JP4437087B2 - 共重合ポリエステルの生産方法 - Google Patents

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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/62Carboxylic acid esters
    • C12P7/625Polyesters of hydroxy carboxylic acids

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、微生物を用いて、モノマーユニットとして3−ヒドロキシ酪酸(以下、3HBと略す)と3−ヒドロキシヘキサン酸(以下、3HHと略す)を含む共重合ポリエステルを生産する方法に関する。
【0002】
【背景技術】
現在までに、数多くの微生物において、エネルギー貯蔵物質としてポリエステルを菌体内に蓄積することが知られている。その代表例がポリ−3−ヒドロキシ酪酸(以下、P(3HB)と略す)である。P(3HB)は熱可塑性高分子であり、自然環境中で生物的に分解されることから、環境にやさしいグリーンプラスチックとして注目されている。しかし、P(3HB)は結晶性が高いため、硬くて脆い性質を持っていることから実用的には応用範囲が限られる。この為、この性質の改良を目的とした研究がなされてきた。
【0003】
その中で、3−ヒドロキシ酪酸(3HB)と3−ヒドロキシ吉草酸(以下、3HVと略す)からなる共重合体P(3HB−co−3HV)、およびその製造方法 が開発された(特開昭57−150393号公報、特開昭59−220192号公報、特表平11−500008号公報)。このP(3HB−co−3HV)は、P(3HB)に比べると柔軟性に富むため、幅広い用途に応用できると考えられた。
【0004】
これらの特許文献における共重合体P(3HB−co−3HV)の製造方法は、従来のP(3HB)の製造方法と同様に、前段で菌体を増殖させ、後段で窒素またはリンを制限して微生物を培養し、共重合体を製造するものである。
【0005】
またP(3HB−co−3HV)については、3HVの含有率が増えるにつれて柔軟性が変化することから、3HVの含有率を制御する研究もなされてきた。
【0006】
例えば、特開昭57−150393号公報や特開昭63−269989号公報ではプロピオン酸を使用し、また特公平7−79705号公報ではプロパン−1− オールを使用し、それらの培地中への添加量を変えることによりP(3HB−co−3HV)中の3HVの含有率を制御しており、3HV含有率が10〜90mol%のP(3HB−co−3HV)が製造されている。
【0007】
しかしながら、実際のところP(3HB−co−3HV)はその3HV含有率を増加させても、それに伴う物性の変化が乏しく、特にフィルムなどに使用するの に要求される程、柔軟性が向上しないため、シャンプーボトルや使い捨て剃刀の取っ手など硬質成型体の分野にしか利用されなかった。
【0008】
このような状況下、上述の3HBと3HVの共重合体の欠点をカバーすることを目的とし、3HBと3HV以外のヒドロキシ酸、例えば、3−ヒドロキシプロピオン酸(以下、3HPと略す)、3−ヒドロキシヘキサン酸(以下、3HHと略す)、3−ヒドロキシオクタン酸(以下、3HOと略す)、3−ヒドロキシノナン酸(以下、3HNと略す)、3−ヒドロキシデカン酸(以下、3HDと略す)、3−ヒドロキシドデカン酸(以下、3HDDと略す)などを構成要素として含む共重合ポリエステルが精力的に研究されている(Poirier Y.,Nawrath C.,Somerville C,BIO/TECHNOLOGY,13,142−150,1995年)。
【0009】
その中でも、注目すべきものとして、3HBと3HHを含む共重合ポリエステル、特に3HBと3HHのみからなる共重合ポリエステルP(3HB−co−3HH)と、その製造方法についての研究がある(特開平5−93049号公報、特開平7−265065号公報)。これら特許文献のP(3HB−co−3HH)等の共重合ポリエステルの製造方法は、土壌より単離されたアエロモナス・キャビエ(Aeromonas caviae)を用いて、オレイン酸等の脂肪酸やオリーブオイル等の油脂から発酵生産するものである。
【0010】
