JP4431858B2 - スラリー供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水と研磨砥粒とpH調整剤とを含むスラリーを外部に供給する供給流路と、外部に供給されたスラリーが戻ってくる戻り流路とを含むスラリー供給装置に関し、とくに当該装置に含まれるタンクに関するものである。
半導体製造プロセスとして、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)と呼ばれる工程、およびBG(Back Grinding)と呼ばれる工程がある。前者は、たとえば多層配線構造を有する半導体デバイスの製造工程において、酸化シリコン(SiO2)からなる層間絶縁膜などを研磨して平坦化するためのもので、ウェーハ表面の凹凸を高精度に削り取り、ウェーハを平坦化する工程である。後者は、薄膜化および平坦化が必要なICカード用チップや二次元実装用チップ等の製造のために、ウェーハ表面に半導体集積回路を形成した後、ウェーハ裏面を研磨してウェーハの薄片化と、裏面に残存する損傷部の除去を行う工程である。
これらの工程においては、砥粒として一般的にはコロイダルシリカが使用されている。通常、コロイダルシリカは、粒径が数十nmのシリカ粒子を純水に懸濁させたスラリー状態で使用され、安定的に分散させるための水素イオン濃度(pH)の調整や研磨速度の増大という目的のために、KOH、NaOHあるいはNH4OHが添加され、pH調整がされている。
CMP用のスラリーとしては、STI(Shallow Trench Isolation)用、層間絶縁膜用、メタル配線用、ポリシリコン用、銅(Cu)配線用等、加工対象ごとに用意され、プロセスコンディションに基づいて砥粒、濃度、添加剤の種類が選択されたものが使われる。また、BG用スラリーとしても、一連の粗研削工程、仕上げ研磨工程、ポリッシング工程の工程毎に砥粒、濃度、添加剤の種類が選択されたものが使われ、その後、洗浄されることによって、ウェーハの30μm以下の薄片化および0.1μm以下のダメージ深さを実現することが可能となる。
半導体製造装置にスラリーを供給する従来のスラリー調整供給装置は、タンクを有し、タンクには、スラリー原液、添加剤、純水、ならびに半導体製造装置に供給された後に戻されたスラリーおよび/または半導体製造装置を介しないで直接タンクに戻されたスラリーが供給されるものがある。タンクに供給されたスラリー等は、タンク外部に設けたモータに連結した回転軸に取り付けられた羽根を用いて攪拌されて、均一に混合し、所望の特性のスラリーとなる(たとえば、特許文献1参照)。
従来のスラリー調整供給装置では、半導体製造装置に供給された後にタンクに戻るスラリーおよび/または半導体製造装置を介しないで直接タンクに戻るスラリーの流路である戻り流路をタンク側壁に接続して、スラリーをタンクに戻す。さらに、タンクから半導体製造装置にスラリーを供給するための供給流路もタンク側壁に接続されていることがあった。
特開平10-261603号公報
このように構成すると、供給流路や戻り流路がタンク側壁に接続しているため、攪拌用羽根の回転のみによっては、タンク内に貯蔵されたスラリー全体の攪拌を行うことができず、タンクのコーナー部分および底部に砥粒の澱みが形成されてしまい、均一なスラリーが得られないという問題があった。タンク自体の形状が四角柱である場合は、さらに砥粒の澱みが形成されやすい。
また、攪拌用羽根を常時回転させるためのモータの消費電力が問題となることのみならず、次のような問題もある。外部から上記タンク内の攪拌用羽根を駆動するための回転軸は、タンク上部を貫通しており、貫通部の間隙から、貯蔵されているスラリー中の水分が揮発してスラリーの濃度を変化させ、とくに添加剤として揮発性を有する物質を用いた場合、添加剤が揮発してスラリーのpHを変化させてしまう。
このように、スラリーの濃度やpH等の変動は、上記した砥粒の澱みをさらに助長する。また、揮発性の添加剤による作業環境を配慮してタンク内の排気を行うことも行われているため、上記水分の蒸発および添加剤の揮発がますますさかんになり、蒸発および揮発の影響はいっそう大きなものとなる。
上記の結果、従来のスラリー調整供給装置は、
1)吐出量の変動や脈流が大きくスラリー供給が不安定である、
2)発塵量が多い、すなわち攪拌用モータ軸を経由して流入する発塵量、およびモータ軸自体からの発塵量が多く、タンク内が汚染される、
