JP4438832B2 - プリンタ及びプリンタユニット - Google Patents

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Description

本発明は、連続紙を切断するカッター機構を備えたプリンタ及びプリンタユニットに関する。
印字後に排出される連続紙を自動的に切断するカッター機構を備えたプリンタが知られている。この種のプリンタでは、連続紙の余白部分を少なくするために、印字ヘッドとカッター機構とを可及的に近づけて配置することが好ましく、そのため、多くのプリンタにおいては、印字ヘッドの下流側にカッター機構が重合状に配置されている。
近年、プリンタ機能を備える携帯機器や複合処理装置が普及している。この種の装置においては、印字ヘッドおよびカッター機構を含むプリンタユニットの組み込みスペースに制約があり、特に携帯機器においては、プリンタユニットの厚みで装置全体の厚みが決まるため、その薄型化が強く要望されている。
しかしながら、上記従来のものでは、カッター機構側(カッターユニット)に、カッター用モータおよびカッター駆動機構を組み込み、これを印字ヘッド側(印字ヘッドユニット)に重合させていたため、プリンタユニットの薄型化に限界があった。
本発明の目的は、印字ヘッドとカッター機構を重合状に配置するものでありながら、印字ヘッドの裏側空間を利用してカッター駆動機構を配置することにより、プリンタユニット部分を薄型化でき、しかも、カッター専用のモータを不要にして部品点数の削減や制御回路の簡略化を図ることができるプリンタ及びプリンタユニットを提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
本発明のプリンタユニットは、記録紙に印刷する印字ヘッドと、前記記録紙を搬送路に沿って搬送する紙送りローラと、前記搬送路を挟んで、一方の側に可動刃を、他方の側に固定刃を配置したカッターと、前記可動刃を駆動するカッター駆動機構とを備え、 前記印字ヘッドは印字ヘッドフレームに搭載され、前記可動刃は、前記搬送路における前記印字ヘッドの下流側のカッターフレームに取り付けられていて、前記カッター駆動機構とは連結機構で連結され、前記カッター駆動機構は、前記カッターフレームと前記印字ヘッドフレームに囲われる空間であり、前記印字ヘッドの裏面の空間において、前記印字ヘッドフレームに取り付けられていることを特徴とする。
本発明のプリンタユニットは、記録紙に印刷する印字ヘッドと、前記記録紙を搬送路に沿って搬送する紙送りローラと、前記搬送路を挟んで、一方の側に可動刃を、他方の側に固定刃を配置したカッターと、前記可動刃を駆動するカッター駆動機構とを備え、前記カッター駆動機構は、前記印字ヘッドが搭載されている印字ヘッドフレームに取り付られていることを特徴とする。
本発明のプリンタユニットは、前記カッター駆動機構は、前記印字ヘッドフレームにおける前記印字ヘッドの裏面空間に取り付られていることを特徴とする。
本発明のプリンタユニットは、前記可動刃は、前記搬送路における前記印字ヘッドの下流側のカッターフレームに取り付けられ、前記カッター駆動機構とは連結機構で連結されていることを特徴とする。
本発明のプリンタユニットは、前記連結機構は、前記可動刃に形成された連結孔と、 前記連結孔に係合するもので、前記カッター駆動機構に構成された連結ピンとを含むことを特徴とする。
本発明のプリンタユニットは、前記カッター駆動機構は、伝達歯車を含み、前記連結ピンは前記伝達歯車上に構成されていることを特徴とする。
本発明のプリンタユニットは、前記カッターフレームは、前記連結ピンの移動軌跡に沿う開口部が形成されていることを特徴とする。
本発明のプリンタユニットは、前記印字ヘッドフレームに対し開閉する蓋体を備え、前記蓋体側に前記固定刃が設けられていることを特徴とする。
本発明のプリンタは、前記記録紙を収納する収納部と、上述のプリンタユニットとを備えたことを特徴とする。
[適用例1]本発明のプリンタは、連続紙を導く紙経路と、前記紙経路に沿って配置され、その回転に応じて前記連続紙を送る紙送りローラと、前記紙経路に沿って配置され、前記連続紙に印字を行う印字ヘッドと、前記印字ヘッドの下流側に重合状に配置され、前記連続紙を切断するカッター機構と、前記印字ヘッドの裏側空間に配置され、前記紙送りローラおよび前記カッター機構に動力を供給するモータと、前記印字ヘッドの裏側空間に配置され、前記モータの駆動に応じて前記カッター機構を動作させるカッター駆動機構とを備えて構成される。
