JP4438911B2 - コンバイン - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀類の収穫作業などを行う農業用のコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインは車体フレームの下に左右一対のクローラをもつ走行装置を配設し、クローラは広い接地面積を有するので不整地や軟弱な湿田などを自由に走行しながら刈取作業を行うことができる。
【0003】
コンバインの車体の前方には分草具、刈刃などを具備する刈取装置を設け、圃場に植立する穀稈を刈取、整列して供給搬送装置に引き継ぎ、さらにフィードチェンに引き継いで脱穀装置に供給して脱穀、選別する。刈取装置の分草具、刈刃などは刈取フレームに取り付けて動力の伝動を受け、かつ一斉に上下に昇降できる構成である。
【0004】
コンバインが、前進走行しながら刈取脱穀作業を開始すると、圃場の穀稈は刈取装置の前端下部にある分草具によって分草作用を受け、次いで穀稈引起し装置の引起し作用によって倒伏状態から直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取られ、穀稈の供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
【0005】
穀稈の供給搬送装置の後部では扱深さを調節して、フィードチェンから脱穀装置に供給され、脱穀装置において回転する扱胴の扱歯によって脱穀される。そして、脱穀処理物は選別室で選別処理され、脱穀選別した穀粒はグレンタンクに一時貯留し、貯留量が蓄積したらオーガによりコンバインの外部に搬出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
コンバインを用いることにより圃場の穀物の収穫作業、すなわち刈取、脱穀作業は省力化され、かつ能率化されてきた。コンバインによる収穫作業は、コンバインに搭乗するオペレータの運転操作により行われる。オペレータは、各種の運転操作を次々と行わなければならないが、特に圃場に植立する穀稈を適正に刈取るため、ほとんど連続的に穀物の条列に合わせてコンバインの走行方向を操舵し、圃場地面からの適正高さに刈取装置を昇降操作する必要がある。これらの操作は、オペレータにとって肉体的労働強度は低くても、集中力を要求されて精神的労働強度が極めて高くなる。
【0007】
このオペレータの精神的労働強度を軽減するために、コンバイン運転操作の各種の自動化が行われつつあり、刈取装置に刈高超音波センサなどの高さ検出器を取り付けて刈取装置の高さを検出し、刈高さを自動的に制御する方法が開発されている。
【0008】
穀稈を植立する圃場は適当な面積で区画されており、圃場の区画終端では、刈取作業を一旦中止し、刈取装置を上昇してコンバインを旋回する操作を行う必要がある。また刈取作業中でも、圃場に何らかの障害があったような場合には刈取作業を一旦中止し、刈取装置を上昇して、コンバインを後退する操作を行うことがある。これらの刈取装置の上昇操作は、コンバインの旋回操作あるいは後退操作と同時に行う必要があり、この同時操作はオペレータにとって熟練を要し、かなりの作業負担となるので、自動制御により操作する方法が開発されている。この刈終わりにおける刈取装置の自動上昇制御をオートリフト(制御)と呼び、また刈取作業中の後進操作時の刈取装置の自動上昇制御をバックリフト(制御)と呼んでいる。
【0009】
従来、オートリフトとバックリフトにおける刈取装置の上昇高さは同一としていたので、刈取装置上昇高さを低く設定した場合には、湿田で後退することによる反動で機体の前方が沈降し、最前部にある刈取装置の下部が圃場面に接触し、いわゆる泥引きを発生し、連続作業が不能になるといることがあった。これに対して、刈取装置上昇高さを高く設定すると、前進の際の機体バランスが後方寄りとなり走行性能が低下するとともに、次の刈取作業開始に際して刈取装置を下降操作するのに多くの時間を要することがあった。
【0010】
