JP4440021B2 - 内燃機関の筒内圧検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の筒内圧を検出し、該検出した筒内圧の演算処理を行う筒内圧検出装置に関する。
特許文献1には、内燃機関のクランク角1度毎に筒内圧センサの出力をサンプリングし、クランク角2度毎にA/D変換を行って、検出圧力値をディジタルデータに変換し、演算装置において、ディジタル化された検出筒内圧から、図示平均有効圧Pmiを算出する技術が示されている。
特許第2695243号公報
例えば4気筒の機関において、全気筒に筒内圧センサを設けて、クランク角2度毎に筒内圧の検出(A/D変換)を行う場合、4つの筒内圧センサにそれぞれに対応させてA/D変器を設ける必要がある。また各A/D変換器から出力されるディジタル値の数が増加するため、そのディジタル値を記憶するために必要なメモリの容量もかなり大きなものとなる。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、必要なA/D変換器の数及びメモリ容量を低減することができる内燃機関の筒内圧検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、複数の気筒を有する内燃機関(1)の各気筒に設けられ、筒内圧を検出する筒内圧センサ(2)と、該筒内圧センサ(2)の出力をディジタル値に変換するA/D変換器(23,24)とを備える内燃機関の筒内圧検出装置において、前記筒内圧センサ(2)の出力が入力され、前記筒内圧センサ出力の一部を選択して前記A/D変換器(23,24)に入力する切換手段(21,22,13,31)を備え、前記機関の無負荷運転状態でない通常運転状態において、前記切換手段(21,22,13,31)は、圧縮行程及び爆発行程における検出筒内圧データである燃焼筒内圧データを選択し、前記機関の無負荷運転状態において、前記切換手段は、排気行程の開始時点から吸気行程の終了時点までの期間における検出筒内圧データであるポンプ損失データを選択し、前記燃焼筒内圧データとポンプ損失データとに基づいて、着火時期(CAFR)及び出力トルク(TRQ)の少なくとも一方を算出することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の筒内圧検出装置において、前記切換手段は、1つのサンプリング時期において所定切換時間(TSW)間隔で、前記複数の気筒に設けられた筒内圧センサの出力を順次選択して出力し、かつ所定クランク角(CASW)毎に前記選択の順序を変更することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、通常運転状態においては、圧縮行程及び爆発行程における検出筒内圧データである燃焼筒内圧データが選択される一方、無負荷運転状態においては、排気行程の開始時点から吸気行程の終了時点までの期間における検出筒内圧データであるポンプ損失データが選択され、A/D変換器に入力される。このように、2つの行程に限定して検出することにより、A/D変換器の数及び必要なメモリ容量を1/2とすることができる。また燃焼筒内圧データとポンプ損失データとに基づいて、着火時期及び出力トルクの少なくとも一方が算出されるので、実際の着火時期及び/または出力トルクを精度よく算出することができる。
請求項に記載の発明によれば、複数の筒内圧センサ出力のうちの1つが切換手段により、1つのサンプリング時期において順次選択されて、A/D変換器に入力される。したがって、1つのA/D変換器ですべての気筒の全行程の筒内圧データを取り込むことができる。さらに所定クランク角度間隔で、筒内圧センサ出力の選択順序が変更されるので、例えば各サンプリング時期において、爆発行程にある気筒の筒内圧センサ出力を最初に選択することにより、爆発行程における筒内圧検出時期について、切換手段における切換に伴う時間遅れの影響を無くすことができる。すなわち、各サンプリング時期における筒内圧検出時期は、切換に伴う時間遅れがあるため、例えば4気筒の内燃機関で、#1気筒、#3気筒、#4気筒、#2気筒の順に選択すると、#3気筒、#4気筒、及び#2気筒の筒内圧検出時期は、それぞれ前記所定切換時間の1倍、2倍、及び3倍だけ遅れるが、最初に検出を行う気筒を順次変更することにより、例えば爆発行程における筒内圧検出時期について、切換に伴う時間遅れの影響を無くすことができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態にかかる内燃機関の筒内圧検出装置の構成を示す図である。