JP2003347533A - イメージセンサ - Google Patents

イメージセンサ

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JP2003347533A
JP2003347533A JP2002195256A JP2002195256A JP2003347533A JP 2003347533 A JP2003347533 A JP 2003347533A JP 2002195256 A JP2002195256 A JP 2002195256A JP 2002195256 A JP2002195256 A JP 2002195256A JP 2003347533 A JP2003347533 A JP 2003347533A
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voltage
transistor
image sensor
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JP2002195256A
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English (en)
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Jiro Kurita
次郎 栗田
Noriyuki Shinozuka
典之 篠塚
Nobuhiro Fueki
信宏 笛木
Makoto Furukawa
誠 古川
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イメージセンサにおける画素単位となる光セ
ンサ回路における対数特性変換用のトランジスタのドレ
イン電圧を初期化完了後にもとの定常電圧に戻す際にゲ
ート・ドレイン間の結合容量によってゲート電圧が変化
して対数出力特性が失われることを防止する。 【構成】 撮影時の入射光量に応じて光電変換素子に流
れるセンサ電流をトランジスタのサブスレッショルド領
域の特性を利用した弱反転状態で対数特性をもってセン
サ信号を出力するとともに、撮影に先がけてそのトラン
ジスタのドレイン電圧を定常値よりも低い値に切り換え
て初期化するようにした光センサ回路を画素単位とする
イメージセンサにあって、各画素における対数特性変換
用のトランジスタのドレイン電源の配線とゲート電源の
配線とが直交するように配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入射光量に応じて光電
変換素子に流れるセンサ電流をトランジスタのザブスレ
ッショルド領域の特性を利用した弱反転状態で対数特性
をもって電圧信号に変換して出力する光センサ回路を画
素単位に用いたイメージセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、MOS型のイメージセンサにあっ
ては、その1画素分の光センサ回路が、図1に示すよう
に、入射光Lsの光量に応じたセンサ電流を生ずる光電
変換素子としてのフォトダイオードPDと、フォトダイ
オードPDに流れるセンサ電流を弱反転状態で対数出力
特性をもって電圧信号Vpdに変換させるトランジスタ
Q1と、その電圧信号Vpdを増幅するトランジスタQ
2と、読出し信号Vsのパルスタイミングでもってセン
サ信号Voを出力するトランジスタQ3とからなり、対
数出力特性をもたせることによってダイナミックレンジ
を拡大して光信号の検出を高感度で行わせることができ
るようにしている。
【0003】このような構成によるイメージセンサで
は、光センサ回路におけるフォトダイオードPDに充分
な光量をもって入射光Lsが当たっているときには、ト
ランジスタQ1には充分なセンサ電流が流れることにな
り、そのトランジスタQ1の抵抗値もさほど大きくない
ことから、イメージセンサとして残像を生ずることがな
いような充分な応答速度をもって光信号の検出を行わせ
ることができる。
【0004】しかし、フォトダイオードPDの入射光L
sの光量が少なくなってトランジスタQ1に流れる電流
が小さくなると、トランジスタQ1はそれに流れる電流
