JP4429838B2 - 金属リングの検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用無段変速機のベルト等に使用される無端状の金属リングの検査装置に関する。
無段変速機用のベルトは、所定形状に形成された多数のエレメントと、これらエレメントを環状に結束するリング部材とで構成される。そして、リング部材は、一般に、無端状の薄肉の金属リングを複数積層して形成される積層リングで構成されている。ここで、金属リングには、製造工程、搬送工程、積層工程等に際し、その側縁に打痕等の傷部を生ずることがある。
そこで、従来、金属リングの側縁を照明手段により照明した状態で撮像手段(カメラ)により撮像し、その画像から金属リングの側縁の傷部を検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このもので照明手段は、金属リングの軸方向に対しその周方向に傾いた方向から金属リングの側縁にスポット光を照射するように構成されている。
ところで、金属リングの側縁は、一般的に、断面アール形状に面取りされている。そのため、上記の如く金属リングの周方向に傾いた方向からスポット光を照射した場合、金属リングの側縁の厚さ方向中央部以外の部分に入射された光は金属リングの径方向に反射されてしまい、撮像手段には反射光が入光されなくなる。その結果、撮像手段の画像処理の際に検査対象部(2値化で明部になる部分)となる照明手段による金属リングの側縁の照明範囲(有効照明範囲)は、その厚さ方向中央部の限られた範囲になり、金属リングの側縁の厚さ方向中央部以外の部分に存在する傷部は検出できなくなる。
ここで、有効照明範囲を広げるため、金属リングの側縁に広範囲な方向から光を照射することも考えられる。然し、これでは、傷部からの反射光が傷部以外の側縁部分からの反射光と同様に撮像手段に入光されて、撮像手段の画像に高輝度部として現われる金属リングの像に傷部の像が埋没することがあり、傷部の検出漏れを生ずる。
特開2004−77425号公報(0012,0016、図3〜5)
本発明は、以上の点に鑑み、金属リングの側縁における傷部の検出が可能な範囲を可及的に広げて、金属リングの検査の信頼性を向上し得るようにした金属リングの検査装置を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、側縁が断面アール形状に面取りされた無端状の金属リングを検査する装置であって、金属リングの側縁を撮像する撮像手段と、金属リングの側縁の撮像手段による撮像箇所を照明する照明手段と、撮像手段の画像を処理して金属リングの側縁の状態を検査する画像処理装置とを備えるものにおいて、撮像手段と照明手段とが夫々複数設けられ、これら照明手段は、各撮像手段の画像処理の際に検査対象部となる各照明手段による金属リングの側縁の照明範囲を有効照明範囲として、金属リングの側縁の厚さ方向中央寄りの部分を有効照明範囲とする中央部照明手段と、側部照明手段とを含み、側部照明手段として、中央部照明手段の有効照明範囲に比し金属リングの側縁の厚さ方向一方にずれた有効照明範囲を持つ第1の側部照明手段と、中央部照明手段の有効照明範囲に比し金属リングの側縁の厚さ方向他方にずれた有効照明範囲を持つ第2の側部照明手段との少なくとも2つの照明手段が設けられ、第1と第2の各側部照明手段は、金属リングの側縁に対し金属リングの軸方向に対向するように配置される、光拡散フィルタを装着したリング状光照射ヘッドと、金属リングの軸方向に対し金属リングの側縁の有効照明範囲をずらすべき厚さ方向片側に傾斜した方向から金属リングの側縁にスポット光を照射するスポット光照射ヘッドとを備え、第1と第2の各側部照明手段に対応する各撮像手段は、当該撮像手段の光軸がリング状光照射ヘッドの内周空間を通り、且つ、金属リングの軸方向に対し金属リングの側縁の有効照明範囲をずらすべき厚さ方向片側に傾斜するように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、金属リングの側縁の側部(側縁の厚さ方向中央部から厚さ方向側方にずれた部分)に存在する傷部は、側部照明手段に対応する撮像手段の画像に基づいて検出される。