JP4433653B2 - ドップラー効果による速度測定の方法と装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、ドップラー効果によって速度を測定するための方法と装置に関し、特に流体の流れにおける速度場の測定のためであるが、同様に発射物または弾道弾などの動いている固体の速度を測定するための方法と装置に関する。
【0002】
ある光線から出るレーザ層によって照らされる物体の速度の成分を、一方ではこの物体によって拡散される光の強度の一部から、他方では照明レーザ層の周波数に調和したスペクトル透過手段を通って適切な光受容器に受け入れられるこの光の強度によって決定することは、既に既知である(特に、資料EP−0506657、およびAIAA97−0498、第35回Aerospace Sciences Meeting and Exhibit(宇宙科学会議・展示会)、ネバダ州Reno、1997年1月6〜10日、R.L.McKenzieによる「Planar Doppler Velocimetry performance in low−speed flow(低速流における二次元速度測定)」を参照されたい)。典型的には、照明レーザ層は周波数二倍器に接続されてパルスによって機能するアルゴン・レーザ発生器またはNd−YAG型レーザ発生器によって放射され、スペクトル透過手段は照明レーザ周波数の近くで吸収線を示すヨウ素蒸気タンクを含み、この透過度はこの周波数で約50%であり、光受容器はCCDマトリックス型のものである。
【0003】
スペクトル透過手段の機能は、物体によって拡散された光のドップラー効果に起因する周波数の変化を、光受容器によって捕集された光の強度の変化に変換することである。したがって、スペクトル透過手段を通って捕集された光の強度は物体の移動速度に応じて変化する。ドップラー偏移に応じて変化する標準信号を得るために、スペクトル透過手段を通って捕集された強度と直接捕集された強度との比を演算し、これを知ることによって空間の方向による物体の速度を計算することができるようになる。
【0004】
その上に、ゼロ速度に対応し、レーザ周波数の時間的な変化を恒久的に補償できるようにする標準信号(直接受け取られた光の強度とスペクトル透過手段を通じて受け取られた光の強度との前記の比)を得るために、一方では直接に、他方ではスペクトル透過手段を経て、レーザ光線の一部を採取してCCDマトリックス光受容器に送る。
【0005】
こうして、前記透過手段のスペクトル透過機能の事前検定によって、移動中の物体によって拡散する光の標準信号およびゼロ速度の標準信号から、ドップラー効果による周波数の偏差を決定し、次に空間の方向によるこの物体の速度を計算する。この方向は、レーザ照明の方向と観察方向とによって定義される。3つの異なる方向に沿って観察を行い、観察の場において移動する物体の速度ベクトルの3成分を得る。
【0006】
しかし、この既知の技法は、実時間での、特に温度に応じたスペクトル透過手段の変換の偏移を考慮せず、その結果、速度の測定に関する精度が不十分であることがわかっている。
【0007】
本発明は特に、この問題に対する簡単で効果的かつ低廉な解決策を提供することを目的とする。
【0008】
本発明はそのために、
レーザ光線から生じるレーザ層によって物体を照明すること、
一方では直接に、他方では照明レーザ周波数にほぼ調和したスペクトル透過手段を通じて実施される、物体によって拡散される光の強度を測定すること、
拡散された光の標準信号を得るために前記測定値の比を決定すること、
一方では直接に他方ではスペクトル透過手段を通じてレーザ光線の一部の強度を測定すること、およびこれらの測定値の比を求めてゼロ速度に対応する標準信号を得ること、および
標準信号から、所定の方向における物体の速度の一成分を決定すること
を含む、少なくとも1つの物体の速度をドップラー効果によって測定する方法であって、さらに
レーザ光線の周波数とは決った既知の値だけ異なる周波数を有する基準単色光束の強度を、一方では直接に他方ではスペクトル透過手段を通じて測定すること、および
基準光束の強度測定値の比を求めて、決った既知の周波数偏差つまり非ゼロの周知の速度に対応する標準基準信号を得ること
を含むことを特徴とする方法を提案する。
【0009】
決った既知の周波数偏差に対応するこの標準基準信号は、スペクトル透過手段の透過曲線を、これらの手段の偶発的な偏移を補償しながら、実時間で再調製する働きをする。
【0010】
周波数偏差は、ゼロ速度に対応する点から透過曲線のほぼ直線の部分を覆うように選択すると有利である。それによって、正確に補間によって、物体によって拡散される光の標準信号に対応するドップラー偏移の値を、この信号がゼロ速度の標準信号と基準光束の標準信号との間に含まれるときに決定することが可能になる。
