【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用田植機に係わり、詳しくは、リアアクスル部の門型構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の乗用型の田植機は、前後方向に長く横設される左右一対のメインフレームの前後端部に前輪と後輪を配し、前後の各々の車輪を駆動するためにミッションケースが独立して配置され、この前後のミッションケースを強固に連結するために、剛性のある左右一対の大型のメインフレームによって支持する構成となっており、機体が大型化し、機体重量が増えて、コストアップが避けられなかった。そこで、機体の左右略中央に前後方向に延出するミッションケースを設け、該ミッションケースの前後部に各々フロントアクスル部とリアアクスル部とを設け、該フロントアクスル部とリアアクスル部とを前記ミッションケースに一体的に形成(以下「一体型ミッションケース」とする)することにより、ミッションケースが機体の一構成要素として機能し、左右一対のメインフレームへの負担を軽減することができ、メインフレームの小型・簡素化が可能な乗用田植機が知られている。しかし、このような一体型ミッションケースにおいては、図18(a)(b)に示すように、一体型ミッションケース250の最下面250aは、リアアクスル部251の最下面251aよりも低位置にあり、植付部で均平用に設けたフロートのうち左右幅中央位置のセンターフロートは、ミッションケース250の最下面250aによる干渉を受ける。そのため、センターフロートは後方に退避せざるを得ず、機体の前後長が長くなり、機体の前後バランスが悪化する、という懸念があり、また、圃場が浅い場合には、リアアクスル部251よりも下方に突出する一体型ミッションケース250によって、センターフロート前方が掘削されるため、センターフロートに設けた植深さ調整用センサが圃場面を誤って検知し、植深さ精度が悪化する、という懸念などがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、前記リアアクスル部251を門型形状にして、一体型ミッションケース250の下方にセンターフロートのための空間を確保する手段が考えられるが、それには、サイドクラッチ軸252から後車輪駆動軸254まで動力を伝達する中間軸253を左右に延出させる必要がある。この場合、中間軸253上に枢支されて動力を伝達する二連の中間ギア255も、非常に幅広の大きなギアで構成しなければならず、部品コストのアップや、機体重量の増加が避けられない、という問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、機体の左右略中央に前後方向に延出するミッションケースを設け、該ミッションケースの前後部に各々フロントアクスル部とリアアクスル部とを設け、該フロントアクスル部とリアアクスル部とを前記ミッションケースに一体的に形成した乗用田植機において、リアアクスル部内でサイドクラッチ軸から後車輪駆動軸まで動力を伝達する中間軸は、左右2分割に構成すると共に、該左右の中間軸は、ともに前記サイドクラッチ軸よりも外側方に延出させ、前記左右の中間軸間には保持部材を設け、該保持部材と中間軸に渡って中間ギアを設けるものである。
請求項2においては、前記保持部材の左右端部と、中間軸の保持部材側端部には、嵌合可能なテーパ部を形成するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を基に説明する。図1は、本発明に係わる乗用田植機の全体側面図、図2は同じく平面図、図3は車体フレームへとミッションケースの概略斜視図、図4はエンジンとミッションケース間の概略斜視図、図5はミッションケース全体の左側面図、図6はミッションケース前部の左側面図、図7はミッションケース後部の左側面図、図8はミッションケース全体の平面展開断面図、図9はミッションケース前部の平面展開断面図、図10はミッションケース後部の平面展開断面図、図11はミッションケース前部における入力軸からPTO出力軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図、図12はミッションケース前部における副変速軸から主変速軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図、図13はリアアクスル部の平面形状及び平面構造を示すミッションケース後部の平面展開断面図、図14はリアアクスル部の背面形状を示すミッションケースの背面図、図15はフロート支持部の平面図、図16は同じく側面図、図17は植付部昇降時のセンターフロートの昇降軌跡を示す植付部の側面図、図18は従来の乗用田植機のリアアクスル部の構造を示す説明図であり、(a)はリアアクスル部の側面図、(b)は同じく平面図である。
【0006】
初めに、本発明に係わる乗用田植機の全体構成について、図1乃至図3により説明する。乗用田植機は、走行車両1と、該走行車両1の後部に連結した植付部9とで構成されている。そして、走行車両1の前部及び後部にはそれぞれ前輪2と後輪3とが懸架され、車体フレーム4の前部には動力部であるエンジン5が搭載されている。
【0007】
該エンジン5後方の車体フレーム4の左右略中央には前後方向に長く形成したミッションケース6が配置されており、該ミッションケース6の前部に前輪2が支持され、後部に後輪3が支持されている。エンジン5を覆うボンネット22の両側には予備苗載台90が配設されると共に、車体カバー20によってミッションケース6等が覆われている。該車体カバー20の後上部には運転席7が設けられ、車体カバー20の前部のボンネット22の後方には操向ハンドル8が配設されている。
【0008】
前記植付部9は、4条植えとした苗載台91や複数の植付爪93等から構成されており、前高後低に配設した苗載台91を、下部レール95及びガイドレール96を介して植付伝動フレーム92に左右往復摺動自在に支持させると共に、ロータリケースの回転により先端が楕円状軌跡を描く植付爪93を、植付伝動フレーム92の後部に配設している。従って、前輪2及び後輪3を走行駆動して移動させるとともに、左右に往復摺動可能な苗載台91から1株分の苗を植付爪93によって取り出し、連続的に苗植え作業が行えるようになっている。
【0009】
植付伝動フレーム92の前部には、ローリング支点軸17を介してヒッチ94が設けられ、該ヒッチ94は、ヒッチ94上部に枢支されているトップリンク11と、ヒッチ94下部に枢支されているロワーリンク12とを含む昇降リンク機構10を介して走行車両1の後部に連結されている。
【0010】
このうちトップリンク11は、背面視逆U字状のリアフレーム43の上部に軸支される一方、ロワーリンク12は、前部に側面視三角状の支持体12aを有し、該支持体12aの前部が、前記リアフレーム43の下部に軸支されると共に、支持体12aの上部には、昇降リンク機構10を昇降駆動させる昇降シリンダー15が連結されている。そして、リアフレーム43は、前記ミッションケース6の後部に一体的に設けられているリアアクスルケース38に、取付プレート39を介して連結されている。
【0011】
このような構成により、昇降リンク機構10昇降可能な平行リンクが形成されており、圃場の凹凸に合わせて昇降させても、植付けられた苗の植付け姿勢が変わらないようにしている。さらに、前記リアフレーム43は昇降リンク機構10の支持部としても兼用されており、植付部9の安定した昇降、部品点数の削減、構成のシンプル化が図られているのである。なお、前記支持体12aの上部とロワーリンク12の後端部との間には補強アーム12bが連結されており、ロワーリンク12の剛性を高めるようにしている。
【0012】
また、運転席7等が設置される車体カバー20には、主変速レバー75、苗継ぎレバー76、副変速レバー72、植付昇降レバー77、主クラッチペダル74、ブレーキペダル73等が配設され、植付部9の下部には、植付部9を一定の高さに保持する均平用のセンターフロート97とサイドフロート98・99が配設されている。前記センターフロート97は、走行車両1の左右中心線上に配置され、センターフロート97の左右対称位置にサイドフロート98・99が配設されて、植付部9の左右のバランスを良好に保ち、植え付け姿勢を安定させて、正確に植え付けができるようにしている。
【0013】
次に、このような全体構成を有する乗用田植機において、ミッションケース6に係わる各部の構成について説明する。まず、ミッションケース6の走行車両1への取付け構成について、図1乃至図4により説明する。ミッションケース6を取り付ける前記車体フレーム4は、平面視拡開した略U字状をなすフロントフレーム40と、ミッションケース6と平行に前後方向に形成された左右一対のサイドフレーム41・42と、前記リアフレーム43とから構成されている。そして、サイドフレーム41・42の前端部は、フロントフレーム40背面に連結されると共に、サイドフレーム41・42の前後方向略中央部41a・42aより後方側は、上方に向かって屈曲形成された上、該サイドフレーム41・42の後端部には、前記リアフレーム43の閉塞側上部が連結されている。
【0014】
前記前後方向略中央部41a・42aよりも後方には、センター連結フレーム46が横架され、前後方向略中央部41a・42aよりも前方には、フロント連結フレーム45が横架されており、該フロント連結フレーム45の両側端部と前記フロントフレーム40の両側端部との間には、平面視L字状に曲げたステー29が介設固定されている。そして、該ステー29の外側には角パイプ状の保持部28が固定され、該保持部28に前記予備苗載台90の支柱90aが嵌入して固定されるようにしている。
【0015】
なお、フロント連結フレーム45でサイドフレーム41・42より両側方への延出部には、補強板47が設けられており、該補強板47により、前記保持部28とサイドフレーム41・42との間は強固に連結され、予備苗載台90の支柱90aを確実に支持固定できるようにしている。
【0016】
また、フロントフレーム40の左右中央より後下方に向かって平板状の支持部材50が略水平に延設され、該支持部材50上に前記エンジン5が載置固定されている。そして、支持部材50の後端部は前記連結フレーム45によって支持されると共に、支持部材50には、前から順に開口部50a・50bが穿設されている。
【0017】
前記開口部50a・50bは、機体全体の軽量化を図るとともに、エンジン5の放熱効果を促進するためのものである。また、この支持部材50は平板状であるため、エンジン5下部の保護カバーとしても利用でき、別途保護カバーを設ける場合に比べて、部品点数の削減、軽量化することができ、さらには組立工数を減らすこともでき、コストダウンが図れるようになっている。
【0018】
このような構成において、ミッションケース6の前端部は、前記支持部材50の後端部上面に設けられた取付部材49に連結されると共に、ミッションケース6の前後途中部は、前記センター連結フレーム46の機体幅方向略中央に設けられた取付部材48の下部に連結されている。なお、該取付部材48の上部には、前記植付部9を昇降させる油圧式の昇降シリンダー15の基部が連結されている。さらに、前述の如く、ミッションケース6の後部は、一体的に設けられたリアアクスルケース38を介して、取付プレート39によってリアフレーム43下端に連結されている。
【0019】
すなわち、車体フレーム4にミッションケース6の前、後、中央を連結することにより、ミッションケース6を、車体フレーム4と共に田植機の有効な強度補強部材として機能させ、車体フレーム4の水平、垂直、ねじり方向の剛性及び強度を大きく向上するようにしているのである。
【0020】
次に、ミッションケース6の概略構造について、図1、図5乃至図10により説明する。ミッションケース6の前部には、各種変速機構が内設される変速室60が形成され、該変速室60の左右両側面にはフロントアクスルケース37が一体的に固設されている。該フロントアクスルケース37の左右端部より下方に向かっては、車軸ケースが固設され、該車軸ケースの下端部に前輪2を固設する前車輪軸66が軸支されている。
【0021】
一方、前述の如く、ミッションケース6の後端部には、軸芯を左右方向に持つ筒状のリアアクスルケース38が一体的に形成され、該リアアクスルケース38内には、前から順に、サイドクラッチ機構79、中間軸31が設けられている。該中間軸31の左右両端部には減速ギア32が固設され、該減速ギア32は減速ギア33に噛合され、該減速ギア33は、前記後輪3を外側端部に固設した後車輪駆動軸69の内側端部に固設されている。そして、これら減速ギア32・33の外側には、中間軸31、後車輪駆動軸69を軸支するファイナルケース16が覆設されている。
【0022】
このように、フロントアクスルケース37とリアアクスルケース38とをミッションケース6に一体的に設けると、ミッションケース6により前後車輪2・3を支持することができ、前述のように機体強度補強部材としてのフレームの一部を担うことができるので、車体フレーム4への負担を軽減することができる。