ここで、側部照明手段に対応する撮像手段の画像では、金属リングの側縁の厚さ方向中央寄りの部分に存在する傷部が高輝度部として現われる金属リングの像に埋没し、傷部の検出漏れを生ずる可能性がある。然し、リングの側縁の厚さ方向中央寄りの部分に存在する傷部は、中央部照明手段に対応する撮像手段の画像に基づいて検出される。従って、金属リングの側縁の厚さ方向中央部と側部との何れに傷部が存在してもこれを検出でき、傷部を検出可能な範囲が広くなる。
また、中央部照明手段は、金属リングの側縁に対し金属リングの軸方向に対向するように配置される、光拡散フィルタを装着したリング状光照射ヘッドを備えるものとし、中央部照明手段に対応する撮像手段を、当該撮像手段の光軸がリング状光照射ヘッドの内周空間を通り、且つ、金属リングの軸方向に略平行になるように配置することが望ましい。これによれば、撮像手段による金属リングの側縁の撮像箇所に、その周囲全方向から光が照射され、有効照明範囲内に傷部以外の部分で陰が生ずることを防止できる。
尚、有効照明範囲の金属リングの厚さ方向の幅は、金属リングの側縁とリング状光照射ヘッドとの軸方向距離を長くすると狭くなり、軸方向距離を短くすると広くなる。金属リングの側縁の傷検出の確実性を向上させるには、中央部照明手段として、金属リングの側縁との間の軸方向距離を比較的長くしたリング状光照射ヘッドで構成される有効照明範囲が比較的狭い照明手段と、金属リングの側縁との間の軸方向距離を比較的短くしたリング状光照射ヘッドで構成される有効照明範囲が比較的広い照明手段とを設けることが望ましい。ここで、金属リングの側縁との間の軸方向距離を比較的長くしたリング状光照射ヘッドを備える照明手段では、金属リングの側縁の厚さ方向中心部の照度が不足し勝ちになる。この場合、リング状光照射ヘッドよりも金属リングの側縁から軸方向に離れた位置にリング状光照射ヘッドと同心の第2のリング状光照射ヘッドを配置し、第2のリング状光照射ヘッドからの光で金属リングの側縁の厚さ方向中心部の照度不足を解消し得るようにすることが望ましい。
また、本発明では、上記の如く、側部照明手段として、前記中央部照明手段の有効照明範囲に比し金属リングの側縁の厚さ方向一方にずれた有効照明範囲を持つ第1の側部照明手段と、中央部照明手段の有効照明範囲に比し金属リングの側縁の厚さ方向他方にずれた有効照明範囲を持つ第2の側部照明手段との少なくとも2つの照明手段が設けられ、第1と第2の各側部照明手段は、金属リングの側縁に対し金属リングの軸方向に対向するように配置される、光拡散フィルタを装着したリング状の光照射ヘッドと、金属リングの軸方向に対し金属リングの側縁の有効照明範囲をずらすべき厚さ方向片側に傾斜した方向から金属リングの側縁にスポット光を照射するスポット光照射ヘッドとを備えるものとし、第1と第2の各側部照明手段に対応する各撮像手段を、当該撮像手段の光軸がリング状の光照射ヘッドの内周空間を通り、且つ、金属リングの軸方向に対し金属リングの側縁の有効照明範囲をずらすべき厚さ方向片側に傾斜するように配置している。これによれば、金属リングの径方向片側に傾斜した方向からのスポット光の照射と、撮像手段の光軸の金属リングの径方向片側への傾斜とで、金属リングの側縁の側部の有効照明範囲を広く確保できるようになる。更に、金属リングの側縁の有効照射範囲がずれる方向とは反対側の半部において厚さ方向中央寄りの部分に入射されるリング状の光照射ヘッドからの光の反射光が撮像手段に入光され、この部分も有効照射範囲に入る。従って、第1と第2の各側部照明手段に対応する撮像手段の画像に基づいて金属リングの側縁の厚さ方向中央部寄りに存在する傷部も検出可能になる。