そこで、本発明の課題は、刈終わりを検出して刈取装置を自動上昇させるオートリフトを行い、かつ刈取作業中の後退操作を検出して刈取装置を自動上昇させるバックリフトとを行うコンバインにおいて、後退時のバックリフトで刈取部の接地による泥引きを起こさず、刈終わり時のオートリフトで走行性能の低下や、刈取装置下降操作時間の長大化をもたらさないコンバインを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の解決手段で解決される。
すなわち、車体フレーム(2)の下部にクローラ(4)を備えた走行装置(3)を設け、車体フレーム(2)の前部に刈刃(11)を有する刈取装置(6)を設け、車体フレーム(2)の上部に脱穀装置(14)と操縦席(20)を設けて車体を構成したコンバインにおいて、刈刃(11)の近傍に該刈刃(11)から発生する音を検出する振動/音響検出センサ(S7)を設け、該振動/音響検出センサ(S7)で検出された音の振幅が一定以上の振幅になったときに刈終わりを検出し、該刈終わり検出時及び刈取作業中の走行装置(3)の後退検出時に、それぞれ自動で刈取装置(6)を上昇させ、前記刈終わりの検出時に自動で上昇させる刈取装置(6)の高さよりも、刈取作業中の走行装置(3)の後退検出時に自動で上昇させる刈取装置(6)の高さの方を所定値だけ高く設定し、車体の水平制御中における単位時間当たりのピッチング及びローリングの回数が所定の回数よりも多い場合に湿田と判定し、湿田と判定された場合は、刈取作業中の走行装置(3)の後退検出時に自動で上昇させる刈取装置(6)の高さを乾田と判定された場合よりも大きく設定する制御装置(100)を備えたコンバインである。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、湿田における刈取作業中のコンバインの後退を検出して刈取装置を上昇させるバックリフトの高さを、コンバインの刈終わりを検出して刈取装置を上昇させるオートリフトの高さよりも大になるように制御する構成としたので、湿田の後退による反動で機体バランスが前方寄りなってコンバイン1の前部が低下しても、刈取装置の下面は十分に離隔して圃場に接触することがなく、刈取装置下面が圃場の泥に接触する泥引きを発生することがない。
【0013】
したがって泥引きによる刈取装置の泥詰まりがなく、泥詰まりによる故障の発生を防止できる効果がある上に、刈終わりの検出により刈取装置を上昇させるオートリフトの上昇高さを、畦畔の旋回に支障のない最小高さに制御するので、刈取装置上昇、下降の作動が敏速であり刈取作業能率が向上するとともに、湿田の前進において刈取装置の上昇により機体バランスが後方寄りになるための走行性能の低下のないコンバインを提供することができる。
また、乾田におけるバックリフト高さを小さくする制御により、湿田および/または乾田の圃場に対するコンバインによる刈取作業の適応性を向上し、乾田における刈取作業の機動性や能率を向上することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面により説明する。
図1に本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの側面図を示し、図2はその内部の刈取装置、脱穀装置の一部を示す側面略図であり、図3は図1の内部の刈取装置の一部を示す平面略図であり、図4はコンバインの側面図においてセンサおよびアクチュエータの配置を示す概略図であり、図5は本発明の実施の形態の制御装置の回路のブロック図である。
【0015】
図1に示すコンバイン1の車体フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型したクローラ4を、駆動スプロケット4aと複数の遊動転輪4bとに巻回し、乾田はもちろんのこと湿田においても沈下しないで走行できる構成の走行装置3を備え、車体フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、車体フレーム2の上部には脱穀装置15を搭載する。脱穀装置15はフィードチェン14を有し、上側に扱胴を軸架した扱室を配置し、下側に選別室を設け供給された刈取穀稈を脱穀選別する。
