JP4427653B2 - レイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法 - Google Patents

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Description

この発明は、異種無線アクセスポイントを収容し、論理的にツリーを構成するレイヤ2スイッチから構成されているレイヤ2スイッチネットワークに関し、特に複数の無線インタフェースを持つ移動端末が通信で使用するインタフェースを切り替えた際の処理手順に関するものである。
複数種の無線アクセスインタフェースを持った移動端末を収容する、異種無線統合IPネットワークにおいて、従来のインタフェース切り替えは、一般的にMobile IPと呼ばれるIPレイヤによる移動管理メカニズムによって実現されていた(例えば、非特許文献1、非特許文献2)。
この方式では、移動端末はインタフェース毎に固有のIPアドレス(これは気付けアドレスと呼ばれる)を持つとともに、インタフェースで共通のIPアドレス(これはホームアドレスと呼ばれる)を持ち、通信相手端末にはホームアドレスを見せる。そして、インタフェース切り替えに応じて変化するホームアドレスと気付けアドレスの対応を随時ネットワーク内のホームエージェントに登録する。この場合、通信相手端末はホームアドレスを宛先にしてIPパケットを送信するが、このIPパケットはホームエージェントが捕捉し、ホームエージェントが登録された気付けアドレス宛てにIPパケットを送信する。このようなホームエージェントによる転送の機構により、移動端末はインタフェース切り替え後もシームレスにIPパケット通信を継続することができる。
Mobile IPを使用すると、移動端末はインタフェース切り替え毎に、使用する気付けアドレスと自身のホームアドレスとの対応をホームエージェントでなく通信相手端末に直接通知することもできる。
また、異種無線統合IPネットワークにおける端末のインタフェース切り替えではないが、LAN環境に設置される装置において、障害耐性を高めるためにネットワークインタフェースを二重化するケースがある(例えば、非特許文献3、非特許文献4)。この場合も、二つのインタフェースは共通のIPアドレスを持つ(非特許文献4において、共通IPアドレスは再配置可能IPアドレスと呼ばれている)。ただし、このIPアドレスは装置が設置されるロケーションに属するものであり、Mobile IPに対応させた場合、ホームアドレスでなく気付けアドレスに対応するものであり、このケースはインタフェースで共通の気付けアドレスを持つものといえる。この場合、インタフェース障害に際してインタフェースの切り替えが生じると、実インタフェースのアドレス(イーサネット(登録商標)インタフェースを想定し、以後MACアドレスとする)と再配置可能IPアドレスの対応が変化する。このため、端末はインタフェース障害時に、MACアドレスと再配置可能IPアドレスの対応を通信相手端末に、ARPプロトコル(IPv6の場合には近隣探索プロトコル)を使用して通知する。これは要求されないARP(gratuitous ARP)と呼ばれる。
C. Perkins著「IP Mobility Support」 IETF RFC2002、1996/10、P.8-11 D. Johnsonほか著「Mobility Support in IPv6」IETF Internet Draft draft-ietf-mobile IP- IPv6-24.txt、2003/6、P.15-19 日本ヒューレット・パッカード株式会社著「White Paper: HP-UX ハイアベイラビリティ」http://www1.jpn.hp.com/products/software/oe/hpux/document/pdfs/PDFHS03-033-02.pdf、2003/10/31、P.17 日本ヒューレット・パッカード株式会社著「Service Guard OPS EditionによるOPSクラスタの設定第8版」Manufacturing Part Number: B51 58-90045,2002/3、P.87-92
異種無線統合IPネットワークにおける移動端末のインタフェース切り替えをMobile IPによって制御する場合、移動によってインタフェースの実IPアドレス(気付けアドレス)が変化するため、この変化を隠蔽するためにホームアドレスの概念が必要になり、誰かがホームアドレスと気付けアドレスの対応を管理しなければならない。これをホームエージェントで行う場合、通信相手端末から移動端末への通信は、基本的に常にホームエージェント経由になりパケット遅延や帯域効率、パケットロスの観点から望ましくない。また、この対応付けを通信相手端末が直接管理する場合、通信相手端末は複雑なMobile IPのシグナリング手順を直接意識する必要があり望ましくない。
Mobile IPにはパケット遅延、帯域効率向上、パケットロス対策として各種拡張が提案されているが、これらは端末にさらに複雑なシグナリング制御を強いることになる。
実IPアドレスが変化する場合、通信相手端末とのIPセッションが切れてしまうため、通信を維持するためにMobile IPのような制御機構が必要になるが、移動によって実IPアドレスが変化しないようにネットワークを構成すれば通信相手端末とのIPセションは切断されず、Mobile IPのような複雑なシグナリング手順が不要になり、高速かつ低遅延なハンドオフが期待できる。このため、ネットワークインタフェースの二重化の障害切り替えに関する上記の従来の技術を、異種無線を統合するLANや広域LANでの移動制御に適用するシステムが考えられる。この場合、Mobile IPによる異種無線統合ネットワークとは異なり、従来例の再配置可能IPアドレスのように、通信相手端末からみえるIPアドレスが基本的に変化しないよう構成することができる。よって、端末間でMobile IPのような複雑な手順が不要であり、よりシンプルに高速移動をサポートできる可能性がある。
しかし、上記システムにおいて、gratuitous ARPを通信相手端末に送信するのはセキュリティ上望ましくない。またMobile IPの高速ハンドオフのように、移動端末のインタフェース切り替えの直後に、旧インタフェースに誤って配送されてきたMACフレームを新インタフェースに転送することができないため、MACフレームのロスが発生しうる。
この発明は上記に鑑みてなされたもので、MACレイヤによる移動管理メカニズムを持った網を前提に、MACフレームロスの少ない高速なインタフェース切り替え機構を容易にかつ安全に提供するレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法を得ることを目的とする。
本発明では、無線アクセスポイントを収容する複数のエッジスイッチと、複数のブランチスイッチと、ツリーの最上位に位置するルートスイッチとを含む複数のレイヤ2スイッチにより論理的にツリーが構成されるとともに、MACアドレスとIPアドレスとの対応を記憶し受信したアドレス解決要求に従ってアドレス解決処理を実行する近隣探索サーバを有し、前記各レイヤ2スイッチはMACアドレスと受信した該MACアドレス宛のMACフレームの出力先ポートとの対応としてのMACエントリを含む対応表を持ち、前記各レイヤ2スイッチは受信MACフレームに含まれるMACアドレスが前記対応表に存在しないときは受信したMACフレームを当該レイヤ2スイッチのルートスイッチに向かって送信するレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法において、異なるMACアドレスを持つ複数の無線インタフェースを有し、該複数の無線インタフェースに共通のIPアドレスを持つ移動端末が、通信で使用する無線インタフェースを切り替えた場合、切り替え先の新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、アップデートエントリ要求をルートスイッチに向け送信することで、当該無線アクセスポイントからルートスイッチまでの経路に存在するレイヤ2スイッチに当該移動端末の新無線インタフェースに対応する前記MACエントリを新規生成させる第1ステップと、移動端末が、前記近隣探索サーバに対して、新無線インタフェースのMACアドレスと、IPアドレスとの対応を更新するための更新要求を送信する第2ステップと、新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、移動端末からのMACアドレススワップ要求を受信すると、該無線アクセスポイントが、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え先の新無線インタフェースのMACアドレスとを含むスワップエントリ要求をルートスイッチに向けて送信する第3ステップと、前記スワップエントリ要求を受信したルートスイッチが、ツリー配下のレイヤ2スイッチにキャンセルエントリ要求を送信して、ツリー配下の各レイヤ2スイッチの前記各対応表から旧無線インタフェースのMACアドレスに対応するMACエントリを削除させる第4ステップと、ルートスイッチが、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信する第5ステップとを備えることを特徴とする。
この発明によれば、移動端末の旧無線インタフェースのMACアドレス宛てに送信されたMACフレームを、切り替え先の新インタフェースのMACアドレス宛てにアドレススワップするスワップポイントをレイヤ2スイッチネットワーク内部に設けるようにしているので、高速のインタフェース切換処理が可能であり、またMACフレームのロスを防止することができる。
本発明をより詳細に説術するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
実施の形態1.
