JP4436191B2 - コンクリート矢板 - Google Patents

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Description

本発明は、構造体の構築に用いられるコンクリート矢板に関する。
地下道路等の構造体の構築において、プレキャストコンクリートである複数のコンクリート矢板を一方向に並設して側壁を構築し、この側壁を土留め壁として地盤を掘削する施工方法がある。
このような施工方法に用いられるコンクリート矢板の上下方向の長さは、一般的に18m程度に設定されているが、これはコンクリート矢板を搬送可能な値であり、この長さ以上であってもコンクリート矢板の強度を十分に確保することができるにも関わらず、1体のコンクリート矢板の長さが限定されてしまうため、深度の大きい掘削に用いることができなかった。
そこで、深度の大きい掘削に適応させるために、2体のコンクリート矢板を上下方向に接合させる構成がある。例えば、図8に示すように、上下に配置された2体のコンクリート矢板100,110の各接合面に平板状の接合部材101,111をアンカーによって取り付け、複数のボルト120およびナット121の結合によって各接合部材101,111を接合させることにより、2体のコンクリート矢板100,110を上下に接合させている構成がある(例えば、特許文献1参照)。
実開昭52−88409号公報(第1頁第4〜10行目、第1図)
しかしながら、前記した構成では、平板状の接合部材101,111が、各コンクリート矢板100,110の各接合面上に貼り付けられた状態になっており、2体のコンクリート矢板100,110の接合力は、各コンクリート矢板100,110の接合面に対する接合部材101,111の貼付力によって決定されている。そこで、接合部材101,111に多数のアンカーを設けて引抜耐力を大きくする必要があるが、コンクリート矢板100,110の接合面の形状や、コンクリート矢板100,110内に配筋されている補強筋との干渉によって、アンカーの本数が限定されてしまう。そのため、接合部材101,111の接合力を十分に確保することが困難になり、2体のコンクリート矢板100,110を強固に接合することが困難になってしまうという問題がある。なお、このような問題は、前記したようにコンクリート矢板100,110を上下に接合した場合に限定されるものではなく、左右方向に接合した場合にも共通する問題である。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、他のコンクリート矢板が接合される接合面の形状や、内部に配筋された補強筋に影響されることなく、他のコンクリート矢板に取付可能な接合部材の接合力を十分に確保することができ、他のコンクリート矢板を強固に接合することができるコンクリート矢板を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、構造体の構築において、土留め壁として用いられるコンクリート矢板であって、プレキャストコンクリートによって構成された矢板本体と、矢板本体の長手方向の端面の外周縁に配置されるように、矢板本体の外周面に取り付けられた接合部材と、を備え、接合部材に他のコンクリート矢板を取り付けることにより、矢板本体の長手方向の端面に他のコンクリート矢板を接合可能であり、矢板本体の外周面には、凹部または凸部の一方が形成されるとともに、接合部材の内周面には、矢板本体の凹部または凸部と係合する凸部または凹部が形成されており、矢板本体の凹部または凸部と、接合部材の凸部または凹部とは、他のコンクリート矢板の接合方向に係止されていることを特徴としている。
ここで、プレキャストコンクリートとは、予め工場等で製造されたコンクリート製の部材であり、内部に鉄筋等の補強筋を配筋してもよく、コンクリート矢板に作用する応力に対応させて適宜に設定することが好ましい。
また、凹部および凸部は、確実に嵌め合わせることができるのであれば、その形状や大きさは限定されるものではない。
さらに、コンクリート矢板の接合方向は限定されるものではなく、本発明では2体のコンクリート矢板を上下方向または左右方向に接合する場合に適用可能である。