【0016】
選別された穀粒はグレンタンク16(図4)に一時貯留され、グレンタンク16に穀粒が蓄積されればオーガ17(図1)によりコンバイン1の外部へ穀粒を搬出する。
【0017】
また、車体フレーム2の上部側部で刈取装置6と脱穀装置15との間に、オペレータが搭乗する操縦席20と、該操縦席20を囲うキャビン19とを設ける構成としている。キャビン19内の操縦席20の前方および側方には操作パネルを配設し、コンバイン操縦に必要な情報を指示するコンビネーションメータ、各種操作スイッチ、パワステレバー20a、HSTレバー20b、刈取脱穀レバー20cなどの操作レバー類を配置する。
【0018】
刈取装置6は、図2に示すように車体フレーム2の前部に設けた刈取支持台7の上部に、刈取枢着部13bを揺動自在に枢着して、該刈取枢着部13bから前方下方へ延長した刈取支持フレーム13を設け、該刈取支持フレーム13に刈取装置6の刈刃11や各穀稈搬送、調節装置を装着している。
【0019】
刈取装置6は前端下部に分草具8を、その背後に傾斜状にした穀稈引起し装置9を、その後方底部には刈刃11とを設け、さらに、図3に示すようにその刈刃11と前述のフィードチェン14の始端部との間に、掻込搬送装置21(21a、21b)と、前部搬送装置22(22a、22b)と、扱深さ調節装置26と供給調節装置30とを順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置し、それぞれを前述の刈取支持フレーム13に取り付けて刈取搬送動力を伝動可能、かつ、刈取上下アクチュエータ13a(図2)の作動により刈取枢着部13bを中心に、一斉に上下昇降する構成としている。
【0020】
掻込搬送装置21は、図2および図3に示すように下部の掻込輪体21aと上部の掻込無端帯21bとからなり、各刈取穀稈条列ごとに前記刈刃11の上方に設け穀稈を後方へ掻込搬送する構成としている。
【0021】
前部搬送装置22は株元搬送チェン22aと穂先搬送ラグ22bとからなり、その始端部を前記掻込搬送装置21の終端部に受継可能に臨ませ、多条の刈取穀稈を後方上方へ搬送して終端部分において左右の搬送穀稈を合流する構成としている。図3に示すように、前記穂先搬送ラグ22bは平面視において進行方向に向かって前部の右側からフィードチェン14の始端部側に傾斜して設けた一方側を刈取装置6の後部まで延長して設け、連続状態で穀稈穂部を搬送する構成としている。
【0022】
扱深さ調節装置26は、始端部を前記前部搬送装置22の終端部に搬送穀稈の株元を受継可能に臨ませて設け、後方上方に延長して終端部を供給調節装置30の始端部に臨ませて設けている。
【0023】
供給調節装置30は、穀稈を挟持して搬送するように設け、扱深さ調節装置26の終端部から受け継いだ穀稈をフィードチェン14の始端部に受け渡して供給調節を行う構成としている。供給調節装置30は、扱深さ調節装置26と共同するか、あるいは供給調節装置30の単独で扱深さ調節を行う。
【0024】
本実施の形態のコンバイン1の作動は次のように行われる。
【0025】
オペレータは、まず、エンジン(図示せず)を始動し、刈取脱穀レバー20cを操作して、刈取クラッチ装置や脱穀クラッチ装置(いずれも図示せず)を接続状態に切り替え、機体の回転各部に動力を伝動しながら、HSTレバー20bを操作してコンバイン1を前進走行させる。
【0026】
ついで、オペレータはパワステレバー20aを前後に傾倒操作し、コンバイン1の走行中は上昇位置にあった刈取装置6の高さを、刈取りに適した低い刈高さ位置に調節して、さらに、パワステレバー20aを左右に傾倒操作してコンバイン1の走行方向を操舵し、刈取装置6の前端下部にある分草具8の先端が穀稈列の株間に来るように調節する。
【0027】
