JP4429524B2 - 食用乳化油脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は食用に供される乳化油脂組成物に関する。さらに詳しくは乳化安定性が高く、かつ風味の良好な各種の食用乳化油脂油脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
市販されている食用の乳化油脂組成物として、マーガリン、ファットスプレッド、マヨネーズ、コーヒーホワイトナー、ホイップクリーム、アイスクリーム等がある。これらは、互いに溶け合わない油脂と水を、第3成分である乳化剤により乳化させている。乳化油脂組成物は、その製造工程及び製造後の流通・保存中に安定な乳化状態を保つことが求められ、乳化破壊防止のために、乳化剤を必要以上に多量に使用することが行われている。
【0003】
しかし、乳化剤を多量に用いても、乳化物の製造法である予備乳化、均質化、殺菌、再均質化、冷却の工程において、殺菌工程での乳化物の過熱、殺菌装置内での乱流等のため、乳化破壊を生じることがある。また、流通において、移送時の振動や温度管理の不徹底により乳化破壊が発生することがある。
さらに、乳化剤には独特の風味を有するものが多く、例えば、有機酸モノグリセリドやポリグリセリン脂肪酸エステルは苦味を有する。これらの乳化剤を多量に用いると、乳化油脂組成物本来の風味が乳化剤により損なわれるという問題も発生し、乳化剤の添加量の低減も求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、乳化安定性に優れ、風味も良好な食用乳化油脂組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、構成する脂肪酸の5〜50質量%が炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸であり、且つ炭素数12〜14の直鎖飽和脂肪酸量が炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸量の質量等量以下であり、かつ水酸基価が10以下であって、JIS K3304−1956「セッケン試験法」に準拠した滴数計で、80℃の油脂中を落下する水滴の一定容量の滴数を、滴数計からの水滴の落下速度が毎分12±2滴の条件下で計るとき、非遺伝子組み替え種の菜種油と比べて5%以上低い滴数値を示す油脂を用いると、乳化安定性に優れた食用乳化油脂組成物を得られることを見出し、本発明を完成した。本発明の乳化油脂組成物としては、コーヒーホワイトナー、ホイップクリーム、ホイップクリーム、マヨネーズ、乳化ドレッシング、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、アイスクリーム、発酵乳食品が挙げられる。
【0006】
まず、滴数について説明する。本発明で規定した滴数は、JIS K3304−1956「セッケン試験法」に準拠した滴数計(図1)を用いて測定することができる。
なお、上記のJIS K3304−1956「セッケン試験法」は、社団法人日本化学会編「新実験化学講座18:界面とコロイド(87〜91頁、昭和58年、第3版、丸善株式会社)」に記載されている。
滴数の測定方法は、以下の通りである。
サンプル油脂(110)を入れた所定のU字管(109)を80℃の水浴中で垂直に保持し、80℃の蒸留水を満たした滴数計(108)をその先端が油面より約3cm沈んだ位置となるように挿入して垂直に固定する(図2)。油が測定温度(80℃)に達した後、滴数計のピンチコック(105)を開き、滴数計内の蒸留水5mlが、滴数計の上部標線A(100)から下部標線B(101)の間を降下するときの滴数を計測する。このとき滴数計からの水滴の落下速度は毎分12±2滴に調整し、サンプル油脂の温度は80±2℃に制御する。 なお、測定温度が80℃であるのは、測定する油脂の一部が固形脂である場合があるため、全ての油脂が溶解する温度を設定した。
【0007】
本発明の乳化油脂組成物中の油脂は、80℃における上記滴数が、非遺伝子組み替え種の菜種油と比べて5%以上低い滴数値、更に好ましくは10%以上低い滴数値、もっとも好ましくは20%以上低い滴数値である。値が低いほど、乳化が安定化し、乳化剤の量も少なくてすむ。
なお、上記滴数値は乳化剤等の油溶性成分を含まない油脂で測定した値である。
【0008】
また、加水分解を受けた油脂は、トリグリセリドの加水分解によりモノグリセリド、ジグリセリドが発生するが、これらは滴数値に影響するので、それらの因子を排除するために水酸基価を10以下に規定した。
【0009】
本発明の乳化油脂組成物中の油脂は、上記滴数値を達成するために、構成脂肪酸中に炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸を5〜100質量%含むことが好ましい。炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸の比率は高いほうが乳化には好ましいが、50質量%を超えると、乳化油脂組成物の粘度が低下しマヨネーズ等に要求される保形性が減少し、風味も油脂特有のコクが減少してしまうという欠点を生じる。
