JP4443259B2 - ラミネート電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電極体がフィルム状のラミネート外装体内に収納された状態で封止されているラミネート電池に関し、特にラミネート外装体による電極体の封止品質を向上させる技術に関する。
従来、容積エネルギー密度を高めた電池として、発電要素を収容する外装体にアルミラミネートフィルムなどの薄いフィルムを用いたラミネート電池がある。(例えば、特許文献1参照)
図8に示すように、従来のラミネート電池1000は、タブ1002及び1003が接合されている図示していない電極体が、ゲル状の電解液に浸された状態で、矩形のラミネート外装体1001の中央を折り返したものに挟み込まれており、ラミネート外装体1001同士の重なり合う周縁部(以下、「封止部」という。)が熱溶着されることにより封止される。
この封止部は、ラミネート外装体1001の折り返された辺(以下、「底辺」という。)を除く3方に存在し、便宜上、底辺と垂直な関係にある封止部をサイド封止部、底辺と平行関係にある封止部をトップ封止部という。
上記ラミネート外装体1001とは、アルミニウム薄膜の両面が、例えば、ポリプロピレンなどの絶縁性の樹脂シートでサンドイッチされたものである。
ラミネート外装体1001の封止部の一端から上記電極体の正極及び負極にそれぞれ連絡するタブ1002及び1003が延出されている。
また、これらタブ1002及び1003は、ラミネート外装体1001より挟み込まれる部分、即ち、封止部上に位置する部分に、絶縁性を確保するためのタブ樹脂1004及び1005が囲繞されている。
ラミネート電池には、恒常的な高エネルギー密度化の要請があるため、ラミネート外装体1001に内包される電極体の容積をできるだけ大きくすることが望ましいが、電池の外形寸法は、厳密に規定されおり、規定された長さL、幅W、高さHを拡大することはできない。
そこで、電極体の大きさを拡大するために、トップ封止部における封止代幅L2を縮小し、電極体が納められたラミネート外装体1001の長さL1を拡大する試みがなされている。
特開2000−348695号公報
しかしながら、封止部の封止代幅を短くすると、封止信頼性が得られ難くなり、封止品質が悪化し、気密が保たれなくなるおそれがある。
特に、タブが延出される封止部では、熱溶着面が複雑に変化しているため、熱溶着面が平坦なサイド封止部よりも気密性の確保が難しい。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、封止部の封止代幅を短くしても、気密性の確保が可能なラミネート電池を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係るラミネート電池は、以下を特徴とする。
(1)シート状の外装体の外周を熱溶着することにより内部に電極体を封止したラミネート電池であって、前記外装体内部及び封止部にテープを有し、当該テープは、その基材が前記外装体と熱溶着可能な材料からなると共に、前記基材に粘着材が塗布されている塗布領域と、粘着材が塗布されていない未塗布領域とを有し、前記塗布領域が、前記封止部から外れる位置関係で配されており、前記未塗布領域の少なくとも一部が、前記封止部に存在する
) 上記(1)に記載のラミネート電池において、前記電極体から前記封止部を跨いで給電路が延出されており、前記テープは、前記給電路の一部を覆っている。
) 上記(1)から()に記載のラミネート電池において、前記電極体は、絶縁性シートが挟み込まれた一対の正極板及び負極板を巻回してなる構造であり、前記テープは、少なくとも前記正極板または前記負極板の長手方向の端部を跨いでいる。
(4)シート状の外装体の外周を熱溶着することにより内部に電極体を封止し、前記外装体の封止部の一端から前記電極体に接合されたタブが延出されており、前記タブがタブ樹脂により囲繞されているラミネート電池であって、前記電極体と前記タブの接合部はテープにより覆われており、前記テープは、前記タブ樹脂とオーバーラップする部分を有すると共に、基材が前記外装体と熱溶着可能な材料からなり、前記基材は、粘着材が塗布されている塗布領域と、粘着材が塗布されていない未塗布領域とを有しており、前記タブ樹脂とオーバーラップする前記テープの部分は、前記未塗布領域である。
) 上記(1)から(4)に記載のラミネート電池において、前記テープの材料は、ポリオレフィン、ポリエチレンまたはポリプロピレンである。
