JP4435969B2 - 作動波形の選択により微小機械格子装置におけるリボン素子を減衰させる方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械格子装置で入射光ビームを変調させることに係り、特に光ビームを回折させる機械格子装置の作動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機械式空間光変調は、画像処理、ディスプレイ、光学式計算及び印刷などの多様な用途に用いられている。空間光変調用の電気機械式格子は、特許資料においてよく知られている。米国特許第5,311,360号、発効日:1994年5月10日、Bloomら、「Method and Apparatus for Modulating a Light Beam」、参照。格子光弁(GLV)としてもよく知られるこの装置は、後にBloomらによって構造の変更が説明された。この変更は、1)リボンと基板との間のスティクション(摩擦)を未然に防ぐために接触域を最小化するためのリボンの下の模様がつけられ隆起されたエリア、2)リボン間の間隔が減らされ、代わりのリボンが良好なコントラストを生成するように作動される代替装置設計、3)代わりのリボンを固定するための固体支持、及び4)浮遊された表面の回転によるろう付け格子を生成する代替装置設計、を含む。米国特許第5,459,610号、発効日:1995年10月17日、Bloomら、「Deformable GratingApparatus for Modulating a Light Beam and Including Means for ObviatingStiction Between Elements and Underlying Substrate」、参照。
【0003】
従来技術によれば、GLV装置の作動中、接地平面とリボン層の上の導電層との間の単極性電圧差によって静電引力が生成される。この引力は、基盤に対するリボンの高さを変える。回折された光ビームの変調は、電圧波形を適切に選択することによって得られる。リボンを一定の距離動かすのに必要とされる電圧は、リボン材における応力、リボンと基盤との距離、及びリボンの長さなどの要因に因る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
GLV装置のリボン素子は、主にリボンの長さ、及びリボン材の密度及び張力に因る共鳴周波数を有することがよく知られている。例えば、PH.D Thesis(Stanford University)、「Silicon Microfabrication of Grating Light Valves」、Chapter 3、F.S.A.Sandejas、 1995、参照。リボンが稼動される時、若しくは解放された時、リボンは共鳴周波数(通常は、1〜15MHzの間)で共鳴する。リボン素子の機械的応答は、下記文献で説明されているように、雰囲気によって減衰される。文献:Proc. of Solid−State Sensor and Actuator workshop Hilton Head SC、「Squeeze Film Damping of Double Supported Ribbons inNOble Gas Atmospheres」、pp.288〜291、198年6月8〜11日、参照。この減衰は、提示された気体の種類及び圧力に因り、リボンの共鳴周波数に関連する共鳴ピークの幅を決定する。この共鳴の結果として、GLV装置を作動させることができる最大周波数が制限され、回折光量に望まれない一時的な変動が含まれる。よって、向上された作動速度、及び低減された一時的な光量変動を有するGLV装置が必要である。
【0005】
本発明の目的は、回折光量がリボン素子の共鳴によって生じる望まれない一時的な変動を一切含まないように電気機械格子装置のリボン素子を作動させ、よって装置がより高い周波数で作動できるようにより理想的な出力を生成する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、底表面を定め、この底表面の下に形成された底導電層を有するチャネル上の電気機械リボン素子を減衰する方法であって、少なくとも一つのリボン素子に少なくとも一つの定振幅電圧パルスを提供する工程と、前記定振幅電圧パルスから狭い一時的なギャップによって分けられた制動パルスを少なくとも一つ前記リボン素子に提供する工程とを有する方法によって実現される。
【0007】
本発明の別の態様によれば、上記目的は、底表面を定め、この底表面の下に形成された底導電層を有するチャネル上に浮遊される電気機械リボン素子を減衰させる方法であって、チャネルの底上空の浮遊され稼動された状態である前記リボン素子をチャネル内へ引き寄せる定振幅電圧パルスを少なくとも一つリボン素子の少なくとも一つに提供する工程と、初期制動パルスは前記定振幅電圧パルスにすぐ前に位置し、最終制動パルスは前記定振幅電圧パルスのすぐ後ろに位置するように2つの制動パルスを前記リボン素子に提供する工程とを有する方法によっても実現される。