4気筒のディーゼル内燃機関(以下「エンジン」という)1の各気筒には、筒内圧PCYLを検出する筒内圧センサ2が設けられている。本実施形態では、筒内圧センサ2は、各気筒に設けられるグロープラグと一体に構成されている。筒内圧センサ2の検出信号は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)4に供給される。またエンジン1には、クランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ3が設けられている。クランク角度位置センサ3は、クランク角1度毎にパルスを発生し、そのパルス信号はECU4に供給される。クランク角度位置センサ3は、さらに各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではクランク角180度毎に)TDCパルスを出力する。また、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角度位置で気筒判別用のCYLパルスを出力する気筒判別センサ7が設けられており、CYLパルスは、ECU4に供給される。
ECU4は、エンジン1の各気筒の燃焼室に設けられた燃料噴射弁6の制御信号を駆動回路5に供給する。駆動回路5は、燃料噴射弁6に接続されており、ECU4から供給される制御信号に応じた駆動信号を、燃料噴射弁6に供給する。これにより、ECU4から出力される制御信号に応じた燃料噴射時期において、前記制御信号に応じた燃料噴射量だけ燃料が噴射される。
ECU4は、チャージアンプ部10と、A/D変換部11と、パルス生成部13と、CPU(Central Processing Unit)14と、CPU14で実行されるプログラムを格納するROM(Read Only Memory)15と、CPU14が演算結果などを格納するRAM(Random Access Memory)16とを備えている。筒内圧センサ2の検出信号は、A/D変換部11に入力され、クランク角度位置センサ3から出力されるパルス信号、及び気筒判別センサ7から出力されるCYLパルスは、パルス生成部13に入力される。
筒内圧センサ2の出力は、筒内圧PCYLの変化率を示す信号であるため、チャージアンプ部10は、筒内圧センサ出力信号を積分しつつ増幅する。
A/D変換部11は、バッファ12を備えており、チャージアンプ部10から入力される検出信号をディジタル値に変換し、バッファ12に格納する。より具体的には、A/D変換部11には、パルス生成部13から、クランク角1度周期のパルス信号(以下「1度パルス」という)PLS1が供給されており、この1度パルスPLS1の周期で筒内圧検出信号をサンプリングし、ディジタル値に変換してバッファ12に格納する。A/D変換部11には、さらに後述する切換信号SWC1及びSWC2が、パルス生成部13から供給される。
一方、CPU14には、パルス生成部13から、クランク角6度周期のパルス信号PLS6が供給されており、CPU14はこの6度パルスPLS6の周期でバッファ12に格納されたディジタル値を読み出す処理を行う。すなわち、本実施形態では、A/D変換部11からCPU14に対して割り込み要求を行うのではなく、CPU14が6度パルスPLS6の周期で読出処理を行う。CPU14には、パルス生成部13から、TDCパルス及びCYLパルスも供給される。なお、CPU14は、6度パルスPLS6の周期に基づいてエンジン回転数NEを検出する。
図2は、A/D変換部11の構成を説明するための図であり、A/D変換部11は、第1及び第2のスイッチ回路21,22と、第1及び第2のA/D変換器23,24とを備えている。第1のスイッチ回路21には、#1気筒に設けられた筒内圧センサの出力から得られる検出筒内圧PCYL#1、及び#4気筒に設けられた筒内圧センサの出力から得られる検出筒内圧PCYL#4が入力される。第2のスイッチ回路22には、#3気筒に設けられた筒内圧センサの出力から得られる検出筒内圧PCYL#3、及び#2気筒に設けられた筒内圧センサの出力から得られる検出筒内圧PCYL#2が入力される。第1のA/D変換器23は、第1のスイッチ回路21により選択された筒内圧検出信号をディジタル値に変換し、バッファ12に出力する。第2のA/D変換器24は、第2のスイッチ回路22により選択された筒内圧検出信号をディジタル値に変換し、バッファ12に出力する。
