JP4438375B2 - 磁気抵抗効果素子、磁気記憶セルおよび磁気メモリデバイス - Google Patents

磁気抵抗効果素子、磁気記憶セルおよび磁気メモリデバイス Download PDF

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Description

本発明は、外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層を含む磁気抵抗効果素子およびそれを有する磁気記憶セル、ならびにこの磁気記憶セルを備えると共に感磁層の磁化方向の変化を利用して情報の記録・読出を行う磁気メモリデバイスに関する。
従来より、コンピュータや通信機器等の情報処理装置に用いられる汎用メモリとして、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static RAM)などの揮発性メモリが使用されている。これらの揮発性メモリにおいては、記憶を保持するために絶えず電流を供給し、リフレッシュを行う必要がある。また、電源を切るとすべての情報が失われるので、これら揮発性メモリの他に情報を記録するための手段として不揮発性のメモリを設ける必要があり、例えば、フラッシュEEPROMや磁気ハードディスク装置などが用いられる。
これら不揮発性メモリにおいては、情報処理の高速化に伴って、アクセスの高速化が重要な課題となっている。さらに、携帯情報機器の急速な普及および高性能化に伴い、いつでもどこでも情報処理が行うことのできる、いわゆる、ユビキタスコンピューティングを目指した情報機器開発が急速に進められている。このような情報機器開発の中心となるキーデバイスとして、高速処理に対応した不揮発性メモリの開発が強く求められている。
不揮発性メモリの高速化に有効な技術としては、強磁性層の磁化容易軸に沿った磁化方向によって情報を記憶する磁気メモリ素子がマトリックス状に配列された磁気ランダムアクセスメモリ(以下、MRAM;Magnetic Random Access Memory という。)が知られている。MRAMでは、2つの強磁性体における磁化方向の組み合わせを利用して情報を記憶するようになっている。一方、記憶情報の読み出しは、ある基準となる方向に対し、磁化方向が平行である場合と反平行である場合とによって生じる抵抗変化(すなわち、電流あるいは電圧の変化)を検知することによって行う。このような原理で動作することから、MRAMでは、安定した書き込みおよび読み出しを行うために、抵抗変化率ができるだけ大きいことが重要である。
現在実用化されているMRAMは、巨大磁気抵抗(GMR;Giant Magneto-Resistive )効果を利用したものである。GMR効果とは、2つの磁性層を各層の磁化容易軸方向が互いに平行となるように配設したときに、それら各層の磁化方向が磁化容易軸に沿って平行となる場合に抵抗値が最小となり、反平行の場合に最大値となる現象である。このようなGMR効果が得られるGMR素子を利用したMRAM(以下、GMR−MRAMと記す。)としては、例えば特許文献1に開示された技術が知られている。
最近では、記憶速度やアクセス速度などのさらなる向上を目指し、GMR−MRAMに替わって、トンネル磁気抵抗効果(TMR:Tunneling Magneto-Resistive )を利用したTMR素子を有するMRAM(以下、TMR−MRAMと記す。)が提案されている。TMR効果は、極薄の絶縁層(トンネルバリア層)を挟んだ2つの強磁性層間における磁化方向の相対角度により絶縁層を通過して流れるトンネル電流が変化するという効果である。2つの強磁性層における磁化方向が、互いに平行な場合に抵抗値が最小となり、互いに反平行の場合に最大となる。TMR−MRAMでは、TMR素子が、例えば「CoFe/アルミニウム酸化物/CoFe」という構成の場合、抵抗変化率が40%程度と高く、また、抵抗値も大きいためMOSFET等の半導体デバイスと組み合わせた場合のマッチングが取りやすい。このため、GMR−MRAMと比較して、より高い出力が容易に得られ、記憶容量やアクセス速度の向上が期待されている。TMR−MRAMでは、TMR素子の近傍に配置された書込線としての導線に電流を流すことにより電流磁界を発生させ、これを利用してTMR素子の磁性層の磁化方向を所定の方向に変化させ、情報を記憶するようになっている。記憶情報を読み出す方法としては、トンネルバリア層に垂直な方向に電流を流し、TMR素子の抵抗変化を検出する方法が知られている。このようなTMR−MRAMの技術に関しては、特許文献2あるいは特許文献3に開示されたものが知られている。
また、最近では、磁気メモリデバイスとしてのさらなる高密度化の要求が高まっており、これに伴いTMR素子の微細化も必要とされている。TMR素子の微細化が進むほど、その両端部の磁極による反磁界の影響により、情報を記憶する磁性層(磁気フリー層)における磁化方向を一定方向に揃えるのに大きな磁界が必要となってしまい、情報の書込時に必要とされる書込電流が増大する傾向にある。この問題に対し、TMR素子近傍の導線(書込線)の周囲に磁気フリー層と共に閉磁路を形成する閉磁路層を有する磁気メモリセルが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。特許文献4によれば、記録に関わる磁気フリー層が閉磁路を構成するので、反磁界による悪影響を回避することができ、集積度の高い磁気メモリデバイスを実現することができる。さらに、この場合、2本の書込線が両方とも閉磁路の内側を通るので、効率よく磁化の反転を行うことができる。
米国特許第5343422号明細書 米国特許第5629922号明細書 特開平9−91949号公報 特開2001−273759号公報
しかしながら、上記特許文献4に開示された閉磁路構造を有する磁気メモリセルでは、閉磁路層と磁気フリー層とが互いに接触しているので、磁気的な結合状態を考慮するなど、材料選択上の制約が生じてしまう。このため、その材料選択上の制約が、TMR素子における磁気特性向上の妨げとなってしまう可能性がある。また、よりいっそうの高密度化の要求に応えるためには、書込効率のさらなる向上が必要とされる。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたもので、その目的は、導線(書込線)を流れる電流によって形成される磁界を効率よく利用して情報書込を安定して行うことができるうえ、設計上の自由度の高い磁気抵抗効果素子、磁気記憶セルおよび磁気メモリデバイスを提供することにある。
本発明に係る磁気抵抗効果素子は、導線の延在方向に沿った一部領域において導線を取り囲むように周回方向に沿って環状に配置されると共に、周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨークを含んでなる磁気ヨークと、外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層、および感磁層よりも大きな保磁力を有し磁化方向が固定された磁性層を含み、かつ一対の端面を有する積層体とを備える。ここで、一対の対向ヨークは、ギャップを挟んで互いに対向する開放端をそれぞれ有すると共に、一対の開放端の各々からそれぞれ遠ざかる方向に一定の厚みを維持しつつ延在する。磁気ヨークにおける周回方向と直交する断面の面積は、一対の開放端において最小である。積層体は、一対の端面の各々と一対の開放端の各々とが互いに対向し合うようにギャップに配置され、かつ、磁気ヨークによって取り囲まれた領域を貫く他の導線と電気的に連結される。感磁層は一対の開放端を含む階層に位置し、磁性層は一対の開放端を含む階層とは異なる階層に位置する。ここで、「互いに対向し合う」とは、互いに直接触れあうことなく、かつ、電気的な接続関係を持たずに向かい合っている状態を意味する。
本発明に係る磁気記憶セルは、一対の磁気抵抗効果素子を備えたものであって、一対の磁気抵抗効果素子の各々が、導線の延在方向に沿った一部領域において導線を取り囲むように周回方向に沿って環状に配置されると共に周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨークを含んでなる磁気ヨークと、外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層、および感磁層よりも大きな保磁力を有し磁化方向が固定された磁性層を含み、かつ一対の端面を有する積層体とを備える。ここで、一対の対向ヨークは、ギャップを挟んで互いに対向する開放端をそれぞれ有すると共に、一対の開放端の各々からそれぞれ遠ざかる方向に一定の厚みを維持しつつ延在する。磁気ヨークにおける周回方向と直交する断面の面積は、一対の開放端において最小である。積層体は、一対の端面の各々と一対の開放端の各々とが互いに対向し合うようにギャップに配置され、かつ、磁気ヨークによって取り囲まれた領域を貫く他の導線と電気的に連結される。感磁層は一対の開放端を含む階層に位置し、磁性層は一対の開放端を含む階層とは異なる階層に位置する。