【0023】
また、前記変速室60の右側部には、植付伝達室34が形成され、該植付伝達室34の後部には前後方向に軸芯を有する植付PTO軸65が軸支されており、該植付PTO軸65後端は、図示せぬPTO伝動軸等を介して前記植付部9に連結され、苗植え装置駆動のための動力を伝達するようにしている。同様にして、変速室60の左側部にも、施肥伝達室201が形成され、該施肥伝達室201の後部に前後方向に軸芯を有する施肥PTO軸202が軸支され、該施肥PTO軸202後端は、変速機等を介して、運転席7後方の側条施肥機205に連結され、該側条施肥機205駆動のための動力を伝達するようにしている。このように、植付PTO軸65・施肥PTO軸202は、いずれもミッションケース6の側面から後方に向かって延出されているため、植付部9を昇降させたときにも干渉されることがなく、動力を安定して伝達することができる。
【0024】
次に、このようなミッションケース6内への動力入力構成について、図1、図3、図4により説明する。前記支持部材50上にはエンジン5が載置固定されると共に、該エンジン5から左側方には出力軸52が突出され、該出力軸52上に、一対の皿状の円錐プーリからなる駆動プーリ53が固設されている。
【0025】
一方、前記ミッションケース6前部からは入力軸56が側方に突出され、該入力軸56にも、同様にして一対の皿状の円錐プーリからなる従動プーリ55が取り付けられると共に、該従動プーリ55と前記駆動プーリ53との間にはベルト54が巻回されて、ベルト式無段変速機構13が形成されている。
【0026】
そして、該ベルト式無段変速機構13において、前記円錐プーリ間に形成される溝幅を変更することにより、各プーリ53・55の有効径を自在に変化させ、ミッションケース6内へ、エンジン5からの動力を変速して入力できるようにしている。
【0027】
次に、ミッションケース6内における動力伝達構成について、図4乃至図6、図9乃至図12により説明する。図4乃至図6、図11に示すように、前記変速室60においては、入力軸56の斜め下後方に、副変速軸63、主変速軸61が順に平行に軸支され、さらに、このうちの副変速軸63の後方には、後進軸67、株間変速軸68、PTO出力軸64も順に平行に軸支されている。
【0028】
このうちの入力軸56の一端は、前述の如く、ベルト式無段変速機構13を介してエンジン5の出力軸52に連結連動されており、該エンジン5側の駆動プーリ53とミッションケース6側の従動プーリ55とは略直線上に配設され、前輪2及び後輪3に動力を伝達する動力伝達経路が省スペースで効率のよい配置構成となっている。
【0029】
また、入力軸56の他端は、ミッションケース6より右外側方に突出され、該突出部にはクラッチ機構14が設けられる一方、入力軸56上の左右略中央には、大径ギア121a・小径ギア121bからなる二連の遊嵌ギア121が配置されており、後で詳述するクラッチ機構14により、入力軸56から遊嵌ギア121までの動力伝達が断接できるようにしている。
【0030】
すなわち、エンジン5からの動力をミッションケース6に入力し、該ミッションケース6内で変速して前輪2と後輪3に動力を伝達する乗用田植機において、ミッションケース6の一側面より入力軸56となる伝達軸を突出し、該伝達軸の突出部にクラッチ機構14を設けたので、該クラッチ機構14に外部から容易にアクセスすることができ、クラッチ機構をミッションケース6内部に設けた場合に比べ、製造時の組み立て性、点検時のメンテナンス性が向上する。
【0031】
また、エンジン5からの動力をミッションケース6に入力し、該ミッションケース6内で変速して前輪2と後輪3に動力を伝達する乗用田植機において、ミッションケース6の両側面より入力軸56を突出し、該入力軸56の一側には、前記エンジン5との間の変速機構であるベルト式無段変速機構13を設け、他側には、クラッチ機構14を設けたので、機体の左右バランスが良くなり走行安定性が向上し、また、機体幅を狭くして小型化を図ることができる。更には、前記変速機構の仕様変更、例えば、ベルト式無段変速機構13から油圧式無段変速機構への変更に対しては、クラッチ機構14はそのままで変速機構の変更のみで対応でき、クラッチ機構の共有化による部品コストの低減を図ることができる。
【0032】
図11、図12に示すように、副変速軸63上には、右側から順に、前記遊嵌ギア121に噛合可能でスプライン嵌合した二連の摺動ギア120と、固定ギア118と、大径ギア119a・小径ギア119bからなる固定ギア119とが配置され、そのうちの摺動ギア120には、シフトフォーク101が嵌合されている。該シフトフォーク101はフォーク軸102に固設され、該フォーク軸102は前記副変速レバー72に連結連動している。
【0033】
ここで、摺動ギア120は低速ギア120aと高速ギア120bとから構成されており、副変速レバー72を操作して摺動ギア120を右方に摺動し、摺動ギア120の低速ギア120aを前記遊嵌ギア121の小径ギア121bと噛合させることにより、低速伝達可能としている。逆に、摺動ギア120を左方に摺動し、摺動ギア120の高速ギア120bを前記遊嵌ギア121の大径ギア121aと噛合させることにより、高速伝達可能として、副変速機構70を構成している。
【0034】
図5、図9、図10、図12に示すように、主変速軸61上の左右略中央には、ギア122aと駆動スプロケット122bからなる動力分岐ギア122が固設されており、該動力分岐ギア122の左側には前記固定ギア119に噛合可能な二連の摺動ギア124が配置されている。該摺動ギア124にもシフトフォーク103が嵌合され、該シフトフォーク103はフォーク軸104に固設され、該フォーク軸104は前記主変速レバー75に連結連動されている。さらに、主変速軸61の右側端部にはブレーキ機構78が設けられており、該ブレーキ機構78により、主変速軸61を制動して駐車ブレーキの役目を果たしている。
【0035】
ここで、摺動ギア124は低速ギア124aと高速ギア124bとから構成されており、主変速レバー75を操作して摺動ギア124を右方に摺動し、摺動ギア124の高速ギア124bを、前記固定ギア119の大径ギア119aと噛合させることにより、高速伝達可能としている。逆に、摺動ギア124を左方に摺動し、摺動ギア124の低速ギア124aを前記固定ギア119の小径ギア119bと噛合させることにより、低速伝達可能として、主変速機構71を構成しているのである。
【0036】
そして、主変速軸61上の駆動スプロケット122bとミッションケース6後部の従動スプロケット126との間には、チェーン張り86により張設されたチェーン80が巻回され、主変速軸61の駆動力が後車輪駆動軸69に伝達できるようにする一方、主変速軸61上のギア122aには、左右の前車輪駆動軸62を駆動する差動装置81のリングギア123が噛合されており、動力分岐ギア122を用いて動力を前後2方向に分岐するようにしている。
【0037】
また、図9に示すように、該差動装置81側部にはデフロック機構84が配置されている。該デフロック機構84においては、リングギア123の側端部にロック用のギア123aが形成され、該ギア123aに前車輪駆動軸62上にスプライン係合されているロック体136側面の噛合歯136aが係合可能となっている。該ロック体136はバネ85によって外側に付勢され、前車輪駆動軸62の段差部に当接するように付勢されている。この位置では、リングギア123のギア123aとロック体136側面の噛合歯136aとが係合されない非係合位置となっており、左右の前車輪駆動軸62・62が差動される。
【0038】
前記ロック体136外周面の外側には溝136bが形成され、ミッションケース6に枢支したロック操作ピン137先部が係合されている。該ロック操作ピン137先部には、片側を半円状にした当接部137aが形成される一方、逆側は凹状部137bが形成され、さらに、ロック操作ピン137基部にはアーム138が突設されている。
【0039】
前記アーム138は、図9に示す状態では、ロック操作ピン137の当接部137aがロック体136の溝136bに位置し、ロック体136をリングギア123に対して非係合位置に位置させている。そして、アーム138が、図示せぬデフロック操作レバーに連動して回動され、ロック操作ピン137が回転されると、当接部137aでロック体136を押して、噛合歯136aとギア123aとが係合される。この係合によって、リングギア123がロック体136を介して前車輪駆動軸62に係合された、いわゆる「差動装置81のロック状態」となり、左右の前車輪駆動軸62・62が差動されないデフロック機構84が構成されている。
【0040】
また、図11、図12に示すように、後進軸67上の左半分には、中間ギア127が固設され、該中間ギア127は、前記副変速軸63上の固定ギア118と常時噛合する入力ギア127aと、大径ギア127b・小径ギア127dと、逆転ギア127cとからなり、該逆転ギア127cは、前記主変速軸61上の低速ギア124aと噛合可能である。
【0041】
ここで、主変速レバー75を操作して、主変速軸61の低速ギア124aを副変速軸63の固定ギア119から離脱させて更に左方に摺動させると、この主変速軸61の低速ギア124aは、後進軸67の逆転ギア127cと噛合するようになり、入力軸56から副変速軸63まで伝達されてきた駆動力は、副変速軸63→固定ギア118→入力ギア127a→後進軸67→逆転ギア127c→低速ギア124a→主変速軸61のように伝達される。つまり、駆動力はそのまま主変速軸61には伝達されず、後進軸67で一旦回転方向が逆転された後、逆転の駆動力として主変速軸61に伝達されるのである。
【0042】
そして、図11に示すように、株間変速軸68上の右半分には、第一ギア131a・第二ギア131b・第三ギア131cからなる固定ギア131が配置され、左半分には、株間変速用の爪式クラッチ82が設けられている。該爪式クラッチ82においては、株間変速軸68上に、内側面に噛合歯を固設した高速クラッチギア129と低速クラッチギア130とが遊嵌され、そのうち高速クラッチギア129は前記大径ギア127bに、低速クラッチギア130は前記小径ギア127dに常時噛合されている。さらに、この高速クラッチギア129と低速クラッチギア130との間には、左右両側面に噛合歯を固設した摺動クラッチ爪128がスプライン嵌合されると共に、該摺動クラッチ爪128には、シフトフォーク106が嵌合され、該シフトフォーク106は、フォーク軸107上を移動可能に外嵌され、図示せぬ操作手段に連結連動されている。
【0043】
ここで、該操作手段を操作して摺動クラッチ爪128を右方に摺動し、摺動クラッチ爪128の噛合歯を高速クラッチギア129の噛合歯に係合させることにより、前記後進軸67に入力された駆動力は、大径ギア127b→高速クラッチギア129→摺動クラッチ爪128→株間変速軸68→固定ギア131のようにして高速伝達可能としている。逆に、摺動クラッチ爪128を左方に摺動し、摺動クラッチ爪128の噛合歯を低速クラッチギア130の噛合歯に係合させることにより、前記後進軸67に入力された駆動力は、小径ギア127d→低速クラッチギア130→摺動クラッチ爪128→株間変速軸68→固定ギア131のように低速伝達可能としている。
【0044】
また、図9、図11に示すように、PTO出力軸64の右半分には筒体108が遊嵌され、該筒体108の外周には、スプライン嵌合した摺動ギア132と、前記第三ギア131cに常時噛合する遊嵌ギア133とが外嵌されている。該摺動ギア132にはシフトフォーク105が嵌合されており、該シフトフォーク105は、前記フォーク軸107上を左右動可能に外嵌されると共に、図示せぬ操作手段に連結連動されている。
【0045】
さらに、筒体108の左方には、PTO出力軸64への駆動力の断接を行うPTOクラッチ83が設けられている。該PTOクラッチ83においては、右側面に噛合歯を固設した摺動クラッチ爪134が、PTO出力軸64にスプライン嵌合された上、押圧バネ111により、筒体108の左側端に固設したクラッチギア135の噛合歯に係合する方向に付勢されており、さらに、摺動クラッチ爪134には、フォーク109が嵌合され、該フォーク109はミッションケース6に軸支される操作軸110に連結されている。そして、該操作軸110には、PTOクラッチレバーを兼用する前記植付昇降レバー77が連結連動されている。
【0046】
ここで、摺動ギア132を左方に摺動して、摺動ギア132の左側面からの突出部132aを、遊嵌ギア133に開口した受け孔部133aに係合すると、それまで小径の前記第一ギア131aまたは第二ギア131b→摺動ギア132→筒体108と伝達されてきた駆動力は、大径の第三ギア131c→遊嵌ギア133→摺動ギア132→筒体108の順で伝達されるようになり、筒体108の回転速度を変速することができる。
【0047】
そして、植付昇降レバー77を操作して摺動クラッチ爪134を左方に摺動させることにより、該摺動クラッチ爪134の噛合歯と前記筒体108のクラッチギア135の噛合歯との係合を解除して、筒体108→クラッチギア135→摺動クラッチ爪134→PTO出力軸64という動力伝達経路を切断可能として、PTOクラッチ83を形成している。
