JP4432017B2 - イメージセンサの出力補正装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、MOS型イメージセンサにおける各画素の出力のバラツキを補正するイメージセンサの出力補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、MOS型のイメージセンサにあっては、その1画素分の光センサ回路が、図1に示すように、入射光Lsの光量に応じたセンサ電流を生ずる光電変換素子としてのフォトダイオードPDと、そのフォトダイオードPDに流れるセンサ電流をサブスレッショルド領域の特性を利用した弱反転状態で対数特性をもって電圧信号Vpdに変換するトランジスタQ1と、その変換された電圧信号Vpdを増幅するトランジスタQ2と、読出し信号Vsのパルスタイミングでもってセンサ信号Voを出力するトランジスタQ3とによって構成され、ダイナミックレンジを拡大して光信号の検出を高感度で行わせることができるようになっている。そして、トランジスタQ1のドレイン電圧VDを所定時間だけ定常値よりも低く設定することにより、フォトダイオードPDの寄生容量に蓄積された残留電荷を放電させて初期化することにより、センサ電流に急激な変化が生じても即座にそのときの入射光Lsの光量に応じた電圧信号Vpdが得られるようにして、入射光量が少ない場合でも残像が生ずることがないようにしている(特開2000−329616号公報参照)。
【0003】
このような光センサ回路にあっては、図3に示すように、入射光量に応じてフォトダイオードPDに流れるセンサ電流が多いときには対数出力特性を示すが、センサ電流が少ないときにはフォトダイオードPDの寄生容量Cの充電に応答遅れを生じてほぼ線形の非対数出力特性を示すようになっている。図中、WAは非対数応答領域を示し、WBは対数応答領域を示している。
【0004】
しかして、このような光センサ回路を画素単位に用いたイメージセンサでは、図4に示すように、各画素の構造上からくる出力特性のバラツキを生じてしまい、その出力特性が揃うように各画素の出力補正を行う必要があるものになっている。図中、Ioは入射光がないときにフォトダイオードPDに流れる暗電流に応じた暗時のセンサ電流を示している。
【0005】
各画素の出力特性のバラツキの要因としては、主として、トランジスタQ1のサブスレッショルド領域の特性を利用して入射光Lsの光量に応じた電圧信号Vpdを生じさせるに際して、そのトランジスタQ1のサブスレッショルド値が画素ごとに異なるためである。また、各画素にあって対数変換された電圧信号を高インピーダンスをもって増幅して出力させる必要があるが、その増幅用トランジスタQ2の特性の不揃いも各画素の出力のバラツキの要因となっている。
【0006】
そのため、以下の方法によって各画素の出力特性のバラツキを補正することが本願と同一の出願人によって提案されている(特願2000−404931、特願2000−404933、特願2001−75035、特願2001−75036)。
【0007】
それは、予め各画素の出力特性のバラツキ状態を測定して、それが所定の出力特性になるようなオフセット補正値およびゲイン補正値を作成してメモリに記憶しておき、そのメモリから対応する補正値を読み出して各画素の出力のオフセット補正およびゲイン補正を行わせるようにしている。
【0008】
その際、対数出力特性をもったイメージセンサでは、基本的に画素に蓄積された電荷の強制リセットが行われないために暗出力は得られない。そのため、以下のような補正手段がとられている。
【0009】
まず、暗レベルの補正を行わせるべく、入射光をしゃ断した暗時の状態で、各画素の暗時(Io)の出力が一致するようにオフセット補正を行わせる。次いで、明レベルの補正を行わせるべく、均一な光を入射させた明時の状態で、各画素の出力特性の傾きが揃うようにゲイン補正を行わせる。あるいはまた、これとは逆の手順で、均一な光を入射させた明時の状態で各画素の出力が揃うようにオフセット補正を行わせたうえで、入射光をしゃ断した暗時の状態で各画素の暗時の出力が一致するようにゲイン補正を行わせることによって、各画素の出力特性のバラツキを補正するようにしている。
【0010】
従来では、コンピュータがイメージセンサにおける1フレーム(1画面)分の各画素の出力データをとり込んで、各画素の出力のバラツキに応じたオフセット補正値およびゲイン補正値をわり出すようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとすね問題点は、入射光に応じて光電変換素子に流れる電流に応じたセンサ信号を出力する光センサ回路を画素単位に用いたイメージセンサの出力補正を行わせるに際して、イメージセンサの1フレーム分の各画素の出力データによって各画素の出力のバラツキに応じたオフセット補正値およびゲイン補正値をわり出すようにするのでは、各画素の出力にランダムノイズが含まれているので、各画素の出力のバラツキが不定となって、逐次求められるオフセット補正値およびゲイン補正値が不適正なものになってしまうことである。
【0012】
