JP4434781B2 - 密閉電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、密閉電池およびその製造方法に関し、特に封止部および外装体の外方に延出された部分におけるタブ樹脂シートの形状に関する。
近年、携帯機器の普及に伴いラミネートシートを外装体とするラミネート電池が普及してきている。このラミネート電池については、充放電時における電池の耐性を考慮して保護回路を装着して用いられるのが一般的である。従来のラミネート電池の構造およびこれとの保護回路基板の接続構成について、図7を用いて説明する。
図7(a)に示すように、ラミネート電池は、正負両極板511、512とセパレータ513とで構成された電極体510が、アルミニウム(Al)などの金属層を樹脂層で挟み込んだ構造の外装体520により形成された内部空間に収納された構造を有している。図示するように、ラミネート電池では、外装体520の三方の外周部に熱溶着によって形成された封止部520a、520bを有しており、この封止部520a、520bにより内部の電極体510が電池外部から隔絶されている。また、三方の封止部520a、520bの内、電池の側方の封止部520aは、省スペース化を図るためなどの目的から電池本体の側に折り曲げられている。
ラミネート電池における上方からは、電極体510の正極板511および負極板512のそれぞれに接続されたタブ530が延出されている。タブ530は、外装体520における封止部520bを横断して電池外方に延出されている。そして、封止部520bにおけるタブ530が横断する部分には、外装体520の内縁を逃がすための、所謂、タブ逃がし部520cが形成されている。タブ逃がし部520cが形成された部分におけるタブ530と外装体520との間には、外装体520の内部の密閉性確保および絶縁性の確保等の目的からタブ樹脂シート550が介挿されている。
タブ樹脂シート550は、外装体520における上端縁に露出された金属層とタブ530との間の絶縁性を確保するために、タブ530に沿って電池上方に延出されており、また、封止性の確保のために、その幅は、タブ逃がし部520cの幅よりも広く設定されている(例えば、特許文献1を参照。)。
タブ530には、基板701に複数の電子部品702が実装され、接続リード703が取り付けられた保護回路基板700が接続される。保護回路基板700が接続されたタブ530は、図7(b)に示すように曲折加工され、これによって保護回路基板700は、封止部520bの情報領域に配置されることになる。
特開2000−348695号公報
しかしながら、上記図7の構成を有する従来のラミネート電池では、タブ530を曲折加工する箇所にタブ樹脂シート550が存在するので、曲折加工時における曲率がある程度大きくなってしまうことが避けられず、保護回路基板700を接続した状態でのトータルとしての小型化(省スペース化)を図ることが困難となる。また、タブ樹脂シート550が存在することにより、基板701上は、実際に電子部品702等を実装できる領域が制限される。即ち、タブ樹脂シート550が幅広であるということは、保護回路基板700における無駄なスペースを生む原因ともなっている。
また、従来のラミネート電池においては、製造時におけるバラツキを考慮してタブ樹脂シート550の幅はタブ逃がし部520cの幅よりもかなり広めに設定されているものであって、上記省スペース化のためにタブ樹脂シート550の幅をタブ逃がし部520cの幅よりも少しだけ広いものにするという方法は、理論的には可能性を有するが、現実的には封止性の確保という面から困難である。即ち、従来のラミネート電池においては、確実な封止性を確保しながら省スペース化を図ることは困難であった。
さらに、材料費の低減のためにもタブ樹脂シート550の幅狭化が求められる。
本発明は、このような問題を解決しようとなされたものであって、外装体における封止性およびタブと外装体との間の絶縁性を確実に維持しながら、保護回路基板を取り付けた際にも全体としての省スペース化を図ることが可能であり、また、コストの低減が可能な密閉電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る密閉電池は、次の(1)〜(4)の特徴を有する。