また、P(3HB−co−3HH)の性質に関する研究もなされている(Y.Doi,S.Kitamura,H.Abe,Macromolecules28,4822−4823、1995年)。この文献では炭素数が12個以上の脂肪酸を唯一の炭素源として、アエロモナス・キャビエ(A.caviae)を培養し、3HH含有率が11〜19mol%のP(3HB−co−3HH)を発酵生産している。その結果、このP(3HB−co−3HH)は、3HH含有率が増加するにしたがって、P(3HB)の硬くて脆い性質から次第に柔軟な性質を示すようになり、P(3HB−co−3HV)を上回る柔軟性を示すことが明らかにされた。
【0011】
また、アエロモナス・キャビエ(A.caviae)のポリヒドロキシアルカン酸(PHA)シンターゼ遺伝子をクローニングし、この遺伝子を、90%以上のポリヒドロキシ酪酸(PHB)蓄積能を有するラルストニア・ユートロファ(R.eutropha)に導入した組換え株を用いて、脂肪酸を炭素源としてP(3HB−co−3HH)を生産する報告がなされた(T.Fukui,Y.doi,J.Bacteriol.,vol.179,No.15,4821−4830、1997年、及び、特開平10−108682号公報)。このなかで、オクタン酸ナトリウムを炭素源とすることで、3HH含有率が10〜20mol%のP(3HB−co−3HH)が生産できると報告されている。
【0012】
さらに、最近になって、上記組み換え株を用いてポリエステルを生産する際に、複数種の炭素源を用いる方法が開示され、炭素源として用いる油脂や脂肪酸の炭素数が、P(3HB−co−3HH)の3HH含有率に影響を与えることが明らかとなった(特開2001−340078号公報)。
【0013】
今後、P(3HB−co−3HH)の3HH含有率を広い範囲で任意にコントロールして共重合体を製造することができれば、硬い共重合体から柔らかい共重合体まで発酵生産可能となり、テレビの筺体などのように硬さを要求されるものから糸やフィルムなどのような柔軟性を要求されるものまで、幅広い分野への応用が期待できるものと考えられている。
【0014】
しかしながら、P(3HB−co−3HH)の実用化を考えた場合、障壁となるのは生産コストの問題である。例えば、既に開示されているいずれの方法においてもP(3HB−co−3HH)の生産性は低く、高々、30g/L程度である。また炭素源としては高価な炭素数が12個以上の脂肪酸を唯一の炭素源として利用したり、3HH含有率を向上させるためには高価な脂肪酸(ヘキサン酸)の添加が必要など、該ポリマーの工業生産方法としては到底、適用することができない。
【0015】
上述したように、P(3HB−co−3HH)についてはその3HH含有率が物性に与える影響が顕著で、本発明者らの検討結果によれば、幅広い分野へ応用を可能にするには、3HH含有率として4mol%以上を確保することが好ましい。しかしながら、従来の培養方法では、3HH含有率を向上させようとすると高価な炭素源が必要となるばかりか生産性がより低下する傾向があった(特開2001−340078号公報参照)。
【0016】
そこで、低コストで高い菌体生産性とポリマー含量を実現し、工業的見地からはより高いP(3HB−co−3HH)の生産性を有し、好ましくは、その生産性を確保しながら、4mol%以上の3HH含有率を有するP(3HB−co−3HH)の生産を可能とする方法の開発が待望されていた。
【0017】
【発明の要約】
本発明は、上記現状に鑑み、低コストで、高い生産性を実現するP(3HB−co−3HH)の生産方法を提供するものであり、好ましくは、その生産性を確保しながら、4mol%以上の3HH含有率を有するP(3HB−co−3HH)の生産方法を提供するものである。
【0018】
本発明者らは様々な検討を行い、特に種々の発酵原料(炭素源)に関して、価格、供給安定性、品質の安定性、菌体あるいはポリマーの収率などを詳細に検討した結果、P(3HB−co−3HH)を蓄積する微生物を、安価な油脂を炭素源とする培地を用いて培養し、さらに炭素源として使用する油脂の種類と培養条件を選択することにより、高い生産性を保持することに成功し、更に特定の油脂の含量を限定することにより、その3HH含有率を所望の4mol%以上にすることに成功した。
【0019】
即ち本発明の要旨は、微生物を用いて、P(3HB−co−3HH)などの、3HBと3HHからなる共重合ポリエステルを生産する際に、栄養源であるリンを制限し、構成脂肪酸としてラウリン酸を含有する油脂を炭素源として用いることによって、40g/L以上の高生産性を確保する共重合ポリエステルの生産方法に関し、更に炭素源として使用する油脂の構成脂肪酸中のラウリン酸含量を10重量%以上に限定することにより、3HH含有率が好ましくは4mol%以上となる共重合ポリエステルの生産方法に関する。
【0020】
【発明の詳細な開示】