その場合、それぞれランダムノイズが含まれる画素間では、両者のランダムノイズが加わった大きな出力のバラツキを生じてしまうことになる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、撮影時の入射光量に応じて光電変換素子に流れるセンサ電流をトランジスタのサブスレッショルド領域の特性を利用した弱反転状態で対数特性をもって電圧信号に変換して、その変換された電圧信号に応じたセンサ信号を出力するようにした光センサ回路を画素単位に用いたイメージセンサにおける各画素の出力信号を、予めメモリに記憶されている各画素の出力特性のバラツキに応じた補正値を読み出して、所定の演算処理によって補正するに際して、ランダムノイズの影響を受けることなく、各画素の特性上からくる出力のバラツキに応じた適正な補正値をわり出すことができるようにするべく、暗状態でイメージセンサから出力するセンサ信号を逐次蓄積し、蓄積される複数フレーム分の各画素の出力の平均値を求め、その暗時の出力の平均値が所定にそろうようなオフセット補正値を求める手段と、明状態でイメージセンサから出力するセンサ信号を逐次蓄積し、蓄積される複数フレーム分の各画素の出力の平均値を求め、その明時の出力の平均値が所定にそろうようなゲイン補正値を求める手段とを設け、各画素から出力されたセンサ信号から前記オフセット補正値を加減算処理することによってオフセット補正を行い、そのオフセット補正されたセンサ信号に前記ゲイン補正値を乗ずることによってセンサ信号のゲイン補正を行うようにしている。そして、特に、光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタのゲート電圧を撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて、そのトランジスタを導通状態にしたときのセンサ信号を暗状態における画素の出力となるように、また、光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタのゲート電圧を撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて、そのトランジスタを導通状態にするとともに、そのトランジスタのドレイン電圧を定常値よりも低い値に切り換えたときのセンサ信号を明状態における画素の出力となるようにしている。
【0014】
【実施例】
本発明に係るイメージセンサは、基本的に、前述した図1に示す光センサ回路を画素単位に用いている。
【0015】
その光センサ回路としては、入射光Lsの光量に応じたセンサ電流を生ずる光電変換素子としてのフォトダイオードPDと、そのフォトダイオードPDに流れるセンサ電流を、サブスレッショルド領域の特性を利用した弱反転状態で対数特性をもって電圧信号Vpdに変換するトランジスタQ1と、その変換された電圧信号Vpdを増幅するトランジスタQ2と、読出し信号Vsのパルスタイミングでもってセンサ信号Voを出力するトランジスタQ3とによって構成されている。
【0016】
その場合、トランジスタQ1のゲート電圧VGの値が、そのドレイン電圧VD以下となるように設定される。
【0017】
その光センサ回路では、フォトダイオードPDに充分な光量をもって入射光Lsが当たっているときには、トランジスタQ1には充分なセンサ電流が流れることになり、そのトランジスタQ1の抵抗値もさほど大きくないことから、イメージセンサとして残像を生ずることがないような充分な応答速度をもって光信号の検出を行わせることができる。
【0018】
しかし、フォトダイオードPDの入射光Lsの光量が少なくなってトランジスタQ1に流れるセンサ電流が小さくなると、トランジスタQ1はそれに流れる電流が1桁小さくなるとその抵抗値が1桁大きくなるように動作するように設定されていることから、トランジスタQ1の抵抗値が増大し、フォトダイオードPDの寄生容量Cとの時定数が大きくなってその寄生容量Cに蓄積された電荷を放電するのに時間がかかるようになる。そのため、入射光Lsの光量が少なくなるにしたがって、残像が長時間にわたって観測されることになる。
【0019】
したがって、フォトダイオードPDの入射光Lsの光量が少ないときのセンサ電流に応じた電圧信号Vpdの飽和時間が長くなるため、図5に示すような読出し信号Vsのパルスタイミングでセンサ信号Voの読み出しを行うと、当初ほど大きなレベルの出力が残像となってあらわれる。なお、図5中、Vpd′は増幅用のトランジスタQ2によって反転増幅された電圧信号を示している。
【0020】
このような光センサ回路にあって、センサ信号Voの読出しに先がけて、トランジスタQ1のドレイン電圧VDを所定時間だけ定常値よりも低く設定して、フォトダイオードPDの寄生容量Cに蓄積された電荷を放電させて初期化することにより、センサ電流に急激な変化が生じても即座にそのときの入射光量に応じた電圧信号が得られるようにして、入射光Lsの光量が少ない場合でも残像を生ずることがないようにしている。
【0021】
図2は、そのときの光センサ回路における各部信号のタイムチャートを示している。ここで、t1は初期化のタイミングを、t2は光信号検出のタイミングを示している。トランジスタQ1のドレイン電圧VDを定常値(ハイレベルH)から低い電圧(ローレベルL)に切り換える所定時間tmとしては、例えば1画素分の読出し速度が100nsec程度の場合に5μsec程度に設定される。図中、TはフォトダイオードPDの寄生容量Cの蓄積期間を示しており、その蓄積期間TはNTSC信号の場合1/30sec(または1/60sec)程度となる。
【0022】
このようなものにあって、初期化時にトランジスタQ1のドレイン電圧VDがローレベルLに切り換えられると、そのときのゲート電圧VGとドレイン電圧VDとの間の電位差がトランジスタQ1のしきい値よりも大きければトランジスタQ1が低抵抗状態になる。それにより、そのときのソース側の電位がドレイン電圧VDと同じになり(n−MOSトランジスタではソース電圧=ドレイン電圧となる)、フォトダイオードPDの接合容量Cが放電状態になる。
【0023】