(1)正負両極板からなる電極体がシート体からなる外装体の内部空間に収納され、外装体における外周部が封止され、電極体に接続されたタブが外周部を横断して外部に延出されるとともに、タブが外周部を横断する領域に当該タブの厚み方向に外装体の内縁を逃がす逃がし部がタブよりも幅広に形成されてなる密閉電池であって、タブの表面には、逃がし部から外装体の外部に延出された部分にかけての領域において、樹脂体が被着されており、樹脂体は、逃がし部よりも広い幅の幅広部と、逃がし部よりも狭い幅の幅狭部を有し、幅狭部が外装体から延出された部分となる状態に配置されていることを特徴とする。
(2)上記(1)に係る密閉電池であって、樹脂体は、幅広部を構成する第1樹脂体と
、幅狭部を構成する第2樹脂体とが組み合わされることで形成されていることを特徴とす
る。
(3)上記(1)〜(2)の何れかに係る密閉電池であって、当該密閉電池を平面視す
るとき、樹脂体は、略十字形、略菱形、略キの字形の何れかの形状を有することを特徴と
する。
(4)上記(1)〜(3)の何れかに係る密閉電池であって、樹脂体における幅広部の
幅は、幅狭部の幅に対して30%以上広く設定されていることを特徴とする。
また、本発明に係る密閉電池の製造方法は、次の(5)、(6)の特徴を有する。
(5)密閉電池の製造方法であって、正負両極板の各々に対してタブを接合し( タブ接
合ステップ) 、タブが接合された正負両極板を用いて電極体を形成し( 電極体形成ステッ
プ) 、タブが縁辺より突出する状態で、電極体をシート体の表面上に載置し、当該シート
体で前記電極体を包み込み( 包み込みステップ) 、タブが横断する領域に当該タブの厚み
および幅の両方向にシート体の内縁を逃がす逃がし部が形成される状態で、電極体が包み
込まれてなるシート体における開放された部分を封着する( 封着ステップ) という各ステ
ップを有しており、封着ステップに至るまでの間に、逃がし部内において、当該逃がし部
の幅よりも広い幅広部と、シート体から延出される部分において、逃がし部の幅よりも狭
い幅狭部とからなる樹脂体を、タブの表面に被着させる被着ステップが介挿されているよ
うにすることを特徴とする。
(6)上記(5)に係る密閉電池の製造方法であって、幅広部を構成する第1樹脂体と
、幅狭部を構成する第2樹脂体とを互いに被着することによって、樹脂体を形成すること
を特徴とする。
本発明に係る密閉電池は、タブの表面に被着されてなる樹脂体が、幅広部と幅狭部との内、幅狭部が外装体から延出された状態に配置されていることを本質的特徴としている。これによって、本発明に係る密閉電池では、外装体の封止性およびタブと外装体との間の絶縁性を確実に維持しながら、小さな曲率をもって樹脂体が被着されたタブを折り返すことが可能となり、保護回路基板等をタブに接続する際にも、全体として省スペース化を図ることが出来る。即ち、樹脂体は、逃がし部における幅広部が封止性を確保し、外装体から延出された部分に逃がし部よりも幅狭の幅狭部を有しているので、これがタブ折り返し時における曲率の低減に寄与する。
また、タブに被着する樹脂体の面積を上記従来の密閉電池に比べて小さくすることが出来、コスト面でも優位性を有する。
さらに、本発明に係る密閉電池の製造方法は、封着ステップに至るまでの間のステップで、逃がし部内において幅広部を有し、延出部において幅狭部を有する構成の樹脂体を、タブの表面に被着させるので、上述の通り、 外装体の封止性およびタブと外装体との間の絶縁性を確実に維持しながら、小さな曲率をもって樹脂体が被着されたタブを折り返すことが可能となり、保護回路基板等をタブに接続する際にも、全体として省スペース化を図ることが出来る密閉電池を容易に製造することが出来る。
発明を実施するための最良の形態について、ラミネート電池1を一例とし、その構造および製造方法、さらには、それらより得られる作用・効果などを図面を参酌しながら説明する。
(ラミネート電池1の全体構造)
