JP4426956B2 - 緩衝器 - Google Patents

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Description

この発明は、緩衝器に関し、特にピストン変位に依存した減衰特性を備えた緩衝器の改良に関する。
一般的に緩衝器は、車両、機器、構造物に作用する振動を減衰させるものであるが、たとえば、ストロークエンドで高減衰力を発生させると緩衝器の最伸長時や最圧縮時のピストンとシリンダ端部とが干渉するときの衝撃を緩和が可能となったり、また、構造物の振動を抑制する制振装置として柱梁間に介装される場合であれば、ストローク中心では高減衰力を発生させつつ、柱や梁に蓄積される弾性エネルギーの消散を目的としてストロークエンドで低減衰力を発生させるほうが有利となったりすることもある。
このように、緩衝器の用途によって、緩衝器にピストン変位に依存した減衰特性をもたせることで、その用途に最適となる場合があり、このような緩衝器は種々開発されるに至っている。
そして、この種緩衝器は、たとえば、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入したピストンと、シリンダ内にピストンで区画した2つの圧力室と、ピストンに連結されたロッドと、作動油が2つの圧力室を交流する際に作動油に流れに対し抵抗を与える減衰バルブと、シリンダ両端側内周に軸方向に沿って設けた一対の溝と、ピストンに設けられピストンがシリンダに対し所定量変位したときに、すなわち、所定のストローク範囲で上記溝に対向するバイパスポートとを備えて構成され、上記所定のストローク範囲となると、バイパスポートが溝に対向してバイパス路が形成され、2つの圧力室をこの溝およびバイパスポートで形成されるバイパス路を介して連通するようにしている。
したがって、この緩衝器によれば、ピストン中立位置近傍では、減衰バルブのみを介して作動油が上記2つの圧力室を交流することなり、高減衰力を発生するが、ピストンがシリンダに対し変位してストロークエンドに近づくと、作動油は、減衰バルブのみならずバイパス路をも介して2つの圧力室を交流することになるので、緩衝器は、低減衰力を発生するようになるのである(たとえば、特許文献1参照)。
他方、ピストンを貫くスプールに溝を設けてバイパス路を形成するものもあり、この緩衝器では、ピストン中立位置近傍で低減衰力を発生し、ストロークエンド近傍で高減衰力を発生する(たとえば、特許文献2参照)。
特開2003−322193号公報(第4頁左欄第6行目から同第46行目まで,図1および図3) 特開2004−11733号公報(第5頁第6行目から同第10行目まで,図1)
しかしながら、上記した従来緩衝器にあっては、機能上問題があるわけではないが、以下の弊害がある。
この種緩衝器にあっては、ピストン変位、すなわち、所定のストローク範囲で発生減衰力を変化させるようにしていることから、適用する車両、機器、構造物に緩衝器を取付けた際、丁度ピストン中立位置がシリンダの中央に配置される取付長(以下、「基準取付長」という)となるように設定する必要がある。
つまり、緩衝器の取付長が基準取付長とならないと、緩衝器を取付けた際のピストンの中立位置がシリンダに対し左右にぶれてしまうことになり、上記ストローク範囲が左右にぶれてしまうことになる。
そうすると、たとえば、緩衝器が低減衰力を発生しなくてはならない場面にあっても、上記ぶれによってバイパス路を形成できず低減衰力を発生できなくなったり、逆に、所定のストローク範囲でないのにバイパス路の形成がされてしまったりといった事が起こりえることになる。
したがって、従来緩衝器にあっては、上述の通り、厳密な取付長の管理が必要となるが、車両等の取付部位には、寸法公差等がある場合があり、設定通りの取付長の実現が困難である場合もあり、その取付部位への取付作業が非常に煩雑となる危惧がある。
また、特に緩衝器の両端にボールジョイントを備え、ボールジョイントの球体に対しシリンダもしくはロッドを回転させることでボールジョイント間の距離を微調整可能なものもあるが、特に、構造物の制振や免震用途に使用される緩衝器にあっては緩衝器自体が大型で、搭載スペースも狭いことから、緩衝器を取付部位に取付けたまま上記微調整を行うことができず、一旦緩衝器を取付部位に仮止めして、取付長を計測し、その後、緩衝器を取付部位から取り外して、上記微調整を行って、再び取付部位に緩衝器を取付けるといった作業が行われているのが実情であり、緩衝器の取付作業が非常に不便であった。