そして、tm時間の経過後にそのドレイン電圧VDが定常のハイレベルHに切り換えられて光信号の検出が行われると、ソース側の電位がドレイン電圧VDよりも低くなって、そのときのゲート電圧VGとドレイン電圧VDとの間の電位差がしきい値よりも大きければMOSトランジスタQ1が低抵抗状態になり、フォトダイオードPDの接合容量Cに充電が開始される。
【0024】
このように光信号の検出に先がけてフォトダイオードPDの接合容量Cを放電させて初期化したのちにその寄生容量Cを充電させるようにすると、その初期化のタイミングから一定時間経過した時点での出力電圧(フォトダイオードPDの端子電圧)Vpdは入射光Lsの光量に応じた値となる。すなわち、初期化後には入射光Lsの光量の変化に追随した一定の時定数による放電特性が得られるようになる。
【0025】
その際、長時間放置すればドレイン電圧VDからトランジスタQ1を通して供給される電流とフォトダイオードPDを流れる電流とは同じになるが、前に残った電荷がなければ常に同じ放電特性が得られるので残像が生ずることがなくなる。
【0026】
したがって、初期化してから一定の時間を定めて光信号を検出するようにすれば、入射光Lsの光量に応じた残像のないセンサ信号Voを得ることができるようになる。
【0027】
図6は、このような光センサ回路を画素単位として、画素をマトリクス状に複数配設して、各画素のセンサ信号の時系列的な読出し走査を行わせるようにしたイメージセンサの一構成例を示している。
【0028】
そのイメージセンサは、その基本的な構成が、例えば、D11〜D44からなる4×4の画素をマトリクス状に配設して、各1ライン分の画素列を画素列選択回路1から順次出力される選択信号LS1〜LS4によって選択し、その選択された画素列における各画素を、画素選択回路2から順次出力される選択信号DS1〜DS4によってスイッチ群3における各対応するスイッチSW1〜SW4が逐次オン状態にされることによって各画素のセンサ信号Voが時系列的に読み出されるようになっている。図中、4は各画素における前記トランジスタQ1のゲート電圧VG用電源であり、6はドレイン電圧VD用電源である。
【0029】
そして、このようなイメージセンサにあって、各1ライン分の画素列の選択に際して、その選択された画素列における各画素の前記トランジスタQ1のドレイン電圧VDを所定のタイミングをもって定常時のハイレベルHおよび初期化時のローレベルLに切り換える電圧切換回路5が設けられている。
【0030】
このように構成された本発明によるイメージセンサの動作について、図7に示す各部信号のタイムチャートとともに、以下説明をする。
【0031】
まず、画素列選択信号LS1がハイレベルHになると、それに対応するD11,D12,D13,D14からなる第1の画素列が選択される。そして、LS1がハイレベルHになっている一定期間T1のあいだ画素選択信号DS1〜DS4が順次ハイレベルHになって、各画素D11,D12,D13,D14のセンサ信号Voが順次読み出される。
【0032】
次いで、画素列選択信号LS1がローレベルLになった時点で次のLS2がハイレベルHになると、それに対応するD21,D22,D23,D24からなる第2の画素列が選択される。そして、LS2がハイレベルHになっている一定期間T1のあいだ画素選択信号DS1〜DS4が順次ハイレベルHになって、各画素D21,D22,D23,D24のセンサ信号Voが順次読み出される。
【0033】
以下同様に、画素列選択信号LS3およびLS4が連続的にハイレベルHになって各対応する第3および第4の画素列が順次選択され、LS3およびLS4がそれぞれハイレベルHになっている一定期間T1のあいだ画素選択信号DS1〜DS4が順次ハイレベルHになって、各画素D31,D32,D33,D34およびD41,D42,D43,D44のセンサ信号Voが順次読み出される。
【0034】
また、画素列選択信号LS1がT1期間後にローレベルLに立ち下がった時点で、そのとき選択されている第1の画素列における各画素D11,D12,D13,D14のドレイン電圧VD1をそれまでのハイレベルHからローレベルLに所定時間T2のあいだ切り換えることによって各画素の初期化が行われ、1サイクル期間T3の経過後に行われる次サイクルにおけるセンサ信号の読出しにそなえる。
【0035】
次いで、画素列選択信号LS2がT1期間後にローレベルLに立ち下がった時点で、そのとき選択されている第2の画素列における各画素D21,D22,D23,D24のドレイン電圧VD1をそれまでのハイレベルHからローレベルLに所定時間T2のあいだ切り換えることによって各画素の初期化が行われ、1サイクル期間T3の経過後に行われる次サイクルにおけるセンサ信号の読出しにそなえる。
【0036】
以下同様に、画素列選択信号LS3およびLS4がそれぞれT1期間後にローレベルLに立ち下がった時点で、そのとき選択されている第3および第4の画素列にそれぞれ対応するドレイン電圧VD3をローレベルLに切り換えて各画素の初期化が行われ、1サイクル期間T3の経過後に行われる次サイクルにおけるセンサ信号の読出しにそなえる。
【0037】
なお、ここでは画素列選択信号LSX(X=1〜4)がT1期間後にローレベルLに立ち下がった時点でドレイン電圧VDXをローレベルLに切り換えて初期化を行わせるようにしているが、その初期化のタイミングは画素列選択信号LSXがローレベルL状態にある画素列選択の休止期間T4中であればよい。
【0038】
以上のような各部信号の発生のタイミングは、図示しないECUの制御下で画素列選択回路1、画素選択回路2および電圧切換回路5の駆動を行わせることによって決定されるようになっている。
【0039】