本発明は、モノマーユニットとして少なくとも3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシヘキサン酸からなる共重合ポリエステルの微生物による生産方法であって、栄養源であるリンを制限した条件下で、構成脂肪酸としてラウリン酸を含有する油脂を炭素源として培養することを特徴とする共重合ポリエステルの生産方法である。
【0021】
本発明の共重合ポリエステルの生産方法は、微生物を用いて、P(3HB−co−3HH)などのモノマーユニットとして3HBと3HHを含む共重合ポリエステルを生産する際に適用される。
【0022】
本発明の生産方法によって生産される共重合ポリエステルは、モノマーユニットとして少なくとも3HBと3HHを含むポリエステルであり、3HBと3HH以 外のモノマーユニットを含んでいても構わない。この場合の第3のモノマーユニットとしては、3HV、3HP、3HO、3HN、3HD、3HDD等が挙げられる。但し、3HVなどの奇数の炭素数の炭素鎖を持つモノマーユニットを共重合させるには、後述する培養方法において、安価な炭素源として利用できる天然油脂中にはほとんど存在しない、奇数の炭素鎖を持つ炭素源を添加する必要がある。
【0023】
培養コストやその他プロセス的なメリットからは、本発明の生産方法によって生産される共重合ポリエステルとしては、3HBと3HHのみからなるP(3HB−co−3HH)が好ましい。
【0024】
本発明の生産方法を用いると、微生物による共重合ポリエステルの生産性は、40g/L以上となる。ここで、本明細書における共重合ポリエステルの生産性とは、培養終了時の培養液(培地+微生物+その副生産物)の体積中の、生産された共重合ポリエステルの重量で表される。
【0025】
本発明の生産方法によって生産される共重合ポリエステル中の3−ヒドロキシヘキサン酸の含有率は、4mol%以上であることが好ましい。
【0026】
本発明の生産方法において、微生物による共重合ポリエステルの生産性が40g/L以上で、且つ共重合ポリエステル中の3−ヒドロキシヘキサン酸の含有率が4mol%以上であることが更に好ましい。
【0027】
本発明の生産方法において、使用する微生物には特に制限なく、天然から単離された微生物や、菌株の寄託機関(例えばIFO、ATCC等)に寄託されている微生物、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、ラルストニア(Ralstonia)属、アエロモナス(Aeromonas)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、エシェリキア(Escherichia)属などの細菌類を使用することが出来るが、ラルストニア・ユートロファ(Ralstoniaeutropha)を使用することが好ましい。
【0028】
また、上記微生物が、野生型の状態では目的とする共重合体を生産できない、もしくはその生産量が低い場合には、上記微生物を、ポリエステル重合酵素遺伝子を含む組み換えベクターを用いて形質転換し、得られた形質転換微生物を用いることができる。形質転換微生物を作製する場合のベクターには、その菌内で自律的に増殖しうるプラスミドベクター等を用いることができる。また、該ポリエステル重合酵素遺伝子を直接、宿主となる微生物の染色体に組み込んでも良い。
【0029】
上記宿主となる微生物としては、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、ラルストニア(Ralstonia)属、アエロモナス(Aeromonas)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、エシェリキア(Escherichia)属等の細菌類を用いることができる。
【0030】
本発明のポリエステルの生産方法において用いることができるポリエステル重合酵素遺伝子としては、特に限定されないが、アエロモナス・キャビエ(Aeromonascaviae)より単離された遺伝子が好ましく、例えば特開平10−108682号公報に記載されている遺伝子断片等を用いることができる。
【0031】
微生物に組み換えベクターを導入する際には、公知の方法が適用できる。例えば、接合法、カルシウム法やエレクトロポレーション法等を用いることができる。
【0032】
