JP4432673B2 - 合わせガラス - Google Patents

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Description

本発明は、合わせガラスに係り、特に、中間膜を挟んで互いに対向する一対のガラス板からなる合わせガラスに関する。
従来より、自動車に取り付けられる、外板ガラスと内板ガラスとの間に中間膜を介在させた合わせガラスが知られている(例えば、特許文献1参照)。この合わせガラスにおいては、ガラス(特に外板ガラス)と中間膜との間に発熱体が介在されており、これにより、外板ガラスの表面に付着する雪や氷等を融解する機能が付加されている。
特開昭64−70222号公報
ところで、上記した発熱体には、その機能を発揮させるために、外部電線と接続する電極を設けることが必要である。そこで、上記の如く外板ガラスと中間膜との間に発熱体を介在させる合わせガラスにおいては、内板ガラスが外板ガラスよりも僅かに小さくなるように切欠部を有しており、外板ガラスのこの切欠部に対向する部分に発熱体の電極が設けられることとなっている。
しかしながら、かかるガラス構造では、外板ガラスの表面上に形成された電極と外部電線に接続する端子とをハンダ付けすることが必要であるため、ハンダ付け時に発生する熱に起因する応力が単層構造の外板ガラスに永久歪みとして残り、強度低下が生じ得る。また、内板ガラスの切欠部を比較的大きな面積とすることも必要となるため、一対のガラスが互いに対向して積層される合わせガラスとしての強度が部分的に低下する事態が起こり得る。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、一対のガラス間に封入される電線に接続する電極を、一方のガラスに過大な切欠部を設けることなく取り出すことが可能な合わせガラスを提供することを目的とする。
上記の目的は、複数枚のガラス板と、該複数枚のガラス板の間に介在する中間膜と、を備え、前記複数枚のガラス板が前記中間膜を介して接合された自動車用合わせガラスであって、前記中間膜は、複数の層からなり、該複数の層の少なくとも一層は、電線がプリントされたフィルム層であり、前記フィルム層は、電線のプリントされた面が前記中間膜の他層に接するものであると共に、前記合わせガラスの上縁部及び/又は下縁部に外側へ向けて突出する、前記電線と外部電線とを接続する電極が表面にプリントされた突出部を有する自動車用合わせガラスにより達成される。
本発明において、複数枚のガラス板の間に介在する中間膜は複数の層からなり、そのうちの一層は、電線がプリントされたフィルム層となっている。かかる構造においては、フィルム層をガラスよりも僅かに大きく形成することとすれば、そのフィルム層をガラスの表面にまで折り返すことが可能となり、その折り返し部分にプリントされた電線及びその電線に接続する電極を表出させることが可能となるので、対向する一対のガラス間に封入される電線に接続する電極を表出させるうえで、ガラスに切欠部を設けることが不要となる。
この場合、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記突出部は、前記電極が表出するように、対向する一対のガラス板の内面側から何れか一方のガラス板を挟んで該一方のガラス板の表面側へ折り返されていることとすればよい。
また、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記電線及び前記電極は、前記フィルム層の、前記一方のガラス板の表面側へ折り返された部分で該一方のガラス板側とは反対側に現れるように該フィルム層にプリントされていることとすれば、フィルム層の折り返し部分の外側に電線及び電極が現れるので、外部電線の取り付けを容易に行うことが可能となる。
また、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記電線は、前記フィルム層が前記中間膜の2つの他層の間に介在することにより、対向する一対のガラス板の間に封入されることとしてもよい。
尚、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記中間膜は、ポリビニルブチラールからなる層の間にポリエチレンテレフタレートからなる前記フィルム層を介在させた多層構造であることとしてもよい。
また、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記突出部は、対向する一対のガラス板の内面側から自動車の車内側に設けられる内板ガラスを挟んで該内板ガラスの車内側にある表面側へ折り返されていることとしてもよい。