[適用例2]また、前記カッター駆動機構は、前記紙送りローラの支軸および前記モータのモータ軸に対して平行に配置され、前記モータの駆動に応じて回転するウォームと、前記ウォームに噛み合い、その回転に応じて前記カッター機構を動作させるウォームホイールとを備えることが好ましい。この場合においては、減速比の大きいウォーム機構を用いてカッター駆動機構が構成されるため、カッター駆動機構の部品点数を削減できる許りでなく、カッター駆動機構をコンパクトに構成でき、しかも、ウォームが紙送りローラ支軸およびモータ軸に対して平行に配置されるため、簡単な歯車機構を用いて紙送りローラおよびカッター駆動機構にモータ動力を供給することができる。
[適用例3]また、前記モータの動力を、その回転方向に応じて前記紙送りローラまたは前記カッター機構に選択的に伝動する駆動切換機構を更に備えることが好ましい。
この場合においては、モータの回転方向に応じて伝動経路を切換えるため、ソレノイド等を用いたクラッチ機構を不要にし、部品点数の削減や構造の簡略化を図ることができる。
[適用例4]また、前記駆動切換機構は、前記モータの駆動に応じて回転する太陽歯車と、前記太陽歯車に噛み合い、且つ、前記太陽歯車の外周に沿って移動自在な遊星歯車であって、前記太陽歯車の回転方向に応じて紙送り用伝動歯車またはカッター用伝動歯車に選択的に噛合するものとを備えることが好ましい。この場合においては、遊星歯車機構を用いて伝動経路を切換えるため、部品点数の削減や構造の簡略化を更に促進することができる。
[適用例5]また、上記目的を達成するため本発明のプリンタユニットは、連続紙を導く紙経路に沿って配置される印字ヘッドユニットおよび紙送りユニットと、前記印字ヘッドユニットの下流側に重合状に配置されるカッターユニットとで構成されるプリンタユニットにおいて、前記紙送りユニットに設けられ、その回転に応じて前記連続紙を送る紙送りローラと、前記印字ヘッドユニットに設けられ、前記連続紙に印字を行う印字ヘッドと、前記カッターユニットに設けられ、前記連続紙を切断するカッター機構と、前記印字ヘッドユニットの印字ヘッド裏側空間に設けられ、前記紙送りローラおよび前記カッター機構に動力を供給するモータと、前記印字ヘッドユニットの印字ヘッド裏側空間に設けられ、前記モータの駆動に応じて前記カッター機構を動作させるカッター駆動機構とを備えて構成される。
[適用例6]また、前記カッター駆動機構は、前記紙送りローラの支軸および前記モータのモータ軸に対して平行に配置され、前記モータの駆動に応じて回転するウォームと、前記ウォームに噛み合い、その回転に応じて前記カッター機構を動作させるウォームホイールとを備えることが好ましい。この場合においては、減速比の大きいウォーム機構を用いてカッター駆動機構が構成されるため、カッター駆動機構の部品点数を削減できる許りでなく、カッター駆動機構をコンパクトに構成でき、しかも、ウォームが紙送りローラ支軸およびモータ軸に対して平行に配置されるため、簡単な歯車機構を用いて紙送りローラおよびカッター駆動機構にモータ動力を供給することができる。
[適用例7]また、前記モータの動力を、その回転方向に応じて前記紙送りローラまたは前記カッター機構に選択的に伝動する駆動切換機構を更に備えることが好ましい。
この場合においては、モータの回転方向に応じて伝動経路を切換えるため、ソレノイド等を用いたクラッチ機構を不要にし、部品点数の削減や構造の簡略化を図ることができる。
[適用例8]また、前記駆動切換機構は、前記モータの駆動に応じて回転する太陽歯車と、前記太陽歯車に噛み合い、且つ、前記太陽歯車の外周に沿って移動自在な遊星歯車であって、前記太陽歯車の回転方向に応じて紙送り用伝動歯車またはカッター用伝動歯車に選択的に噛合するものとを備えることが好ましい。この場合においては、遊星歯車機構を用いて伝動経路を切換えるため、部品点数の削減や構造の簡略化を更に促進することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に沿って説明する。図1は、蓋体が閉じた状態を示すプリンタの斜視図、図2は、蓋体が開いた状態を示すプリンタの斜視図、図3はプリンタの概略断面図である。