このように、各画素のセンサ信号の読出し走査に応じた適切なタイミングをもって各画素の初期化を行わせることによって、イメージセンサ全体としての蓄積時間の過不足を低減できるようになる。
【0040】
そして、残像がなく、ダイナミックレンジの広い対数出力特性をもったイメージセンサが実現できるようになる。
【0041】
本発明では、以上のように構成されたイメージセンサにあって、各画素のセンサ信号Voの出力特性のバラツキを是正するべく、予め各画素のセンサ信号Voのバラツキ状態を測定して、それが所定の出力特性になるようなオフセット補正値およびゲイン補正値を作成してメモリに記憶しておき、そのメモリから対応する補正値を読み出して各画素のオフセット補正およびゲイン補正を行わせるようにしている。
【0042】
その際、特に本発明では、各画素から出力するセンサ信号Voに含まれるランダムノイズの影響を除去するべく、イメージセンサの暗状態および明状態における複数フレーム分の各画素ごとの出力の平均値を求める手段と、各画素の出力の平均値が所定に揃うように各画素ごとのオフセット補正値およびゲイン補正値を求める手段とを設けるようにしている。
【0043】
図8は、本発明によるイメージセンサの出力補正装置の一構成例を示している。
【0044】
ここでは、ECU9によるアドレス制御下において、通常撮影時におけるイメージセンサ8から時系列的に出力する各画素のセンサ信号を増幅器13によって所定レベルに増幅したうえで、AD変換器10によりデジタル信号に変換して、そのデジタル化された各画素の1フレーム分のデータがバッファメモリ(SRAM等)14に蓄積される。そして、そのバッファメモリ14に蓄積されている画素データと、補正データ用のメモリ(EEPROM等)11に予め書き込まれている各対応する画素のオフセット補正値とゲイン補正値とが逐次読み出されて出力補正回路12に与えられて、所定の演算処理によって各画素データのオフセット補正およびゲイン補正が行われるようになっている。
【0045】
予め各画素の出力のバラツキに応じて設定されたオフセット補正値とゲイン補正値とを用いた所定の演算処理によってなされる各画素データのオフセット補正およびゲイン補正としては、従来の手法が適用される。
【0046】
そして、オフセット補正値の設定モードでは、入射光をしゃ断した暗状態でイメージセンサ8から出力するセンサ信号をバッファメモリ14に蓄積したうえで、マイクロコンピュータ15がそのバッファメモリ14に蓄積された各画素データを読み込んで、各画素の出力が所定に揃うように、各画素の出力のバラツキに応じたオフセット補正値をわり出して、そのわり出された各画素のオフセット補正値が不揮発性のメモリ11に書き込まれるようになっている。
【0047】
その際、マイクロコンピュータ15は、バッファメモリ14に逐次蓄積される複数フレーム分の各画素のデータをとり込んで、各画素ごとの出力の平均値を求めることにより各画素の出力に含まれるランダムノイズを低減して、その平均値が所定に揃うようなオフセット補正値をわり出すようにしている。
【0048】
また、ゲイン補正値の設定モードでは、均一な光を入射した明状態でイメージセンサ8から出力するセンサ信号をバッファメモリ14に蓄積したうえで、マイクロコンピュータ15がそのバッファメモリ14に蓄積された各画素データを読み込んで、先のオフセット補正用のデータを基にして、各画素の出力が所定に揃うように各画素の出力のバラツキに応じたゲイン補正値をわり出して、そのわり出された各画素のゲイン補正値が不揮発性のメモリ11に書き込まれるようになっている。
【0049】
その際、マイクロコンピュータ15は、バッファメモリ14に逐次蓄積される複数フレーム分の各画素のデータをとり込んで、各画素ごとの出力の平均値を求めることにより各画素の出力に含まれるランダムノイズを低減して、その平均値が所定に揃うようなゲイン補正値をわり出すようにしている。
【0050】
図9は、本発明によるイメージセンサの出力補正装置の他の構成例を示している。
【0051】
ここでは、前述の場合のように、イメージセンサ8から出力される各画素の1フレーム分のデータを蓄積するバッファメモリを設けることなく、出力補正回路12が不動作状態にあるときの補正がなされていない各画素の出力データをマイクロコンピュータ15が直接とり込んで、内部メモリに書き込むようにしている。
【0052】
また、図10は本発明によるイメージセンサの出力補正装置のさらに他の構成例を示している。
【0053】
ここでは、前述の場合のように、外部のマイクロコンピュータ15を用いることなく、内蔵のCPU16がバッファメモリ14に蓄積された各画素のデータをとり込んでオフセット補正値およびゲイン補正値をわり出すようにしている。
【0054】
また、本発明は、イメージセンサ8の暗状態および明状態における各画素の出力データを得に際して、実際にイメージセンサ8の入射光をしゃ断したり、均一な光を入射したりするようなことなく、疑似的に各画素の暗状態および明状態をつくり出すようにしている。
【0055】
具体的には、イメージセンサ8の画素単位となる光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタQ1のゲート電圧VGを撮影時の定常値よりも高い値に切り換えてそのトランジスタQ1を導通状態にしたときのセンサ信号を用いて、各画素の出力のバラツキを補正する手段を設けるようにしている。
【0056】