また、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記内板ガラスは、電極を設けるための切欠部を有しないこととしてもよい。
これらの場合、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記電線が、ガラス板に付着する雪若しくは氷を融解するため又はガラス板の曇りを除去するために設けられた熱線であることとしてもよい。
また、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記電線が、外部からの信号を受信し又は外部へ信号を送信するために設けられたアンテナ線であることとしてもよい。
尚、上記した自動車用合わせガラスにおいて、前記フィルム層が所定の機能を有することとしてもよい。この場合、「所定の機能」とは、例えば遮音機能や熱線反射機能などのことである。
発明によれば、一対のガラス間に封入される電線に接続する電極を、一方のガラスに過大な切欠部を設けることなく表出させることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例である合わせガラス10の平面図を示す。また、図2は、本実施例の合わせガラス10を図1に示す平面III−IIIで切断した際の断面図を示す。本実施例の合わせガラス10は、例えば自動車のフロントウィンドウシールドガラスとして用いられ、自動車の形状に合わせて形成される。尚、合わせガラス10の用途はこれに限定されるものではなく、自動車のサイドウィンドウガラスやリアウィンドウガラスとしても用いられることとしてもよく、また、自動車以外の例えば建築材としてのガラスに用いられることとしてもよい。
本実施例において、合わせガラス10は、図2に示す如く、自動車の車外側に設けられる外板ガラス12と、自動車の車内側に設けられる内板ガラス14と、を備えている。外板ガラス12及び内板ガラス14は、共に僅かに湾曲するほぼ同一の形状を有する板状の部材である。外板ガラス12と内板ガラス14との間には、中間膜15が介在されている。中間膜15は、外板ガラス12及び内板ガラス14とほぼ同一の大きさ(面積)に成形されている。外板ガラス12及び内板ガラス14は、中間膜15を挟んで互いに対向するように配置され、中間膜15を介して接合される。
中間膜15は、物理的に分離した、外板ガラス12に接合する第1中間膜16aと、内板ガラス14に接合する第2中間膜16bと、第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在するフィルム層18と、を有している。第1及び第2中間膜16a,16bはそれぞれ、例えばポリビニルブチラール(PVB)からなっている。また、フィルム層18は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からなっている。第1及び第2中間膜16a,16b並びにフィルム層18は、外板ガラス12と内板ガラス14との間において多層構造の中間膜15を構成している。
図3は、本実施例の合わせガラス10の有するフィルム層18の平面図を示す。尚、図3には、合わせガラス10に組み込まれる前のフィルム層18の状態が示されている。フィルム層18には、熱線(ヒータ線)20がプリントされている。熱線20は、フィルム層18が第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在することにより、外板ガラス12と内板ガラス14との間に封入される。熱線20は、例えば銀や銅,金属細線などの導線性を有する電線により構成されている。熱線20は、合わせガラス10具体的には外板ガラス12の外面(車外面)に付着する雪や氷を融解するために設けられており、合わせガラス10の下縁部(車体下側;図1及び図3における下側)に車幅方向に広がる所定の線状パターンに形成されている。
フィルム層18は、図3に示す如く、外板ガラス12や内板ガラス14等と異なり、下縁部に外側へ向けて突出する突出部18aを有している。突出部18aは、フィルム層18が第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在されて合わせガラス10に組み込まれた後、その状態で内板ガラス14及び第2中間膜16bを挟んでその内板ガラス14の外面側(車内側)へ折り返されて内板ガラス14に接着固定される(図2に示す状態)。突出部18aは、折り返された際に内板ガラス14の外面側に必要十分に現れるだけの長さを有している。