第1のスイッチ回路21は、切換信号SWC1により切り換えられる。切換信号SWC1は、#1気筒の圧縮行程及び爆発行程において高レベルとなり、#4気筒の圧縮行程及び爆発行程において低レベルとなるパルス信号である。すなわち、切換信号SWC1が高レベルのときは、第1のスイッチ回路21は、端子a側に接続され、#1気筒の検出筒内圧PCYL#1を出力する一方、切換信号SWC1が低レベルのときは、第1のスイッチ回路21は、端子b側に接続され、#4気筒の検出筒内圧PCYL#4を出力する。
第2のスイッチ回路22は、切換信号SWC2により切り換えられる。切換信号SWC2は、#3気筒の圧縮行程及び爆発行程において高レベルとなり、#2気筒の圧縮行程及び爆発行程において低レベルとなるパルス信号である。すなわち、切換信号SWC2が高レベルのときは、第2のスイッチ回路22は、端子a側に接続され、#3気筒の検出筒内圧PCYL#3を出力する一方、切換信号SWC2が低レベルのときは、第2のスイッチ回路22は、端子b側に接続され、#2気筒の検出筒内圧PCYL#2を出力する。
以上のように本実施形態では、各気筒の圧縮行程及び爆発行程における検出筒内圧を選択してA/D変換するようにしたので、必要なA/D変換器の数及びメモリの容量を1/2とすることができる。
図3は、検出筒内圧に基づいて実際の着火時期CAFR及び実際の出力トルクTRQを算出する燃焼状態判定部の構成を示す機能ブロック図である。この図に示す各ブロックの機能は、実際には、RAM16を用いたCPU14の演算処理により実現される。
図3に示す燃焼状態判定部は、運転状態判定部31、スイッチ32、燃焼筒内圧取込部33、ポンプ損失データ取込部34、着火時期演算部35、及び出力トルク演算部36を備えている。
運転状態判定部31は、エンジン回転数NE及び燃料噴射時間TINJに基づいて、エンジンの無負荷運転状態を判定し、無負荷運転時に高レベルとなる切換信号SWNLを出力する。スイッチ32は、切換信号SWNLが低レベルであるときは端子aに接続され、切換信号SWNLが高レベルであるときは端子bに接続される。切換信号SWNLは、パルス生成部13にも供給される。パルス生成部13は、切換信号SWNLが高レベルのときは、切換信号SWC1及びSWC2に代えて、図2に示す反転切換信号SWC1i及びSWC2iを生成する。これにより、切換信号SWNLが高レベルである無負荷運転状態では、各気筒の排気行程及び吸気行程における検出筒内圧データがA/D変換され、取り込まれる。
燃焼筒内圧取込部33は、無負荷運転状態でない通常の運転状態において(切換信号SWNLが低レベルであるときに)、圧縮行程及び爆発行程における検出筒内圧データ(以下「燃焼筒内圧データ」という)を取り込む。ポンプ損失データ取込部34は、無負荷運転状態において(切換信号SWNLが高レベルであるときに)、排気行程及び吸気行程における検出筒内圧データを取り込む。無負荷運転状態における排気行程及び吸気行程の検出筒内圧データ(以下「ポンプ損失データ」という)により、排気と吸気に起因するエネルギ損失を検出することができる。
燃焼筒内圧取込部33及びポンプ損失データ取込部34により取り込まれたデータは、着火時期演算部35及び出力トルク演算部36に供給される。着火時期演算部35は、燃焼筒内圧データ及びポンプ損失データに基づいて、実際の着火時期CAFRを算出し、出力トルク演算部36は、燃焼筒内圧データ及びポンプ損失データに基づいて、出力トルクTRQを算出する。
図4は、出力トルク演算部36における演算を説明するための図であり、図の横軸は燃焼室の容積Vである。図の領域Aは、燃焼筒内圧データに対応する領域であり、領域Bはポンプ損失に対応する領域である。出力トルク演算部36は、領域Aの面積から領域Bの面積を減算することにより、出力トルクTRQを算出する。
以上のように本実施形態では、エンジンの無負荷運転状態においては、排気行程及び吸気行程における筒内圧データであるポンプ損失データを取り込むようにしたので、実際の着火時期CAFR及び出力トルクTRQを正確に算出することができる。
なお、図3には、#1気筒及び#4気筒の検出筒内圧PCYL#1及びPCYL#4に基づく演算を行う部分のみ示したが、#3気筒及び#2気筒の検出筒内圧PCYL#3及びPCYL#2についても同様の処理が行われ、実際の着火時期CAFR及び出力トルクTRQが算出される。
本実施形態では、運転状態判定部31、パルス生成部13及びスイッチ回路21及び22が切換手段を構成する。
(変形例)