その際、トランジスタQ1のゲート電圧VGを撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて導通状態にして、トランジスタQ1のドレイン電圧VDが定常値のときのセンサ信号を撮影時における暗時のセンサ出力に対応させるとともに、そのトランジスタQ1のドレイン電圧VDを定常値よりも低い値に切り換えたときのセンサ信号を撮影時における明時のセンサ出力に対応させて、各画素における暗時および明時の出力レベルが揃うように出力補正を行わせるようにする。
【0057】
しかして、このような手段を設けることによって、実際にイメージセンサに入射する光をしゃ断させることなく、光が入射した状態のままで暗時および明時の出力状態を疑似的に作り出して各画素の出力特性のバラツキを補正することができるようになる。
【0058】
いま、図1に示す光センサ回路にあって、対数特性変換用のトランジスタQ1のゲート電圧VGが撮影時の定常値よりも高い値に切り換えられて導通状態になると、そのトランジスタQ1のドレイン電圧VDが次段の増幅用のトランジスタQ2のゲートに直接印加されて、トランジスタQ1のスレッショルド電圧のバラツキがキャンセルされる。そして、そのときのセンサ出力は暗時の出力に相当することになる。
【0059】
その際、対数特性変換用のトランジスタQ1が導通状態になって、そのトランジスタQ1のドレイン電圧VDが次段の増幅用のトランジスタQ2のゲートに直接印加されたときのセンサ出力が暗時の出力に相当すると擬制する場合、以下のような問題が生ずる。
【0060】
すなわち、それはトランジスタQ1やフォトダイオードPDが理想の特性をもっている場合を想定しており、実際には、フォトダイオードPDには光が入射していなくても暗電流が流れており、図11に示すように、トランジスタQ1を導通状態にしたときのセンサ出力は実際の暗時の出力と異なってしまう。図中、aは理想時の暗時出力を、bは実際の暗時出力を示している。
【0061】
また、その暗時出力の違いは、図12に示すように、残像を抑制するべく、センサ信号Voの読出しに先がけて、トランジスタQ1のドレイン電圧VDを所定時間だけ定常値よりも低く設定して初期化を行わせた場合には、さらにその違いが大きくなってしまう。図中、cは初期化による残像抑制時における暗時出力を示している。
【0062】
そのため、特に本発明では、対数特性変換用のトランジスタQ1のゲート電圧VGを撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて導通状態にしたときに、適正な暗時出力に相当するセンサ出力が得られるように、トランジスタQ1のドレイン電圧VDを可変に調整するようにしている。
【0063】
具体的には、出力補正する前の段階における実際の暗時のセンサ出力の値を記憶しておき、トランジスタQ1のゲート電圧VGを撮影時の定常値よりも高い値に切り換えてトランジスタQ1を導通状態にしたときのセンサ出力が先に記憶した値になるように、トランジスタQ1のドレイン電圧VDを設定する。その際、トランジスタQ1を導通状態にしたときのセンサ出力が先に記憶した値とほぼ同じになるようにしても、また出力補正をくり返して行なわせる場合には各補正時に記憶した値の平均値と同じになるようにしてもよい。そして、以後出力補正を行わせる際に、そのドレイン電圧VDの設定状態でトランジスタQ1のゲート電圧VGを撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて導通状態にしたときのセンサ出力を用いて、各画素の出力のバラツキのオフセット補正を行わせるようにする。
【0064】
このときのセンサ出力にもとづいてオフセット補正値をわり出せば、初期値の揃った暗時の出力補正を行わせることができるようになる。また、トランジスタQ1のドレイン電圧VDを変化させるということは、次段の増幅用のトランジスタQ2に対する動作点を合せることにもなる。
【0065】
暗時の出力補正に際して、トランジスタQ1のゲート電圧VGを撮影時の定常値よりも高い値に切り換える手段、また、出力補正する前の段階における実際の暗時のセンサ出力の値を記憶しておき、トランジスタQ1のゲート電圧VGを撮影時の定常値よりも高い値に切り換えてトランジスタQ1を導通状態にしたときのセンサ出力が先に記憶した値になるようにトランジスタQ1のドレイン電圧VDを設定する手段としては、図6に示すイメージセンサの構成にあって、図示しないECUの制御下で、VG用電源4およびVD読電源6の電源電圧の切り換えを行わせることができるように設けられた電圧切換回路7および電圧切換回路5の駆動を行わせることによって実行される。
【0066】
また、本発明では、以上のように構成されたイメージセンサにあって、光センサ回路の構成上からくる出力特性のバラツキに起因する各画素における光が入射している明時のセンサ信号Voの出力レベルの不揃いを是正するべく、トランジスタQ1を導通状態にして、そのトランジスタQ1のドレイン電圧VDが定常値(または前記設定値)よりも低い値に切り換えたときのセンサ出力を撮影時における明時のセンサ信号に対応させて、各画素における明時の出力レベルが揃うように出力補正を行わせるようにする。
【0067】
しかして、このような手段を設けることによって、実際にイメージセンサにおける光の入射状態の如何にかかわらず、明時の出力状態を疑似的に作り出して各画素の出力特性のバラツキを補正することができるようになる。
【0068】
明時の出力補正に際して、トランジスタQ1のゲート電圧VGを撮影時の定常値よりも高い値に切り換える手段およびそのドレイン電圧VDを撮影時の定常値よりも低い値に切り換える手段としては、図6に示すイメージセンサの構成にあって、図示しないECUの制御下で電圧切換回路5,7を駆動することによって行われる。
【0069】
