JP4427114B2 - クリアー塗料用消泡剤及び平滑剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明性を重視するクリアー塗料に、そのクリアー性を損なうことなく、消泡性や平滑性を与える、クリアー塗料用消泡剤、或いは、クリアー塗料用平滑剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に塗料には、塗装時に巻き込んだ泡を消すための消泡剤や、塗装時の被塗物への濡れ性を向上させたり、平滑に塗装するための平滑剤(レベリング剤)が配合される。しかし、これらの消泡剤や、平滑剤(以下表面調整剤と総称する)をクリアー塗料に配合すると表面調整剤は、硬化したクリアー塗料中で粒子として存在し塗膜に濁りを生じることがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に塗料を塗装するときには、塗装時に巻き込んだ泡が消えずに塗膜外観が低下したり、泡が原因で生じたピンホールなどにより被塗物の保護性能が十分に得られないという現象を防止するために、消泡剤が配合される。また、塗装時に生じる塗りむらを防止したり、被塗物に異物が付着している場合に生じる、塗装膜のはじきを防いだり、更に塗装面が平滑に美しく仕上がるように、平滑剤が配合される。
【0004】
しかし、最近多く使用されるようになってきた、自動車のメタリックカラー用の溶剤型クリアートップコートや、粉体型クリアートップコート、或いは木工用の紫外線硬化型クリアーコートなどに、従来の表面調整剤を配合すると、塗装後の硬化した塗膜の中で、配合した表面調整剤が微粒子として存在するために濁りを生じ、仕上がった塗装膜の外観を損ねることがあった。また、クリアー性を損なわないように配合量を制限すると、表面調整剤自身の性能が十分に発揮できないことも多い。
【0005】
従って、本発明の目的は、透明性を重視するクリアー塗料に配合しても濁りを生じない、表面調整剤を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、様々な検討を重ねた結果、従来の塗料用の表面調整剤として用いられていた、ビニル系のモノマーを重合して得られるポリマーに対して、一般式1(化1)で示されるベンゾトリアゾール基を有するアクリレートモノマー又はメタアクリレートモノマーを従来のポリマーに共重合することにより、本来の表面調整剤の効果を損なうことなく、クリアー塗料に配合した場合濁りをほとんど生じないことを発見した。斯くして、本発明によれば、一般式
【0007】
【化2】
[式中、R1はアクリレート基又はメタアクリレート基を表す。]
で示されるベンゾトリアゾール基を有するアクリレートモノマー又はメタアクリレートモノマー5〜50重量%と、
【0008】
アクリル酸アルキルエステルモノマー、メタアクリル酸アルキルエステルモノマー、アルキルビニルエーテルモノマー、メタクリロイルオキシ基を有する反応性シリコーンモノマー又はブタジエンポリマー95〜50重量%とを共重合して得られるものであることを特徴とする塗料用又はインキ用の消泡剤又は平滑剤が提供される。
【0009】
本発明の共重合体に於いて、ベンゾトリアゾール基を有するアクリレートモノマー又はメタアクリレートモノマーの重量%が5%より少ないと、クリアー塗料に配合したときの透明性が、十分に得られない。また、50重量%より多くなると、表面調整剤としての効果が十分に発揮できなかったり、逆に透明性に悪影響を及ぼす。
【0010】
ベンゾトリアゾール基を有するアクリレートモノマー又はメタアクリレートモノマーとしては、例えば、ベンゾトリアゾールの骨格を有する、3−(2H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチル−メタクリレートが挙げられる。
【0012】
表面調整剤に利用される化合物で、ベンゾトリアゾール基を有するアクリレートモノマー又はメタアクリレートモノマーと反応性を有する物質としては、例えば、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、アクリル酸ラウリルエステル、等のアクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸ラウリルエステル、メタクリル酸ヘキサデシルエステル、メタクリル酸オクタデシルエステル、等のメタクリル酸アルキルエステル類、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、等のアルキルビニルエーテル類、メタクリロイルオキシ基を有する反応性シリコーン(チッソ株式会社から市販されているサイラプレーンFM−0711や東亜合成株式会社から市販されているAK−5、AK−30など)及びブタジエンポリマーが挙げられる。
【0013】
本発明で用いるアクリレートモノマー又はメタアクリレートモノマーの共重合体を合成する方法としては、過酸化物や、アゾ系の化合物を用いるラジカル重合法、酸触媒を用いるカチオン重合法、アルカリ金属系の触媒を用いるアニオン重合法などが用いられる。本発明は、共重合体の用途開発に関する発明であるから、合成方法によって何ら制限されるものではない。
【0014】
本発明が適する塗料は、仕上がりの透明性を重視するクリアー型塗料であり、自動車用のクリアトップコート塗料や、木工用の紫外線硬化型塗料などに対して有効に使用することが出来る。