が1桁小さくなるとその抵抗値が1桁大きくなるように
動作するように設定されていることから、トランジスタ
Q1の抵抗値が増大し、フォトダイオードPDの寄生容
量Cとの時定数が大きくなってその寄生容量Cに蓄積さ
れた電荷を放電するのに時間がかかるようになる。その
ため、入射光Lsの光量が少なくなるにしたがって、残
像が長時間にわたって観測されることになる。
【0005】図5は、フォトダイオードPDのセンサ電
流が1E−10Aから1E−15Aまで急激に変化した
場合の電圧信号Vpdの変化特性を示している。
【0006】この特性から、フォトダイオードPDへの
入射光Lsの光量が少ない1E−12A程度のセンサ電
流では、1/30secごとにセンサ信号Voを出力さ
せるようにする場合、その時間内では電圧信号Vpdが
飽和しないことがわかる。
【0007】したがって、フォトダイオードPDの入射
光Lsの光量が少ないときのセンサ電流に応じた電圧信
号Vpdの飽和時間が長くなるため、図8に示すような
読出し信号Vsのパルスタイミングでセンサ信号Voの
読み出しを行うと、当初ほど大きなレベルの出力が残像
となってあらわれる。なお、図8中、Vpd′は増幅用
のトランジスタQ2によって反転増幅された電圧信号を
示している。
【0008】そのため従来では、撮影時の入射光量に応
じて光電変換素子に流れるセンサ電流をMOS型トラン
ジスタを用いて弱反転状態で対数出力特性をもって電圧
信号に変換するようにした光センサ回路を画素単位とし
て、複数の画素をマトリクス状に配設したイメージセン
サにあって、撮影に先がけてトランジスタQ1のドレイ
ン電圧VDを所定時間だけ撮影時の定常値よりも低く設
定することにより、フォトダイオードPDの寄生容量C
に蓄積された残留電荷を排出して初期化することによ
り、センサ電流に急激な変化が生じても即座にそのとき
の入射光Lsの光量に応じた電圧信号Vpdが得られる
ようにして、入射光量が少ない場合でも残像が生ずるこ
とがないようにしている(特開2000−329616
号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、対数出力特性をもった光センサ回路を画素単位と
するイメージセンサにあって、残像の発生を抑制するべ
く撮影に先がけて対数特性変換用のトランジスタのドレ
イン電圧を撮影時の定常値よりも低い電圧に切り換えて
初期化する手段をとる場合、初期化完了後にそのトラン
ジスタのドレイン電圧を低電圧状態からもとの定常電圧
に戻す際に、ゲート・ドレイン間の結合容量によってゲ
ート電圧が高めに変化して、もとの設定電圧に戻るまで
に時間を要してしまい、そのあいだ入射光量が少ないと
出力特性が直線的になって対数出力特性が失われてしま
うことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、撮影時の入射
光量に応じて光電変換素子に流れるセンサ電流をトラン
ジスタのサブスレッショルド領域の特性を利用した弱反
転状態で対数特性をもってセンサ信号を出力するととも
に、撮影に先がけてそのトランジスタのドレイン電圧を
定常値よりも低い値に切り換えて初期化するようにした
光センサ回路を画素単位とするイメージセンサにあっ
て、初期化完了後にドレイン電圧を低電圧状態からもと
の定常電圧に戻す際にゲート・ドレイン間の結合容量に
よってゲート電圧が変化しないようにして、撮影に際し
て常に対数出力特性が得られるようにするべく、各画素
における対数特性変換用のトランジスタのドレイン電源
の配線とゲート電源の配線とが直交するように配設して
いる。
【0011】
【実施例】本発明によるイメージセンサにあっては、基
本的に、前述した図1に示す光センサ回路を画素単位に
用いている。
【0012】そして、その光センサ回路にあって、撮影
に先がけて、対数特性変換用のトランジスタQ1のドレ
イン電圧VDを所定時間だけ撮影特の定常値よりも低く
設定して、フォトダイオードPDの寄生容量Cに蓄積さ
れた電荷を排出して初期化するようにしている。
【0013】図2は、そのときの光センサ回路における
各部信号のタイムチャートを示している。ここで、t1
は初期化のタイミングを、t2は光信号検出のタイミン
グを示している。トランジスタQ1のドレイン電圧VD