図5及び図6は、上述した実施形態の変形例を説明するための図である。この変形例では、第1及び第2のスイッチ回路21,22には、切換信号SWC1,SWC2に代えて、図5に示す第3及び第4の切換信号SWC3及びSWC4が供給される。ECU4には、図6に示す切換信号生成部17が設けられており、第3及び第4の切換信号SWC3及びSWC4は、切換信号生成部17で生成される。
切換信号生成部17には、4つの気筒に設けられた燃料噴射弁6を開弁させる燃料噴射制御信号INJ#1〜INJ#4が供給されており、これらの燃料噴射制御信号INJ#1〜INJ#4の立ち上りのクランク角CA1,CA2,CA3,及びCA4において、反転するように切換信号SWC3及びSWC4が生成される。すなわち、第3の切換信号SWC3は、#2気筒の燃料噴射制御信号INJ#2の立ち上りのクランク角CA2において、低レベルから高レベルに変化し、#3気筒の燃料噴射制御信号INJ#3の立ち上りのクランク角CA3において、高レベルから低レベルに変化する。また、第4の切換信号SWC4は、#1気筒の燃料噴射制御信号INJ#1の立ち上りのクランク角CA1において、低レベルから高レベルに変化し、#4気筒の燃料噴射制御信号INJ#4の立ち上りのクランク角CA4において、高レベルから低レベルに変化する。
すなわち、図5に示す例では、#2気筒の燃料噴射開始時期CA2において、次に燃料噴射を行う#1気筒の筒内圧PCYL#1の取り込みを開始し、#1気筒の燃料噴射開始時期CA1において、次に燃料噴射を行う#3気筒の筒内圧PCYL#3の取り込みを開始し、#3気筒の燃料噴射開始時期CA3において、次に燃料噴射を行う#4気筒の筒内圧PCYL43の取り込みを開始し、#4気筒の燃料噴射開始時期CA4において、次に燃料噴射を行う#2気筒の筒内圧PCYL#2の取り込みを開始するように、スイッチ回路21及び22が制御される。
このように生成される切換信号SWC3及びSWC4を用いることにより、各気筒の圧縮行程及び爆発行程における筒内圧を検出することができる。
また、各気筒の筒内圧の最大値PCYLMAXのみを検出することが必要な場合には、各気筒の燃料噴射開始時期からその気筒の筒内圧の取り込みを開始し、クランク角で180度より短い期間で1気筒当たりのデータ取り込みを終了することにより、A/D変換器の数、及び必要なメモリ容量をさらに低減することができる。
本変形例では、切換信号生成部17が筒内圧検出期間設定手段を構成し、スイッチ回路21及び22が検出制御手段を構成する。
(第2の実施形態)
本実施形態は、A/D変換器1つですべての気筒の全行程の検出筒内圧データを取り込むようにしたものである。以下に説明する点以外は、第1の実施形態と同一である。
図7は、第2の実施形態におけるA/D変換部11の構成を示すブロック図である。本実施形態では、A/D変換部11は、4入力1出力のスイッチ回路41と、A/D変換器23と、切換信号生成部42と、バッファ12とを備えている。スイッチ回路41は、4つの筒内圧センサにより検出された筒内圧PCYL#1,PCYL#2,PCYL#3,及びPCYL#4が入力され、これらの検出筒内圧のうちの1つを選択して出力する。スイッチ回路41の出力信号は、A/D変換器23に入力される。切換信号生成部42は、クランク角度位置センサ3から出力される1度パルスPLS1、TDCパルス、CYLパルス、及び切換制御用のクロック信号CLが入力され、これらの入力信号に用いて切換信号SWC5を生成する。スイッチ回路41は、切換信号SW5により切換られる。
以下図8を参照して、スイッチ回路41の切換動作を説明する。本実施形態では、筒内圧のサンプリングは、クランク角1度毎に行われ、図8(a)に示すように各サンプリング時期では、燃料噴射の順序に対応した順序で、すなわち図示例では、PCYL#1,PCYL#3,PCYL#4,PCYL#2の順に、4つの気筒の検出筒内圧が、所定切換時間TSW間隔で順次選択される。
さらに#1気筒の爆発行程の開始クランク角を基準(0度)としたとき、図8(b)に示すように、クランク角0度から179度までの切換は、PCYL#1,PCYL#3,PCYL#4,PCYL#2の順で行い、クランク角180度から359度までの切換は、PCYL#3,PCYL#4,PCYL#2,PCYL#1の順で行い、クランク角360度から539度までの切換は、PCYL#4,PCYL#2,PCYL#1,PCYL#3の順で行い、クランク角540度から719度までの切換は、PCYL#2,PCYL#1,PCYL#3,PCYL#4の順で行う。すなわち、所定クランク角CASW(180度)毎に切換の順序を変更し、爆発行程にある気筒の検出筒内圧を各サンプリング時期の最初に選択するようにしている。