そこで、本発明は上記弊害を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、位置依存型の緩衝器にあってもその取付作業を容易ならしめることである。
上記した目的を達成するために、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンと、シリンダ内に上記ピストンで区画した2つの圧力室と、ピストンに連結されたロッドとを備え、所定のストローク範囲内で減衰力を変化させる緩衝器において、2つの圧力室を連通する通路と、通路の途中に設けた少なくとも通路を遮断する遮断ポジションと通路を開放する連通ポジションとを備えた切換弁と、ピストン変位を検出する変位検出手段とを備え、上記切換弁は、ピストン変位に基づいて切換制御されるとし、さらに、上記連通ポジションが一方の圧力室から他方の圧力室への流れのみを許容する第1連通ポジションと、他方の圧力室から一方の圧力室への流れのみを許容する第2連通ポジションとを備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、ピストンの中立位置を検出し所定のストローク範囲を自由に設定することが可能であるから、取付長が基準取付長とならなくとも、すなわち、ピストン中立位置が緩衝器を取付部位に取付けた際にシリンダの中央からずれた位置となっても、所定のストローク範囲を、取付長が基準取付長である場合と同様に設定することができる。
したがって、本発明にあっては、取付長を厳密に基準取付長となるようにしなくてはならない従来緩衝器に比較して、取付部位への緩衝器の取付作業を、飛躍的に簡易および容易ならしめることができるのである。
また、特に、緩衝器が大型な場合や、搭載スペースが狭い場合にあっても、緩衝器を取付部位に取付けるのみで取付作業を完結することができ、従来必要であった取付長の調整作業も廃することができることになる。
さらに、緩衝器の取付作業時に緩衝器を一旦圧縮した状態に維持しておかなければならない場面にあっても、切換弁の切換によって減衰力を低くするようにしておけば、圧縮状態の維持が非常に楽になるので、この点でも取付作業を容易にすることが可能である。
以下に、図示したところに基づいて、この発明を説明する。図1は、この発明による緩衝器を原理的に示す縦断面図である。図2は、図1の緩衝器における減衰特性を示す図である。図3は、第1の実施の形態における緩衝器の縦断面図である。図4は、第2の実施の形態における緩衝器の縦断面図である。
図1に示す緩衝器D1は、この発明による緩衝器を原理的に示すものであって、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入されたピストン2と、ピストン2に連結されたロッド3と、シリンダ1内にピストン2で区画された2つの圧力室R1,R2と、2つの圧力室R1,R2を連通する通路10と、通路10の途中に設けた切換弁20と、ピストン変位を検出する変位検出手段たる変位センサ30を備えており、いわゆる両ロッド型の緩衝器として構成され、図示するところでは、この緩衝器D1は、構造物の制振装置に具現化されている。
以下、詳細に説明すると、シリンダ1は筒状に形成され、また、シリンダ1内にピストン2により区画された各圧力室R1,R2内には、作動油等の液体が充填されている。
また、ピストン2には、各圧力室R1,R2を連通する流路4,5が設けられており、さらに、この流路4の途中には、液体の圧力室R2から圧力室R1へ通過を阻止し圧力室R1から圧力室R2へ通過を許容しつつ液体の流れに抵抗を与える減衰バルブ6が、流路5の途中には、液体の圧力室R1から圧力室R2へ通過を阻止し圧力室R2から圧力室R1へ通過を許容しつつ液体の流れに抵抗を与える減衰バルブ7が夫々設けられている。
この減衰バルブ6は、バネ(付示せず)で閉じ方向に附勢された常閉型の減衰バルブであって、流路4の上流側の圧力をパイロット圧としており、パイロット圧が所定の圧力(クラッキング圧)以上になると、このパイロット圧により弁体(図示せず)に作用する推力が上記バネ力に打ち勝って開くことができるものであり、減衰バルブ6が開くときのクラッキング圧は、任意に設定される。