【0010】
また、本発明の乳化油脂組成物中の油脂は、構成脂肪酸中の炭素数12〜14の直鎖飽和脂肪酸量が多くなると、滴数値が高くなり、乳化特性も劣るようになる。従って、炭素数12〜14の直
鎖飽和脂肪酸量が少なければ少ないほうがよく、炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸量に対して質量等量以下であることが好ましい。
【0011】
本発明に用いる乳化油脂組成物中の油脂は、水酸基価が10以下であって、JIS K3304−1956「セッケン試験法」に準拠した滴数計で、80℃の前記油脂中を落下する水滴の一定容量の滴数を、滴数計からの水滴の落下速度が毎分12±2滴の条件下で計るとき、非遺伝子組み替え種の菜種油と比べて10%以上(好ましくは20%以上)低い滴数値であって、且つ油脂を構成する脂肪酸の5〜100質量%が炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸であるものが好ましく、さらには油脂を構成する脂肪酸の5〜50質量%が炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸であり、炭素数12〜14の直鎖飽和脂肪酸量が炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸量の質量等量以下であるものが好ましい。
【0012】
本発明の乳化油脂組成物中の油脂は、炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸だけからなるトリグリセリドと動植物由来油脂との混合油およびそれらのエステル交換油により調製できるが、原料の油脂は2種以上用いてもよい。
炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸だけからなるトリグリセリドとしては、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)が挙げられ、動植物由来油としては、大豆油、菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、牛脂、ラード、鶏脂、乳脂、魚油、アザラシ油、藻類油、品種改良によって低飽和化されたこれらの油脂およびこれらの水素添加油脂、分別油脂等が挙げられるがこれらに限定するものではない。
【0013】
本発明に用いる油脂は、乳化油脂組成物に必要な硬さや風味を達成するために、動植物由来油脂を混合して用いるが、更に油脂の結晶性を調整するためにエステル交換を行っても良い。エステル交換は、アルカリ触媒を用いたケミカル反応、酵素を用いた酵素反応があり、油脂の風味・色の点で酵素反応が好ましいが、これに限定するものではない。また、得られたエステル交換油脂の1,3位の脂肪酸と2位の脂肪酸の組成に偏りがあってもなくてもよい。
【0014】
また、本発明においては、保形性を向上させるために、増粘多糖類を添加してもよく、その添加量は0.1〜30質量%、好ましくは0.1〜20質量%である。さらに、増粘多糖類により乳化安定化効果も期待できる。ここで、用いることができる増粘多糖類としては、澱粉、澱粉加水分解物、セルロース、セルロース加水分解物、デキストリン、シクロデキストリン、キサンタンガム、カラギーナン、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、アラビアガム等が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0015】
本発明の乳化油脂組成物を構成する乳化剤としては、食品用に使われるものであれば特に限定はない。例えば、レシチン、モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられるが、これらに限定するものではない。また、添加量も、0.05〜10質量%程度で十分であるが、これに限定するものではない。
【0016】
本発明の乳化油脂組成物を構成する水は、蒸留水、イオン交換水、滅菌水を用いることができる。また、その含量は、製品形態によって異なる。
【0017】
本発明の乳化油脂組成物を構成するそれ以外の成分としては、必要に応じて塩類、有機酸類、香料、糖類、多糖類、アルコール類、抗酸化剤、薬効成分等の有効成分が含まれるが、特に限定するものではない。
【0018】
本発明の乳化油脂組成物としては、コーヒーホワイトナー、ホイップクリーム、マヨネーズ、乳化ドレッシング、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、アイスクリーム、発酵乳食品が挙げられる。また、本発明の乳化油脂組成物には、水を加えてることにより乳化油脂組成物が調製できる油脂含有粉末状食品等も含まれ、例えば粉末コーヒー、粉末クリーム、粉末ココア、粉末シチューが挙げられる。