【0015】
本発明による塗料用表面調整剤を塗料に添加する時期は、塗料を製造する過程でも良いし、また塗料を製造した後でも良い。
【0016】
本発明の塗料用表面調整剤の添加量は、通常の塗料用表面調整剤と同じ添加量で十分に効果を発揮する。更に、塗膜中で濁りを発生しにくいので、通常の塗料用表面調整剤より多く配合することも可能である。
【0017】
【発明の効果】
本発明の塗料用表面調整剤は、クリアー型塗料に配合した場合に、塗装膜の透明性を阻害することなく消泡性や、平滑性を与えることが可能である。
【0018】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。以下における「部」及び「%」は、それぞれ、「重量部」及び「重量%」を示す。
消泡剤の製造実施例1
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、キシレン100部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90℃に昇温した後、下に示す滴下溶液(a−1)を滴下ロートにより、90分間で等速滴下した。
滴下溶液(a−1)
メタクリル酸オクタデシルエステル 255部
RUVA−93 *1) 45部
キシレン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 4.5部
*1) 3−(2H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチル−メタクリレート(大塚化学(株)社製)
滴下溶液(a−1)の滴下終了1時間後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト1.5部を加え、さらに90℃の温度を維持しつつ3時間反応させた。反応終了後キシレンで固形分を30%に調整し、消泡剤〔DG−1〕を得た。合成した重合体の重量平均分子量は、125000であった。
消泡剤の製造実施例2
消泡剤の製造実施例1の滴下溶液(a−1)に代えて下記の滴下溶液(a−2)を用い、かつ、反応温度を100℃とした以外は、消泡剤の製造実施例1と同様の方法で製造した。
滴下溶液(a−2)
メタクリル酸ヘキサデシルエステル 190部
ラウリルビニルエーテル 80部
RUVA−93 30部
キシレン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 3部
反応終了後キシレンで固形分を30%に調整し、消泡剤〔DG−2〕を得た。合成した重合体の重量平均分子量は、85000であった。
消泡剤の製造実施例3
消泡剤の製造実施例1と同様の反応容器に、ポリブタジエンB−3000 *2)を20部とキシレン185部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100℃に昇温した後、下に示す滴下容液(a−3)を滴下ロートにより4時間で等速滴下した。
【0019】
*2) 1,2−ポリブタジエン(日本曹達(株)社製)
滴下溶液(a−3)
メタクリル酸ラウリルエステル 140部
RUVA−93 40部
キシレン 185部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15部
滴下溶液(a−3)の滴下終了1時間後に、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト3部を加え、さらに100℃を保持しながら2時間反応させた。反応終了後キシレンで固形分を30%に調整し、消泡剤〔DG−3〕を得た。合成した重合体の重量平均分子量は、30000であった。
平滑剤の製造実施例1
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、トルエン150部を仕込み窒素ガスを導入しながら110℃に昇温し、トルエンを還流させた後、下に示す滴下溶液(b−1)を滴下ロートにより2時間で等速滴下した。
滴下溶液(b−1)
アクリル酸2−エチルヘキシルエステル 240部
RUVA−93 60部
トルエン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 6部
滴下溶液(b−1)の滴下終了1時間後に、t−ブチルパーオキシ−2−ヘキサノエイト3部を加え、さらに110℃を保持しながら2時間反応させた。反応終了後トルエンで固形分を50%に調整し、平滑剤〔SG−1〕を得た。合成した重合体の数平均分子量は、10000であった。
平滑剤の製造実施例2
平滑剤の製造実施例1の滴下溶液(b−1)に代えて、下記の滴下溶液(b−2)を用いた以外は、平滑剤の製造実施例1と同様に反応を行った。
滴下溶液(b−2)
アクリル酸n−ブチルエステル 175部
イソブチルビニルエーテル 80部
RUVA−93 45部
トルエン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15部
反応終了後、固形分をトルエンで50%に調整し、平滑剤〔SG−2〕を得た。合成した重合体の数平均分子量は、3500であった。
平滑剤の製造実施例3
平滑剤の製造実施例1の滴下溶液(b−1)に代えて、下記の滴下溶液(b−3)を用いた以外は、平滑剤の製造実施例1と同様に反応を行った。