を定常値(ハイレベルH)から低い電圧(ローレベル
L)に切り換える所定時間tmとしては、例えば1画素
分の読出し速度が100nsec程度の場合に5μse
c程度に設定される。図中、TはフォトダイオードPD
の寄生容量Cの蓄積期間を示しており、その蓄積期間T
はNTSC信号の場合1/30sec(または1/60
sec)程度となる。
【0014】このようなものにあって、初期化時にMO
SトランジスタQ1のドレイン電圧VDがローレベルL
に切り換えられると、そのときのゲート電圧VGとドレ
イン電圧VDとの間の電位差がトランジスタQ1のしき
い値よりも大きければトランジスタQ1が低抵抗状態に
なる。それにより、そのときのソース側の電位がドレイ
ン電圧VDと同じになり(実際にはしきい値分の電位差
が残る)、フォトダイオードPDの接合容量Cが放電状
態になる。
【0015】図3は、初期化時におけるトランジスタQ
1の電荷qの流れによる動作状態を模擬的に示してい
る。
【0016】そして、tm時間の経過後にそのドレイン
電圧VDが定常のハイレベルHに切り換えられて光信号
の検出が行われると、ソース側の電位がドレイン電圧V
Dよりも低くなって、そのときのゲート電圧VGとドレ
イン電圧VDとの間の電位差がしきい値よりも大きけれ
ばMOSトランジスタQ1が低抵抗状態になり、フォト
ダイオードPDの接合容量Cが充電状態になる。
【0017】図4は、光信号検出時におけるトランジス
タQ1の電荷qの流れによる動作状態を模擬的に示して
いる。
【0018】このように光信号の検出に先がけてフォト
ダイオードPDの接合容量Cを放電させて初期化したの
ちにその接合容量Cを充電させるようにすると、その初
期化のタイミングから一定の時間経過した時点での出力
電圧(フォトダイオードPDの端子電圧)Vpdは入射
光Lsの光量に応じた値となる。すなわち、初期化後に
は入射光Lsの光量の変化に追随した一定の時定数によ
る放電特性が得られるようになる。
【0019】その際、長時間放置すればドレイン電圧V
DからトランジスタQ1を通して供給される電流とフォ
トダイオードPDを流れる電流とは同じになるが、前に
残った電荷がなければ常に同じ放電特性が得られるので
残像が生ずることがなくなる。
【0020】したがって、初期化してから一定の時間を
定めて光信号を検出するようにすれば、入射光Lsの光
量に応じた残像のないセンサ信号Voを得ることができ
るようになる。
【0021】図5はフォトダイオードPDのセンサ電流
が1E−10Aから1E−15Aまで急激に変化した場
合の電圧信号Vpdの変化特性にあって、初期化してか
ら一定の時間1/30sec経過後に光信号の検出のタ
イミングを設定したときを示している。
【0022】図6は、1/30secのタイミングで光
信号の読み出しをくり返し行わせたときの電圧信号Vp
dの増幅信号の特性を示している。これによれば、1/
30secごとに得られる信号特性はフォトダイオード
PDへの入射光Lsの光量に応じたセンサ電流に即した
ものとなり、残像の影響がないことがわかる。
【0023】図7は、フォトダイオードPDへの入射光
Lsの光量を変化させたときの画素信号Voの出力特性
を示している。これによれば、フォトダイオードPDの
センサ電流が1E−13A以上では完全に対数出力特性
となっていることがわかる。また、センサ電流が1E−
13A以下の領域では対数特性から外れるものの、残像
のない出力が得られることがわかる。
【0024】また、トランジスタQ1のドレイン電圧V
Dを低下させるときのローレベルLの値を調整すると、
完全にトランジスタQ1を低抵抗状態にできるまで電圧
を下げれば図7中(a)で示すような出力特性が得られ
る。しかし、その制御電圧VDをゲート電圧VGと同一
になるように設定すると、図7中(b)で示すような通
常の対数出力特性が得られることになる。
【0025】したがって、図7中(a)で示す出力特性
の場合には、残像はないが、光量が少ないときに感度が
小さくなる。図7中(b)で示す対数出力特性の場合に
は、光量が少ないときでも感度は大きいが、残像が顕著
になる。すなわち、感度と残像との間にはトレードオフ
の関係が成立する。
【0026】したがって、図7中(a)で示す出力特性