本発明に係る磁気メモリデバイスは、第1の書込線と、この第1の書込線と交差するように延びると共に第1の書込線との交差領域に対応した部分において第1の書込線と並走するように構成された第2の書込線と、一対の磁気抵抗効果素子を含んで構成された磁気記憶セルとを備え、一対の磁気抵抗効果素子の各々が、第1および第2の書込線の延在方向に沿った一部領域において第1および第2の書込線を取り囲むように周回方向に沿って環状に配置されると共に周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨークを含んでなる磁気ヨークと、外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層、および感磁層よりも大きな保磁力を有し磁化方向が固定された磁性層を含み、かつ一対の端面を有する積層体とを有する。ここで、一対の対向ヨークは、ギャップを挟んで互いに対向する開放端をそれぞれ有すると共に一対の開放端の各々からそれぞれ遠ざかる方向に一定の厚みを維持しつつ延在する。磁気ヨークにおける周回方向と直交する断面の面積は、一対の開放端において最小である。積層体は、一対の端面の各々と一対の開放端の各々とが互いに対向し合うようにギャップに配置され、かつ、磁気ヨークによって取り囲まれた領域を貫く読出線と電気的に連結される。感磁層は一対の開放端を含む階層に位置し、磁性層は一対の開放端を含む階層とは異なる階層に位置する
本発明に係る磁気抵抗効果素子、磁気記憶セルおよび磁気メモリデバイスでは、感磁層の磁化反転が効率的に行われるうえ、積層体と磁気ヨークとが互いに接する場合と比べて積層体を構成する材料の選択肢が広がる。
本発明に係る磁気抵抗効果素子、磁気記憶セルおよび磁気メモリデバイスでは、一対の端面の各々と一対の開放端の各々との間に絶縁層が設けられるようにすることが望ましい。また、磁気ヨークにおける周回方向と直交する断面の面積が、一対の開放端において最も小さくなるように構成することが望ましい。
本発明に係る磁気抵抗効果素子、磁気記憶セルおよび磁気メモリデバイスでは、一対の磁気ヨークが一対の開放端の各々からそれぞれ遠ざかる方向に延び、ギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨークと、一対の対向ヨークの、開放端と反対側の一端とそれぞれ連結され互いに対向しつつ積層体の積層方向に延びる一対のピラーヨークと、一対のピラーヨークの、一対の対向ヨークと反対側の各一端どうしを連結するビームヨークとをそれぞれ有しており、一対の磁気抵抗効果素子が、少なくとも一対のピラーヨークのうちの一方を互いに共有するように構成することができる。さらに、この場合、感磁層が、一対の対向ヨークと同一階層に設けられるようにすることが望ましい。
本発明の磁気抵抗効果素子、磁気記憶セルおよび磁気メモリデバイスによれば、導線(第1および第2の書込線)の延在方向に沿った一部領域において、導線(第1および第2の書込線)を取り囲むように周回方向に沿って環状に配置されると共に周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の開放端を有する磁気ヨークと、外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層を含み一対の端面を有する積層体とを備え、積層体を、一対の端面の各々と一対の開放端の各々とが互いに対向し合うようにギャップに配置するようにしたので、感磁層の磁化反転を効率的に行うことができると共に、積層体と磁気ヨークとが互いに接する場合と比べて積層体を構成する材料を広範囲から選択することができ、積層体の磁気的、電気的な性能を十分に引き出すことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1〜図9を参照して、本発明の一実施の形態に係る磁気メモリデバイスの構成について説明する。図1は、本実施の形態における磁気メモリデバイスの全体構成を表す概念図である。本実施の形態の磁気メモリデバイスは、アドレスバッファ51と、データバッファ52と、制御ロジック部53と、記憶セル群54と、第1の駆動制御回路部56と、第2の駆動制御回路部58と、外部アドレス入力端子A0〜A20と、外部データ端子D0〜D7とを備えている。
記憶セル群54は、一対のトンネル磁気抵抗効果素子(以下、TMR素子という。)を備えた記憶セル1が、互いに直交するワード線方向(X方向)およびビット線方向(Y方向)に多数、配列されたマトリックス構造を有している。記憶セル1は、磁気メモリデバイスにおいてデータを記憶する最小単位であって、本発明における「磁気記憶セル」に対応する一具体例である。記憶セル1については後に詳述する。
第1の駆動制御回路部56は、Y方向におけるアドレスデコーダ回路56A、センスアンプ回路56Bおよびカレントドライブ回路56Cを有し、第2の駆動制御回路部58は、X方向におけるアドレスデコーダ回路58A、定電流回路58Bおよびカレントドライブ回路58Cを有するものである。
アドレスデコーダ回路56A,58Aは、入力されたアドレス信号に応じた後出のワードデコード線72(後出)およびビットデコード線71(後出)を選択するものである。Y方向センスアンプ回路56BおよびX方向定電流回路58Bは読出動作を行う際に駆動する回路であり、Y方向およびX方向カレントドライブ回路56C,58Cは書込動作を行う際に駆動する回路である。
Y方向センスアンプ回路56Bと記憶セル群54とは、読出動作の際にセンス電流が流れる複数のビットデコード線71によって接続されている。同様に、X方向定電流回路58Bと、記憶セル群54とは、読出動作の際にセンス電流が流れる複数のワードデコード線72によって接続されている。
Y方向カレントドライブ回路56Cと記憶セル群54とは、書込動作の際に必要となる書込ビット線5(後出)を介して接続されている。同様に、X方向カレントドライブ回路58Cと記憶セル群54とは、書込動作の際に必要となる書込ワード線6(後出)を介して接続されている。
アドレスバッファ51は、外部アドレス入力端子A0〜A20を備えると共に、Y方向アドレス線57,X方向アドレス線55を介して第1の駆動制御回路部56内のY方向アドレスデコーダ回路56A,第2の駆動制御回路部58内のX方向アドレスデコーダ回路58Aに接続されている。このアドレスバッファ51は、外部からのアドレス信号を外部アドレス入力端子A0〜A20から取り込み、内部に備えたバッファ増幅器(図示せず)によりY方向アドレスデコーダ回路56A,X方向アドレスデコーダ回路58Aにおいて必要となる電圧レベルまで増幅するものである。さらに、アドレスバッファ51は、その増幅したアドレス信号を2つに分け、Y方向アドレス線57を介してY方向アドレスデコーダ回路56Aに出力すると共に、X方向アドレス線55を介してX方向アドレスデコーダ回路58Aに出力するように機能する。
データバッファ52は、入力バッファ52Aおよび出力バッファ52Bによって構成され、外部データ端子D0〜D7を備えると共に制御ロジック部53と接続されており、制御ロジック部53からの出力制御信号53Aによって動作するようになっている。入力バッファ52Aは、Y方向およびX方向書込用データバス61,60を介してそれぞれ第1の駆動制御回路部56内のY方向カレントドライブ回路56C,第2の駆動制御回路部58内のX方向カレントドライブ回路58Cに接続されており、記憶セル群54への書込動作を行う際には、外部データ端子D0〜D7の信号電圧を取り込んで、内部バッファ増幅器(図示せず)により必要となる電圧レベルまで増幅したのち、X方向書込用データバス60およびY方向書込用データバス61を介してX方向カレントドライブ回路58C,Y方向カレントドライブ回路56Cに伝達するように機能する。出力バッファ52Bは、Y方向読出用データバス62を介してセンスアンプ回路56Bに接続されており、記憶セル群54に記憶された情報信号を読み出す際には、内部に備えたバッファ増幅器(図示せず)によって、センスアンプ回路56Bから入力される情報信号を増幅したのち、外部データ端子D0〜D7に低インピーダンスで出力するように機能する。
制御ロジック部53は、チップセレクト端子CSおよびライトイネーブル端子WEを備え、データバッファ52に接続されている。この制御ロジック部53は、複数の記憶セル群54のなかから読出および書込対象とするものを選択するチップセレクト端子CSからの信号電圧と、書込許可信号を出力するように機能するライトイネーブル端子WEからの信号電圧とを取り込み、データバッファ52に向けて出力制御信号53Aを出力するように機能する。