このように、本発明のコンクリート矢板では、矢板本体の外面および接合部材の内面に凹部および凸部が形成されており、他のコンクリート矢板が接合される接合面の形状や、内部に配筋された補強筋に影響されることなく、凹部と凸部とが係合されている。そして、接合部材に取り付けられた他のコンクリート矢板が離間しようとした場合に、凹部と凸部との係合によって、矢板本体と接合部材との接合力を十分に確保することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンクリート矢板であって、凹部および凸部は溝状に形成されていることを特徴としている。
このように、本発明のコンクリート矢板では、凹部および凸部を溝状に形成することにより、凹部と凸部との接触面積が大きくなり、凹部と凸部とを確実に係合させることができるため、矢板本体と接合部材との接合力を大きくすることができるとともに、外面に接合させた接合部材を安定させることができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のコンクリート矢板であって、接合部材には、矢板本体内に定着している定着部材が設けられていることを特徴としている。
このように、矢板本体内に定着させる定着部材を接合部材に設けることにより、定着部材の定着力によって、矢板本体と接合部材との接合力を大きくすることができる。
なお、定着部材は、例えば、矢板本体内に突出させた棒状部材であり、その形状、配置、および数は限定されるものではないが、他のコンクリート矢板の接合方向と直交する方向に向けて突出させることにより、接合部材に取り付けられた他のコンクリート矢板が離間しようとした場合に、定着部材の定着力を有効に作用させることができる。
また、定着部材は、矢板本体と接合部材との接合力と補助するための部材であり、多数の定着部材を接合部材に設ける必要がないため、矢板本体に補強筋が配筋されている場合であっても、補強筋と干渉することなく、接合部材に定着部材を設けることができる。
このようなコンクリート矢板によれば、他のコンクリート矢板が接合される接合面の形状や、内部に配筋された補強筋に影響されることなく、矢板本体および接合部材の凹部と凸部とを係合することができ、接合部材に取り付けられた他のコンクリート矢板が離間しようとした場合に、凹部と凸部との係合によって、矢板本体と接合部材との接合力を十分に確保することができるため、他のコンクリート矢板を強固に接合することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)はコンクリート矢板の上部斜視図、(b)はコンクリート矢板の平面図、(c)はコンクリート矢板の側断面図である。図2は、本実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)は2体のコンクリート矢板を接合した状態の斜視図、(b)は接合部の側断面図である。
なお、コンクリート矢板の説明において、幅方向とは、図1(b)の左右方向に対応している。
本実施形態では、地下道路の構築に用いられるコンクリート矢板を例として説明する。なお、本実施形態では、深度の大きい掘削に適応させるため、図2(a)に示すように、2体のコンクリート矢板10,10’を上下に接合させる構成になっており、上下に配置された各コンクリート矢板10,10’は略同様の構成であることから、以下の説明では、下方に配置されるコンクリート矢板10を中心に説明する。
まず、コンクリート矢板10は、図1に示すように、地下道路(請求項における「構造体」)の構築において、土留め壁として用いられた後に、地下道路の壁体として用いられる部材であり、予め工場等で製作されたコンクリート製のプレキャスト部材(以下、「プレキャストコンクリート」という場合がある)によって矢板本体11が構成されている。
矢板本体11は板状の部材であり、上下方向に延長している凹溝14が、幅方向の中央に形成されるようにして折り曲げられている。この凹溝14は、地下道路の外方に向けて配置される外方側面12(図1(b)における上側)から、地下道路の内方に向けて配置される内方側面13(図1(b)における下側)に向けて平面視で順次に拡幅されており、内方側面13が開口した状態になっている。
また、矢板本体11の内方側面13の幅方向における両端部には、他のコンクリート矢板10を並設するための継手部15a,15bが幅方向に突出しており、継手部15a,15bの幅方向の側端面は、別のコンクリート矢板10が幅方向に接合される接合面となっている。
すなわち、本実施形態のコンクリート矢板10は、凹溝14によって平面視で略U形状となっている部位と、U形となる部位の両端部から幅方向に突出している継手部15a,15bとが形成されている所謂U形の矢板である。