と図7中(b)で示す対数出力特性との中間の領域に出
力特性がくるようにトランジスタQ1のドレイン電圧V
Dを調整することにより、残像を問題にしない用途では
感度を優先するような設定とし、残像が問題となる用途
では残像をなくすことを優先とするような設定とするこ
とができるようになる。実際には、用途に応じて問題に
ならない残像の程度に応じてドレイン電圧VDを調整し
て、感度を可能な限り大きく設定するようにすることが
考えられる。
【0027】本発明は、このような光センサ回路を画素
単位として、画素をマトリクス状に複数配設して、各画
素のセンサ信号の時系列的な読出し走査を行わせるよう
にしたイメージセンサにあって、センサ信号の読出し走
査に応じた適切なタイミングをもって各画素の初期化を
行わせることができるように構築している。
【0028】図9は、イメージセンサの具体的な構成例
を示している。
【0029】そのイメージセンサは、その基本的な構成
が、例えば、D11〜D44からなる4×4の画素をマ
トリクス状に配設して、各1ライン分の画素列を画素列
選択回路1から順次出力される選択信号LS1〜LS4
によって選択し、その選択された画素列における各画素
を、画素選択回路2から順次出力される選択信号DS1
〜DS4によってスイッチ群3における各対応するスイ
ッチSW1〜SW4が逐次オン状態にされることによっ
て各画素のセンサ信号Voが時系列的に読み出されるよ
うになっている。図中、4は各画素における前記トラン
ジスタQ1のゲート電圧VG用電源であり、6はドレイ
ン電圧VD用電源である。
【0030】そして、そのイメージセンサにあって、特
に、本発明では、各1ライン分の画素列の選択に際し
て、その選択された画素列における各画素の前記トラン
ジスタQ1のドレイン電圧VDを所定のタイミングをも
って定常時のハイレベルHおよび初期化時のローレベル
Lに切り換える電圧切換回路5を設けるようにしてい
る。
【0031】このように構成されたイメージセンサの動
作について、図10に示す各部信号のタイムチャートと
ともに、以下説明をする。
【0032】まず、画素列選択信号LS1がハイレベル
Hになると、それに対応するD11,D12,D13,
D14からなる第1の画素列が選択される。そして、L
S1がハイレベルHになっている一定期間T1のあいだ
画素選択信号DS1〜DS4が順次ハイレベルHになっ
て、各画素D11,D12,D13,D14のセンサ信
号Voが順次読み出される。
【0033】次いで、画素列選択信号LS1がローレベ
ルLになった時点で次のLS2がハイレベルHになる
と、それに対応するD21,D22,D23,D24か
らなる第2の画素列が選択される。そして、LS2がハ
イレベルHになっている一定期間T1のあいだ画素選択
信号DS1〜DS4が順次ハイレベルHになって、各画
素D21,D22,D23,D24のセンサ信号Voが
順次読み出される。
【0034】以下同様に、画素列選択信号LS3および
LS4が連続的にハイレベルHになって各対応する第3
および第4の画素列が順次選択され、LS3およびLS
4がそれぞれハイレベルHになっている一定期間T1の
あいだ画素選択信号DS1〜DS4が順次ハイレベルH
になって、各画素D31,D32,D33,D34およ
びD41,D42,D43,D44のセンサ信号Voが
順次読み出される。
【0035】また、画素列選択信号LS1がT1期間後
にローレベルLに立ち下がった時点で、そのとき選択さ
れている第1の画素列における各画素D11,D12,
D13,D14のドレイン電圧VD1をそれまでのハイ
レベルHからローレベルLに所定時間T2のあいだ切り
換えることによって各画素の初期化が行われ、1サイク
ル期間T3の経過後に行われる次サイクルにおけるセン
サ信号の読出しにそなえる。
【0036】次いで、画素列選択信号LS2がT1期間
後にローレベルLに立ち下がった時点で、そのとき選択
されている第2の画素列における各画素D21,D2
2,D23,D24のドレイン電圧VD1をそれまでの
ハイレベルHからローレベルLに所定時間T2のあいだ
切り換えることによって各画素の初期化が行われ、1サ
イクル期間T3の径過後に行われる次サイクルにおける
センサ信号の読出しにそなえる。