滴下溶液(b−3)
アクリル酸n−ブチルエステル 180部
サイラプレーンFM−0711 *3) 60部
RUVA−93 60部
トルエン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15部
*3) メタクリロイルオキシプロピルポリジメチルシロキサン(チッソ(株)社製)
反応終了後、固形分をトルエンで50%に調整し、平滑剤〔SG−3〕を得た。合成した重合体の数平均分子量は、6000であった。
消泡剤の製造比較例1
消泡剤の製造実施例1に示したのと同様の反応容器に、キシレン100部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90℃に昇温した後、下に示す滴下溶液(c−1)を滴下ロートにより、90分間で等速滴下した。
滴下溶液(c−1)
メタクリル酸オクタデシルエステル 300部
キシレン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 4.5部
滴下溶液(c−1)の滴下終了1時間後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト1.5部を加え、さらに90℃の温度を維持しつつ3時間反応させた。反応終了後キシレンで固形分を30%に調整し、消泡剤〔DN−1〕を得た。合成した重合体の重量平均分子量は、120000であった。
消泡剤の製造比較例2
消泡剤の製造比較例1の滴下溶液(c−1)に代えて下記の滴下溶液(c−2)を用い、かつ、反応温度を100℃とした以外は、消泡剤の比較例1と同様の方法で製造した。
滴下溶液(c−2)
メタクリル酸ヘキサデシルエステル 210部
ラウリルビニルエーテル 90部
キシレン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 3部
反応終了後キシレンで固形分を30%に調整し、消泡剤〔DN−2〕を得た。合成した重合体の重量平均分子量は、90000であった。
消泡剤の製造比較例3
消泡剤の製造実施例1と同様の反応容器に、ポリブタジエン B−3000を25部とキシレン185部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100℃に昇温した後、下に示す滴下溶液(c−3)を滴下ロートにより4時間で等速滴下した。
滴下溶液(c−3)
メタクリル酸ラウリルエステル 175部
キシレン 185部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15部
滴下溶液(c−3)の滴下終了1時間後に、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト3部を加え、さらに100℃を保持しながら2時間反応させた。反応終了後キシレンで固形分を30%に調整し、消泡剤〔DN−3〕を得た。合成した重合体の重量平均分子量は、35000であった。
平滑剤の製造比較例1
平滑剤の製造実施例1で示したのと同様の反応容器に、トルエン150部を仕込み窒素ガスを導入しながら110℃に昇温し、トルエンを還流させた後、下に示す滴下溶液(d−1)を滴下ロートにより2時間で等速滴下した。
滴下溶液(d−1)
アクリル酸2−エチルヘキシルエステル 300部
トルエン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 6部
滴下溶液(d−1)の滴下終了1時間後に、t−ブチルパーオキシ−2−ヘキサノエイト3部を加え、さらに110℃を保持しながら2時間反応させた。反応終了後トルエンで固形分を50%に調整し、平滑剤〔SN−1〕を得た。合成した重合体の数平均分子量は、9500であった。
平滑剤の製造比較例2
平滑剤の製造比較例1の滴下溶液(d−1)に代えて、下記の滴下溶液(d−2)を用いた以外は、平滑剤の製造比較例1と同様に反応を行った。
滴下溶液(d−2)
アクリル酸n−ブチルエステル 205部
イソブチルビニルエーテル 95部
トルエン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15部
反応終了後、固形分をトルエンで50%に調整し、平滑剤〔SN−2〕を得た。合成した重合体の数平均分子量は、3000であった。
平滑剤の製造比較例3
平滑剤の製造実施例1の滴下溶液(d−1)に代えて、下記の滴下溶液(d−3)を用いた以外は、平滑剤の製造比較例1と同様に反応を行った。
滴下溶液(d−3)
アクリル酸n−ブチルエステル 225部
サイラプレーンFM−0711 75部
トルエン 100部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15部
反応終了後、固形分をトルエンで50%に調整し、平滑剤〔SN−3〕を得た。合成した重合体の数平均分子量は、5500であった。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
実施例1 (アクリルメラミン焼き付け型クリアー塗料での消泡剤の透明性試験)
第5表に示した配合の焼き付け型アクリルメラミン樹脂クリアー塗料組成物について、塗装膜の透明性の試験を行った。また第6表に示した、ベースコート塗料の上に塗装して、消泡性の試験を行った。
【0024】
