JP4436218B2 - コンクリート矢板 - Google Patents
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そして、コンクリート部材による側壁は、鋼製の側壁と比較して靭性が低いため、掘削手段の接触によって側壁が損傷してしまうという問題がある。
また、前記施工方法では、側壁を構造体の壁体に利用しており、例えば、側壁を外部に露出させた構造体を構築する場合には、側壁の損傷が小さくても美観が損なわれてしまうという問題がある。
また、溝が形成されたコンクリート部材による側壁を、河川等の水路に用いた場合には、溝の凹凸によって乱流が生じる可能性がある。そして、乱流が生じた場合には、側壁と地盤の境が掘り起こされ、側壁が不安定な状態になってしまうという問題がある。
また、被覆部材の材質は限定されるのものではなく、例えば、鋼製、コンクリート製、樹脂製、或いは木製の板やシートを用いることができる。
また、矢板本体の内方側面に溝が設けられている場合であっても、被覆部材によって溝が覆われるため、溝の形状に対応させて掘削手段を移動させる必要がなくなり、コンクリート矢板近傍の土砂を簡易に掘削することができる。
さらに、矢板本体の内方側面を被覆部材によって覆うことにより、コンクリート矢板を地盤内に立設した際に、土砂や泥水等による内方側面の汚れ(しみ)を防ぐことができる。
また、本発明のコンクリート矢板による側壁を河川等の水路に用いた場合には、側壁の凹凸による乱流を防ぐことができ、乱流による地盤の掘り起しを防ぐことができる。
なお、掘削領域に向けて平面が形成されるのであれば、矢板本体の内方側面全域を被覆部材によって覆う必要はなく、例えば、矢板本体の内方側面に凹溝が形成されている場合には、凹溝のみを被覆部材によって覆うことにより、平面を形成することができる。
しかし、本発明のコンクリート矢板では、矢板本体の内方側面に設けられた凹溝に対応させて被覆部材に凸部を設けており、この部位の強度が大きくなっているため、被覆部材の破損を防止することができる。
また、矢板本体の内方側面に溝が設けられている場合であっても、被覆部材によって溝が覆われるため、溝の形状に対応させて掘削手段を移動させる必要がなくなり、コンクリート矢板近傍の土砂を簡易に掘削することができ、施工効率を高めることができる。
さらに、矢板本体の内方側面を被覆部材によって覆うことにより、コンクリート矢板を地盤内に立設する際に、土砂や泥水等による内方側面の汚れ(しみ)を防ぐことができる。
また、被覆部材によって、内方側面の少なくとも一部が覆われることにより、掘削領域に向けて平面が形成される構成では、コンクリート矢板による側壁の脇に歩道を設けた場合に、歩行者が平坦な壁面に沿って円滑に移動することができる。さらに、コンクリート矢板による側壁を河川等の水路に用いた場合には、側壁の凹凸による乱流を防ぐことができ、乱流による地盤の掘り起しを防ぐことができる。
また、矢板本体の内方側面に凹溝が設けられている場合には、被覆部材を内方側面に取り付けることにより、凹溝内への土砂の浸入を防止することができる。これにより、コンクリート矢板の周囲の泥水を固化する際に、凹溝内への泥水の侵入を防止することができ、凹溝内の容量に相当する泥水量を削減することができるとともに、泥水を固化させた後に凹溝内を掘削する必要がなくなり、掘削量を少なくすることができるため、施工効率を高めることができる。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
まず、本発明の第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)はコンクリート矢板の斜視図、(b)はその平面図である。図2は、第1実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)は防護板を取り付けたコンクリート矢板の斜視図、(b)はその平面図である。
なお、コンクリート矢板の説明において、幅方向とは、図1(b)の左右方向に対応している。
この第1実施形態では、地下道路を構築する際に用いられるコンクリート矢板を例として説明する。
第1実施形態のコンクリート矢板1は、図1に示すように、地下道路(請求項における「構造体」)の構築において、土留め壁として用いられた後に、地下道路の側壁として用いられる部材であり、予め工場等で製作されたコンクリート製のプレキャスト部材(以下、「プレキャストコンクリート」という場合がある)によって矢板本体2が構成されている。
