JP4437427B2 - 熱処理炉 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリアクリロニトリル系炭素繊維等の製造の前工程に用いる熱処理炉に関する。更に詳述すればポリアクリロニトリル系繊維等を耐炎化熱処理する熱処理炉に関する。
従来、耐炎化繊維はポリアクリロニトリル(PAN)系繊維を200〜300℃の酸化性雰囲気中で熱処理することにより製造される。PAN系繊維は、通常束ねられたストランドとして熱処理炉に投入され耐炎化処理される。
従来用いられている耐炎化処理装置の概略図を図3に示す。
耐炎化処理装置100は、PAN系繊維2の耐炎化処理を行う熱処理炉1と、PAN系繊維2を熱処理炉1に供給するための折り返しローラー21a、21b、23a、23bとからなる。熱処理炉1は、PAN系繊維のストランドが熱処理炉の内外に出入りするための複数のスリット9、11を有する一対の有孔側壁5、7を備えている。熱処理炉1の熱処理室31内には、有孔側壁5又は7のスリットを通過して熱処理炉内に導入された多数本のストランドが水平面に並んだストランド群(パス)3を形成して走行している。このパスを形成しているストランド群3は、再び有孔側壁のスリットを通過して熱処理炉1から排出される。排出されたストランド群3は、熱処理炉の外部に配設された所定組の折り返しローラー21a、21b、23a、23bによって折り返されて熱処理炉1に繰り返し供給され、複数段のパスを形成している。
熱処理炉内で、高温の酸化性気体を上記パスに通過させることによって、ストランドの酸化反応を促進すると共に、ストランドの反応熱を除去して耐炎化繊維29を製造することができる。
ところで、耐炎化繊維を安定して生産するためには、パスに均一な温度の熱風を与える必要がある。
しかし、熱処理炉の有孔側壁に形成したスリット近傍は、耐炎化炉に繰り返し供給されるストランドや外気の影響により、炉の中央部に比較して低温である。
このような部分的な温度の不均一は、耐炎化炉内におけるストランドの有効反応長が短くなって反応不足になったり、生産効率の低下を起こしたり、異常な発熱によりストランドが切断する問題を生ずる。
更に、PAN系繊維を加熱酸化することにより、熱処理室内にはシアン化合物、アンモニア、一酸化炭素等の有害物質が発生する。熱処理室内の気体が外部に漏れ出すと、熱処理炉周辺の環境に悪影響を及ぼすことになる。
従って、熱処理炉の側壁に形成するスリットは、走行するストランド群との間に生じる隙間を極力小さくして熱処理炉への外気の流入と外部への気体の流出を防ぐ必要がある。
一方、耐炎化処理を行うストランド群は、ストランドを構成するフィラメントの単繊維数や繊維径によって、水平に走行するときの厚さが異なっている。また、ストランドの入れ替えの際にはストランドの端同士を交絡させて熱処理炉内を走行させている。このため、側壁のスリット幅は、ストランド群の最大厚さに合わせた幅とする必要があるが、通常の熱処理の際にはスリットとストランド群との間に隙間が生じるため上述した問題が生じている。
なお、本発明に関連する従来技術としては、特許文献1に記載の熱処理炉がある。この熱処理炉は、スリットの開口部に配設した間隔調節部材をストランドの進行方向に対して垂直に設けた回転軸を中心に回転させることによりスリット幅を調節するものである。
特開2004−27414号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、熱処理炉内を走行するストランド群の厚みに応じて側壁に形成したスリット幅を変えることができる熱処理炉を提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、以下に記載のものである。
〔1〕 折返して水平走行するストランド群が内外に出入する複数のスリット状開口部を有する一対の側壁を備えた熱処理室と、熱処理室内のストランド群を加熱する手段とを備えた熱処理炉であって、前記側壁が、複数のスリットをその長手方向を水平に形成した有孔側壁と、有孔側壁の外側に上下方向にスライド可能に重ねて配設した可動板であってその長手方向を水平に形成した複数のスリットを有する可動板とからなることを特徴とする熱処理炉。
〔2〕 有孔側壁及び可動板に形成されたスリットが、それぞれ等幅、等間隔である〔1〕に記載の熱処理炉。