【0048】
次に、前記リアアクスルケース38に関する各種構成について、図13乃至図17により説明する。まず、リアアクスルケース38内における動力伝達の詳細構成について説明する。図13に示すように、クラッチ軸35の左右中央部にはボス部125が固設され、該ボス部125の外周面上には、前記従動スプロケット126が固設されてチェーン80が巻回されると共に、ボス部125の左右両側のクラッチ軸35には、摺動ギア257がスプライン嵌合されている。該摺動ギア257にはギア259が噛合され、該ギア259は、前記減速ギア32を固設した中間軸31の内端部に固設されている。
【0049】
前記摺動ギア257には、ミッションケース6上面に枢支した操作軸260に固設するフォークが嵌合され、操作軸260上部に固設するアーム261を回動操作することで、操作軸260が回動し、摺動ギア257が摺動されるようにしている。摺動ギア257を内側に摺動させると、摺動ギア257内側がボス部125内に係合されて動力が伝達され、後車輪駆動軸69が駆動される。一方、摺動ギア257を外側に摺動させると、ボス部125と摺動ギア257との係合が外れ、動力の伝達が離脱されると同時に、摺動ギア257の外側端部に形設したパットと挟持体によって構成されるブレーキ256が作動し、摺動ギア257の回動が制動されて後車輪駆動軸69の回動が停止され、このような動力断接機構と制動機構とから前記サイドクラッチ機構79が形成されている。
【0050】
このような構成において、前記主変速軸61からチェーン80を介して従動スプロケット126まで伝達されてきた駆動力は、従動スプロケット126→ボス部125→サイドクラッチ機構79→ギア259→中間軸31→減速ギア32→減速ギア33→後車輪駆動軸69のように伝達される。
【0051】
次に、リアアクスルケース38内の構造について説明する。ここで、図18(a)(b)に示すように、前述の如く、センターフロートを後方に退避する必要がないようにするには、ミッションケース250下方にセンターフロートのための空間を確保する方法が考えられ、それには、中間軸253を左右に大きく延出させてリアアクスル部251を門型にすればよい。しかし、そのためには、中間軸253上の二連の中間ギア255も、非常に幅広の大きなギアで構成しなければならず、部品コストのアップや、機体重量の増加が避けられない、という問題があった。
【0052】
これに対して、図13、図14に示すように、前記中間軸31は、左中間軸23と右中間軸24の2部材から構成されており、該左右の中間軸23・24のいずれも、前記サイドクラッチ軸35よりも外側方に延出されると共に、その延出端は、前記ファイナルケース16前部の内壁に回動可能に枢支されている。そして、該延出端に前記減速ギア32が外嵌固設され、この減速ギア32、及び減速ギア32と噛合する減速ギア33との占める分だけ後方に離間した位置に、前記後車輪駆動軸69が横設されている。
【0053】
このような構成により、リアアクスルケース38は、左右中間軸23・24を内挿する側方延出部263と、該側方延出部263の延出端から斜め下後方に突設される後方延出部264とから形成されており、平面視及び背面視で門型形状を呈している。さらに、該後方延出部264側面の開口部には、前記減速ギア32・減速ギア33が収納されると共に、外側方からは、中間軸23・24、及び後車輪駆動軸69の外側端を軸支する前記ファイナルケース16が覆設されている。
【0054】
すなわち、機体の左右略中央に前後方向に延出するミッションケース6を設け、該ミッションケース6の前後部に各々フロントアクスル部であるフロントアクスルケース37とリアアクスル部であるリアアクスルケース38とを設け、該フロントアクスルケース37とリアアクスルケース38とを前記ミッションケース6に一体的に形成した乗用田植機において、リアアクスルケース38内でサイドクラッチ軸35から後車輪駆動軸69まで動力を伝達する中間軸31は、左右2分割に構成すると共に、該左右の中間軸23・24は、ともに前記サイドクラッチ軸35よりも外側方に延出させたので、中間ギアを大きくすることなく中間軸を側方に延出させることができ、低コスト、かつ軽量な構成からなる門型形状のリアアクスル部を製造できるのである。このような門型形状にすることにより、後述の如く、植付部9を一定の高さに保持する均平用のセンターフロート97が、前記リアアクスル部下面による干渉を受けにくくなり、植付部9を走行車両1に近接できるため、機体の前後長を短くして機体の前後バランスを向上させることができる。更には、圃場が浅い場合でも、ミッションケース6下面によって、センターフロート97前方が削られることがなくなり、センターフロート97に設けた植深さ調整用センサが作動せず誤った深さを検知することがなく、植深さ精度も向上するのである。
【0055】
また、図13に示すように、左右の中間軸23・24の間には、円筒状カラーなどの保持部材262が介設され、該保持部材262の両側端部の内周面にはテーパ部262a・262aが形成されると共に、左右中間軸23・24の保持部材側端部の外周面にもテーパ部23a・24aが形成されており、左右中間軸23・24の内側端が保持部材262に挿嵌されて保持可能な構成となっている。同時に、この挿嵌部には、ギア259の内側凹部が外嵌されており、ギア259も保持部材262により支持可能な構成となっている。
【0056】
このような構成において、リアアクスルケース38を組み立てる場合、左右の中間軸23・24がなくとも、左右二つ割りのリアアクスルケース38間に保持部材262を介装し、該保持部材262にギア259を外嵌・支持すると共に、後車輪駆動軸69や減速ギア33などを装着するといったことができ、組み立て時の自由度が大きく向上する。
【0057】
すなわち、前記左右の中間軸23・24間には保持部材262を設け、該保持部材262と中間軸23・24に渡って中間ギアであるギア259を設けるので、左右の中間軸23・24がなくとも、前記保持部材262を用いてギア259を仮止めすることにより組立が容易に行えるため、組み立て性が向上し、また、組立後も、ギア259の倒れを確実に防止することができ、耐久性のアップを図ることができるのである。
【0058】
さらに、前記保持部材262の左右端部と、中間軸23・24の保持部材側端部には、嵌合可能なテーパ部262a・262a・23a・24aを形成するので、リアアクスルケース38とファイナルケース16との合わせ面の開口部から組み立てる際でも、各テーパ部がガイドとなり、確実に中間軸23・24をリアアクスルケース38内に挿設することができ、組み立て性が一層向上する。
【0059】
なお、交換が容易な中間軸23・24の内側端近傍の外周面には、凹状の溝部280を形成し、中間軸23・24の断面積を小さくすることにより、駆動系における最弱部を設けている。これにより、たとえ急激な負荷等が駆動系にかかった場合でも、該最弱部に応力を集中させて優先的に破損を発生させることができる。なお、最弱部としては、本実施例のような溝部以外に、穴やスリワリなどで軸断面を小さくした部分であっても、あるいは、低強度の材料を用いた部分であってもよく、実強度が低下すれば特に限定されない。
【0060】
すなわち、容易に交換可能な部位の軸である中間軸23・24に駆動系の最弱部である溝部280を意図的に設けたので、急激な負荷等による駆動系の破損位置を自在に制御することができ、また、その最弱部を設ける部品を容易に交換可能とすることにより、駆動系の不要な強度アップを避け、部品の軽量化、コストダウン、及び破損時のメンテナンス性や修理性を大きく向上させることができるのである。
【0061】
また、図13、図14に示すように、ミッションケース6は左右二つ割りに構成され、各半割りミッションケース6a・6bは、いずれもアルミダイカスト法で製造される。ここで、アルミダイカスト法とはアルミニウム又はアルミニウム合金の溶湯を金型に加圧注入して鋳物を得る精密鋳造法の一種であり、寸法が正確で仕上げがほとんど不必要、かつ機械的性質が優秀で、大量生産に適するという特徴を有する。そして、前記半割りミッションケース6a・6bにおいては、前記側方延出部263内に上下方向に隔壁265を設け、該隔壁265により側方延出部263内を前室263aと後室263bとに分割可能な構成としている。
【0062】
このような構成により、半割りミッションケースの金型の湯口から注入された溶湯は、分割されて狭くなった前室263a・後室263b内を、途中で途切れることなく隅々まで流入していくため、巣・偏析などの欠陥や未凝固部などのない健全な鋳物が得られるのである。
【0063】
すなわち、機体の左右略中央に前後方向に延出するミッションケース6を設け、該ミッションケース6の前後部に各々フロントアクスル部であるフロントアクスルケース37とリアアクスル部であるリアアクスルケース38とを設け、該フロントアクスルケース37とリアアクスルケース38とを前記ミッションケース6に一体的に形成した乗用田植機において、アルミダイカストにより製造したミッションケース6を用いると共に、リアアクスルケース38には、該リアアクスルケース38の左右延出部である側方延出部263内を分割可能な隔壁265を設けたので、ミッションケース6をアルミダイカストで製造時の湯回り性が大きく改善され、巣・偏析などの欠陥や未凝固部のない健全なミッションケース6を得ることができる。
【0064】
更に、門型に形成したリアアクスルケース38の門型の内側には補強部材266が設けられている。即ち、前記側方延出部263と後方延出部264の内側面間、詳しくは、中間軸23・24と後車輪駆動軸69の軸心を通る面に、平面視L字状に構成したプレート状の補強部材266が介設されている。該補強部材266は、ミッションケース6の左右中央部ほど前後幅を狭くして、センターフロート97を干渉しにくくしている。このように補強部材266を設けることで、側方延出部263と後方延出部264間の連結を強化し、門型形状のリアアクスルケース38全体の剛性を高めている。但し、側方延出部263と後方延出部264を斜めにリンク等で連結した補強構成とすることもできる。
【0065】
すなわち、前記リアアクスル部であるリアアクスルケース38の門型内側部には、補強部材266を設けるので、門型形状のリアアクスルケース38の強度を確保することができ、過負荷によるリアアクスルケース38の破損や変形などのトラブルを防止することができるのである。
【0066】
次に、リアアクスルケース38とセンターフロート97との位置関係について説明する。図15、図16に示すように、前記植付伝動フレーム92は、左右平行に前後方向に配置した伝動パイプ268・269と、十字型管継ぎ手270・271を介して連結する横連結パイプ272からなり、このうちの左側伝動パイプ268の前部に配置する十字型管継ぎ手270の側面には、前上方向きに支持プレート273が突設されるとともに、横連結パイプ272の右側前部より前上方向きに支持プレート274が前記支持プレート273と平行に突設され、更に横連結パイプ272の左右中央部より前方にローリング支点軸17を嵌合する連結部材275が配設されて、連結部材275は前記ヒッチ94に左右回動可能に連結されている。
【0067】
そして、植付伝動フレーム92の下部には、支点軸267が左右のサイドフロート98・99の幅に合わせて横設され、該支点軸267は両側をU字状に構成した図示せぬ取付プレートの凹部に嵌合され、該取付プレートの上端が、前記支持プレート273・274の下部にボルト等で固定され、支点軸267が植付伝動フレーム92に支持されている。
【0068】
該支点軸267より前方には、操作アーム276が突出され、操作アーム276の後端部より上方に向かって植深さ設定レバー277が設けられており、オペレーターが植深さ設定レバー277を操作し易く、容易に調整できるようにしている。さらに、支点軸267の適所位置より後下方の各フロートの後部に向けて支持アーム278・278・・・が突設され、該支持アーム278・278・・・の後部に各フロートの後部が枢支されている。このうちのセンターフロート97の前部上には、植付部と田面間の距離を検知するためのセンサーリンク279が配置され、操作アーム276と支持されており、該センサーリンク279に接続された図示せぬセンサによって、植深さを検出し調整できるようにしている。
【0069】
そして、図17に示すように、このような構成よりなるセンターフロート97の前端は、ミッションケース6の後端に位置する後車輪駆動軸69の下方に位置するようにしている。このような配置構成とするために、前記昇降リンク機構10のトップリンク11とロワーリンク12の長さは従来よりも短く構成すると共に、リアアクスルケース37を、前述の如く、平面視及び背面視で門型形状とし、リアアクスルケース38の後下部6cには、センターフロート97の低位置58から高位置59までの昇降軌跡30が重ならないようにしている。
【0070】
