JP4427996B2 - 平衡出力回路、周波数逓倍回路およびそれを用いた電子装置 - Google Patents

平衡出力回路、周波数逓倍回路およびそれを用いた電子装置 Download PDF

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本発明は、平衡出力回路、周波数逓倍回路、およびそれを用いた電子装置に関するものである。
不平衡信号を、それと同相及び逆相の2つの信号に変換して出力する平衡出力回路(不平衡−平衡変換回路)としては様々なものが提案されており、その中でも能動素子を利用するものとして図8に示すものが知られている。
図8に示す平衡出力回路1は、トランジスタQ1〜Q3、コンデンサC1〜C4、抵抗R1〜R5を備えている。トランジスタQ1のベースはコンデンサC1を介して信号入力端子Siに接続されるとともに抵抗R1を介して電源端子Vccに接続されている。トランジスタQ1のコレクタは抵抗R2を介して電源端子Vccに接続されるとともにコンデンサC2を介してトランジスタQ2のベースに接続されている。トランジスタQ1のエミッタは抵抗R3を介してグランドに接続されるとともにコンデンサC3を介してトランジスタQ3のベースに接続されている。トランジスタQ2、Q3のベースはそれぞれ抵抗R4およびR5を介して電源端子Vccに接続されている。トランジスタQ2のコレクタは一方の信号出力端子So1に接続され、エミッタはグランドに接続されている。トランジスタQ3のコレクタは他方の信号出力端子So2に接続され、エミッタはグランドに接続されている。そして、トランジスタQ2とQ3は同じ特性を持つものが用いられており、抵抗R2とR3は同じ抵抗値に、抵抗R4とR5も同じ抵抗値に、コンデンサC2とC3は同じ容量値に設定されている。電源端子Vccはデカップリング用のコンデンサC4を介してグランドに接続されている。
このように構成された平衡出力回路1において、信号入力端子Siから交流信号が入力されると、トランジスタQ1のコレクタからは入力信号とは逆相の信号が出力され、トランジスタQ2のベースに入力される。また、トランジスタQ1のエミッタからは入力信号と同相の信号が出力され、トランジスタQ3のベースに入力される。トランジスタQ2、Q3のコレクタからはそれぞれベースに入力された信号を反転増幅したものが得られ、信号出力端子So1、So2から出力される。そのため、2つの信号出力端子So1、So2から出力される信号は、互いに位相が逆相となる。
ただ、上記の動作はトランジスタQ1が理想的な3端子増幅素子として動作することを前提としており、実際にはトランジスタの各端子間の内部容量の違いなどの様々な理由によって2つの出力信号の位相は完全な逆相とはならない。
そのため、例えば特許文献1においては、この問題の解決方法として、図8のトランジスタQ1に相当するトランジスタのエミッタとグランドとの間にそれと同じ特性のトランジスタのコレクタ・エミッタ間を接続し、しかもそのトランジスタのベースをグランドに接続する構成を提案している。この場合、トランジスタQ1に相当するトランジスタのエミッタとグランドとの間に等価的に位相補正用のコンデンサが接続されることになり、これによって2つの出力の位相を合わせることができるとしている。
また、特許文献2においては、こちらは能動素子としてFETを用いているが、ソース・グランド間(図8でいえばトランジスタQ1のエミッタ・グランド間)に位相補正専用のコンデンサを追加で設けている。
特開昭61−285813号公報 特開平11−298295号公報
特許文献1や2の方法においては、位相補正用にトランジスタやコンデンサを別途設けている。そのため、部品点数が増え、回路の小型化の妨げになり、さらにはコストが上昇するという問題がある。
本発明は上記の問題点を解決することを目的とするもので、部品点数を増やすことなく平衡出力間の位相補正のできる平衡出力回路、その平衡出力回路を使って得られた平衡信号を使って2逓倍波を得る周波数逓倍回路およびそれを用いた電子装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の平衡出力回路では、コレクタが抵抗を介して電源に接続されるとともにエミッタが抵抗を介してグランドに接続された第1のトランジスタと、ベースが前記第1のトランジスタのコレクタに第1の結合コンデンサを介して接続されるとともにエミッタがグランドに接続された第2のトランジスタと、ベースが前記第1のトランジスタのエミッタに第2の結合コンデンサを介して接続されるとともにエミッタがグランドに接続された第3のトランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのベースを不平衡入力端子とし、前記第2および第3のトランジスタの2つのコレクタを平衡出力端子とした平衡出力回路において、前記第2および第3のトランジスタを同じ特性のものとし、前記第2の結合コンデンサの容量値を前記第1の結合コンデンサの容量値よりも大きくする