(6) 上記の目的を達成するために、本発明に係るラミネート電池の製造方法は、以下を特徴とする。
電極体を覆う外装体の一端からタブが延出されたラミネート電池の製造方法であって、タブ樹脂により囲繞されたタブが接合されている電極体を製造する電極体製造ステップと、基材が前記外装体と熱溶着可能な材料からなるテープであって、粘着材が塗布されている塗布領域と粘着材が塗布されていない未塗布領域とを有するものによって、前記未塗布領域が前記タブ樹脂とオーバーラップするように、前記電極体と前記タブとの接合部を覆う被覆ステップと、シート状の前記外装体の外周を熱溶着することにより内部に電極体を封止する封止ステップとを有する。
一般に、ラミネート電池の内部では、電極体に接合されたタブの保護や絶縁をする目的で、前記タブ上にテープが貼着されており、また、巻回された電極体の形状を固定するために、電極体の巻回終端部にもテープが貼着されている。
これらテープには、粘着材が塗布されており、この粘着材が封止部の熱溶着面に介在すると、熱溶着を阻害することとなる。
上記(1)の構成とすることにより、テープが封止部に入り込んだとしても、封止部に入り込んだ部分には、粘着材が塗布されていない溶着性の部材のみが存在するので、良好な溶着品質を確保することができる。
つまり、従来のように、テープ端部と封止部との距離を確保する必要がなくなり、封止部の封止代幅を短くしても、気密性を確保することができる。
た、上記()の構成とすることで、前記封止部を跨いで形成される給電路の絶縁部材として、使用することができる。
また、上記()の構成とすることで、前記シートを用いて、巻回された正極板及び負極板の端部を止める場合、粘着材が前記封止部に位置しないため、前記封止を阻害することなく使用することができる。
また、上記()の構成とすることで、前記テープが、熱溶着性能を発揮する。
(実施の形態1)
<構成>
図1は、本発明の実施の形態1におけるラミネート電池100の外観図であり、また、図2は、このラミネート電池100の展開概略図であり、ラミネート電池100の側面にあるサイド封止部101cを封止後に折り返して、側面に沿わせることにより図1のような形状となる。
ラミネート電池100は、ポリマー電池であって、発電要素114がアルミニウム薄膜の両面が絶縁性の樹脂でラミネートされてなる1枚のラミネート外装体101によってサンドイッチされ、このラミネート外装体101同士が重なり合う部分、即ち、封止部が熱溶着されて封止されたものである。
また、上記封止部において、後述の正極タブ102及び負極タブ103が延出されている部分をトップ封止部101bといい、それ以外の部分、即ち、トップ封止部101bを挟むようにその両側に存在する2つの封止をサイド封止部101cという。
封止が行われた後、ラミネート外装体101の表面は、形状を整えるために押圧されるため、発電要素114の盛り上がっている部分が平坦化され、発電要素114の外形が略直方体となる。
上記発電要素114は、正極活物質が塗布された厚さ15μmのアルミニウムシートからなる正極板118と負極活物質が塗布された厚さ10μmの銅シートからなる負極板120とが、厚さ20〜30μmのポリオレフィン製の多孔質膜からなるセパレータ119を介して積層され、さらに、正極板118及び負極板120に、絶縁性及び封止性向上のために、タブ樹脂104及び105と、保護テープ106及び107とがそれぞれ付設され、その後、両電極板の長手方向に巻回されてなる電極体114aの巻回終端部を、端止めテープ121により貼着することにより形状を固定化し、ゲル状の電解液を浸透させたものである。
正極タブ102及び負極タブ103は、それぞれ正極板118及び負極板120に抵抗溶接されて接合されており、外部との給電路を形成する。
便宜上、上記接合が行われている箇所を接合部という。
タブ樹脂104及び105は、ポリプロピレン(PP)などの樹脂からなり、タブ周辺の絶縁性と気密性が確保できるように、発電要素114がラミネート外装体101により包み込まれたとき、トップ封止部101bを跨ぐように、それぞれ正極タブ102及び負極タブ103長手方向の略中央部を囲繞する。
保護テープ106及び107は、膜厚が、およそ30μmのポリオレフィン(PO)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)などの絶縁性及び熱溶着性を有するシートであって、厚さ、およそ10μmの粘着材が塗布されている塗布部106a、107aと、粘着材が塗布されていない未塗布部106b、107bとからなる。