本実施の形態に係るラミネート電池(以下、単に「電池」という。)1の構造について、図1を用いて説明する。図1は、電池1の外観斜視図(一部断面図)であり、組み合わされる保護回路基板6についても図示するものである。
図1に示すように、電池1は、電極体10が、薄い直方体状をした外装体20の内部空間に密封された構成を有している。電極体10は、正極板11および負極板12がその間にセパレータを介して対向配置され、その状態をもって巻回されてなるものである。また、図示はしていないが、電極体10には電解液が含浸されている。
一方、外装体20は、アルミニウム(Al)箔の両主面がポリプロピレン(PP)層あるいはポリエチレン(PE)層で被覆してなるラミネートシートを母材としており、これを直方体状に加工し、開放されている三方の外周部を熱溶着により封止された構成となっている。以下では、封止された外周部を封止部20a、20bという。なお、三方の封止部20a、20bの内、電池1の両サイドにあたる封止部20aについては、電池1の省スペース化を図るために、電池1の本体側へと折り返されている。
また、外装体20における上方の封止部20bの上縁辺からは、2本のタブ30が延出されている。この2本のタブ30は、各々薄い金属板からなる短冊状のものであって、外装体20の内方において、電極体10の正極板11および負極板12に接続されている。この接続形態については、後述する。
タブ30は、外装体20における封止部20bを横断して電池1の外方へと延出されているのであるが、この横断部においては、外装体20がその厚み方向に膨らみをもって加工されている。この膨らみをもった部分をタブ逃がし部20cという。このタブ逃がし部20cは、タブ30に対して外装体20の内縁を逃がすために設けられているものである。また、各タブ逃がし部20cからは、タブ30に沿った形で、タブ樹脂シート41が延出されている。
この電池1には、過充電・過放電等から電池1を保護するための保護回路基板6が接続される。図1に示すように、保護回路基板6は、所望のパターン配線(不図示)を有するプリント配線基板60に複数の電子部品61が実装されており、また、外部との接続用のリード線62も接続されている。この保護回路基板6は、図に向かっての裏面にタブ30との接続用の導電ランド(不図示)を有し、この導電ランドをもってタブ30と接続される。
(封止部20bの構造)
次に、上記図1の電池1の内、封止部20bおよびその周辺部分の構造について、図2を用いて説明する。図2(a)は、電池1の上部外周部分を模式的に示した図であり、(b)は、その各断面を示した断面図である。
図2(a)に示すように、電極体10に接続された2本のタブ30は、封止部20bを横断して外装体20の外方へと延出されている。そして、外装体10の周囲を取り囲むように封止部20a、20bが形成されている。この部分20a、20bは、ラミネートシートの樹脂層が熱溶着により互いに接合された部分であるが、図では、便宜上、一方のラミネートシートを省略している。封止部20bにおけるタブ30が横断する領域は、タブ逃がし部20cの形成によりラミネートシートの樹脂層どうしが溶着しない状態にある。
タブ逃がし部20cにおいては、封止性の確保のために、タブ30と外装体20の内面との間にタブ樹脂シート40が介挿されている。本実施の形態に係る電池1では、このタブ樹脂シート40の形態に特徴を有している。即ち、電池1では、タブ樹脂シート40が幅狭樹脂シート41と幅広樹脂シート42との組み合わせによって形成されており、互いが交差する部分で溶着され一体となっている。
タブ樹脂シート40を構成する2要素41、42の内、幅狭樹脂シート41については、外装体20のタブ逃がし部20cよりも狭い幅を有しており、これが、外装体20の外方まで延出された状態となっている。一方、幅広樹脂シート42については、タブ逃がし部20cよりも広い幅を有し、その両側端部分で外装体20のラミネートシート間に挟み込まれている。そして、この幅広樹脂シート42が封止部20bで溶着されることによって、外装体20の内部空間は、外部と隔絶されている。即ち、電池1の封止性が維持されることになる。