各サンプリング時期において、2,3,及び4番目に選択される筒内圧は、所定切換時間TSWの1倍、2倍、及び3倍の切換遅れ時間を伴って検出されることになるので、上述したように切換順序をクランク角180度毎に変更することにより、爆発行程における筒内圧検出時期については、切換に伴う時間遅れの影響を無くすことができる。
本実施形態では、スイッチ回路41及び切換信号生成部42が、切換手段を構成する。
(第3の実施形態)
本実施形態は、スイッチ回路を使用せずに、2つの筒内圧センサ出力を、1つのA/D変換器によりデジタル値に変換するようにしたものである。
図9は、チャージアンプ部10を構成する差動増幅器51,52と、筒内圧センサ2との接続を示す図である。筒内圧センサ2は、正電極2b及び負電極2cの間に圧電素子2aを挟み込んで構成されている。#1気筒の筒内圧センサ2の正電極及び#4気筒の筒内圧センサ2の正電極は、差動増幅器51の非反転入力に接続され、#1気筒の筒内圧センサ2の負電極及び#4気筒の筒内圧センサ2の負電極は、差動増幅器51の反転入力に接続されている。差動増幅器51の出力信号がA/D変換器23に入力される。すなわち、#1気筒の筒内圧センサ及び#4気筒の筒内圧センサは、該2つの筒内圧センサの出力が加算されて、1つのA/D変換器に入力されるように接続されている。
なお、筒内圧センサ2は、負電極から正電極に向かって、筒内圧が印加されるように取り付けられる。
同様に、#2気筒の筒内圧センサ2の正電極及び#3気筒の筒内圧センサ2の正電極は、差動増幅器52の非反転入力に接続され、#2気筒の筒内圧センサ2の負電極及び#3気筒の筒内圧センサ2の負電極は、差動増幅器52の反転入力に接続されている。差動増幅器52の出力信号がA/D変換器24に入力される。
図11(a)は、#1気筒の筒内圧センサだけの出力波形を示し、同図(b)は、差動増幅器51の入力波形を示す(横軸CAは、クランク角度である)。図11(b)では、#1気筒に対応する波形と、#4気筒に対応する波形とが360度毎に交互に表れる。このように、作動クランク角位相が360度ずれている2つの気筒の筒内圧センサを並列に差動増幅器51に接続することにより、筒内圧変化が大きくなる圧縮行程及び爆発行程における2つの筒内圧センサ出力を交互に1つのA/D変換器23に入力することができる。したがって、必要なA/D変換器の数を1/2とするとともに、第1及び第2の実施形態で必要であったスイッチ回路を無くすことができる。ただし、#1気筒の排気行程及び吸気行程での検出信号が、#4の圧縮行程及び爆発行程の検出信号に重畳(加算)され、#4気筒の排気行程及び吸気行程での検出信号が、#1の圧縮行程及び爆発行程の検出信号に重畳(加算)されるので、これに起因する誤差が検出筒内圧に含まれる。
なお、図9は、筒内圧センサ2がアイソレートタイプ(負電極をエンジン本体に接続しないで使用するタイプ)である場合の接続を示しているが、筒内圧センサ2がエンジンアースタイプ(負電極をエンジン本体に接続して使用するタイプ)である場合には、図10に示すように接続すればよい。
(変形例)
図12は、筒内圧センサ2の出力の接続方法の変形例を示す図である。この例では、#1気筒の筒内圧センサ出力と、#4気筒の筒内圧センサ出力が、互いに極性を逆にして、差動増幅器51に接続されている。すなわち、#1気筒のセンサの正電極及び#4気筒のセンサの負電極が、差動増幅器51の非反転入力に接続され、#1気筒のセンサの負電極及び#4気筒のセンサの正電極が、差動増幅器51の反転入力に接続されている。すなわち、#1気筒の筒内圧センサ及び#4気筒の筒内圧センサは、#1気筒の筒内圧センサの出力から#4気筒の筒内圧センサ出力が減算されて、1つのA/D変換器に入力されるように接続されている。#2気筒及び#3気筒の筒内圧センサも同様に接続されている。
図13(a)及び(b)は、それぞれ#1気筒の筒内圧センサの出力及び#4気筒の筒内圧センサの出力のみを差動増幅器51に入力した場合の検出筒内圧波形(チャージアンプ出力波形)を示す。これらの図の実線が検出筒内圧を示し、破線はノイズ成分を示す。図13(c)は、図12に示すように接続した場合におけるチャージアンプ出力波形を示す。2つの筒内圧センサ出力に含まれるノイズ成分はほぼ同一であるため、チャージアンプ出力では、相殺されて、ノイズ成分が除かれた正確な筒内圧波形を得ることができる。図13(c)の#4気筒に対応する波形部分を反転することにより、図14(d)に示すような本来の検出筒内圧波形が得られる。