次に、図1に示した磁気メモリデバイスのうち、情報の書込動作に係わる構成について説明する。
図2は、記憶セル群54における書込動作に係わる要部平面構成を表す概念図である。
図2に示したように、本実施の形態の磁気メモリデバイスは、複数の書込ビット線5a,5bと、この複数の書込ビット線5a,5bとそれぞれ交差するように延びる複数の書込ワード線6とを含んでおり、書込ビット線5a,5bおよび書込ワード線6の交差する各領域に、これら書込ビット線5a,5bおよび書込ワード線6が互いに平行に延在する平行部分10a,10bを有するように構成されている。具体的には、図2に示したように、書込ワード線6が矩形波状にX方向に沿って延在する一方で、書込ビット線5aと書込ビット線5bとが交互に並んで直線状にY方向に沿って延在している。書込ワード線6における矩形波状の立ち上がり部分および立ち下がり部分が、書込ビット線5a,5bと共に複数の平行部分10a,10bを形成している。記憶セル1は、それぞれの平行部分10a,10bの少なくとも一部を含むように、書込ビット線5a,5bと書込ワード線6との交差する各領域に設けられている。記憶セル1は、TMR素子1aおよびTMR素子1bによって構成されており、TMR素子1aは書込ビット線5aと書込ワード線6との交差する各領域に設けられ、一方のTMR素子1bは書込ビット線5bと書込ワード線6との交差する各領域に設けられている。ここで、TMR素子1aおよびTMR素子1bが、本発明の「一対の磁気抵抗効果素子」に対応する一具体例である。
書込ビット線5a,5bおよび書込ワード線6には、それぞれY方向カレントドライブ回路56C,X方向カレントドライブ回路58Cからの電流が流れるようになっている。ここで、書込ビット線5aを流れる電流と書込ビット線5bを流れる電流とは、必ず互いに逆方向となっており、例えば、図2に矢印で示したように書込ビット線5aの電流方向を+Y方向とした場合には書込ビット線5bの電流方向が−Y方向となる。したがって、その場合に、書込ワード線6を流れる電流の方向を全体として+X方向(紙面左から右)とすると、TMR素子1aの内部を流れる書込ビット線5aおよび書込ワード線6の電流方向は、互いに平行となる。一方のTMR素子1bの内部を流れる書込ビット線5bおよび書込ワード線6の電流方向についても、互いに平行となる。なお、以下、特に電流方向を区別する必要のない場合には、書込ビット線5a,5bを単に書込ビット線5と示す。また、書込ワード線6は本発明の「第1の書込線」に対応する一具体例であり、書込ビット線5は本発明の「第2の書込線」に対応する一具体例である。
図3は、図2に示した概念図としての記憶セル群54の要部平面構成を、より具体的に表すものである。図3に示した書込ビット線5a,5b、書込ワード線6および記憶セル1(TMR素子1a,1b)は、図2と対応している。TMR素子1a,1bは、書込ビット線5a,5bと書込ワード線6との平行部分10a,10bに配置されている。TMR素子1a,1bは、それぞれ感磁層を含む積層体S20a,S20bと磁気ヨーク4a,4bとを備えており、平行部分10a,10bにおける書込ビット線5a,5bおよび書込ワード線6の双方を流れる電流により生ずる磁界(すなわち、磁気ヨーク4a,4bにおいては外部磁界)によって感磁層の磁化方向が変化するようになっている。書込ワード線6は、書込ビット線5a,5bと同一層内(後出の第1の階層内L1)に設けられた第1階層部分6Fと、これとは異なる第2の階層内L2(後出)に形成された第2階層部分6Sとの2つの階層部分を含んで構成されている。第1階層部分6Fと第2階層部分6Sとは、アルミニウム(Al)や銅(Cu)などの導電材料からなる接続層6T(後出)によって電気的に接続されている。これにより、書込ワード線6は、Y方向に延在する書込ビット線5a,5bをX方向に沿って乗り越え、全体としてX方向に延在する1本の導線として機能するようになっている。この場合、平行部分10a,10bにおいて、書込ビット線5a,5bと第1階層部分6Fとが第1の階層内L1に設けられており、互いに電気的に絶縁されている。
各書込ビット線5の両端には、それぞれ書込ビット線引出電極47が設けられている。各書込ビット線引出電極47は、それぞれ一方がY方向カレントドライブ回路56Cに接続され、他方が最終的に接地されるように接続されている。同様に、各書込ワード線6の両端には、それぞれ書込ワード線引出電極46が設けられている。各書込ワード線引出電極46は、それぞれ一方がX方向カレントドライブ回路58Cに接続され、他方が最終的に接地されるように接続されている。
図4は、記憶セル1の拡大斜視図である。図5は、図3に示したV−V切断線の矢視方向における記憶セル1の概略断面構成を表すものである。さらに、図6は、図5に示した記憶セル1を、概念的にTMR素子1aとTMR素子1bとに分解して図示したものである。なお、図5および図6は、細部の構成を明らかにするための概略図であり、図4に示した記憶セル1のサイズ比および形状と必ずしも一致しない。
図4〜図6に示したように、記憶セル1は、磁気ヨーク4a,4bと積層体S20a,S20bとをそれぞれ有する一対のTMR素子1a,1bを備えている。書込ビット線5a,5bと書込ワード線6(第1階層部分6F)とは、磁気ヨーク4a,4bによって囲まれた領域において、積層体S20a,S20bの積層面と平行な第1の階層内L1で互いに隣り合うように配列されている(図5)。書込ワード線6(第1階層部分6F)、書込ビット線5a,5bおよび磁気ヨーク4a,4bは、絶縁膜7a,7bを介して互いに電気的に絶縁されている。積層体S20aは、一対の端面K20a(K21,K22)の各々と一対の開放端K4a(K41,K42)の各々とが互いに対向し合うように磁気ヨーク4aのギャップに配置されている。一対の端面K20aと一対の開放端K4aとの間には、それぞれ、例えば酸化アルミニウム(Al23)などからなる絶縁層(図示せず)が形成されている。同様に、積層体S20bは、一対の端面K20b(K23,K24)の各々と一対の開放端K4b(K43,K44)の各々とが互いに対向し合うように磁気ヨーク4bのギャップに配置されている。一対の端面K20bと一対の開放端K4bとの間には、それぞれ、例えばAl23などからなる絶縁層(図示せず)が形成されている。また、積層体S20a,S20bは、積層方向(Z方向)において、それぞれ突出部32Tと、導電層36a,36b(後出)との間に挟まれ、それらと電気的に接続されている。一対の導電層36a,36bは一対のショットキーダイオード75a,75b(後出)の一部を構成するものであり、このショットキーダイオード75a,75bの他端はY方向に延在する読出ビット線33a,33b(後出)と接続されている。ショットキーダイオード75a,75bは基体31(後出)に埋設されている。また、積層体S20a,S20bの、一対の導電層36a,36bと接する面とは反対側の面、すなわち磁気ヨーク4a,4bによって取り囲まれた領域側の面は、Y方向に延びる突出部32Tと接している。突出部32Tは、X方向に延在する読出ワード線32の一部分をなすものである。図5においては、突出部32Tが、磁気ヨーク4a,4bと接するようにしたが、絶縁層を介して互いに電気的に絶縁されるようにしてもよい。また、書込ワード線6(第1階層部分6F)および書込ビット線5a,5bと、読出ワード線32(突出部分32T)とは互いに電気的に絶縁されている。
記憶セル1におけるTMR素子1aは、書込ビット線5aおよび書込ワード線6の延在方向に沿った一部領域、すなわち、書込ビット線5aおよび書込ワード線6の並走する領域(平行部分10a)において、書込ビット線5aおよび第1階層部分6Fの周囲を取り囲むように周回方向に沿って配置されると共に、周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の開放端K4a(K41,K42)を有する磁気ヨーク4aと、外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層としての第2磁性層8aを含むと共に積層面に垂直な方向に電流が流れるように構成された積層体S20aとを有するものである。一対の開放端K4aは、X方向に沿って積層体S20aを挟んで対向するように設けられている。一方のTMR素子1bは、書込ビット線5bおよび書込ワード線6の延在方向に沿った一部領域、すなわち、書込ビット線5bおよび書込ワード線6の並走する領域(平行部分10b)において、書込ビット線5bおよび第1階層部分6Fの周囲を取り囲むように周回方向に沿って配置されると共に、周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の開放端K4b(K43,K44)を有する磁気ヨーク4bと、外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層としての第2磁性層8bを含むと共に積層面に垂直な方向に電流が流れるように構成された積層体S20bとを有するものである。一対の開放端K4bは、X方向に沿って積層体S20bを挟んで対向するように設けられている。この一対のTMR素子1a,1bは、磁気ヨーク4a,4bの一部である共有部分34を互いに共有している。