また、コンクリート矢板10は、各種搬送手段によって簡易に搬送可能となるようにして、矢板本体11の上下方向の長さおよび重量が設定されている。さらに、矢板本体11の内部に鉄筋等の補強筋を配筋することにより、コンクリート矢板10の強度を大きくしてもよい。
なお、凹溝14が形成されたコンクリート矢板10では、外方側12から水平応力が作用した際に、その応力方向が分散されるため、同じ厚さであれば平板状の矢板よりも強度を大きくすることができる。また、中空杭と比較して構造が簡易化されており、同じ強度を有する中空杭よりも軽量化されているため、コンクリート矢板10を簡易に搬送することができる。
そして、継手部15a,15bの幅方向の側端面に、他のコンクリート矢板10を接合し、複数のコンクリート矢板10を順次に並設することにより、平面視で波形の壁体を構築することができる。
さらに、矢板本体11の上部には、水平方向に向けて窪んでいる凹部16が外周面の全周に渡って溝状に形成されている。ここで、矢板本体11は、予め工場等で製造されたプレキャストコンクリートであるため、凹部16の位置および形状が精度良く形成されている。
また、矢板本体11の上端面17は、上方に配置される他のコンクリート矢板10’(図2(a)参照)が接合される接合面であり、この上端面17の外周縁に配置されるようにして、矢板本体11の上部に筒状の接合部材20が外嵌されている。
この接合部材20は、薄い鋼板によって形成されており、コンクリート矢板10の外周面に沿って形成されている。また、接合部材20の上端部の外方側面12および内方側面13には、矢板本体11の上端面17と同一面を形成するようにして、直角に折り曲げられたフランジ部21が形成されており、このフランジ部21には、貫通孔である複数の取付孔22が、接合部材20の外周縁に沿って所定間隔で並設されている。
さらに、接合部材20の上下方向における略中央には、矢板本体11の内方に向けて水平に突出している凸部23が、接合部材20の内周面の全周に渡って溝状に形成されている。この凸部23は、矢板本体11の外周面に形成されている凹部16と係合するように形成されている。
このように、水平に凹凸が形成されている外周面の凹部16および接合部材20の凸部23が係合されることにより、上下方向、すなわち、上方に配置されるコンクリート矢板10’(図2参照)の接合方向において、凹部16と凸部23とが係止された状態となっている。
なお、接合部材20は、予め工場等で矢板本体11を製造する際に取り付けられるものであり、例えば、凹部16が形成された矢板本体11の外周面に、分割した接合部材20を嵌め合わせることにより、矢板本体11の全周に筒状の接合部材20を配置することができる。
ここで、図2(a)に示すように、上下に接合された2体のコンクリート矢板10,10’において、上方のコンクリート矢板10’は、前記した下方のコンクリート矢板10と略同様の構成であり、下方のコンクリート矢板10に取付可能な接合部材20が矢板本体11の下部に取り付けられていることが異なっている。
また、2体のコンクリート矢板10,10’を接合した場合には、各接合部材20,20の各取付孔22,22が連通するように構成されている。
このように、本実施形態のコンクリート矢板10では、矢板本体11の外周面および接合部材20の内周面に凹部16および凸部23が形成されており、他のコンクリート矢板が接合される接合面の形状や、内部に配筋された補強筋に影響されることなく、凹部16と凸部23とを確実に係合させることができ、矢板本体11と接合部材20との接合力を十分に確保することができる。
次に、本実施形態のコンクリート矢板10を用いた地下道路の構築について説明する。
図3は、本発明のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)はコンクリート矢板によって側壁を構築した状態の正面断面図、(b)はコンクリート矢板による側壁を構築した状態の平面図である。図4は、本実施形態のコンクリート矢板を用いて構築した地下道路を示した正面断面図である。
なお、本実施形態において、幅員方向とは、図3(a)および図4の左右方向に対応しており、地下道路の延長方向とは、図3(b)の上下方向に対応している。
本実施形態では、本発明のコンクリート矢板10,10’を用いて地下道路1を構築する場合を例として説明する。