第1図に本発明を構成する広域LANの構成図および振る舞いの概念図を示す。第1図において、広域LAN1は、無線LAN、W−CDMA、4Gなど各種タイプの無線アクセスポイント3a〜3cを収容し、複数のレイヤ2スイッチ2から構成されている。広域LANを構成するレイヤ2スイッチのうちエッジスイッチ2は、無線アクセスポイント3a〜3cや固定端末を収容する。
4は複数種の無線インタフェースを持った移動端末、5はこの移動端末と通信をする通信相手端末である。通信相手端末5は、移動端末4にとって移動される対象であり、固定端末もしくは移動端末のいずれかになりうる。通信相手端末5を移動端末とし、これを移動する主体ととらえた場合には、移動端末4ともみなせるが、移動される対象ととらえた場合には通信相手端末5となる。
ルータ6は、第1図に示すネットワーク(広域LAN)1を一つのIPサブネットワークとして構成させる役割をになう。ネットワーク1に接続するユーザはルータ6をデフォルトルータとして認識し、インターネットや他IPサブネットとの通信はこのルータ6を介して行うことになる。また、移動端末4がルータ6を介して通信を行う場合、ルータ6は通信相手端末として認識される。
近隣探索サーバ7は、広域LAN1において近隣要請などのアドレス解決要求メッセージがブロードキャストされることを防止する機能を有し、必要に応じて設置される。移動端末4は通信相手端末のIPアドレスからMACアドレスを求めるため、アドレス解決要求メッセージをマルチキャストするが、近隣探索サーバ7が導入された場合にはこのアドレス解決要求メッセージはブロードキャストされること無く、近隣探索サーバ7まで誘導され、近隣探索サーバ7がMACアドレスの解決を行う。
第2図は本発明の前提となる移動端末4のレイヤ構造の概念図を示す。第2図において移動端末4は、一例として無線LANとW-CDMAの2つの無線インタフェース(IF.wlan、IF.wcdma)を実装している。移動端末4は、各無線インタフェース毎に、個別の物理レイヤ/MACレイヤ/IPレイヤを実装し、またIPレイヤの上位にアプリケーションが実装される(TCP以上のプロトコルもここに位置づける)。
ここで、本発明において、移動端末4は複数の無線インタフェースに共通のIPレイヤ(実際にはIPアドレス)を持つものとする。この共通IPアドレスは非特許文献4で記載された再配置可能IPアドレスと同義のものである。
次に、第1図を用いて本発明におけるネットワークの基本的な振る舞いを説明する。第1図において、移動端末4が何らかの要因で、使用するインタフェースをW-CDMA用インタフェース(IF.wcdma)から無線LANインタフェース(IF.wlan)に切り替えるとする。この際に、本発明のネットワーク内の各機器(エレメント)および移動端末は、以下の二つの機構を使用してMACフレームロスの少ない高速なインタフェース切り替えを実施する。
・第一の機構は、広域LAN1を構成するレイヤ2スイッチ2群が、インタフェース切り替え後に旧インタフェースのMACアドレス宛てに送信されるMACフレームを認識し、この宛先MACアドレスを新インタフェースのMACアドレスに変換して転送するMACアドレススワップのメカニズムである。
・また、インタフェース切り替えによって、インタフェース共通のIPアドレスに対応するMACアドレスが変化することから、第二の機構として、このIPアドレスとMACアドレスの対応表を持っているエレメントのエントリを更新するメカニズムを実装する。この対応表を持っているエレメントとは、移動端末の通信相手端末5(もしくはルータ6)と、近隣探索サーバ7である。
本発明ではこの二つの機構を実現するための各種制御方式を規定する。
広域LAN1を構成するレイヤ2スイッチ2群は一般的にツリー状に配置される(もしくは論理的にツリーを構成する)。実施の形態1は、このツリーの最上位に位置するレイヤ2スイッチ(ルートスイッチと呼ぶ)が、MACアドレススワップのメカニズムを持つことを前提にしたものであり、第3図にこのネットワーク例と動作概念図を示す。第3図において、2a、2bはエッジスイッチ、8はツリーの最上位に位置するルートスイッチ、9はエッジスイッチとルートスイッチを接続してツリーを構成するブランチスイッチである。
第4図はこのネットワークにおけるインタフェース切り替えシーケンス図である。とくにこのシーケンスでは、各スイッチが持つ端末のMACアドレスとそのMACアドレス宛てにきたMACフレームの出力先ポートとの対応表を、移動端末の移動に伴い明示的に更新するMACキャッシュマネージメントプロトコルを各スイッチがサポートしていることを前提にする。
このMACキャッシュマネージメントプロトコルは、大きくはアップデートエントリー(Update Entry)手順とキャンセルエントリー(Cancel Entry)手順から構成され、前者は指定された端末のMACエントリを生成・更新する手順であり、後者は指定された端末のMACエントリを削除する手順とする。また、このMACキャッシュマネージメントプロトコルはツリー状のネットワークを前提に動作し、とくにこのプロトコル対応のスイッチは、MACフレーム受信時に対応するMACエントリがない場合、このMACフレームをブロードキャストすることなく、ルートスイッチに向かって送信するよう動作する。
無線アクセスポイント3bにキャンプしている移動端末4が、使用しているインタフェースをW-CDMA用インタフェース(IF.wcdma)から無線LANインタフェース(IF.wlan)に切り替え、無線アクセスポイント3aにキャンプする場合、移動端末4はまず無線アクセスポイント3aと無線特有のアソシエーション(association)を設定し、必要に応じて認証手順(Authentication Procedure)を実行する。
認証が成功した場合、無線アクセスポイント3aは、アップデートエントリーリクエスト(Update Entry Request)と呼ぶ制御フレームをルートスイッチ8に向けて送信する。この制御フレームにより、無線アクセスポイント3aからルートスイッチ8までの経路に存在しうる全レイヤ2スイッチは、この移動端末4のエントリ(移動端末4のMACアドレスと、このMACアドレス宛てフレームの送信ポートとの対応表)を新規に生成する。また、このとき移動端末4は非特許文献3、4と同様に、gratuitous ARPに相当する近隣広告メッセージ(Neighbor Advertisement)を近隣探索サーバ7に送信する。ネットワークの各スイッチはこれを近隣探索サーバ7まで誘導し、近隣探索サーバ7がその内容を記憶する。