第5表に示した希釈溶剤を除く原料をディスパー撹拌機で均一に混合し、アクリルメラミンクリアー塗料を作成した。この塗料に第1表及び第3表の消泡剤をクリアー塗料に対して1重量%加えて、ディスパー撹拌機で2000rpmで2分間分散した。この塗料を透明性の試験のために、ガラス板に150μmのアプリケーターを用いて塗布し、140℃のオーブンで20分間焼き付けて硬化させた。
【0025】
消泡性の試験は、次のように行った。まず、第6表のベースコート塗料の粘度をフォードカップ#4で13秒になるように、希釈溶剤を用いて調整した。このベースコート塗料をブリキ板にエアスプレー・ガンを用いて、乾燥後の塗膜が15μmになるように塗装した。このベースコートが指触乾燥(生乾きの状態)した状態で、試験用のクリアー塗料を希釈溶剤を用いて、フォードカップ#4で22秒に調整したものをエアスプレー・ガンで、乾燥後の塗膜の膜厚が20μmから100μmになるように、厚さを変化させて塗装した(以後傾斜塗りと表現する)。塗装後3分間静置し、160℃のオーブンで20分間焼き付けて硬化させた。
【0026】
塗膜の試験の評価は以下のように行った。塗装膜の透明性の評価は、ガラス板に塗装したものを目視で「最良」(5)から「最悪」(1)までの5段階に評価した。また、消泡性の試験は、ブリキ板に塗装した塗装面に発生した泡(以下ワキと表現する)の発生膜厚を膜厚計を用いて測定し、さらに全体的なワキの数を目視で、数が最も少ない「最良」(5)から数が最も多い「最悪」(1)までの5段階に評価した。以上の試験の結果を第7表に示す。
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
実施例2 (紫外線硬化型クリアー塗料での平滑剤の透明性試験)
第8表に示した配合の紫外線硬化型樹脂クリアー塗料組成物について、平滑剤を添加した塗装膜の透明性の試験を行った。
【0030】
第8表に示した希釈溶剤(ユニディックシンナー #016)を除く原料をディスパー撹拌機で均一に混合し、紫外線硬化型クリアー塗料を作成した。この塗料に第2表及び第4表の平滑剤をクリアー塗料に対して0.5重量%加えて、ディスパー撹拌機で2000rpmで2分間分散した。この塗料を透明性の試験のために、ガラス板に200μmのアプリケーターを用いて塗布し、60℃で5分間予備乾燥後、コンベア式紫外線装置(ウシオ電機株式会社製:UVC−2533)を用いて硬化させた。
【0031】
平滑性の試験は、次のように行った。木質材(ナラ材)にプライマーを塗装し、サンディングした塗装板に、試験用のクリアー塗料に希釈溶剤を加えて粘度調整したものをエアスプレー・ガンで、乾燥後の塗膜の膜厚が10μmになるように塗装した。塗装後60℃で5分間予備乾燥し、その後コンベア式紫外線装置を用いて硬化させた。
【0032】
塗膜の試験の評価は以下のように行った。塗装膜の透明性の評価は、ガラス板に塗装したものを目視で「最良」(5)から「最悪」(1)までの5段階に評価した。また、平滑性の試験は、「最良」(5)から「最悪」(1)までの5段階の標準板を用意し、目視で評価した。以上の試験の結果を第9表に示す。
【0033】
【表8】
【0034】
【表9】
実施例3 (クリアー型粉体塗料での平滑剤の透明性の試験)
第10表に示した配合のアクリルクリアー粉体塗料組成物について、平滑剤を添加した塗装膜の透明性の試験を行った。
【0035】
(マスターバッチの作成)
使用するアクリル樹脂(A−253)を170℃で溶融し、その中に固形分で10%濃度となるように第2表、第4表のレベリング剤をディスパーで高速撹拌しながら均一に分散させた。冷却後、ピンミルで粉砕し、32メッシュのふるいを通過させて10%アクリル樹脂マスターバッチ組成物を得た。
【0036】
(アクリル粉体塗料の作成)
上記方法で作成したマスターバッチ組成物を含む第10表の配合のアクリル系粉体塗料を乾式混合の後、100℃から110℃に保ったエクストルーダーにて溶融混練した。冷却後、ピンミルで粉砕し、150メッシュのふるいを通過させて、白色粉末状のクリアー型粉体塗料組成物を得た。
【0037】
(アクリル粉体塗料の塗装と評価)
次に、得られた粉末を透明性の評価のためには、硬化膜厚が100μmになるように、静電粉体塗装法によって、ガラス板に吹き付けた。また、平滑性の評価のためには、硬化膜厚が40μmになるように、耐熱ステンレス鋼板(0.5×70×100mm)に吹き付けた。次いで上記の塗装板を160℃で30分間焼き付け、透明性の評価及び、平滑性の評価を行った。その結果を第11表に示す。
【0038】
【表10】
【0039】
【表11】
Claims (1)
- 非水系クリアー塗料に配合される消泡剤又は平滑剤であって、該消泡剤又は平滑剤は、一般式
で示されるベンゾトリアゾール基を有するアクリレートモノマー又はメタアクリレートモノマー5〜50重量%と、アクリル酸アルキルエステルモノマー、メタアクリル酸アルキルエステルモノマー、アルキルビニルエーテルモノマー、メタクリロイルオキシ基を有する反応性シリコーンモノマー又はブタジエンポリマー95〜50重量%との共重合体であり、消泡剤又は平滑剤を塗料に添加することに起因して通常発生する塗膜の濁りを防止し、かつ、優れた消泡性又は平滑性を示すことを特徴とする改良された消泡剤又は平滑剤。
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