[掘削溝構築工程]
まず、図3(a)に示すように、地下道路1(図4参照)の延長方向に沿って掘削した掘削溝2を、幅員方向に所定間隔を空けて2箇所に構築する。
[コンクリート矢板接合工程]
一方、2体のコンクリート矢板10,10’を施工現場内に搬入し、上下にコンクリート矢板10,10’を配置する。そして、図2に示すように、下方のコンクリート矢板10(以下、「下方コンクリート矢板」という)の上端面17に、上方のコンクリート矢板10’(以下、「上方コンクリート矢板」という)の下端面を当接させる。さらに、各接合部材20,20の各取付孔22,22にボルト30を挿通させ、このボルト30にナット31を螺着させて各接合部材20,20を接合させる。これにより、2体のコンクリート矢板10,10’が上下に接合された状態となる。
[コンクリート矢板打設工程]
続いて、図3(a)に示すように、上下に接合した2体のコンクリート矢板10,10’を一方の掘削溝2内に挿入する。このとき、各コンクリート矢板10,10’の内方側面13を各掘削溝2,2の間に向けて配置する。
[側壁構築工程]
また、図3(b)に示すように、前記コンクリート矢板接合工程と同様にして、他の2体のコンクリート矢板10,10’を上下に接合し、このコンクリート矢板10,10’を、既に掘削溝2内に配置されているコンクリート矢板10,10’の側方に配置する。そして、隣り合う上方コンクリート矢板10,10および下方コンクリート矢板10’,10’を接合して、2体1組のコンクリート矢板10,10’を地下道路1(図4参照)の延長方向に並設する。このようにして、2体1組のコンクリート矢板10,10’を順次に並設し、掘削溝2内に平面視で波形状の側壁40を配置する。
なお、隣り合う上方コンクリート矢板10,10および下方コンクリート矢板10’,10’の接合は、各継手部15a,15b(図1参照)の接合面に設けた凹凸を嵌め合う構成や、止水材を介在させる構成など、その構成は限定されるものではない。
続いて、側壁40と掘削溝2との隙間にコンクリート材を注入して、側壁40を掘削溝2内に固定する。
同様にして、他方の掘削溝2内にコンクリート矢板10,10’による側壁40を固定することにより、幅員方向に所定間隔を空けて対峙している2体の側壁40,40を地盤内に構築する。
このように、本実施形態では、簡易に搬送可能となるようにして、上下方向の長さが設定されているコンクリート矢板10,10’を、上下に2体配置して接合することにより、深度の大きな掘削に対応した側壁40,40を構築することができる。また、2体のコンクリート矢板10,10’を分割した状態で施工現場に搬送することができるため、コンクリート矢板10,10’を簡易に搬入することができる。
[地下道路構築工程]
次に、図4に示すように、各側壁40,40を土留め壁として利用しながら、各側壁40,40の間を掘削して掘削溝3を構築する。ここで、側壁40,40は、平面視で波形状の壁体となっており(図3(b)参照)、地盤から各側壁40,40に作用した水平応力の応力方向が分散される。
また、地盤から側壁40に作用した水平応力によって、上方コンクリート矢板10’が下方コンクリート矢板10から離間しようとした場合には、各接合部材20,20に対して引抜力が作用することになる。このとき、本実施形態では、図2に示すように、コンクリート矢板10,10’の外周面に形成されている凹部16と、接合部材20,20に形成されている凸部23とが係合されており、凹部16および凸部23が上下方向、すなわち、2体のコンクリート矢板10,10’の接合方向において係止されているため、コンクリート矢板10,10’に対する接合部材20,20の接合力を十分に確保することができ、上下に接合された2体のコンクリート矢板10,10’が強固に接合された状態となっている。
さらに、凹部16および凸部23はコンクリート矢板10,10’の全周に渡って溝状に形成されており、凹部16と凸部23との接触面積が大きいため、接合部材20,20の接合力を大きくなっているとともに、外周面に接合した接合部材20,20が安定している。
これにより、本実施形態では、上下に配置した2体のコンクリート矢板10,10’が強固に接合されており、この2体1組のコンクリート矢板10,10’を複数組み並設して構築された側壁40,40の強度が十分に確保されているため、地盤の崩落を確実に防止することができる。
[床体接合工程]