圃場に植立する穀稈は、分草具8によって分草作用を受け、次いで穀稈引起し装置9の引起し作用によって倒伏状態から直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃11に達して刈取られ、掻込搬送装置21の掻込輪体21aと掻込無端帯21bとの作用を受けて掻込まれ、前部搬送装置22に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される(図2参照)。
【0028】
穀稈は左右の前部搬送装置22(22a、22b)によって多数の条列が集められて搬送されて前部搬送装置22の後部で合流し、扱深さ調節装置26から供給調節装置30に順次連続状態で受け継がれ、フィードチェン14の始端部に達して脱穀装置15に供給される(図3参照)。
【0029】
脱穀装置15において、穀稈は株元がフィードチェン14に挟持された状態で搬送されながら、穂先部分が図示しない扱室内に挿入されて通過する過程で、回転する扱胴の扱歯によって脱穀される。そして、脱穀処理物は下方の図示しない選別室に達して選別風と揺動選別装置の作用を受けて選別処理され、脱穀選別した穀粒はグレンタンク16に一時貯留され、貯留量が蓄積したらオーガ17(図1)によりコンバイン1の外部に搬出する。
【0030】
刈取装置6および走行トランスミッション5には、図4に示すように、前部穀稈センサS1、後部穀稈センサS2、短桿センサS3、車速センサS4、刈取ポジション検出センサS5、刈高超音波センサS6などが配備されている。
【0031】
平坦な圃場の通常の刈取脱穀作業において、刈取装置6は図2に示すように刈取装置6の下面を圃場地面よりも若干高い位置に保持するように手動調節する。また、刈取装置6の対地高さ位置は刈高超音波センサS6などにより検出されて、図5のブロック図に示す制御装置100のCPU101に入力され、刈取装置6の刈取高さ自動制御を行う。
【0032】
本発明の実施の形態の作動を以下に説明する。
まず、オペレータが圃場の植立穀稈を目視するか、または刈高超音波センサS6の検出値をチェックして、刈取装置6の刈高さを適切値に手動調節し、さらに刈高さ自動調節スイッチ(図示せず)の投入により刈高さの自動調節を行い刈取作業を行う。
【0033】
コンバイン1が前進し、刈取作業が進行して、圃場の終端に到達すると、刈取した畝の刈取を終了する。この、刈終わりは、前部穀稈センサS1、後部穀稈センサS2により検出するほか、後に詳述する複数の手段によっても検出することができる。刈取作業中に、CPU101に対して刈終わり信号が入力されると、オートリフト・バックリフトスイッチが投入されていることを条件に、CPU101は刈取上昇ソレノイドを作動して、刈取上下アクチュエータ13aを駆動し、刈取装置6の全体を所定の高さまで自動上昇(オートリフト)する。
【0034】
オペレータは刈取装置6の上昇操作を行う必要なく、パワステレバー20aの左右だけの操作を行い、コンバイン1を旋回させるなどの操縦を行うことができる。コンバイン1の旋回終了後は、オペレータはつぎに刈取する畝に操舵して、刈取装置6を降下し、刈取作業を再開する。
【0035】
コンバイン1が前進し、刈取作業中に何らかの異常が認められると刈取作業を中断することがある。このような場合、オペレータは圃場の前方の状況を調べ、また刈取装置6の異常の有無をチェックするために、HSTレバー20bを操作してコンバイン1を後退させる。刈取作業中に、CPU101に対してHSTレバー20bの操作によるバック信号が入力されると、オートリフト・バックリフトスイッチが投入されていることを条件に、CPU101は刈取上昇ソレノイドを作動して、刈取上下アクチュエータ13aを駆動し、刈取装置6を所定の高さまで自動上昇(バックリフト)する。
【0036】
オペレータは刈取装置6の上昇操作を行うことなく、HSTレバー20bの後進操作だけを行えばよい。前方の圃場および刈取装置6の点検終了後、あるいは発見された異常に対処した後、刈取作業を再開するには、オペレータはHSTレバー20bを前進に操作し、刈取装置6を降下し、刈高さ自動制御により刈取を行う。
【0037】