また、本発明の平衡出力回路では、コレクタが抵抗を介して電源に接続されるとともにエミッタが抵抗を介してグランドに接続された第1のトランジスタと、ベースが前記第1のトランジスタのコレクタに第1の結合コンデンサを介して接続されるとともにエミッタがグランドに接続された第2のトランジスタと、ベースが前記第1のトランジスタのエミッタに第2の結合コンデンサを介して接続されるとともにエミッタがグランドに接続された第3のトランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのベースを不平衡入力端子とし、前記第2および第3のトランジスタの2つのコレクタをそれぞれ第3および第4の結合コンデンサを介して平衡出力端子とした平衡出力回路において、前記第2および第3のトランジスタを同じ特性のものとし、前記第2の結合コンデンサの容量値を前記第1の結合コンデンサの容量値と等しくするとともに、前記第4の結合コンデンサの容量値を前記第3の結合コンデンサの容量値よりも大きくする
また、本発明の周波数逓倍回路では、上記の平衡出力回路を備え、2つの前記平衡出力端子を互いに接続して構成する。
そして、本発明の電子装置では、上記の平衡出力回路あるいは周波数逓倍回路を用いる。
本発明の平衡出力回路によれば、部品点数を増やすことなく平衡信号の位相ずれを補正して正確に180°異なるものに近付けることができる。また、本発明の周波数逓倍回路によれば、平衡信号の位相ずれを無くすことによって、それを合成することによって得られる周波数逓倍信号を効率よく取り出すことができる。
また、本発明の電子装置によれば、本発明の平衡出力回路や周波数逓倍回路を用いることによって、高性能化を図ることができる。
(実施例1)(請求項1に対応)
図1に、本発明の平衡出力回路の一実施例の回路図を示す。図1において、図8と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
図1に示した本発明の平衡出力回路10と図8に示した従来の平衡出力回路との違いは、トランジスタQ1のコレクタとトランジスタQ2のベースとの間にコンデンサC2に代えてコンデンサC5を設け、トランジスタQ1のエミッタとトランジスタQ3のベースとの間にコンデンサC3に代えてコンデンサC6を設け、コンデンサC5とC6の容量値を異ならせている、より正確にはコンデンサC6の容量値をコンデンサC5の容量値より大きくしている点だけである。したがって、回路図的には結合用のコンデンサに付けている符号が変わっただけである。なお、図1においては、トランジスタQ1、Q2、Q3がそれぞれ特許請求の範囲における第1、第2、第3のトランジスタに相当する。また、コンデンサC5、C6がそれぞれ特許請求の範囲における第1、第2の結合コンデンサに相当する。
ここで、平衡出力回路10の特徴を説明するために、トランジスタQ1のコレクタ、エミッタからトランジスタQ2とQ3を等価的に見た場合の回路図を図2に示す。図2において、コンデンサCbe2はトランジスタQ2のベース・エミッタ間容量であり、コンデンサCbe3はトランジスタQ3のベース・エミッタ間容量である。そして、トランジスタQ2とQ3は同じ特性を持つものを採用しているためにコンデンサCbe2とCbe3の容量値も同じである。この結果、平衡出力回路10においては、トランジスタQ1のコレクタとグランドとの間にはコンデンサC5とコンデンサCbe2の直列回路が接続され、トランジスタQ1のエミッタとグランドとの間にはコンデンサC6とコンデンサCbe2の直列回路が接続されることになる。
上述のようにトランジスタQ2とQ3は同じ特性を持つものを採用しているためにコンデンサCbe2とCbe3の容量値は同じである。そのため、コンデンサC5とC6の容量値の違いのためにトランジスタQ1のコレクタとグランドとの間の容量値よりもエミッタとグランドとの間の容量値の方が大きくなる。これは、特許文献1や2のようにトランジスタQ1のエミッタとグランドとの間に別途位相補正のためのコンデンサを接続した場合と等価になる。
このように、本発明の平衡出力回路10においては、トランジスタやコンデンサを別途追加しないにもかかわらず位相補正のためのコンデンサを追加した場合と実質的に同じことになる。その結果、特許文献1や2の場合と同様に2つの信号出力端子から出力される信号の位相ずれを無くし、完全な逆相に近付けることができる。