実施の形態1では、この後、移動端末4が無線アクセスポイント3aに対してMACアドレススワップ要求を送信する。これを無線アクセスポイント3aが受信すると無線アクセスポイント3aはレイヤ2制御フレームであるスワップエントリーリクエスト(Swap Entry Request)をルートスイッチ8に向けて送信する。この制御フレームは、今まで使用していた旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え後の無線インタフェースのMACアドレスと、オプションとしてスワップ設定時間を示すスワップタイムを含む。ルートスイッチ8はこの制御フレーム受信後、スワップタイムの期間中に、旧無線インタフェースのMACアドレス宛てのMACフレームを捕らえた場合、宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスに置き換えて(スワップして)、送信する。
また、Swap Entry Requestを受信したルートスイッチ8は、階層的配下のレイヤ2スイッチ内に蓄積されている旧無線インタフェースのMACアドレスを削除するため、キャンセルエントリーリクエスト(Cancel Entry Request)を階層的配下のレイヤ2スイッチに対し送信する。Cancel Entry Requestは削除するMACエントリに対応する出力ポートに従いエッジスイッチもしくは無線アクセスポイントまで送信され、経由した各スイッチは対象となるMACエントリを削除する。前述したように、MACキャッシュマネージメントプロトコル対応の各スイッチは、MACフレーム受信時に対応するMACエントリがない場合、このMACフレームをブロードキャストすることなく、ルートスイッチに向かって送信するよう動作するになっているので、Cancel Entry Requestによってレイヤ2スイッチ内に、旧無線インタフェースのMACアドレスのエントリがなくなると、旧MACアドレス宛てに送信されたMACフレームは必ずルートスイッチ8まで転送されることになる。
通信相手端末5が近隣探索手順などによって移動端末4のMACアドレスをもとめ、これを自内部にキャッシュしている場合、通信相手端末5は旧無線インタフェースのMACアドレス宛てにMACフレームの送信を続ける。このとき例えばIPv6必須の近隣到達可能性手順を通信相手端末5がサポートしていれば、この手順によって移動端末4が新無線インタフェースのMACアドレスに変化したことを通信相手端末5は検出できる。
また、実施の形態1では、移動端末4が近隣広告メッセージ(Neighbor Advertisement)をIPsecなどで暗号化するようにしている。そして、そのキーを持った近隣探索サーバ7のみがこれを受信することで、近隣探索サーバ7に蓄積される情報を安全に更新できる。この近隣探索サーバ7へのアクセスの際は、インタフェース切り替えのときに限らず、常に暗号化してもよい。
実施の形態1で記載したインタフェース切り替えのメカニズムは、端末でのシグナリングが殆ど不要であるため、高速に行うことができ、またMACアドレススワップのメカニズムはMACフレームのロスを防止することができる。またSwap Entry Requestは無線アクセスポイントの責任で発行するため、無線アクセスポイントと移動端末との間のアソシエーションがセキュリティ上ガードされていれば、安全にMACアドレスのスワップが制御できる。また、gratuitous ARPのように端末が通信相手端末のMACキャッシュを直接書き換えることがない点も、移動を擬似するような攻撃に対してセキュリティ性能を向上させる。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1同様、ルートスイッチ8がMACアドレススワップのメカニズムを持つことを前提にしたものであるが、実施の形態2では、移動端末4が通信相手端末5に直接MACアドレスの変化を通知するようにしている。第5図は実施の形態2のインタフェース切り替えシーケンス図を示すものである。
無線アクセスポイント3bにキャンプしている移動端末4が、使用しているインタフェースをW-CDMA用インタフェース(IF.wcdma)から無線LANインタフェース(IF.wlan)に切り替え、無線アクセスポイント3aにキャンプする場合、移動端末4は、実施の形態1と同様、無線アクセスポイント3aとのアソシエーション(association)の設定、認証手順(Authentication Procedure)を実行する。認証が成功した場合、無線アクセスポイント3aは、実施の形態1と同様、アップデートエントリーリクエスト(Update Entry Request)をルートスイッチ8に向けて送信することにより、無線アクセスポイント3aからルートスイッチ8までの経路に存在しうる全レイヤ2スイッチは、移動端末4のエントリを新規に生成する。
また、移動端末4は、実施の形態1と同様、gratuitous ARPに相当する近隣広告メッセージ(Neighbor Advertisement)を近隣探索サーバ7に送信する。ネットワークの各スイッチはこれを近隣探索サーバ7まで誘導し、近隣探索サーバ7がその内容を記憶する。
実施の形態2の移動端末4は、通信相手端末5およびそのMACアドレスを常に管理しており、上記近隣探索サーバ7への近隣広告メッセージの送信が終了すると、通信相手端末5のMACアドレスを宛先アドレスとして近隣広告メッセージを送信する。このメッセージを受信した通信相手端末5は、即時に移動端末4宛てのMACフレームの宛先を切り替え後の新インタフェースのものに変更する。
その後の手順は、実施の形態1と同様であり、移動端末4は無線アクセスポイント3aに対してMACアドレススワップ要求を送信する。これを無線アクセスポイント3aが受信すると無線アクセスポイント3aはスワップエントリーリクエスト(Swap Entry Request)をルートスイッチ8に向けて送信する。ルートスイッチ8はこの制御フレーム受信後、スワップタイムの期間中に、旧無線インタフェースのMACアドレス宛てのMACフレームを捕らえた場合、宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスに置き換えて(スワップして)、送信する。また、Swap Entry Requestを受信したルートスイッチ8は、階層的配下のレイヤ2スイッチ内に蓄積されている旧無線インタフェースのMACアドレスを削除するため、キャンセルエントリーリクエスト(Cancel Entry Request)を階層的配下のレイヤ2スイッチに対し送信する。
実施の形態2によれば、近隣広告メッセージは非特許文献3、4のgratuitous ARPのようにブロードキャストされることはなく、ネットワークの帯域利用効率や安全性(スヌープされにくい)の面でメリットが生じる。ただし、gratuitous ARPと同様、通信相手端末のMACキャッシュを直接書き換えるため、移動を擬似するような攻撃に対してセキュリティは弱くなる。
実施の形態3.