図2(b)に示すように、封止部20bの幅広樹脂シート42が存在しない領域では、外装体20の内縁とタブ30の外周との間は溶着されていない。なお、当図においては、幅狭樹脂シート41と外装体20の内縁との隙間を分かりやすいように誇張している。また、図2(c)に示すように、封止部20bの幅広樹脂シート42が存在する領域では、タブ30と外装体20の内縁との間の隙間は幅狭樹脂シート41と幅広樹脂シート42とで充填された状態にある。なお、幅広樹脂シート42のサイズについては、電池1の封止性を確保できる限度内で出来るだけ小さく設定されている。また、幅広樹脂シート42の幅は、幅狭樹脂シート41の幅よりも、約30%以上広く設定しておくことが封止性とタブ30の曲げ容易性の両面から望ましい。
(電池1の製造方法)
次に、電池1の製造方法について、図3〜図5を用いて説明する。
(1)電極体10の形成
図3(a)に示すように、短冊状のタブ30の両主面に幅狭樹脂シート41を貼付する。一部領域で重複するようにして、その両側から幅広樹脂シート42を貼付する。これら樹脂シート41、42は、例えば、変性ポリオレフィン系の樹脂材料から構成されており、熱溶着によってタブ30に貼付される。
図3(b)に示すように、樹脂シート41、42を組み合わせて構成されたタブ樹脂シート40が貼付されたタブ30を正極板11における芯体露出部11aの表面に接合する。極板11へのタブ30の接合は、タブ30の接合部分30aの一方の主面を芯体露出部11aの主面に重ね合わせ、この状態でスポット溶接することによってなされる。また、溶接後のタブ30の接合部分30aの上に、保護テープ50を貼付する。この保護テープ50は、巻回加工等により電極体10を形成した後において、タブ30のエッジなどでセパレータ13等が損傷を受けることがないようにするものであって、粘着材が表面に塗布された樹脂テープが用いられる。
また、負極板12にも、上記同様の方法によって、タブ30および保護テープ50等を接合する。
次に、図示はしていないが、上述のようにタブ30が接合された正極板11および負極板12を間にセパレータ13を介した状態で対向配置し、これを巻回加工する。そして、その巻回端を粘着テープなどで止めることで電極体10が完成する。
(2)ラミネートシート200による電極体10の包み込み
次に、図4に示すように、上記完成した電極体10を短冊状のラミネートシート200の凹部200aの底面上に載置する。この際、凹部200aには、電極体10だけが収納されることになり、接続されたタブ30等については、その外方におけるラミネートシート200の主面上に載置される。
なお、ラミネートシート200における凹部200aについては、平面状のラミネートシートにプレス加工を施すことで形成される。
そして、電極体10を凹部200aの底面上に載置した状態で、ラミネートシート200の長手方向の中ほどの仮想線L1を折線としてラミネートシート200を谷折りにする。これによって、ラミネートシート200は袋状となり、電極体10を包み込む。このとき、タブ30に接合されたタブ樹脂シート40の構成要素の内、幅広樹脂シート42については、ラミネートシート200間に挟みこまれるとともに、幅狭樹脂シート41の一部分は、ラミネートシート200の縁辺からはみ出したされた状態となる。
(3)ラミネートシート200の外周部の封止
次に、電極体10を包み込んだラミネートシート200の外周部の封止について、図5を用いて説明する。図5では、ラミネートシート200の開放された三方の内、側方における封止部20aの内の一方を除く部分の封止についての方法、所謂、L字型封止についての方法を示すためのものである。なお、残る封止部20aの形成にあたっても、同様の方法を用いて実施できるので、便宜状、その図示および説明を省略する。