積層体S20a,S20bは、図5および図6に示したように、書込ビット線5および書込ワード線6の側から順に、第2磁性層8a,8bと、トンネルバリア層3a,3bと、磁化方向の固定された第1磁性層2a,2bとを含み、積層面に垂直な方向に電流が流れるように構成されたTMR膜である。図5および図6では、積層体S20a,S20bの構成を明らかにするため、それらの寸法を周囲よりも相対的に大きく誇張して表している。
一対のTMR素子1a,1bにおいて、第2磁性層8aと第2磁性層8bとの磁化方向が互いに反平行となるように反転させる場合には、書込ビット線5a,5bと書込ワード線6とによって一対の磁気ヨーク4a,4bの内部を通過するように形成される還流磁界の方向が、共有部分34では同一方向となり、還流磁界の磁束密度が増大する。このため、より効率的に還流磁界を利用することができ、磁気ヨーク4a,4bおよび第2磁性層8a,8bの磁化を反転させるために必要な電流をより小さくすることができる。また、磁気ヨーク4の一部を共有するようにしたので、TMR素子1a,1bを効率的に形成することができると共に、記憶セル1の形成面積を縮小でき、記憶情報の大容量化が可能となる。
積層体S20a,S20bは、第1磁性層2a,2bと第2磁性層8a,8bとの間において積層面に垂直方向の電圧を印加すると、例えば第1磁性層2a,2bの電子がトンネルバリア層3a,3bを突き抜けて第2磁性層8a,8bに移動してトンネル電流が流れるようになっている。このトンネル電流は、トンネルバリア層3との界面部分における第1磁性層2a,2bのスピンと第2磁性層8a,8bのスピンとの相対的な角度によって変化する。すなわち、第1磁性層2a,2bのスピンと第2磁性層8a,8bのスピンとが互いに平行な場合に抵抗値が最小となり、反平行のときに抵抗値が最大となる。これらの抵抗値を用いて、磁気抵抗変化率(MR比)が、式(1)のように定義される。
(MR比)=dR/R ……(1)
ここで、「dR」が、スピンが互いに平行である場合と反平行である場合との抵抗値の差であり、「R」が、スピンが互いに平行である場合における抵抗値である。
トンネル電流に対する抵抗値(以下、トンネル抵抗Rtという。)は、トンネルバリア層3の膜厚Tに強く依存する。トンネル抵抗Rtは、低電圧領域では、式(2)に示したように、トンネルバリア層3の膜厚Tに対して指数関数的に増加する。
Rt∝exp(2χT),χ={8π2*(φ・Ef)0.5}/h ……(2)
ここで、「φ」はバリア高さ、「m*」は電子の有効質量、「Ef」はフェルミエネルギー、hはプランク定数を表す。一般的に、TMR素子を用いたメモリ素子では、トランジスタなどの半導体デバイスとのマッチングを図るため、トンネル抵抗Rtは、数10kΩ・(μm)2程度が適当とされる。しかし、磁気メモリデバイスにおける高密度化および動作の高速度化を図るためには、トンネル抵抗Rtは、10kΩ・(μm)2以下、さらに好ましくは1kΩ・(μm)2以下とすることが好ましい。したがって、上記のトンネル抵抗Rtを実現するために、トンネルバリア層3の厚みTを2nm以下、さらに好ましくは1.5nm以下とすることが望ましい。
トンネルバリア層3a,3bの厚みTを薄くすることにより、トンネル抵抗Rtを低減することができる一方で、第1磁性層2a,2bおよび第2磁性層8a,8bとの接合界面の凹凸に起因するリーク電流が生じるのでMR比が低下してしまう。これを防止するため、トンネルバリア層3a,3bの厚みTは、リーク電流が流れない程度の厚みを有する必要があり、具体的には0.3nm以上の厚みであることが望ましい。
積層体S20a,S20bは、保磁力差型構造を有し、第1磁性層2a,2bの保磁力のほうが、第2磁性層8a,8bの保磁力よりも大きくなるように構成されていることが望ましい。具体的には、第1磁性層2の保磁力は、(50/4π)×103A/mよりも大きいことが望ましく、特に(100/4π)×103A/m以上であることが望ましい。こうすることにより、第1磁性層2a,2bにおける磁化方向が外部憂乱磁界等の不要な磁界の影響を受けるのを防止することができるからである。第1磁性層2a,2bは、例えば、5nmの厚みのコバルト鉄合金(CoFe)からなる。他に、単体のコバルト(Co)や、コバルト白金合金(CoPt)、ニッケル鉄コバルト合金(NiFeCo)等を第1磁性層2a,2bに適用することが可能である。第2磁性層8a,8bは、単体のコバルト(Co)、コバルト鉄合金(CoFe)、コバルト白金合金(CoPt)、ニッケル鉄合金(NiFe)あるいはニッケル鉄コバルト合金(NiFeCo)などから構成される。また、第1磁性層2a,2bおよび第2磁性層8a,8bの磁化容易軸は、第1磁性層2a,2bと第2磁性層8a,8bとの磁化方向が互いに平行または反平行となる状態で安定化するようにするため、平行であることが望ましい。
磁気ヨーク4a,4bは、書込ビット線5a,5bおよび書込ワード線6における平行部分10a,10bの少なくとも一部を取り囲むように延在しており、この平行部分10a,10bを流れる電流によって磁気ヨーク4a,4bの内部を通過する還流磁界が生ずるように構成されている。より詳細には、図6に示したように、磁気ヨーク4aは、一対の開放端K4a(K41,K42)の各々からそれぞれ遠ざかる方向に延び、ギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨーク41a(411,412)と、一対の対向ヨーク41a(411,412)の、開放端K4a(K41,K42)と反対側の一端とそれぞれ連結され、互いに対向しつつ積層体S20aの積層方向(Z方向)に延びる一対のピラーヨーク42a(421,422)と、一対のピラーヨーク42a(421,422)の、一対の対向ヨーク41a(411,412)と反対側の各一端どうしを連結するビームヨーク43aとを含んで構成されている。ここで、積層体S20aにおける第2磁性層8aが、一対の対向ヨーク41a(411,412)と同一階層となるように構成されている。一方の磁気ヨーク4bは、一対の開放端K4b(K43,K44)の各々からそれぞれ遠ざかる方向に延び、ギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨーク41b(413,414)と、一対の対向ヨーク41b(413,414)の、開放端K4b(K43,K44)と反対側の一端とそれぞれ連結され、互いに対向しつつ積層体S20bの積層方向(Z方向)に延びる一対のピラーヨーク42b(422,423)と、一対のピラーヨーク42b(422,423)の、一対の対向ヨーク41b(413,414)と反対側の各一端どうしを連結するビームヨーク43bとを含んで構成されている。ここで、積層体S20bにおける第2磁性層8bが、一対の対向ヨーク41b(413,414)と同一階層となるように構成されている。TMR素子1aおよびTMR素子1bは、ピラーヨーク422を互いに共有し、図5に示したように共有部分34を形成している。ビームヨーク43a,43bは、第2階層部分6Sと同じ第2の階層内L2に設けられている。
このような磁気ヨーク4a,4bは、その内部を通過するように形成される還流磁界によってそれぞれの磁化方向が反転される。この還流磁界による磁気ヨーク4a,4bの磁化方向反転に伴い、第2磁性層8a,8bの磁化方向が反転し、第2磁性層8a,8bが情報を記憶する記憶層として機能することとなる。磁気ヨーク4a,4bは、例えば、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)およびコバルト(Co)のうちの少なくとも1種を含む金属からなる。磁気ヨーク4a,4bにおける周回方向と直交する断面の面積は、一対の開放端K4a,K4bにおいて最も小さくなるように構成されている。具体的には、磁気ヨーク4a,4bにおける一対の対向ヨーク41a,41bは、例えば図4に示したように、Y方向に沿った幅が積層体S20a,S20bに近づくほど小さくなり、一対の開放端K4a,K4bにおいて最も小さくなるように構成されている。このような構成により、書込ビット線5a,5bおよび書込ワード線6に書込電流が流れて磁気ヨーク4a,4bを通過する還流磁界が形成されると、積層体S20a,S20b(特に第2磁性層8a,8b)において最も高く、かつ、安定した磁束密度を得ることができる。このため、小さな書込電流であっても効率よく、かつ、安定した書込を行うことができる。