【0037】以下同様に、画素列選択信号LS3および
LS4がそれぞれT1期間後にローレベルLに立ち下が
った時点で、そのとき選択されている第3および第4の
画素列にそれぞれ対応するドレイン電圧VD3をローレ
ベルLに切り換えて各画素の初期化が行われ、1サイク
ル期間T3の径過後に行われる次サイクルにおけるセン
サ信号の読出しにそなえる。
【0038】なお、ここでは画素列選択信号LSX(X
=1〜4)がT1期間後にローレベルLに立ち下がった
時点でドレイン電圧VDXをローレベルLに切り換えて
初期化を行わせるようにしているが、その初期化のタイ
ミングは画素列選択信号LSXがローレベルL状態にあ
る画素列選択の休止期間T4中であればよい。
【0039】また、図9に示すイメージセンサにおける
各画素の初期化を行わせるに際して、各画素におけるセ
ンサ信号の読出しに先がけて、全ての画素D11〜D4
4の初期化を同時に行わせるようにしてもよい。
【0040】図11は、全ての画素D11〜D44の初
期化を同時に行わせるようにしたときの各部信号のタイ
ムチャートを示している。
【0041】以上のような各部信号の発生のタイミング
は、図示しないECUの制御下で画素列選択回路1、画
素選択回路2および電圧切換回路5の駆動を行わせるこ
とによって決定されるようになっている。
【0042】このように、各画素のセンサ信号の読出し
走査に応じた適切なタイミングをもって各画素の初期化
を行わせることによって、イメージセンサ全体としての
蓄積時間の過不足を低減できるようになる。したがっ
て、残像がなく、ダイナミックレンジの広い対数出力特
性をもったイメージセンサを実現できるようになる。
【0043】しかして、画素単位となる光センサ回路を
マトリクス状に複数配設した場合、特に、図12に示す
ように、1ライン分配設された各センサ回路にゲート電
圧VGとドレイン電圧VDとをそれぞれ供給する配線を
平行にした場合には、ゲート電圧VGを配線の両側から
供給するときには、図13に示すように、中央のセンサ
回路ほど配線抵抗rが大きく影響するようになる。その
ため、そのラインにおける各センサ回路の出力特性がそ
の設置箇所に応じて変動してしまう。
【0044】また、図14に示すように、1ライン分配
設された各センサ回路にゲート電圧VGとドレイン電圧
VDとをそれぞれ供給する配線を平行にして、ゲート電
圧VGを配線の一端から供給するときには、図15に示
すように、先方のセンサ回路ほど配線抵抗rが大きく影
響するようになる。そのため、そのラインにおける各セ
ンサ回路の出力特性がその設置箇所に応じて変動してし
まう。
【0045】その影響は、特に、各センサ回路にゲート
電圧VGを供給する配線に抵抗の大きな材料によるもの
を用いる場合に顕著となる。
【0046】配線抵抗rが大きく影響する箇所にある光
センサ回路では、その出力特性が変動して、図16に示
すように、入射光量が少ない領域では対数特性が失われ
て、直線的な出力特性になってしまう。図中、OA,O
B,OCの各出力特性は、図13のA,B,Cの各位置
にある光センサ回路の出力特性をそれぞれ示している。
OB,OCの各出力特性のうち、OB−L,OC−Lの
部分が直線領域となる。
【0047】このような配線抵抗rが大きく影響する箇
所にある光センサ回路の出力特性が変動する要因として
は、以下のとおりである。
【0048】図17は、1ライン分配設された各光セン
サ回路におけるトランジスタQ1とフォトダイオードP
Dの部分を抜き出して並列接続したときの等価回路を示
している。ここで、rdは各センサ回路にドレイン電圧
VDを供給する配線の抵抗分を、rgはセンサ回路にゲ
ート電圧VGを供給する配線の抵抗分をそれぞれ示して
いる。また、CgdはトランジスタQ1のゲート・ドレ
イン間の結合容量を示している。
【0049】この図17に示す回路系統にあって、図1
8に示すように、初期化時にドレイン電圧VDを所定期
間t2のあいだハイレベルHからローレベルLに切り換
えると、トランジスタQ1のゲート・ドレイン間の結合
容量Cgdによって、そのスイッチングの立下りおよび
立上り時にゲート電圧VGが瞬間的に振られて変動して
しまう。
【0050】そのドレイン電圧VDのスイッチングにと
もなうゲート電圧VGの瞬間的な振れは、ゲート電圧V