この保護テープ106及び107のそれぞれは、正極タブ102及び負極タブ103の接合部に生じ易いバリなどが他の部位に影響を及ぼさないように、図3に示すように、上記塗布部106a及び107a(未図示)が、正極タブ102及び負極タブ103における上記接合部を覆い、上記未塗布部106b及び107b(未図示)が正極タブ102及び負極タブ103の電池内方側の露出部分、即ち、タブにおけるタブ樹脂配設位置よりも内方において露出している部分を覆うように貼着されている。
塗布部106aと未塗布部106bの境界線、及び、塗布部107aと未塗布部107bとの境界線(以下、「塗布境界」という。)の位置は、製造過程における保護テープ106及び107の貼り付け位置の誤差範囲内において、最もトップ封止部101bに近づいて貼り付けられたとき、塗布境界がトップ封止部101b内に入り込まない位置に設定されている。
つまり、保護テープ106及び107が、トップ封止部101bに入り込む可能性のある部分が、未塗布部106b及び107bのみになるように、塗布境界が設定されている。
また、端止めテープ121は、上記保護テープ106及び107と同様のテープであって、膜厚がおよそ30μmのポリオレフィン(PO)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)などの絶縁性を有するシートであって、粘着材が塗布されている塗布部121aと、粘着材が塗布されていない未塗布部121bとからなり、上記粘着材の厚みは、およそ10μmである。
この端止めテープ121は、電極体114aの形状を固定化する目的で、電極体114aの巻回終端部の近傍に貼着されている。
上記塗布部121aと未塗布部121bとの境界線、即ち、塗布境界の位置は、上記保護テープ106及び107と同様に、製造過程における端止めテープ121の貼り付け位置の誤差範囲内において、最もトップ封止部101bに近づいて貼り付けられたとき、塗布境界がトップ封止部101b内に入り込まない位置に設定されている。
つまり、端止めテープ121が、トップ封止部101bに入り込む可能性のある部分が、未塗布部121bのみになるように、塗布境界が設定されている。
<封止不良の原因>
発明者らは、鋭意検討の結果、従来のラミネート電池のトップ封止部101bにおける気密不良の原因は、保護テープ106及び107や端止めテープ121の粘着材がトップ封止部上に存在し、熱溶着性能を劣化させていることを発見した。
より具体的には、従来の保護テープや端止めテープは、全面にわたり粘着材が塗布されているため、保護テープや端止めテープが、タブ樹脂の配設されている側に近い位置で貼着された、あるいは、タブの電極体に対する接合位置が、より内方側に偏っているなどの理由で、封止部に保護テープや端止めテープの一部が入り込んだ場合、熱溶着層間に粘着層が介在することとなり、封止距離が短くなって、外気が混入し易くなり、気密不良を生じさせていた。
さらに、保護テープに塗布されている粘着材は、塗布面から周囲に広がる場合があることも判明した。
上述のように、保護テープや端止めテープがトップ封止部に入り込み易くなった理由は、高エネルギー密度化のために、トップ封止部と発電要素との距離が縮まったことによる。
これを避けるため、保護テープや端止めテープの発電要素への貼着位置精度やタブの電極体への接合位置精度を向上させることも考えられるが、絶縁性を確保するために保護テープとタブ樹脂とはオーバラップさせる必要があるため、保護テープの端部がトップ封止部に近接させざるを得えない状況にあり、現実的には難しい。
<保護テープ106及び107、ならびに、端止めテープ121の効果>
本実施の形態1における、ラミネート電池100では、図3に示すように、従来のラミネート電池において実施されているように、正極タブ102及び負極タブ103や端止めテープ121の全面の領域Cに粘着材が塗布されているのではなく、部分的な領域Dに塗布され、その他の領域Eにおいては塗布されていない。
領域Dと領域Eの境界は、製造誤差を積み上げ、最も領域Dと領域Eの境界が封止部寄りとなった場合であっても、領域Dと領域Eの境界が封止部上に入り込まないように設定されている。
以下、保護テープと端止めテープとは、同様の構成及び効果を発揮するものであるため、両者を代表して、保護テープについてより具体的に説明する。