本発明の実施の形態は、コンバイン1の刈取装置6において、刈終わりの検出により自動で上昇させるオートリフトの高さよりも、刈取作業中の走行装置の後退検出により自動で上昇させるバックリフトの高さを、所定値だけ高くする制御装置100を備えたことを特徴とする。
【0038】
すなわち、圃場の終端の畦畔などで植立する穀稈の刈終わりを検出して、適切な高さまで刈取装置6を上昇すれば、コンバイン1は引き続いて刈取作業する畝に向けて、支障なく旋回することができる。ここに、オートリフトの適切な高さとは、コンバイン1の旋回に際して、刈取装置6の分草具8、刈刃11などが圃場面や畦に衝突しない最低の高さ、例えば30cmである。
【0039】
また、刈取作業中の走行装置の後退検出により自動で上昇させるバックリフトの高さは、上述のオートリフト高さよりも、例えば15cmだけ高く設定する構成とする。
【0040】
本発明の実施の形態では、上述のように構成したので、オートリフト高さは、刈取装置6の分草具8が畦に衝突しない高さであり、畦畔など圃場の終端で植立する穀稈の刈終わりを検出されれば、刈取装置6が上昇して、圃場面や畦に衝突することなく旋回することができ、引き続いて刈取作業する畝に向けて操縦することができる。
【0041】
コンバイン1の前進時の刈取装置6の上昇量が大きいと、湿田では機体バランスが後方寄りとなるために走行性能が低下するが、本発明の実施の形態では上昇量を最低に抑えたので湿田における走行性能の低下が少ない。 また、コンバイン1を湿田で後退させる場合には、後退の反動によりコンバイン1の前部が沈下するが、本発明の実施の形態ではバックリフトの高さを、上述のオートリフト高さの30cmよりも、15cmだけ高く設定するので、刈取装置6の下面が圃場面に接触して、いわゆる泥引きを起こすことがない。
【0042】
こうして、湿田における刈取作業中のコンバイン1の後退に際して、湿田の後退の反動でコンバイン1の前部が低下しても、刈取装置6の下面は十分に圃場がら離れるので、圃場に接触することがなく、泥引きによる刈取装置6の泥詰まりがなく、刈終わりのオートリフトによる刈取装置6の上昇高さは、畦畔の旋回に支障のない最小高さとしたので、畦畔との衝突による分草具などの破損が発生せず、刈取装置上昇、下降の作動が敏速であるとともに、湿田において刈取装置6の上昇により機体バランスが後方寄りになるための走行性能の低下を最小に抑えることができる。
【0043】
また、乾田におけるバックリフト高さを小さくする制御により、湿田および/または乾田の圃場に対するコンバインによる刈取作業の適応性を向上し、乾田における刈取作業の機動性や能率を向上することができる。
【0044】
湿田の刈取作業中のコンバイン1の後退時の刈取装置6をバックリフト高さを、前進刈終わりのオートリフト高さよりも15cm高く上昇させる例について説明したが、乾田の刈取作業中のコンバイン1の後退時の刈取装置の上昇高さを、それほど高くする必要はない。すなわち、乾田においては、コンバイン1の後退時の反動があっても、圃場の地耐力が大きいために機体の前部はほとんど沈降しない。したがって、オートリフトよりもバックリフトを高くする高さを、乾田において小さくし、湿田では大きく設定できる構成とする。
【0045】
ここで、湿田と乾田の判別は、湿田/乾田切換スイッチを設けてオペレータが認識してスイッチ操作するか、車体の水平制御を行うコンバインでは、単位時間当たりのピッチングおよび/またはローリングの回数が所定の回数よりも多い場合には湿田と判定するか、または、ピッチングアクチュエータおよび/またはローリングアクチュエータのストロークが所定長さよりも大である場合には湿田であるとして、制御装置に入力することできる。バックリフトの高さを、乾田において小に設定することにより、次回刈取開始に際して刈取装置下降操作に要する時間を節減できて、機動性と刈取能率の向上に寄与することができる。
【0046】
刈終わりを検出して刈取装置を上昇させるオートリフト制御を行うコンバインにおいて、オートリフト高さを小に制御する構成とすることもできる。本例によれば、刈終わりを検出してオートリフトする刈取装置において、オートリフトによる畦畔部での刈取装置の衝突による破損、およびオートリフトによる刈取装置上昇時の未刈取穀稈の損傷および脱粒を防止することができる。