このような構成により、植付部9を昇降した時にはセンターフロート97前端は、リアアクスルケース38を回避してその後部に近接して昇降させることができ、センターフロート97を、従来のように大きく後方に退避する必要がない。さらに、前述したように、このリアアクスルケース38の後方延出部264の外側面には開口部を設け、該開口部には、外側方より、中間軸23・24、及び後車輪駆動軸69の外側端を軸支するファイナルケース16が覆設する構成としている。
【0071】
すなわち、機体の左右略中央に前後方向に延出するミッションケース6を設け、該ミッションケース6の前後部に各々フロントアクスル部であるフロントアクスルケース37とリアアクスル部であるリアアクスルケース38とを設け、該フロントアクスルケース37とリアアクスルケース38とを前記ミッションケース6に一体的に形成した乗用田植機において、リアアクスルケース38を平面視及び背面視で門型形状に形成したので、植付部9を一定の高さに保持する均平用のセンターフロート97が、前記リアアクスル部下面による干渉を受けにくくなり、植付部9を走行車両1に近接できるため、機体の前後長を短くして機体の前後バランスを向上させることができる。更に、圃場が浅い場合でも、ミッションケース6下面によって、センターフロート97前方が掘削されることがなくなり、センターフロート97に接続した植深さ調整用センサが圃場面を誤って検知することがなく、植深さ精度も向上するのである。
【0072】
また、リアアクスルケース38にはファイナルケース16を設けたので、ファイナルケース16を着脱するだけで、リアアクスルケース38内の中間軸23・24などの構成部材を機体側方から容易に組み立て、あるいは分解できるようになり、メンテナンス性、組み立て性が大きく向上するのである。
【0073】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏する。
請求項1のように、機体の左右略中央に前後方向に延出するミッションケースを設け、該ミッションケースの前後部に各々フロントアクスル部とリアアクスル部とを設け、該フロントアクスル部とリアアクスル部とを前記ミッションケースに一体的に形成した乗用田植機において、リアアクスル部内でサイドクラッチ軸から後車輪駆動軸まで動力を伝達する中間軸は、左右2分割に構成すると共に、該左右の中間軸は、ともに前記サイドクラッチ軸よりも外側方に延出させたので、中間ギアを大きくすることなく中間軸を側方に延出させることができ、中間軸の外側方端に減速ギアを配置することができてリアアクスル部を門型形状に構成することができ、この門型形状のリアアクスル部は、低コスト、かつ軽量に製造できるのである。そして、このような門型形状とすることにより、植付部を一定の高さに保持する均平用のセンターフロートが、リアアクスル部下面による干渉を受けにくくなり、植付部を走行車両に近接できるため、機体の前後長を短くして機体の前後バランスを向上させることができ、更には、圃場が浅い場合でも、ミッションケース下面によって、センターフロート前方が削られることがなくなり、センターフロートに接続した植深さ調整用センサが圃場面を誤って検知することがなく、植深さ精度も向上するのである。
【0074】
また、左右の中間軸間には保持部材を設け、該保持部材と中間軸に渡って中間ギアを設けるので、左右の中間軸がなくとも、保持部材を用いて中間ギアを仮止めすることにより組立が容易に行えるため、組み立て性が向上し、また、組立後も、中間ギアの倒れを確実に防止することができ、耐久性のアップを図ることができるのである。
【0075】
請求項2のように、請求項1記載の保持部材の左右端部と、中間軸の保持部材側端部には、嵌合可能なテーパ部を形成するので、リアアクスル部とファイナルケースとの合わせ面の開口部から組み立てる際でも、各テーパがガイドとなり、確実に中間軸をリアアクスル部内に挿設することができ、組み立て性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる乗用田植機の全体側面図である。
【図2】 同じく平面図である。
【図3】 車体フレームへとミッションケースの概略斜視図である。
【図4】 エンジンとミッションケース間の概略斜視図である。
【図5】 ミッションケース全体の左側面図である。
【図6】 ミッションケース前部の左側面図である。
【図7】 ミッションケース後部の左側面図である。
【図8】 ミッションケース全体の平面展開断面図である。
【図9】 ミッションケース前部の平面展開断面図である。
【図10】 ミッションケース後部の平面展開断面図である。
【図11】 ミッションケース前部における入力軸からPTO出力軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図である。
【図12】 ミッションケース前部における副変速軸から主変速軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図である。
【図13】 リアアクスル部の平面形状及び平面構造を示すミッションケース後部の平面展開断面図である。
【図14】 リアアクスル部の背面形状を示すミッションケースの背面図である。
【図15】 フロート支持部の平面図である。
【図16】 同じく側面図である。
【図17】 植付部昇降時のセンターフロートの昇降軌跡を示す植付部の側面図である。
【図18】 従来の乗用田植機のリアアクスル部の構造を示す説明図であり、(a)はリアアクスル部の側面図、(b)は同じく平面図である。
【符号の説明】
6 ミッションケース
23a・24a・262a テーパ
31(23・24) 中間軸
35 サイドクラッチ軸
37 フロントアクスル部
38 リアアクスル部
69 後車輪駆動軸
259 中間ギア
262 保持部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a riding rice transplanter, and more particularly to a portal structure of a rear axle portion.
[0002]
[Prior art]
In conventional passenger-type rice transplanters, the front and rear wheels are arranged at the front and rear ends of a pair of left and right mainframes that are horizontally long and the transmission case is independent to drive the front and rear wheels. In order to firmly connect the front and rear mission cases, they are supported by a pair of rigid left and right large mainframes, increasing the size of the aircraft, increasing the weight of the aircraft, and increasing costs. It was inevitable. Therefore, a mission case extending in the front-rear direction is provided at the center of the left and right of the aircraft, and a front axle portion and a rear axle portion are provided on the front and rear portions of the mission case, respectively, and the front axle portion and the rear axle portion are connected to the mission By integrally forming the case (hereinafter referred to as “integrated transmission case”), the transmission case functions as a component of the aircraft, reducing the burden on the pair of left and right main frames. Passenger rice transplanters that can be made compact and simple are known. However, in such an integrated mission case, as shown in FIGS. 18A and 18B, the lowermost surface 250a of the integrated mission case 250 is located lower than the lowermost surface 251a of the rear axle portion 251. Of the floats provided for leveling at the planting portion, the center float at the center position of the left and right widths is subject to interference by the lowermost surface 250a of the mission case 250. Therefore, there is a concern that the center float has to be retracted rearward, the longitudinal length of the aircraft becomes long, and the longitudinal balance of the aircraft is deteriorated. Also, when the farm field is shallow, the center float is more than the rear axle portion 251. Since the front of the center float is excavated by the integrated mission case 250 protruding downward, there is a concern that the planting depth adjustment sensor provided in the center float erroneously detects the field scene and the planting depth accuracy deteriorates. There was.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, a means for securing the space for the center float below the integrated transmission case 250 by forming the rear axle portion 251 in a portal shape is conceivable. For this, the side clutch shaft 252 to the rear wheel drive shaft 254 can be considered. It is necessary to extend the intermediate shaft 253 that transmits power to the left and right. In this case, the two intermediate gears 255 that are pivotally supported on the intermediate shaft 253 and transmit power must also be configured with a very wide gear, avoiding an increase in parts cost and an increase in the weight of the aircraft. There was a problem that it was not possible.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The problems to be solved by the present invention are as described above. Next, means for solving the problems will be described.