より具体的には、図4に示すように、保護テープ106及び107が、ラミネート外装体101の表面と熱溶着可能な材料からなり、粘着材が塗布されている塗布部106a及び107aと、粘着材が塗布されていない未塗布部106b及び107bとがあり、上記塗布部と未塗布部との境界線(以下、「塗布境界」という。)の位置は、製造過程における保護テープの貼り付け位置の誤差範囲内において、最もトップ封止部101bに近づいて貼り付けられたとき、塗布境界がトップ封止部101b内に入り込まない位置に設定されている。
つまり、保護テープ106及び107が、トップ封止部101bに入り込む可能性のある部分が、それぞれ未塗布部106b及び107bのみになるように、塗布境界が設定されている。
このため、製造誤差により、トップ封止部101b内に保護テープが入り込んだ場合であっても、入り込んだ部分が未塗布部であるため、保護テープが挟み込まれた状態で封止されても粘着材がトップ封止部101b内に介在することがなく、良好な封止品質が得られる。
<封止品質向上効果の確認>
発明者らは、下記の仕様及び条件で封止品質確認試験を実施した。
(仕様)
内部構造は、図4に示すように、保護テープは各タブに個別に貼りつけられている。
(実施例品1)
ラミネート外装体:
ナイロン膜厚25μm/Al板厚40μm/PP膜厚30μm
構造的特徴:保護テープが、塗布部と未塗布部とを有する。
保護テープの幅 :34mm
保護テープの長さ :10mm
トップ封止部の幅L2 :3mm
(但し、L2の幅は3mmであるが、本試験において実際に溶着されている封止幅は1.5mmとなっている。)
トップ封止部に入り込んだ保護テープの長さ:1.5mm
保護テープ材質 :PP
保護テープの基材の厚み :30μm
粘着材の材質 :アクリル系粘着剤
粘着材の塗布厚み :10μm
トップ封止部の内方側縁部から塗布境界までの距離:3mm
端止めテープの幅 :45mm
端止めテープの長さ :10mm
トップ封止部の幅L2 :3mm
(但し、L2の幅は3mmであるが、本試験において実際に溶着されている封止幅は1.5mmとなっている。)
トップ封止部に入り込んだ端止めテープの長さ:1.5mm
端止めテープ材質 :PP
端止めテープの基材の厚み :30μm
粘着材の材質 :アクリル系粘着剤
粘着材の塗布厚み :10μm
トップ封止部の内方側縁部から塗布境界までの距離:3mm
(比較例品1)
ラミネート外装体:
ナイロン膜厚25μm/Al板厚40μm/PP膜厚30μm
構造的特徴:保護テープが、塗布部のみを有する。
保護テープの幅 :34mm
保護テープの長さ :10mm
トップ封止部の幅L2 :3mm
(但し、L2の幅は3mmであるが、本試験において実際に溶着されている封止幅は1.5mmとなっている。)
トップ封止部に入り込んだ保護テープの長さ:1.5mm
保護テープ材質 :PP
保護テープの基材の厚み :30μm
粘着材の材質 :アクリル系粘着剤
粘着材の塗布厚み :10μm
トップ封止部の内方側縁部から塗布境界までの距離:3mm
(試験条件)
恒温恒湿槽内で温度80℃、湿度90%の環境下において、試験対象を20日間保持し、その後、恒温恒湿槽内から取りだして、内部への水分の進入により膨張した度合い(以下、「膨れ量」という。)を測定した。
上記膨れ量として、ラミネート外装体の最も厚みが大きくなっている箇所の高さHの増加量を求めた。
(結果)
図5に示すように、従来の構造を踏襲した比較例品1では、日数が経つ毎に、急速に膨れ量が増加しているのに対し、実施例品1の膨れ量が非常に緩やかに変化している。
このことより、実施例品1の封止品質が比較例品1に比べ、良好であると言える。
(封止方法)
図6に示すように、ラミネート電池100を下型201及び上型202とで挟み込み、ラミネート外装体101表面を加熱及び加圧し、ラミネート外装体101の3方を熱溶着して封止する。
このとき、内部に貼着されたテープが押圧力を受けて、塗布されている粘着材が周囲へと流動する傾向にあり、粘着材の塗布厚が厚いほど顕著となる。
このような場合、流動した粘着材が封止部まで移動することもあり、封止品質を劣化させる要因となる。
したがって、本実施の形態1においては、トップ封止部近傍に貼着されている保護テープ及び端止めテープのみを問題としたが、トップ封止部から遠ざかった位置に貼着されたテープであっても、粘着材の塗布厚みが多い場合には、部分的に未塗布部を設け、粘着材の流動範囲を軽減することは、封止品質の向上を図る上で有効である。