すなわち、本実施形態のコンクリート矢板1は、凹溝3によって平面視で略U形状となっている部位と、U形となる部位の両端部から幅方向に突出している継手部6a,6bとが形成されている所謂U形の矢板である。
なお、コンクリート矢板1は、各種搬送手段によって簡易に搬送可能となるようにして、矢板本体2の上下方向の長さおよび重量が設定されている。さらに、矢板本体2内に鉄筋等の補強筋を配筋することにより、コンクリート矢板1の強度を大きくしてもよい。
また、第1実施形態のコンクリート矢板1では、図2に示すように、矢板本体2の内方側面5に、防護板10(請求項における「被覆部材」)を取り外し可能な状態で取り付けることができる。
この防護板10は、幅および上下方向の長さが矢板本体2の内方側面5と同一な長方形の平面10aが形成された鋼板であり、この平面10aの両側端部には、矢板本体2の継手部6a,6bに埋設された各埋込金物9のネジ孔に連通するようにして、複数の貫通孔11が設けられている。そして、各貫通孔11に挿入したボルト12を矢板本体2に埋設された各埋込金物9のネジ孔に螺着させて、矢板本体2の内方側面5に防護板10を取り付けることにより、内方側面5全域が防護板10によって覆われるように構成されている。
この凸部13は、内部が中空に形成されており、その中空部にモルタル材が充填されることにより、凸部13内が塞がれている。これにより、矢板本体2に防護板10を取り付けた際に、凹溝3内全域が凸部13によって塞がれることになる。
次に、第1実施形態のコンクリート矢板1を用いた地下道路の構築について説明する。
図3は、第1実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)はコンクリート矢板によって側壁を構築した状態の平面図、(b)は図3(a)のA−A断面図である。図4は、第1実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、コンクリート矢板による側壁の内方側を掘削している態様の平面図、(b)はその側断面図である。図5は、第1実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)は防護板を取り外している態様の側断面図、(b)は側壁に支保工を取り付けた状態の側断面図である。図6は、第1実施形態のコンクリート矢板を用いて構築した地下道路を示した断面図である。
なお、第1実施形態において、幅員方向とは、図3から図6の左右方向に対応しており、地下道路の延長方向とは、図3(a)および図4(a)の上下方向に対応している。
まず、図3(a)に示すように、地下道路50(図6参照)の延長方向に沿って掘削した側壁用溝51を、幅員方向に所定間隔を空けて2箇所に構築する。
一方、コンクリート矢板1の矢板本体2の内方側面5に防水剤を塗布して防水(撥水)加工を施す。なお、防水剤としては、例えば、シラン系または非シラン系の浸透型防水剤を用いることができるが、内方側面5の表面を防水(撥水)加工することができるのであれば、その原料は限定されるものではない。
また、図2に示すように、防護板10の凸部13内にモルタルを充填して硬化させた後に、矢板本体2の内方側面5上に防護板10を重ね合わせ、防護板10の凸部13と内方側面5の凹溝3とを嵌め合わせる。そして、防護板10の各貫通孔11に挿入したボルト12を、矢板本体2に埋設された各埋込金物9のネジ孔に螺着させることにより、矢板本体2の内方側面5に防護板10を取り付ける。これにより、矢板本体2の内方側面5全域が防護板10によって覆われ、さらに、凹溝3内全域が防護板10の凸部13によって塞がれた状態となる。
なお、前記した防水剤塗布工程および防護板取り付け工程は、施工現場で簡易に行うことができるが、コンクリート矢板1を製作した際に予め工場等で行ってもよい。
続いて、図3(b)に示すように、施工現場内に搬入された2体のコンクリート矢板1を上下に接合する。具体的には、下方のコンクリート矢板1の上端面に、上方のコンクリート矢板1の下端面を当接させ、各コンクリート矢板1,1の境に設けた接合部材(図示せず)によって接合する。この接合部材の構成は限定されるものではなく、例えば、上下のコンクリート矢板1,1に渡って配置した板状の部材を、各コンクリート矢板1,1にボルト等の固定手段によって取り付けることにより、上下のコンクリート矢板1,1を接合する構成がある。