このように、本発明によれば、補正用の光源を何ら用いることなくイメージセンサにおける各画素の出力特性のバラツキを補正するようにしているので、従来のようにイメージセンサに対して光をしゃ断したり入射したりしながら各画素の暗時および明時の各センサ信号を得て各画素の出力特性のバラツキを補正する場合のように、各画素に均一な光を頻繁に切り換えながら入射させることができないという光源による照度ムラの問題を全く生ずることなく、各画素の出力特性のバラツキを精度良く補正することができるようになる。
【0070】
そして、出荷時のみならず、経時変化による各画素の出力特性のバラツキの補正をも、光源を用いることなく、随時に行わせることができるようになる。
【0071】
また、本発明によれば、多数のイメージセンサの出力補正を同時に行わせる場合に、光源を多数用意して設備の増大を招くようなことがなくなる。
【0072】
図13は、イメージセンサにおける各画素の出力特性のバラツキを補正するための具体的な構成を示している。
【0073】
それは、イメージセンサ8および各画素のセンサ信号を時系列的に読み出すための駆動制御を行うECU9と、イメージセンサ8から時系列的に出力する各画素のセンサ信号Voをデジタル信号に変換するAD変換器10と、予め各画素の特性に応じたオフセット補正値OFSおよびゲイン補正のための乗数MLTが設定されており、ECU9から与えられるセンサ信号読出し時における画素のアドレス(X,Y)の信号ADDRESSに応じて所定のオフセット補正値OFSおよび乗数MLTを読み出すメモリ11と、そのメモリ11から読み出されたオフセット補正値OFSおよび乗数MLTにもとづいてデジタル信号に変換されたセンサ信号DSのオフセット補正およびゲイン補正の各演算処理を行う出力補正回路12とによって構成されている。
【0074】
イメージセンサ8から時系列的に出力する各画素のセンサ信号Voとしては、前述したように、各画素におけるトランジスタQ1のゲート電圧VGが撮影時の定常値よりも高い値に切り換えられたときの暗時の出力と、光をしゃ断した状態での各画素におけるトランジスタQ1のゲート電圧VGおよびドレイン電圧VDが撮影時の定常値よりも低い値にそれぞれ切り換えられたときの明時の出力とが採用される。
【0075】
図15は、3つの画素の構成上からくる各センサ信号A,B,Cの出力特性のバラツキ状態の一例を示している。ここで、画素出力のしきい値Hに応じたセンサ電流の値Imは各画素のセンサ信号信号A,B,Cが非対数応答領域WAから対数応答領域WBに切り換わる点を示している。また、Ioは暗時のセンサ電流を示している。
【0076】
ここでは、このような非対数応答領域WAにおける各画素のセンサ信号の出力特性の形状がほぼ同一で、対数応答領域WBにおける各画素のセンサ信号の出力特性の傾きがそれぞれ異なるときのイメージセンサの出力補正を行わせる場合を示している。各画素のパラメータとして、それぞれの各センサ信号が非対数応答領域WAから対数応答領域WBに切り換わる点の情報と、暗時の画素出力とを用いている。
【0077】
図14は、出力補正回路12における処理のフローを示している。
【0078】
メモリ11には、センサ電流がImの値のときに画素出力がHとなるようなオフセット補正値OFSが設定されている。そして、オフセット補正部121において、そのオフセット補正値OFSを用いた加減算処理をなすことによって各画素のデジタル信号に変換されたセンサ信号DSのオフセット補正を行わせると、図16に示すように、各画素のセンサ信号A,B,Cにおける非対数応答領域WAの特性が一致するようになる。
【0079】
次に、そのオフセット補正されたセンサ信号DS1にもとづき、ゲイン補正部122において、しきい値H以上の対数応答領域WBに対してゲイン補正のための乗算処理を行う。
【0080】
具体的には、オフセット補正されたセンサ信号DS1がしきい値H以上であるか否かを判断して、しきい値H以上であれば、すなわちセンサ信号DS1が対数応答領域WBにあれば、メモリ10から読み出されたゲイン補正のための所定の乗数MLTを用いて、
出力←H+(センサ信号DS1−H)×乗数
なる演算を行って、その演算結果を出力補正されたセンサ信号DS2として出力する。
【0081】
このような各画素のセンサ信号A,B,Cのゲイン補正が行われた結果、図17に示すように、対数応答領域WBの特性が一致するようになる。
【0082】
また、その際、オフセット補正されたセンサ信号DS1がしきい値Hよりも小さければ、すなわちセンサ信号DS1が非対数応答領域WAにあれば、そのままオフセット補正されたセンサ信号DS1を出力補正されたセンサ信号DS2として出力する。
【0083】
図19は、3つの画素の構成上からくる各センサ信号A,B,Cの出力特性のバラツキ状態の他の例を示している。
【0084】
ここでは、このような対数応答領域WBにおける各センサ信号の出力特性の傾きがほぼ同一で、非対数応答領域WAにおける各センサ信号の出力特性の形状がそれぞれ異なるときにイメージセンサの出力補正を行わせる場合を示している。
【0085】
図18は、出力補正回路12における処理のフローを示している。
【0086】
メモリ11には、センサ電流がImの値のときに画素出力がHとなるようなオフセット補正値OFSが設定されている。そして、オフセット補正部121において、そのオフセット補正値OFSを用いた加減算処理をなすことによって各画素のデジタル信号に変換されたセンサ信号DSのオフセット補正を行わせると、図20に示すように、各画素のセンサ信号A,B,Cにおける対数応答領域WBの特性が一致するようになる。
【0087】