【0008】
本発明に掛かる方法の利点は、リボン素子の共鳴によって生じるあらゆる一時的な変動がほぼ削減される電気機械格子装置によって回折された光量である。この方法によって、ディスプレイ、写真仕上げプリンタ、及び光通信などの用途において特に重要な装置の高周波作動が可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の主題は図面に示された実施形態を参照して説明される。
【0010】
図1a、1b、及び2は、通常の格子抗弁(grating light valve;GLV)装置の構造を示す横断面図である。図1aは、非稼動状態での装置のリボン構造を描写し、図1bは稼動された状態での構造を描写する。図2は、(図1aに示されたのと)同じ装置の非稼動状態での図であるが、GLVのレイヤー積層に関する識見を提供するために90度回転されている。図2を参照すると、例えば単結晶シリコン・ウェハ若しくはガラスである基盤20が、通常設けられている。単結晶シリコン・ウェハの場合、最下層の導電層22は、基盤20の表面23近くにシリコンを重く添加することによって生成される。基盤にガラスが用いられる場合、ガラス基盤20の表面上の最下層導電層22を堆積させることによって向上された導電性が実現される。導電層22は、保護層24によって覆われている。この保護層は、例えば熱酸化したシリコン基盤である。誘電スペーサ層26は、保護層24の上に形成され、GLV装置の活性領域が配置されるチャネル28を含む。チャネル28は、スペーサ層26の堆積厚さによって支配される深さを定める。スペーサ層26は、上面レベル27を定める。複数のリボン素子31は、スペーサ層26の上に形成されたリボン層30から模様付けられている。例えば窒化珪素であるリボン層30は、誘電物質を含み、導電・反射層32によって覆われている。他のすべてのリボン素子31の導電・反射層32は、導電物質から成る厚い層36で満たされた開口部34を通じて最下層導電層22と接続されている。リボン層30の厚さ及び引張応力は、GLVのリボン素子31の速度、共振周波数、及び電圧についての要求に影響し、作動及び戻り力に対して要求される静電力に影響を与えることによって性能を最適化するように選択される。
【0011】
装置の作動に対して、最下層導電層22とリボン層30の上の導電・反射層32との間の電圧差によって静電引力が生成される。非稼動状態(図1a参照)においては、電圧差がないため、GLV装置におけるリボン素子31はすべて基盤20上に同じ高さで浮遊している。この状態において、入射光ビーム14は、主に反射光ビーム15として鏡方向に反射される。稼動された状態(図1b参照)を得ることで、断続的な格子を作っている他のリボン素子のすべてに電圧が掛けられる。完全に稼動された状態において、他のリボン素子31のすべてが保護層24と接触する。隣接するリボン間の高さの差異が入射光ビーム16の波長の1/4である場合、光ビームは主に1次オーダー17及び−1次オーダー18に回折される。設計により、1/4波長の高さの差異を得ることで、リボン素子31を保護層24と接触させすることができ、又保護層24上に浮遊させることもできる。回折オーダーの一若しくは両方は、集められ、用途に応じて光学システム(図示せず)によって用いられることが可能である。別の方法として、0次反射オーダーを特定の光学システムで用いることも可能である。供与電圧が除去されると、引張応力及び曲げモーメントによる力が、リボン素子31をそれらの元々の非稼動状態へ復元する。
【0012】
図3a〜3cは、定振幅電圧パルス40によって理想化されたリボン素子の作動のプロットを示す。定振幅電圧パルス40は、図3aに示されるように、10V(ボルト)において2μsec(マイクロ秒)の持続時間を有する時間の関数である。ここで、横座標は時間をμsec単位で示し、縦座標は供与電圧をボルト単位で示す。リボン素子31の電圧パルス40に対する機械的位置応答は、図3bに示される。図3の横座標は時間をμsec単位で示し、縦座標はリボン素子31の機械的位置をナノメータ(nm)単位で示す。電圧パルス40に電源が入れられると、リボン素子31はGLV装置のチャネル28内へ引き寄せられ、チャネル28の底と接触するようになる。リボン素子31は、定振幅電圧パルス40が持続する間、(チャネル28に引き寄せられ、チャネル28の底と接触する)稼動位置に留まる。定振幅電圧パルス40が止められる(2μsec)やいなや、リボン素子31はチャネル28の底から解放され、初期の非稼動位置について共鳴運動42で振動する。共鳴運動は、共鳴期間tR43を有し、雰囲気によって減衰される。リボン素子31は、通常の減衰関数によって支配される一定時間経過後に初期非稼動位置に安定する。リボン素子31の作動から生じる±1次オーダーへ回折される光量の時間依存性が図3cに示される。ここで、横座標は時間をμsec単位で示し、縦座標は±1次オーダーへ回折された入射光の量%を示す。回折量44は、電圧パルス40が持続する間は一定である。定振幅電圧パルス40が止められた後、リボン素子31の共鳴運動42に関連する量変動46が生じる。
