JP4439951B2 - 波形管体と接続部片との間の結合部を形成するための方法 - Google Patents

Description

本発明は、らせん形状に波形にされた金属管体の端部と接続部片との間の結合部を形成するための方法に関する。

金属管体の相互の結合部、もしくは、金属管体と接続部片との間の結合部を形成するために、種々の解決策が存在する。従って、上記の構造部材を、互いに、はんだ付けすること、溶接すること、もしくは、ねじ止めすることは一般的である。

壁の薄い金属管体の相互の結合部、もしくは、接続部片との結合部の形成は、問題がある。何故ならば、ねじ止め、または溶接が、僅かな壁厚さであるという理由で、ただ困難にだけ実施可能であり、且つ、はんだ付けが、ただ僅かな金属においてだけ有効であるからである。

更に、
らせん形状に波形にされた壁の薄い金属管体の接続部片に対する接続は、比較的に複雑になる。

スイス連邦特許第５８９ ２４９号明細書（特許文献１）から、波形にされた金属管体の端部を、フランジの内側面に対して圧着することが公知であり、その際、波形部は、平滑にされる。この圧着の際に残留する高い押圧力によって、以前に波形にされた金属管体と、金属フランジとの間に、密な押し嵌め結合部が形成される。結合部のこの様式は、組付け現場において、高い器具に関する経費を必要とし、且つ、隔壁の厚い成形部材を前提条件として必要とする。

波形にされた金属管体のための他の結合部様式は、ドイツ連邦共和国特許第３３ ０２ ４５０号明細書（特許文献２）に記載されている。波形にされた管体の端部の上に支持ブッシュがねじ留めされ、且つ、管状短管が、波形にされた管体の端部内へとねじ留めされる。封隙作用は、この支持ブッシュの内径が、端部に向かって増大している、及び／または、この管状短管の外径が、端部に向かって減少していることによって形成される。この外側ブッシュの内側輪郭の成形工具によって適合された波形管体端部内への、この管状短管のねじ込みの際、この波形管体は、この管状短管と支持ブッシュとの間で封隙される。

ドイツ連邦共和国特許公開第４０ ２７ ８１８号明細書(特許文献３)から、らせん形状に波形にされた金属管体のための接続管継ぎ手が公知であり、この接続管継ぎ手は、波形管体上にねじで固定された、この波形管体端部から突出している平滑な管体延長部を備える外側ブッシュを有している。この平滑な管体延長部は、雌ねじを備えており、この雌ねじ内へと、接続管体部片がねじ込まれる。この接続管体部片は、段差を付けられた端部でもって、波形管体内へと侵入する。この接続管体部片のねじ込みの際、この波形管体の波形部は、端部に押し潰される。封隙作用は、これら最後の波形の山ピッチ内へと挿入された、グラファイトから成る封隙部材によって行われ、この封隙部材が、この波形部の押し潰しの際に変形し、且つ、外側ブッシュの内側壁部に対して、および、この波形管体端部内へと侵入させられ段差を付けられた、管体部材の端部に対して、押圧される。

ドイツ連邦共和国特許公開第３ ３４１ ２９７号明細書（特許文献４）から、波形管体を封隙するための封隙パッキングが公知であり、この封隙パッキングは、２つの、この波形管体上に配設された、相対して移動可能な、且つ、互いの中へ把持するブッシュから成り、これらブッシュの間で、封隙材料を収容するための、この波形管体を囲繞する環状室が形成されている。内側から、この封隙領域に当接する波形管体スリーブが配置されている。封隙材料として、グラファイトが提案されている。

ヨーロッパ特許７７５ ８６５号明細書（特許文献５）から、接続部片でもって、波形管体の端部を結合するための構造部が公知であり、この構造部の場合、この波形管体の端部内へと、支持リングがねじ込まれており、この支持リングの端部が、この波形管体から外へ向かって突出している。この波形管体の端部上に、圧力リングが、この波形管体の端部が突出する程度にねじで固定されている。この接続部片は、圧力リングと共に、封隙室を形成し、この封隙室内において、グラファイトから成る封隙リングが配設されており、この封隙リングが、圧力リング、および接続部片の軸線方向の対向引っ張り（Gegenziehen）によって圧縮されている。
スイス連邦特許第５８９ ２４９号明細書 ドイツ連邦共和国特許第３３ ０２ ４５０号明細書 ドイツ連邦共和国特許公開第４０ ２７ ８１８号明細書 ドイツ連邦共和国特許公開第３ ３４１ ２９７号明細書 ヨーロッパ特許７７５ ８６５号明細書

従って、本発明の根底をなす課題は、らせん形状に波形にされた金属管体のための、接続部材との結合部を供給することであり、この結合部が、簡単な構造部材から成り、特別な工具無しに組付け可能である。特に、組付けの際の労力は、減少されるべきである。

この課題は請求項１に記載された特徴によって解決される。

本発明の利点は、特に、波形管体の内側における封隙リングの配設によって、同じ面加圧の場合の加圧力が、波形管体の外側の表面における封隙リングの配設の場合よりも、著しく小さいという結果になることにある。