本変形例では、2つの筒内圧センサ出力の極性を互いに逆にして1つの差動増幅器に接続するようにしたので、ノイズ成分を相殺した正確な検出筒内圧を得ることができる。換言すれば一方の筒内圧センサ出力から他方の筒内圧センサ出力を減算して1つのA/D変換器に入力するようにしたので、A/D変換器の数を1/2とし、かつ正確な検出筒内圧のデジタル値を得ることができる。
なお、図14に示すように、2つのセンサの作動極性が逆のものを組み合わせて直列に接続するように構成しても、同様の効果を得ることができる。
(他の変形例)
本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、4気筒のディーゼル内燃機関の例を示したが、これに限るものではなく、気筒数の異なるディーゼル内燃機関、あるいはガソリン内燃機関にも、本発明は適用可能である。その場合には、上述した第1の実施形態の変形例では、燃料噴射開始時期に代えて点火時期を基準として、検出筒内圧データの取り込みを開始することが望ましい。
また上述した第3の実施形態では、チャージアンプ部10の入力側で、#1気筒及び#4気筒の筒内圧センサ出力を加算または減算するとともに、#2気筒及び#3気筒の筒内圧センサ出力を加算または減算するようにしたが、各センサの出力信号を別個の増幅器を用いて積分・増幅し、該増幅後において、すなわちチャージアンプ部10の出力側において加算または減算を行って、A/D変換器に入力するようにしてもよい。
また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンの筒内圧検出にも適用が可能である。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関及び気筒内圧検出装置の構成を示す図である。 図1に示すA/D変換部の構成を説明するための図である。 検出筒内圧の基づいて着火時期及び出力トルクを演算するための構成を示すブロック図である。 検出筒内圧に基づく出力トルクの演算手法を説明するための図である。 実施形態の変形例を説明するための図である。 変形例において追加される機能ブロックを示す図である。 本発明の第2の実施形態にかかるA/D変換部の構成を示すブロック図である。 図7のスイッチ回路の切換動作を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態にかかる筒内圧センサの接続を示す図である。 図9に示す接続の変形例を示す図である。 筒内圧センサの出力波形を示す図である。 図9に示す接続の変形例を示す図である。 図12に示す接続を採用した場合のチャージアンプ出力波形を説明するための図である。 図12に示す接続の変形例を示す図である。
符号の説明
1 ディーゼル内燃機関
2 筒内圧センサ
3 クランク角度位置センサ
4 電子制御ユニット
6 燃料噴射弁
11 A/D変換部
13 パルス生成部(切換手段)
14 CPU
17 切換信号生成部(筒内圧検出期間設定手段)
21,22 スイッチ回路(切換手段、検出制御手段)
23,24 A/D変換器
41 スイッチ回路(切換手段)
42 切換信号生成部(切換手段)
51,52 差動増幅器

Claims (2)

  1. 複数の気筒を有する内燃機関の各気筒に設けられ、筒内圧を検出する筒内圧センサと、該筒内圧センサの出力をディジタル値に変換するA/D変換器とを備える内燃機関の筒内圧検出装置において、
    前記筒内圧センサの出力が入力され、前記筒内圧センサ出力の一部を選択して前記A/D変換器に入力する切換手段を備え、
    前記機関の無負荷運転状態でない通常運転状態において、前記切換手段は、圧縮行程及び爆発行程における検出筒内圧データである燃焼筒内圧データを選択し、
    前記機関の無負荷運転状態において、前記切換手段は、排気行程の開始時点から吸気行程の終了時点までの期間における検出筒内圧データであるポンプ損失データを選択し、
    前記燃焼筒内圧データとポンプ損失データとに基づいて、着火時期及び出力トルクの少なくとも一方を算出することを特徴とする内燃機関の筒内圧検出装置。
  2. 前記切換手段は、前記筒内圧センサ出力の1つを選択して前記A/D変換器に入力し、前記切換手段は、1つのサンプリング時期において所定切換時間間隔で、前記複数の気筒に設けられた筒内圧センサの出力を順次選択して出力し、かつ所定クランク角毎に前記選択の順序を変更することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の筒内圧検出装置。
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