本発明に用いられる微生物の一例として、ラルストニア・ユートロファ(Ralstoniautropha)に、アエロモナス・キャビエ(Aeromonascaviae)由来のポリエステル重合酵素遺伝子を導入した、Ralstonia eutropha PHB−4/pJRDEE32d13株(T.Fukui.,Y.Doi.,Appl.Microbiol.Biotechnol.,49,333−336,(1998))を好ましく用いることができる。このRalstonia eutropha PHB−4/pJRDEE32d13株は、Alcaligenes eutrophus AC32の名称で、FERM BP−6038の受託番号にて、平成9年8月7日付で、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6にある独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに、ブダペスト条約に基づいて国際寄託されている。
【0033】
本発明の共重合ポリエステルの生産には、炭素源として、価格、供給安定性、品質の安定性、菌体あるいはポリマーの収率などの点から、安価な油脂であるラウリン酸を含有する油脂を使用する。
【0034】
炭素源以外の栄養源としては、窒素源、無機塩類、ビタミン類、そのほかの一般的な有機栄養源を含む培地が使用できる。
【0035】
本発明の生産方法に用いられる窒素源としては、例えばアンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩等の無機窒素源;ペプトン、肉エキス、酵母エキスなどの有機窒素源が挙げられる。
【0036】
無機塩類としては、例えばリン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸塩;硫酸マグネシウム、塩化ナトリウムなどが使用される。
【0037】
ビタミン類としては、ビタミンB1、ビタミンB12、ビタミンC等が使用される。
【0038】
そのほかの有機栄養源としては、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリンなどのアミノ酸等が使用される。しかしながら、生産コスト抑制の観点からは、有機窒素源であるペプトン、肉エキス、酵母エキス、ビタミン類であるビタミンB1、ビタミンB12、ビタミンC、および、有機栄養源であるグリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリンなどのアミノ酸等の使用は最少量とすることが好ましく、なかでもペプトン、酵母エキス、肉エキスなどの使用は最少量に留めることがより好ましい。
【0039】
P(3HB−co−3HH)に限らず、一般的に微生物によるポリエステルの生産においては、従来、窒素、リンなどの増殖に必須な栄養素の濃度が低くなり、過剰の炭素源が培地中に存在する場合に良好に菌体内にポリエステルが蓄積されるといわれているが、特にどのような栄養制限が好ましいかは詳細には検討されていない。
【0040】
本発明者らによって、窒素を制限した場合のP(3HB−co−3HH)の生産性は、リンを制限した場合に比べて劣り、また培養条件にもよるが窒素制限下では溶菌の発生が起こることが見いだされた。したがって、本発明の共重合ポリエステルの生産方法においては、窒素は制限せず、リン制限培養を採用する。
【0041】
本発明において、培養中にリンを制限する方法としては、特に限定されず、公知のリン制限培養条件を採択することができる。また、いうまでもなく、本発明においてリンを制限するというのは、培地中にリン原子を全く含まないということではなく、増殖に必要とされる栄養源としてのリンが最低限含まれているということであり、すなわち菌体の増殖量がリンによって規定されている状態をいうのであって、培地中に無機塩として少量含まれるものを排除するものではない。
【0042】
通常、微生物の発酵生産に使用される油脂としては、大豆油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、落花生油、菜種油などの比較的安定的に供給される天然油脂、これらの油脂を分別して得られる各画分、例えば油脂化学業界で通称パームWオレイン油(パーム油を2回無溶媒分別した低融点画分)、パーム核油オレイン(パーム核油を1回無溶媒分別した低融点画分)などと呼ばれる分別油脂、さらにはこれらを混合した混合油などが挙げられるが、本発明の生産方法においては、油脂の構成脂肪酸としてラウリン酸を含有する油脂、例えば、油脂化学業界でラウリン油脂と称される油脂を使用することが好ましい。
【0043】