【0011】
有利なことに、この方法は、複数の基準単色光束の強度を、一方では直接に他方ではスペクトル透過手段を通じて測定することを含み、複数の基準単色光束の周波数は、互いに異なる固定した既知の値のレーザ照明周波数とは異なり、またさまざまな決った既知の周波数偏差に対応する標準基準信号を得るために、各基準光束についてこれらの強度測定値の比を決定することを含む。
【0012】
これらのさまざまな周波数偏差が、スペクトル透過手段の透過曲線の最も大きな部分において、特にこの曲線の非直線帯において一定の間隔で並ぶと有利である。これは例えば周波数動態を2倍にする効果があり、これは測定可能な速度の動態の対応する増加として表れる。
【0013】
この方法のもう1つの特徴によれば、前述の基準光束または各基準光束は、1セットの光検出器の上に物体の画像を形成する光学的手段の中間画像面に放射される。それによって測定する速度場を乱すことが避けられる。
【0014】
基準光束または各基準光束をほぼ点状の源泉から放射させると有利である。
【0015】
それによって、基準光束の強度を得るために、この速度場の画像のごく一部だけが使用される。
【0016】
本発明はまた、
レーザ光線から生じるレーザ層によって物体を照明する手段と、
受け入れた光の強度に対応する出力信号を有する、2セットの光受容器に物体の画像を形成する光学的手段と、
レーザ光線の周波数にほぼ調和し、前記光学的手段と1セットの光受容器との間に挿入されたスペクトル透過手段と、
物体によって拡散された光の標準信号とゼロ速度に対応する標準信号を得るために、レーザ光線の一部を2セットの光受容器の各々における第1部分に直接に、かつ同時に画像形成光学的手段を通じて向ける手段と
を含む、少なくとも1つの物体の速度をドップラー効果によって測定する装置であって、さらに
レーザ光線の周波数とは決った既知の値だけ異なる周波数を有する少なくとも1つの基準単色光束を発生する手段と、
固定した既知の周波数偏差に対応する標準基準信号を得るために、この基準光束を2セットの光受容器の各々における第2部分に直接に、および同時に画像形成光学的手段を通じて向ける手段と
を含むことを特徴とする装置を提案する。
【0017】
有利なことに、本発明による装置は、互いに異なる決った既知の値によって、レーザ光線の周波数とは異なる周波数を有する複数の基準単色光束を発生させる手段を具備し、固定した既知の周波数偏差に対応する標準基準信号を得るために、これらの基準光束は、2セットの光受容器の各々における別々の部分に直接に、および同時に画像形成光学的手段を通じてさし向けられる。
【0018】
本発明の好ましい一実施形態では、前記の1つまたは複数の基準光束を発生する手段は、特にBRAGG装置などの音響光学的手段である。
【0019】
これらの手段は、nΔFより多いか少ない値ごとに、レーザ照明周波数とは異なる周波数を有する基準光束を作り出し、ΔFは固定した既知の周波数偏差であり、nは0より大きな整数である。
【0020】
これらの周波数偏差が、上述の透過手段のスペクトル透過曲線における有効部分に規則的に一定間隔で並んでいると有利である。
【0021】
本発明の別の特徴によれば、
基準光束発生手段は、光ファイバによって画像形成手段に接続されており、
光ファイバは、画像形成手段の中間画像面にほぼ位置して前記の光検出器の方に向いた端部を有する。
【0022】
一般的に言って、本発明はドップラー効果による物体の速度測定の精度を高め、流体の力学的速度場の測定に、また例えば発射物などの移動体の速度を測定するため弾道学的目的にも適用可能である。
【0023】
添付の図面を参照して例示する下記の説明を読むことによって、本発明はさらによく理解され、本発明のその他の特徴、詳細、および利点はさらに明らかになろう。
【0024】
図1および2に示す実施例は、流体の流れの中に注入された粒子12によって拡散された光のドップラー偏移の測定による、流体の流れ10における速度場の決定に適用されている。例えば、また前述した先の資料に記載されているように、気体の流れは、気体の流れの中で散乱してこの流れによって引き流される適切な液体または固体の非常に細かな粒子の霧とともにばら撒かれることが可能である。
【0025】
流れ10は、514.5nmの波長で放射する単モード縦方向機能のアルゴン・レーザ、または532nmで放射する二倍波YAGレーザなどの、適切なレーザ源によって放射される光束18から、光束通過光学部品(円筒状および球状のレンズ一式)または回転多角形装置などの適切な手段16によって作られるレーザ層14によって照らされる。