図5に示すように、ラミネートシート200の外周部の封止に際しては、封止用上下型1001、1002を用いる。この内、封止用下型1002は、メス型の機能を有しており、電極体10を包み込んだ状態のラミネートシート200よりも若干大きいサイズの凹部1002fを備えており、また、その内底面におけるタブ30に相当する領域は、さらに一段窪んだ状態となっている。さらに、電池1におけるタブ逃がし部20cに対応する領域は、逃げ部1002cが形成されている。そして、封止用下型1002における封止部20aに対応する領域1002a、および封止部20bに対応する領域1002bのそれぞれの内方には、熱溶着用のヒータ(不図示)が内蔵されている。
一方、封止用上型1001には、図示はしていないが、封止用下型1002の凹部1002fに対応する凸部が形成されており、その一部表面に封止用下型1002と同様にタブ逃がし部20c形成のための逃げ部が設けられている。また、封止用上型1001には、電極体10が収納されたラミネートシート200の膨らみ部分、即ち、上記図4のラミネートシート200の凹部200aに対する部分には、これと略同等サイズの凹部が形成されている。
このような封止用上下型1001、1002を用いて封止部20a、20bを形成するにあたっては、封止用下型1002における凹部1002fの内底面上にラミネートシート200を載置し、この上から封止用上型1001を嵌合させる。そして、封止用上下型間に所定の圧力をかけ、この状態を持って型1001、1002内に内蔵されたヒータにより加熱する。この後、一定時間圧力印加状態を維持することで側部外周部分での封止が完了する。
二方が封止されることで袋状となったラミネートシート200の内部空間に、未溶着の封止部20aから電解液を充填した後、上記同様の方法をもって、残る封止部20aについての形成を行う。
以上のようにして、所謂、カップ成形法を用いたラミネートシート200の三方封止が完了し、電池1が完成する。
(電池1が有する優位性)
本実施の形態に係る電池1では、タブ樹脂シート40が幅狭樹脂シート41と幅広樹脂シート42との組み合わせによって構成され、外装体20からは幅狭樹脂シート41だけが延出され、且つ、封止部20bにおけるラミネートシート200間に幅広樹脂シート42が介挿されているところに特徴を有している。このような構造を採ることによって、電池1では、幅広樹脂シート42によって封止性が確実に確保され、また、外装体20の外方に延出するのが幅狭樹脂シート41であることからタブ30をコンパクトに折り曲げることが可能であって、図1に示す保護回路基板6を接合した際にも、全体としてのコンパクト化(省スペース化)を図ることが可能である。即ち、幅広樹脂シート42の幅は電池1の製造時におけるバラツキを考慮して広く設定されていることから電池1の封止性が確保され、また、外装体20からの延出部分に幅狭樹脂シート41が配されていることから小さな曲率でタブ30を折り返すことで省スペース化を図ることが可能となる。
また、本実施の形態に係る電池1では、図7に示す従来の電池に比べて用いるタブ樹脂シート40の総量を少なくすることができ、コストの低減を図ることができる。
なお、タブ30の折り曲げにおける曲率を小さくするためには、上記図7の従来の電池を作製した後に、外装体520の一部を伴ってタブ樹脂シート550の一部領域を切り取るという方法によっても理論的には可能である。しかし、このように作製された電池では、封止部520bの一部も一緒に切り取られることになるので、封止性能の低下が避けられない。また、工数の観点から、コストの上昇が避けられない。
また、上述のように、上記図7の従来の電池において、タブ樹脂シート550の幅をタブ逃がし部520cの幅より少しだけ広く設定することで、本実施の形態に係る電池1と同様の効果を得ることも理論的には可能である。しかし、実際には、電池の製造時におけるバラツキ等を考慮するとき、封止性を確実に確保することは困難であり、このような構成を実際に採用することはできない。
(効果確認実験)
上記電池1が有する効果を確認するために、実施例に係る電池サンプルと、2種類の比較例の電池サンプルとを用意し、封止性等の試験を行った。これについて、図6を用いて説明する。図6において、(a)は実施例に係る電池サンプルのタブ30の横断部分、(b)は比較例1に係る電池サンプルのタブ30の横断部分、(c)は比較例2に係る電池サンプルのタブ30の横断部分の各々を示す。