実施の形態3はエッジスイッチがMACアドレススワップのメカニズムを持つことを前提にしたものであり、第6図にこのネットワーク例と動作概念図を示す。第7図はこのネットワークにおける実施の形態3のインタフェース切り替えシーケンス図である。
無線アクセスポイント3bにキャンプしている移動端末4が、使用しているインタフェースをW-CDMA用インタフェース(IF.wcdma)から無線LANインタフェース(IF.wlan)に切り替え、無線アクセスポイント3aにキャンプする場合、移動端末4は、実施の形態1と同様、無線アクセスポイント3aとのアソシエーション(association)の設定、認証手順(Authentication Procedure)を実行する。認証が成功した場合、無線アクセスポイント3aは、実施の形態1と同様、アップデートエントリーリクエスト(Update Entry Request)をルートスイッチ8に向けて送信することにより、無線アクセスポイント3aからルートスイッチ8までの経路に存在しうる全レイヤ2スイッチは、移動端末4のエントリを新規に生成する。
また、移動端末4は、実施の形態1と同様、gratuitous ARPに相当する近隣広告メッセージ(Neighbor Advertisement)を近隣探索サーバ7に送信する。ネットワークの各スイッチはこれを近隣探索サーバ7まで誘導し、近隣探索サーバ7がその内容を記憶する。
この後、移動端末4が無線アクセスポイント3aに対してMACアドレススワップ要求を送信する。以上の手順は、実施の形態1と同様である。
MACアドレススワップ要求を無線アクセスポイント3aが受信すると無線アクセスポイント3aは、今まで使用していた旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え後の無線インタフェースのMACアドレスと、オプションとしてのスワップタイムを含むMACアドレススワップ要求(Swap Entry Request)をルートスイッチ8にではなく、旧無線インタフェースを使用してアクセスしていた無線アクセスポイント3bが接続されたエッジスイッチ2bに向けて送信する。
各スイッチでは、Swap Entry Requestに含まれる旧無線インタフェースのMACアドレスをキー出力ポートを決定するので、このSwap Entry Requestは、旧無線インタフェースを使用してアクセスしていた無線アクセスポイント3bが接続されたエッジスイッチ2bまでたどり着く。なお、Swap Entry Requestがエッジまでたどり着くためのスイッチング規則は、実施の形態1に記されたCancel Entry Requestのものと同様である。エッジスイッチ2bは、Swap Entry Requestを受信した後は、スワップタイムの期間中に、旧無線インタフェースのMACアドレス宛てのMACフレームを捕らえた場合、宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスに置き換えて(スワップして)、送信する。
なお、この実施の形態3では、Swap Entry Requestを受信したルートスイッチ8は、階層的配下のレイヤ2スイッチ内に蓄積されている旧無線インタフェースのMACアドレスを削除するための前述のキャンセルエントリーリクエスト(Cancel Entry Request)を階層的配下のレイヤ2スイッチに対し送信しない。
このように、実施の形態3の場合、旧無線インタフェースのMACアドレスに関するスイッチングルートは明示的に削除しないため、旧MACアドレス宛てに送信されたMACフレームは必ずスワップポイントとなるエッジスイッチまで到達する。
実施の形態3において、通信相手端末における、近隣到達可能性手順による新無線インタフェースのMACアドレスの検出、近隣探索サーバへのアクセスの暗号化は実施の形態1と同様であり、また実施の形態2と同様、移動端末により通信相手端末に直接MACアドレスの変化を通知することもできる。
実施の形態3では、エッジスイッチがMACアドレススワップのメカニズムを持つものとしたが、ネットワークのエッジとして無線アクセスポイントがスワップメカニズムを実装しても良い。
実施の形態3によれば、実施の形態1に比べスワップメカニズムがエッジに分散するため、移動制御トラフィックに対してスケーラビリティを持つことが可能になる。ただし、ツリー構成上の特徴から、実施の形態1に対し移動端末と同じスイッチ配下に位置していた通信相手端末からの転送ルートは最適化されるが、それ以外のケースはむしろ転送ルートが冗長になっていく。
実施の形態4.
実施の形態4はルートスイッチおよびエッジスイッチがMACアドレススワップのメカニズムを持つことを前提にしたものであり、第8図にこのネットワーク例と動作概念図を示す。第9図はこのネットワークにおけるインタフェース切り替えシーケンス図である。
実施の形態4は、実施の形態1および実施の形態3の組み合わせであり、Swap Entry Requestをルートスイッチで終端するともに、エッジスイッチでも終端する。このため、移動端末がルートスイッチを跨いで移動した場合、MACアドレススワップはルートスイッチで実施され、ルートスイッチを跨がない移動に関してはエッジスイッチでMACアドレススワップが実施されることになる。
とくに、資源の問題から、ルートスイッチでスワップできるエントリ数が制限されるようなケースがある。エッジスイッチでのスワップをベースに、幾つかの制限されたユーザに対してのみルートスイッチでスワップを行うことにより、負荷の分散とルートの最適化の両立に関して最適解が得られる。
実施の形態5.