【0026】
レーザ照明は、流れ10の中に存在する粒子12によって拡散される。粒子12によって拡散される光を検出する手段は、例えばCCDカメラ24などの1セットの光検出器上に画像を形成する光学系22を包含しており、光学系22によって透過される光束は光束分離器26を通過し、この光束分離器26はこのフラクスの一部を例えば他のCCDカメラ28など他の光検出器セットにさし向け、光束分離器26によって透過された光束は、レーザ光線18の周波数に調和したスペクトル透過手段30を横切り、それからCCDカメラ24にまで到達する。
【0027】
例えば、透過手段30は、レーザ光線18の周波数の近くに吸収線を示すヨウ素蒸気タンクで構成され、透過はこの周波数においてたとえば約50%である。
【0028】
CCDカメラ24、28は、出力側で情報処理手段32に接続されており、この手段32は取得および計算手段と、観察された場の画像を表示することのできる表示手段34とを含み、これらの表示手段において、一定の方向における粒子の速度の成分がさまざまなグレイの濃淡またはさまざまな色彩によって表される。
【0029】
図2において、
【外1】
Figure 0004433653
は、入射レーザ光線36によって照らされる粒子12の速度ベクトルであり、レーザ光線の伝播方向は単位ベクトル
【外2】
Figure 0004433653
によって表され、
【外3】
Figure 0004433653
は、観測方向または粒子12を撮影の見通し中心に結びつける方向の単位光線である。
【0030】
レーザ照明に関する粒子12によって拡散される光のドップラー偏移は、下記の式によって得られる。
【数1】
Figure 0004433653
【0031】
ただし、Foはレーザ照明の周波数であり、cは真空における光の速度である。
【0032】
図2では、ベクトル
【外4】
Figure 0004433653
は、図1の装置によって粒子の速度成分Vが測定される方向を示す。
【0033】
粒子12によって拡散される光は光学系22によって捕集され、一部についてはスペクトル透過手段30を横切った後に第1CCDカメラ24に伝えられ、また一部については場合によっては方向転換ミラー38によって別のCCDカメラ28に伝えられる(図3)。カメラ24、28の出力信号は、ピクセル対ピクセルで、カメラ28によって直接受け入れた拡散光の強度を、スペクトル透過手段30を横切った後にカメラ24によって受け入れた拡散光の強度と比較することを可能にする。
【0034】
図4のスペクトル透過曲線Cの上で見るように、これらの手段30はレーザ光線18の周波数Fo近くの周波数に調和され、透過は周波数Foにおいて約50%である。測定装置に対する粒子12の移動方向に応じて、粒子によって拡散される光の周波数は周波数Foより高くなるか低くなることが可能であり、手段30によるこの透過は、周波数Foについて生ずる透過よりそれぞれ高くなるかまたは低くなる。
【0035】
レーザ光線18の周波数Foの変動、および透過手段30の特に熱的偏移を考慮に入れて、自動的に補償することができるために、本発明は、光学系22によって透過される光束の中に投射されて、CCDカメラ24、28の光検出器によって捕集される基準単色光束を発生させる手段40(図3)を予測する。
【0036】
手段40が音響光学型であることは有利であり、圧電結晶によって発生する音響波の伝播によって位相網が誘発される結晶を含み、圧電結晶の端子に周波数ΔFの正弦波電圧がかけられる。周波数Foの光波(レーザ光線18の一部分)がこの結晶の内部を伝播すると、出力として周波数Foの光線ならびに周波数Fo+ΔFの光線が得られる(BRAGG型の機能)。これら2つの光線は光ファイバ42によって、光学系22の中間画像面の2点に伝送されることができ、光ファイバ42の端部はこの平面において立方体分離器26の方向に向けられる。こうして、カメラ24、28の出力信号は、透過手段30を横切った後にカメラ24によって捕集され、またカメラ28によって直接捕集された周波数FoおよびFo+ΔFの光束の強度測定値を提供する。
【0037】
こうして、図4のスペクトル透過曲線の上に、周波数FoおよびFo+ΔFに対応する2つの点が配置され、これはレーザ光線18の周波数Foの変動があっても、値ΔFは決った既知の値に関するものである。
【0038】
カメラ24によって測定された強度とカメラ28によって測定された強度との比(ピクセル対ピクセル)に等しい標準信号Inを得るために、CCDカメラ28によって提供される強度測定値が使用される。好んで、また図5に概略的に示すように、基準光束発生手段40は、周波数Fo、Fo+ΔF、Fo−ΔF、Fo+2ΔF、およびFo−2ΔFを有する光束を出力として提供するために、RAMAN−NATHモードで機能することになる。