なお、本発明の平衡出力回路10においては、トランジスタQ2やQ3、すなわち入力インピーダンスが等価的にグランドとの間の適度な容量値のコンデンサとなるような素子が必須となる。したがって、トランジスタQ2やQ3のようなバッファ回路のようなものを必要としない場合には効果は得られず、また、入力インピーダンスの等価的な容量値が非常に小さいような場合にはコンデンサC5、C6の容量値を異ならせても十分な効果は得られない。
逆に、後で実施例として示す周波数逓倍回路のような2つの出力を合成するような場合には、波形整形のためにもバッファ回路は必須であるために、部品点数を増やすことなく、もともと存在する素子である結合コンデンサの容量値を変えるだけで位相ずれがほとんど無い平衡出力を得ることができる。しかも、このようなコンデンサの容量値を変えるだけの場合には、容量値によらずコンデンサの価格が全く同じということもよくあるので、コストの上昇を心配する必要もない。
なお、平衡出力回路10においては能動素子としてトランジスタQ1〜Q3を用いているが、これの一部または全部(トランジスタQ2を置き換えるときはトランジスタQ3も置き換える)をFETに置き換えても構わないもので、全く同じ効果を奏することができる。ただ、その場合には特許請求の範囲におけるベース、コレクタ、エミッタはそれぞれゲート、ドレイン、ソースに読み替える必要がある。
ところで、上記の構成においては、コンデンサC5とC6の容量値を同じにして、トランジスタQ2とQ3のベース・エミッタ間容量Cbeを互いに異ならせても同じ結果を得ることができる。しかしながら、その場合にはトランジスタQ2とQ3を異なる特性を有するものにする必要があり、コストアップの原因になる可能性がある。また、コンデンサの容量値のほうが一般的にバリエーションが豊富なため、トランジスタQ2とQ3の特性を異ならせるのはコンデンサC5とC6の容量値を異ならせることに比べて設計の自由度を低下させる原因になる。さらに、トランジスタQ2とQ3の特性を異ならせたうえでコンデンサC5とC6の容量値も異ならせれば本発明よりもさらに設計の自由度は増えることになるが、トランジスタのコストアップの原因になる可能性がある点は変わらない。したがって、トランジスタQ2とQ3の特性を同じにした上でコンデンサC5とC6の容量値を異ならせるのが産業的には最も望ましい構成となる。
なお、上記の実施例においてはコンデンサC6の容量値をコンデンサC5の容量値より大きくするとしたが、トランジスタQ1内の寄生容量によってはその大小関係が逆になることもあり得る。
(実施例2)(請求項2に対応)
図3に、本発明の平衡出力回路の別の実施例の回路図を示す。図3において、図1と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
図3に示した平衡出力回路20においては、トランジスタQ2のコレクタを抵抗R6を介して電源端子Vccに接続するとともにコンデンサC7を介して平衡出力端子So1に接続している。また、トランジスタQ3のコレクタを抵抗R7を介して電源端子Vccに接続するとともにコンデンサC8を介して出力端子So2に接続し、コンデンサC8の容量値をコンデンサC7の容量値より大きくしている。そして、これに応じてコンデンサC5とC6の容量値を等しくしている。、なお、図3においては、コンデンサC7、C8がそれぞれ特許請求の範囲における第3、第4の結合コンデンサに相当する。
ここで、平衡出力回路20において、トランジスタQ1のコレクタ、エミッタからトランジスタQ2とQ3を等価的に見た場合の回路図を図4に示す。図4において、図2と同じものについては説明を省略する。まず、コンデンサCbc2はトランジスタQ2のベース・コレクタ間容量であり、コンデンサCbc3はトランジスタQ3のベース・コレクタ間容量である。そして、Cz1、Cz2はそれぞれ平衡出力端子So1、So2に接続された負荷インピーダンスの容量成分を意味している。トランジスタQ2とQ3は同じ特性を持つものを採用しているためにコンデンサCbc2とCbc3の容量値は同じである。
この結果、平衡出力回路20においては、トランジスタQ1のコレクタとグランドとの間にはコンデンサC5、Cbe2、Cbc2、C7、Cz1からなる回路が接続され、トランジスタQ1のエミッタとグランドとの間にはコンデンサC6、Cbe3、Cbc3、C7、Cz2からなる回路が接続されることになる。上述のようにトランジスタQ2とQ3は同じ特性を持つものを採用しているためにコンデンサCbe2とCbe3の容量値は同じでありコンデンサCbc2とCbc3の容量値も同じである。また、負荷インピーダンスも通常は同じものが接続されるので、その容量性分Cz1とCz2の容量値も同じである。そのため、コンデンサC7とC9の容量値の違いのためにトランジスタQ1のコレクタとグランドとの間の容量値よりもエミッタとグランドとの間の容量値の方が大きいくなる。これは、図1の実施例の場合と同様にトランジスタQ1のエミッタとグランドとの間に別途位相補正のためのコンデンサを接続した場合と等価になることを意味する。