【0013】
リボン素子31の共鳴運動及び関連する光量変動46は、特定のシステム、特に光量の高周波変調を要求するシステム、において望まれない影響である。例えば、光量が高周波データ・ストリームによって変調されるデータ通信若しくはデータ記録用途において、一電圧パルスによって生じる残留共鳴が続く電圧パルスに対する応答に影響を与える。シンボル間干渉として時々知られるこの影響は、データの完全性についてマイナスの影響を有する。
【0014】
これらの量変動の種類は、0次オーダーである反射光を利用するシステムにおいても生じる。図4a及び4bは、0次オーダーである反射光を集めるシステムにおいて、図1及び2に示された種類のGLV装置に電圧パルス47が掛けられた場合の経験的結果を示す。図4aにおける電圧パルス47は、約0.5μsecの持続時間、及び約16Vの振幅を有する。0次オーダーである反射光を測定する光検出器からの信号は図4bに示される(任意なユニット)。リボン素子31へ電圧が掛けられていない場合、光のほとんどは0次オーダーへ反射され、0次オーダーの信号48aは高いレベルである。電圧パルス47の間、0次オーダーの信号48bは、一定で且つ低いレベルである。最適化された装置において、この低いレベルが0に近くなることが理想的である。電圧パルス47が止められた後、リボン素子31の共鳴運動のために量変動48cが生じる。制動パルスを使用することでリボン素子31の共鳴及び関連する量変動を大幅に低減させることができる。図5a〜5cは、定振幅電圧パルス50に続いて制動パルス52によってリボン素子31の作動につき理想化されたプロットを示す。定振幅電圧パルス50は、図5aに示すように時間の関数であり、2μsecの持続時間と10Vの電圧値を有する。定振幅電圧パルス50の後直ちに、狭いギャップ54によって定振幅電圧パルス50から分かれた狭い制動パルス52が掛けられる。ここで、ギャップ54の幅は、制動パルス52の幅をほぼ同じである。両幅ともに、リボン素子31の振動期間の1/2より小さい。機械的位置の供与電圧パルス(定振幅電圧パルス50及び制動パルス52)に対するリボン素子31の応答は、図5bに示される。横座標は時間をμsec単位で示し、縦座標はリボン素子31の機械的位置をナノメータ単位で示す。電圧パルス50が掛けられると、リボン素子31はGLV装置のチャネル28内へ引き寄せられ、チャネル28の底と接触するようになる。リボン素子31は、定振幅電圧パルス50が持続している間、稼動位置に留まる。電圧パルス50が止められるやいなや、リボン素子31は初期非稼動位置へ戻る。リボン素子31の初期位置についての非常に小さな振動55は起こるが、図5cに示されたように、±1次オーダーに回折された光の量に大幅な影響は与えない。ここで、横座標は、時間をμsec単位で示し、縦座標は±1次オーダーへ回折される入射光の量%を示す。量は時間の関数であり、回折量は定振幅電圧パルス50の持続時間中は一定である。定振幅電圧パルス50が止められると、量は0に戻る。±1次オーダーの回折光量の持続時間は、ここではほぼ定振幅電圧パルス50の持続時間に制限される。
【0015】
図6a及び6bは、0次オーダーである反射光を集めるシステムにおいて、図1及び2に示された種類のGLV装置に電圧パルス67a及びそれに続く制動パルス67bが掛けられた場合の経験的結果を示す。図6aにおける電圧パルス47は、約0.5μsecの持続時間、及び約16Vの振幅を有する。制動パルス67bは、電圧67bと逆の極性を有し、約−14Vである。制動パルス67bに対して極性が反転されるのは、駆動電子機器が正極性の制動パルスを有する適格なギャップを生成できるほど充分に速く出力を変化させることができないからである。図5aにおける理想化された結果と異なり、この場合、駆動電子機器の立ち上がり時間のために、明確なギャップが無い。0次オーダーである反射光を測定する光検出器からの信号は図6bに示される(任意なユニット)。リボン素子31へ電圧が掛けられていない場合、光のほとんどは0次オーダーへ反射され、0次オーダーの信号68aは高いレベルである。定振幅電圧パルス67aの間、0次オーダーの信号68bは、一定で且つ低いレベルである。電圧パルス67aが止められた後、制動パルス67bが掛けられ、リボン素子はそれらが初期非稼動状態に実質的に共鳴無しで戻り、共鳴振動68cはごくわずかのみ生じる。
【0016】