構成脂肪酸としてラウリン酸を含有する油脂としては、パーム核油やヤシ油等の天然油脂、あるいはこれらの油脂を分別して得られる各画分、例えばパーム核油オレインなどの分別油脂が挙げられ、天然あるいは分別したラウリン油脂を使用するのが好ましい。その他、ラウリン酸を含有しない油脂を化学的あるいは生物化学的に処理して構成脂肪酸にラウリン酸を導入したものや、天然のラウリン油脂を化学的あるいは生物化学的に処理してラウリン酸含量をより高めた油脂を使用しても差し支えない。また、これら構成脂肪酸にラウリン酸を含む油脂を二種以上混合した混合油、あるいは、構成脂肪酸にラウリン酸を含む油脂と構成脂肪酸にラウリン酸を含まない油脂を混合した混合油も使用することができる。
【0044】
本発明の共重合ポリエステルの生産には、上記炭素源として、構成脂肪酸にラウリン酸を含む油脂とともにグルコース、フラクトース、スクロース、ラクトース等の糖類を用いてもよい。
【0045】
本発明において使用される油脂の構成脂肪酸中のラウリン酸の含量(混合油を使用する場合は、混合油トータルの構成脂肪酸中の含量合計として計算する)としては、10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましい。油脂の構成脂肪酸中のラウリン酸含量を10重量%以上とすることが、40g/L以上の生産性を確保して、4mol%以上の3HH含有率を有する共重合ポリエステルを生産する上で好ましい。
本発明における、油脂の添加方法としては、一度に大量に添加する、分割して添加する、連続的(段階的)に流加するなどの方法がいずれも適用できるが、本発明者の検討結果によれば、一度に多量に添加すると、培養液中の非水溶性成分である油脂あるいは油脂がリパーゼによって加水分解して生成する脂肪酸による細胞毒性が現れたり、脂肪酸に起因する発泡が激しくなり、実際のオペレーションが困難な状況に陥ることがある。したがって、炭素源である油脂は分割して少量ずつ添加する、或いはポンプなどを使用し連続流加あるいは間欠流加するほうが好ましい。
【0046】
現在の技術では、培養液中の非水溶性成分である油脂あるいは油脂がリパーゼによって加水分解して生成する脂肪酸の量を、オンラインあるいはオフラインでも正確に測定することは難しい。そこで本発明者らは、小型培養実験装置を用いた多くの実験から、油脂供給が不十分とならず、また発泡の原因となるほど過剰供給とならないような流加パターンを経験的に求め、これを基本ガイドラインとして採用する方法も開発した。実際の操作ではこのガイドラインに則して油脂を流加しながら培養し、ある時間ごとにサンプリングを実施、遠心して、培養上清中の油脂層の厚さを観察しながら流加量を調整するという方法をとるのが好ましい。
【0047】
本発明者らの検討結果によれば、このようにして作りこまれたガイドラインは大型培養槽を用いた培養においても有効活用できることが確認されている。
【0048】
その他の間接的な方法としては、通気排ガス中の酸素濃度、二酸化炭素濃度を測定して、酸素消費速度あるいは二酸化炭素発生速度を求め、これらを指標にして油脂の流加速度を変化させることができる。この場合には、予め菌体増殖期およびポリエステル生産期の呼吸特性を詳細に調べて補正を加えるのが好ましい。
【0049】
本発明の生産方法においては、炭素源として添加する油脂の種類により、生産される共重合ポリエステルの3HH含有率の範囲を任意に制御することができる。例えば、炭素源としてヤシ油、パーム核油あるいはこれらの分別油脂などのラウリン油脂を単独、あるいは、これらを混合して用いた場合は、4〜20mol%の比較的高い3HH含有率を有するP(3HB−co−3HH)が得られる。大豆油、コーン油、綿実油、パーム油、落花生油、菜種油およびこれらの分別油脂など構成脂肪酸としてラウリン酸を含まない油脂と上述のラウリン油脂を混合した混合油を用いた場合は、10mol%以下の比較的低い3HH含有率のP(3HB−co−3HH)を生産できる。
【0050】
また、これら混合油を使用し、その混合比を調整することによって構成脂肪酸のラウリン酸含量を変化させることで、任意の3HH含有率をもつ多品種のP(3HB−co−3HH)を、40g/L以上の高生産性を維持しながら生産できる。また、3HBと3HH以外の第三成分をモノマーユニットとする共重合体を生産するためには、上記構成脂肪酸にラウリン酸を含む油脂に、適宜第三成分に相当する炭素源、例えば奇数の炭素鎖を持つ脂肪酸などを添加してやればよい。
【0051】
微生物の培養温度は、その菌の生育可能な温度であればよいが、20〜40℃が好ましく、より好ましくは25〜35℃である。培養時間としては、特に制限はないが、1〜7日程度で良く、好ましくは40〜70時間である。
【0052】