3)スラリーが凝縮し、凝縮したスラリーにより目詰まりが起こる、
4)攪拌用モータの使用によりコストが高くなり、また消費電力も大きくなる、
という問題があった。
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、タンクのコーナー部分や底部に砥粒の淀みが形成されることがないスラリー供給装置を提供することを目的とする。
また、モータ駆動用電力を低減し、モータ回転軸に起因する発塵量を低減したスラリー供給装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述のタンクのコーナー部分や底部に砥粒のよどみが形成されるという課題を解決するために、水と研磨砥粒とpH調整剤とを含むスラリーを外部に供給する供給流路と、外部に供給されたスラリーが戻ってくる戻り流路とを含むスラリー供給装置において、スラリー供給装置は、スラリーを貯蔵し、底部に供給流路が接続され、上部に少なくとも戻り流路が接続され、上部は閉塞されている円筒型の供給タンクと、戻り流路の先端部に設けられ、供給タンクの内壁に沿ってスラリーを供給タンク内に放出する戻り流路先端部と、供給タンク内の底部近傍かつ供給流路接続部近傍に設けられ、スラリーを攪拌する攪拌機構と、供給タンクの外部に設けられ、供給流路に接続して、スラリー供給装置の外部にスラリーを供給する供給ポンプとを含み、スラリーの渦流を供給タンク内に形成することとしたものである。
この発明によれば、供給タンクが円筒型であるため、供給タンクのコーナー部に砥粒が淀むことがない。また、供給タンクの内壁に沿ってスラリーを供給タンク内に放出する戻り流路先端部と、タンク底部に接続された供給流路からのポンプの吸込みにより、スラリーの渦流が供給タンク内に形成されるため、さらに砥粒が淀むことがない。
スラリーを攪拌する攪拌機構が、供給タンク内の底部近傍かつ供給流路接続部近傍に設けられているため、供給タンクの底部に、砥粒が淀むことがない。
このスラリー供給装置において、供給タンクの底部は、底部に設けられた供給流路との接続部に向かって傾斜している形状、たとえばおわん形状、または下向き円錐形状であることが好ましい。これにより、確実に底部の淀みを防止することができる。
本発明は、上述のモータ駆動用電力を低減する等の目的のために、このスラリー供給装置において、攪拌機構は供給タンク内に固定されており、かつ固定された複数の羽根を有することとしたものである。これによれば、回転モータを用いることがないため、モータ駆動用電力を低減することができる。またモータ回転軸が不要となるため、モータ回転軸に起因する発塵量を低減することができる。
なお、攪拌機構は棒を含み、複数の羽根は棒の一端に取り付けられており、棒の他端は、タンク上部に固定されていることが好ましい。羽根が、固定された棒に取り付けられているため、回転軸に起因する、供給されるスラリー内への泡の巻き込みが防止できる。
また、スラリー供給装置は、供給流路に設けられた熱交換器を含み、熱交換器は、外部に供給されるスラリーとの間で熱交換を行ってスラリーの温度を制御することができる。
ところで、スラリー供給装置は、二次タンクである供給タンクに直列に接続されて、二次タンクにスラリーを供給する一次タンクと、一次タンク上部に接続され、一次タンクにスラリー原液を補給する第一の補給流路と、一次タンク上部に接続され、一次タンクから供給されたスラリーを一次タンクに戻す戻り流路と、一次タンク底部と二次タンク上部とを接続して、一次タンクから二次タンクへスラリーを補給するとともに、一次タンクの戻り流路に接続されている第二の補給流路とを含むように構成してもよい。これによれば、スラリーの供給を2段階で行うため、より安定的にスラリーを供給できる。
このスラリー供給装置において、一次および二次タンク上部に各々設けられた、pH調整剤を補給するpH調整剤補給流路および純水を補給する純水補給流路を含むことができる。この場合、スラリーの濃度調整、pH調整を2段階で行うため、スラリーの濃度およびpHが、より安定する。
このように本発明によれば、供給タンクは円筒型で、底部に供給流路が接続され、上部に少なくとも戻り流路が接続され、上部は閉塞されており、戻り流路先端部は、供給タンクの内壁に沿ってスラリーを供給タンク内に放出し、供給タンク内の底部近傍かつ供給流路接続部近傍に設けられた攪拌機構がスラリーを攪拌し、供給タンクの外部に設けられ供給流路に接続した供給ポンプが、スラリー供給装置の外部にスラリーを供給するため、スラリーの渦流が供給タンク内に形成され、供給タンクのコーナー部分や底部に砥粒のよどみが形成されることがないスラリー供給装置を提供することができる。