Gの配線抵抗rgが充分に小さければ無視できる。
【0051】しかし、ゲート電圧VGの配線抵抗rgが
高い(poly−Si等)と、いったんゲート電圧VG
が振られるともとの設定値に復帰するまでにある程度の
時間を要してしまう。また、この振れの程度は、ドレイ
ン電圧VDのスイッチング時における立下り、立上りの
特性によっても異なる。
【0052】このように初期化時のドレイン電圧VDの
スイッチングによってゲート電圧VGが振られた場合、
図19に示すように、ゲート電圧VGが一時的に規定値
よりも低い値(立下り時)および高い値(立上り時)に
設定されるのと同じ効果が生じてしまうことになる。
【0053】その場合、スイッチングの立上り時にゲー
ト電圧VGが規定値よりも高くなると、トランジスタQ
1はより導通状態となって、フォトダイオードPDの寄
生容量Cには正規にはVD−Vth(しきい値電圧)の
電圧値で充電されるところが、それ以上の電圧値Vx
(VD−Vth≧Vx≧VD)で充電されることにな
る。そして、次の瞬間にはゲート電圧VDは規定値に戻
るので、寄生容量CはVx電圧で充電されたままの状態
になる。
【0054】この充電電圧が入射光による放電でVD−
Vthの正規の充電状態となるまで、その光センサ回路
の出力特性は直線的となってしまう。
【0055】図16の出力特性図にあって、ゲート電圧
VGの入力端にある光センサ回路では規定のゲート電圧
VGが供給されているのに対して、OB−L,OC−L
の各特性部分は光センサ回路の位置がゲート電圧VGの
入力端から離れて配線の抵抗値が増大していき、トラン
ジスタQ1の寄生容量Cの充放電に時間がかかってしま
うためである。
【0056】そのため、本発明では、光センサ回路にお
ける対数特性変換用のトランジスタQ1のドレイン電圧
VDを定常のハイレベルHからローレベルLに切り換え
て初期化を行わせたのち、もとのハイレベルHに戻す際
に、トランジスタQ1のドレイン電圧VDとゲート電圧
VGとの配線を平行にしたときのゲート・ドレイン間の
結合容量Cgdによってゲート電圧VGが振られて一時
的に規定値よりも高くなることがないように、図20に
示すように、トランジスタQ1のドレイン電圧VDの電
源配線1dとゲート電圧VGの電源配線1gとが直交す
るように配設している。
【0057】図21は、イメージセンサの各画素D11
〜D44に供給するドレイン電圧VDの電源配線1dと
ゲート電圧VGの電源配線1gとが直交するように配設
したものを示している。
【0058】その際、特にゲート電圧VGの瞬間的な振
れによる変動の要因となるゲート電圧VGの電源配線1
gをアルミニウムなどによる低抵抗の金属配線とするこ
とにより、より効果的にゲート電圧VGの安定化を図る
ことができるようになる。
【0059】なお、ドレイン電圧VDの電源配線1dを
もアルミニウムなどによる低抵抗の金属配線とするよう
にしてもよいことはいうまでもない。
【0060】いま、例えば、640×480の画素構成
によるVGA規格のイメージセンサの場合、各画素に供
給するドレイン電圧の電源配線とゲート電圧の電源配線
とを平行にしたときには、初期化後にゲート電圧をロー
レベルLからハイレベルHに戻したときにゲート電圧が
640個の画素によって振られて変動してしまう。それ
に対して、各画素に供給するドレイン電圧の電源配線と
ゲート電圧の電源配線とを直交させたときには、ゲート
電圧の変動分が単純計算で1/640になる。実際に
は、配線長も短くなるので、さらに25%減の1/85
0程度になる。また、ドレイン電圧の電源配線とゲート
電圧の電源配線とを直交させたときのゲート電圧の電源
配線をアルミニウムなどの低抵抗の金属配線にすれば、
ドレイン電圧の電源配線とゲート電圧の電源配線とを平
行にしたときのゲート電圧の電源配線に比較的抵抗の大
きいポリシリコン等を用いた場合に比べて、ゲート電圧
の変動分を25%程度減少させることができる。したが
って、トータル的に1000倍近いゲート電圧の安定性
が得られるようになる。
【0061】図22は、本発明の他の実施例を示してい
る。
【0062】この場合には、ゲート電圧VGの電源配線
1gが互いに接続された主配線M−1gと副配線S−1
gとからなり、その主配線M−1gがドレイン電圧VD