書込ビット線5a,5bおよび書込ワード線6による還流磁界を磁気ヨーク4a,4bに集中させるために、磁気ヨーク4a,4bの透磁率はより大きい方が好ましい。具体的には、2000以上であり、より好ましくは6000以上である。
書込ビット線5a,5bおよび第1階層部分6Fは、いずれも、例えば、10nm厚のチタン(Ti)と、10nm厚の窒化チタン(TiN)と500nm厚のアルミニウム(Al)とが順に積層された構造を有している。また、第2階層部分6Sおよび接続層6Tは、磁気ヨーク4a,4bと同種の、例えば、NiFeにより構成されたものである。書込ビット線5および書込ワード線6は、上記の構成に限らず、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)およびタングステン(W)のうちの少なくとも1種からなるようにしてもよい。これら書込ビット線5および書込ワード線6を用いた記憶セル1に対する書込動作の詳細については後述する。
以上のように、本実施の形態の磁気メモリデバイスは、書込ビット線5a,5bと書込ワード線6とが、磁気ヨーク4a,4bによって囲まれた領域において、積層体S20a,S20bの積層面と平行な第1の階層内L1で互いに隣り合うように配列されているので、積層方向において、より簡素な構成となっている。また、一対の端面K20aの各々と一対の開放端K4aの各々とが互いに対向し合うように積層体S20aが磁気ヨーク4aのギャップに配置されているので、同様に一対の端面K20bの各々と一対の開放端K4bの各々とが互いに対向し合うように積層体S20bが磁気ヨーク4bのギャップに配置されているので、積層体と磁気ヨークとが互いに接する場合と比べ磁気的な結合状態などの制約を受けにくく、積層体S20bを構成する材料を広範囲から選択することが可能となる。このため、還流磁界が通過する閉磁路となる磁気ヨーク4a,4bを備えつつ、TMR素子1a,1bとしての磁気的な特性を十分に発揮するような積層体S20a,S20bを得ることができる。
次に、図7および図8を参照して、図1に示した磁気メモリデバイスのうちの、情報読出動作に係わる構成について説明する。図7は、記憶セル群54における読出動作に係わる要部平面構成を表し、図3に対応するものである。図8は、図7に示したXIII−XIII切断線における矢視方向の断面構成を表すものである。
図7に示したように、各記憶セル1は、XY平面における複数の読出ワード線32と複数の読出ビット線33a,33bとの各交差点に対応する位置に1つずつ配設されている。ここで、記憶セル1における積層体S20a,S20bの下面が一対のショットキーダイオード75a,75b(以下、単にダイオード75a,75bという。)を介して一対の読出ビット線33a,33bと接し、積層体S20a,S20bの上面が読出ワード線32と接している。読出ビット線33a,33bは、各記憶セル1における一対のTMR素子1a,1bの各々に読出電流を供給するものであり、一方の読出ワード線32は、TMR素子1a,1bの各々に流れた読出電流を接地へと導くものである。各読出ビット線33の両端には、それぞれ読出ビット線引出電極49が設けられている。一方、各読出ワード線32の両端には、それぞれ読出ワード線引出電極48が設けられている。
図8に示したように、本実施の形態の磁気メモリデバイスは、記憶セル1を含む領域において、整流素子として機能する一対のダイオード75a,75bが設けられた基体31の上に、一対の積層体S20a,S20bと、これを挟んで対向する一対の開放端を有する磁気ヨーク4a,4bとが形成されるように構成されている。
一対のダイオード75a,75bは、積層体S20a,S20bの側から順に導電層36a,36bとエピタキシャル層37と基板38とを有し、これら導電層36a,36bとエピタキシャル層37との間にショットキー障壁を形成している。導電層36a,36bは、エピタキシャル層37と反対側の面の一部において積層体S20a,S20bと接し、それ以外の部分が絶縁層31Aおよび絶縁層17によって取り囲まれるようになっている。ダイオード75aとダイオード75bとは、積層体S20a,S20bを挟んで磁気ヨーク4a,4bと接続しているほかは互いに電気的な連結部分を持たないように構成されている。基板38はn型シリコンウェハである。一般に、n型シリコンウェハには燐(P)の不純物拡散が施されており、基板38としては、燐の高濃度拡散によりn++型となっているものを用いる。これに対し、エピタキシャル層37は、燐が低濃度拡散されてn-型となるようにする。このn-型半導体であるエピタキシャル層37と金属からなる導電層36a,36bとを接触させることにより、バンドギャップが生じ、ショットキー障壁が形成される。さらに、一対のダイオード75a,75bは、それぞれ接続層33Tを介して読出ビット線33a,33bと接続されている。
次に、図9を参照して、本実施の形態の磁気メモリデバイスにおける読出動作に係わる回路構成について説明する。
図9は、記憶セル群54とその読出回路からなる回路系の構成図である。この読出回路系は、記憶セル1が一対のTMR素子1a,1bからなる差動増幅型である。ここでは、各記憶セル1の情報の読み出しを、TMR素子1a,1bそれぞれに流す読出電流(読出ビット線33a,33bからTMR素子1a,1bのそれぞれに流入し、共通の読出ワード線32に流出する電流)の差分値を出力として行うようになっている。
図9において、記憶セル群54のビット列ごとの記憶セル1と、センスアンプ回路56Bを含む読出回路の一部とが、読出回路の繰り返し単位である単位読出回路80(…,80n,80n+1,…)を構成しており、ビット列方向に並列に配置されている。単位読出回路80nの各々は、Y方向アドレスデコーダ回路56Aにビットデコード線71(…,71n,71n+1,…)を介して接続され、出力バッファ52BにY方向読出用データバス62を介して接続されている。
記憶セル群54には、X方向に配列される読出ワード線32(…,32m,32m+1,…)と、Y方向に配列される一対の読出ビット線33a,33bとによりマトリクス状の配線がなされている。各記憶セル1は、一対の読出ビット線33a,33bに挟まれた領域のうちの読出ワード線32との交差位置に配設されている。各記憶セル1におけるTMR素子1a,1bのそれぞれの一端が、1対のダイオード75a,75bを介して読出ビット線33a,33bに接続され、それぞれの他端が共通の読出ワード線32に接続される。
各読出ワード線32の一端は、それぞれ読出ワード線引出電極48を介して各読出スイッチ83(…,83m,83m+1,…)と接続され、さらに、共通のX方向定電流回路58Bに接続されている。各読出スイッチ83は、X方向アドレスデコーダ回路58Aとそれぞれワードデコード線72(…,72m,72m+1,…)を介して接続されており、X方向アドレスデコーダ回路58Aからの選択信号が入力されると導通するように構成されている。X方向定電流回路58Bは、読出ワード線32を流れる電流を一定とする機能を有するものである。
各読出ビット線33の一端は、読出ビット線引出電極49を介してそれぞれY方向センスアンプ回路56Bに接続されており、他端は最終的にそれぞれ接地されている。Y方向センスアンプ回路56Bは、単位読出回路80につき1つ設けられ、各単位読出回路80において一対の読出ビット線33a,33bの間の電位差を取り込み、この電位差を増幅する機能を有するものである。各Y方向センスアンプ回路56Bは、それぞれ出力線82(…,82n,82n+1,…)に接続され、最終的にはY方向読出用データバス62により、出力バッファ52Bに接続されるようになっている。
次に、本実施の形態の磁気メモリデバイスにおける動作について説明する。