以上説明したポリエステル生産の際の、油脂の種類の限定や、リンの制限等は、ポリエステル生産培地での本培養で行うものである。なお、ポリエステル生産培地での本培養の前に、菌体をある程度まで増殖させておくために、通常、種培地や前培養培地であらかじめ培養する。その場合には、種培地や前培養培地で用いる栄養源等は上述と同様のものを用いることができ、これら培地での培養温度はそれぞれ上記ポリエステル生産培地での本培養と同程度でよく、培養時間はそれぞれ好ましくは1〜2日である。
【0053】
また、微生物として形質転換微生物を使用する際は、例えば前培養培地で培養中に、ベクター等に存在する耐性遺伝子に対応するカナマイシン、アンピシリン、テトラサイクリン等の抗生物質を添加しても良い。
【0054】
本発明の生産方法において、共重合ポリエステルを微生物から回収する方法は特に制限されず、公知の溶媒抽出法、物理的破砕法、化学的処理などが採用でき、例えば、次のような方法が使用できる。培養終了後、遠心分離器などで培養液から菌体を分離し、その菌体を蒸留水およびメタノール等により洗浄した後、乾燥させる。次に、クロロホルム等の有機溶剤を用いて、この乾燥菌体からポリエステルを抽出する。このポリエステルを含んだ有機溶剤溶液から、濾過等によって菌体成分を除去し、そのろ液にメタノールやヘキサン等の貧溶媒を加えてポリエステルを沈殿させる。濾過や遠心分離によって上澄み液を除去し、乾燥させてポリエステルを回収する。
【0055】
得られたポリエステルのモノマーユニットの分析は、例えば、ガスクロマトグラフ法や核磁気共鳴法などにより行うことができる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1、4、5及び比較例1における油脂の流加パターンを示すガイドラインである。
【0057】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、これら実施例にその技術範囲を限定するものではない。
【0058】
(実施例1比較例1及び参考例1
Ralstonia eutropha PHB−4/pJRDEE32d13株 (T.Fukui.,Y.Doi.,Appl.Microbiol.Biotechnol.,49,333−336,(1998))(以下Red13株と略す。)を次のように培養した。なお、上記Red13株は、上述したように)Alcaligenes eutrophus AC32の名称で、FERM BP−6038の受託番号にて、平成9年8月7日付で、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6にある独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに、ブダペスト条約に基づいて国際寄託されている。
【0059】
種培地の組成は、1w/v% Meat−extract、1w/v% Bacto−Trypton、0.2w/v% Yeast−extract、0.9w/v% NaPO・12HO、0.15w/v% KHPO、pH6.8とした。
【0060】
前培養培地の組成は、1.1w/v% NaPO・12HO、0.19w/v% KHPO、1.29w/v% (NHSO、0.1w/v%MgSO・7HO、2.5w/v% パームWオレイン油、0.5v/v%
【0061】
微量金属塩溶液(0.1N塩酸に1.6w/v% FeCl・6HO、1w/v% CaCl・2HO、0.02w/v% CoCl・6HO、0.016w/v% CuSO・5HO、0.012w/v% NiCl・6HOを溶かしたもの。)、5×10−6w/v% カナマイシンとした。
【0062】
ポリエステル生産培地の組成は、0.385w/v% NaPO・12HO、0.067w/v% KHPO、0.291w/v% (NHSO、0.1w/v% MgSO・7HO、0.5v/v% 微量金属塩溶液(0.1N塩酸に1.6w/v% FeCl・6HO、1w/v% CaCl・2HO、0.02w/v% CoCl・6HO、0.016w/v% CuSO・5HO、0.012w/v% NiCl・6HOを溶かしたもの。)、0.05w/v% BIOSPUREX200K(消泡剤:コグニスジャパン社製)とした。
【0063】
Red13株のグリセロールストック(50μl)を種培地(10ml)に接種して24時間培養し、3Lの前培養培地を入れた5Lジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ社製MDL−500型)に0.2v/v%接種した。運転条件は、培養温度30℃、攪拌速度500rpm、通気量1.8L/分とし、pHは6.7〜6.8の間でコントロールしながら28時間培養して培養種母を得た。pHコントロールには7%水酸化アンモニウム水溶液を使用した。