このとき、矢板本体2の内方側面5が防護板10によって覆われているとともに、防護板10の凸部13によって、凹溝3内全域が塞がれており、凹溝3内への泥水の浸入が確実に防止されているため、泥水による内方側面5の汚れ(しみ)を防ぐことができる。
なお、各コンクリート矢板1,1を挿入する際には、その内方側面5を各側壁用溝51,51の間に向けて配置する(図6参照)。これにより、矢板本体2に取り付けられた防護板10は、各側壁用溝51,51の間、すなわち、掘削領域に向けて配置された状態になる。
さらに、図3(b)に示すように、前記コンクリート矢板打設工程と同様にして、他の2体のコンクリート矢板1,1を上下に接合し、このコンクリート矢板1,1を、既に側壁用溝51内に配置されているコンクリート矢板1,1の側方に配置する。そして、隣り合うコンクリート矢板1,1を接合して、2体1組のコンクリート矢板1,1を地下道路50(図4参照)の延長方向に並設する。このようにして、2体1組のコンクリート矢板1,1を順次に並設し、側壁用溝51内に平面視で波形状の側壁20を配置する。
なお、隣り合うコンクリート矢板1,1の接合は、各継手部6a,6bの接合面7a,7b(図1参照)に設けた凹部8aと凸部8bとを嵌め合う構成や、止水材を介在させる構成など、その構成は限定されるものではない。
このとき、防護板10の凸部13によって、内方側面5の凹溝3内全域が塞がれており、凹溝3内への泥水の浸入が防止されているため、凹溝3内の容量に相当する泥水量が削減され、固化する泥水量が少なくなることから、施工効率を高めることができる。
そして、図4に示すように、各側壁20,20を土留め壁として利用しながら、各側壁20,20の間をバックホウ等の掘削装置60によって掘削することにより、道路用溝52を構築する。
ここで、側壁20,20は、平面視で波形状の壁体であり、地盤から各側壁20,20に作用した水平応力の応力方向が分散されることから、その強度が十分に確保されているため、地盤の崩落を確実に防止することができる。
さらに、内方側面5の凹溝3を防護板10によって覆うことにより、凹溝3の形状に対応させて掘削手段61を移動させる必要がなくなるため、コンクリート矢板1近傍の土砂を簡易に掘削することができる。
また、防護板10の凸部13によって、内方側面5の凹溝3内への泥水の浸入が防止されており、掘削時に凹溝3内を掘削する必要がないため、掘削量が少なくなっている。
このように、防護板10によって、掘削装置60と矢板本体2との接触が防止されており、さらに、掘削量が少なく、掘削手段61を複雑に移動させる必要がないため、掘削装置60を操作するオペレータの技量が未熟であっても、コンクリート矢板1による側壁20,20を損傷させることなく、道路用溝52を掘削することができる。
そして、図5(a)に示すように、下方のコンクリート矢板1の上端部が露出する深度まで道路用溝52を掘削した後に、上方のコンクリート矢板1の矢板本体2から防護板10を取り外して内方側面5を露出させる。これにより、コンクリート矢板1による側壁20,20を、道路用溝52の両側に無傷な状態で構築することができる。
また、矢板本体2の内方側面5は、防水剤によって防水(撥水)加工されており、防護板10を取り外した後であっても、雨水や泥水等によるコンクリート矢板1の汚れ(しみ)を防ぐことができるため、防汚性能に優れた側壁20を構築することができる。
さらに、矢板本体2の内方側面5を防水加工することにより、矢板本体2と防護板10との隙間に泥水が入り込んでしまったとしても、内方側面5の汚れを簡易に洗い流すことができる。
その後、図5(b)に示すように、道路用溝52の両側に構築された側壁20,20間に支保工53を設けて側壁20,20を支持しながら、道路用溝52を所定深度まで掘削した後に、図6に示すように、道路用溝52の底面にコンクリート材を打設して床体54を構築し、各側壁20,20と床体54とを剛接合する。さらに、床体54の上面に道路55を構築して地下道路50を完成させる。
なお、図5(b)に示す支保工53は、必ずしも設ける必要はなく、地盤からの土圧と側壁20,20の強度とを考慮して適宜に設けられるものである。