次に、図4に示すように、掘削溝3を所定深度まで掘削した後に、掘削溝3の底面にコンクリート材を打設して床体4を構築し、各側壁40,40と床体4とを剛接合する。さらに、床体4の上面に道路5を構築して地下道路1を完成させる。
したがって、本実施形態のコンクリート矢板10,10’を用いた地下道路1の構築では、矢板本体11,11の外周面に形成された凹部16と、接合部材20,20の内周面に形成された凸部23とが係合されており、凹部16および凸部23が上下方向、すなわち各コンクリート矢板10,10’の接合方向において係止されているため、矢板本体11,11に対する接合部材20,20の接合力を十分に確保することができ、上下に配置された2体のコンクリート矢板10,10’を強固に接合することができる。これにより、簡易に搬送可能となるようにして、上下方向の長さおよび重量が設定されているコンクリート矢板10,10’を用いて、深度の大きな掘削に対応した側壁40,40を構築することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されるものではない。
図5は、本実施形態のコンクリート矢板における他の構成を示した図で、(a)は2体のコンクリート矢板を接合板によって接合した状態の斜視図、(b)は接合部の側断面図である。図6は、本実施形態のコンクリート矢板における他の構成を示した図で、(a)は2体のコンクリート矢板を溶接によって接合した状態の斜視図、(b)は接合部の側断面図である。図7は、本実施形態のコンクリート矢板における他の構成を示した図で、(a)は接合部材に定着部材を設けた構成の平面図、(b)はコンクリート矢板の側断面図である。
本実施形態では、図2に示すように、上下に配置した2体のコンクリート矢板10,10’の各接合部材20,20に設けたフランジ部21にボルト30およびナット31を固着させることにより、2体のコンクリート矢板10,10’を接合しているが、図5に示すように、上下に配置されたコンクリート矢板10,10’の接合部に筒状の接合板32を外嵌させ、この接合板32の上部および下部を各接合部材20,20に取り付けるように構成してもよい。
具体的には、下方コンクリート矢板10の矢板本体11の上部、および上方コンクリート矢板10’の矢板本体11の下部の外周面に、複数のネジ孔18,18が各接合面の外周縁に沿って所定間隔で並設されているとともに、各ネジ孔18,18に対応するようにして、各接合部材50,50に貫通孔51,51が形成されている。
一方、矢板本体11,11に外嵌される接合板32には、各接合部材50,50の各貫通孔51に連通するようにして、複数の取付孔33が形成されている。そして、接合板32の各取付孔33および各接合部材50,50の各貫通孔51を通じて、各矢板本体11,11のネジ孔18,18に螺着されたボルト34の頭部が接合板32に係止されることにより、接合板32が各接合部材50,50に取り付けられている。
この構成では、各コンクリート矢板10,10’を搬送する際に、各接合部材50,50から外方に向けて突出している部位が存在しないため、各コンクリート矢板10,10’を簡易に積載することができる。
なお、接合板32は、筒状の部材に限定されるものではなく、例えば、上下に配置された接合部材50,50の貫通孔51,51に対応するようにして、上下2箇所に貫通孔が形成されている複数の板状部材によって各コンクリート矢板10,10’を接合してもよい。
また、図6に示すように、下方コンクリート矢板10の接合部材60の上端部と、下方コンクリート矢板10’の接合部材60の下端部とを全周溶接35によって接合する構成もあり、この構成では、各コンクリート矢板10,10’および各接合部材60,60に孔部を形成する必要がなくなるため、各コンクリート矢板10,10’および各接合部材60,60の製造を簡易化することができる。
さらに、図7に示すように、棒状部材である複数(本実施形態では4本)の定着部材24を接合部材20に設け、この定着部材24を矢板本体11内に定着させる構成がある。この構成では、定着部材24の定着力によって、矢板本体11と接合部材20との接合力を大きくすることができる。
ここで、他のコンクリート矢板10’(図2参照)の接合方向と直交する方向に定着部材24の軸方向を配置し、外方側面12と内方面側13とに両端部を各々取り付けることにより、定着部材24の定着力を大きくすることができる。また、他のコンクリート矢板10’の接合方向と直交する方向に軸方向を配置することにより、接合部材20に取り付けられた他のコンクリート矢板10’が離間しようとした場合に、定着部材24の定着力を有効に作用させることができる。