これらの図に示されるように、プリンタ10は筐体11で覆われており、その内部にロール状の連続紙Pを収納する収納部12を備える。収納部12の上方には開口部13が形成され、該開口部13を介して連続紙Pの交換等が行われる。開口部13は、後端側を支点として上下回動自在な蓋体14によって開閉される。蓋体14の先端部と開口部13の前端縁との間には、スリット状の排紙口15が形成されており、収納部12内で回転自在に保持される連続紙Pの一端側が紙経路16を通って排紙口15から引き出される。紙経路16上には、サーマル式の印字ヘッド17と、該印字ヘッド17の対向位置で連続紙Pを搬送するプラテンローラ(紙送りローラ)18と、その下流側で連続紙Pを切断するカッター機構19a(カッターユニット19)とが配置される。プリンタ10が印字指令を受けると、プラテンローラ18で連続紙Pを送りながら、印字ヘッド17によって連続紙Pに印字が行われる。印字された連続紙Pが排紙口15から排出されると、カッター機構19aが動作され、連続紙Pの印字部分がカット紙として利用者に提供される。
図4は、プリンタユニットの全体斜視図、図5は、蓋体が閉じた状態におけるプリンタユニット(カッター関連部材は省略)の部分側面図、図6は、蓋体が閉じた状態におけるプリンタユニット(カッター関連部材は省略)の斜視図、図7は、蓋体が開いた状態におけるプリンタユニット(カッター関連部材は省略)の斜視図、図8は、図7のプリンタユニット(カッター関連部材は省略)を別角度から見た斜視図である。これらの図に示されるように、プリンタ10の印字・カッター機構部分は、プリンタユニット20としてユニット化される。プリンタユニット20は、プリンタ本体側(筐体11側)に設けられる印字ヘッドユニット21と、蓋体14側に設けられるプラテンユニット(紙送りユニット)22と、印字ヘッドユニット21の上側(下流側)に沿って重合状に設けられるカッターユニット19と、プラテンユニット22の上側に沿って設けられる固定刃19bとを備えて構成される。これにより、蓋体14が開いた状態では、プラテンローラ18や固定刃19bが退避し、紙経路16が開かれる。つまり、連続紙Pを交換する際には、蓋体14を開いて連続紙Pを収納部12に収納した後、連続紙Pの一端側を筐体11の外部まで引き出し、この状態で蓋体14を閉じることにより、連続紙Pが紙経路16に沿ってセットされる。
プラテンユニット22は、蓋体14の先端部下面に固定されるプラテンフレーム23と、該プラテンフレーム23に回転自在に支持されるプラテン軸24と、該プラテン軸24を中心として前後に回動するロック部材25と、該ロック部材25を後方に付勢するロック部材付勢バネ26とを備えて構成される。プラテンフレーム23は、図9に示されるように、正面視冂字形状に形成されており、左右両側の側板部23aに長孔状のプラテン支持孔23bを備える。プラテン軸24は、中間部に前記プラテンローラ18を一体的に備える共に、左端部にプラテン歯車27が一体的に設けられる。プラテン軸24の左右両端部は、前記プラテン支持孔23bを貫通し、軸受部材28を介してプラテンフレーム23に支持される。軸受部材28は、通常よりも幅広なものが使用され、その内側端がプラテンローラ18側に延出される。
ロック部材25は、図10に示されるように、正面視冂字形状に形成されており、その左右両側にロックレバー25aを備える。ロックレバー25aには、係合フック25b、ストッパ片25c、バネ係止片25d、ロック解除片25eおよび回動支持孔25fが一体的に形成され、該回動支持孔25fが前記軸受部材28に回動自在に外嵌することにより、ロック部材25がプラテン軸24を中心として前後回動自在に支持される。ロック部材付勢バネ26は、プラテンフレーム23の後端部に形成されるバネ係止片23cと、ロックレバー25aのバネ係止片25dとの間に引張状態で介設される。ロック部材付勢バネ26で後方に付勢されるロックレバー25aは、前記ストッパ片25cがプラテンフレーム23側のストッパ片23dに当接することにより、それ以上の後方回動が規制される。このとき係合フック25bは、蓋体14に対して略垂直な方向を向き、蓋体14の先端から突出することが回避される。