また、攪拌機構は供給タンク内に固定されており、かつ固定された複数の羽根を有するため、モータ駆動用電力を低減し、モータ回転軸に起因する発塵量を低減したスラリー供給装置を提供できる。
次に添付図面を参照して本発明によるスラリー供給装置の実施例を詳細に説明する。本実施例のスラリー供給装置は、水と研磨砥粒とpH調整剤とを含むスラリーを外部に供給する供給流路と、外部に供給されたスラリーが戻ってくる戻り流路とを含むスラリー供給装置である。
このスラリー供給装置は、一次バッファタンクと、一次バッファタンクに直列に接続されて一次バッファタンクからスラリーを供給される二次バッファタンクを含む。各タンクは、本発明に従って構成されており、固定された攪拌機構を有する。二次バッファタンクは外部に、本実施例では半導体製造装置にスラリーを供給する供給タンクである。
図1にスラリー供給装置10全体のブロック図を示す。スラリー供給装置10は、スラリー原液を純水で希釈し、決められた水素イオン濃度(pH)を維持しつつ攪拌して、さらに温度調整を行った後、半導体製造装置に供給するものである。スラリー(シリカ)液は、スラリー定圧供給タンク12に貯蔵されている。純水は、外部から弁(本実施例では手動弁)14a、供給管14b、操作弁(電磁弁等)14cを介して、純水定圧供給タンク14に貯蔵される。pH調整に用いられるpH調整剤、本実施例では水酸化アンモニウム(NH4OH)はアンモニア水供給タンク16に貯蔵されている。スラリー定圧供給タンク12および純水定圧供給タンク14の容量はたとえば20リットルであり、アンモニア水供給タンク16の容量はたとえば10リットルである。
これらのタンク12、14、16には、タンク12、14、16内を一定圧力にするために、配管18により窒素(N2)が供給される。これにより、スラリー、純水、調整剤を一定圧力でタンク12、14、16からバッファタンク20、22に供給できる。配管18には弁(本実施例では手動弁)18a、圧力計18b、三方弁18c、18d、18eを設けてある。三方弁18c、18d、18eによりタンク12、14、16への窒素の供給が制御される。
これらのタンク12、14、16、20、22には、各タンクの液面の高さをモニターして液面の高さを制御するために、タンク12、14、16、20、22の上部に上限検出用液面計24が、下部には下限検出用液面計26がそれぞれ設けられている。バッファタンク20、22には、さらに、タンク20、22内のpHをモニターして、タンク20、22内のpHをそれぞれ制御するためのpH計28が設けてある。pH計28の取付位置は、バッファタンク20、22下部の供給管20a、22aの接続部の近くである。タンク12、14、16には、排気口30を設けてある。一方、タンク20、22は密閉構造を採用しているため、排気口は設けていない。なお、スラリー定圧供給タンク12には、攪拌機構32、たとえば回転モータを設けてある。
スラリー液は、操作弁(電磁弁等)12aおよび配管12bを介してスラリー定圧供給タンク12から一次バッファタンク20の上部に供給される。純水は、配管14dおよび操作弁14e、14fを介して、一次バッファタンク20、二次バッファタンク22の上部に純水定圧供給タンク14から供給される。純水は、配管14dおよび操作弁14gを介して、ハンドシャワー34にも供給される。ハンドシャワー34は、純水で各種の装置を洗浄するために用いられる。アンモニア水は、配管16aおよび操作弁(電磁弁等)16b、16cを介して、一次バッファタンク20、二次バッファタンク22の上部にアンモニア水定圧供給タンク16から供給される。
スラリー液とアンモニア水と純水を供給される一次バッファタンク20は、これらを攪拌して混合し、スラリーの濃度とpHを一次調整して、一次調整後のスラリー液を二次バッファタンク22に供給する。一次バッファタンク20内のスラリーの濃度とpHは、操作弁12a、14e、16bを制御して一次バッファタンク20へのスラリー液とアンモニア水と純水の供給量を調整することにより、調整される。pHは、タンク20下部に取り付けられたpH計28によりモニターされ、タンク20内のpHの制御に使用する。攪拌方法の詳細は後述する。