図7は、第1実施形態の防護板の他の実施形態を示した図で、(a)は水抜き孔を用いて矢板本体に取り付ける構成の平面図、(b)は充填材によって矢板本体に取り付ける構成の平面図、(c)は、平板を用いた構成の平面図である。図8は、第1実施形態の防護板の他の実施形態を示した図で、(a)は平面視で台形の凸部を形成した構成の平面図、(b)は平面視で半円形の凸部を形成した構成の平面図、(c)はリブ状の凸部を形成した構成の平面図である。
ここで、充填材15は、十分な接着力を発揮するものであれば、その材質は限定されるものではないが、防護板10を矢板本体2から取り外した際に、内方側面5から簡易に剥離可能なストリッパブルジェルやウレタンスポンジを用いることが好ましい。
この構成では、矢板本体2の内方側面5と防護板10との隙間に充填材15を充填することにより、防護板10を矢板本体2の内方側面5に取り付けることができるため、矢板本体2に対して、防護板10を簡易に取り付けることができるとともに、矢板本体2を全く加工する必要がなくなり、矢板本体2の製造コストを抑制することができる。
または、凸部13内にモルタルや土砂を充填することなく、凸部13の上端面および下端面に蓋を設けることにより、凸部13内を塞いでもよい。この構成では、凸部13の内部に補強筋を設けることにより、凸部13の強度を大きくしてもよい。
ここで、平板状の防護板10において、矢板本体2に設けられた凹溝3内の空間に対応する部位は、防護板10を矢板本体2に取り付けた際に、矢板本体2によって支持されないため、強度が小さく、掘削手段の接触や土圧によって破損してしまう可能性がある。
そこで、図8(a)に示すように、矢板本体2の内方側面5に設けられた凹溝3内に突出するようにして、防護板10に凸部16を設けることにより、凹溝3内の空間に対応する部位の厚みを他の部位よりも大きくして強度を大きくすることができる。これにより、防護板10の破損を防止することができ、防護板10によって矢板本体2を確実に防護することができる。
次に、本発明の第2実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図9は、第2実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)は第2実施形態のコンクリート矢板の平面図、(b)は第2実施形態の他の構成を示しており、被覆板の外方側の側面を湾曲させた構成の平面図である。図10は、第2実施形態のコンクリート矢板の他の構成を示した図で、(a)は被覆板に凸部が形成された構成の平面図、(b)は被覆板の凸部に中空部が形成された構成の平面図、(c)は被覆板にリブ状の凸部が形成された構成を示した平面図である。
この第2実施形態のコンクリート矢板は、第1実施形態のコンクリート矢板1と略同様の構成であり、矢板本体2の内方側面2に取り付けられた被覆部材(第1実施形態では「防護板」、第2実施形態では「被覆板」という)の構成が異なっている。
第2実施形態のコンクリート矢板1’の矢板本体2には、図9(a)に示すように、幅方向の中央に形成された凹溝3内の左右側面において、内方側面5側となる位置に、ネジ孔を有する埋込金物9’が上下方向に所定間隔を空けて複数埋設されており、凹溝3内の左右側面に埋設された各埋込金物9’,9’は、幅方向において対峙した位置に配置されている。
また、第2実施形態では、被覆板70(請求項における「被覆部材」)が矢板本体2の凹溝3内に取り付けられるように構成されている。
被覆板70は、幅および上下方向の長さが矢板本体2の凹溝3の開口部の周縁と同一に形成された長方形の板部材であり、この被覆板70を凹溝3内に取り付けた際に、被覆板70の内方側(図9(a)の下側)の平面71と、矢板本体2の内方側面5とが同一平面を形成するように構成されている。
このように、第2実施形態のコンクリート矢板1’では、被覆板70によって、矢板本体2の凹溝3を覆うことにより、地下道路の内方に向けて平坦な側面が形成されている。
次に、第2実施形態のコンクリート矢板1’を用いて地下道路を構築する場合について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については省略するものとする。
まず、矢板本体2の凹溝3内に被覆板70を取り付け、その状態でコンクリート矢板1’を側壁用溝51(図3参照)内に挿入する。このとき、凹溝3は被覆板70によって塞がれているため、凹溝3内への泥水の浸入が防止され、凹溝3内の容量に相当する泥水量が削減されるため、固化する泥水量を少なくすることができ、施工効率を高めることができる。さらに、掘削時に凹溝3内を掘削する必要がないため、掘削量を少なくすることができるとともに、凹溝3の形状に対応させて掘削手段61を移動させる必要がなくなるため、コンクリート矢板1近傍の土砂を簡易に掘削することができる。