In Claim 1, the transmission case extended in the front-back direction is provided in the left-right substantially center of the body, the front axle part and the rear axle part are provided in the front-rear part of the mission case, respectively, and the front axle part and the rear axle part are provided. And an intermediate shaft for transmitting power from the side clutch shaft to the rear wheel drive shaft in the rear axle portion, and the left and right intermediate shafts. Both extend outward from the side clutch shaft. A holding member is provided between the left and right intermediate shafts, and an intermediate gear is provided across the holding member and the intermediate shaft. Is.
In claim 2, Tapered portions that can be fitted are formed at the left and right ends of the holding member and the holding member side end of the intermediate shaft. Is.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below based on examples shown in the drawings. 1 is an overall side view of a riding rice transplanter according to the present invention, FIG. 2 is a plan view of the same, FIG. 3 is a schematic perspective view of a transmission case to a vehicle body frame, FIG. 4 is a schematic perspective view between an engine and a transmission case, 5 is a left side view of the entire mission case, FIG. 6 is a left side view of the front of the mission case, FIG. 7 is a left side view of the rear of the mission case, FIG. 8 is a sectional plan view of the entire mission case, and FIG. FIG. 10 is a developed plan sectional view of the front part of the case, FIG. 10 is a developed sectional plan view of the rear part of the mission case, FIG. 11 is a developed sectional plan view showing the power transmission configuration from the input shaft to the PTO output shaft in the front part of the mission case FIG. 13 is a cross-sectional developed plan view showing a power transmission configuration from the sub-transmission shaft to the main transmission shaft in the front of the transmission case, and FIG. FIG. 14 is a rear view of the transmission case showing the rear shape of the rear axle part, FIG. 15 is a plan view of the float support part, FIG. 16 is a side view of the case, and FIG. The side view of the planting part which shows the raising / lowering locus | trajectory of the center float, FIG. 18 is explanatory drawing which shows the structure of the rear axle part of the conventional riding rice transplanter, (a) is a side view of a rear axle part, (b) Is a plan view.
[0006]
First, the overall configuration of the riding rice transplanter according to the present invention will be described with reference to FIGS. The passenger rice transplanter includes a traveling vehicle 1 and a planting unit 9 connected to the rear portion of the traveling vehicle 1. A front wheel 2 and a rear wheel 3 are suspended from a front part and a rear part of the traveling vehicle 1, respectively, and an engine 5 as a power part is mounted on the front part of the body frame 4.
[0007]
A mission case 6 that is formed long in the front-rear direction is disposed at the center of the left and right sides of the body frame 4 behind the engine 5. The front wheel 2 is supported at the front of the mission case 6 and the rear wheel 3 is supported at the rear. Has been. On both sides of the bonnet 22 covering the engine 5, a spare seedling stage 90 is disposed, and the transmission case 6 and the like are covered by the vehicle body cover 20. A driver's seat 7 is provided at the rear upper part of the vehicle body cover 20, and a steering handle 8 is provided behind the hood 22 at the front of the vehicle body cover 20.
[0008]
The planting part 9 is composed of a seedling stage 91 that is four-row planted, a plurality of planting claws 93, and the like. The planting transmission frame 92 is supported by the planting transmission frame 92 through 96 so as to be slidable in the left-right direction, and a planting claw 93 whose elliptical locus is drawn by the rotation of the rotary case is disposed at the rear of the planting transmission frame 92. Yes. Accordingly, the front wheel 2 and the rear wheel 3 are driven and moved, and one seedling is taken out from the seedling mounting table 91 that can be slid back and forth by the planting claws 93, so that the seedling planting operation can be continuously performed. It is like that.
[0009]
A hitch 94 is provided at the front portion of the planting transmission frame 92 via the rolling fulcrum shaft 17. The hitch 94 is pivotally supported at the upper portion of the hitch 94 and at the lower portion of the hitch 94. The lower link 12 is connected to the rear portion of the traveling vehicle 1 through a lifting link mechanism 10.
[0010]
Among these, the top link 11 is pivotally supported on the upper portion of the rear frame 43 that is U-shaped when viewed from the back, while the lower link 12 has a support 12a that is triangular when viewed from the side, and the support 12a. The front part is pivotally supported by the lower part of the rear frame 43, and an elevating cylinder 15 for driving the elevating link mechanism 10 to elevate is connected to the upper part of the support 12a. The rear frame 43 is connected to a rear axle case 38 provided integrally with the rear portion of the transmission case 6 via a mounting plate 39.
[0011]
With such a configuration, a parallel link that can be moved up and down is formed so that the planting posture of the planted seedling does not change even when the link is raised or lowered according to the unevenness of the field. Further, the rear frame 43 is also used as a support portion of the lift link mechanism 10, so that the planting portion 9 is stably lifted, the number of parts is reduced, and the configuration is simplified. A reinforcing arm 12b is connected between the upper portion of the support 12a and the rear end portion of the lower link 12 so that the rigidity of the lower link 12 is increased.
[0012]
The vehicle body cover 20 on which the driver's seat 7 and the like are installed is provided with a main transmission lever 75, a seeding lever 76, an auxiliary transmission lever 72, a planting lift lever 77, a main clutch pedal 74, a brake pedal 73, and the like. Further, a leveling center float 97 and side floats 98 and 99 for holding the planting part 9 at a constant height are disposed below the planting part 9. The center float 97 is arranged on the left and right center line of the traveling vehicle 1, and side floats 98 and 99 are arranged at symmetrical positions of the center float 97, so that the right and left balance of the planting part 9 is maintained and planted. The posture is stabilized so that it can be planted accurately.
[0013]
Next, the configuration of each part related to the mission case 6 in the passenger rice transplanter having such an overall configuration will be described. First, the mounting configuration of the transmission case 6 to the traveling vehicle 1 will be described with reference to FIGS. The vehicle body frame 4 to which the transmission case 6 is attached includes a front frame 40 having a substantially U-shape expanded in plan view, a pair of left and right side frames 41 and 42 formed in the front-rear direction in parallel with the transmission case 6, The rear frame 43 is configured. The front ends of the side frames 41 and 42 are connected to the rear surface of the front frame 40, and the rear sides of the side frames 41 and 42 from the substantially central portions 41a and 42a in the front-rear direction are bent upward. The rear end portions of the side frames 41 and 42 are connected to the upper portion of the rear frame 43 on the closing side.
[0014]
A center connection frame 46 is horizontally placed behind the front and rear direction substantially center portions 41a and 42a, and a front connection frame 45 is horizontally placed in front of the front and rear direction substantially center portions 41a and 42a. A stay 29 bent in an L shape in plan view is interposed and fixed between both side ends of the front connection frame 45 and both side ends of the front frame 40. A square pipe-shaped holding portion 28 is fixed to the outside of the stay 29, and the support 90 a of the preliminary seedling stage 90 is fitted into the holding portion 28 and fixed.
[0015]
A reinforcing plate 47 is provided at the front connecting frame 45 extending from the side frames 41 and 42 to both sides. The reinforcing plate 47 allows the holding portion 28 and the side frames 41 and 42 to be connected to each other. They are firmly connected to each other so that the support 90a of the preliminary seedling stage 90 can be securely supported and fixed.
[0016]
A flat plate-like support member 50 extends substantially horizontally from the left and right center of the front frame 40 toward the rear and lower side, and the engine 5 is mounted and fixed on the support member 50. The rear end portion of the support member 50 is supported by the connection frame 45, and the support member 50 is formed with openings 50a and 50b in order from the front.
[0017]
The openings 50a and 50b are for reducing the weight of the entire airframe and promoting the heat dissipation effect of the engine 5. Further, since the support member 50 has a flat plate shape, it can be used as a protective cover under the engine 5 and can reduce the number of parts and reduce the weight as compared with the case where a separate protective cover is provided. The cost can be reduced and the cost can be reduced.
[0018]
In such a configuration, the front end portion of the transmission case 6 is connected to the mounting member 49 provided on the upper surface of the rear end portion of the support member 50, and the front and rear middle portions of the transmission case 6 are connected to the center connection frame 46. It is connected with the lower part of the attachment member 48 provided in the approximate center of the body width direction. A base portion of a hydraulic lift cylinder 15 that lifts and lowers the planting portion 9 is connected to the upper portion of the attachment member 48. Further, as described above, the rear portion of the transmission case 6 is connected to the lower end of the rear frame 43 by the mounting plate 39 via the integrally provided rear axle case 38.
[0019]
That is, by connecting the front, rear and center of the transmission case 6 to the vehicle body frame 4, the transmission case 6 functions together with the vehicle body frame 4 as an effective strength reinforcing member of the rice transplanter. The rigidity and strength in the torsional direction are greatly improved.
[0020]
Next, the schematic structure of the mission case 6 will be described with reference to FIGS. 1 and 5 to 10. A transmission chamber 60 in which various transmission mechanisms are installed is formed in the front portion of the transmission case 6, and a front axle case 37 is integrally fixed to both the left and right side surfaces of the transmission chamber 60. From the left and right ends of the front axle case 37, an axle case is fixed, and a front wheel shaft 66 for fixing the front wheel 2 is pivotally supported at the lower end of the axle case.
[0021]
On the other hand, as described above, the rear end portion of the transmission case 6 is integrally formed with a cylindrical rear axle case 38 having an axial center in the left-right direction. A side clutch mechanism 79 and an intermediate shaft 31 are provided. A reduction gear 32 is fixed to both left and right ends of the intermediate shaft 31, and the reduction gear 32 is engaged with a reduction gear 33. The reduction gear 33 is a rear wheel having the rear wheel 3 fixed to the outer end. Fixed to the inner end of the drive shaft 69. The final case 16 that supports the intermediate shaft 31 and the rear wheel drive shaft 69 is covered outside the reduction gears 32 and 33.