この突出部18aには、熱線20の一部及び熱線20に接続する電極22がプリントされている。電極22は、熱線20の全域を効果的に機能させるために必要なサイズや形状を有しており、熱線20と一体に成形される。電極22は、突出部18aが折り返された際に内板ガラス14の外面側に位置するように突出部18aに形成される。フィルム層18は、熱線20及び電極22のプリントされた面が第1中間膜16aに接するようにすなわち熱線20が外板ガラス12側に対して面するように、外板ガラス12に接合する第1中間膜16aと内板ガラス14に接合する第2中間膜16bとの間に介在される。このため、電極22及びこの電極22に接続する熱線20の一部は、フィルム層18の折り返し部分すなわち突出部18端部で内板ガラス14側とは反対の車内側に現れて表出する。尚、この際、熱線20の一部が外部へ露出するのを防ぐため、少なくともその部分全体を覆う絶縁材料を設けることとしてもよい。
電極22は、図示しない外部電線を介して自動車に搭載された電力供給装置に接続されており、電力供給装置から外部電線を介して供給される電力を熱線20へ供給する。尚、電極22と外部電線とは、ハンダ付けにより接続されていればよいが、コネクタ等を介して電気的な接続が確保されていてもよい。熱線20は、外部電線側から電力が供給されることによりその機能を発揮して発熱し、外板ガラス12の車外側に付着する雪や氷等を融解する。
外板ガラス12の周縁部には、全周にわたって例えば黒色等に着色された着色層24が形成されている。着色層24は、例えばセラミックペーストの焼成体からなり、外板ガラス12の車内側に設けられている。着色層24は、少なくとも、外板ガラス12と内板ガラス14との間に封入される熱線20のすべてを覆うだけの大きさを有しており、主に外部からの美観が損われるのを防止する機能を有している。尚、図2に示す如く、内板ガラス14の車内側にも着色層24が形成されていてもよい。
また、フィルム層18は、上述の如く熱線20がプリントされるフィルムであるが、所定の機能を有する機能性フィルムであってもよい。例えば、熱線反射・熱線吸収機能を有する、金属を含まないポリマーで構成される有機層からなる熱線反射膜や、PETに金属薄膜を蒸着した熱線反射膜であることとしてもよい。この際、可視光線の透過率を上げるため、多層の有機層や金属薄膜を積層した多層光学干渉フィルムとして構成してもよい。更に、フィルム層18は、車外から車内への或いは逆に車内から車外への音の伝達を防ぐ音吸収機能を有する遮音膜であることとしてもよい。
このように、本実施例の合わせガラス10においては、外板ガラス12と内板ガラス14とに挟まれた第1及び第2中間膜16a,16b間に、熱線20がプリントされたフィルム層18が介在されている。このフィルム層18は、外板ガラス12及び内板ガラス14とほぼ同一形状である外形から外側へ突出する突出部18aを有し、その突出部18aだけ外板ガラス12及び内板ガラス14よりも僅かに大きな形状に形成されている。また、この突出部18aは合わせガラス10への組み付けによって内板ガラス14の車内側へ折り返され、これにより、この折り返し部分には熱線20に接続しかつ外部電線に接続する電極22が表出する。
かかる合わせガラス10の構造によれば、外板ガラス12と内板ガラス14との間に封入された熱線20に接続する電極22をそれらのガラス12,14の間から表出させるうえで、内板ガラス14に大きな切欠部を設けて電極22を外板ガラス12の車内面に配置することは不要である。すなわち、熱線20に接続する電極22を、内板ガラス14に大きな切欠部を設けることなく外部へ取り出すことが可能である。
このため、合わせガラス10の製造時にガラスに切欠部を設ける作業を省くことができ、その製造工程の簡素化を図ることが可能となっている。また、ガラスに切欠部が存在する構造ではその部位だけが一枚ガラスとなるため合わせガラスとしての強度が低下する事態が生じるが、上記した本実施例の構造によれば、ガラスに大きな切欠部を設ける必要がないため、合わせガラス10としての強度低下を有効に抑制することが可能となっている。
また、合わせガラス10側の電極22は外部電線又はその外部電線に接続する端子とハンダ付けすることが一般的であるが、内板ガラス14に切欠部を設けた構成では、電極22が外板ガラス12の車内面上に形成されるため、単層の外板ガラス12には電極22のハンダ付け時に発生する熱応力による残留歪みが発生し、強度が低下し易い。これに対して、上記した本実施例の構造によれば、電極22が、単層のガラス表面上に形成されるものではなく、外板ガラス12や内板ガラス14,中間膜15により構成される多層の積層構造上に形成されるものであるため、電極22と外部電線等とをハンダ付けする際に生ずる熱応力が作用しても、外板及び内板ガラス12,14に残留歪みが比較的生じ難いものとなっており、合わせガラス10の強度低下を抑止することが可能となっている。