【0019】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はそれらによって限定されるものではない。
【0020】
<油脂の調製>
表1に示す配合で各種油脂を混合し、油脂1〜12を得た。また、表3に示す配合で混合し、1質量%のリパーゼを添加し、60℃で12時間反応し、アルカリ脱酸、白土脱色、脱臭操作を行い、油脂13〜17を得た。各油脂の水酸基価及び滴数を表2又は表4に示す。以下、配合に使用した油脂を記載する。
キャノーラ油(商品名「日清キャノーラ油」:日清製油(株)製)
コーン油(商品名「日清コーン油」:日清製油(株)製)
コーン硬化油(日清製油(株)製)
ヤシ油(精製ヤシ油:日清製油(株)製)
MCT▲1▼(商品名「ODO」:日清製油(株)製)、
MCT▲2▼(トリカプリル酸グリセロール:和光純薬(株))
【0021】
<滴数測定>
油脂300mlをガラス製U字管入れ、80℃の恒温槽に定置する。次に80℃の蒸留水を滴数計(図1)(蕪木科学(株)製)に満たし、滴数計が油中に垂直になるように保持する(図2)。なお、このとき、滴数計の先端が油面から約3cm沈んだ位置になるように挿入する。油が測定温度(80℃)に達した後、滴数計のピンチコックを開き、水面が標線Aから標線Bまで5ml降下する間に油中に落下した全水滴数を測定した。なお、水滴の落下速度は毎分12±2滴とし、ピンチコックにより調整した。3回以上、同じ操作を行い、平均値を滴数値とした。
【0022】
【表1】
Figure 0004429524
【0023】
【表2】
Figure 0004429524
【0024】
【表3】
Figure 0004429524
【0025】
【表4】
Figure 0004429524
【0026】
<乳化安定性の評価>
乳化油脂組成物タイプ1:
表1、2の油脂に、HLB1のショ糖脂肪酸エステル1%、モノグリセリド1%を添加して、80℃にて溶解させた後、30℃に冷却した。この油相10mlを20mlのシリンジに入れ(油相シリンジ)、別の20mlシリンジに10mlの水を入れた(水相シリンジ)。2つのシリンジの先と先をゴム管でつなぎ、水相のシリンジから油相シリンジへ液を送った。混合した液を更に20回、2つのシリンジ間を移動させ、乳化させることにより各種油脂を用いた乳化油脂組成物タイプ1を得た。乳化油脂組成物を試験管に移して30℃で保管し、0.5時間後、1時間後、2時間後の乳化状態を観察した。各油脂における乳化油脂組成物タイプ1の乳化状態観察結果(比較例1〜4、実施例1〜11)を表5に示す。なお、表1の油脂5及び油脂12については30℃において固形となるため、この乳化安定性試験は行わなかった。
【0027】
乳化油脂組成物タイプ2:
表1、2の油脂に、HLB1のショ糖脂肪酸エステル2%、モノグリセリド2%を添加して、80℃にて溶解させた後、30℃に冷却した。この油相10mlを20mlのシリンジに入れ(油相シリンジ)、別の20mlシリンジに10mlの水を入れた(水相シリンジ)。2つのシリンジの先と先をゴム管でつなぎ、水相のシリンジから油相シリンジへ液を送った。混合した液を更に20回、2つのシリンジ間を移動させ、乳化させることにより各種油脂を用いた乳化油脂組成物タイプ2を得た。乳化油脂組成物を試験管に移して30℃で保管し、0.5時間後、1時間後、2時間後の乳化状態を観察した。各油脂における乳化油脂組成物タイプ2の乳化状態観察結果(比較例1〜4、実施例1〜11)を表5に示す。なお、表1の油脂5及び油脂12については30℃において固形となるため、この乳化安定性試験は行わなかった。
【0028】
乳化油脂組成物タイプ3:
卵黄6%、キサンタンガム1%を添加して、溶解させた。この水相10mlを20mlのシリンジに入れ(水相シリンジ)、別の20mlシリンジに10mlの表1、2の油脂を入れた(油相シリンジ)。2つのシリンジをの先と先をゴム管でつなぎ、油相のシリンジから水相シリンジへ液を送った。混合した液を更に20回、2つのシリンジ間を移動させ、乳化させることにより各種油脂を用いた乳化油脂組成物タイプ3を得た。乳化油脂組成物を試験管に移して30℃で保管し、0.5時間後、1時間後、2時間後の乳化状態を観察した。各油脂における乳化油脂組成物タイプ3の乳化状態観察結果(比較例1〜4、実施例1〜11)を表6に示す。なお、表1の油脂5及び油脂12については30℃において固形となるため、この乳化安定性試験は行わなかった。
【0029】
【表5】
Figure 0004429524
○離水、オイルオフが見られない。
△離水もしくはオイルオフが見られる。
×離水及びオイルオフが見られる。
【0030】
【表6】
Figure 0004429524
○離水、オイルオフが見られない。
△離水もしくはオイルオフが見られる。
×離水及びオイルオフが見られる。
【0031】
<マーガリンでの評価>
表7に示す組成で常法により各原料を混合し、コンビネーターを用いて急冷混捏処理してマーガリンを試作した。