なお、定着部材24は、矢板本体11と接合部材20との接合力と補助するための部材であり、多数の定着部材24を接合部材20に設ける必要がないため、矢板本体11内に補強筋が配筋されている場合であっても、補強筋と干渉させることなく、接合部材20に定着部材24を設けることができる。
さらに、本実施形態では、図2に示すように、各コンクリート矢板10,10’の外周面に凹部16を形成し、各接合部材20,20に凸部23を形成しているが、各コンクリート矢板10,10’の外周面に凸部を形成し、各接合部材20,20に凹部を形成してもよく、その構成は限定されるものではない。また、本実施形態では、凹部および凸部を溝状に形成しているが、接合部材20,20の接合力を十分に確保することができるのであれば、断続的に凹部および凸部を形成してもよく、凹部および凸部の形状および大きさは限定されるものではない。
本実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)はコンクリート矢板の上部斜視図、(b)はコンクリート矢板の平面図、(c)はコンクリート矢板の側断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)は2体のコンクリート矢板を接合した状態の斜視図、(b)は接合部の側断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)はコンクリート矢板によって側壁を構築した状態の正面断面図、(b)はコンクリート矢板による側壁を構築した状態の平面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を用いて構築した地下道路を示した正面断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板における他の構成を示した図で、(a)は2体のコンクリート矢板を接合板によって接合した状態の斜視図、(b)は接合部の側断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板における他の構成を示した図で、(a)は2体のコンクリート矢板を溶接によって接合した状態の斜視図、(b)は接合部の側断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板における他の構成を示した図で、(a)は接合部材に定着部材を設けた構成の平面図、(b)はコンクリート矢板の側断面図である。 従来のコンクリート矢板を示した図で、(a)は2体のコンクリート矢板を接合した状態の斜視図、(b)は接合部の側断面図である。
符号の説明
10 下方コンクリート矢板
10’ 上方コンクリート矢板
11 矢板本体
14 凹溝
16 凹部
20 接合部材
23 凸部
40 側壁(構造体)

Claims (3)

  1. 構造体の構築において、土留め壁として用いられるコンクリート矢板であって、
    プレキャストコンクリートによって構成された矢板本体と、
    前記矢板本体の長手方向の端面の外周縁に配置されるように、前記矢板本体の外周面に取り付けられた接合部材と、を備え、
    前記接合部材に他のコンクリート矢板を取り付けることにより、前記矢板本体の長手方向の端面に前記他のコンクリート矢板を接合可能であり、
    前記矢板本体の外周面には、凹部または凸部の一方が形成されるとともに、
    前記接合部材の内周面には、前記矢板本体の前記凹部または前記凸部と係合する凸部または凹部が形成されており、
    前記矢板本体の前記凹部または前記凸部と、前記接合部材の前記凸部または前記凹部とは、前記他のコンクリート矢板の接合方向に係止されていることを特徴とするコンクリート矢板。
  2. 前記凹部および前記凸部は溝状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート矢板。
  3. 前記接合部材には、前記矢板本体内に定着している定着部材が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンクリート矢板。
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