図1を参照して、1は回転テーブルであり、この回転テーブル1上に、図3に示す如く無端状の金属リングWを複数(図示例では12個)積層して成る積層リングW´をセット自在としている。尚、各金属リングWは夫々隣り合う金属リングWと僅かな隙間を存して積層されている。また、各金属リングWの側縁は断面アール形状に面取りされている。回転テーブル1の上方の図中A,B,C,Dで示す各位置には、図2(a)〜(d)に示す撮像手段2と照明手段3とから成る各撮像ユニットが配置されている。また、各撮像ユニットの撮像手段2で撮像された画像の処理を行う画像処理装置4と、回転テーブル1の回転を制御する回転テーブル制御装置5とが設けられており、これら回転テーブル1と撮像ユニットと画像処理装置4と回転テーブル制御装置5とで金属リング(積層リング)の検査装置が構成される。
回転テーブル1には、図示しないが、積層リングW´の内周面に当接して積層リングW´を円環状に保持する保持具が設けられている。また、回転テーブル1の側方には、積層リングW´に向けて進退するマーカ6aを有するマーキング装置6が設けられている。回転テーブル制御装置5は、マーキング装置6用の制御部を具備しており、積層リングW´の傷部等が検出された場合に、回転テーブル1の回転で傷部等が存在する積層リングW´の部分がマーキング装置6に正対したところでマーキング装置6を作動させ、傷部等が存在する部分にマーキングを施す。
図1のAの位置に配置される撮像ユニットを構成する#1の撮像手段2と#1の照明手段3は図2(a)に示す通りである。この照明手段3は、積層リングW´の側縁に対し積層リングW´の軸方向(上下方向)に対向するように配置された第1のリング状光照射ヘッド31と、第1のリング状光照射ヘッド31よりも積層リングW´からその軸方向に離れた位置に第1のリング状光照射ヘッド31と同心に配置された第2のリング状光照射ヘッド32とを備えている。各リング状光照射ヘッド31,32は図示省略した光源に光ファイバを介して接続されており、光源からの光が各リング状光照射ヘッド31,32を介して積層リングW´の側縁に照射される。第1のリング状光照射ヘッド31には光拡散フィルタ31aが装着されている。#1の撮像手段2は、その光軸が第1と第2の両リング状光照射ヘッド31,32の内周空間を通り、且つ、積層リングW´の軸方向に平行になるように配置されている。また、積層リングW´の側縁と第1のリング状光照射ヘッド31との間の軸方向距離は比較的長く、例えば、35mmに設定され、積層リングW´の側縁と第のリング状光照射ヘッド3との間の軸方向距離は90mmに設定されている。また、各リング状光照射ヘッド31,32の寸法は内径φ31mm、外径φ60mmである。
#1の照明手段3で積層リングW´の側縁を照明すると、第1のリング状光照射ヘッド31から光拡散フィルタ31aを介して照射される光が各金属リングWの側縁の#1の撮像手段2による撮像箇所にその周囲全方向から入射される。そして、#1の撮像手段2の画像に高輝度部(2値化で検査対象部たる明部になる部分)として現われる金属リングWの側縁の照明範囲(有効照明範囲)は、金属リングWの側縁の厚さ方向中央寄りの図4(a)にH1で示す範囲になる。具体的には、金属リングWの厚さが185μmである場合、その厚さ方向中心を中心とする95μmの範囲が有効照明範囲H1になる。尚、金属リングWの側縁と第1のリング状光照射ヘッド31との間の距離を長く取る関係で、第1のリング状光照射ヘッド31だけでは金属リングWの側縁の厚さ方向中心部の照度が不足し勝ちになる。そこで、第2のリング状光照射ヘッド32を設け、第2のリング状光照射ヘッド32からの光で金属リングWの側縁の厚さ方向中心部の照度不足を解消し、#1の撮像手段2の画像に金属リングWの側縁の厚さ方向中心部も高輝度部として現われるようにしている。
図1のBの位置に配置される撮像ユニットを構成する#2の撮像手段2と#2の照明手段3は図2(b)に示す通りである。この照明手段3は、積層リングW´の側縁に対し積層リングW´の軸方向(上下方向)に対向するように配置される、光拡散フィルタ33aを装着したリング状光照射ヘッド33を備えており、#2の撮像手段2を、その光軸がリング状光照射ヘッド33の内周空間を通り、且つ、積層リングW´の軸方向に平行になるように配置している。このリング状光照射ヘッド33も光ファイバを介して光源に接続されており、その寸法は上記リング状光照射ヘッド31,32と同一である。また、#2の照明手段3のリング状光照射ヘッド33と積層リングW´の側縁との間の軸方向距離は比較的短く、例えば17mmに設定されている。