一次バッファタンク20の底部の中央には、一次バッファタンク20から二次バッファタンク22へスラリーを補給する配管20aが接続されている。配管20aには、ポンプ36が設けてある。ポンプ36の下流において、配管20aは、二次バッファタンク22に向かう配管20cと、一次バッファタンク20に戻る配管20bとに分岐する。二次バッファタンク22へのスラリーの供給量は、操作弁20eにより制御される。配管20cは、二次バッファタンク22の上部に接続される。戻り配管20bは一次バッファタンク20の上部に接続される。戻り配管20bの先端部は、一次バッファタンク20の内壁に沿ってスラリーを一次バッファタンク20内に放出して、これによってスラリーの渦流を一次バッファタンク20内に形成し、タンク20内の液を攪拌する。攪拌はまた、タンク20内の固定羽根によっても行われる。攪拌方法の詳細については後述する。なお、配管20aは、ポンプ36の前において分岐し、分岐先に、一次バッファタンク20内の液を排出するための操作弁38を設けてある。操作弁38は、一次バッファタンク20内の液面の高さを調整する等のために使用する。
スラリー液を一次バッファタンク20から供給され、アンモニア水と純水をアンモニア水供給タンク16と純水定圧供給タンク14から供給される二次バッファタンク22は、供給されたスラリー液とアンモニア水と純水を攪拌して混合し、スラリーの濃度とpHを二次調整して、二次調整後のスラリー液を外部の半導体製造装置に供給する。二次バッファタンク22内のスラリーの濃度とpHは、操作弁20e、14f、16cを制御して二次バッファタンク22へのスラリー液とアンモニア水と純水の供給量を調整することにより、調整される。pHは、タンク22下部に取り付けられたpH計28によりモニターされ、タンク22内のpHの制御に使用する。攪拌方法の詳細は後述する。
二次バッファタンク22の底部の中央には、二次バッファタンク22から半導体製造装置へスラリーを補給する配管22aが接続されている。配管22aには、ポンプ36が設けてある。ポンプ36の下流の配管22bには熱交換器(HE)39を設ける。熱交換器39は、半導体製造装置に供給されるスラリーとの間で熱交換を行ってスラリーの温度を制御する。
熱交換器39には、外部の冷却装置(チラー)から弁38a、配管38bを通して冷媒が供給されて、熱交換器39はスラリーの温度を所定の温度に設定する。熱交換器39においてスラリーを冷却した冷媒は、配管38c、弁38dを通して外部の冷却装置に戻る。熱交換器39には、熱交換器39内に溜まった水を排出するための操作弁38eを設ける。
熱交換器39において温度調節されたスラリーが流れる配管22bは、半導体製造装置に向かう配管22cと、二次バッファタンク22に戻る配管22dとに分岐する。半導体製造装置へのスラリーの供給量は、操作弁22eにより制御される。二次バッファタンク22に戻るスラリーの量は、操作弁22gにより制御される。配管22cは、本実施例では、3系統の配管40a、40b、40cに分岐する。配管40a、40b、40cには、ニードル弁等の可変操作弁42a、42b、42cを設け、各配管40a、40b、40cごとにスラリーの流量を調整する。
各配管40a、40b、40cにより、半導体製造装置に送られたスラリーは、それぞれ戻り配管44a、44b、44cにより、二次バッファタンク22に戻される。戻り配管44a、44b、44cは、一系統に合流した後、配管22dと合流して、戻り配管22fとなって、二次バッファタンク22に戻る。
戻り配管22fは二次バッファタンク22の上部に接続される。戻り配管22fの先端部は、二次バッファタンク22の内壁に沿ってスラリーを二次バッファタンク22内に放出して、これによってスラリーの渦流を二次バッファタンク22内に形成し、タンク22内の液を攪拌する。攪拌はまた、タンク22内の固定羽根によっても行われる。攪拌については後述する。なお、配管22aは、ポンプ36の前において分岐し、分岐先に、二次バッファタンク22内の液を排出するための操作弁38を設けてある。操作弁38は、二次バッファタンク22内の液面の高さを調整する等のために使用する。
次に、一次および二次バッファタンク20、22の構造および攪拌方法について図2の概念図により詳細に説明する。一次および二次バッファタンク20、22は、攪拌に関しては同一の構造を有するため、図2により一括して説明する。図2(a)は、一次および二次バッファタンク20、22の平面図であり、図2(b)は側面から見た断面図である。図2(a)の平面図においては、タンク内のスラリーの流れを概念的に示すために、タンクのふたを外した状態で示す。矢印44はスラリーの流れを概念的に示す。図2(b)の断面図においても矢印46、48によりタンク内のスラリーの流れを概念的に示す。