なお、減衰バルブ7については、減衰バルブ6と同様の構成であるので、その説明を省略することとする。
また、シリンダ1の図1中左端には、筒8が連設され、この筒8の左端には、ボールジョイントB1が連結され、シリンダ1は、このボールジョイントB1を介して構造物の柱や梁である取付部位A1に取付けられる。
他方、ロッド3の図1中右端にも、上述した筒8に連結されているものと同様のボールジョイントB2が設けられており、ロッド3は、このボールジョイントB2を介して構造物の柱や梁である取付部位A2に取付けられる。
なお、筒8には、その内外を連通する孔(図示せず)が穿設されており、ロッド3が筒8へ進退する際に、上記孔を介して外気が筒8に流入もしくは排出されるのでロッド3の進退を妨げられない。
転じて、一方の圧力室R1と他方の圧力室R2は、通路10を介して連通されており、この通路10の途中には、切換弁20が設けられている。
そして、切換弁20は、通路10を遮断する遮断ポジション21と、通路10を連通する連通ポジション22と、一端側に設けたバネ23と、他端側にバネ23に対向して設けたソレノイド24とを備え、ソレノイド24が励磁されないとバネ23のバネ力で附勢されて遮断ポジション21を採り、ソレノイド24が励磁されるとソレノイド24の推力によって連通ポジション22を採るように設定されている。
なお、連通ポジション22は、絞りを備えており、通路10を連通するとともに減衰力発生要素としても機能する。
そして、このソレノイド24は、図示しない制御装置に接続され、制御装置が出力する制御信号である制御電流によって励磁される。
また、シリンダ1の側部には、変位検出手段たる変位センサ30が設けられており、この変位センサ30は、取付部位A2に対するシリンダ1の変位を検出することで、ピストン2のシリンダ1に対する変位を検出できるようになっている。
この変位センサ30としては、ピストン2のシリンダ1に対する変位を検出できるものであれば使用可能である。
そして、変位センサ30はピストン2の変位を電圧信号として出力するが、この電圧信号は、上述の制御装置に入力され、制御装置は、電圧信号によってピストン2の変位を把握し、ソレノイド24を制御できるようにしてある。
なお、制御装置は、変位センサ30からの出力から所定の制御手順によってソレノイド24を駆動することができるものであればよく、具体的にたとえば、制御手順等が格納される記憶装置と、制御手順に従って演算処理を実行する演算装置と、これらを結ぶバスラインと、インターフェース回路およびソレノイド24を駆動する駆動回路等を備えて構成されている。
つづいて、上述のように構成された緩衝器D1の作用について説明する。上記緩衝器D1は、上記したように取付部位A1,A2間に介装されるが、この取付部位A1,A2間の間隔が緩衝器D1を取付けた際にピストン2がシリンダ1に対し中央に配置されないような場合を想定する。
たとえば、緩衝器D1の基準取付長より取付部位A1,A2間の間隔が狭い場合、緩衝器D1と取付けた際にピストン2中立位置がシリンダ1に対し図1中左よりになる。
この場合、変位センサ30は、緩衝器D1が取付部位A1,A2間に取付けられた状態でピストン2が図1中左に変位していることを検出して、その結果である電圧信号が制御装置に入力される。
なお、制御装置には、あらかじめ、ピストン2がシリンダ1の中央に位置しているときの電圧信号の値が基準値として制御装置の記憶装置に格納されており、制御装置は、この基準値と、取付部位A1,A2間に緩衝器D1を取付けたときに変位センサ30が出力する電圧信号の値とを比較して、ピストン2の中立位置がシリンダ1の中央からどの程度変位しているかを把握し、この変位分を補正値として記憶装置に格納する。
また、制御装置の記憶装置には、上記基準値に補正値を加えた中立位置を基準としてピストン2の変位が所定のストローク範囲内になるとき、たとえば、ピストン2の変位が中立位置より左側に距離H1以上変位したとき、および、ピストン2の変位が中立位置より右側に距離H2以上変位したときに、切換弁20を連通ポジション22に切換えるべく、ソレノイド24を励磁する制御手順がプログラムとして格納されている。
そして、たとえば、ピストン2がシリンダ1に対し図1中左へ移動すると、減衰バルブ6が開いて液体が流路4を通過して圧力室R1から圧力室R2へ移動し、緩衝器D1は、液体が減衰バルブ6通過する時に生じる圧力損失に見合った減衰力を発生することになる。