(1)実施例
図6(a)に示すように、実施例に係る電池サンプルのタブ30横断部分の要部寸法は次の通りである。
タブ;W=5mm、T=0.1000mm
タブ逃がし部;W=7.5mm、深さT=0.090mm(成形型)
幅狭樹脂シート;W=6mm、T=0.070mm
幅広樹脂シート;W=10mm、L=2mm、T=0.030mm(PPベース)
ラミネートシート;総厚T=0.100mm、シーラント層厚みt=0.030mm
(2)比較例1
また、図6(b)に示すように、比較例1に係る電池サンプルのタブ30の横断部分の要部寸法で、上記実施例に係る電池サンプルとの相違点は、タブ樹脂シート540がタブ逃がし部20cの幅よりも狭く、その寸法は次の通りである。
タブ樹脂シート;W=6mm
タブ樹脂シート以外の寸法については、上記実施例と同様である。
(3)比較例2
また、図6(c)に示すように、比較例2に係る電池サンプルは、上記図7の従来の電池と同じ形態を有しており、タブ樹脂シート550の寸法は、次の通りである。
タブ樹脂シート;W=10mm
タブ樹脂シート以外の寸法については、上記実施例および比較例1と同様である。
(4)実験
上記実施例、比較例1、2に係る電池サンプルを、温度が80℃で湿度が90%という高温・高湿条件下に20日間保存し、保存後の電池サンプルの膨れ量を測定した。その結果を、表1に示す。
Figure 0004434781
(5)考察
表1に示すように、試験後の電池サンプルの内、実施例および比較例2の電池サンプルについては、電池サンプルの膨れが0.270〜0.274mmであった。これに対して、比較例1に係る電池サンプルでは、膨れ量が1.938mmに達した。
この結果から、タブ樹脂シート540の幅がタブ逃がし部幅よりも狭い比較例1に係る電池サンプルでは、封止性が実施例および比較例2に係る電池サンプルに比べて格段に劣ることがわかる。即ち、比較例1の電池サンプルでは、高温・高湿条件下での保存中に、タブ樹脂シート540と外装体の内面との間の隙間から水分等が浸入したものである。この結果、比較例1に係る電池サンプルでは、封止性が確保された実施例および比較例2の電池サンプルに比べて約7.1倍の膨れを生ずる結果となった。
なお、タブ樹脂シート40、540、550を伴ったタブ30の折り曲げ性については、実験を行っていないが、タブ樹脂シート40、540、550のサイズから実施例および比較例1に係る電池サンプルが優れ、対して比較例2に係る電池サンプルが劣ることは明らかである。
従って、これらの事項を総合的に判断するとき、実施例の電池サンプルが、比較例1、2の電池サンプルに比べて、外装体における封止性およびタブと外装体との間の絶縁性を確実に維持しながら、保護回路基板を取り付けた際にも全体としての省スペース化を図ることが可能であるという点で優れることがわかる。また、上述のように、実施例に係る電池サンプルでは、比較例2に示す電池サンプルよりもコスト面でも優位性を有する。
(その他の事項)
本実施の形態においては、ラミネート電池を一例に本発明の特徴を説明したが、シート状の外装体を有し、外装体から延出されるタブと外装体内面との間に樹脂体が介挿されるような構成を有する密閉電池であれば、本発明の適用が可能である。その場合には、上記同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態においては、タブ樹脂シート40を幅狭樹脂シート41と幅広樹脂シート42との張り合わせによって形成される略十字状のものとしたが、その形状はこれに限定されるものではない。例えば、タブ樹脂シートは、略菱形、略キの字形の形状を有するものであってもよい。なお、この形状において、略としているのは、封着前のタブ樹脂シートの形状が仮に十字状であった場合にも、封着時にかかる熱および圧縮力等によって、エッジ形状が変形することを考慮したものである。
また、上記確認実験で用いた各寸法は一例であって、これ以外の寸法を用いた場合にも、本発明の規定範囲内であれば、同様の効果を得ることができる。