の電源配線1dと直交し、その副配線S−1gがドレイ
ン電圧VDの電源配線1dと平行になるようにしてい
る。
【0063】そして、この場合、ゲート電圧VGを供給
する主配線M−1gをアルミニウムなどによる低抵抗の
金属配線とすることにより、より効果的にゲート電圧V
Gの安定化を図ることができるようになる。
【0064】図23は、本発明のさらに他の実施例を示
している。
【0065】この場合には、ゲート電圧VGの電源配線
1gが互いに接続された主配線M−1gと副配線S−1
gとからなり、その副配線S−1gがドレイン電圧VD
の電源配線1dと直交し、その主配線M−1gがドレイ
ン電圧VDの電源配線1dと平行になるようにしてい
る。
【0066】そして、この場合、ゲート電圧VGを供給
する主配線M−1gをアルミニウムなどによる低抵抗の
金属配線とすることにより、より効果的にゲート電圧V
Gの安定化を図ることができるようになる。
【0067】
【効果】以上、本発明によれば、撮影時の入射光量に応
じて光電変換素子に流れるセンサ電流をトランジスタの
サブスレッショルド領域の特性を利用した弱反転状態で
対数特性をもってセンサ信号を出力するとともに、撮影
に先がけてそのトランジスタのドレイン電圧を定常値よ
りも低い値に切り換えて初期化するようにした光センサ
回路を画素単位とするイメージセンサにあって、各画素
における対数特性変換用のトランジスタのドレイン電源
の配線とゲート電源の配線とが直交するように配設する
ことにより、何ら複雑な電圧制御や遮蔽手段を講ずるよ
うなことなく、初期化完了後にドレイン電圧を低電圧状
態からもとの定常電圧に戻す際にゲート・ドレイン間の
結合容量によって各画素のゲート電圧が変化しないよう
にすることが可能になる。
【0068】したがって、撮影に際して、イメージセン
サにおける光センサ回路の設置箇所の如何にかかわら
ず、電源系統の配線抵抗の影響を受けることなく対数出
力特性が得られて、入射光量の少ないときにあっても対
数出力特性が失われることなく、常にダイナミックレン
ジの広いイメージセンサを保障できるという利点を有し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるイメージセンサに用いられる1画
素分の光センサ回路を示す電気回路図である。
【図2】光センサ回路における各部信号のタイムチャー
トである。
【図3】光センサ回路の初期化時におけるトランジスタ
Q1の電荷qの流れによる動作状態を模擬的に示す図で
ある。
【図4】光センサ回路の光信号検出時におけるトランジ
スタQ1の電荷qの流れによる動作状態を模擬的に示す
図である。
【図5】光センサ回路におけるフォトダイオードPDの
センサ電流が変化したときの各電圧信号Vpdの変化特
性を示す図である。
【図6】光センサ回路において所定のタイミングで光信
号の読み出しをくり返し行わせたときの電圧信号Vpd
の増幅信号の特性を示す図である。
【図7】光センサ回路においでフォトダイオードPDへ
の入射光Lsの光量を変化させたときの画素信号Voの
出力特性を示す図である。
【図8】初期化を行わないときの光センサ回路における
入射光量が少ないときに所定のタイミングで読み出され
る画信号の出力特性を示す図である。
【図9】本発明によるイメージセンサの具体的な構成例
を示すブロックである。
【図10】その構成例におけるイメージセンサの各部信
号のタイムチャートである。
【図11】イメージセンサにおける全ての画素の初期化
を同時に行わせるようにしたときの各部信号のタイムチ
ャートである。
【図12】1ライン分配設された各センサ回路にゲート
電圧とドレイン電圧とを供給する配線を平行に配して、
ゲート電圧を配線の両側から供給するようにしたときの
電気的結線図である。
【図13】図12に示す1ライン分配設された各センサ
回路における位置に応じた配線抵抗の大きさを示す特性
図である。
【図14】1ライン分配設された各センサ回路にゲート
電圧とドレイン電圧とを供給する配線を平行に配して、
ゲート電圧を配線の一側から供給するようにしたときの
電気的結線図である。
【図15】図14に示す1ライン分配設された各センサ
回路における位置に応じた配線抵抗の大きさを示す特性
図である。