実施の形態5はネットワーク内に移動端末の位置を常に把握し、同一種別もしくは異種の無線アクセスポイント間のハンドオーバを決定・制御するエンティティ(これをシグナリングサーバと呼ぶ)を配備する例である。実施の形態1〜4では、端末が自立的にキャンプする無線アクセスポイントを決定することを想定したが、実施の形態5ではネットワークのシグナリングサーバがハンドオーバ先を決定する。これをネットワーク主導インタフェース切り替えと呼ぶ。
第10図はネットワーク主導インタフェース切り替えを実現するネットワーク例とインタフェース切り替え起動の動作概念図を示す。第10図において、10がルートスイッチに接続されたシグナリングサーバである。第11図はこのネットワークにおけるインタフェース切り替えシーケンス図である。
シグナリングサーバ10はTCP/IP上の手順などで移動端末4の位置(キャンプしている無線アクセスポイント)を常に把握しており、また移動端末4や無線アクセスポイント3からの情報を使用して移動端末4がキャンプすべき最適な無線アクセスポイント3を決定することができるものとする。
シグナリングサーバ10が、異なる無線アクセスポイントに移動端末4がキャンプすべきであると判断すると、例えばシグナリングサーバ10はインタフェース切り替えの準備を促すために、ハンドオーバ準備要求メッセージを移動端末4に向けて送信する。
移動端末4はハンドオーバ準備要求メッセージを受信すると、指示された無線アクセスポイントとのアソシエーション設定(Association)や、認証手順(Authentication Procedure)を実行するなど、インタフェース切り替えをするために必要な手順をあらかじめ実行する。
認証が成功した場合、無線アクセスポイント3aは、アップデートエントリーリクエスト(Update Entry Request)をルートスイッチ8に向けて送信することにより、無線アクセスポイント3aからルートスイッチ8までの経路に存在しうる全レイヤ2スイッチは、この移動端末4のエントリを新規に生成する。
その後、移動端末4はハンドオーバ準備応答メッセージをシグナリングサーバ10に返送する。シグナリングサーバ10はこのメッセージを受信すると、実際にインタフェース切り替えを指示するハンドオーバ開始要求メッセージを移動端末4に送信する。このハンドオーバ開始要求メッセージを受信すると、移動端末4は、インタフェースを切り替えて無線アクセスポイントにキャンプする。
実施の形態5では、シグナリングサーバ10がハンドオーバを検出したタイミング(例えばハンドオーバ開始要求メッセージを送信するタイミング)で、近隣探索サーバ7に対し、インタフェース共通のIPアドレスと切り替え先インタフェースのMACアドレスの対応表を登録する。また、同タイミングでルートスイッチ8に対してMACアドレススワップ要求を指示する。MACアドレススワップ要求を受信したルートスイッチ8の振舞いは、実施の形態1で規定したSwap Entry Request受信時の動作と同じである。すなわち、Swap Entry Requestを受信したルートスイッチ8は、階層的配下のレイヤ2スイッチ内に蓄積されている旧無線インタフェースのMACアドレスを削除するため、キャンセルエントリーリクエスト(Cancel Entry Request)を階層的配下のレイヤ2スイッチに対し送信する。Cancel Entry Requestは削除するMACエントリに対応する出力ポートに従いエッジスイッチもしくは無線アクセスポイントまで送信され、経由した各スイッチは対象となるMACエントリを削除する。
実施の形態5のようにシグナリングサーバ10によるネットワーク主導のインタフェース切り替えメカニズムを定義すると、近隣探索サーバ7への登録やMACスワップポイントへの登録がシグナリングサーバ10の責任になる。このため、シグナリングサーバ10のシグナリングメカニズムが安全に定義できれば、移動端末4がこれらをキックするよりセキュリティが向上する。
実施の形態6.
実施の形態6は実施の形態5と同じくネットワーク主導インタフェース切り替えのケースであるが、MACアドレススワップのポイントがルートスイッチ8ではなくエッジスイッチとなる。第12図はこのネットワークにおけるインタフェース切り替えシーケンス図である。
実施の形態6では、シグナリングサーバ10がハンドオーバを検出したタイミングで、近隣探索サーバ7に対しIPアドレスとMACアドレスの対応表を登録し、ルートスイッチ8を介して旧無線インタフェースを使用してアクセスしていた無線アクセスポイント3bが接続されたエッジスイッチ2bにMACアドレススワップ要求を指示する。エッジスイッチ2bに対するMACアドレススワップ要求を受信したルートスイッチ8はSwap Entry Requestをエッジスイッチ2bに向けて送信する。Swap Entry Requestのスイッチング、これを受信したときのエッジスイッチ2bの振る舞いは実施の形態3で規定したものと同じである。
実施の形態6によれば、近隣探索サーバ7への登録やMACスワップポイントへの登録がシグナリングサーバ10の責任になるため、シグナリングサーバ10のシグナリングメカニズムが安全に定義できれば、移動端末4がこれらをキックするよりセキュリティが向上する。また、スワップメカニズムがエッジに分散するため、移動制御トラフィックに対してスケーラビリティを持つことが可能になる。
実施の形態7.
実施の形態7は実施の形態5と同じくネットワーク主導インタフェース切り替えのケースであるが、MACアドレススワップのポイントがルートスイッチおよびエッジスイッチとなる。
第13図はこのネットワークにおけるインタフェース切り替えシーケンス図である。
実施の形態7では、シグナリングサーバ10がハンドオーバを検出したタイミングで、近隣探索サーバ7に対しIPアドレスとMACアドレスの対応表を登録し、ルートスイッチ8に対してMACアドレススワップ要求を指示する。MACアドレススワップ要求を受信したルートスイッチ8の振る舞いは、実施の形態4で規定したSwap Entry Request受信時の動作と同一である。
実施の形態7によれば、近隣探索サーバ7への登録やMACスワップポイントへの登録がシグナリングサーバ10の責任になるため、シグナリングサーバ10のシグナリングメカニズムが安全に定義できれば、移動端末4がこれらをキックするよりセキュリティが向上する。また、Swap Entry Requestをルートスイッチ8で終端するともに、エッジスイッチでも終端する。このため、移動端末がルートスイッチを跨いで移動した場合、MACアドレススワップはルートスイッチで実施され、ルートスイッチを跨がない移動に関してはエッジスイッチでMACアドレススワップが実施されることになる。
実施の形態8.