次に、そのオフセット補正されたセンサ信号DS1にもとづき、ゲイン補正部112において、しきい値H以下の非対数応答領域WAに対してゲイン補正のための乗算処理を行う。
【0088】
具体的には、オフセット補正されたセンサ信号DS1がしきい値H以下であるか否かを判断して、しきい値H以下であれば、すなわちセンサ信号DS1が非対数応答領域WAにあれば、メモリ10から読み出されたゲイン補正のための所定の乗数MLTを用いて、
出力←H−(H−センサ信号DS1)×乗数
なる演算を行って、その演算結果を出力補正されたセンサ信号DS2として出力する。
【0089】
このような各画素のセンサ信号A,B,Cのゲイン補正が行われた結果、図21に示すように、非対数応答領域WAの特性が一致するようになる。
【0090】
また、その際、オフセット補正されたセンサ信号DS1がしきい値Hよりも大きければ、すなわちセンサ信号DS1が対数応答領域WBにあれば、そのままオフセット補正されたセンサ信号DS1を出力補正されたセンサ信号DS2として出力する。
【0091】
図23は、イメージセンサ8における各画素の構成上からくるセンサ信号A,B,Cの出力特性のバラツキ状態のさらに他の例を示している。
【0092】
ここでは、対数応答領域WBにおける各センサ信号A,B,Cの出力特性の傾きがそれぞれ異なるとともに、非対数応答領域WAにおける各センサ信号A,B,Cの出力特性の形状がそれぞれ異なる場合を示している。
【0093】
このような場合には、図22の出力補正回路12における処理のフローに示すように、前述した図14および図18に示す各処理を組み合せて行わせることによって、各センサ信号A,B,Cのオフセット補正およびゲイン補正が逐次なされて最終的に非対数応答領域WAおよび対数応答領域WBAの特性が一致したセンサ信号DS2′が得られるようになる。
【0094】
【発明の効果】
以上、本発明は、撮影時の入射光量に応じて光電変換素子に流れるセンサ電流をトランジスタのサブスレッショルド領域の特性を利用した弱反転状態で対数特性をもって電圧信号に変換して、その変換された電圧信号に応じたセンサ信号を出力するようにした光センサ回路を画素単位に用いたイメージセンサにおける各画素の出力信号を、予めメモリに記憶されている各画素の出力特性のバラツキに応じた補正値を読み出して、所定の演算処理によって補正するようにしたイメージセンサの出力補正装置において、暗状態でイメージセンサから出力するセンサ信号を逐次蓄積し、蓄積される複数フレーム分の各画素の出力の平均値を求め、その暗時の出力の平均値が所定にそろうようなオフセット補正値を求める手段と、明状態でイメージセンサから出力するセンサ信号を逐次蓄積し、蓄積される複数フレーム分の各画素の出力の平均値を求め、その明時の出力の平均値が所定にそろうようなゲイン補正値を求める手段とを設け、各画素から出力されたセンサ信号から前記オフセット補正値を加減算処理することによってオフセット補正を行い、そのオフセット補正されたセンサ信号に前記ゲイン補正値を乗ずることによってセンサ信号のゲイン補正を行うようにしている。そして、特に、光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタのゲート電圧を撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて、そのトランジスタを導通状態にしたときのセンサ信号を暗状態における画素の出力となるように、また、光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタのゲート電圧を撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて、そのトランジスタを導通状態にするとともに、そのトランジスタのドレイン電圧を定常値よりも低い値に切り換えたときのセンサ信号を明状態における画素の出力となるようにすることにより、各画素の出力信号に含まれるランダムノイズの影響を受けることなく、各画素の特性上からくる出力のバラツキに応じた適正な補正値をわり出すことができ、イメージセンサの出力補正を精度良く行って、画質の良い撮像画像を得ることができるようになるという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるイメージセンサに用いられる1画素分の光センサ回路を示す電気回路図である。
【図2】その光センサ回路における各部信号のタイムチャートである。
【図3】その光センサ回路のフォトダイオードに流れるセンサ電流に対するセンサ信号の出力特性を示す図である。
【図4】その光センサ回路を画素に用いたイメージセンサにおける各画素の出力特性のバラツキ状態の一例を示す図である。
【図5】初期化を行わない場合の光センサ回路における入射光量が少ないときに所定のタイミングで読み出されるセンサ信号の出力特性を示す図である。
【図6】本発明に係るイメージセンサの構成例を示すブロック図である。
【図7】そのイメージセンサにおける各部信号のタイムチャートである。
【図8】本発明によるイメージセンサの出力補正装置の一構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明によるイメージセンサの出力補正装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明によるイメージセンサの出力補正装置のさらに他の構成例を示すブロック図である。
【図11】光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタを導通状態にしたときのセンサ出力と、実際の暗時のセンサ出力との違いを示す特性図である。