本発明によれば、ストランド群の厚さに応じて熱処理炉の有孔側壁に重ねて配設した可動板をスライドさせることにより熱処理炉の複数の開口部の幅を同時に変えることができる。従って、本発明の熱処理炉は、熱処理炉内への外気の流入が防止できるので、高品位の耐炎化繊維を安定して製造できる。また、PAN系繊維の熱処理で生じた有害物質の炉外への流出を防止して作業の安全性を確保できる。
図1は本発明の熱処理炉を使用した耐炎化処理装置の一例を示す概略断面図である。
図1中、100は耐炎化処理装置、1は熱処理炉で、3は水平に走行するPAN系繊維のストランド群を示す。熱処理炉1は対向する一対の側壁4、6を有している。側壁4、6は、有孔側壁5、7と、有孔側壁5、7の外側に摺動自在に密着した可動板13、15とからなる。
有孔側壁5及び7にはそれぞれ複数(本図においては5つ)のスリット9、11がその長手方向を水平にして形成されている。有孔側壁5、7の外表面に配設された可動板13、15には、それぞれ有孔側壁5、7と同数のスリット17、19が形成されている。
側壁4を有孔側壁5と可動板13に分解した分解図を図2(A)に、有孔側壁5に可動板13を取り付けた組立図を図2(B)に示す。
有孔側壁5、可動板13にはそれぞれ等幅のスリット9、17が等間隔で形成されている。有孔側壁5と可動板13に形成したスリット9、17のスリット幅は同一である。可動板13は、スリット9、17の幅方向(上下方向)にスライドさせることが可能である。可動板13を、走行するストランド群3の厚さに合わせてスライドさせることにより、熱処理炉1の側壁4に形成するスリット状開口部25の開口幅を調節することができる。
図1に示すように、熱処理炉1の外側には、側壁4に対峙して折り返しローラー21a、21bが、側壁6に対峙して折り返しローラー23a、23bが配設されている。
ストランド群3は、熱処理炉の側壁4に形成されたスリット状開口部25のうち最上段の開口部を通過して熱処理炉1の熱処理室31内に導入される。ストランド群3は、酸化性雰囲気の熱処理室31内で不図示の加熱手段で加熱されることにより耐炎化処理される。その後、ストランド群3は側壁6に形成された最上段の開口部27を通過して熱処理炉1外へ排出される。排出されたストランド群3は、熱処理炉外に設けられた折り返しローラー23aで折り返した後、再び側壁7に形成された2段目の開口部から熱処理炉1の熱処理室31内に導入される。このように、PAN系繊維2は折り返しローラーで折り返しながら走行するうちに熱処理炉への供給と排出が繰り返され、耐炎化処理が繰り返し行われた後、耐炎化繊維29となる。
なお、可動板13、15をスリット幅方向にスライドさせるには、ワイヤーやカム機構等の公知の手段により行うことが可能である。
図1においては熱処理炉の有孔側壁5、7の外表面に可動板13、15を配設することによりスリット状開口部25、27の開口幅を調節可能な側壁としているが、本発明においては有孔側壁を設けずに2枚の可動板を重ねて配設することにより側壁を形成してもよい。
有孔側壁5、7と可動板13、15に形成するスリット幅は、有孔側壁と可動板それぞれに形成した複数のスリット間で幅を同一とすればよく、有孔側壁と可動板間ではスリット幅は必ずしも同一でなくてもよい。
本発明の熱処理炉を用いた耐炎化処理装置の一例を示す概略断面図である。 (A)は側壁を有孔側壁と可動板に分解した分解図、(B)は有孔側壁に可動板を取り付けた組立図である。 従来の熱処理炉を用いた耐炎化処理装置を示す概略断面図である。
符号の説明
1 熱処理炉
2 PAN系繊維
3 ストランド群
4、6 側壁
5、7 有孔側壁
9、11、17、19 スリット
13、15 可動板
21a、21b、23a、23b 折り返しローラー
25、27 開口部
29 耐炎化繊維
100 耐炎化処理装置

Claims (2)

  1. 折返して水平走行するストランド群が内外に出入する複数のスリット状開口部を有する一対の側壁を備えた熱処理室と、熱処理室内のストランド群を加熱する手段とを備えた熱処理炉であって、前記側壁が、複数のスリットをその長手方向を水平に形成した有孔側壁と、有孔側壁の外側に上下方向にスライド可能に重ねて配設した可動板であってその長手方向を水平に形成した複数のスリットを有する可動板とからなることを特徴とする熱処理炉。
  2. 有孔側壁及び可動板に形成されたスリットが、それぞれ等幅、等間隔である請求項1に記載の熱処理炉。
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