【0032】
【表7】
Figure 0004429524
【0033】
実施例12のマーガリンを、5℃から15℃に変動する環境下で、6ヶ月間保存したが、水相分離は見られなかった。マーガリンの乳化状態及び風味を表8に示す。この結果から、油脂12を用いることによりレシチン量が少なくても安定なマーガリンが得られることがわかった。
【0034】
【表8】
Figure 0004429524
【0035】
<乳化状ドレッシングでの評価>
表9に示す組成で砂糖、キサンタンガムをよく混合し、加塩卵黄を加え水に分散・溶解した。食塩を溶解した食酢を加え、さらにトマトペースト、マスタード、グルタミン酸ナトリウムを加えて水相部とした。この水相部をホモミキサーにて攪拌しながら、油脂を滴下し、乳化状ドレッシングを試作した。
【0036】
【表9】
Figure 0004429524
【0037】
実施例13の乳化状ドレッシングを、5℃から30℃に変動する環境下で、2ヶ月間保存したが、油水分離は見られなかった。ドレッシングの乳化状態及び風味を表10に示す。この結果から、油脂7を用いることにより卵黄量が少なくても安定なドレッシングが得られることがわかった。
【0038】
【表10】
Figure 0004429524
【0039】
<氷菓での評価>
表11に示す組成で原料を混合し、60〜70℃でホモミキサーにより均質化する。さらに、フリージングを行い、氷菓を試作した。
【0040】
【表11】
Figure 0004429524
【0041】
実施例14の氷菓を、−5℃で、12ヶ月間保存したが、油水分離は見られなかった。また、比較例9については、均質化が十分できなかったため評価を行っていない。氷菓の乳化状態及び風味を表12に示す。
【0042】
【表12】
Figure 0004429524
【0043】
<コーヒークリームでの評価>
表13に示す組成で原料を混合し、50〜65℃によりホモミキサーで均質化した。さらに、冷却しコーヒークリームを試作した。
【0044】
【表13】
Figure 0004429524
【0045】
実施例15のコーヒークリームを、5℃から30℃に変動する環境下で、6ヶ月間保存したが、油水分離は見られなかった。コーヒークリームの乳化状態及び風味を表14に示す。
【0046】
【表14】
Figure 0004429524
【0047】
<粉末コーヒークリームでの評価>
表15に示す組成で原料を混合し、粉末コーヒークリームを試作した。
【0048】
【表15】
Figure 0004429524
【0049】
実施例16の粉末コーヒークリームを、80〜90℃のコーヒーに添加したが、速やかに乳化し、オイルオフはみられなかった。粉末コーヒークリームの乳化状態及び風味を表16に示す。
【0050】
【表16】
Figure 0004429524
【0051】
【発明の効果】
食用乳化油脂組成物において、油脂として、滴数計による滴数が前記のような数値を持つ油脂を使用することにより、著しく乳化安定性に優れた乳化油脂組成物を得ることができる。またこの食用乳化油脂組成物においては、少量の乳化剤で十分な乳化性および乳化安定性が得られるため、乳化剤の独特の風味により、乳化油脂組成物本来の風味が損なわれることがなく、風味も良好な食用乳化油脂組成物が提供できる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】滴数計
【図2】滴数の測定を説明する図である。
【符号の説明】
100 標線A
101 標線B
102 内管:内径0.5mm
103 外径(6mm)
104 ゴム管
105 ピンチコック
106 ガラス管
107 ゴム栓
108 滴数計(蒸留水)
109 ガラスU字管
110 油脂

Claims (3)

  1. 構成する脂肪酸の5〜50質量%が炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸であり、且つ炭素数12〜14の直鎖飽和脂肪酸量が炭素数6〜10の直鎖飽和脂肪酸量の質量等量以下であり、かつ水酸基価が10以下であって、JIS K3304−1956「セッケン試験法」に準拠した滴数計で、80℃の前記油脂中を落下する水滴の一定容量の滴数を、滴数計からの水滴の落下速度が毎分12±2滴の条件下で計るとき、非遺伝子組み替え種の菜種油と比べて5%以上低い滴数値を示す油脂を用いることを特徴とする食用乳化油脂組成物(ただし、冷水易分散性粉末クリームを除く。)
  2. 増粘多糖類を0.1〜30質量%含有する請求項1記載の食用乳化油脂組成物。
  3. 食用乳化油脂組成物が、コーヒーホワイトナー、ホイップクリーム、マヨネーズ、乳化ドレッシング、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、アイスクリーム、発酵乳食品である請求項1又は2記載の食用乳化油脂組成物。
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