ピストン2がさらに移動しつづけて、その変位が上記中立位置から距離H1以上となると、制御装置がソレノイド24を励磁して切換弁20を連通ポジション22に切換え、一方の圧力室R1と他方の圧力室R2は通路10をも介して連通するようになる。
したがって、圧力室R1内の液体は、流路4のみならず通路10をも介して圧力室R2内へ移動するようになるので、ピストン2の変位が距離H1以下であるときよりも緩衝器D1の発生する減衰力は低くなる。
さらに、ピストン2が上記所定のストローク範囲内まで変位、具体的には中立位置から距離H1以上左に変位してから、ピストン2が逆に図1中右方へ移動すると、制御装置は、切換弁20を遮断ポジション21に切換えるように制御する。
したがって、液体は、流路5のみを介して圧力室R2から圧力室R1内に流入し、減衰バルブ7を通過することになるので、ピストン2が左へ変位した後に右側へ変位する場合には、高減衰力を発生することになる。
他方、ピストン2がシリンダ1に対し図1中右へ移動すると、減衰バルブ7が開いて液体が流路5を通過して圧力室R2から圧力室R1へ移動する。
このとき、緩衝器D1は、液体が減衰バルブ7通過する時に生じる圧力損失に見合った減衰力を発生することになる。
そして、ピストン2がさらに移動しつづけて、中立位置から距離H2以上に変位すると、制御装置は切換弁20を連通ポジション22に切換えて、他方の圧力室R2と一方の圧力室R1とを連通する。
したがって、圧力室R2内の液体は、流路5のみならず通路10をも介して圧力室R1内へ移動するようになるので、ピストン2の変位が距離H2以下であるときよりも緩衝器D1の発生する減衰力は低くなる。
さらに、ピストン2が上記所定のストローク範囲内まで変位、具体的には中立位置から距離H2以上右に変位してから、ピストン2が逆に図1中左方へ移動すると、制御装置は、切換弁20を遮断ポジション21に切換えるように制御する。
したがって、液体は、流路4のみを介して圧力室R1から圧力室R2内に流入し、減衰バルブ6を通過することになるので、ピストン2が右へ変位した後に左側へ変位する場合には、高減衰力を発生することになり、緩衝器の左右への作動を一巡すると、この緩衝器D1の減衰特性は、図2に示すようなヒステリシスループを描くことになり、この緩衝器D1は、ピストン変位に依存した減衰特性を有した、いわゆる、位置依存型の緩衝器として機能する。
さらに、上記距離H1および距離H2の設定を任意に変化させることが可能であるので、所定のストローク範囲を調節することが可能であり、緩衝器D1の左右の作動時に発生する減衰特性を異ならしめることも可能となる。
無論、距離H1と距離H2とを同じになるように設定しておけば、緩衝器D1の左右の作動時に発生する減衰特性を同じにできるし、また、上記した場合では、ピストン2が所定のストローク範囲内に変位した後に逆方向に変位する場合には、切換弁20を遮断ポジション21に切換えているが、連通ポジション22に維持しておくことも可能である。
つまり、この緩衝器D1にあっては、ピストン2の中立位置を検出し所定のストローク範囲を自由に設定することが可能であるから、取付長が基準取付長とならなくとも、すなわち、ピストン中立位置が緩衝器D1を取付部位A1,A2に取付けた際にシリンダ1の中央からずれた位置となっても、所定のストローク範囲を、取付長が基準取付長である場合と同様に設定することができる。
したがって、本発明にあっては、取付長を厳密に基準取付長となるようにしなくてはならない従来緩衝器に比較して、取付部位A1,A2への緩衝器D1の取付作業を、飛躍的に簡易および容易ならしめることができるのである。
また、特に、緩衝器が大型な場合や、搭載スペースが狭い場合にあっても、緩衝器を取付部位に取付けるのみで取付作業を完結することができ、従来必要であった取付長の調整作業も廃することができることになる。
さらに、緩衝器の取付作業時に緩衝器を一旦圧縮した状態に維持しておかなければならない場面にあっても、切換弁の切換によって減衰力を低くするようにしておけば、圧縮状態の維持が非常に楽になるので、この点でも取付作業を容易にすることが可能である。
また、所定のストローク範囲の設定もハードウェアの変更を伴わずに可能であるため簡単な作業をするのみで足り、さらに、設定の変更もわざわざ緩衝器D1を取り外して行う必要がないのでその作業性もよい。
