JP4429098B2 - 硬化膜形成方法および硬化膜 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化膜形成方法および硬化膜に関し、詳しくは、主として塗布面のコーティングとして用いられる、硬化膜形成方法および硬化膜に関する。
従来より、ポリシラザンを触媒の存在下、湿気硬化させ、ガラス状の硬質な硬化膜を形成する方法がよく知られている。また、触媒の存在により、ポリシラザンの酸化や水との加水分解が促進され、強靭な硬化膜を形成することも知られている。
このような硬化膜の形成方法として、例えば、数平均分子量が100〜5万のポリシラザンまたはこれらのポリシラザンを変成したものを(150℃以下の温度で)熱処理した後、水蒸気雰囲気にさらす、または触媒を含有した蒸留水中に浸す、またはこれらの両方を行う、または、ポリシラザンをPd2+イオンと水に接触させてなる、コーティング膜形成方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−223867号公報
しかし、特許文献1に記載される硬化膜の形成方法では、高撥水性の硬化膜が形成され、このような高撥水性の硬化膜を塗布面に形成した場合には、塗布面に対する水の接触角が高くなり、雨天後、塗布面に独立した水滴が多数残存する。そして、それらの水滴が自然蒸発した跡が、水玉様になった水垢として残存し、塗布面の外観を損ねるという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、水滴などが水垢として残存しにくく、塗布面に良好な外観を与え、その良好な外観を長期にわたり保持することができる、硬化膜形成方法および硬化膜を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の硬化膜形成方法は、シラザン類、硬化触媒および溶媒を含有し、その固形分濃度が0.01〜15重量%である硬化膜形成成分を調製し、硬化膜形成成分を塗布面に塗布し、塗布した硬化膜形成成分の溶媒が乾燥するまでに要する時間を100%とした場合に、20〜70%の間の時間において、硬化膜形成成分が塗布された塗布面に、pH8以上の親水化剤を塗布することを特徴としている。
本発明の硬化膜形成方法および硬化膜によれば、塗布した硬化膜形成成分の溶媒の乾燥途中(塗布した硬化膜形成成分の溶媒が乾燥するまでに要する時間を100%とした場合に、20〜70%の間の時間)において、pH8以上の親水化剤を塗布することで、短時間で強靭かつ親水性である硬化膜を形成することができる。そのため、硬化膜が形成された塗布面に対する水の接触角が低くなり、雨天後、塗布面に水が均一に拡がるため、水垢が水玉様として残存することを防止することができる。その結果、塗布面に良好な外観を与え、その良好な外観を長期にわたり保持することができる。
本発明の硬化膜形成方法では、まず、シラザン類、硬化触媒および溶媒を混合し、その固形分濃度を0.01〜15重量%に調製した硬化膜形成成分を塗布面に塗布する。
本発明において、シラザン類は、−(SiH2NH)−を基本ユニットとする無機ポリマーであって、例えば、ペルヒドロポリシラザンである。
このようなシラザン類は、特に制限されず、各種の市販品を用いることができる。これらシラザン類は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、シラザン類の数平均分子量は、例えば、100〜5万、好ましくは、200〜1万である。シラザン類の数平均分子量が、100未満では、硬化膜を形成しない場合があり、5万を超えると、強靭かつ親水性である硬化膜を形成しない場合がある。
また、シラザン類の配合割合は、本発明における硬化膜形成成分(シラザン類、硬化触媒および溶媒)100重量部に対して、0.01〜15重量部、好ましくは、0.1〜5重量部である。シラザン類の配合割合が0.01重量部未満では、十分な防汚性を有する硬化膜を得ることができず、また、15重量部を超えると、塗布ムラが生じ、塗布面の外観を損ねる場合がある。
本発明において、硬化触媒は、シラザン類を硬化させる触媒であれば、特に制限されず、例えば、N−へテロ環状化合物、アミン類など、公知の硬化触媒が用いられる。N−へテロ環状化合物としては、例えば、1−メチルピペラジン、1−メチルピペリジン、4,4’−トリメチレンジピペリジン、4,4’−トリメチレンビス(1−メチルピペリジン)、ジアザビシクロ−[2,2,2]オクタン、シス−2,6−ジメチルピペラジン、4−(4−メチルピペリジン)ピリジン、ピリジン、ジピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、ピペリジン、ルチジン、ピリミジン、ピリダジン、4,4’−トリメチレンジピリジン、2−(メチルアミノ)ピリジン、ピラジン、キノリン、キノクサリン、トリアジン、ピロール、3−ピロリン、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、1−メチルピロリジンなどが用いられる。アミン類としては、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ペンチルアミン、ジペンチルアミン、トリペンチルアミン、ヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、トリヘキシルアミン、ヘプチルアミン、ジヘプチルアミン、オクチルアミン、ジオクチルアミン、トリオクチルアミン、フェニルアミン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミンなどが用いられる。さらには、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]7−ウンデセン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]5−ノネン)、1,5,9−トリアザシクロドデカン、1,4,7−トリアザシクロノナンなどが用いられる。