【0039】
これらの光線は、3つの異なる方向における粒子12の速度成分を測定するために、それぞれが図3に示すような検出装置に接続された3つの小さなケース46に、光ファイバと1組のコネクタ44とによって伝送される。したがって、固定した方向の単一のソース・レーザ20だけが利用される。
【0040】
各ケース46において、光ファイバの端部は光受容器の方に向けられ、上に示した周波数を有する5つの基準光束を伝送する。
【0041】
これによって、照明レーザ周波数の変動およびスペクトル透過手段30の時間的なドリフトを自動的および恒久的に補償しながら、非直線部分を含む手段30のスペクトル透過曲線の大部分を使用することができる。
【0042】
前記の周波数偏差ΔFを200MHzにすることができ、したがってこれは、レーザ周波数Fo前後の1GHzの周波数動態について作動する事を可能にする。測定された速度における動態は幾何学的照準条件によって異なる。風洞において遭遇する標準的な外形構成の場合には、例えば350m/秒(手段30のスペクトル透過曲線の直線部分に限った場合)から700m/秒、つまり2倍にわたる速度動態が得られる。
【0043】
典型的には、スペクトル透過手段30は、ヨウ素蒸気タンクによって構成されている。このタンクのフィンガの温度変化が0.5℃である場合には、これは約5MHzの周波数変化をもたらす。レーザ源20の周波数変化は2MHz台になり得る。これは測定された速度に対して約5m/秒の不確実性を発生させる(標準構成の場合)。本発明は、ヨウ素蒸気タンクの温度ドリフトとレーザ源の周波数変動とを自動的に補償しながら、この不確実性をゼロに近づけることができる。
【0044】
音響光学型の手段40は、10−6台の相対精度、すなわち200MHzの周波数偏差ΔFについて200Hzの不確実性で周波数偏移を発生させることができる。したがって測定誤差は、ヨウ素蒸気タンクのスペクトル透過機能の標定曲線を実時間で得るために使用される補間技法の不確実性、ならびに現実の10ビット・カメラの場合に0.15%と推定されるカメラ24、28の放射測定に関する不確実性に関係する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の技術による装置の概略斜視図である。
【図2】 照明方向および観察方向に応じて決まる速度成分の方向を示す概略図である。
【図3】 本発明による装置の主な構成部分を示す概略上面図である。
【図4】 本発明による装置において使用される透過手段のスペクトル透過曲線の一部を示すグラフである。
【図5】 本発明による装置において利用される基準光束発生手段の概略図である。

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの物体の速度をドップラー効果によって測定する方法において、
    レーザ光線から生じるレーザ層によって物体を照射し、
    前記物体によって拡散された光の強度をスペクトル透過手段経由で測定し、前記物体によって拡散された光の強度を直接測定し、
    前記スペクトル透過手段経由で測定した強度前記直接測定した強度の比に等しく、前記物体によって拡散された光の前記レーザ光線に対するドップラシフトに応じて変化する第1の標準信号を取得し、
    前記レーザ光線の一部分の強度を前記スペクトル透過手段経由で測定し、前記レーザ光線の前記一部分の強度を直接測定し、前記レーザ光線の前記一部分の測定した強度の比を求めてゼロ速度に対応する第2の標準信号を取得し、
    前記第1及び第2の標準信号から、前記ドップラシフトと、前記ドップラシフトに応じた所定の方向における前記体の速度成分を決定すること
    を含む方法であって、さらに
    前記物体によって拡散された光が通過する中間層に放出され、前記レーザ光線の周波数とは固定の周波数差を有する少なくとも1つの基準単色光束の強度を直接測定し、前記基準単色光束の強度をスペクトル透過手段経由で測定し、
    前記基準単色光束の測定した度の比を求めて、前記固定の周波数差に対応する標準基準信号を取得し、これにより、前記第1及び第2の標準信号に含まれる前記スペクトル透過手段の偏移を補償し、前記ドップラシフト及び前記物体の速度成分をより正確に決定することを含む、
    方法。
  2. 数の前記基準単色光束の強度を、直接測定することと、前記スペクトル透過手段経由で測定することを含み、各基準単色光束は、前記レーザ光線の周波数からの固定の周波数差が互いに異なり、