実施の形態8は実施の形態1〜4と同様のネットワーク構成を想定し、移動端末がMACアドレススワップを実際に行うスイッチ宛てにSwap Entry Requestを送信するものである。
無線アクセスポイントがMACアドレススワップ要求を一旦終端し、無線アクセスポイントがMACスワップを実際に行うスイッチに対してSwap Entry Requestを送信する場合、セキュリティのアソシエーションが二段構成になるため、セキュリティが向上する。ただし、一旦無線アクセスポイントがMACアドレススワップ要求を終端する場合、無線アクセスポイントにMACアドレススワップ要求受信機能の追加が必要になる。移動端末がMACスワップを実際に行うスイッチ宛てにSwap Entry Requestを送信する場合、セキュリティ能力は低下するものの、無線アクセスポイントへの追加機能は不要になる。
実施の形態9.
実施の形態9は近隣探索サーバ7が、ルートスイッチ8に対してMACアドレススワップ要求を送信し、ルートスイッチ8が必要に応じて他スイッチにSwap Entry RequestもしくはCancel Entry Requestを送信することで、ルートスイッチもしくはエッジスイッチ、もしくはその双方にMACアドレスのスワップを設定することを特徴とする。第14図はとくにルートスイッチ8にMACアドレスのスワップを設定するためのシーケンスである。
第14図では移動端末4が発行する近隣広告メッセージを近隣探索サーバ7が受信した場合、近隣探索サーバ7は移動端末4のIPアドレスから、対応付けて管理している移動端末の(旧)MACアドレスを特定するとともに、通知された新MACアドレスでこのエントリを更新する。
このとき近隣探索サーバ7は旧MACアドレスおよび新MACアドレスを両方特定できるため、エントリ更新と同時にルートスイッチ8にMACアドレススワップ要求を送信できる。ルートスイッチ8がMACアドレススワップ要求を受信すると、ルートスイッチ8は移動端末が旧無線インタフェースを使用した際にキャンプしていた無線アクセスポイント3bに向けてCancel Entry Requestを送信する。Cancel Entry Requestは削除するMACエントリに対応する出力ポートに従い無線アクセスポイント3bまで送信され、経由した各スイッチは対象となるMACエントリを削除する。
実施の形態9では、近隣探索サーバ7がMACアドレスのスワップの要求を実行するため、移動端末4のシグナリングを削減する効果がある。
以上のように、本発明にかかる広域LANにおけるインタフェース切り替え方法は、MACレイヤによる移動端末の移動管理メカニズムを持ったネットワークに有用である。
第1図は、本発明を構成する広域LANの構成図および振る舞いの概念図である。 第2図は、本発明の前提となる移動端末のレイヤ構造の概念図である。 第3図は、ツリー状に配置されるレイヤ2スイッチ群の構成および実施の形態1によるMACアドレススワップの動作概念を示す図である。 第4図は、実施の形態1によるインタフェース切り替えシーケンス図である。 第5図は、実施の形態2によるインタフェース切り替えシーケンス図である。 第6図は、実施の形態3によるMACアドレススワップの動作概念を示す図である。 第7図は、実施の形態3によるインタフェース切り替えシーケンス図である。 第8図は、実施の形態4によるMACアドレススワップの動作概念を示す図である。 第9図は、実施の形態4によるインタフェース切り替えシーケンス図である。 第10図は、実施の形態5によるMACアドレススワップの動作概念を示す図である。 第11図は、実施の形態5によるインタフェース切り替えシーケンス図である。 第12図は、実施の形態6によるインタフェース切り替えシーケンス図である。 第13図は、実施の形態7によるインタフェース切り替えシーケンス図である。 第14図は、実施の形態9によるインタフェース切り替えシーケンス図である。
1 広域LAN
2 エッジスイッチ
3a〜3c 無線アクセスポイント3a〜3c
4 移動端末
5 通信相手端末
6 ルータ
7 近隣探索サーバ
8 ルートスイッチ
9 ブランチスイッチ
10 シグナリングサーバ

Claims (8)

  1. 無線アクセスポイントを収容する複数のエッジスイッチと、複数のブランチスイッチと、ツリーの最上位に位置するルートスイッチとを含む複数のレイヤ2スイッチにより論理的にツリーが構成されるとともに、MACアドレスとIPアドレスとの対応を記憶し受信したアドレス解決要求に従ってアドレス解決処理を実行する近隣探索サーバを有し、前記各レイヤ2スイッチはMACアドレスと受信した該MACアドレス宛のMACフレームの出力先ポートとの対応としてのMACエントリを含む対応表を持ち、前記各レイヤ2スイッチは受信MACフレームに含まれるMACアドレスが前記対応表に存在しないときは受信したMACフレームを当該レイヤ2スイッチのルートスイッチに向かって送信するレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法において、
    異なるMACアドレスを持つ複数の無線インタフェースを有し、該複数の無線インタフェースに共通のIPアドレスを持つ移動端末が、通信で使用する無線インタフェースを切り替えた場合、切り替え先の新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、アップデートエントリ要求をルートスイッチに向け送信することで、当該無線アクセスポイントからルートスイッチまでの経路に存在するレイヤ2スイッチに当該移動端末の新無線インタフェースに対応する前記MACエントリを新規生成させる第1ステップと、
    移動端末が、前記近隣探索サーバに対して、新無線インタフェースのMACアドレスと、IPアドレスとの対応を更新するための更新要求を送信する第2ステップと、
    新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、移動端末からのMACアドレススワップ要求を受信すると、該無線アクセスポイントが、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え先の新無線インタフェースのMACアドレスとを含むスワップエントリ要求をルートスイッチに向けて送信する第3ステップと、
    前記スワップエントリ要求を受信したルートスイッチが、ツリー配下のレイヤ2スイッチにキャンセルエントリ要求を送信して、ツリー配下の各レイヤ2スイッチの前記各対応表から旧無線インタフェースのMACアドレスに対応するMACエントリを削除させる第4ステップと、
    ルートスイッチが、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信する第5ステップと、
    を備えることを特徴とするレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法
  2. 無線アクセスポイントを収容する複数のエッジスイッチと、複数のブランチスイッチと、ツリーの最上位に位置するルートスイッチとを含む複数のレイヤ2スイッチにより論理的にツリーが構成されるとともに、MACアドレスとIPアドレスとの対応を記憶し受信したアドレス解決要求に従ってアドレス解決処理を実行する近隣探索サーバを有し、前記各レイヤ2スイッチはMACアドレスと受信した該MACアドレス宛のMACフレームの出力先ポートとの対応としてのMACエントリを含む対応表を持ち、前記各レイヤ2スイッチは受信MACフレームに含まれるMACアドレスが前記対応表に存在しないときは受信したMACフレームを当該レイヤ2スイッチのルートスイッチに向かって送信するレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法において、