【0064】
ポリエステル生産培養は、6Lの生産培地を入れた10Lジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ社製MDL−1000型)を9個用意し、それぞれに前培養種母を1.0v/v%接種した。そこに、炭素源として9種の油脂、すなわち、大豆油、綿実油、菜種油、コーン油、パームWオレイン油、落花生油、ヤシ油、パーム核油、パーム核油オレインを1個のジャーファーメンターにつき1種づつ添加した。これら油脂は初発培地に1w/v%加えられ、培養スタート後、図1に示すガイドライン(予備実験によって求めた油脂供給が不十分とならず、かつ過剰ともならない流加パターン)に沿って流加された。なお、図1中の油脂流加速度の単位「(ml/時間)/L」は、1時間あたりの、培養液1Lあたりの油脂の流加量(ml)を示す。運転条件は、培養温度28℃、攪拌速度400rpm、通気量3.6L/分とし、pHは6.7〜6.8の間でコントロールした。pHコントロールには14%水酸化アンモニウム水溶液を使用した。培養は60時間行い、培養終了後、遠心分離によって菌体を回収し、メタノールで洗浄後、凍結乾燥し、乾燥菌体重量等を測定した。
【0065】
得られた乾燥菌体約1gに100mlのクロロホルムを加え、室温で一昼夜攪拌して、菌体内のポリエステルを抽出した。菌体残渣をろ別後、エバポレーターで 総容量が約30mlになるまで濃縮後、約90mlのヘキサンを徐々に加え、ゆっくり攪拌しながら、1時間放置した。析出したポリエステルをろ別後、50℃ で3時間真空乾燥した。乾燥ポリエステルの重量を測定し、菌体内のポリエステル含量を算出した。
【0066】
得られた乾燥ポリエステル約20mgに2mlの硫酸−メタノール混液(15:85)と2mlのクロロホルムを添加して密栓し、100℃で140分間加熱することでポリエステル分解物のメチルエステルを得た。冷却後、これに1.5gの炭酸水素ナトリウムを少しずつ加えて中和し、炭酸ガスの発生がとまるまで放置した。4mlのジイソプロピルエーテルを添加してよく混合した後、遠心して、上清中のポリエステル分解物のヒドロキシアルカン酸メチルエステルの組成をキャピラリーガスクロマトグラフィーにより分析し、得られたポリエステルのモノマーユニットの組成(含有率)を求めた。ガスクロマトグラフは島津製作所社製GC−17A、キャピラリーカラムはGLサイエンス社製NEUTRA BOND−1(カラム長25m、カラム内径0.25mm、液膜厚0.4μm)を用いた。温度条件は、初発温度100℃〜200℃まで8℃/分の速度で昇温、さらに200℃〜290℃まで30℃/分の速度で昇温した。
【0067】
炭素源として用いた各油脂のラウリン酸含量および油脂の違いがP(3HB−co−3HH)の3HHモル分率および生産性に与える影響を表1に示した。表1には培養60時間目の結果を示した。
【0068】
【表1】
Figure 0004437087
【0069】
この結果から、構成脂肪酸としてラウリン酸を含むヤシ油、パーム核油又はパーム核油オレインを用いると、得られたポリエステルにおける3HH含有率が約7〜14mol%と高く、構成脂肪酸としてラウリン酸を含まない他の油脂では、いずれも4mol%未満の3HH含有率となった。基質として用いた油脂の違い、ラウリン酸の有無により、ポリエステルの品質、物性への影響が顕著である3HH含有率が大きく変化することがわかった。パーム核油オレイン以外のラウリン油脂では他の油脂に比べポリエステルの生産性が少し低いが、工業生産に供することができる40g/L以上の生産性は確保されていた。
【0070】
(実施例2、比較例2及び参考例2
実施例1比較例1及び参考例1と同様の油脂を用い、それぞれの油脂を初発培地に3w/v(%)加え、その後、培養12時間ごとに培養48時間目まで2w/v(%)添加した以外は実施例1比較例1及び参考例1と同様にして培養した。表2に培養60時間目の結果を比較した。
【0071】
【表2】
Figure 0004437087
【0072】
発泡は培養全般を通じ、いずれの油脂においても、実施例1比較例1及び参考例1に比べて激しかったが、油脂を分割添加した場合も、ラウリン酸含量の高いヤシ油、パーム核油又はパーム核油オレインを用いると、得られたポリエステルについて、40g/L以上の高生産性が得られ、所望の4mol%以上の3HH含有率が達成された。
【0073】
(実施例3、比較例3、及び参考例3
実施例1比較例1及び参考例1と同様の油脂を用い、それぞれの油脂を15ml/時間の速度で培養0時間〜57時間まで一定流量で流加した以外は、実施例1比較例1及び参考例1と同様にして培養した。表3に培養60時間目の結果を比較した。