なお、凹溝3内に浸入する泥水量が少ない場合には、コンクリート矢板1’を側壁用溝51内に挿入して、矢板本体2の内方側の掘削領域を掘削し、凹溝3内の土砂を洗い流した後に、被覆板70を凹溝3内に取り付けてもよく、その順序は限定されるものではない。
また、第2実施形態のコンクリート矢板1’による側壁を河川等の水路に用いた場合には、側壁の凹凸による乱流を防ぐことができ、乱流による地盤の掘り起しを防ぐことができる。
例えば、第2実施形態のコンクリート矢板1’では、矢板本体2から被覆板70を取り外すことなく、その状態で地下道路の側壁として利用するため、前記したようにボルト74を用いて被覆板70を矢板本体2に取り付けることなく(図9(a)参照)、被覆板70と矢板本体2との接合部位に充填した充填材の接着力によって固着させてもよい。この構成では、矢板本体2を全く加工する必要がなくなるため、矢板本体2の製造コストを抑制することができる。一方、ボルト74を用いて被覆板70を矢板本体2に取り付けた場合には、側壁の構築後に被覆板70が破損した際に、簡易に被覆板70を交換することができる。
この構成では、凸部76によって被覆板70の強度が大きくなるため、コンクリート矢板1’を地盤に打設した際の衝撃や土圧による被覆板70の破損を防止することができるとともに、凹溝3内の全域が塞がれるため、コンクリート矢板1’を地盤に打設した際に、凹溝3内への土砂の浸入を確実に防止することができる。なお、図10(b)に示すように、凸部76に上下方向の中空部77を設けることにより、凸部76を有する被覆板70を軽量化してもよい。
さらに、凸部76の形状は限定されるものではなく、図10(c)に示すように、先端部が凹溝3の底面3aに当接しているリブ状の凸部78でもよい。
1’ コンクリート矢板(第2実施形態)
2 矢板本体
3 凹溝
5 内方側面
10 防護板
15 充填材
20 側壁
50 地下道路
51 側壁用溝
70 被覆板
Claims (6)
- 構造体の構築において土留め壁として用いられるとともに、掘削領域側の側面が露出した側壁として用いられるコンクリート矢板であって、
プレキャストコンクリートによって矢板本体が構成されており、
前記矢板本体において、幅方向の側端面には、他のコンクリート矢板が幅方向に接合される接合面が形成され、
前記矢板本体において、掘削領域に向けて配置される内方側面には、前記内方側面を覆う被覆部材が取り外し可能な状態で取り付けられていることを特徴とするコンクリート矢板。
- 構造体の構築において土留め壁として用いられるとともに、掘削領域側の側面が露出した側壁として用いられるコンクリート矢板であって、
プレキャストコンクリートによって矢板本体が構成されており、
前記矢板本体において、掘削領域に向けて配置される内方側面には、被覆部材が取り付けられるとともに、
前記矢板本体において、幅方向の側端面には、他のコンクリート矢板が幅方向に接合される接合面が形成され、
前記被覆部材によって、前記内方側面の少なくとも一部が覆われることにより、前記掘削領域に向けて平面が形成されていることを特徴とするコンクリート矢板。
- 前記矢板本体の内方側面には、上下方向に延長させた凹溝が設けられており、
前記矢板本体の内方側面に取り付けられた前記被覆部材によって、前記凹溝が覆われていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンクリート矢板。 - 前記被覆部材には凸部が設けられており、
前記矢板本体の内方側面に取り付けられた前記被覆部材の凸部が、前記矢板本体の前記凹溝内に突出していることを特徴とする請求項3に記載のコンクリート矢板。 - 前記矢板本体の内方側面と前記被覆部材との隙間に充填された充填材によって、前記被覆部材が前記矢板本体の内方側面に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコンクリート矢板。
- 前記矢板本体の内方側面には、防水剤が塗布されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコンクリート矢板。
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