[0022]
As described above, when the front axle case 37 and the rear axle case 38 are provided integrally with the transmission case 6, the front and rear wheels 2 and 3 can be supported by the transmission case 6, and as described above, Since part of the frame can be carried, the burden on the vehicle body frame 4 can be reduced.
[0023]
A planting transmission chamber 34 is formed on the right side of the transmission chamber 60, and a planting PTO shaft 65 having an axial center in the front-rear direction is pivotally supported at the rear of the planting transmission chamber 34. The rear end of the planting PTO shaft 65 is connected to the planting part 9 via a PTO transmission shaft (not shown) and the like to transmit power for driving the seedling planting device. Similarly, a fertilization transmission chamber 201 is also formed on the left side of the transmission chamber 60, and a fertilization PTO shaft 202 having an axial center in the front-rear direction is supported at the rear of the fertilization transmission chamber 201. The rear end is connected to a side strip fertilizer 205 behind the driver's seat 7 via a transmission or the like, and transmits power for driving the side strip fertilizer 205. Thus, since the planting PTO shaft 65 and the fertilizer application PTO shaft 202 are both extended rearward from the side surface of the mission case 6, they are also interfered when the planting part 9 is raised and lowered. And power can be transmitted stably.
[0024]
Next, the power input configuration into the mission case 6 will be described with reference to FIGS. 1, 3, and 4. FIG. The engine 5 is placed and fixed on the support member 50, and an output shaft 52 projects from the engine 5 on the left side. A drive pulley comprising a pair of dish-shaped conical pulleys on the output shaft 52. 53 is fixed.
[0025]
On the other hand, an input shaft 56 projects laterally from the front portion of the transmission case 6, and a driven pulley 55 comprising a pair of dish-shaped conical pulleys is attached to the input shaft 56 in the same manner. A belt 54 is wound between 55 and the drive pulley 53 to form a belt-type continuously variable transmission mechanism 13.
[0026]
In the belt type continuously variable transmission mechanism 13, the effective diameter of each pulley 53, 55 is freely changed by changing the width of the groove formed between the conical pulleys, and the engine 5 is inserted into the transmission case 6. The power from can be changed and input.
[0027]
Next, the power transmission configuration in the mission case 6 will be described with reference to FIGS. 4 to 6 and FIGS. 9 to 12. FIG. As shown in FIGS. 4 to 6 and 11, in the transmission chamber 60, a sub-transmission shaft 63 and a main transmission shaft 61 are axially supported in parallel in order and obliquely below and rearward of the input shaft 56. A reverse shaft 67, a stock transmission shaft 68, and a PTO output shaft 64 are also supported in parallel behind the auxiliary transmission shaft 63.
[0028]
One end of the input shaft 56 is connected to the output shaft 52 of the engine 5 via the belt-type continuously variable transmission mechanism 13 as described above, and the drive pulley 53 on the engine 5 side and the transmission case 6 side are connected. The driven pulley 55 is arranged on a substantially straight line, and a power transmission path for transmitting power to the front wheels 2 and the rear wheels 3 is a space-saving and efficient arrangement configuration.
[0029]
Further, the other end of the input shaft 56 protrudes to the right outer side from the transmission case 6, and the clutch mechanism 14 is provided at the protruding portion, while a large-diameter gear 121 a. Two free-fit gears 121 made up of small-diameter gears 121b are arranged so that power transmission from the input shaft 56 to the loose-fit gear 121 can be connected and disconnected by the clutch mechanism 14 described in detail later.
[0030]
That is, in a riding rice transplanter that inputs power from the engine 5 to the transmission case 6 and shifts the power in the transmission case 6 to transmit power to the front wheels 2 and the rear wheels 3. And the clutch mechanism 14 is provided at the projecting portion of the transmission shaft, so that the clutch mechanism 14 can be easily accessed from the outside, compared with the case where the clutch mechanism is provided inside the transmission case 6. , Assembly during production and maintenance during inspection are improved.
[0031]
In a riding rice transplanter that inputs power from the engine 5 to the transmission case 6 and shifts the power in the transmission case 6 to transmit power to the front wheels 2 and the rear wheels 3. The belt-type continuously variable transmission mechanism 13 that is a transmission mechanism with the engine 5 is provided on one side of the input shaft 56, and the clutch mechanism 14 is provided on the other side. The balance is improved, the running stability is improved, and the body width can be narrowed to reduce the size. Furthermore, a change in the specifications of the transmission mechanism, for example, a change from the belt-type continuously variable transmission mechanism 13 to the hydraulic continuously variable transmission mechanism can be handled by changing the transmission mechanism without changing the clutch mechanism 14. Parts cost can be reduced by sharing the mechanism.
[0032]
As shown in FIGS. 11 and 12, on the auxiliary transmission shaft 63, in order from the right side, two sliding gears 120 that can be meshed with the loose fitting gear 121 and are spline-fitted, a fixed gear 118, A fixed gear 119 composed of a diameter gear 119a and a small diameter gear 119b is arranged, and a shift fork 101 is fitted to the sliding gear 120 of them. The shift fork 101 is fixed to the fork shaft 102, and the fork shaft 102 is connected to the auxiliary transmission lever 72.
[0033]
Here, the sliding gear 120 is composed of a low speed gear 120a and a high speed gear 120b. The low speed gear 120a of the sliding gear 120 is operated by operating the auxiliary transmission lever 72 to slide the sliding gear 120 to the right. Is meshed with the small-diameter gear 121b of the loose-fitting gear 121, thereby enabling low-speed transmission. Conversely, by sliding the sliding gear 120 to the left and engaging the high-speed gear 120b of the sliding gear 120 with the large-diameter gear 121a of the loose-fitting gear 121, the auxiliary transmission mechanism 70 can be transmitted at high speed. It is composed.
[0034]
As shown in FIGS. 5, 9, 10, and 12, a power branch gear 122 including a gear 122 a and a drive sprocket 122 b is fixedly provided at a substantially horizontal center on the main transmission shaft 61. On the left side of the gear 122, a double sliding gear 124 that can mesh with the fixed gear 119 is disposed. The shift fork 103 is also fitted to the sliding gear 124, the shift fork 103 is fixed to the fork shaft 104, and the fork shaft 104 is connected to the main transmission lever 75. Further, a brake mechanism 78 is provided at the right end portion of the main transmission shaft 61. The brake mechanism 78 brakes the main transmission shaft 61 to serve as a parking brake.
[0035]
Here, the sliding gear 124 is composed of a low speed gear 124 a and a high speed gear 124 b, and the main transmission lever 75 is operated to slide the sliding gear 124 to the right and the high speed gear 124 b of the sliding gear 124. Is engaged with the large-diameter gear 119a of the fixed gear 119, thereby enabling high-speed transmission. On the contrary, the main transmission mechanism 71 is configured so that low speed transmission is possible by sliding the sliding gear 124 to the left and engaging the low speed gear 124a of the sliding gear 124 with the small diameter gear 119b of the fixed gear 119. -ing
[0036]
A chain 80 stretched by a chain tension 86 is wound between the drive sprocket 122b on the main transmission shaft 61 and the driven sprocket 126 at the rear portion of the transmission case 6 so that the driving force of the main transmission shaft 61 is reduced to the rear. While being able to transmit to the wheel drive shaft 69, the gear 122a on the main transmission shaft 61 is meshed with the ring gear 123 of the differential device 81 that drives the left and right front wheel drive shafts 62. 122 is used to branch the power in two directions.
[0037]
Further, as shown in FIG. 9, a differential lock mechanism 84 is disposed on the side of the differential device 81. In the differential lock mechanism 84, a locking gear 123 a is formed at the side end of the ring gear 123, and meshing teeth 136 a on the side of the lock body 136 that is spline engaged with the gear 123 a on the front wheel drive shaft 62. Engageable. The lock body 136 is urged outward by a spring 85 and is urged so as to come into contact with the step portion of the front wheel drive shaft 62. At this position, the gear 123a of the ring gear 123 and the meshing teeth 136a on the side surface of the lock body 136 are not engaged, and the left and right front wheel drive shafts 62 and 62 are differentially engaged.
[0038]
A groove 136b is formed outside the outer peripheral surface of the lock body 136, and a lock operation pin 137 tip portion pivotally supported on the transmission case 6 is engaged. A contact portion 137a having a semicircular shape on one side is formed at the tip of the lock operation pin 137, while a concave portion 137b is formed on the opposite side, and an arm 138 projects from the base of the lock operation pin 137. It is installed.
[0039]
In the state shown in FIG. 9, the arm 138 has the contact portion 137 a of the lock operation pin 137 positioned in the groove 136 b of the lock body 136, and the lock body 136 is positioned in the non-engagement position with respect to the ring gear 123. Yes. When the arm 138 is rotated in conjunction with a differential lock operation lever (not shown) and the lock operation pin 137 is rotated, the lock body 136 is pushed by the contact portion 137a, and the meshing teeth 136a and the gear 123a are engaged. Combined. As a result of this engagement, the ring gear 123 is engaged with the front wheel drive shaft 62 via the lock body 136, so-called “the differential device 81 is locked”, and the left and right front wheel drive shafts 62 and 62 are differentially engaged. A differential lock mechanism 84 that is not configured is configured.
[0040]
As shown in FIGS. 11 and 12, an intermediate gear 127 is fixed to the left half of the reverse shaft 67, and the intermediate gear 127 always meshes with the fixed gear 118 on the auxiliary transmission shaft 63. The input gear 127a includes a large-diameter gear 127b / small-diameter gear 127d, and a reverse gear 127c. The reverse gear 127c can mesh with the low-speed gear 124a on the main transmission shaft 61.
[0041]
Here, when the main speed change lever 75 is operated to disengage the low speed gear 124a of the main speed change shaft 61 from the fixed gear 119 of the sub speed change shaft 63 and slide it further to the left, the low speed gear of the main speed change shaft 61 becomes. 124a meshes with the reverse gear 127c of the reverse shaft 67, and the driving force transmitted from the input shaft 56 to the sub transmission shaft 63 is the sub transmission shaft 63 → the fixed gear 118 → the input gear 127a → the reverse shaft 67. → Reverse gear 127c → Low speed gear 124a → Main transmission shaft 61 In other words, the driving force is not transmitted to the main transmission shaft 61 as it is, but after the rotational direction is once reversed by the reverse shaft 67, it is transmitted to the main transmission shaft 61 as a reverse driving force.