このように、本発明の平衡出力回路20においても、トランジスタやコンデンサを別途追加しないにもかかわらず位相補正のためのコンデンサを追加した場合と実質的に同じことになる。その結果、特許文献1や2の場合と同様に2つの信号出力端子から出力される信号の位相を完全な逆相に近付けることができる。
そして、この場合も平衡出力回路10の場合と同様に容量値のバリエーションの多い結合用のコンデンサC7、C8に実際の位相補正の機能を持たせることができるため別途部品を追加する必要がなく、また高い設計の自由度を確保することができる。
(実施例3)(請求項1に従属する請求項3に対応)
図5に、本発明の周波数逓倍回路の一実施例の回路図を示す。図5において、図1と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
図5に示した周波数逓倍回路30においては、トランジスタQ2のコレクタとトランジスタQ3のコレクタが互いに接続され、その接続点が結合コンデンサC10を介して出力端子Soに接続されている。また、2つのトランジスタQ2、Q3のコレクタの接続点と電源との間にはコンデンサC9とインダクタL1がそれぞれ接続されている。
このように構成された周波数逓倍回路20においては、トランジスタQ2とQ3は非A級動作、より具体的にはB級動作に近い動作を行うようにバイアス条件を設定しておく。そのため、トランジスタQ2やQ3のコレクタから出力される信号はベースに入力される信号を半波整流したような波形になる。しかも、トランジスタQ2のコレクタから出力される信号の波形とトランジスタQ3のコレクタから出力される信号の波形は、ベースへの入力信号の位相が反転していることより半波長ずつずれたものとなる。そのため、トランジスタQ2のコレクタとトランジスタQ3のコレクタが互いに接続された点の信号波形は入力信号を全波整流したような波形になる。このような全波整流波形には、もとの入力信号の周波数の2倍の周波数の信号が多く含まれる。そのため、この2倍の周波数の信号で整合が取れるようにコンデンサC9とインダクタL1の値を設定しておくことによって、出力端子Soからは入力信号の2倍の周波数の信号を取り出すことができる。
なお、上記の全波整流を利用して信号の周波数を2逓倍する方式は公知である。ただ、この方式においては、半波整流する前の2つの信号の位相が180°からずれていると2倍波を取り出す効率が低下するという問題がある。この点に関して、本願発明の周波数逓倍回路30においては、本願発明の平衡出力回路10の構成をほぼそのまま内部に採用している。そのため、2つの半波整流波形の位相を非常に正確に180°ずれたものとすることができる。この結果、周波数逓倍回路30においては入力信号の2倍の周波数の信号を非常に効率よく取り出すことができる。
ところで、上記の説明においては、B級動作させることによってトランジスタQ2やQ3のコレクタから出力される信号はベースに入力される信号を半波整流したような波形になるとした。しかしながら、トランジスタQ1のコレクタおよびエミッタから出力される信号自身がもともと正弦波ではなく矩形波のような歪んだ形状で、しかも一方を反転させても他方と一致しないような形状になることがほとんどである。そのため、2つのトランジスタQ2、Q3が完全なA級動作をしてもコレクタからの出力信号を合成したときに一方によって他方が相殺されない可能性がある。そのため、2つのトランジスタQ2、Q3の動作としては非A級動作が必須というわけではない。
(実施例4)(請求項2に従属する請求項3に対応)
図6に、本発明の周波数逓倍回路の別の実施例の回路図を示す。図6において、図3と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
図6に示した周波数逓倍回路40においては、平衡出力端子So1を出力端子Soに接続するとともに平衡出力端子So2も出力端子Soに接続している。すなわち、出力端子Soにおいて2つの平衡出力端子So1、So2が互いに接続されている。なお、周波数逓倍回路40は図3の平衡出力回路20の使用を前提としているので、コンデンサC5とC6の容量値が等しく、コンデンサC8の容量値はコンデンサC7の容量値より大きく設定されている。そのため、コンデンサC7とC8の容量値の違いによって出力端子Soで合成される2つの平衡信号の位相のずれは小さくなっている。
このように構成された周波数逓倍回路40においては、トランジスタQ2とQ3は非A級動作、より具体的にはB級動作に近い動作を行うようにバイアス条件を設定しておく。これによって上述の周波数逓倍回路30と同様に出力端子Soからは入力信号の2倍の周波数の信号を効率よく取り出すことができる。