このように#2の照明手段3のリング状光照射ヘッド33を積層リングW´に近づけているため、金属リングWの側縁に対するリング状光照射ヘッド33からの光の入射方向は#1の照明手段3よりも金属リングWの径方向に大きな角度で傾くようになる。その結果、金属リングWの側縁の或る程度角度の付いた部分で反射された光も#2の撮像手段2に入光する。従って、#2の照明手段3による金属リングWの側縁の有効照明範囲は、#1の照明手段3による有効照明範囲H1よりも厚さ方向側方に広がった図4(b)にH2で示す範囲になる。具体的には、金属リングWの厚さが185μmである場合、その厚さ方向中心を中心とする120μmの範囲が有効照明範囲H2になる。
図1のCの位置に配置される撮像ユニットを構成する#3の撮像手段2と#3の照明手段3は図2(c)に示す通りである。この照明手段3は、積層リングW´の側縁に対し積層リングW´の軸方向(上下方向)に対向するように配置される、光拡散フィルタ34aを装着したリング状光照射ヘッド34と、積層リングW´の軸方向に対し積層リングW´の径方向内方(金属リングWの側縁の厚さ方向内側)に傾斜した方向から積層リングW´の側縁にスポット光を照射するスポット光照射ヘッド35とを備える。これら各照射ヘッド34,35も光ファイバを介して光源に接続されており、また、リング状光照射ヘッド34の寸法は上記リング状光照射ヘッド31,32,33と同一である。#3の撮像手段2は、その光軸がリング状光照射ヘッド34の内周空間を通り、且つ、積層リングW´の軸方向に対し積層リングW´の径方向内方に傾斜するように配置される。尚、積層リングW´の側縁とリング状光照射ヘッド34との間の距離は30mmに設定され、積層リングW´の軸方向に対するスポット光照射ヘッド35の光軸の傾斜角度αは70°に設定され、積層リングW´の軸方向に対する撮像手段2の光軸の傾斜角度βは13°に設定されている。
金属リングWの側縁に対するスポット光照射ヘッド35からの光の入射方向は#2の照明手段3よりも金属リングWの径方向内方に大きな角度で傾き、且つ、#3の撮像手段2の光軸も金属リングWの径方向内方に傾いているため、金属リングWの側縁の厚さ方向内側(内周側)の比較的傾斜が急な部分で反射された光も#3の撮像手段2に入光する。また、金属リングWの側縁の厚さ方向外側(外周側)の半部でも、側縁の厚さ方向中央寄りの部分に入射されるリング状光照射ヘッド34からの光の反射光が#3の撮像手段2に入光する。従って、#3の照明手段3による金属リングWの側縁の有効照明範囲は、#2の照明手段3による有効照明範囲H2に比し内周側にずれた図4(c)にH3で示す範囲になる。具体的には、金属リングWの厚さが185μmである場合、その厚さ方向中心から内周側に67.5μmの範囲H3aと、外周側に27.5μmの範囲H3bとの計95μmの範囲が有照明範囲H3になる。
図1のDの位置に配置される撮像ユニットを構成する#4の撮像手段2と#4の照明手段3は図2(d)に示す通りである。#4の照明手段3は、#3の照明手段3と同様の光拡散フィルタ34aを装着したリング状光照射ヘッド34と、スポット光照射ヘッド35とを備えているが、このスポット光照射手段35は、積層リングW´の軸方向に対し積層リングW´の径方向外方(金属リングWの側縁の厚さ方向外側)に傾斜した方向から積層リングW´の側縁にスポット光が照射されるように配置されている。また、#4の撮像手段2は、その光軸がリング状光照射ヘッド34の内周空間を通り、且つ、積層リングW´の軸方向に対し積層リングW´の径方向外方に傾斜するように配置される。尚、積層リングW´の側縁とリング状光照射ヘッド34との間の距離、積層リングW´の軸方向に対するスポット光照射ヘッド35の光軸の傾斜角度α及び積層リングW´の軸方向に対する撮像手段2の光軸の傾斜角度βは夫々#3の照明手段3と同一に設定されている。従って、#4の照明手段3による金属リングWの側縁の有効照明範囲は、#2の照明手段3による有効照明範囲H2に比し外周側にずれた図4(d)にH4で示す範囲になる。具体的には、金属リングWの厚さが185μmである場合、その厚さ方向中心から外周側に67.5μmの範囲H4aと、内周側に27.5μmの範囲H4bとの計95μmの範囲が有効照明範囲H4になる。