本発明に係る密閉電池およびその製造方法は、携帯機器の小型化に伴いより一層の小型化が要望される電池を実現するのに有用である。
実施の形態に係るラミネート電池1とこれに組み合わされる保護回路基板6とを示す展開斜視図である。 タブ30、タブ樹脂シート40および封止部20bとの配置関係を示す模式図である。 (a)は、タブ30の表面に、幅狭樹脂シート41および幅広樹脂シート42を貼付するステップを示す工程図であり、(b)は、正極板11の表面にタブ30を接合するステップを示す工程図である。 電極体10をラミネートシート200で包み込むステップを示す工程図である。 ラミネートシート200の外周部を封止するステップを示す工程図である。 タブ樹脂シートとタブ逃がし部20cとの関係において、(a)は実施例に係るサンプル、(b)は比較例1に係るサンプル、(c)は比較例2に係るサンプルを示す模式図である。 (a)は、従来のラミネート電池を示す斜視図であり、(b)はラミネート電池と保護回路基板700との位置関係を示す側面図である。
符号の説明
1.ラミネート電池
6.保護回路基板
10.電極体
11.正極板
20.外装体
30.タブ
40.タブ樹脂シート
41.幅狭樹脂シート
42.幅広樹脂シート
50.保護テープ
200.ラミネートシート
1001.封止用上型
1002.封止用下型

Claims (6)

  1. 正負両極板からなる電極体がシート体からなる外装体の内部空間に収納され、前記外装
    体における外周部が封止され、前記電極体に接続されたタブが前記外周部を横断して外部
    に延出されるとともに、前記タブが外周部を横断する領域に当該タブの厚み方向に外装体
    の内縁を逃がす逃がし部が前記タブよりも幅広に形成されてなる密閉電池であって、
    前記タブの表面には、前記逃がし部から前記外装体の外部に延出された部分にかけての
    領域において、樹脂体が被着されており、
    前記樹脂体は、前記逃がし部よりも広い幅の幅広部と、前記逃がし部よりも狭い幅の幅
    狭部を有し、前記幅狭部が前記外装体から延出された部分となる状態に配置されている
    ことを特徴とする密閉電池。
  2. 前記樹脂体は、前記幅広部を構成する第1樹脂体と、前記幅狭部を構成する第2樹脂体
    とが組み合わされることで形成されている
    ことを特徴とする請求項に記載の密閉電池。
  3. 当該密閉電池を平面視するとき、前記樹脂体は、略十字形、略菱形、略キの字形の何れ
    かの形状を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉電池。
  4. 前記樹脂体において、前記幅広部の幅は、前記幅狭部の幅に対して30%以上広く設定
    されている
    ことを特徴とする請求項1からの何れかに記載の密閉電池。
  5. 正負両極板の各々に対してタブを接合するタブ接合ステップと、
    タブが接合された正負両極板を用いて電極体を形成する電極体形成ステップと、
    前記タブが縁辺より突出する状態で、前記電極体をシート体の表面上に載置し、当該シ
    ート体で前記電極体を包み込む包み込みステップと、
    前記タブが横断する領域に当該タブの厚みおよび幅の両方向に前記シート体の内縁を逃
    がす逃がし部が形成される状態で、前記電極体が包み込まれてなるシート体における開放
    された部分を封着する封着ステップとを有し、
    前記封着ステップに至るまでの間に、前記逃がし部内において、当該逃がし部の幅より
    も広い幅広部と、前記シート体から延出される部分において、前記逃がし部の幅よりも狭
    い幅狭部とからなる樹脂体を、前記タブの表面に被着させる被着ステップが介挿されてい

    ことを特徴とする密閉電池の製造方法。
  6. 前記樹脂体は、前記幅広部を構成する第1樹脂体と、前記幅狭部を構成する第2樹脂体
    とを互いに被着することによって形成される
    ことを特徴とする請求項に記載の密閉電池の製造方法。
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