一次および二次バッファタンク20、22は円筒型であり、たとえば20リットル程度のスラリーを貯蔵する。タンク20、22の底部の中央部に配管20a、22aが接続され、上部に戻り配管20b、22fが接続され、タンク20、22の上部は閉塞されている。タンク容器は透明な材料から構成されており、内部のスラリーの状態を確認することができる。一次および二次バッファタンク20、22の底部の形状は、図2(b)に示すように、底部に設けられた配管20a、22aとの接続部に向かって傾斜しているものである。
戻り配管20b、22fの先端部には戻り先端部50が設けられ、戻り先端部50は、バッファタンク20、22の内壁に沿って配置されており、スラリーをバッファタンク20、22の内壁に沿って放出する。バッファタンク20、22の内壁には突起物が無いようにする。バッファタンク20、22の底部の中央には、配管20a、22aが接続しており、スラリーが、ポンプ36の吸い込みにより、バッファタンク20、22内壁に沿って、矢印44、46のように渦流を起こしながら、矢印48のように底部へ吸い込まれて、タンク20、22から出て行く。
このように、戻り先端部50の内壁に沿った噴出しと、底部の吸い込みにより、スラリーの渦流がバッファタンク20、22内に形成される。この結果、スラリーが攪拌される。すなわちスラリーを供給するバッファタンク20、22内で、回転モータ等の回転型攪拌機を使用しなくとも攪拌効果があり、タンク内の周辺部や底部の淀み52の発生を防ぐ。また、回転モータを使用しないため、消費電力が低減できる。
タンク20、22の底部は、底部に設けられた配管20a、22aとの接続部に向かって傾斜している形状、たとえば円錐形とし、円錐形の中央部に配管20a、22aを接続することが好ましい。なお、タンク中心部に渦が発生し、中心部から空気が吸い込まれるが、この対策として、浮き子、たとえばボールを浮かせることにより、空気の吸込みが防止できる。また、タンク中心部に棒を立てることによっても防止できる。
本実施例では、配管20a、22aとの接続部、すなわちポンプ吸込部近傍での攪拌効果を高めて、タンク20、22の底部でのスラリーの淀みを確実に防止するために、回転モータなどの攪拌機を用いずに、固定された羽根54のみをポンプ吸込部に固定し、攪拌効果を持たせる。羽根54は棒56の下端に、たとえば4枚取り付けられ、棒56の上端は、ふた58の中央に固定する。固定された羽根54によりスラリーがタンク中央部で吸い込まれる直前に攪拌される。本実施例では、モータ回転軸が不要なため、モータ回転軸に起因する発塵量を低減できる。なお棒56は、タンク中心部に渦が発生し空気を吸い込むことを防止する働きもある。
ここで、本実施例と比較するために、比較例として、バッファタンクが角型である場合のバッファタンク内部の攪拌のようすについて図3の概念図により説明する。図3(a)は、角型バッファタンク60の平面図であり、図3(b)は側面から見た断面図である。図3(a)の平面図においては、タンク60内のスラリーの流れを概念的に示すために、タンクのふたを外した状態で示す。矢印62はスラリーの流れを概念的に示す。図3(b)の断面図においても矢印64、66によりタンク60内のスラリーの流れを概念的に示す。
タンク60は角型であり、外部への供給配管68がタンクの下部側面に接続され、上部側面に外部からの戻り配管70が接続される。供給配管68にはポンプ36が設けられている。タンク60の底部の形状は、平面である。タンク60内には、回転モータなどの攪拌機構72があり、回転モータ72の先端に回転羽根74がある。攪拌は回転モータ72による。
このバッファタンク60では、バッファタンク60の各コーナーで、図3(a)に示すように、淀み76が発生してしまう。すなわち、攪拌機構72の羽根74の回転と、戻りスラリーにより、バッファタンク60内壁と各コーナーにスラリーが、乱れたサイクルで循環する。
また、角型バッファタンク72の場合、壁面の供給配管68を経由してポンプ吸込みが行われ、また壁面の戻り配管70によるバイパス流量の戻りがあるため、タンク内の流れが乱れてしまい、バッファタンク60内部の攪拌が均一にならない。また、矢印66が示すように、羽根74による上向きの流れも生じる。その結果、タンク底部に淀み78が生じる。