印字ヘッドユニット21は、プリンタ本体側に固定される印字ヘッドフレーム29と、該印字ヘッドフレーム29に前後回動自在に設けられる印字ヘッド支持部材30と、該印字ヘッド支持部材30をプラテンローラ18側に付勢するヘッド付勢バネ31と、前記プラテンローラ18およびカッター機構19aを駆動させる駆動系32とを備えて構成される。印字ヘッドフレーム29は、正面視凵字形状に形成されており、その後端部には、収納部12から引き出された連続紙Pを、印字ヘッド17とプラテンローラ18との間に導く段差状の紙ガイド29aが形成される。また、印字ヘッドフレーム29は、左右両側の側板部29bに嵌入溝29cを有し、蓋体14が閉じられたとき、前記左右の軸受部材28が上方から嵌入溝29cに嵌入される。
印字ヘッド支持部材30は、図11および図12に示されるように、平面視凵字形状に形成されており、プラテンローラ18と対向するヘッド支持面30aに前記印字ヘッド17が一体的に接着される。サーマル式の印字ヘッド17は、所定の厚みを有する平板形状のもので、その正面上端側に左右方向を向いて印字ライン(発熱体)17aが形成される。この種の印字ヘッド17においては、その印字品質を確保するために、連続紙Pを印字ライン17aに押し付けることが要求される。この要求に応えるために、印字ヘッド支持部材30は、ヘッド回動軸33を介して印字ヘッドフレーム29に前後回動自在に設けられ、ヘッド付勢バネ31の付勢力によって印字ヘッド17をプラテンローラ18に押し付けるように構成される。印字ヘッド支持部材30は、その左右両側に後方に延出する腕部30bを備える。左右の腕部30bには、蓋体14が閉じられたとき、前記左右の軸受部材28が上方から嵌入する嵌入溝30cが形成されると共に、軸受部材28に接触して印字ヘッド支持部材30(印字ヘッド17)をプラテンローラ18から一時的に退避させる突起状の接触部30dが一体形成される。また、左右の腕部30bにおいては、嵌入溝30cの下方近傍位置に回動支持孔30eが形成される。この回動支持孔30eを貫通する前記ヘッド回動軸33は、印字ヘッド17の印字面よりも後方(蓋体14の回動支点寄り)にオフセットしており、その両端部は、前記ロックレバー25aの係合フック25bが係合するロック軸に兼用される。ヘッド付勢バネ31は、印字ヘッドフレーム29に立設される左右一対のバネ支持片29dと印字ヘッド支持部材30との間に圧縮状態で介設される。ヘッド付勢バネ31で後方に付勢される印字ヘッド支持部材30は、その左右両端部に突設されるストッパ片30fが印字ヘッドフレーム29側のストッパ片29eに当接することにより、それ以上の後方回動が規制される。
図13は、プリンタユニットの分解斜視図、図14は、駆動系を示す平面図、図15は、駆動系を示す底面図、図16は、紙送り駆動状態を示す歯車列の側面図、図17は、カッター駆動状態を示す歯車列の側面図である。これらの図に示されるように、駆動系32は、印字ヘッドフレーム29における印字ヘッド17の裏側空間Sに設けられるモータ34およびカッター駆動機構35と、モータ34の動力をプラテン歯車27およびカッター駆動機構35に選択的に伝動する歯車列(駆動切換機構)36とを備えて構成される。歯車列36は、蓋体14が閉じられたとき、プラテン歯車27に噛み合う紙送り用伝動歯車37と、カッター駆動機構35の入力軸38に設けられるカッター用伝動歯車39と、モータ34のモータ軸34aに設けられる太陽歯車40と、該太陽歯車40に常時噛み合う一対の遊星歯車41、42とを備えて構成される。一対の遊星歯車41、42は、モータ軸34aを中心として回動する遊星レバー43の両端部に回転自在に設けられており、太陽歯車40の外周に沿う公転が許容される。図16に示されるように、太陽歯車40がA方向に回転すると、紙送り用遊星歯車41がA方向に公転して紙送り用伝動歯車37に噛み合う。この状態では、モータ34の動力が太陽歯車40、紙送り用遊星歯車41および紙送り用伝動歯車37を介してプラテン歯車27に伝動され、プラテンローラ18による紙送りが行われる。一方、図17に示されるように、太陽歯車40がB方向に回転すると、カッター用遊星歯車42がB方向に公転してカッター用伝動歯車39に噛み合う。この状態では、モータ34の動力が太陽歯車40、カッター用遊星歯車42およびカッター用伝動歯車39を介してカッター駆動機構35に伝動され、カッター駆動機構35によりカッター機構19aが動作される。尚、カッター駆動機構35の入力軸38には、トラブル時にカッター機構19aを手動で動作させるためのハンドル44が設けられる。
