体前部に向けて横空調ダクト15B、15Bを延出してあり、上記発明の実施形態と同様に、調整済み空気がキャビン1内に吹出供給されるのである。
次に、第2別実施形態として、空調ユニットAが、図8に示すように、横フレームとしての後部フレーム部分6Bに形成した吊り下げフレーム部分6Dの下方に配置されているものについて説明する。
空調ユニットAを取り付ける枠組みフレームBの構成について説明すると、図8及び図9に示すように、環状のアッパフレーム6における前後向きフレーム部分6Aと後部フレーム部分6Bとの接続曲がり部分に左右の縦向きフレーム2,2を立設して後サイドウインド4の窓枠に兼用するとともに、両縦向きフレーム2,2に渡ってかつ後部フレーム部分6Bより一段上がった高さ位置に吊り下げフレーム部分6Dを架設してある。
図9に示すように、吊り下げフレーム部分6Dの下面に左右一対のブラケット27を前後向き姿勢で取り付けるとともに、ユニットケース24で囲まれた空調ユニットAを左右のブラケット27,27にボルトで固定するように構成してある。
図4に示すように、エバポレータ20の両端より前記したように、後空調ダクト部15Aが延出され、その後空調ダクト部15Aの両側端から機体前部に向けて横空調ダクト15B、15Bを延出してあり、上記発明の実施形態と同様に、調整済み空気がキャビン1内に吹出供給されるのである。
次に、第3別実施形態として、空調ユニットAが、図10に示すように、横フレームとしての後部フレーム部分6Bの更に後方に配置されているものについて説明する。
空調ユニットAを取り付ける枠組みフレームBの構成について説明すると、図10及び図11に示すように、環状のアッパフレーム6における前後向きフレーム部分6Aと後部フレーム部分6Bとの接続曲がり部分に左右の縦向きフレーム2,2を立設して後サイドウインド4の窓枠に兼用する。
図11に示すように、後部フレーム部分6Bに取り付けた空調ユニットAを囲むように、後部カバー28をその後部フレーム部分6Bに取り付けて設けるとともに、後部フレーム部分6Bに支持する状態でアウタルーフ部13を設け、後部カバー28に支持する状態でインナールーフ部14を配置してある。
図4に示すように、エバポレータ20の前方に、後空調ダクト部15Aが配置され、その後空調ダクト部15Aの両側端から機体前部に向けて横空調ダクト15B,15Bを延出してあり、上記発明の実施形態と同様に、調整済み空気がキャビン1内に吹出供給されるのである。
インナールーフ部14と後部カバー部28との接続部位の下面には後面ウインド5が支持されており、後方側への張出しを抑えて、図示はしていないが、耕耘装置等を支持するリンク機構等との干渉を回避する構成を採ってある。
以下に記載する別実施構造については、上記本発明の実施形態、及び第1〜第3別実施形態に適用するものとする。
7 ルーフ部
13 アウタルーフ部
13B 外気導入口
13C 外気供給口
13R 凹入部
14 インナールーフ部
14A 循環口
14R 下り天井部
14S ダクト用膨出部
15B 横空調ダクト
17 開閉弁体
A 空調ユニット
Claims (1)
- キャビンのルーフ部の後部に空調ユニットを配置してある作業車のキャビン用空調構造であって、
前記ルーフ部を、中空状で二重壁構造のアウタルーフ部と、インナールーフ部とで構成し、
前記インナールーフ部の後半部に下向きに膨出した下り天井部を形成し、前記アウタルーフ部の後部に前記インナールーフ部との接合面よりも上側に凹入した凹入部を形成して、前記下り天井部と前記凹入部とにより形成される空間に前記空調ユニットを収納し、
前記空調ユニットの機体前方側で機体左右側方位置に、前記空調ユニットから左右に分岐されて前記ルーフ部の前部に延出された左右の横空調ダクトを配置し、前記インナールーフ部の左右両側部に下向きに膨出した左右のダクト用膨出部を形成して、前記左右のダクト用膨出部の内部に前記左右の横空調ダクトを配置し、
前記左右のダクト用膨出部の間に形成される前記インナールーフ部の天井凹部の後部に、キャビン内の空気を前記空調ユニットに取り入れる循環口を形成すると共に、前記アウタルーフ部の下向き面に、外気を前記空調ユニットに取り入れる外気供給口を前記循環口と上下に向き合う状態で形成し、
前記循環口及び前記外気供給口を開閉する開閉弁体を、前記循環口及び前記外気供給口の前部の横軸心周りで上下揺動自在に支持し、
前記空調ユニットによって調整を受ける外気を取り込む外気導入口を、前記アウタルーフ部における前記空調ユニットの後方又は横側方に配置し、前記外気導入口からの外気を前記アウタルーフ部の内部を連通させて前記外気供給口に供給するように構成してある作業車のキャビン用空調構造。
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