ここで、本発明の中央部照明手段に相当するのは、#1と#2の照明手段3であり、本発明の側部照明手段に相当するのは、#3と#4の照明手段3である。尚、各撮像ユニットの#1〜#4の撮像手段2は、CMOSカメラ等のデジタルカメラで構成されている。
積層リングW´の検査に際しては、積層リングW´を回転テーブル1に載置した状態で回転テーブル制御装置5により回転テーブル1を所定速度で回転させ、各撮像ユニットの撮像手段2により積層リングW´の側縁を連続的に撮像する。この撮像は、例えば標準周長615mmの金属リングWを複数積層した積層リングW´である場合、積層リングW´の周長の6mmを1画像とし、各画像が1mmのラップ代を持つようにして、全周を123の分割画像とするようにして行う。
各撮像ユニットの撮像手段2による撮像は各撮像ユニットの照明手段3により積層リングW´の側縁を照明した状態で行う。これにより撮像手段2の画像には、積層リングW´を構成する複数の金属リングWに対応する明るい帯状の複数の像が現われる。撮像手段2の画像は順次画像処理装置4に送られ、画像処理装置4に設けられた画像記憶手段に記憶される。
画像処理装置4は、記憶された画像を読み出して2値化する。2値化画像には、図5に示す如く、各金属リングWの側縁の有効照明範囲に対応する各リング像wが明部となって現われ、他の部分は暗部になる。尚、暗部は黒になるが、図面では便宜上、暗部を黒ではなく網掛けで表している。次に、2値化画像に現われた検査対象部たるリング像wに対するラベリング処理を行った後、ラベリングされたリング像wを1個宛順に選択し、選択したリング像wの長手方向(金属リングWの周方向)各部の幅、面積等を計測し、この計測結果に基づいて傷部の有無を検出する処理を行う。
図6(a)は、#1の撮像手段2の2値化画像に現われたリング像wの一部を示している。金属リングWの側縁に、#1の照明手段3の有効照明範囲H1の境界部を跨ぐようにして、図4(a)に仮想線で示すような打痕等の傷部Waが存在する場合、傷部Waに対応する暗部像としての傷像waがリング像wに入り込むようにして現われる。尚、傷部Waは、金属リングWの側縁の内周側に存在するものとする。ここで、リング像wに対する傷像waの入り込み量が小さいと、傷像waの存在を検出できず、傷部Waの検出漏れを生ずる。然し、#1の撮像手段2の2値化画像におけるリング像wへの傷像waの入り込み量が小さくても、#2の撮像手段2の2値化画像では、#2の照明手段3の有効照明範囲が広くリング像wの幅が広くなり、同様に#3の撮像手段2の2値化画像におけるリング像wの幅が内周側に拡幅されることから、図6(b)に示す#2の撮像手段2の2値化画像や図6(c)に示す#3の撮像手段2の2値化画像におけるリング像wへの傷像waへの入り込み量は検出可能な大きさになり、傷部Waの検出漏れを防止できる。
尚、有効照明範囲の境界から内側に或る程度はなれた部分に傷部が存在する場合、この傷部からの反射光が傷部以外の側縁部分からの反射光と同様に撮像手段2に入光されて、撮像手段2の2値化画像に現われるリング像wに傷部の像が明部となって埋没することがあり、傷部の検出漏れを生ずる可能性がある。然し、本実施形態では、#3又は#4の照明手段3の有効照明範囲の内側で傷部の検出漏れを生ずる可能性がある部分に存在する傷部は#1又は#2の撮像手段2の画像から検出可能である。また、#3又は#4の照明手段3の有効照明範囲H3,H4に、有効照明範囲が広がる方向とは逆側で金属リングWの側縁の厚さ方向中心近傍に位置する範囲H3b,H4bが含まれるため、#1又は#2の照明手段3の有効照明範囲の内側で傷部の検出漏れを生ずる可能性がある金属リングWの側縁の厚さ方向中心側の部分に存在する傷部は#3又は#4の撮像手段2の画像から検出可能である。かくして、金属リングWの側縁における傷部の検出が可能な範囲が広がり、金属リングWの検査の信頼性が向上する。