図7aに示された第二の実施形態によると、定振幅電圧パルス70によるリボン素子の作動の後に、第一及び第二の制動パルス72及び74が続く。この制動パルスの対は、単一の制動パルスがリボン素子31の共鳴を完全に止められない場合に用いられ得る。定振幅電圧パルス70は、図7aに示すように時間の関数であり、2μsecの持続時間と10Vの電圧値を有する。定振幅電圧パルス70の後直ちに、狭いギャップ76によって電圧パルス70から分かれた狭い制動パルス72が掛けられる。第一の制動パルス72の後、第二の制動パルス74が掛けられる。ここで、2つの制動パルス72及び74は、振幅及び持続時間が同じである。それらは、リボン素子の共鳴期間とほぼ等しい幅を有する制動ギャップ78によって分けられる。機械的位置の供与電圧パルス(定振幅電圧パルス70、及び第一の及び第二の制動パルス72及び74)に対するリボン素子31の応答は、図7bに示される。電圧パルス70が掛けられると、リボン素子31はチャネル28内へ引き寄せられ、チャネル28の底と接触するようになる。リボン素子31は、電圧パルス70が持続している間、底に留まる。供与一定電圧パルス70が一旦止められると、リボン素子31は初期非稼動位置へ戻る。第一の制動パルス72の適用は、速度を低減させるが、リボン素子31を停止させることは充分にできない。第二の制動パルス74の前に初期位置についての第二の信号71及び73がある。第二の制動パルス74はリボンを停止させる。±1次オーダーへ回折される光の量に対するこれらの追加的な振動71及び73の影響は、第一及び第二のより小さい量ピーク71a及び73aを生じ得る(図7c参照)。
【0017】
図8及び9は、パルス幅変調された入力データ・ストリームに対する制動パルスの使用を図示する。データ、多様な幅(持続時間)の定振幅電圧パルスである作動パルス・シーケンスとして機械的リボン素子31に適用される。図8に示されるように、各定振幅電圧パルス80の後に同じ極性の制動パルス82が続く。図9は、機械的リボン素子31の作動の別の実施形態を示し、隣接する定振幅電圧パルスが逆の極性を有する。この実施形態において、制動パルスの極性は、関連する電圧パルスの逆である。即ち、制動パルスの前に来る電圧パルスの極性と逆となる。この作動モードは、駆動電子機器が定振幅電圧パルスと制動パルスとの間に適格なギャップを生成できない場合に有益である。極性の切替は、GLV層において誘発される電荷を最小化するという利点も有する。
【0018】
本発明の更に別の実施形態によれば、機械的リボン素子31は、チャネル28の底に接触しないように作動される。定振幅電圧パルスが張力に完全に打ち勝つのに充分な静電力を生成しないため、リボン素子31は、チャネル28の底の上空に浮遊されたままである。この作動モードは、通常、深いチャネル28(約一波長分の深さ)を有する装置と共に用いられる。電圧パルスの振幅は、リボン素子31の1/4波長ゆがみを実現するように選択される。
【0019】
図10a〜10cは、稼動された機械的リボンがチャネル28の底と接触しない非接触作動について、定振幅電圧パルス100により理想化されたリボン素子31の作動のプロットを示す。図10aに示される定振幅電圧パルス100は、2μsecの持続時間と10Vの電圧値を有する。供与定振幅電圧パルス100に対するリボン素子31の応答は、図10bに示される。定振幅電圧パルスが掛けられると、リボン素子31はGLV装置のチャネル28内へ引き寄せられる。リボン素子31はチャネル29の底と接触しないため、応答において、パルス開始共鳴102及びパルス停止共鳴104を生じる。開始共鳴102は、定振幅電圧パルス100のほぼ全持続時間中生じる。停止共鳴104はほぼ同じ期間中生じる。この共鳴は、図10cに示すように±1次オーダーへ回折される光の量に影響し、開始106及び停止108における光量変動を生成する。
【0020】
制動パルスは、この非接触作動モードにおいて共鳴を除去するためにも同様に用いられ得る。図11a〜11cは、初期制動パルス112に先行され、最終制動パルス114に後続される(図11a参照)定振幅電圧パルス110によって理想化されたリボン素子31の作動のプロットを示す。制動パルス112及び114は、初期ギャップ116及び最終ギャップ117によって定振幅電圧パルス110から分けられている。この例において、2つの制動パルス112及び114、及び2つのギャップ116及び117、はすべてほぼ等しい幅である。機械的位置の供与電圧パルス(初期制動パルス112、定振幅電圧パルス110、及び最終制動パルス114)に対するリボン素子31の応答は、図11bに示される。図10bと比較し、パルス開始共鳴102及びパルス停止共鳴104が観測されない。定振幅電圧パルス110の持続時間中、要素はチャネル28の底上空の浮遊された位置に留まり、入射光ビームの回折が起こる。供与定振幅電圧パルス110が止められるやいなや、リボン素子31は初期位置へ戻る。定振幅電圧パルス110の冒頭にも終わりにも重大なリボン振動は見られない。±1次オーダーへ回折される光量118は図11cに示される。回折量は、定振幅電圧パルス110の間、一定であり、開始時にも停止時にも量変動は観測されない。±1次オーダーへ回折された光における量の持続時間は、ここでは、ほぼ定振幅電圧パルス110の持続時間に制限されている。
【図面の簡単な説明】
【図1a】非稼動状態の従来の2レベル電気機械格子装置による光回折を示す図である。
【図1b】稼動状態の従来の2レベル電気機械格子装置による光回折を示す図である。