    各基準単色光束の固定の周波数差にそれぞれ対応する複数の標準基準信号を得るために、各基準単色光束について、測定された強度の比を求める、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記基準単色光束前記レーザ光線の周波数偏移させることにより得たものである、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記中間層は、前記物体により拡散された光が通過する光学的手段の中間画像面であり、前記光学的手段は、2つの光検出器上に前記物体の像を形成する、
    請求項1に記載の方法。
  5. 前記基準単色光束は、ほぼ点状の源泉から放射される
    請求項1に記載の方法。
  6. 少なくとも1つの物体の速度をドップラー効果によって測定する装置において、
    レーザ光線から生じるレーザ層によって物体を照射する手段と
    受信した光の強度に対応する信号を出力する第1の光検出器セット及び第2の光検出セット上に、前記物体の像を形成する光学的手段と
    記光学的手段と、前記第1の光検出器セットとの間に配置されたスペクトル透過手段と
    前記第1の光検出器セットに前記スペクトル透過手段経由で到達した、前記物体によって拡散された光の強度を測定し、前記第2の光検出器セットに直接到達した、前記物体によって拡散された光の強度を測定し、これにより、前記スペクトル透過手段経由で測定した強度と直接測定した強度との比に等しく、前記物体によって拡散された光の前記レーザ光線に対するドップラシフトに応じて変化する第1の標準信号を得る手段と、
    前記光学手段通過後の前記レーザ光線の一部分を、前記第1の光検出器セットの第1の部分には前記スペクトル透過手段経由で、前記第2の光検出器セットの第1の部分には直接向かわせる手段と、
    前記スペクトル透過手段経由で前記第1の光検出器セットに向かった前記レーザ光線の前記一部分の強度と、前記第2の光検出器セットに直接向かった前記レーザ光線の前記一部分の強度を測定し、前記レーザ光線の前記一部分の測定した強度の比を求めてゼロ速度に対応する第2の標準信号を取得する手段と、
    前記第1及び第2の標準信号から、前記ドップラシフトと、前記ドップラシフトに応じた所定の方向における前記物体の速度成分を決定する手段と、
    前記物体によって拡散された光が通過する中間層に放出され、前記レーザ光線の周波数とは固定の周波数差を有し、前記スペクトル透過手段経由で前記第1の光検出器セットの第2の部分により受光され、かつ、前記第2の光検出器セットの第2の部分により直接受光される、少なくとも1つの基準単色光束を生成する手段と、
    前記第1及び第2の光検出器セットで受光された前記基準単色光束の強度をそれぞれ測定する手段と、
    前記基準単色光束の測定した強度の比を求めて前記固定の周波数差に対応する標準基準信号を取得し、これにより、前記第1及び第2の標準信号に含まれる前記スペクトル透過手段の偏移を補償し、前記ドップラシフト及び前記物体の速度成分をより正確に決定する手段と、
    を備えており、
    前記第1の光検出器セットの前記第1の部分は前記第1の光検出器セットの前記第2の部分から分離しており、前記第2の光検出器セットの前記第1の部分は前記第2の光検出器セットの前記第2の部分から分離している、
    装置。
  7. 数の前記基準単色光束を発生させる手段と発生させた各基準単色光束を、前記第1及び第2の光検出器セットの各々における別々の部分に向ける手段とを含み、各基準単色光束は、前記レーザ光線の周波数からの固定の周波数差が互いに異なる、
    請求項6に記載の装置。
  8. 前記基準単色光束を発生させる手段が、BRAGG装置などの音響光学的手段である
    請求項6に記載の装置。
  9. 前記基準単色光束発生させる段が、それぞれFo+nΔFおよびFo−nΔFの周波数を有する基準単色光束を発生させ、Foは前記レーザ光線の周波数、ΔFは前記固定の周波数差、nは0より大きな整数である、請求項7に記載の装置。
  10. 前記基準単色光束発生させる段が、光ファイバによって前記光学的段に接続され、各光ファイバの一端、前記光学段の中間画像面にほぼ位置し前記第1及び第2の光検出器セットの方に向いている、
    請求項に記載の装置。
JP2001500885A 1999-05-27 2000-05-17 ドップラー効果による速度測定の方法と装置 Expired - Fee Related JP4433653B2 (ja)

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