一方、図2の実施例では、タンク内の周辺部や底部に淀みの発生が無く、また、回転モータを使用しないため、消費電力が低減できる。
ところで、本実施例のタンク20、22内のスラリーの乾燥に関しては、タンク20、22はふたをした構造であり、従来のように常時タンク内を排気するものではないこと、およびスラリー定圧供給タンク12、純水定圧供給タンク14、アンモニア水供給タンク16からスラリー等が窒素加圧状態で移送されてくることにより、タンク20、22内での乾燥が防止される。また、スラリーがタンク20、22の壁面に付着することも防止できる。
なお、図2の実施例では、攪拌機構として固定羽根を用いることとしたが、攪拌機構として回転モータを用いることもできる。この場合、消費電力の低減や、モータ軸とふたとの間の隙間からの発塵の防止は達成できないが、コーナー部や底部における淀みの発生防止という本発明の他の目的は達成できる。
図1は、スラリー供給装置全体のブロック図を示す。 図2(a)は、一次および二次バッファタンクの平面図であり、図2(b)は側面から見た断面図である。 図3(a)は、比較例のバッファタンクの平面図であり、図3(b)は側面から見た断面図である。
符号の説明
10 スラリー供給装置
12 スラリー定圧供給タンク
14 純水定圧供給タンク
16 アンモニア水供給タンク
20 一次バッファタンク
20a、20b、20c 配管
22 二次バッファタンク
22a、22b、22c、22d、22f 配管
39 熱交換器
54 羽根
56 棒
58 ふた

Claims (7)

  1. 水と研磨砥粒とpH調整剤とを含むスラリーを外部に供給する供給流路と、外部に供給されたスラリーが戻ってくる戻り流路とを含むスラリー供給装置において、該装置は、
    スラリーを貯蔵し、底部に前記供給流路が接続され、上部に少なくとも前記戻り流路が接続され、該上部は閉塞されている円筒型の供給タンクと、
    前記戻り流路の先端部に設けられ、前記供給タンクの内壁に沿ってスラリーを該供給タンク内に放出する戻り流路先端部と、
    該供給タンク内の底部近傍かつ前記供給流路接続部近傍に設けられ、スラリーを攪拌する攪拌機構と、
    前記供給タンクの外部に設けられ、前記供給流路に接続して、スラリー供給装置の外部にスラリーを供給する供給ポンプとを含み、スラリーの渦流を前記供給タンク内に形成することを特徴とするスラリー供給装置。
  2. 請求項1に記載のスラリー供給装置において、前記供給タンクの底部は、該底部に設けられた前記供給流路との接続部に向かって傾斜している形状であることを特徴とするスラリー供給装置。
  3. 請求項1または2に記載のスラリー供給装置において、前記攪拌機構は前記供給タンク内に固定されており、かつ固定された複数の羽根を有することを特徴とするスラリー供給装置。
  4. 請求項3に記載のスラリー供給装置において、前記攪拌機構は棒を含み、前記複数の羽根は該棒の一端に取り付けられており、該棒の他端は、タンク上部に固定されていることを特徴とするスラリー供給装置。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載のスラリー供給装置において、該装置は、前記供給流路に設けられた熱交換器を含み、該熱交換器は、外部に供給されるスラリーとの間で熱交換を行ってスラリーの温度を制御することを特徴とするスラリー供給装置。
  6. 請求項1から5までのいずれかに記載のスラリー供給装置において、該装置は、
    二次タンクである前記供給タンクに直列に接続されて、該二次タンクにスラリーを供給する一次タンクと、
    該一次タンク上部に接続され、該一次タンクにスラリー原液を補給する第一の補給流路と、
    該一次タンク上部に接続され、該一次タンクから供給されたスラリーを該一次タンクに戻す戻り流路と、
    該一次タンク底部と前記二次タンク上部とを接続して、該一次タンクから該二次タンクへスラリーを補給するとともに、該一次タンクの戻り流路に接続されている第二の補給流路とを含むことを特徴とするスラリー供給装置。
  7. 請求項6に記載のスラリー供給装置において、該装置は、前記一次および二次タンク上部に各々設けられた、pH調整剤を補給するpH調整剤補給流路および純水を補給する純水補給流路を含むことを特徴とするスラリー供給装置。
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