更に、外板ガラス12に直に熱線20や電極22がプリントされる構成では、まず、かかるプリントが施された外板ガラス12を600℃程度の温度で加熱して熱線20等を焼成することが必要であり、また、その後、その外板ガラス12と内板ガラス14とについて同時に600℃程度の温度で曲げ加工を施し、そして、外板ガラス12と内板ガラス14との間に中間膜15を介在させて両ガラス12,14を加熱圧着することが必要である。これに対して、上記した本実施例の構造によれば、熱線20及び電極22が、外板ガラス12に直にプリントされるものではなく、外板ガラス12と内板ガラス14との間に介在するフィルム層18にプリントされるものであるため、外板ガラス12について熱線20等の焼成のための加熱処理を施すことは不要となっており、これにより、合わせガラス10の製造効率を向上させることが可能となっている。
また、本実施例の合わせガラス10においては、熱線反射機能や遮音機能を有するフィルム層18に熱線20及び電極22をプリントすることが可能であるため、機能性のフィルム層とは別に新たなフィルム層を設けてそのフィルム層に熱線20等をプリントすることは不要である。このため、熱線20をプリントするためだけのフィルム層を設けることは不要であり、複数の層が積層される合わせガラスの製造工程が煩雑となるのを回避することが可能となる。
更に、本実施例の合わせガラス10においては、外板ガラス12の外面(車外面)に付着する雪や氷を融解するために熱線20が設けられるが、この熱線20のプリントされた面が外板ガラス12側に面するようにフィルム層18が第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在される。かかる構造によれば、フィルム層18の熱線20のプリントされた面が内板ガラス14側に面する構造に比べて、熱線20と外板ガラス12とが距離的に近くなるため、外板ガラス12の車外面に付着する雪や氷を効率的に融解することができ、熱線20の機能を効果的に発揮させることが可能となっている。また、上記した構造によれば、熱線20に接続する電極22がフィルム層18の内板ガラス14側への折り返し部分で車内側に面して現れる。このため、電極22がフィルム層18の折り返し部分で内板ガラス14側(車外側)に面して現れる構造に比べて、電極22と外部電線との電気的接続を容易に行うことができ、その接続の作業性を向上させることが可能となっている。
尚、上記の実施例においては、外板ガラス12及び内板ガラス14が特許請求の範囲に記載した「ガラス板」に、第1及び第2中間膜16a,16b並びにフィルム層18が特許請求の範囲に記載した「中間膜」に、熱線20が特許請求の範囲に記載した「電線」に、それぞれ相当している。
ところで、上記の実施例においては、図2に示す如くフィルム層18が、熱線20のプリントされた面が外板ガラス12側に面するように第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在されるが、図4に示す如くフィルム層18が、熱線20のプリントされた面が内板ガラス14側に面するように第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在されることとしてもよい。かかる構造によれば、フィルム層18の折り返し部分で熱線20の一部がそのフィルム層18自体に覆われるため外部へ露出することがなく、このため、この折り返し部分で熱線20の絶縁処理を施すことは不要となる。尚、この図4に示す合わせガラス10の構造では、外部電線に接続する電極30を内板ガラス14の車内面側に設けておくことが必要である。この電極30は、フィルム層18が内板ガラス14側に折り返された際にその突出部18aにプリントされた電極22が接することにより、外部電線と熱線20との電気的な接続を確保させる機能を有するものである。
また、上記の実施例においては、熱線20を合わせガラス10の下縁部に設けることとしているが、側縁部や上縁部に設けることとしてもよく、また、合わせガラス10の全面に設けることとしてもよい。また、熱線20に接続する電極22を合わせガラス10の下縁部から取り出すこととしているが、側縁部や上縁部から取り出すこととしてもよい。