カッター駆動機構35は、プラテンローラ18およびモータ軸34aと平行に配置される入力軸38と、該入力軸38に一体的に設けられるウォーム45と、該ウォーム45に噛み合うウォームホイール46とを備えて構成され、前述のように印字ヘッド17の裏側空間Sに配置される。入力軸38は、印字ヘッドフレーム29における左側板部29bの前端部と、印字ヘッドフレーム29の前端中間部に立設される切り起し片29fとの間で回転自在に支持される。ウォームホイール46は、上下方向を向くホイール軸47を介して印字ヘッドフレーム29に回転自在に支持される。ウォームホイール46の上面偏芯位置には、連結ピン48が突設されており、該連結ピン48を介してカッター駆動機構35がカッター機構19aに連結される。また、ウォームホイール46の下面側には、図18に示されるように、位置検出用のカム49が一体的に設けられ、該カム49の外周面には、位置検出スイッチ50の検出レバー51が付勢状態で接当される。カム49には、初期位置を検出するための凹部49aが形成されており、カッター動作時に凹部49aが検出レバー51の位置に達すると、それに伴うレバー変位が位置検出スイッチ50によって検出され、モータ34の駆動が停止される。
カッターユニット19は、薄型のカッターフレーム52と、該カッターフレーム52上に前後回動自在に設けられる可動刃53とを備えて構成され、印字ヘッドユニット21上に重合状に配置される。カッターフレーム52には、前記連結ピン48の移動軌跡に沿う円形状の開口52aが形成され、該開口52aを介して連結ピン48がカッターユニット19内に突出される。可動刃53は、長孔状の連結孔53aを有し、該連結孔53aに連結ピン48が係合される。つまり、ウォームホイール46が1回転すると、連結ピン48の移動に追随して可動刃53が所定の回動範囲を1往復動作するように構成されており、その動作過程において可動刃53が固定刃19bに対してハサミの如く摺接することにより、連続紙Pの切断が行われる。
以上の如く本実施形態によれば、プリンタ10は、連続紙Pを導く紙経路16と、前記紙経路16に沿って配置され、その回転に応じて前記連続紙Pを送るプラテンローラ18と、前記紙経路16に沿って配置され、前記連続紙Pに印字を行う印字ヘッド17と、前記印字ヘッド17の下流側に重合状に配置され、前記連続紙Pを切断するカッター機構19aと、前記印字ヘッド17の裏側空間Sに配置され、前記プラテンローラ18および前記カッター機構19aに動力を供給するモータ34と、前記印字ヘッド17の裏側空間Sに配置され、前記モータ34の駆動に応じて前記カッター機構19aを動作させるカッター駆動機構35とを備えて構成される。つまり、印字ヘッド17とカッター機構19aを重合状に配置するものでありながら、印字ヘッド17の裏側空間Sを利用してカッター駆動機構35を配置することにより、プリンタユニット20部分を薄型化でき、しかも、カッター専用のモータを不要にして部品点数の削減や制御回路の簡略化を図ることができる。
また、前記カッター駆動機構35は、プラテン軸24およびモータ軸34aに対して平行に配置され、モータ34の駆動に応じて回転するウォーム45と、前記ウォーム45に噛み合い、その回転に応じて前記カッター機構19aを動作させるウォームホイール46とを備えて構成される。つまり、減速比の大きいウォーム機構を用いてカッター駆動機構35が構成されるため、カッター駆動機構35の部品点数を削減できる許りでなく、カッター駆動機構35をコンパクトに構成でき、しかも、ウォーム45がプラテン軸24およびモータ軸34aに対して平行に配置されるため、簡単な歯車機構を用いてプラテンローラ18およびカッター駆動機構35にモータ動力を供給することができる。
また、前記モータ34の動力を、その回転方向に応じて前記プラテンローラ18または前記カッター機構19aに選択的に伝動する歯車列36を更に備えるため、ソレノイド等を用いたクラッチ機構を不要にし、部品点数の削減や構造の簡略化を図ることができる。
また、前記歯車列36は、前記モータ34の駆動に応じて回転する太陽歯車40と、前記太陽歯車40に噛み合い、且つ、前記太陽歯車40の外周に沿って移動自在な遊星歯車41、42であって、前記太陽歯車40の回転方向に応じて紙送り用伝動歯車37またはカッター用伝動歯車39に選択的に噛合するものとを備えて構成される。つまり、遊星歯車機構を用いて伝動経路を切換えるため、部品点数の削減や構造の簡略化を更に促進することができる。