なお、上記切換弁20では、連通ポジション22において減衰力発生要素として機能できるように絞りを備えているが、連通ポジション22では単に通路10を連通するのみとして減衰力発生要素を通路10の途中のどこかに設けるとしておいてもよい。
つづいて、図3に示した第1の実施の形態における緩衝器D2について説明する。なお、上記した緩衝器D1における部材と同様の部材には同一の符号を付するのみとして、以下、その詳しい説明を省略し、主として第1の実施の形態における緩衝器D2において上記した緩衝器D1と異なる部分について説明することとする。
この緩衝器D2が緩衝器D1に対して異なるのは、切換弁40の構成である。
この異なるところの切換弁40は、通路10を遮断する遮断ポジション41と、一方の圧力室R1から他方の圧力室R2への流れのみを許容する第1連通ポジション42と、他方の圧力室R2から一方の圧力室R1への流れのみを許容する第2連通ポジション43と、両端側に対向させて設けられる一対のバネ44,45と、同じく両端側に対向させて一対のソレノイド46,47とを備えて構成されている。
そして、この切換弁40は、ソレノイド46,47が励磁されない状態では、バネ44,45の附勢力により中立位置を保って遮断ポジション41をとし、他方、ソレノイド46が励磁された状態では、第1連通ポジション42を採り、ソレノイド47が励磁された状態では、第2連通ポジション43を採るように設定されている。
なお、連通ポジション42,43は、それぞれ逆止弁および絞りを備えており、通路10を通過する液体の流れを一方通行とするとともに減衰力発生要素としても機能する。
そして、このソレノイド46,47は、第1の実施の形態と同様に、図示しない制御装置に接続され、制御装置が出力する制御信号である制御電流によって励磁される。
したがって、この緩衝器D2にあっても、緩衝器D2取付時の変位センサ30の出力からピストン2の中立位置を把握することができ、所定のストローク範囲を自由に設定することができるから、取付長が基準取付長とならなくとも、すなわち、ピストン中立位置が緩衝器D2を取付部位A1,A2に取付けた際にシリンダ1の中央からずれた位置となっても、所定のストローク範囲を、取付長が基準取付長である場合と同様に設定することができる。
また、上述のように切換弁40を構成することで、この第1の実施の形態における緩衝器D2は、ピストン2が中立位置から所定のストローク範囲内まで変位した後に逆方向に変位するときに、切換弁40を遮断ポジション41に切換せずとも、夫々の連通ポジション42,43における逆止弁により液体が逆方向に流れることが阻止されるので、高い減衰力を発生することができる。
すなわち、この第1の実施の形態における緩衝器D2にあっては、前記した図1に示す緩衝器D1と同様の作用効果を奏するだけでなく、ピストン2が中立位置から所定のストローク範囲内まで変位した後に逆方向に変位するときに高い減衰力を発生させたい場合に、切換弁40を切換制御してやる手間が省けることになり、これにより、制御応答性が向上するとともに、切換弁の頻繁な切換制御が不要となるので切換弁の制御が容易となる。
さらに、図4に示した第2の実施の形態における緩衝器D3について説明する。この緩衝器D3が緩衝器D1に対して異なるのは、切換弁50の構成および通路10の他に2つの圧力室R1,R2を連通する副通路11を設けた点である。
そして、副通路11の途中には、互いに対向する一対の逆止弁12,13が設けられている。
さらに、切換弁50は、通路10および副通路11の途中に設けられた4ポート3位置電磁式切換弁であって、通路10および副通路11を遮断する遮断ポジション51と、通路10の一方の圧力室R1側と副通路11の他方の圧力室R2側とを連通する連通ポジション52と、通路10の他方の圧力室R2側と副通路11の一方の圧力室R1側とを連通する連通ポジション53と、両端側に対向させて設けられる一対のバネ54,55と、同じく両端側に対向させて一対のソレノイド56,57とを備えてこうせいされている。
そして、この切換弁50は、ソレノイド56,57が励磁されない状態では、バネ54,55の附勢力により中立位置を保って遮断ポジション51をとし、他方、ソレノイド56が励磁された状態では、連通ポジション52を採り、ソレノイド57が励磁された状態では、連通ポジション53を採るように設定されている。
なお、連通ポジション52,53は、それぞれ絞りを備えており、減衰力発生要素としても機能する。