[0042]
As shown in FIG. 11, a fixed gear 131 including a first gear 131a, a second gear 131b, and a third gear 131c is disposed on the right half of the inter-shaft transmission shaft 68, and an inter-shaft shifting is disposed on the left half. A claw clutch 82 is provided. In the claw clutch 82, a high-speed clutch gear 129 and a low-speed clutch gear 130 having meshing teeth fixed on the inner surface are loosely fitted on the inter-shaft transmission shaft 68, and the high-speed clutch gear 129 includes the large-diameter gear 127b. In addition, the low-speed clutch gear 130 is always meshed with the small-diameter gear 127d. Further, between the high speed clutch gear 129 and the low speed clutch gear 130, a sliding clutch pawl 128 having meshing teeth fixed on both left and right sides is spline-fitted, and the sliding clutch pawl 128 includes A shift fork 106 is fitted, the shift fork 106 is externally fitted so as to be movable on the fork shaft 107, and is linked and interlocked with an operating means (not shown).
[0043]
Here, by operating the operating means to slide the sliding clutch pawl 128 to the right and engaging the meshing teeth of the sliding clutch pawl 128 with the meshing teeth of the high speed clutch gear 129, the reverse shaft 67 Can be transmitted at high speed as follows: large-diameter gear 127b → high-speed clutch gear 129 → sliding clutch pawl 128 → interchange gear shaft 68 → fixed gear 131. Conversely, by sliding the sliding clutch pawl 128 to the left and engaging the meshing teeth of the sliding clutch pawl 128 with the meshing teeth of the low speed clutch gear 130, the driving force input to the reverse shaft 67 is The small-diameter gear 127d → the low-speed clutch gear 130 → the sliding clutch pawl 128 → the inter-shaft transmission shaft 68 → the fixed gear 131 can transmit at low speed.
[0044]
Further, as shown in FIGS. 9 and 11, a cylinder 108 is loosely fitted on the right half of the PTO output shaft 64, and a spline-fitted sliding gear 132 is provided on the outer periphery of the cylinder 108. A loose fitting gear 133 that is always meshed with the three gears 131c is externally fitted. A shift fork 105 is fitted to the sliding gear 132. The shift fork 105 is externally fitted on the fork shaft 107 so as to be movable left and right, and is linked and interlocked with operation means (not shown). .
[0045]
Further, a PTO clutch 83 that connects and disconnects the driving force to the PTO output shaft 64 is provided on the left side of the cylindrical body 108. In the PTO clutch 83, a sliding clutch pawl 134 having engagement teeth fixed on the right side surface is spline-fitted to the PTO output shaft 64 and fixed to the left end of the cylinder 108 by a pressing spring 111. The clutch gear 135 is urged in a direction to engage with the meshing teeth. Further, the fork 109 is fitted to the sliding clutch pawl 134, and the fork 109 is pivotally supported by the transmission case 6. It is connected to. The planting elevating lever 77 that also serves as a PTO clutch lever is linked to the operation shaft 110.
[0046]
Here, when the sliding gear 132 is slid to the left and the protruding portion 132a from the left side surface of the sliding gear 132 is engaged with the receiving hole portion 133a opened in the loose fitting gear 133, the small diameter until then. The driving force transmitted from the first gear 131a or the second gear 131b → sliding gear 132 → cylinder 108 is a large-diameter third gear 131c → free fitting gear 133 → sliding gear 132 → cylinder 108. Accordingly, the rotation speed of the cylinder 108 can be changed.
[0047]
Then, by operating the planting lift lever 77 to slide the sliding clutch pawl 134 to the left, the engagement teeth of the sliding clutch pawl 134 and the engagement teeth of the clutch gear 135 of the cylindrical body 108 are engaged. The PTO clutch 83 is formed so that the power transmission path of the cylinder 108 → the clutch gear 135 → the sliding clutch pawl 134 → the PTO output shaft 64 can be cut off.
[0048]
Next, various configurations relating to the rear axle case 38 will be described with reference to FIGS. 13 to 17. First, a detailed configuration of power transmission in the rear axle case 38 will be described. As shown in FIG. 13, a boss portion 125 is fixed to the left and right center portion of the clutch shaft 35, and the driven sprocket 126 is fixed to the outer peripheral surface of the boss portion 125, and the chain 80 is wound around the boss portion 125. In addition, sliding gears 257 are spline-fitted to the clutch shafts 35 on the left and right sides of the boss portion 125. A gear 259 is engaged with the sliding gear 257, and the gear 259 is fixed to the inner end portion of the intermediate shaft 31 to which the reduction gear 32 is fixed.
[0049]
The sliding gear 257 is fitted with a fork fixed to an operation shaft 260 pivotally supported on the upper surface of the mission case 6, and an arm 261 fixed to the upper portion of the operation shaft 260 is rotated to operate the operation shaft 260. Is rotated so that the sliding gear 257 is slid. When the sliding gear 257 is slid inward, the inner side of the sliding gear 257 is engaged in the boss portion 125 to transmit power, and the rear wheel drive shaft 69 is driven. On the other hand, when the sliding gear 257 is slid outward, the engagement between the boss portion 125 and the sliding gear 257 is disengaged and the transmission of power is disengaged, and at the same time, the sliding gear 257 is formed at the outer end portion. The brake 256 constituted by the pad and the clamping body is operated, the rotation of the sliding gear 257 is braked, and the rotation of the rear wheel drive shaft 69 is stopped. The side clutch mechanism 79 is formed.
[0050]
In such a configuration, the driving force transmitted from the main transmission shaft 61 to the driven sprocket 126 via the chain 80 is driven sprocket 126 → boss portion 125 → side clutch mechanism 79 → gear 259 → intermediate shaft 31 → deceleration. It is transmitted as gear 32 → reduction gear 33 → rear wheel drive shaft 69.
[0051]
Next, the structure inside the rear axle case 38 will be described. Here, as shown in FIGS. 18 (a) and 18 (b), as described above, a space for the center float is secured below the mission case 250 so that the center float need not be retracted backward. A method is conceivable. For this purpose, the intermediate axle 253 is greatly extended to the left and right, and the rear axle portion 251 is formed into a portal shape. However, in order to do so, the two intermediate gears 255 on the intermediate shaft 253 must also be configured with very wide gears, which inevitably increases parts costs and increases the weight of the aircraft. was there.
[0052]
On the other hand, as shown in FIGS. 13 and 14, the intermediate shaft 31 is composed of two members, a left intermediate shaft 23 and a right intermediate shaft 24. Both the left and right intermediate shafts 23 and 24 are provided. The side clutch shaft 35 extends outward, and its extended end is pivotally supported on the inner wall of the front portion of the final case 16. The reduction gear 32 is externally fitted and fixed to the extended end, and the rear wheel drive shaft is located at a position separated rearward by an amount occupied by the reduction gear 32 and the reduction gear 33 meshing with the reduction gear 32. 69 is installed horizontally.
[0053]
With such a configuration, the rear axle case 38 protrudes obliquely downward and rearward from the side extending portion 263 for inserting the left and right intermediate shafts 23 and 24 and the extending end of the side extending portion 263. It is formed of a rear extension 264 and has a portal shape in plan view and rear view. Further, the reduction gear 32 and the reduction gear 33 are accommodated in the opening on the side surface of the rear extension 264, and the outer ends of the intermediate shafts 23 and 24 and the rear wheel drive shaft 69 are connected to the outside. The final case 16 that pivots is covered.
[0054]
That is, a mission case 6 extending in the front-rear direction is provided at the center of the left and right of the aircraft, and a front axle case 37 that is a front axle portion and a rear axle case 38 that is a rear axle portion are provided on the front and rear portions of the mission case 6, respectively. In a passenger rice transplanter in which the front axle case 37 and the rear axle case 38 are formed integrally with the transmission case 6, power is transmitted from the side clutch shaft 35 to the rear wheel drive shaft 69 in the rear axle case 38. The intermediate shaft 31 is divided into left and right parts, and both the left and right intermediate shafts 23 and 24 are extended outward from the side clutch shaft 35, so that the intermediate shaft can be moved without enlarging the intermediate gear. Manufactures a gate-shaped rear axle that can be extended to the side and has a low-cost and lightweight construction. It is kill the. By adopting such a portal shape, the leveling center float 97 that holds the planting part 9 at a certain height is less susceptible to interference by the lower surface of the rear axle, as will be described later. Since the part 9 can be close to the traveling vehicle 1, the front-rear length of the airframe can be shortened to improve the front-rear balance of the airframe. Furthermore, even when the field is shallow, the front of the center float 97 is not cut by the lower surface of the mission case 6, and the planting depth adjustment sensor provided in the center float 97 does not operate and detects an incorrect depth. The planting depth accuracy is improved.
[0055]
As shown in FIG. 13, a holding member 262 such as a cylindrical collar is interposed between the left and right intermediate shafts 23, 24, and tapered portions are formed on inner peripheral surfaces of both side end portions of the holding member 262. 262a and 262a are formed, and tapered portions 23a and 24a are formed on the outer peripheral surface of the holding member side end of the left and right intermediate shafts 23 and 24, and the inner ends of the left and right intermediate shafts 23 and 24 are the holding members 262. It can be inserted into and held. At the same time, an inner concave portion of the gear 259 is externally fitted to the insertion portion, and the gear 259 can also be supported by the holding member 262.
[0056]
In such a configuration, when the rear axle case 38 is assembled, the holding member 262 is interposed between the left and right rear axle cases 38 without the left and right intermediate shafts 23 and 24, and the gear 259 is attached to the holding member 262. In addition to external fitting and support, the rear wheel drive shaft 69, the reduction gear 33, and the like can be mounted, and the degree of freedom during assembly is greatly improved.
[0057]
That is, a holding member 262 is provided between the left and right intermediate shafts 23 and 24, and a gear 259 that is an intermediate gear is provided across the holding member 262 and the intermediate shafts 23 and 24. Even if it is not, the assembly can be easily performed by temporarily fixing the gear 259 using the holding member 262, so that the assemblability is improved, and the tilt of the gear 259 can be reliably prevented even after the assembly. The durability can be improved.
[0058]
Further, the right and left end portions of the holding member 262 and the holding member side end portions of the intermediate shafts 23 and 24 can be fitted to each other. Part 262a, 262a, 23a, and 24a are formed so that each taper can be formed even when assembled from the opening of the mating surface of the rear axle case 38 and the final case 16. Part Serves as a guide, so that the intermediate shafts 23 and 24 can be reliably inserted into the rear axle case 38, and the assemblability is further improved.
[0059]
In addition, a concave groove 280 is formed on the outer peripheral surface in the vicinity of the inner end of the intermediate shafts 23 and 24 which can be easily replaced, and the weakest part in the drive system is reduced by reducing the cross-sectional area of the intermediate shafts 23 and 24. Provided. As a result, even if a sudden load or the like is applied to the drive system, the stress can be concentrated on the weakest portion to cause preferential damage. As the weakest part, in addition to the groove part as in the present embodiment, it may be a part where the axial cross section is reduced by a hole or a slit, or a part using a low-strength material, If real intensity falls, it will not be specifically limited.