まず、図2、図10(A)および図10(B)を参照して、記憶セル1における情報の書込動作について説明する。図10(A),図10(B)は、図5に示した記憶セル1の断面構成における書込電流方向と還流磁界方向(磁化方向)との関係を表すものである。図10(A),図10(B)において各磁性層に示した矢印が、その磁性層における磁化方向を示す。但し、磁気ヨーク4a,4bについては内部に形成される磁路の磁界方向も併せて示すものである。ここで、第1磁性層2a,2bは、−X方向に磁化が固定されている。図10(A),図10(B)は、記憶セル1を通過する互いに平行な書込ビット線5および第1階層部分6Fに、互いに同一な方向に書込電流が流れる場合を示す。図10(A)は、図2に示した書込電流方向に対応する。図10(A)は、TMR素子1aにおいて紙面に垂直な方向に手前から奥へ向かって(+Y方向へ)書込電流が流れて書込ビット線5aおよび第1階層部分6Fを取り囲む磁気ヨーク4aの内部を通過するように時計回り方向に還流磁界16aが発生すると共に、TMR素子1bにおいて紙面に垂直な方向に奥から手前へ向かって(−Y方向へ)書込電流が流れて書込ビット線5bおよび第1階層部分6Fを取り囲む磁気ヨーク4bの内部を通過するように反時計回り方向に還流磁界16bが発生する場合を示している。この場合は、第2磁性層8aの磁化方向が−X方向となり、第2磁性層8bの磁化方向が+X方向となる。一方、図10(B)は、書込ビット線5および第1階層部分6Fを流れる電流方向が図10(A)に示した状態とは全く逆の電流方向とした場合に対応する。すなわち、図10(B)は、TMR素子1aにおいて紙面に垂直な方向に奥から手前へ向かって(−Y方向へ)書込電流が流れ、書込ビット線5aおよび第1階層部分6Fを取り囲む部分の磁気ヨーク4aの内部を通過するように反時計回り方向に還流磁界16aが発生すると共に、TMR素子1bにおいて紙面に垂直な方向に手前から奥へ向かって(+Y方向へ)書込電流が流れ、書込ビット線5bおよび第1階層部分6Fを取り囲む磁気ヨーク4bの内部を通過するように時計回り方向に還流磁界16bが発生する場合を示している。この場合は、第2磁性層8aの磁化方向が+X方向となり、第2磁性層8bの磁化方向が−X方向となる。
図10(A),図10(B)の場合、TMR素子1aを貫く書込ビット線5aおよび第1階層部分6Fの電流方向と、TMR素子1bを貫く書込ビット線5bおよび第1階層部分6Fの電流方向とが互いに反対方向となるようにしたので、磁気ヨーク4a,4bの共有部分34に相当するピラーヨーク422(図6参照)を流れる還流磁界16a,16bの方向を同一方向とすることができる(図10(A)では−Z方向であり、図10(B)では+Z方向である)。
図10(A),図10(B)から明らかなように、磁気ヨーク4a,4bを貫く書込ビット線5および書込ワード線6の双方を流れる電流により生ずる還流磁界16a,16bの方向に従い、第2磁性層8aと第2磁性層8bとの磁化方向が互いに反対方向となるように変化するので、これを利用することにより記憶セル1に情報を記憶することができる。
すなわち、書込ビット線5および書込ワード線6において同一方向に電流が流れると、磁気ヨーク4a,4bの磁化方向が反転するのに伴って第2磁性層8a,8bの磁化方向が変化し、「0」または「1」の2値情報を記憶することができるのである。例えば、図10(A)の状態、すなわち、一方の第2磁性層8aが−X方向に磁化し、他方の第2磁性層8bが+X方向に磁化する状態に対し「0」を対応させた場合には、図10(B)の状態、すなわち、第2磁性層8aが+X方向に磁化し、第2磁性層8bが−X方向に磁化する状態に対し「1」を対応させることにより記憶することができる。
この場合、TMR素子1a,1bにおいては、第1磁性層2a,2bと第2磁性層8a,8bとの磁化方向が平行であれば大きなトンネル電流が流れる低抵抗状態となり、反平行であれば小さなトンネル電流しか流れない高抵抗状態となる。つまり、対をなすTMR素子1aおよびTMR素子1bは、必ず一方が低抵抗であり、他方が高抵抗となって情報を記憶するようになっている。なお、書込ビット線5a,5bと書込ワード線6とで互いに逆方向に書込電流が流れた場合、あるいは、どちらか一方のみに書込電流が流れた場合には各第2磁性層8a,8bの磁化方向は反転せず、データの書き換えは行われないようになっている。
以上のように、上記の構成をなす本実施の形態の磁気メモリデバイスにおける記憶セル1によれば、書込ビット線5a,5bと書込ワード線6との双方に同一方向の電流を流すことにより、書込ビット線5a,5bによって生じる電流磁界と書込ワード線6によって生じる電流磁界とが磁気ヨーク4a,4bの内部において同一方向となり、合成磁界を形成することができる。このため、磁気ヨーク4a,4bを設けない場合や、書込ビット線5a,5bと書込ワード線6とが直交する場合などと比べて大きな磁束密度が得られるので、より効率的に電流磁界を利用することができ、第2磁性層8a,8bの磁化を反転させるために必要な電流をより小さくすることができる。
また、本実施の形態の磁気メモリデバイスでは、一対の開放端K4aが一対の端面K20aとそれぞれ対向するようにし、一対の開放端K4bが一対の端面K20bとそれぞれ対向するようにしたので、書込ビット線5a,5bおよび書込ワード線6の双方に電流を流すことによって磁気ヨーク4a,4bの内部を通過するように形成される閉磁路の中に、積層体S20a,S20bが配置されることとなる。このため、TMR素子1a,1bの磁気ヨーク4a,4bにおける磁化反転をより効率的に行うことができると共に、書込対象とする記憶セル1に隣接した記憶セルに対して、磁気的な影響を低減することができる。さらに、磁気ヨーク4a,4bによるシールド効果によって基板上において隣り合う記憶セルどうしの間隔をより狭めるように配置することができ、磁気メモリデバイスとしての高集積化、高密度化に有利である。特に、一対の対向ヨーク411,412と同一層となるように第2磁性層8aを配置し、一対の対向ヨーク413,414と同一層となるように第2磁性層8bを配置するようにしたので、第2磁性層8a,8bを通過する還流磁界の磁束密度がいっそう高くなり、より効率的に第2磁性層8a,8bの磁化反転を行うことができる。
次に、図1、図9、図11(A)および図11(B)を参照して、本実施の形態の磁気メモリデバイスにおける読出動作について説明する。
まず、第1の駆動制御回路部56におけるY方向アドレスデコーダ回路56Aにより、複数のビットデコード線71のうちの1つが選択され、対応するY方向センスアンプ回路56Bに制御信号が伝達される。この結果、読出ビット線33a,33bに読出電流が流れ、TMR素子1a,1bにおける積層体S20a,S20bの側に正の電位が与えられる。同様に第2の駆動制御回路部58におけるX方向アドレスデコーダ回路58Aにより、複数のワードデコード線72のうちの1つが選択され、対応する箇所の読出スイッチ83が駆動される。選択された読出スイッチ83は通電状態となり、対応する読出ワード線32に読出電流が流れ、積層体S20a,S20bとは反対側に負の電位が与えられる。したがって、Y方向アドレスデコーダ回路56AおよびX方向アドレスデコーダ回路58Aによって選択された1つの記憶セル1に対し、読出に必要な読出電流を流すことができる。この読出電流に基づいて、一対の第2磁性層8a,8bの磁化方向を検出し、記憶された情報を読み出すことができる。
図11(A),図11(B)は、記憶セル1の周辺部を回路図で表したものである。積層体S20a,S20bのそれぞれの第1磁性層2a,2bの磁化方向を白矢印で示し、第2磁性層8a,8bの磁化方向を黒矢印で示している。第1磁性層2a,2bの磁化方向は、いずれも左方向に固定されている。図11(A)では、積層体S20aにおいて第1磁性層2aと第2磁性層8aとが平行な磁化方向となり、一方の積層体S20bにおいて第1磁性層2bと第2磁性層8bとが反平行な磁化方向となっている。この場合、積層体S20aが低抵抗状態となり、積層体S20bが高抵抗状態となり、例えば、「0」に対応している。一方の図11(B)の場合には、図11(A)の場合とは反対に積層体S20aが高抵抗状態となり、積層体S20bが低抵抗状態となっており、例えば、「1」に対応している。このような2値情報は、積層体S20aと積層体S20bとの抵抗値の大小を利用し、それぞれに流れる電流値の差分を検出することによって行うことができる。
次に、上記のような構成を有する本実施の形態の磁気メモリデバイスの製造方法について説明する。
本実施の形態の磁気メモリデバイスの製造方法は、一対のダイオード75a,75bが設けられた基体31の上に、一対の積層体S20a,S20bを形成する積層体形成工程と、一対の積層体S20a,S20bをそれぞれ挟んで対向するように下部ヨーク4Bを形成する下部ヨーク形成工程と、下部ヨーク4Bの上に、読出ワード線32(突出部32T)と絶縁膜7Aとを介して、積層体S20a,S20bの積層面と平行な同一平面を含む第1の階層内L1で互いに隣り合って配列するように一対の第1階層部分6Fおよび書込ビット線5a,5bを同時に形成する書込線形成工程と、一対の第1階層部分6Fおよび書込ビット線5a,5bの周囲に絶縁膜7Bを介して上部ヨーク4Uを設けることにより、下部ヨーク4Bと共に一対の書込ワード線6Bおよび書込ビット線5a,5bを取り囲むように周回方向に沿って配置され、かつ互いに一部を共有し合う一対の磁気ヨーク4a,4bを形成する磁気ヨーク形成工程とを含むものである。以下、図面を参照して詳細に説明する。
以下、図12〜図19を参照して、磁気メモリデバイスのうちの、主に、記憶セル1の製造方法について具体的に説明する。なお、図12〜図19は、図3に示した切断線α−α′−αに沿った矢視方向断面図であり、その製造過程を順に表したものである。なお、図12〜図19では、記録セル1のうちTMR1aのみを図示しTMR1bを図示しないが、本製造方法は、TMR1aとTMR1bとを同時に形成する。