そして、このソレノイド56,57は、第1の実施の形態と同様に、図示しない制御装置に接続され、制御装置が出力する制御信号である制御電流によって励磁される。
したがって、この緩衝器D3にあっても、緩衝器D3取付時の変位センサ30の出力からピストン2の中立位置を把握することができ、所定のストローク範囲を自由に設定することができるから、取付長が基準取付長とならなくとも、すなわち、ピストン中立位置が緩衝器D3を取付部位A1,A2に取付けた際にシリンダ1の中央からずれた位置となっても、所定のストローク範囲を、取付長が基準取付長である場合と同様に設定することができる。
また、上述のように切換弁50を構成し、副通路11および逆止弁12,13を設けたことで、この第3の実施の形態における緩衝器D3は、ピストン2が中立位置から所定のストローク範囲内まで変位した後に逆方向に変位するときに、切換弁50を遮断ポジション51に切換せずとも、夫々の連通ポジション52,53に維持したままでの、逆止弁12,13により液体が逆方向に流れることが阻止されるので、液体は通路10および副通路11を通過しえず高い減衰力を発生することができる。
すなわち、この第2の実施の形態における緩衝器D3にあっては、第1の実施の形態の緩衝器D2と同様の作用効果を奏する、すなわち、前記した図1に示す緩衝器と同様の作用効果を奏するだけでなく、ピストン2が中立位置から所定のストローク範囲内まで変位した後に逆方向に変位するときに高い減衰力を発生させたい場合に、切換弁50を切換制御してやる手間が省けることになり、これにより、制御応答性が向上するとともに、切換弁の頻繁な切換制御が不要となるので切換弁の制御が容易となる。
なお、本実施の形態においては、緩衝器が制振装置として使用される場面を想定して説明しているが、本発明の緩衝器は、構造物以外に車両、機器等に使用可能であることは当然である。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
この発明による緩衝器を原理的に示す縦断面図である。 図1の緩衝器における減衰特性を示す図である。 第1の実施の形態における緩衝器の縦断面図である。 第2の実施の形態における緩衝器の縦断面図である。
1 シリンダ
2 ピストン
3 ロッド
4,5 流路
6,7 減衰バルブ
8 筒
10 通路ハウジング
11 副通路
12,13 逆止弁
20,40,50 切換弁
21,41,51 遮断ポジション
22,52,53 連通ポジション
23,44,45,54,55 バネ
24,46,47,56,57 ソレノイド
30 変位センサ
42 第1連通ポジション
43 第2連通ポジション
A1,A2 取付部位
B1,B2 ボールジョイント
D1,D2,D3 緩衝器
R1,R2 圧力室

Claims (3)

  1. シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンと、シリンダ内に上記ピストンで区画した2つの圧力室と、ピストンに連結されたロッドと、上記2つの圧力室を連通する通路と、通路の途中に設けた少なくとも通路を遮断する遮断ポジションと通路を開放する連通ポジションとを備えた切換弁と、ピストン変位を検出する変位検出手段とを備え、上記切換弁が上記ピストン変位に基づいて切換制御され所定のストローク範囲内で減衰力を変化させる緩衝器において、上記連通ポジションが一方の圧力室から他方の圧力室への流れのみを許容する第1連通ポジションと、他方の圧力室から一方の圧力室への流れのみを許容する第2連通ポジションとを備えてなることを特徴とする緩衝器。
  2. 上記2つの圧力室を連通する副通路と、副通路の途中に互いに対向する一対の逆止弁とを備え、上記切換弁が通路の一方の圧力室側を副通路の他方の圧力室側に接続する連通ポジションと、通路の他方の圧力室側を副通路の一方の圧力室側に接続する連通ポジションと、副通路および通路を遮断する遮断ポジションを備えていることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 通路の途中もしくは切換弁の連通ポジションに減衰力発生要素を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の緩衝器。
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