尚、上記実施形態では、金属リングWを複数積層して成る積層リングW´を検査対象としているが、回転テーブル1に積層前の単層の金属リングWをセットすることにより、単層の金属リングWの検査も行うことができる。また、上記実施形態ではリング状光照射ヘッド31〜34及びスポット光照射ヘッド35として、別置きの光源から光ファイバを介して導かれる光を照射するものを用いているが、これら照射ヘッド31〜35として光源を内蔵するものを用いることも可能である。
本発明検査装置の実施形態の撮像手段及び照明手段の配置前の状態を示す斜視図。 (a)#1の撮像手段及び照明手段を示す側面図、(b)#2の撮像手段及び照明手段を示す側面図、(c)#3の撮像手段及び照明手段を示す側面図、(d)#4の撮像手段及び照明手段を示す側面図。 積層リングの一部分の切断斜視図。 (a)#1の照明手段の有効照明範囲を示す説明図、(b)#2の照明手段の有効照明範囲を示す説明図、(c)#3の照明手段の有効照明範囲を示す説明図、(d)#4の照明手段の有効照明範囲を示す説明図。 撮像手段の2値化画像を示す説明図。 (a)#1の撮像手段2の2値化画像に現われたリング像wの一部を示す説明図、(b)#2の撮像手段2の2値化画像に現われたリング像wの一部を示す説明図、(c)#3の撮像手段2の2値化画像に現われたリング像wの一部を示す説明図。
符号の説明
W…金属リング、Wa…傷部、w…撮像手段の2値化画像に現われるリング像、wa…撮像手段の2値化画像に現われる傷部の像、2…撮像手段、3…照明手段、31,33,34…リング状光照射ヘッド、31a,33a,34a…光拡散フィルタ、35…スポット光照射ヘッド、4…画像処理装置。

Claims (2)

  1. 側縁が断面アール形状に面取りされた無端状の金属リングを検査する装置であって、金属リングの側縁を撮像する撮像手段と、金属リングの側縁の撮像手段による撮像箇所を照明する照明手段と、撮像手段の画像を処理して金属リングの側縁の状態を検査する画像処理装置とを備えるものにおいて、
    撮像手段と照明手段とが夫々複数設けられ、これら照明手段は、各撮像手段の画像処理の際に検査対象部となる各照明手段による金属リングの側縁の照明範囲を有効照明範囲として、金属リングの側縁の厚さ方向中央寄りの部分を有効照明範囲とする中央部照明手段と、側部照明手段とを含み、
    側部照明手段として、中央部照明手段の有効照明範囲に比し金属リングの側縁の厚さ方向一方にずれた有効照明範囲を持つ第1の側部照明手段と、中央部照明手段の有効照明範囲に比し金属リングの側縁の厚さ方向他方にずれた有効照明範囲を持つ第2の側部照明手段との少なくとも2つの照明手段が設けられ、第1と第2の各側部照明手段は、金属リングの側縁に対し金属リングの軸方向に対向するように配置される、光拡散フィルタを装着したリング状光照射ヘッドと、金属リングの軸方向に対し金属リングの側縁の有効照明範囲をずらすべき厚さ方向片側に傾斜した方向から金属リングの側縁にスポット光を照射するスポット光照射ヘッドとを備え、第1と第2の各側部照明手段に対応する各撮像手段は、当該撮像手段の光軸がリング状光照射ヘッドの内周空間を通り、且つ、金属リングの軸方向に対し金属リングの側縁の有効照明範囲をずらすべき厚さ方向片側に傾斜するように配置されていることを特徴とする金属リングの検査装置。
  2. 前記中央部照明手段は、金属リングの側縁に対し金属リングの軸方向に対向するように配置される、光拡散フィルタを装着したリング状光照射ヘッドを備え、中央部照明手段に対応する撮像手段は、当該撮像手段の光軸がリング状光照射ヘッドの内周空間を通り、且つ、金属リングの軸方向に略平行になるように配置されることを特徴とする請求項1記載の金属リングの検査装置。
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