下部ヨーク形成工程では、基板31上に、積層体S20a,S20bをそれぞれ挟んで対向するように下部ヨーク4B(すなわち、対向ヨーク41a,41bおよびピラーヨーク421〜423の一部)を形成する。ここでは、まず、図12に示したように、ダイオード75a,75bを埋設した基板31の上に、すでに積層体S20a,S20bおよびその周囲を覆う絶縁膜17Aが形成されたものを用意する。なお、図12に続く以下の図13〜図19では、基板31の詳細についての図示を省略する。次に、図13に示したように、レジストパターン30Aを選択的に形成したのち、これをマスクとして利用し、反応性イオンエッチング(RIE)等により、少なくとも積層体S20a,S20bの第2磁性層8a,8bの厚みに対応する深さとなるまで非保護領域の絶縁膜17Aを掘り下げる。こののち、絶縁膜17Aを掘り下げた領域を埋めるように、積層体S20a,S20bの上面と同じ高さになるまで、例えばスパッタリングにより積層体S20a,S20bを挟んで対向する下部ヨーク4Bを形成する。
続く、書込線形成工程では、書込ビット線5a,5bと第1階層部分6Fとを第1の階層内L1で互いに隣り合って配列するように形成する。ここでは、まず、図14に示したように、レジストパターン30Aを除去したのち、積層体S20a,S20bの上面と接するように読出ワード線32(突出部32T)を選択的に形成する。次いで、全面に亘って絶縁膜7Aとめっき下地膜56Sとを順に形成する。具体的には、例えば、CVD装置を用いて酸化アルミニウム(Al23)などからなる絶縁膜7Aを形成したのち、例えば、スパッタリングにより銅(Cu)などの導電性の良い材料からなるめっき下地膜56Sを形成する。次いで、図15に示したように、めっき下地膜56Sの上に選択的にレジストパターン30Bを形成する。ここでは、書込ビット線5a,5bと第1階層部分6Fとを形成する領域を覆わないようにレジストパターン30Bを形成する。こののち、めっき槽に浸漬し、めっき下地膜56Sを電極として利用しためっき処理によって書込ビット線5a,5bと第1階層部分6Fとを同時に形成する。めっき処理を行ったのち、図16に示したように、レジストパターン30Bを除去し、さらに、露出しためっき下地膜56Sをミリング等により除去する。一般に、このような薄膜のパターニング方法をフレームめっき法と呼ぶ。
続く、磁気ヨーク形成工程では、上部磁気ヨーク4U(すなわち、一対のピラーヨーク42および第2のビームヨーク43)と第2階層部分6Sとを形成する。まず、図17に示したように、全面に亘って、例えばスパッタリングによりAl23からなる絶縁膜7Bを形成したのち、絶縁膜7Bの上に選択的にレジストパターン30Cを形成する。具体的には、下部ヨーク4Bが形成された領域のうち書込ビット線5a,5bおよび第1階層部分6Fが形成された領域の両隣と、下部ヨーク4Bが形成されていない領域のうち第1階層部分6Fに対応する一部分とを覆わないようにレジストパターン30Cを形成する。次に、レジストパターン30Cをマスクとして利用し、反応性イオンエッチング(RIE)等により、非保護領域の絶縁膜7A,7Bを除去する。これにより、図18に示したように、スルーホール7H1,7H2が形成され、絶縁膜7Bに覆われた書込ビット線5a,5bおよび第1階層部分6Fの両隣に下部ヨーク4Bが露出した領域が現れると共に、第1階層部分6Fの一部が露出した領域が現れる。こののち、図19に示したように、所定形状のレジストパターン30Dを形成し、これをフレームとして用いためっき処理をおこなうことにより第2の階層内L2に上部ヨーク4Uと第2階層部分6Sとを同時に形成することができる。以上により、磁気ヨーク4および書込ワード線6の形成がそれぞれ完了し、記憶セル1が完成する。記憶セル1が完成したのち、所望の幅を有する読出ワード線32を、上部ヨーク4Uと電気的に連結するように形成する。
こののち、書込ワード線6の各両端末に書込ワード線引出電極46を形成し、書込ビット線5の各両端末に書込ビット線引出電極47を形成し、読出ワード線32の各両端末に読出ワード線引出電極48を形成し、さらに読出ビット線33の各両端末に読出ビット線引出電極49を形成する。
以上により、記憶セル1を含む記憶セル群54の形成が一応完了する。
さらに、スパッタ装置やCVD装置等により酸化珪素(SiO2)またはAl23等の保護層を形成する工程と、その保護膜を研磨して各引出電極46〜49を露出させる工程とを経ることにより、磁気メモリデバイスの製造が完了する。
以上のように、本実施の形態の磁気メモリデバイスの製造方法によれば、書込ビット線5a,5bと第1階層部分6Fとを同時に形成する工程を含むようにしたので、書込ビット線5a,5bと第1階層部分6Fとを個別に形成するような場合と比べて、より少ない工程数で記憶セル1を形成することができる。特に、磁気ヨーク形成工程が、磁気ヨーク4a,4bによって囲まれることとなる領域以外の領域において、第2階層部分6Sを上部磁気ヨーク4Uと同時に一括して形成する工程を含むようにしたので、製造工程をより簡略化することができる。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、積層体の構成については、上記実施の形態において説明した図5に示した積層体S20a,S20bの構成に限定されるものでもない。例えば、図20に示した記憶セル121(第1の変形例)の積層体S21a,S21bように、感磁層としての第2磁性層8a,8bが、第1フリー層181a,181bとこれよりも保磁力が大きな第2フリー層182a,182bとを含む2層構造であってもよい。また、図示しないが、積層体S20a,S20bまたは積層体S21a,S21bにおける第1磁性層2a,2bの、トンネルバリア層3a,3bとは反対の側に反強磁性層を設け、第1磁性層2a,2bの磁化の安定化を図るようにしてもよい。また、積層体は、積層面と直交する方向に電流が流れるように構成されたものに限らず、積層面に沿った方向に電流が流れるように構成されたものであってもよい。
さらに、図21に示した第2の変形例としての磁気メモリデバイスにおける記憶セル122ように、読出ワード線32における突出部32Tの一部が、積層体の感磁層を兼ねるように構成することもできる。すなわち、TMR素子122a,122bでは、突出部32Tの一部をなす連結部分183a,183bが積層体S22a,S22bにおける感磁層としても機能する。このため、上記実施の形態におけるTMR素子1a,1bに設けたような第2磁性層8a,8bを省くことができ、記憶セル1よりも簡素な構成の記憶セル122とすることができる。この第2の変形例では、導電性および軟磁気特性を考慮して、例えばNiFe(パーマロイ)を用いて突出部32Tを構成することが望ましい。
また、上記実施の形態では、一対の磁気抵抗効果素子を備えた磁気記憶セルについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図22に示した第3の変形例としての磁気メモリデバイスにおけるTMR素子123のように、1つの磁気ヨーク4と1つの積層体S20とを備えた単体のTMR素子を磁気メモリ素子として用いるようにしてもよい。
本発明の一実施の形態に係る磁気メモリデバイスの全体構成を示すブロック図である。 図1に示した磁気メモリデバイスの書込線の構成を示す平面図である。 図1に示した磁気メモリデバイスの記憶セル群の要部構成を示す部分平面図である。 図1に示した磁気メモリデバイスの記憶セル群の要部斜視構成を示す斜視図である。 図3に示した磁気記憶セルのV−V線に沿った切断面の矢視方向における構成を示す断面図である。 図5に示した磁気記憶セルを、概念的に2つのTMR素子に分解して示し た断面図である。 図1に示した磁気メモリデバイスの記憶セル群の要部構成を示す他の部分平面図である。 図7に示した記憶セルのVIII−VIII線に沿った切断面の構成を示す断面図である。 図1に示した磁気メモリデバイスの回路構成を示す回路図である。 図5に示した磁気記憶セルの断面構成における書込電流方向と還流磁界方向(磁化方向)との関係を表す第1の説明図である。 図5に示した磁気記憶セルの断面構成における書込電流方向と還流磁界方向(磁化方向)との関係を表す第2の説明図である。 図9に示した回路構成における第1の部分拡大図である。 図9に示した回路構成における第2の部分拡大図である。 図1に示した磁気メモリデバイスの製造方法における一工程を表す拡大断面図である。 図12に続く一工程を表す拡大断面図である。 図13に続く一工程を表す拡大断面図である。 図14に続く一工程を表す拡大断面図である。 図15に続く一工程を表す拡大断面図である。 図16に続く一工程を表す拡大断面図である。 図17に続く一工程を表す拡大断面図である。 図18に続く一工程を表す拡大断面図である。 図1に示した磁気メモリデバイスにおける第1の変形例としての要部断面構成を表す断面図である。 図1に示した磁気メモリデバイスにおける第2の変形例としての要部断面構成を表す断面図である。 図1に示した磁気メモリデバイスにおける第3の変形例としての要部断面構成を表す断面図である。