【図2】従来技術によって支持層を有するチャネル上に浮遊され稼動されたリボン素子を示す図1の描写に対して垂直な図である。
【図3a】リボン素子をチャネルの底と接触させる定振幅電圧パルスを示す理想化されたグラフを示す図である。
【図3b】リボン素子の機械的応答を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図3c】従来装置において観測された±1次オーダーへ回折された光量を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図4a】作動電圧パルスを示す経験的結果を示す図である。
【図4b】従来装置において観測された0次オーダーへ反射された光の対応する量を示す経験的結果を示す図である。
【図5a】制動パルスに後続され、リボン素子をチャネルの底と接触させる定振幅電圧パルスを示す理想化されたグラフを示す図である。
【図5b】リボン素子の機械的応答を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図5c】本発明によって±1次オーダーへ回折された光量を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図6a】逆極性の制動パルスに後続される作動パルスを示す経験的結果を示す図である。
【図6b】本発明によって0次オーダーに反射された光の対応する量を示す図である。
【図7a】2つの制動パルスに後続され、リボン素子をチャネルの底と接触させる定振幅電圧パルスを示す理想化されたグラフを示す図である。
【図7b】リボン素子の機械的応答を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図7c】本発明によって±1次オーダーに反射された光量を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図8】本発明によって同じ極性の制動パルスにそれぞれ後続される作動電圧パルス・シーケンスの理想化されたグラフを示す図である。
【図9】本発明によって逆極性の制動パルスにそれぞれ後続される作動電圧パルス・シーケンスの理想化されたグラフを示す図である。
【図10a】リボン素子をチャネルの底上空に浮遊されたままにする定振幅電圧パルスを示す理想化されたグラフを示す図である。
【図10b】リボン素子の機械的応答を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図10c】従来技術によって±1次オーダーに反射された光量を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図11a】制動パルスに先行及び後続された、リボン素子をチャネルの底上空に浮遊されたままにする定振幅電圧パルスを示す理想化されたグラフを示す図である。
【図11b】リボン素子の機械的応答を示す理想化されたグラフを示す図である。
【図11c】本発明によって±1次オーダーに反射された光量を示す理想化されたグラフを示す図である。
【符号の説明】
14、16 入射光ビーム
15 反射光ビーム
17 1次オーダー
18 −1次オーダー
20 基盤
22 最下層導電層
23 基盤表面
24 保護層
26 スペーサ層
27 上面レベル
28 チャネル
30 リボン層
31 リボン素子
32 反射層
34 開口部
36 導電物質
40 定振幅電圧パルス
42 共鳴運動
43 共鳴期間
44 1次オーダーへ回折された光
46 量変動
47 作動パルス
48a 作動前の光量
48b 作動中の光量
48c 作動後の光量
50 定振幅電圧パルス
52 制動パルス
54 ギャップ
55 小さな振動
67a 作動パルス
67b 逆極性の制動パルス
68a 作動前の光量
68b 作動中の光量
68c 作動後の光量
70 定振幅電圧パルス
71 第一振動
71a 第一量ピーク
72 第一制動パルス
73 第二振動
73a 第二量ピーク
74 第一制動パルス
76 ギャップ
78 制動ギャップ
80 定振幅電圧パルス
82 制動パルス
90 定振幅電圧パルス
92 制動パルス
100 定振幅電圧パルス
102 パルス開始共鳴
104 パルス停止共鳴
106 開始量変動
108 停止量変動
110 定振幅電圧パルス
112 初期制動パルス
114 最終制動パルス
116 初期ギャップ
117 最終ギャップ
118 1次オーダーへ回折される光量
Claims (1)
- 共鳴期間を有し、
底表面を画成し、この底表面の下に形成された底導電層を有するチャネル上に浮遊される電気機械リボン素子を減衰する方法であって、
少なくとも一つのリボン素子に少なくとも一つの定振幅電圧パルスを与える工程と、
前記定振幅電圧パルスから狭い時間的なギャップによって分けられた少なくとも一つの制動パルスを前記リボン素子に与える工程とを有することを特徴とする方法。
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