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用を行うことができる範囲が含まれる。
以上の如く本発明によれば、印字ヘッドとカッター機構を重合状に配置するものでありながら、印字ヘッドの裏側空間を利用してカッター駆動機構を配置することにより、プリンタユニット部分を薄型化でき、しかも、カッター専用のモータを不要にして部品点数の削減や制御回路の簡略化を図ることができる。
蓋体が閉じた状態を示すプリンタの斜視図である。 蓋体が開いた状態を示すプリンタの斜視図である。 プリンタの概略断面図である。 プリンタユニットの全体斜視図である。 蓋体が閉じた状態におけるプリンタユニット(カッター関連部材は省略)の部分側面図である。 蓋体が閉じた状態におけるプリンタユニット(カッター関連部材は省略)の斜視図である。 蓋体が開いた状態におけるプリンタユニット(カッター関連部材は省略)の斜視図である。 図7のプリンタユニット(カッター関連部材は省略)を別角度から見た斜視図である。 プラテンフレームの斜視図である。 ロック部材の斜視図である。 印字ヘッド支持部材の斜視図である。 印字ヘッドが設けられた印字ヘッド支持部材の斜視図である。 プリンタユニットの分解斜視図である。 駆動系を示す平面図である。 駆動系を示す底面図である。 紙送り駆動状態を示す歯車列の側面図である。 カッター駆動状態を示す歯車列の側面図である。 ウォームホイールの平面図である。
符号の説明
P…連続紙、S…裏側空間、10…プリンタ、11…筐体、12…収納部、14…蓋体、15…排紙口、16…紙経路、17…印字ヘッド、18…プラテンローラ、19…カッターユニット、19a…カッター機構、19b…固定刃、20…プリンタユニット、21…印字ヘッドユニット、22…プラテンユニット、24…プラテン軸、27…プラテン歯車、29…印字ヘッドフレーム、32…駆動系、34…モータ、34a…モータ軸、35…カッター駆動機構、36…歯車列、37…紙送り用伝動歯車、39…カッター用伝動歯車、40…太陽歯車、41…紙送り用遊星歯車、42…カッター用遊星歯車、43…遊星レバー、45…ウォーム、46…ウォームホイール、48…連結ピン、52…カッターフレーム、53…可動刃。

Claims (6)

  1. 記録紙に印刷する印字ヘッドと、
    前記記録紙を搬送路に沿って搬送する紙送りローラと、
    前記搬送路を挟んで、一方の側に可動刃を、他方の側に固定刃を配置したカッターと、
    前記可動刃を駆動するカッター駆動機構とを備え、
    前記印字ヘッドは印字ヘッドフレームに搭載され、
    前記可動刃は、前記搬送路における前記印字ヘッドの下流側のカッターフレームに取り付けられていて、前記カッター駆動機構とは連結機構で連結され、
    前記カッター駆動機構は、前記カッターフレームと前記印字ヘッドフレームに囲われる空間であり、前記印字ヘッドの裏面の空間において、前記印字ヘッドフレームに取り付けられていることを特徴とするプリンタユニット。
  2. 前記連結機構は、前記可動刃に形成された連結孔と、
    前記連結孔に係合するもので、前記カッター駆動機構に構成された連結ピンとを含むことを特徴とする請求項に記載のプリンタユニット。
  3. 前記カッター駆動機構は、伝達歯車を含み、
    前記連結ピンは前記伝達歯車上に構成されていることを特徴とする請求項に記載のプリンタユニット。
  4. 前記カッターフレームは、前記連結ピンの移動軌跡に沿う開口部が形成されていることを特徴とする請求項又はに記載のプリンタユニット。
  5. 前記印字ヘッドフレームに対し開閉する蓋体を備え、
    前記蓋体側に前記固定刃が設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のプリンタユニット。
  6. 前記記録紙を収納する収納部と、
    請求項1からのいずれかに記載のプリンタユニットとを備えたことを特徴とするプリンタ。
JP2007174863A 2007-07-03 2007-07-03 プリンタ及びプリンタユニット Expired - Fee Related JP4438832B2 (ja)

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