このような硬化触媒は、特に制限されず、各種の市販品を用いることができ、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、硬化触媒の配合割合は、本発明における硬化膜形成成分(シラザン類、硬化触媒および溶媒)100重量部に対して、0.001〜1重量部、好ましくは、0.002〜0.5重量部である。硬化触媒の配合割合が0.001重量部未満では、硬化膜形成速度が遅くなる場合があり、また、1重量部を超えると、硬化膜形成速度が速すぎて、親水化剤を塗布する最適段階を逸する場合がある。
本発明において、溶媒は、硬化膜形成成分の固形分濃度を、0.01〜15重量%に調整するために、配合するものである。
また、このような溶媒としては、特に制限されず、例えば、飽和脂肪族炭化水素、不飽和脂肪族炭化水素、飽和脂環式炭化水素、不飽和脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル類、ケトン類など、公知の溶媒が用いられる。飽和脂肪族炭化水素としては、例えば、n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、n−オクタン、i−オクタン、n−ノナン、i−ノナン、n−デカン、i−デカンなどが用いられる。不飽和脂肪族炭化水素としては、例えば、ジペンテンなどが用いられる。飽和脂環式炭化水素としては、例えば、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、p−メンタンなどが用いられる。不飽和脂環式炭化水素としては、例えば、シクロヘキセンなどが用いられる。芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼンなどが用いられる。エーテル類としては、例えば、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどが用いられる。ケトン類としては、例えば、メチルイソブチルケトン(MIBK)などが用いられる。このような溶媒は、特に制限されず、各種の市販品(例えば、石油系溶剤など)を用いることができ、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、溶媒の配合割合は、本発明における硬化膜形成成分(シラザン類、硬化触媒および溶媒)100重量部に対して、シラザン類および硬化触媒が配合された残余の重量部である。
本発明において、シラザン類、硬化触媒および溶媒からなる硬化膜形成成分の固形分濃度は、0.01〜15重量%、好ましくは、0.1〜5重量%である。硬化膜形成成分の固形分濃度が、0.01重量%未満では、十分な防汚性を有する硬化膜を得ることができず、15重量%を超えると、塗布ムラが生じ、塗布面の外観を損ねる場合がある。
本発明において、シラザン類、硬化触媒および溶媒を混合するには、特に制限されず、上記した割合で、配合して撹拌すればよく、公知の混合機で混合してもよい。また、予め硬化触媒が含有されているシラザン類の市販品を用いてもよい。そのような市販品として、例えば、NP−310(アミン系触媒含有、クラリアント・ジャパン社製)、NP−140(アミン系触媒含有、クラリアント・ジャパン社製)、NL−110A(アミン系触媒含有、クラリアント・ジャパン社製)、NL−150A(パラジウム系触媒含有、クラリアント・ジャパン社製)などが用いられる。
本発明において、硬化膜形成成分を塗布面に塗布する方法は、特に制限されず、例えば、硬化膜形成成分をスポンジやクロス等に含浸させて、そのスポンジで塗布面を擦る、または、スプレーガンで吹き付けるなど、適宜公知の方法が用いられる。例えば、塗装面1.0m2あたり、約0.1〜10g、好ましくは0.5〜5gの硬化膜形成成分を用いて、塗装面がクリアな表面となる程度に、均一に塗布すればよい。
また、より具体的な塗布方法としては、例えば、刷毛塗り、スプレーコーティング、ロールコーティング、フローコーティングなど、その目的および用途により適宜選択することもできる。
なお、塗布面としては、例えば、塗膜、ガラス、金属面、木材、石材などが挙げられる。
そして、本発明の硬化膜形成方法では、次に、硬化膜形成成分の溶媒の乾燥途中で、硬化膜形成成分が塗布された塗布面に、pH8以上の親水化剤を塗布する。
本発明において、親水化剤は、アルカリ水溶液に界面活性剤が混合されたものであって、pH8以上、好ましくは、pH8.5〜12.0の水溶液であれば、特に制限されない。アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などの無機アルカリ水溶液、アミン類などの有機アルカリ水溶液が用いられる。また、界面活性剤としては、特に制限されず、例えば、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが用いられる。これらのうち、好ましくは、アニオン性界面活性剤が用いられる。また、これら親水化剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
本発明において、親水化剤のpHは8以上、好ましくは、pH8.5〜12.0である。親水化剤のpHが8未満では親水性である硬化膜を形成しない場合がある。
また、本発明において、塗布した硬化膜形成成分の溶媒の乾燥途中とは、その塗布される硬化膜形成成分中のシラザン類、硬化触媒および溶媒の種類、さらには、温度や湿度にもよるが、塗布した硬化膜形成成分の溶媒が乾燥するまでに要する時間が55〜60分である場合には、5〜40分、好ましくは、10〜35分の間であり、溶媒が乾燥するまでに要する時間を100%とした場合に、20〜70%、好ましくは、20〜61%の段階に相当する。20%未満の段階で親水化剤を塗布すると、親水性の硬化膜を形成しない場合があり、また、70%を超えた段階で親水化剤を塗布すると、ムラを生じる場合がある。なお、溶媒が乾燥するときとは、目視により溶剤のない成膜状態が観察された時点をいう。