更なる利点は、封隙リングの大きさが、より僅かであり、且つ従って、この封隙リングのための経費がより低いことにある。波形管体の内壁における封隙リングの配設は、更に、全結合部が、公知の結合部よりも、著しくコンパクトであることを誘起する。

次に、図において概略的に図示された実施例に基づいて、本発明を詳しく説明する。

図において、下側の半分が、加圧の前の状態を、および、上側の半分が、完成した状態を示している。

先ず第一に、粗いねじ山２ａを有する支持リング２は、波形管体５の平滑に鋸切断された端部内へと、平滑壁状の領域２ｂの一部分が、この波形管体５の端部から外へ向かって突出する程度にねじ込みされる。この平滑壁状の領域２ｂ上に、平滑壁状の領域２ｂの長さよりも幾分短い、グラファイトから成る封隙リング３が押し込まれる。

波形管体５上に、押圧リング１が、この押圧リングの粗いねじ山１ａによって、最後のねじピッチが、この波形管体５の端部でもって終わり、且つ、平滑壁状の領域１ｃが、波形管体端部から突出する程度にねじで固定される。

封隙リング３を覆って金属の管体部片７が敷設される。

接続部片４は、延長部４ａを有しており、この延長部が、波形管体５と平滑壁状の領域２ｂとの間の環状間隙内へと挿入される。

接続部片４のフランジ４ｂ、および押圧リング１のフランジ１ｂ内における詳細には指示されていない穿孔を通って貫通案内されている、締付けボルト６によって、フランジ４ｂ、および１ｂが互いに接近される。これらフランジ１ｂにおける穿孔は、この目的のために、ねじ山を有している。

締付けボルト６の締付けの間じゅう、封隙リング３は、変形され、且つ加圧される。この封隙リング軸線方向、および半径方向の変形の際、この封隙リングは、強固に、支持リング２、波形管体５、管体部片７、並びに接続部片４によって形成された室の壁部に対して当接する。この封隙リング３の材料は、グラファイトである。この封隙リング３の加圧によって、このグラファイトは、１０〜３５％だけ圧縮され、即ち、この封隙リング３の開始容積が、上記の分量だけ低減する。

波形管体５内へと侵入する延長部４ａの、この延長部の自由な端部における特別の形態によって、半径方向の変形および加圧は、支援される。

本発明による結合部は、敷設された波形管体の工事現場において特別な工具無しに、且つ、大きな労力無しに形成され、その際、漏洩状態になることに対する高い信頼性が保証されている。

下側の半分が加圧の前の状態を、および、上側の半分が完成した状態を示した図である。

Claims (3)

1. らせん形状に波形にされた金属管体（５）の端部と接続部片（４、４ａ）との間の結合部を形成するための方法であって、この方法において、
   ａ） 支持リング（２）が、
   前記金属管体（５）の波形部に適合された、前記支持リングの外側の表面の領域に渡って延在する、粗いねじ山を有する領域（２ａ）と、
   前記金属管体（５）の内径より小さな外径を有する平滑壁状の領域（２ｂ）とを有し、
   前記支持リング（２）が、
   前記平滑壁状の領域（２ｂ）の一部が前記金属管体（５）の端部から突出する程度に、前記らせん形状に波形にされた金属管体（５）の端部内へとねじ込まれ、
   ｂ） 押圧リング（１）が、
   前記金属管体（５）の波形部に適合された粗いねじ山を有する領域（１ａ）と、
   フランジ（１ｂ）を有する平滑壁状の領域（１ｃ）とを有し、
   前記押圧リング（１）が、
   前記平滑壁状の領域（１ｃ）が前記金属管体（５）の端部から突出するように、前記金属管体（５）の端部の上へとねじ止めされ、
   ｃ） 前記金属管体（５）の端部の中へと、前記支持リング（２）の平滑壁状の領域（２ｂ）の上で支持される、グラファイトから成る封隙リング（３）が挿入され、
   ｄ） 前記接続部片（４、４ａ）と、前記押圧リング（１）の平滑壁状の領域（１ｃ）との間に、前記封隙リング（３）を覆って敷設される金属の管体部片（７）が配設され、
   ｅ） 前記接続部片（４）が、
   フランジ（４ｂ）と、延長部（４ａ）とを有し、
   前記延長部の断面積が、前記支持リング（２）の平滑壁状の領域（２ｂ）と前記管体部片（７）との間の断面積に相応しており、
   前記接続部片（４）の延長部（４ａ）が、
   前記平滑壁状の領域（２ｂ）と前記管体部片（７）との間のスペース内へと挿入され、
   ｆ） 前記封隙リング（３）が、
   前記押圧リング（１）のフランジ（１ｂ）、および、前記接続部片（４）のフランジ（４ｂ）内における穿孔を通って貫通案内されたねじボルトが前記フランジ（１ｂ、４ｂ）の接近を生じさせることによって、軸線方向および半径方向に変形され、且つ加圧される、
   ことを特徴とする方法。
2. 封隙リング（３）は、金属管体（５）の少なくとも１つの波形部内へと押し嵌めされることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 封隙リング（３）の容積は、１０〜３５％だけ減少されることを特徴とする請求項１または２に記載の方法。

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