【0074】
【表3】
Figure 0004437087
【0075】
発泡は培養中期に、いずれの油脂においても、実施例1比較例1及び参考例1に比べて激しくなったが、油脂を一定速度で流加した場合も、ラウリン酸含量の高いヤシ油、パーム核油又はパーム核油オレインを用いると、得られたポリエステルについて、4mol%以上の3HH含有率を確保しながら、40g/L以上の高生産性が得られた。
【0076】
(実施例4)
油脂としてパーム核油オレインとヤシ油1:1(v/v)、パーム核油オレインと落花生油1:1(v/v)、パーム核油オレインと大豆油1:1(v/v)、パーム核油オレインとコーン油1:1(v/v)の混合油を用いた以外は実施例1比較例1及び参考例1と同様の培地・条件で培養を行い、表4に示す結果を得た。表4には培養60時間目の結果を比較した。
【0077】
【表4】
Figure 0004437087
【0078】
ラウリン油脂を含む混合油とすることによって基質油脂中のラウリン酸含量を高めた結果、比較例1で3mol%以下の3HH含有率をもつP(3HB−co−3HH)しか得られなかったコーン油、大豆油を用いても、好ましい物性が得られる4mol%以上の3HH含有率を有するP(3HB−co−3HH)が生産された。
【0079】
落花生油とヤシ油の場合は、ラウリン油脂であるパーム核油オレインとの混合油とすることによって、生産性が向上し、ポリエステルの3HH含有率は、混合前のそれぞれの油脂の中間値を示した。
【0080】
(実施例5)
基質としてパーム核油オレインと大豆油の混合割合を代えた混合油4種類、混合油A(パーム核油オレイン/大豆油=75/25(v/v)、混合油B(パーム核油オレイン/大豆油=50/50(v/v)、混合油C(パーム核油オレイン/大豆油=25/75(v/v)、混合油D(パーム核油オレイン/大豆油=20/80(v/v)、を用いた以外は実施例1比較例1及び参考例1と同様の培地・条件で培養を行い、表5に示す結果を得た。表5には培養60時間目の結果を示した。
【0081】
【表5】
Figure 0004437087
【0082】
表5に示されているように、生産性については混合度合いの違いによる差はあまり認められないが、3HH含有率については、混合油中のパーム核油オレインの割合が多いほど高くなり、特に、ラウリン酸含量が10重量%以上の混合油においては、好ましい物性を示す4mol%以上の3HH含有率を有するP(3HB−co−3HH)を生産することができた。
【0083】
【産業上の利用可能性】
本発明の方法において、リンを制限し、炭素源としてラウリン酸を含有する油脂を用いる事により、好ましい物性を呈する所望の3HH含有率を有するP(3HB−co−3HH)を、40g/L以上の高生産性を確保しながら生産できる。また、油脂中の構成脂肪酸のラウリン酸含量を10重量%以上とすることで、4mol%以上の3HH含有率を有するP(3HB−co−3HH)を、40g/L以上の高生産性を確保しながら生産できる。したがって、応用範囲の広いP(3HB−co−3HH)を工業的に生産、提供できるようになる。

Claims (5)

  1. モノマーユニットとして少なくとも3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシヘキサン酸からなる共重合ポリエステルの微生物による生産方法であって、栄養源であるリンを制限した条件下で、構成脂肪酸としてラウリン酸を10重量%以上41重量%以下含有する油脂を炭素源として培養することを特徴とする共重合ポリエステルの生産方法。
  2. 炭素源として使用する油脂が、パーム核油を分別して得られる分別油脂を含む油脂である請求項1に記載の生産方法。
  3. 微生物による共重合ポリエステルの生産性が40g/L以上で、且つ共重合ポリエステル中の3−ヒドロキシヘキサン酸の含有率が4mol%以上である請求項1又は2のいずれかに記載の生産方法。
  4. 微生物がアエロモナス・キャビエ(Aeromonas caviae)より単離されたポリエステル重合酵素遺伝子を組み込まれた形質転換微生物である請求項1〜のいずれかに記載の生産方法。
  5. 微生物がラルストニア・ユートロファ(Ralstonia eutropha)であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の生産方法。
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