また、上記の実施例は、外板ガラス12と内板ガラス14との間に、外板ガラス12の外面(車外面)に付着する雪や氷を融解するためのデアイサとしての熱線20を封入した合わせガラス10の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、合わせガラス10で車内側に配置される内板ガラス14の車内面全体に生ずる曇りを除去するためのデフォッガとしての熱線に適用することとしてもよい。この場合においては、熱線20のプリントされた面が図4に示す如く内板ガラス12側に面するようにフィルム層18を第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在させることが、内板ガラス14の車内面の曇りを除去するうえで望ましい。
更に、上記の実施例は、外板ガラス12と内板ガラス14との間に発熱する熱線20を封入した合わせガラス10の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、外部から無線送信される信号を受信し或いは自動車から外部へ信号を無線送信するためのアンテナ線に適用することとしてもよい。この場合、アンテナ線を図5及び図7に示す如く上記した熱線20と共に外板ガラス12と内板ガラス14との間に封入することとしてもよいし、また、熱線20が設けられないとき等には、アンテナ線を単独で外板ガラス12と内板ガラス14との間に封入することとしてもよい。
すなわち、図5は、本発明の変形例である合わせガラス10の平面図を示す。図6は、本変形例の合わせガラス10を図5に示す平面IV−IVで切断した際の断面図を示す。また、図7は、本変形例の合わせガラス10の有するフィルム層18の平面図を示す。尚、図7には、合わせガラス10に組み込まれる前のフィルム層18の状態が示されている。また、図5乃至図7において、上記図1乃至図3に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
かかる変形例において、第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在されるフィルム層18には、アンテナ線50がプリントされている。アンテナ線50は、フィルム層18が第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在することにより、外板ガラス12と内板ガラス14との間に封入される。アンテナ線50は、例えば銀や銅,金属細線などの導線性を有する電線により構成され、無線信号を送受信するために設けられており、合わせガラス10の上縁部(車体上側;図5及び図7における上側)に車幅方向に広がる送受信する信号に合わせた適当な線状パターンに形成されている。アンテナ線50は、如何なるデジタル信号若しくはアナログ信号を送受信するためのものであってもよく、例えば、テレビ局やラジオ局からの電波やGPS衛星等からの電波を受信するものであっても、また、携帯電話やワイヤレスドアロック用携帯機,ETC用端末等と情報伝送のための電波を送受信するものであってもよい。
フィルム層18は、図7に示す如く、外板ガラス12や内板ガラス14等と異なり、上縁部に外側へ向けて突出する突出部18bを有しており、この突出部18bは、フィルム層18が合わせガラス10に組み込まれた後、その状態で内板ガラス14及び第2中間膜16bを挟んでその内板ガラス14の外面側(車内側)へ折り返されて内板ガラス14に接着固定される(図6に示す状態)。突出部18bには、アンテナ線50に接続する電極52が、突出部18bが折り返された際に内板ガラス14の外面側に位置するようにプリントされている。尚、フィルム層18は、アンテナ線50及び電極52のプリントされた面が図6に示す如く第1中間膜16aに接するように第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在されていてもよく、また、アンテナ線50及び電極52のプリントされた面が第1中間膜16aとは反対の第2中間膜16bに接するように第1中間膜16aと第2中間膜16bとの間に介在されていてもよい。
電極52は、図示しない外部電線を介して例えばテレビやラジオを含むオーディオ装置やナビゲーション装置,携帯電話を含む情報端末等の送受信装置に接続されており、アンテナ線50で受信した信号を送受信装置に供給し、或いは、送受信装置から供給される信号を外部送信すべくアンテナ線50へ供給する。