    異なるMACアドレスを持つ複数の無線インタフェースを有し、該複数の無線インタフェースに共通のIPアドレスを持つ移動端末が、通信で使用する無線インタフェースを切り替えた場合、切り替え先の新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、アップデートエントリ要求をルートスイッチに向け送信することで、当該無線アクセスポイントからルートスイッチまでの経路に存在するレイヤ2スイッチに当該移動端末の新無線インタフェースに対応する前記MACエントリを新規生成させる第1ステップと、
    移動端末が、前記近隣探索サーバに対して、新無線インタフェースのMACアドレスと、IPアドレスとの対応を更新するための更新要求を送信する第2ステップと、
    近隣到達可能性手順がサポートされ、移動端末のMACアドレスを知るために近隣到達性確認メッセージを送付する通信相手端末に対し、移動端末が、該移動端末の新無線インタフェースのMACアドレスと、IPアドレスとの対応を含む近隣広告メッセージを送信する第3ステップと、
    新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、移動端末からのMACアドレススワップ要求を受信すると、該無線アクセスポイントが、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え先の新無線インタフェースのMACアドレスとを含むスワップエントリ要求をルートスイッチに向けて送信する第4ステップと、
    前記スワップエントリ要求を受信したルートスイッチが、ツリー配下のレイヤ2スイッチにキャンセルエントリ要求を送信して、ツリー配下の各レイヤ2スイッチの前記各対応表から旧無線インタフェースのMACアドレスに対応するMACエントリを削除させる第5ステップと、
    ルートスイッチが、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信する第6ステップと、
    を備えることを特徴とするレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法。
  3. 無線アクセスポイントを収容する複数のエッジスイッチと、複数のブランチスイッチと、ツリーの最上位に位置するルートスイッチとを含む複数のレイヤ2スイッチにより論理的にツリーが構成されるとともに、MACアドレスとIPアドレスとの対応を記憶し受信したアドレス解決要求に従ってアドレス解決処理を実行する近隣探索サーバを有し、前記各レイヤ2スイッチはMACアドレスと受信した該MACアドレス宛のMACフレームの出力先ポートとの対応としてのMACエントリを含む対応表を持ち、前記各レイヤ2スイッチは受信MACフレームに含まれるMACアドレスが前記対応表に存在しないときは受信したMACフレームを当該レイヤ2スイッチのルートスイッチに向かって送信するレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法において、
    異なるMACアドレスを持つ複数の無線インタフェースを有し、該複数の無線インタフェースに共通のIPアドレスを持つ移動端末が、通信で使用する無線インタフェースを切り替えた場合、切り替え先の新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、アップデートエントリ要求をルートスイッチに向け送信することで、当該無線アクセスポイントからルートスイッチまでの経路に存在するレイヤ2スイッチに当該移動端末の新無線インタフェースに対応する前記MACエントリを新規生成させる第1ステップと、
    移動端末が、前記近隣探索サーバに対して、新無線インタフェースのMACアドレスと、IPアドレスとの対応を更新するための更新要求を送信する第2ステップと、
    新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、移動端末からのMACアドレススワップ要求を受信すると、該無線アクセスポイントが、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え先の新無線インタフェースのMACアドレスとを含むスワップエントリ要求を新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントを収容しているエッジスイッチに送信する第3ステップと、
    前記スワップエントリ要求を受信したエッジスイッチが、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスをキーにして出力ポートを決定することで、前記受信したスワップエントリ要求を送信する第4ステップと、
    前記スワップエントリ要求を受信したレイヤ2スイッチネットワーク内のレイヤ2スイッチが、前記スワップエントリ要求を受信すると、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスをキーにして出力ポートを決定することで、前記スワップエントリ要求を切り替え元の旧無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントを収容するエッジスイッチまで転送させる第5ステップと、
    前記切り替え元の旧無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントを収容するエッジスイッチが、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信する第6ステップと、
    を備えることを特徴とするレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法。
  4. 無線アクセスポイントを収容する複数のエッジスイッチと、複数のブランチスイッチと、ツリーの最上位に位置するルートスイッチとを含む複数のレイヤ2スイッチにより論理的にツリーが構成されるとともに、MACアドレスとIPアドレスとの対応を記憶し受信したアドレス解決要求に従ってアドレス解決処理を実行する近隣探索サーバと、移動端末がキャンプしている無線アクセスポイントを把握するとともに、移動端末がキャンプすべき最適な無線アクセスポイントを決定可能なシグナリングサーバとを有し、前記各レイヤ2スイッチはMACアドレスと受信した該MACアドレス宛のMACフレームの出力先ポートとの対応としてのMACエントリを含む対応表を持ち、前記各レイヤ2スイッチは受信MACフレームに含まれるMACアドレスが前記対応表に存在しないときは受信したMACフレームを当該レイヤ2スイッチのルートスイッチに向かって送信するレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法において、
    シグナリングサーバが、当該移動端末が通信で使用する無線インタフェースを切り替えるべきであると判断すると、切り替え先の新無線アクセスポイントを含むハンドオーバ準備要求を当該移動端末に送信する第1ステップと、
    ハンドオーバ準備要求を受信した移動端末が、ハンドオーバ準備要求で通知された切り替え先の新無線アクセスポイントと無線インタフェース切替のための初期手順を実行する第2ステップと、
    切り替え先の新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、アップデートエントリ要求をルートスイッチに向け送信することで、当該無線アクセスポイントからルートスイッチまでの経路に存在するレイヤ2スイッチに当該移動端末の新無線インタフェースに対応する前記MACエントリを新規生成させる第3ステップと、
    移動端末が、ハンドオーバ準備応答をシグナリングサーバに送信する第4ステップと、
    シグナリングサーバが、ハンドオーバ開始要求を移動端末に送信する第5ステップと、