また、本発明において、硬化膜形成成分が塗布された塗布面に親水化剤を塗布する方法としては、硬化膜形成成分を塗布面に塗布する方法と同様の方法を用いることができる。また、親水化剤の塗布量は、硬化膜形成成分の塗布面1.0m2あたり、1〜100g、好ましくは、2〜50gである。その後、例えば、5分〜1ヶ月間、好ましくは、10〜60分間放置後、水洗することにより、硬化膜を得る。
なお、硬化膜形成成分の塗布面に対する塗布、および、硬化膜形成成分が塗布された塗布面に対する親水化剤の塗布は、常温雰囲気下で実施すればよく、例えば、温度5〜45℃で相対湿度0〜90%で実施する。
本発明の硬化膜は、上記の硬化膜形成方法、すなわち、シラザン類、硬化触媒および溶媒を含有し、その固形分濃度が0.01〜15重量%である硬化膜形成成分を調製し、硬化膜形成成分を塗布面に塗布し、塗布した硬化膜形成成分の溶媒の乾燥途中で、硬化膜形成成分が塗布された塗布面に、pH8以上の親水化剤を塗布することにより形成される硬化膜である。
本発明の硬化膜において、硬化膜の塗布面に対する接触角は30°以下、好ましくは、25°以下、さらに好ましくは20°以下である。硬化膜の塗布面に対する接触角が30°を超えると、塗布面を水洗した後、洗浄水が水滴となって残存し、自然乾燥させた場合に、水玉様となった水垢として残るため、防汚性が損なわれる場合がある。
そして、このような硬化膜は、例えば、自動車のボディなどの家庭用または産業用の各種製品の塗装面のコーティングに適用することができる。
本発明の硬化膜形成方法および硬化膜は、硬化膜形成途中において、親水化剤を塗布することで、短時間で強靭かつ親水性である硬化膜を形成することができる。そのため、硬化膜が形成された塗布面に対する水の接触角が低くなり、雨天後、水が塗布面に均一に拡がるため、水垢が水玉様となって残存することを防止し、塗布面に良好な外観を与え、その良好な外観を長期にわたり保持することができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例および比較例の調製
実施例1
アミン系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NP−310、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:ペガゾール3040、モービル石油社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度2.0重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、5分後、0.1%水酸化ナトリウム水溶液(アニオン性界面活性剤3重量%含有)からなるpH12.3に調整された親水化剤を塗布した。その後、20分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例2
アミン系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NP−140、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:シェルソルTK、シェルジャパン石油社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度0.5重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、10分後、0.1%水酸化ナトリウム水溶液(非イオン性界面活性剤0.5重量%含有)からなるpH12.3に調整された親水化剤を塗布した。その後、25分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例3
パラジウム系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NL−110A、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:ダイナフレシアP−02、出光興産社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度0.5重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、25分後、1.0%トリエタノールアミン(両性界面活性剤2重量%含有)からなるpH10.2に調整された親水化剤を塗布した。その後、30分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例4
パラジウム系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NL−150A、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:ペガゾール3040、モービル石油社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度1.5重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、8分後、1.0%トリエタノールアミン(0.5%カリ石鹸(アニオン性界面活性剤)含有)からなるpH9.8に調整された親水化剤を塗布した。その後、60分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例5
パラジウム系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NL−150A、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:ペガゾール3040、モービル石油社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度1.5重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、3分後、0.1%水酸化ナトリウム水溶液(0.5%ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(非イオン性界面活性剤)含有)からなるpH9.5に調整された親水化剤を塗布した。その後、120分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