このように外板ガラス12と内板ガラス14との間にアンテナ線50を封入した合わせガラス10の構造においては、そのアンテナ線50に接続する電極52を外板及び内板ガラス12,14の間から表出させるうえで、内板ガラス14に大きな切欠部を設けて電極52を外板ガラス12の車内面に配置することは不要であり、アンテナ線50に接続する電極52を、内板ガラス14に大きな切欠部を設けることなく外部へ取り出すことが可能であるので、この点において熱線20の場合と同様の効果を得ることが可能となる。
ところで、上記の実施例においては、外板ガラス12と内板ガラス14とがほぼ同一の形状を有するものとしたが、フィルム層18の折り返し部分である突出部18a,18bの保護等のため、内板ガラス14の端部に切欠部を設けて外板ガラス12を内板ガラス14よりも僅かに大きめに形成することとしてもよい。
本発明の一実施例である合わせガラスの平面図である。 本実施例の合わせガラスを図1に示す平面III−IIIで切断した際の断面図である。 本実施例の合わせガラスの有するフィルム層の平面図である。 本発明の変形例である合わせガラスを図1に示す平面III−IIIで切断した際の断面図である。 本発明の変形例である合わせガラスの平面図である。 本変形例の合わせガラスを図5に示す平面IV−IVで切断した際の断面図である。 本変形例の合わせガラスの有するフィルム層の平面図である。
符号の説明
10 合わせガラス
12 外板ガラス
14 内板ガラス
15 中間膜
16a 第1中間膜
16b 第2中間膜
18 フィルム層
18a,18b 突出部
20 熱線
22,52 電極
50 アンテナ線

Claims (10)

  1. 複数枚のガラス板と、該複数枚のガラス板の間に介在する中間膜と、を備え、前記複数枚のガラス板が前記中間膜を介して接合された自動車用合わせガラスであって、
    前記中間膜は、複数の層からなり、
    該複数の層の少なくとも一層は、電線がプリントされたフィルム層であり、
    前記フィルム層は、電線のプリントされた面が前記中間膜の他層に接するものであると共に、前記合わせガラスの上縁部及び/又は下縁部に外側へ向けて突出する、前記電線と外部電線とを接続する電極が表面にプリントされた突出部を有することを特徴とする自動車用合わせガラス。
  2. 前記突出部は、前記電極が表出するように、対向する一対のガラス板の内面側から何れか一方のガラス板を挟んで該一方のガラス板の表面側へ折り返されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用合わせガラス。
  3. 前記電線及び前記電極は、前記フィルム層の、前記一方のガラス板の表面側へ折り返された部分で該一方のガラス板側とは反対側に現れるように該フィルム層にプリントされていることを特徴とする請求項2に記載の自動車用合わせガラス。
  4. 前記電線は、前記フィルム層が前記中間膜の2つの他層の間に介在することにより、対向する一対のガラス板の間に封入されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の自動車用合わせガラス。
  5. 前記中間膜は、ポリビニルブチラールからなる層の間にポリエチレンテレフタレートからなる前記フィルム層を介在させた多層構造であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の自動車用合わせガラス。
  6. 前記突出部は、対向する一対のガラス板の内面側から自動車の車内側に設けられる内板ガラスを挟んで該内板ガラスの車内側にある表面側へ折り返されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の自動車用合わせガラス。
  7. 前記内板ガラスは、電極を設けるための切欠部を有しないことを特徴とする請求項記載の自動車用合わせガラス。
  8. 前記電線が、ガラス板に付着する雪若しくは氷を融解するため又はガラス板の曇りを除去するために設けられた熱線であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の自動車用合わせガラス。
  9. 前記電線が、外部からの信号を受信し又は外部へ信号を送信するために設けられたアンテナ線であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の自動車用合わせガラス。
  10. 前記フィルム層が所定の機能を有することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の自動車用合わせガラス。
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