【0047】
本例は、刈終わりを検出し、刈取装置6を自動上昇させるオートリフト制御を行うコンバイン1で、刈終わりを検出した状態において、走行装置3が停止状態であり、刈取装置6の各搬送装置21、22、26、30およびフィードチェン14(図1ないし図3)が作動中であれば、刈取装置6の上昇量を通常のオートリフト高さよりも小にする制御を行う構成である。
【0048】
走行装置の停止状態はHSTレバー20bがニュートラル位置にあるか、または駐車ブレーキ(図示せず)が作動していることにより検出できる。また刈取装置6の各搬送装置およびフィードチエン14の作動中の信号は、刈取脱穀レバー20cの操作位置により検出できる。
【0049】
本例は、刈終わりを検出したとき、コンバイン1が走行を停止し、かつ刈取装置6および脱穀装置15が駆動されていれば、オートリフトする高さを、通常のオートリフトよりも低い、例えば圃場面から15cmの高さに制御する構成を特徴とする。オートリフト高さを低く制御することにより、畦畔がオーバーハングして突出していても、オートリフトして上昇した分草具8の先端は突出部より低いために畦に衝突することがなく、また上昇量が少ないので、刈取装置6の上昇による植立する未刈取部の穀稈を損傷し、穀粒の脱粒することを防止する。
【0050】
したがって、本例によれば、刈終わりを検出してオートリフトするコンバインにおいて、畦畔のオートリフトによる刈取装置の破損を防止し、オートリフトする際の未刈取部の穀稈の損傷、穀粒の脱粒を防止する。
【0051】
次に、コンバインの刈取作業中に後退を検出して刈取装置をバックリフトするコンバインにおいて、バックリフト高さを段階的に制御する構成について説明する。本例によれば、バックリフトによる刈取装置と畦畔との衝突、未刈取穀稈の損傷、脱粒、および後退時の刈取装置の泥引きを防止することができる。
【0052】
刈取作業中のコンバイン1の後退が検出された場合には、図6のコンバイン1の後退距離と刈取装置バックリフトとの関係を示す線図のように、バックリフト高さを制御することができる。すなわち、刈取作業中にコンバイン1の後退が検出され、後退開始直後で刈取装置6のバックリフトが開始された直後はバックリフト高さを小にして、その後、後退距離増大に伴い、段階的にバックリフト高さを増大するように制御する。
【0053】
バックリフト開始とともに高い位置まで刈取装置6を一挙に上昇する場合には、刈取装置6先端の分草具8と畦畔との衝突により分草具8などが破損し、また上昇する刈取装置6により未刈取穀稈に損傷を与え、未刈取穀稈に付着する穀粒を脱粒させることがあるが、本例によれば、バックリフト開始直後の刈取装置6の上昇高さを小にしたので、分草具8は畦畔のオーバーハングがあっても畦畔に衝突しない位置まで後退してから上昇し、また植立穀稈に接触しない位置まで後退してから上昇する。
【0054】
一方、後退距離が大きくなれば、前述と同様に刈取装置の上昇高さを大きくなるように制御するので、湿田であっても刈取装置6の泥引きがない。
【0055】
したがって、本例によれば、刈終わりを検出してオートリフトするコンバインにおいて、畦畔のオートリフトによる刈取装置の破損を防止し、オートリフトする際の未刈取部の穀稈の損傷、穀粒の脱粒を防止し、かつ後退時の泥引きを防止して刈刃部分の泥詰まりを防止するとことができ、特に、湿田でのバリカン部の泥つまりを防止できる。
【0056】
なお、コンバイン1の後退検出で、刈取装置6のバックリフトが開始された直後の一定距離のバックリフト高さを小に制御すれば、その後、後退距離増大に伴い、段階的でなく、直線的にバックリフト高さを増大するように制御しても良い。
【0057】
刈取装置の振動または音の変化で刈り終わりを検出する刈終わり検出センサを設け、刈取条数が少ない場合にも誤作動なく刈終わりを検出することができる。
【0058】