[0060]
In other words, since the groove 280, which is the weakest part of the drive system, is intentionally provided on the intermediate shafts 23, 24, which are easily replaceable parts, the position where the drive system is damaged due to a sudden load can be freely controlled. In addition, by making it possible to easily replace the part that provides the weakest part, it is possible to avoid unnecessary increase in the strength of the drive system, reduce the weight of the part, reduce costs, and maintainability and repair in the event of damage. This can greatly improve the performance.
[0061]
As shown in FIGS. 13 and 14, the mission case 6 is divided into left and right halves, and each of the half-split mission cases 6a and 6b is manufactured by an aluminum die casting method. Here, the aluminum die casting method is a kind of precision casting method in which a molten metal of aluminum or an aluminum alloy is pressed into a mold to obtain a casting. The dimensions are accurate, almost no finishing is required, and mechanical properties are excellent. Therefore, it is suitable for mass production. In the half-split transmission cases 6a and 6b, a partition wall 265 is provided in the lateral extension portion 263 in the vertical direction, and the side extension portion 263 is separated by the partition wall 265 into the front chamber 263a and the rear chamber 263b. It can be divided into two parts.
[0062]
With such a configuration, the molten metal injected from the mold gate of the half transmission case flows into the front chamber 263a and the rear chamber 263b, which are divided and narrowed, to every corner without interruption. Therefore, a sound casting with no defects such as nests and segregation and unsolidified portions can be obtained.
[0063]
That is, a mission case 6 extending in the front-rear direction is provided at the center of the left and right of the aircraft, and a front axle case 37 that is a front axle portion and a rear axle case 38 that is a rear axle portion are provided on the front and rear portions of the mission case 6. In the passenger rice transplanter in which the front axle case 37 and the rear axle case 38 are integrally formed with the transmission case 6, the transmission case 6 manufactured by aluminum die casting is used, and the rear axle case 38 includes the rear axle case 38. Since the partition wall 265 which can divide the side extension part 263 which is the right and left extension part of the axle case 38 is provided, the hot water property when the transmission case 6 is manufactured by aluminum die casting is greatly improved, and nests, segregation, etc. A healthy mission case 6 with no defects or unsolidified portions can be obtained.
[0064]
Further, a reinforcing member 266 is provided inside the gate shape of the rear axle case 38 formed in the gate shape. That is, it is configured in an L shape in a plan view between the inner side surfaces of the laterally extending portion 263 and the rearward extending portion 264, more specifically, on a surface passing through the shafts of the intermediate shafts 23 and 24 and the rear wheel drive shaft 69. A plate-shaped reinforcing member 266 is interposed. The reinforcing member 266 has a narrower front-rear width at the center of the left and right sides of the transmission case 6 to make it difficult for the center float 97 to interfere. By providing the reinforcing member 266 in this way, the connection between the side extending portion 263 and the rear extending portion 264 is strengthened, and the rigidity of the entire rear axle case 38 having a gate shape is increased. However, the side extension part 263 and the back extension part 264 can also be set as the reinforcement structure which connected diagonally with the link etc.
[0065]
That is, since the reinforcing member 266 is provided on the inner side portion of the rear axle case 38 which is the rear axle portion, the strength of the gate-shaped rear axle case 38 can be secured, and the rear axle case due to overloading can be secured. Thus, troubles such as breakage and deformation of 38 can be prevented.
[0066]
Next, the positional relationship between the rear axle case 38 and the center float 97 will be described. As shown in FIGS. 15 and 16, the planting transmission frame 92 includes transmission pipes 268 and 269 arranged in the front-rear direction parallel to the left and right, and lateral connection pipes 272 that are connected via cross-shaped pipe joints 270 and 271. A support plate 273 projects from the side surface of the cross-shaped pipe joint 270 disposed at the front portion of the left transmission pipe 268, and projects upward from the right front portion of the lateral connection pipe 272. A support plate 274 is provided so as to protrude in parallel with the support plate 273, and a connecting member 275 for fitting the rolling fulcrum shaft 17 is disposed in front of the left and right central portions of the horizontal connecting pipe 272. It is connected to the hitch 94 so as to be rotatable left and right.
[0067]
At the bottom of the planting transmission frame 92, a fulcrum shaft 267 is installed horizontally in accordance with the widths of the left and right side floats 98 and 99. The fulcrum shaft 267 is a U-shaped mounting plate (not shown). The upper end of the mounting plate is fixed to the lower part of the support plates 273 and 274 with a bolt or the like, and the fulcrum shaft 267 is supported by the planting transmission frame 92.
[0068]
An operation arm 276 protrudes in front of the fulcrum shaft 267, and a planting depth setting lever 277 is provided upward from the rear end of the operation arm 276. The operator operates the planting depth setting lever 277. Easy to adjust and easy to adjust. Further, support arms 278, 278... Project from the appropriate position of the fulcrum shaft 267 toward the rear of each float, and the rear of each float is pivoted to the rear of the support arms 278, 278. It is supported. A sensor link 279 for detecting the distance between the planting part and the rice field is disposed on the front part of the center float 97, supported by the operation arm 276, and connected to the sensor link 279. A planting depth is detected and adjusted by a sensor (not shown).
[0069]
As shown in FIG. 17, the front end of the center float 97 configured as described above is located below the rear wheel drive shaft 69 located at the rear end of the transmission case 6. In order to obtain such an arrangement, the length of the top link 11 and the lower link 12 of the elevating link mechanism 10 is made shorter than that of the prior art, and the rear axle case 37 is seen in plan view and rear view as described above. The rear loci case 38 is configured so that the lifting locus 30 from the low position 58 to the high position 59 of the center float 97 does not overlap the rear lower portion 6c of the rear axle case 38.
[0070]
With such a configuration, when the planting part 9 is raised and lowered, the front end of the center float 97 can be raised and lowered close to the rear part avoiding the rear axle case 38, and the center float 97 can be made larger as in the conventional case. There is no need to evacuate backwards. Further, as described above, an opening is provided in the outer surface of the rear extension 264 of the rear axle case 38, and the openings 23, 24 and the rear wheel drive shaft 69 are provided in the opening from the outer side. The final case 16 that pivotally supports the outer end of the cover is covered.
[0071]
That is, a mission case 6 extending in the front-rear direction is provided at the center of the left and right of the aircraft, and a front axle case 37 that is a front axle portion and a rear axle case 38 that is a rear axle portion are provided on the front and rear portions of the mission case 6. In the riding rice transplanter in which the front axle case 37 and the rear axle case 38 are formed integrally with the transmission case 6, the rear axle case 38 is formed in a gate shape in plan view and rear view. The leveling center float 97 that holds the portion 9 at a constant height is less susceptible to interference by the lower surface of the rear axle, and the planting portion 9 can be brought close to the traveling vehicle 1. As a result, the front-rear balance of the aircraft can be improved. Further, even when the farm field is shallow, the front of the center float 97 is not excavated by the lower surface of the mission case 6, and the planting depth adjustment sensor connected to the center float 97 does not detect the farm scene by mistake. The planting depth accuracy is also improved.
[0072]
Further, since the final case 16 is provided in the rear axle case 38, it is possible to easily assemble components such as the intermediate shafts 23 and 24 in the rear axle case 38 from the side of the machine body by simply attaching and detaching the final case 16. It becomes possible to disassemble, and maintenance and assembly are greatly improved.
[0073]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the following effects can be obtained.
As in claim 1, a mission case extending in the front-rear direction is provided at substantially the center of the left and right sides of the fuselage, and a front axle portion and a rear axle portion are provided at the front and rear portions of the mission case, respectively. In the riding rice transplanter in which the transmission part is formed integrally with the transmission case, the intermediate shaft that transmits power from the side clutch shaft to the rear wheel drive shaft in the rear axle is configured to be divided into left and right parts, and Since both shafts are extended outward from the side clutch shaft, the intermediate shaft can be extended laterally without enlarging the intermediate gear, and a reduction gear is arranged at the outer end of the intermediate shaft. Thus, the rear axle portion can be configured in a gate shape, and the gate-shaped rear axle portion can be manufactured at low cost and light weight. By adopting such a portal shape, the leveling center float that holds the planting part at a certain height becomes less susceptible to interference by the lower surface of the rear axle part, and the planting part is used as a traveling vehicle. Because it can be close, the front and rear length of the aircraft can be shortened to improve the front and rear balance of the aircraft. The connected planting depth adjustment sensor does not erroneously detect the field scene, and the planting depth accuracy is improved.
[0074]
Also, a holding member is provided between the left and right intermediate shafts, and an intermediate gear is provided across the holding member and the intermediate shaft. Therefore, even if there is no left and right intermediate shaft, the intermediate gear can be easily assembled by temporarily fixing it using the holding member, so that the assembly is improved, and the intermediate gear can be reliably prevented from falling after assembly. It is possible to improve durability.
[0075]
As in claim 2, the claim 1 Tapers that can be fitted to the left and right ends of the holding member and the holding member side end of the intermediate shaft Part Therefore, even when assembling from the opening of the mating surface of the rear axle and final case, each taper serves as a guide, allowing the intermediate shaft to be securely inserted into the rear axle, further improving assembly. To do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall side view of a riding rice transplanter according to the present invention.
FIG. 2 is also a plan view.
FIG. 3 is a schematic perspective view of a transmission case to a vehicle body frame.
FIG. 4 is a schematic perspective view between an engine and a transmission case.
FIG. 5 is a left side view of the entire mission case.
FIG. 6 is a left side view of the front part of the mission case.
FIG. 7 is a left side view of the rear part of the mission case.
FIG. 8 is a plan developed sectional view of the entire mission case.
FIG. 9 is a plan developed sectional view of the front part of the mission case.
FIG. 10 is a plan developed sectional view of the rear part of the mission case.
FIG. 11 is a developed plan sectional view showing a power transmission configuration from the input shaft to the PTO output shaft at the front of the mission case.
FIG. 12 is a developed plan sectional view showing a power transmission configuration from the sub-transmission shaft to the main transmission shaft at the front of the transmission case.
FIG. 13 is a plan developed sectional view of the rear part of the mission case showing the planar shape and planar structure of the rear axle part.
FIG. 14 is a rear view of a mission case showing a rear shape of a rear axle portion.
FIG. 15 is a plan view of a float support part.
FIG. 16 is a side view of the same.
FIG. 17 is a side view of the planting portion showing the lift locus of the center float when the planting portion is lifted.
FIG. 18 is an explanatory view showing the structure of a rear axle portion of a conventional passenger rice transplanter, (a) is a side view of the rear axle portion, and (b) is a plan view of the same.
[Explanation of symbols]
6 Mission case
23a / 24a / 262a Taper
31 (23 ・ 24) Intermediate shaft
35 Side clutch shaft
37 Front axle
38 Rear axle
69 Rear wheel drive shaft
259 Intermediate gear
262 Holding member