【図16】図12に示す1ライン分配設された各センサ
回路における配線抵抗の影響によって出力特性が変動し
た状態を示す特性図である。
【図17】1ライン分配設された各光センサ回路におけ
る対数特性変換用のトランジスタとフォトダイオードの
部分を抜き出して並列接続したときの等価回路図であ
る。
【図18】光センサ回路の初期化時にドレイン電圧VD
を定常のハイレベルHからローレベルLに切り換えたと
きのスイッチングの立下りおよび立上り時におけるゲー
ト電圧VGの変動状態を示す各部信号のタイムチートで
ある。
【図19】光センサ回路の初期化時にゲート電圧VGが
立下り時に一時的に規定値よりも低い値に設定され、立
上り時に一時的に規定値よりも高い値に設定されたとき
の各部信号のタイムチャートである。
【図20】光センサ回路における対数特性変換用トラン
ジスタのドレイン電圧の電源配線とゲート電圧の電源配
線とが直交するように配設した状態を示す電気回路図で
ある。
【図21】各画素における対数特性変換用トランジスタ
のドレイン電圧の電源配線とゲート電圧の電源配線とが
直交するように配設した本発明によるイメージセンサの
一実施例を示すブロック構成図である。
【図22】本発明によるイメージセンサの他の実施例を
示すブロック構成図である。
【図23】本発明によるイメージセンサのさらに他の実
施例を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1 画素列選択回路 2 画素選択回路 3 画信号出力用スイッチ群 4 ゲート電圧用電源 5 電圧切換回路 6 ドレイン電圧用電源 Q1 対数特性変換用トランジスタ PD フォトダイオード 1d ドレイン電圧の電源配線 1g ゲート電圧の電源配線 M−1g ゲート電圧の主配線 S−1g ゲート電圧の副配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笛木 信宏 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 古川 誠 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4M118 AA02 AB01 BA14 CA02 FA06 FA33 FA50

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影時の入射光量に応じて光電変換素子
    に流れるセンサ電流をトランジスタのサブスレッショル
    ド領域の特性を利用した弱反転状態で対数特性をもって
    電圧信号に変換して、その変換された電圧信号に応じた
    センサ信号を出力するとともに、撮影に先がけて前記ト
    ランジスタのドレイン電圧を定常値よりも低い値に切り
    換えて、光電変換素子の寄生容量に蓄積された電荷を排
    出して初期化するようにした光センサ回路を画素単位に
    用いたイメージセンサにおいて、前記トランジスタにお
    けるドレイン電源の配線とゲート電源の配線とが直交す
    るように配設したことを特徴とするイメージセンサ。
  2. 【請求項2】 ゲート電源の配線をアルミニウムなどに
    よる低抵抗の金属配線としたことを特徴とする請求項1
    の記載によるイメージセンサ。
  3. 【請求項3】 ゲート電源の配線が互いに接続された主
    配線と副配線とからなり、その主配線がドレイン電源の
    配線と直交し、その副配線がドレイン電源の配線と平行
    になるように配設したことを特徴とする請求項1の記載
    によるイメージセンサ。
  4. 【請求項4】 ゲート電源の配線が互いに接続された主
    配線と副配線とからなり、その副配線がドレイン電源の
    配線と直交し、その主配線がドレイン電源の配線と平行
    になるように配設したことを特徴とする請求項1の記載
    によるイメージセンサ。
  5. 【請求項5】 ゲート電源の主配線をアルミニウムなど
    による低抵抗の金属配線としたことを特徴とする請求項
    3または請求項4の記載によるイメージセンサ。
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