符号の説明
1…記憶セル、1a,1b…磁気抵抗効果(TMR)素子、2…第1磁性層、3…トンネルバリア層、4…磁気ヨーク、K4a,K4b…開放端、5…書込ビット線、6…書込ワード線、6F…第1階層部分、6S…第2階層部分、7…絶縁膜、8…第2磁性層、10…平行部分、16…還流磁界、S20…積層体、31…基体、32…読出ワード線、33…読出ビット線、34…共有部分、41…対向ヨーク、42…ピラーヨーク、43…ビームヨーク、46…書込ワード線引出電極、47…書込ビット線引出電極、48…読出ワード線引出電極、49…読出ビット線引出電極。


Claims (13)

  1. 導線の延在方向に沿った一部領域において前記導線を取り囲むように周回方向に沿って環状に配置されると共に、前記周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨークを含んでなる磁気ヨークと、
    外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層、および前記感磁層よりも大きな保磁力を有し磁化方向が固定された磁性層を含み、かつ一対の端面を有する積層体と
    を備え、
    前記一対の対向ヨークは、前記ギャップを挟んで互いに対向する開放端をそれぞれ有すると共に、一対の前記開放端の各々からそれぞれ遠ざかる方向に一定の厚みを維持しつつ延在し、
    前記磁気ヨークにおける前記周回方向と直交する断面の面積は、前記一対の開放端において最も小さく、
    前記積層体、前記一対の端面の各々と前記一対の開放端の各々とが互いに対向し合うように前記ギャップに配置され、かつ、前記磁気ヨークによって取り囲まれた領域を貫く他の導線と電気的に連結され、
    前記感磁層が前記一対の開放端を含む階層に位置すると共に、前記磁性層が前記一対の開放端を含む階層とは異なる階層に位置する
    ことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 前記一対の端面の各々と前記一対の開放端の各々との間に、絶縁層が設けられている ことを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 前記磁気ヨークは、
    記一対の対向ヨークと、
    前記一対の対向ヨークの、前記開放端と反対側の一端とそれぞれ連結され、互いに対向しつつ前記積層体の積層方向に延びる一対のピラーヨークと、
    前記一対のピラーヨークの、前記一対の対向ヨークと反対側の各一端どうしを連結するビームヨークと
    を含んで構成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 前記感磁層は、前記一対の対向ヨークと同一階層に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 一対の磁気抵抗効果素子を備えた磁気記憶セルであって、
    前記一対の磁気抵抗効果素子の各々が、
    導線の延在方向に沿った一部領域において前記導線を取り囲むように周回方向に沿って環状に配置されると共に、前記周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨークを含んでなる磁気ヨークと、
    外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層、および前記感磁層よりも大きな保磁力を有し磁化方向が固定された磁性層を含み、かつ一対の端面を有する積層体と
    を備え、
    前記一対の対向ヨークは、前記ギャップを挟んで互いに対向する開放端をそれぞれ有すると共に、一対の前記開放端の各々からそれぞれ遠ざかる方向に一定の厚みを維持しつつ延在し、
    前記磁気ヨークにおける前記周回方向と直交する断面の面積は、前記一対の開放端において最も小さく、
    前記積層体、前記一対の端面の各々と前記一対の開放端の各々とが互いに対向し合うように前記ギャップに配置され、かつ、前記磁気ヨークによって取り囲まれた領域を貫く他の導線と電気的に連結され、
    前記感磁層が前記一対の開放端を含む階層に位置すると共に、前記磁性層が前記一対の開放端を含む階層とは異なる階層に位置する
    ことを特徴とする磁気記憶セル。
  6. 前記一対の端面の各々と前記一対の開放端の各々との間に、絶縁層が設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の磁気記憶セル。
  7. 一対の前記磁気ヨークは、それぞれ、
    記一対の対向ヨークと、
    前記一対の対向ヨークの、前記開放端と反対側の一端とそれぞれ連結され、互いに対向しつつ前記積層体の積層方向に延びる一対のピラーヨークと、
    前記一対のピラーヨークの、前記一対の対向ヨークと反対側の各一端どうしを連結するビームヨークと
    を有しており、
    前記一対の磁気抵抗効果素子が、少なくとも前記一対のピラーヨークのうちの一方を互いに共有している
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の磁気記憶セル。
  8. 前記感磁層は、前記一対の対向ヨークと同一階層に設けられていることを特徴とする請求項に記載の磁気記憶セル。
  9. 第1の書込線と、
    前記第1の書込線と交差するように延びると共に、前記第1の書込線との交差領域に対応した部分において前記第1の書込線と並走するように構成された第2の書込線と、
    一対の磁気抵抗効果素子を含んで構成された磁気記憶セルと
    を備え、
    前記一対の磁気抵抗効果素子の各々が、
    前記第1および第2の書込線の延在方向に沿った一部領域において前記第1および第2の書込線を取り囲むように周回方向に沿って環状に配置されると共に、前記周回方向の一部に設けられたギャップを挟んで互いに対向する一対の対向ヨークを含んでなる磁気ヨークと、
    外部磁界によって磁化方向が変化する感磁層、および前記感磁層よりも大きな保磁力を有し磁化方向が固定された磁性層を含み、かつ一対の端面を有する積層体と
    を有し、
    前記一対の対向ヨークは、前記ギャップを挟んで互いに対向する開放端をそれぞれ有すると共に、一対の前記開放端の各々からそれぞれ遠ざかる方向に一定の厚みを維持しつつ延在し、
    前記磁気ヨークにおける前記周回方向と直交する断面の面積は、前記一対の開放端において最も小さく、
    前記積層体、前記一対の端面の各々と前記一対の開放端の各々とが互いに対向し合うように前記ギャップに配置され、かつ、前記磁気ヨークによって取り囲まれた領域を貫く読出線と電気的に連結され、
    前記感磁層が前記一対の開放端を含む階層に位置すると共に、前記磁性層が前記一対の開放端を含む階層とは異なる階層に位置する
    ことを特徴とする磁気メモリデバイス。
  10. 前記一対の端面の各々と前記一対の開放端の各々との間に、絶縁層が設けられている ことを特徴とする請求項に記載の磁気メモリデバイス。
  11. 一対の前記磁気ヨークは、それぞれ、
    記一対の対向ヨークと、
    前記一対の対向ヨークの、前記開放端と反対側の一端とそれぞれ連結され、互いに対向しつつ前記積層体の積層方向に延びる一対のピラーヨークと、
    前記一対のピラーヨークの、前記一対の対向ヨークと反対側の各一端どうしを連結するビームヨークと
    を有しており、
    前記一対の磁気抵抗効果素子が、少なくとも前記一対のピラーヨークのうちの一方を互いに共有している
    ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の磁気メモリデバイス。
  12. 前記感磁層は、前記一対の対向ヨークと同一階層に設けられている
    ことを特徴とする請求項11に記載の磁気メモリデバイス。
  13. 前記積層体は、前記第1および第2の書込線が前記磁気ヨークによって取り囲まれた領域において、前記読出線と電気的に連結されている
    ことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の磁気メモリデバイス。
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