【図12】光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタを導通状態にしたときのセンサ出力と、残像抑制のための初期化を行わせたときの実際の暗時のセンサ出力との違いを示す特性図である。
【図13】イメージセンサにおける各画素の出力のバラツキを補正するための具体的な構成例を示すブロック図である。
【図14】図13の構成における出力補正回路における処理のフローの一例を示す図である。
【図15】イメージセンサにおける各画素の構成上からくるセンサ信号の出力特性のバラツキ状態の一例を示す特性図である。
【図16】図15に示す出力特性のバラツキをもった各画素のセンサ信号をオフセット補正した結果を示す特性図である。
【図17】図15に示す出力特性のバラツキをもった各画素のセンサ信号をオフセット補正およびゲイン補正した結果を示す特性図である。
【図18】図13の出力補正回路における処理のフローの他の例を示す図である。
【図19】イメージセンサにおける各画素の構成上からくるセンサ信号の出力特性のバラツキ状態の他の例を示す特性図である。
【図20】図19に示す出力特性のバラツキをもった各画素のセンサ信号をオフセット補正した結果を示す特性図である。
【図21】図19に示す出力特性のバラツキをもった各画素のセンサ信号をオフセット補正およびゲイン補正した結果を示す特性図である。
【図22】図13の出力補正回路における処理のフローのさらに他の例を示す図である。
【図23】イメージセンサにおける各画素の構成上からくるセンサ信号の出力特性のバラツキ状態のさらに他の例を示す特性図である。
【符号の説明】
8 イメージセンサ
9 ECU
10 AD変換器
11 補正データ用のメモリ
12 出力補正回路
121 オフセット補正部
122 ゲイン補正部
14 バッファメモリ
15 マイクロコンピュータ
16 CPU
Claims (4)
- 撮影時の入射光量に応じて光電変換素子に流れるセンサ電流をトランジスタのサブスレッショルド領域の特性を利用した弱反転状態で対数特性をもって電圧信号に変換して、その変換された電圧信号に応じたセンサ信号を出力するようにした光センサ回路を画素単位に用いたイメージセンサにおける各画素の出力信号を、予めメモリに記憶されている各画素の出力特性のバラツキに応じた補正値を読み出して、所定の演算処理によって補正するようにしたイメージセンサの出力補正装置において、暗状態でイメージセンサから出力するセンサ信号を逐次蓄積し、蓄積される複数フレーム分の各画素の出力の平均値を求め、その暗時の出力の平均値が所定にそろうようなオフセット補正値を求める手段と、明状態でイメージセンサから出力するセンサ信号を逐次蓄積し、蓄積される複数フレーム分の各画素の出力の平均値を求め、その明時の出力の平均値が所定にそろうようなゲイン補正値を求める手段とを設け、各画素から出力されたセンサ信号から前記オフセット補正値を加減算処理することによってオフセット補正を行い、そのオフセット補正されたセンサ信号に前記ゲイン補正値を乗ずることによってセンサ信号のゲイン補正を行うようにし、光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタのゲート電圧を撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて、そのトランジスタを導通状態にしたときのセンサ信号を暗状態における画素の出力としたことを特徴とするイメージセンサの出力補正装置。
- 撮影時の入射光量に応じて光電変換素子に流れるセンサ電流をトランジスタのサブスレッショルド領域の特性を利用した弱反転状態で対数特性をもって電圧信号に変換して、その変換された電圧信号に応じたセンサ信号を出力するようにした光センサ回路を画素単位に用いたイメージセンサにおける各画素の出力信号を、予めメモリに記憶されている各画素の出力特性のバラツキに応じた補正値を読み出して、所定の演算処理によって補正するようにしたイメージセンサの出力補正装置において、暗状態でイメージセンサから出力するセンサ信号を逐次蓄積し、蓄積される複数フレーム分の各画素の出力の平均値を求め、その暗時の出力の平均値が所定にそろうようなオフセット補正値を求める手段と、明状態でイメージセンサから出力するセンサ信号を逐次蓄積し、蓄積される複数フレーム分の各画素の出力の平均値を求め、その明時の出力の平均値が所定にそろうようなゲイン補正値を求める手段とを設け、各画素から出力されたセンサ信号から前記オフセット補正値を加減算処理することによってオフセット補正を行い、そのオフセット補正されたセンサ信号に前記ゲイン補正値を乗ずることによってセンサ信号のゲイン補正を行うようにし、光センサ回路における対数特性変換用のトランジスタのゲート電圧を撮影時の定常値よりも高い値に切り換えて、そのトランジスタを導通状態にするとともに、そのトランジスタのドレイン電圧を定常値よりも低い値に切り換えたときのセンサ信号を明状態における画素の出力としたことを特徴とするイメージセンサの出力補正装置。
- イメージセンサの明状態における各画素の出力が、均一な光を照射したときのイメージセンサにおける各画素の出力であることを特徴とする請求項1の記載によるイメージセンサの出力補正装置。
- イメージセンサの暗状態における各画素の出力が、入射光をしゃ断したときのイメージセンサにおける各画素の出力であることを特徴とする請求項2の記載によるイメージセンサの出力補正装置。
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