図7は本例の刈終わり検出センサの取付位置を示すコンバイン外観の斜視図である。本例は、コンバイン1の刈取装置6の刈刃11(図4)の近傍の、図7に示す位置に振動/音響検出センサS7を設ける。従来、前部穀稈センサS1が穀稈検出をOFFしてからコンバイン1が一定距離を走行すると、刈終わり検出としてオートリフト制御していた。
【0059】
植立する穀稈の条数がコンバイン1の刈幅に満たない場合の刈取では、コンバイン1の刈幅の中央付近だけに未刈取穀稈が存在し、コンバイン1の左右に設けた前部穀稈センサS1の位置に穀稈が存在しないことがあり、この場合、前部穀稈センサS1はOFFとなるので、制御装置100は刈終わり検出として誤作動し、オートリフトすることがあった。
【0060】
これに対し、コンバイン1の刈幅の中央部を含む、各条に対応した位置に穀稈センサS1を設けることは、構造的にも経済的にも困難があった。本例では、図7に示す位置に振動/音響検出センサS7を設けて、刈取装置6の刈刃11などが発生する振動/音響を連続的に検出して、検出された振動/音響の傾向の変化から刈取装置6の刈終わりを検出する。
【0061】
本例では、例えば、コンバイン1の刈取幅の両側に穀稈がなく、左右の前部穀稈センサS1がOFFとなっても、未刈取穀稈が存在して刈刃11による刈取が継続中であれば、刈刃11などが発生する振動/音響は連続的に検出されるので、振動/音響の検出中は刈終わり検出とはしない。
【0062】
本例において、刈取装置6の刈終わり検出は、図8に一例として示す時間と音の振幅との関係の線図において、穀稈の刈り取りが終了すると、空振動する刈刃11の振動音が高くなるので、音振幅が一定値以上になったときに刈終わりとして検出する。
【0063】
音振幅によるオートリフト制御は、図9にブロック図で示す制御回路100を用いて行う。図9の制御回路100は、CPU101に対し、入力インターフェース102を介して、オートリフトスイッチ、刈取ポジションセンサS5、刈取脱穀レバー、および振動/音響検出センサS7の各信号を入力し、演算処理した後、出力インターフェース103を介して、上昇ソレノイド、アンロードソレノイドなどを駆動する構成である。
【0064】
図8では時間と音の振幅との関係を例示したが、検出されたままの音の振幅の代わりに、特定周波数(帯)の音の振幅、あるいは特定周波数(帯)の音響パワーとしてもよい。
【0065】
本例によれば、刈終わりを検出して刈取装置6をオートリフトするコンバインにおいて、刈終わりの検出に振動/音響検出センサを用いたので、誤動作のないオートリフト制御を行うことができる。
【0066】
刈取装置6をオートリフトする刈終わり検出センサとして図10に示す刈刃11の矢印で示す方向に駆動する駆動部基部(刈刃駆動ロット31、刈刃駆動アーム32)に設けた磁歪式トルクセンサからなる負荷検出センサS8により刈刃11にかかるトルクが穀稈の刈取時と非刈取時で大きく異なり、このトルク値と比例して出力電圧値が変化することを負荷検出センサS8で検出する。
【0067】
図11は本例による時間と刈刃11の負荷の関係を示す線図であり、図12は本例の制御回路のブロック図である。
刈刃の駆動負荷は、図11に示すように刈取中は若干変動しつつも増大したほぼ一定の値を保持し、刈終わりとともに急速に減少する傾向を示す。したがって、制御装置100は、コンバイン1の運転開始とともに非刈取状態の負荷を記憶しておき、刈取中の増大した負荷から、非刈取状態の負荷に低下するとがあれば、刈終わりと判定して信号を発信するようにする。
【0068】
本例では図12にブロック図で示す制御回路100を用いてオートリフト制御を行う。図12の制御回路100は、CPU101に対し、入力インターフェース102を介して、オートリフトスイッチ、刈取ポジションセンサS5、刈取脱穀レバー、及び付加検出センサS8の各信号を入力し、演算処理した後、出力インターフェース103を介して、上昇ソレノイド、アンロードソレノイドなどを駆動する構成である。
【0069】
こうして、オートリフトするコンバインにおいて誤作動無く刈り終わりを検出することができる。なお、刈刃11の負荷を検出できる手段であれば磁歪式トルクセンサに限定されない。
【0070】