なお、本実施の形態1では、端止めテープ121の長さは、正極板118及び負極板120の長手方向の縁部長さ(以下、「電極縁部長さ」という。)よりも長くなっているが、これに限らず、電極縁部長さよりも短く設定されていてもよい。
このとき、製造過程において、封止部内に端止めテープ121が入り込まない程度に短くする場合には、端止めテープ121の未塗布部121bは不要となる。
また、本実施の形態1では、タブは、トップ封止部101bから延出されている構成としたが、これに限らず、サイド封止部101cから延出されていてもよい。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2におけるラミネート電池200に内方される発電要素124の外観図であり、この発電要素124は、実施の形態1におけるラミネート電池100の発電要素114と略同構造を有し、保護テープ及び端止めテープの構成のみが、ラミネート電池100の発電要素114とは異なる。
即ち、実施の形態1における発電要素114では、保護テープ106及び107及び端止めテープ121がそれぞれ設けられていたが、実施の形態2における発電要素124では、保護テープ106及び端止めテープ121に代えて、これらの役割を果たす1つの保護テープ122が設けられている。
保護テープ122は、膜厚がおよそ30μmのポリオレフィン(PO)やポリプロピレン(PP)などの絶縁性を有するシートであって、粘着材が塗布されている塗布部122aと、粘着材が塗布されている未塗布部122bとからなり、上記粘着材の厚みは、およそ10μmである。
この保護テープ122は、塗布部122aが、正極タブ102における上記接合部を覆い、上記未塗布部122bが、正極タブ102の電池内方側の露出部分、即ち、タブにおけるタブ樹脂配設位置よりも内方において露出している部分を覆い、巻き終わり正極芯体部分が対抗負極と対する部分でテープが覆われている。
<保護テープ122の効果>
本実施の形態2における、ラミネート電池200では、粘着材が部分的に塗布されている。
より具体的には、保護テープ122が、ラミネート外装体101の表面と熱溶着可能な材料からなり、粘着材が塗布されている塗布部106a及び107aと、粘着材が塗布されていない未塗布部106b及び107bとがあり、前記封止部以外に未塗布部106b及び107bが位置するように貼着されている。
上記塗布部と未塗布部との境界線、即ち、塗布境界の位置は、製造過程における保護テープの貼り付け位置の誤差範囲内において、最もトップ封止部101bに近づいて貼り付けられたとき、塗布境界がトップ封止部101b内に入り込まない位置に設定されている。
つまり、保護テープ122が、トップ封止部101bに入り込む可能性のある部分が、それぞれ未塗布部122bのみになるように、塗布境界が設定されている。
このため、製造誤差により、トップ封止部101b内に保護テープが入り込んだ場合であっても、入り込んだ部分が未塗布部であるため、保護テープが挟み込まれた状態で封止されても粘着材がトップ封止部101b内に介在することがなく、良好な封止品質が得られる。
<封止品質向上効果の確認>
発明者らは、下記の仕様及び条件で封止品質確認試験を実施した。
(仕様)
内部構造は、図7に示すように、保護テープは発電要素124の外周全面に貼りつけられている。
(実施例品2)
ラミネート外装体:
ナイロン膜厚25μm/Al板厚40μm/PP膜厚30μm
構造的特徴:保護テープが、塗布部と未塗布部とを有する。
保護テープの幅 :45mm
保護テープの長さ :40mm
トップ封止部の幅L2 :3mm
(但し、L2の幅は3mmであるが、本試験において実際に溶着されている封止幅は1.5mmとなっている。)
トップ封止部に入り込んだ保護テープの長さ:1.5mm
保護テープ材質 :PP
保護テープの基材の厚み :30μm
粘着材の材質 :アクリル系粘着剤
粘着材の塗布厚み :10μm
トップ封止部の内方側縁部から塗布境界までの距離:3mm
(試験条件)
恒温恒湿槽内で温度80℃、湿度90%の環境下において、試験対象を20日間保持し、その後、恒温恒湿槽内から取りだして、内部への水分の進入により膨張した度合い、即ち、膨れ量を測定した。
上記膨れ量として、ラミネート外装体の最も厚みが大きくなっている箇所の高さHの増加量を求めた。
(結果)
図5に示すように、従来の構造を踏襲した比較例品1では、日数が経つ毎に、急速に膨れ量が増加しているのに対し、実施例品2の膨れ量は、実施の形態1の実施例品1と略同様に非常に緩やかに変化している。
