JP4433353B2 - 磁気センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地磁気レベルの磁場を高感度かつ高精度に検出する磁気センサに関し、特に磁場のインピーダンス変化を利用した高周波キャリア型磁気センサを用いた磁気センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の高周波キャリア型磁気センサを用いて3軸の磁気検出を行う場合、磁気バイアス用のコイルを巻線した磁性コアからなる磁気センサ素子を、3軸のそれぞれの方向に配置して磁気検出を行っていた。このため、それぞれの磁気センサ素子に個別に巻線を施す必要があり、製造工程が煩雑となっていた。また、検出軸ごとに異なる仕様の磁気センサを作製することになるため、製造工程の管理も煩雑となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、高周波キャリア型磁気センサを素子として用いる3軸の磁気センサの構造を簡略化することにある。併せて磁気センサの製造工程とその管理を合理化することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するために、磁気センサ素子と磁気バイアスコイルの配置の検討により、磁気バイアスコイルの数を減少し、磁気センサ全体の小型化を図ったものである。
【0005】
即ち、本発明は、取付基板に3個の高周波キャリア型磁気センサを配置した磁気センサにおいて、それぞれの高周波キャリア型磁気センサの検出軸が取付基板面に対して35°の角度をなし、かつそれぞれの高周波キャリア型磁気センサの検出軸の取付基板に対する射影が互いに120°の角度をなすように配置され、それぞれの高周波キャリア型磁気センサの検出軸が互いに直交してなり、長方形の誘電体基板の表面に、前記誘電体基板の1辺に対して35°の角度をなす検出軸を有する薄膜の高周波キャリア型磁気センサと、前記誘電体基板の1辺の近傍にインピーダンス検出用電極とが配置され、前記誘電体基板の1辺が取付基板に平行となるように取り付けられてなることを特徴とする磁気センサである。
【0006】
また、本発明は、前記の磁気センサにおいて、前記取付基板に対する垂直方向に、磁気バイアスを加えることを特徴とする磁気センサである。
【0007】
また、本発明は、前記の磁気センサにおいて、前記高周波キャリア型磁気センサは、高周波電圧を磁性体に印加した場合の表皮効果の変動により起こるインピーダンス変動を利用したことを特徴とする磁気センサである。
【0009】
【作用】
本発明による磁気センサは、前記の構成をとることにより、磁気バイアスを加えるためのコイルの必要個数が基本的に1個となり、また、従来別個に製作していた磁気センサ素子を、同一仕様とすることが可能となるので、製造工程を大幅に簡略化することができる。また、部品点数が減少することにより、製造工程の簡略化との相乗効果による製造コストの低減も可能となる。
【0010】
ここで、本発明の構成について説明する。図5は、本発明の磁気センサにおける、磁気バイアスの方向と磁気センサ素子の検出軸の方向を示したものである。従来の3軸磁気センサでは、それぞれの軸成分を検出する磁気センサ素子に対して別個に磁気バイアスを加えていたが、図5に示すように、3軸磁気センサの各磁気センサ素子の検出軸S1、S2、S3を、それぞれ(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)とベクトル成分で表示した場合に、(1,1,1)方向に磁気バイアスHbを加えると、磁気センサ素子のそれぞれに均等に磁場バイアスが加えられる。
【0011】
図5において、原点と(1,0,0)との距離と、原点と(1,1,1)との距離の比は1/31/2であり、原点と(1,0,0)を結ぶ線分と、(1,0,0)と(1,1,1)を結ぶ線分が直交することから、HbとS1なす角度θは、cosθ=1/31/2で与えられる。即ち、θは約55°となり、HbとS2、S3のなす角度も同様である。
【0012】
そして、図5における磁気バイアスNbの方向を、磁気センサの取付基板に対して鉛直方向に設定すると、取付基板面と各磁気センサ素子の検出軸のなす角度は、それぞれ35°となる。図6は、その状態を模式的に示したものである。
【0013】
また、図7は、図6における取付基板面61を紙面に設定し、磁気バイアス方向を紙面の鉛直方向に設定した場合の、各磁気センサ素子の検出軸の方位を示したものである。この図のように、各磁気センサ素子の取付基板への射影は、原点を共有し120°間隔となる。
【0014】
しかし、図7に示した配置では、どのような構成の磁気センサ素子を用いるにしても、取付電極などが密集して、接続や組立作業が困難となるが、本発明によれば、それぞれの磁気センサ素子の検出軸を平行移動して使用することも可能となる。図8は、その1例を示したもので、各磁気検出軸の取付基板への射影が、三角形を構成している。このような配置をとることにより、磁気センサの組立工程を簡略化できる。
【0015】