    シグナリングサーバが、近隣探索サーバに、新無線インタフェースのMACアドレスとIPアドレスとの対応を更新するための更新要求を送信するとともに、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え先の新無線インタフェースのMACアドレスとを含むスワップエントリ要求をルートスイッチに向けて送信する第6ステップと、
    前記スワップエントリ要求を受信したルートスイッチが、ツリー配下のレイヤ2スイッチにキャンセルエントリ要求を送信して、ツリー配下の各レイヤ2スイッチの前記各対応表から旧無線インタフェースのMACアドレスに対応するMACエントリを削除させる第7ステップと、
    ルートスイッチが、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信する第8ステップと、
    を備えることを特徴とするレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法。
  5. 無線アクセスポイントを収容する複数のエッジスイッチと、複数のブランチスイッチと、ツリーの最上位に位置するルートスイッチとを含む複数のレイヤ2スイッチにより論理的にツリーが構成されるとともに、MACアドレスとIPアドレスとの対応を記憶し受信したアドレス解決要求に従ってアドレス解決処理を実行する近隣探索サーバと、移動端末がキャンプしている無線アクセスポイントを把握するとともに、移動端末がキャンプすべき最適な無線アクセスポイントを決定可能なシグナリングサーバとを有し、前記各レイヤ2スイッチはMACアドレスと受信した該MACアドレス宛のMACフレームの出力先ポートとの対応としてのMACエントリを含む対応表を持ち、前記各レイヤ2スイッチは受信MACフレームに含まれるMACアドレスが前記対応表に存在しないときは受信したMACフレームを当該レイヤ2スイッチのルートスイッチに向かって送信するレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法において、
    シグナリングサーバが、当該移動端末が通信で使用する無線インタフェースを切り替えるべきであると判断すると、切り替え先の新無線アクセスポイントを含むハンドオーバ準備要求を当該移動端末に送信する第1ステップと、
    ハンドオーバ準備要求を受信した移動端末が、ハンドオーバ準備要求で通知された切り替え先の新無線アクセスポイントと無線インタフェース切替のための初期手順を実行する第2ステップと、
    切り替え先の新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、アップデートエントリ要求をルートスイッチに向け送信することで、当該無線アクセスポイントからルートスイッチまでの経路に存在するレイヤ2スイッチに当該移動端末の新無線インタフェースに対応する前記MACエントリを新規生成させる第3ステップと、
    移動端末が、ハンドオーバ準備応答をシグナリングサーバに送信する第4ステップと、
    シグナリングサーバが、ハンドオーバ開始要求を移動端末に送信する第5ステップと、
    シグナリングサーバが、近隣探索サーバに、新無線インタフェースのMACアドレスとIPアドレスとの対応を更新するための更新要求を送信するとともに、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え先の新無線インタフェースのMACアドレスとを含むスワップエントリ要求を切り替え元の旧無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントを収容するエッジスイッチに向けて送信する第6ステップと、
    前記切り替え元の旧無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントを収容するエッジスイッチが、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信する第7ステップと、
    を備えることを特徴とするレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法。
  6. 無線アクセスポイントを収容する複数のエッジスイッチと、複数のブランチスイッチと、ツリーの最上位に位置するルートスイッチとを含む複数のレイヤ2スイッチにより論理的にツリーが構成されるとともに、MACアドレスとIPアドレスとの対応を記憶し受信したアドレス解決要求に従ってアドレス解決処理を実行する近隣探索サーバを有し、前記各レイヤ2スイッチはMACアドレスと受信した該MACアドレス宛のMACフレームの出力先ポートとの対応としてのMACエントリを含む対応表を持ち、前記各レイヤ2スイッチは受信MACフレームに含まれるMACアドレスが前記対応表に存在しないときは受信したMACフレームを当該レイヤ2スイッチのルートスイッチに向かって送信するレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法において、
    異なるMACアドレスを持つ複数の無線インタフェースを有し、該複数の無線インタフェースに共通のIPアドレスを持つ移動端末が、通信で使用する無線インタフェースを切り替えた場合、切り替え先の新無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントが、アップデートエントリ要求をルートスイッチに向け送信することで、当該無線アクセスポイントからルートスイッチまでの経路に存在するレイヤ2スイッチに当該移動端末の新無線インタフェースに対応する前記MACエントリを新規生成させる第1ステップと、
    移動端末が、前記近隣探索サーバに対して、新無線インタフェースのMACアドレスと、IPアドレスとの対応を更新するための更新要求を送信する第2ステップと、
    前記更新要求を受信した近隣探索サーバが、切り替え元の旧無線インタフェースのMACアドレスと、切り替え先の新無線インタフェースのMACアドレスとを含むスワップエントリ要求をルートスイッチに向けて送信する第3ステップと、
    前記スワップエントリ要求を受信したルートスイッチが、ツリー配下のレイヤ2スイッチにキャンセルエントリ要求を送信して、ツリー配下の各レイヤ2スイッチの前記各対応表から旧無線インタフェースのMACアドレスに対応するMACエントリを削除させる第4ステップと、
    ルートスイッチが、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信する第5ステップと、
    を備えることを特徴とするレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法。
  7. 前記スワップエントリ要求には、スワップ期間を示すスワップタイム情報が含まれ、
    前記ルートスイッチは、スワップタイム情報で指定されたスワップ期間の間に、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信することを特徴とする請求項1、2、4または6に記載のレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法。
  8. 前記スワップエントリ要求には、スワップ期間を示すスワップタイム情報が含まれ、
    前記切り替え元の旧無線インタフェースに対応する無線アクセスポイントを収容するエッジスイッチは、スワップタイム情報で指定されたスワップ期間の間に、旧無線インタフェースのMACアドレス宛のMACフレームを受信した場合、受信したMACフレームの宛先アドレスを新無線インタフェースのMACアドレスにスワップして、スワップした受信フレームを送信することを特徴とする請求項3または5に記載のレイヤ2スイッチネットワークにおけるフレーム中継方法。
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