比較例1
アミン系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NP−310、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:ペガゾール3040、モービル石油社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度0.001重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、8分後、0.1%水酸化ナトリウム水溶液(アニオン性界面活性剤2重量%含有)からなるpH12.3に調整された親水化剤を塗布した。その後、20分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
比較例2
アミン系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NP−110、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:ペガゾール3040、モービル石油社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度20.0重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、8分後、0.1%水酸化ナトリウム水溶液(カチオン性界面活性剤2重量%含有)からなるpH12.3に調整された親水化剤を塗布した。その後、20分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
比較例3
アミン系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NP−310、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:ペガゾール3040、モービル石油社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度1.5重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、8分後、0.5%塩酸(非イオン性界面活性剤0.5重量%含有)からなるpH5.0に調整された親水化剤を塗布した。その後、20分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
比較例4
アミン系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NP−310、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:ペガゾール3040、モービル石油社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度2.0重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、17分間で完全に溶媒を乾燥させ、さらに43分間放置後、0.1%水酸化ナトリウム水溶液(アニオン性界面活性剤3重量%含有)からなるpH12.3に調整された親水化剤を塗布した。その後、20分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
比較例5
パラジウム系の硬化触媒を含有したシラザン類(商品名:NL−110A、クラリアント・ジャパン社製)を、溶媒(商品名:シェルソルTK、シェルジャパン社製)に加え、撹拌しながら完全に溶解させて、固形分濃度1.0重量%に調整し、硬化膜形成成分を得た。得られた硬化膜形成成分を15cm×7.5cmの焼付け塗板(160℃で20分間焼き付けたアクリルポリエステルメラミン樹脂)に塗布した。塗布してから、20秒後、1.0%トリエタノールアミン水溶液(両性界面活性剤2重量%含有)からなるpH10.2に調整された親水化剤を塗布した。その後、25分間放置後、水洗し、以下の方法により、接触角、塗布面のムラ、防汚性を評価した。その結果を表1に示す。
試験例
(1)接触角の測定
接触角計(商品名:CA−S 150型、協和界面科学社製)を用いて、接触角を測定した。
(2)ムラの評価
上記の処理後、乾燥した焼付け塗板のムラを目視にて評価した。
なお、ムラは、下記の通り評価した。
◎:ムラがなかった。
○:よく見るとムラがあることがわかった。
×:明らかにムラがあった。
(3)防汚性の評価
上記の処理を行なって、屋外に1ヶ月間放置した後の焼付け塗板について、表面の汚れ状態を、上記の処理を行なわずに、屋外に1ヶ月間放置した後の焼付け塗板と目視にて比較し、防汚性を評価した。なお、SMカラーコンピューター(商品名:SM−5−IS−2B、スガ試験機社製)を用いて、色差を測定した。
◎:汚れていないと判断された(色差2以下)。
○:少し汚れていると判断された(色差2〜3以下)。
△:汚れていると判断された(色差3〜4以下)。
×:明らかに汚れていると判断された(色差4より大きい)。
Figure 0004429098

Claims (1)

  1. シラザン類、硬化触媒および溶媒を含有し、その固形分濃度が0.01〜15重量%である硬化膜形成成分を調製し、
    前記硬化膜形成成分を塗布面に塗布し、
    塗布した前記硬化膜形成成分の溶媒が乾燥するまでに要する時間を100%とした場合に、20〜70%の間の時間において、前記硬化膜形成成分が塗布された前記塗布面に、pH8以上の親水化剤を塗布することを特徴とする、硬化膜形成方法。
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