このことより、実施例品2の封止品質が良好であることが判る。
なお、実施の形態1と同様に、トップ封止部から遠ざかった位置に貼着されたテープであっても、粘着材の塗布厚みが多い場合には、部分的に未塗布部を設け、粘着材の流動範囲を縮小化することが、封止品質の向上を図る上で有効であることは言うまでもない。
本願発明のラミネート電池は、携帯電話やPDAなどの高エネルギー密度化の電池が望まれる機器に利用可能である。
本発明の実施の形態1におけるラミネート電池の外観図である。 本発明の実施の形態1におけるラミネート電池の展開概略図である。 本発明の実施の形態1におけるタブ配設位置周辺の断面図である。 本発明の実施の形態1における保護テープの貼着位置を示す図である。 実施の形態1及び2におけるラミネート電池の封止品質を示す図である。 本発明の実施の形態1における封止状況を説明する図である。 本発明の実施の形態2における保護テープの貼着位置を示す図である。 従来のラミネート電池の外観斜視図である。
符号の説明
100 ラミネート電池
101b トップ封止部
101c サイド封止部
101 ラミネート外装体
101b トップ封止部
102 正極タブ
103 負極タブ
104 タブ樹脂
106 保護テープ
106a 塗布部
106b 未塗布部
106a 塗布部
106b 未塗布部
107 保護テープ
107a 塗布部
107b 未塗布部
114 発電要素
114a 電極体
118 正極板
119 セパレータ
120 負極板
121 端止めテープ
121a 塗布部
121b 未塗布部
122 保護テープ
122a 塗布部
122b 未塗布部
124 発電要素
124a 電極体
200 ラミネート電池
201 下型
202 上型

Claims (6)

  1. シート状の外装体の外周を熱溶着することにより内部に電極体を封止したラミネート電池であって、
    前記外装体内部及び封止部にテープを有し、
    当該テープは、その基材が前記外装体と熱溶着可能な材料からなると共に、前記基材に粘着材が塗布されている塗布領域と、粘着材が塗布されていない未塗布領域とを有し、前記塗布領域が、前記封止部から外れる位置関係で配されており、
    前記未塗布領域の少なくとも一部が、前記封止部に存在することを特徴とするラミネート電池。
  2. 前記電極体から前記封止部を跨いで給電路が延出されており、
    前記テープは、前記給電路の一部を覆っていることを特徴とする請求項1に記載のラミネート電池。
  3. 前記電極体は、絶縁性シートが挟み込まれた一対の正極板及び負極板を巻回してなる構造であり、
    前記テープは、少なくとも前記正極板または前記負極板の長手方向の端部を跨いでいることを特徴とする請求項1または2に記載のラミネート電池。
  4. シート状の外装体の外周を熱溶着することにより内部に電極体を封止し、前記外装体の封止部の一端から前記電極体に接合されたタブが延出されており、前記タブがタブ樹脂により囲繞されているラミネート電池であって、
    前記電極体と前記タブの接合部はテープにより覆われており、
    前記テープは、前記タブ樹脂とオーバーラップする部分を有すると共に、基材が前記外装体と熱溶着可能な材料からなり、
    前記基材は、粘着材が塗布されている塗布領域と、粘着材が塗布されていない未塗布領域とを有しており、
    前記タブ樹脂とオーバーラップする前記テープの部分は、前記未塗布領域であることを特徴とするラミネート電池。
  5. 記テープの材料は、ポリオレフィン、ポリエチレンまたはポリプロピレンであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のラミネート電池。
  6. 電極体を覆う外装体の一端からタブが延出されたラミネート電池の製造方法であって、
    タブ樹脂により囲繞されたタブが接合されている電極体を製造する電極体製造ステップと、
    基材が前記外装体と熱溶着可能な材料からなるテープであって、粘着材が塗布されている塗布領域と粘着材が塗布されていない未塗布領域とを有するものによって、前記未塗布領域が前記タブ樹脂とオーバーラップするように、前記電極体と前記タブとの接合部を覆う被覆ステップと、
    シート状の前記外装体の外周を熱溶着することにより内部に電極体を封止する封止ステップとを有することを特徴とするラミネート電池の製造方法。
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