(実施例5)(請求項1に従属する請求項3に対応)
なお、図6に示した周波数逓倍回路40においては、コンデンサC5とC6の容量値を等しくし、コンデンサC7とC8の容量値のみを異ならせているが、コンデンサC5とC6の容量値も異ならせても、例えばコンデンサC6の容量値をコンデンサC5の容量値より大きくしても構わない。そして、その場合には値を変更できる要素が4つに増えることになるため、さらに設計の自由度が増すことになる。
(実施例6)(請求項4に対応)
図7に、本発明の電子装置の一実施例の斜視図を示す。図7において、電子装置の1つである携帯電話端末50は、筐体51と、その中に配置されたプリント基板52と、プリント基板52上に実装された本発明の平衡出力回路10を備えている。平衡出力回路10は送信信号や受信信号を平衡信号に変換するために用いられる。
このように構成された携帯電話端末50においては、本発明の平衡出力回路10を用いているため、高性能化を図ることができる。
なお、図7においては電子装置として携帯電話端末を示したが、電子装置としては携帯電話端末に限るものではなく、本発明の平衡出力回路や周波数逓倍回路を用いたものであれば何でも構わないものである。
本発明の平衡出力回路の一実施例を示す回路図である。 図1の平衡出力回路の一部を等価的に見た回路図である。 本発明の平衡出力回路の別の実施例を示す回路図である。 図3の平衡出力回路の一部を等価的に見た回路図である。 本発明の周波数逓倍回路の一実施例を示す回路図である。 本発明の周波数逓倍回路の別の実施例を示す回路図である。 本発明の電子装置の一実施例を示す斜視図である。 従来の平衡出力回路を示す回路図である。
符号の説明
10、20 平衡出力回路
30、40 周波数逓倍回路
Q1 トランジスタ(第1のトランジスタ)
Q2 トランジスタ(第2のトランジスタ)
Q3 トランジスタ(第3のトランジスタ)
C1、C4、C9、C10 コンデンサ
C5 コンデンサ(第1の結合コンデンサ)
C6 コンデンサ(第2の結合コンデンサ)
C7 コンデンサ(第3の結合コンデンサ)
C8 コンデンサ(第4の結合コンデンサ)
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7 抵抗
L1 インダクタ
Vcc 電源端子
Si 入力端子
So 出力端子
So1、So2 平衡出力端子
50 携帯電話端末

Claims (4)

  1. コレクタが抵抗を介して電源に接続されるとともにエミッタが抵抗を介してグランドに接続された第1のトランジスタと、ベースが前記第1のトランジスタのコレクタに第1の結合コンデンサを介して接続されるとともにエミッタがグランドに接続された第2のトランジスタと、ベースが前記第1のトランジスタのエミッタに第2の結合コンデンサを介して接続されるとともにエミッタがグランドに接続された第3のトランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのベースを不平衡入力端子とし、前記第2および第3のトランジスタの2つのコレクタを平衡出力端子とした平衡出力回路において、
    前記第2および第3のトランジスタを同じ特性のものとし、
    前記第2の結合コンデンサの容量値を前記第1の結合コンデンサの容量値よりも大きくする、ことを特徴とする平衡出力回路。
  2. コレクタが抵抗を介して電源に接続されるとともにエミッタが抵抗を介してグランドに接続された第1のトランジスタと、ベースが前記第1のトランジスタのコレクタに第1の結合コンデンサを介して接続されるとともにエミッタがグランドに接続された第2のトランジスタと、ベースが前記第1のトランジスタのエミッタに第2の結合コンデンサを介して接続されるとともにエミッタがグランドに接続された第3のトランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのベースを不平衡入力端子とし、前記第2および第3のトランジスタの2つのコレクタをそれぞれ第3および第4の結合コンデンサを介して平衡出力端子とした平衡出力回路において、
    前記第2および第3のトランジスタを同じ特性のものとし、
    前記第2の結合コンデンサの容量値を前記第1の結合コンデンサの容量値と等しくするとともに、前記第4の結合コンデンサの容量値を前記第3の結合コンデンサの容量値よりも大きくする、ことを特徴とする平衡出力回路。
  3. 請求項1または2に記載の平衡出力回路を備え、2つの前記平衡出力端子を互いに接続したことを特徴とする周波数逓倍回路。
  4. 請求項1または2に記載の平衡出力回路あるいは請求項3に記載の周波数逓倍回路を用いたことを特徴とする電子装置。
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