即ち、それぞれの磁気センサ素子の検出軸が基板面に対して約35°の角度をなし、かつ、それぞれの磁気センサ素子の検出軸の基板に対する射影が互いに120°の角度をなすように配置することで、従来よりも構造が簡略化された磁気センサを得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、具体的な例を挙げ詳しく説明する。本実施の形態においては、磁気センサ素子として、長方形の誘電体基板表面に高周波キャリア型磁気センサを薄膜で形成した素子を用いた。図2は、この磁気センサ素子20の概略を示す図であり、誘電体基板21に磁気コア22、導体23、電極24が設けられている状態を示す。
【0017】
この図において、磁気コア22の軸は基板の下側の辺に対し、35°の角度をなしている。つまり、この磁気センサ素子を3個作製し、それぞれ磁気センサ素子の方位のなす角度が120°となるように、この図の下側の辺を取付基板に組み付けることにより、3軸の磁気センサに用いることができる。
【0018】
具体的に本実施の形態においては、図2の磁気センサ素子20を三角柱の形状の部材に貼り付ける構造とした。図3は、磁気センサ素子20を、三角柱の部材31に貼り付けた状態を示す図である。この三角柱の中心軸に磁気バイアスが加わるように、磁気バイアスコイルを取り付けることにより、3軸磁気センサが得られる。
【0019】
図4は、本実施の形態に用いる磁気バイアスコイル40の概略を示したものである。また、図1は、磁気バイアスコイル40の内部に、図3に示した部品を挿入して取付基板(図示せず)に組み付けた状態、即ち、本発明による3軸磁気センサの完成状態を示す図である。
【0020】
このような構成をとることにより、従来3個必要であった磁気バイアスコイルが1個に削減できる。また、磁気センサ素子の仕様は、従来型では取付基板面内の2軸用と、取付基板面垂直方向用の少なくとも2種類が必要であったが、1仕様に統一できる。
【0021】
なお、取付基板面内と、垂直方向に検出軸を設定したい場合には、座標軸変換を行う演算を行えばよい。具体的には、取付基板面内の2軸を(1,0,0)、(0,1,0)として、取付基板に垂直方向の軸を(0,0,1)とすると、(1,0,0)を中心として、−55°回転させ、さらに(0,0,1)軸を中心として−45°回転すればよく、変換行列は、数式1となる。
【0022】
【数1】
【0023】
また、磁気センサS1、S2、S3の出力を、V1、V2、V3として、軸変換後の出力をVx、Vy、Vzとすると、Vx、Vy、VzはV1、V2、V3を用いて数式2のように表される。軸変換出力を得るには、演算増幅器の加算増幅、作動増幅回路を利用すればよい。
【0024】
【数2】
【0025】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、素子として高周波キャリア型磁気センサなどを用いた3軸の磁気センサの構成を、従来に比較して大幅に簡略化できる。これによって製造工程の簡略化と製造コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気センサの概略図。
【図2】本発明に用いる磁気センサ素子の概略図。
【図3】磁気センサ素子を三角柱形状の部材に貼り付けた状態を示す図。
【図4】本発明に用いる磁気バイアスコイルの概略図。
【図5】磁気検出軸、磁気バイアスの方位を示す図。
【図6】検出軸、磁気バイアス方向、取付基板のなす角度を示す図。
【図7】 磁気バイアス方向を紙面に垂直に設定した場合の検出軸の射影を示す図。
【図8】本発明における磁気検出軸の配置例を示す図。
【図9】 磁気センサ素子の検出軸と変換後座標系を示す図。
【符号の説明】
20 磁気センサ素子
21 誘電体基板
22 磁気コア
23 導体線
24 電極
31 三角柱形状部材
40 磁気バイアスコイル
61 取付基板
Claims (3)
- 取付基板に3個の高周波キャリア型磁気センサを配置した磁気センサにおいて、それぞれの高周波キャリア型磁気センサの検出軸が取付基板面に対して35°の角度をなし、かつそれぞれの高周波キャリア型磁気センサの検出軸の取付基板に対する射影が互いに120°の角度をなすように配置され、それぞれの高周波キャリア型磁気センサの検出軸が互いに直交してなり、長方形の誘電体基板の表面に、前記誘電体基板の1辺に対して35°の角度をなす検出軸を有する薄膜の高周波キャリア型磁気センサと、前記誘電体基板の1辺の近傍にインピーダンス検出用電極とが配置され、前記誘電体基板の1辺が取付基板に平行となるように取り付けられてなることを特徴とする磁気センサ。
- 請求項1に記載の磁気センサにおいて、前記取付基板に対する垂直方向に、磁気バイアスを加えることを特徴とする磁気センサ。
- 請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の磁気センサにおいて、前記高周波キャリア型磁気センサは、高周波電圧を磁性体に印加した場合の表皮効果の変動により起こるインピーダンス変動を利用したことを特徴とする磁気センサ。
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