また、上述の本発明の実施の形態の各例において示した刈取装置の上昇高さの数値は、説明のために例として示したものであり、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの側面を示す図である。
【図2】 図1のコンバインの内部の刈取装置、脱穀装置の一部を示す側面略図である。
【図3】 図1のコンバインの内部の刈取装置、脱穀装置の一部を示す平面略図である。
【図4】 図1のコンバインの側面図においてセンサおよびアクチュエータの配置を示す概略図である。
【図5】 本発明の実施の形態の制御装置の回路のブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態の第3変形例のコンバインの後退距離と刈取装置のバックリフト高さの関係を示す線図である。
【図7】 本発明の実施の形態の第4変形例の振動/音響検出センサを取り付けたコンバインの外観の斜視図である。
【図8】 本発明の実施の形態の第4変形例の時間経過と音の振幅との関係を示す線図である。
【図9】 本発明の実施の形態の第4変形例の制御回路のブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態の第5変形例の負荷検出センサを取り付けたコンバインの外観の斜視図である。
【図11】 本発明の実施の形態の第5変形例の時間経過と刈取負荷の振幅との関係を示す線図である。
【図12】 本発明の実施の形態の第5変形例の制御回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 コンバイン 2 車体フレーム
3 走行装置 4 クローラ
4a 駆動スプロケット 4b 遊動転輪
5 走行トランスミッション装置 6 刈取装置
7 刈取支持台 8 分草具
9 穀稈引起し装置 11 刈刃
13 刈取支持フレーム 13a 刈取上下アクチュエータ
13b 刈取枢着部 14 フィードチェン
15 脱穀装置 16 グレンタンク
17 オーガ 19 キャビン
20 操縦席 20a パワステレバー
20b HSTレバー 20c 刈取脱穀レバー
21 掻込搬送装置 21a 掻込輪体
21b 掻込無端帯 22 前部搬送装置
22a 株元搬送チェン 22b 穂先搬送ラグ
26 扱深さ調節装置 30 供給調節装置
31 刈刃駆動ロット 32 刈刃駆動アーム
100 制御装置 101 CPU
102 入力インターフェース 103 出力インターフェース
S1 前部穀稈センサ S2 後部穀稈センサ
S3 短稈センサ S4 車速センサ
S5 刈取ポジションセンサ S6 刈高超音波センサ
S7 振動/音響検出センサ S8 刈取負荷検出センサ

Claims (1)

  1. 車体フレーム(2)の下部にクローラ(4)を備えた走行装置(3)を設け、車体フレーム(2)の前部に刈刃(11)を有する刈取装置(6)を設け、車体フレーム(2)の上部に脱穀装置(14)と操縦席(20)を設けて車体を構成したコンバインにおいて、
    刈刃(11)の近傍に該刈刃(11)から発生する音を検出する振動/音響検出センサ(S7)を設け、該振動/音響検出センサ(S7)で検出された音の振幅が一定以上の振幅になったときに刈終わりを検出し、
    該刈終わり検出時及び刈取作業中の走行装置(3)の後退検出時に、それぞれ自動で刈取装置(6)を上昇させ、
    前記刈終わりの検出時に自動で上昇させる刈取装置(6)の高さよりも、刈取作業中の走行装置(3)の後退検出時に自動で上昇させる刈取装置(6)の高さの方を所定値だけ高く設定し、
    車体の水平制御中における単位時間当たりのピッチング及びローリングの回数が所定の回数よりも多い場合に湿田と判定し、
    湿田と判定された場合は、刈取作業中の走行装置(3)の後退検出時に自動で上昇させる刈取装置(6)の高さを乾田と判定された場合よりも大きく設定する制御装置(100)を備えたことを特徴とするコンバイン。
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