JP4426405B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4426405B2
JP4426405B2 JP2004255072A JP2004255072A JP4426405B2 JP 4426405 B2 JP4426405 B2 JP 4426405B2 JP 2004255072 A JP2004255072 A JP 2004255072A JP 2004255072 A JP2004255072 A JP 2004255072A JP 4426405 B2 JP4426405 B2 JP 4426405B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
door
cold air
outlet
vent outlet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004255072A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006069364A (ja
Inventor
壮 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Calsonic Kansei Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2004255072A priority Critical patent/JP4426405B2/ja
Publication of JP2006069364A publication Critical patent/JP2006069364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4426405B2 publication Critical patent/JP4426405B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、エバポレータによって冷却された冷風の一部がメインダクトを通ってヒータ部によって加熱され、他の一部が冷風バイパス通路を通ってインストルメントパネルのベント吹出口まで導かれる車両用空調装置に関するものである。
従来の車両用空調装置としては、図6に示すように、エバポレータ3で冷却された冷風の一部が冷風バイパス通路6を通って直接、ベント吹出口9に供給されるものが知られている(特許文献1など参照)。
この車両用空調装置1では、内外気切替ドア4cを切り替えることによって、外気吸入口4a又は内気吸入口4bから取り込まれた空気が、ファン2によってメインダクト5方向へ送り出される。
このようにして送風された空気は、メインダクト5の入口付近に配置されたエバポレータ3によって、除湿、冷却された後に内部に導かれる。このエバポレータ3によって冷却されてメインダクト5を通過する冷風は、ヒータ部8によって加熱されて、所定の温度に調節される。この温度調節は、エアミックスドア7,7の開度の調整によって行なわれる。
そして、温度調節された空気は、開扉されたベントドア9a、デフドア10a、フットドア11aから流れ出し、体上半部向けのベント吹出口9、ガラスの曇り止め用のデフ吹出口10、足元向けのフット吹出口11から吹き出される。
また、エバポレータ3によって冷却された冷風の一部は、開扉された冷風ドア6aの取込口6bから取り込まれ、前記ヒータ部8によって加熱されることなく前記ベント吹出口9まで導かれる。
次に、この従来の車両用空調装置1の作用について説明する。
この車両用空調装置1は、温度や吹き出し方法を設定するコントロールパネル15からの入力と、外気温センサや室温センサ等の各種センサ14の測定値とによって制御される。
これらの入力値が入力された制御部13は、設定温度にするために必要な風量に相当するファン2の電圧を算定して、ファン2を作動させる。また、ドアアクチュエータ12を介して冷風ドア6aの開閉をおこなう。
図7に、ベント吹出口9からの目標吹出温度と冷風ドア6aの開閉との関係を、時間を横軸にして示した。
車両用空調装置1を作動させた直後は、車両の車室内の温度が安定しておらず、迅速に車室内を冷やすために、冷風ドア6aを全開にして冷風バイパス通路6を通して直接、冷風をベント吹出口9まで供給する。この際、制御部13では、ベント吹出口9の目標吹出温度を低く設定し、冷風ドア6が全開となるような制御がなされている。
このようにして車両用空調装置1を暫く作動させていると、車室内の温度が安定してきて、それ以上冷やす必要がなくなるので、制御部13では徐々に目標吹出温度を上昇させる。
そして、目標吹出温度が一定の温度を超えると、冷風バイパス通路6を介した冷風の供給が不要となり、制御部13が冷風ドア6aを閉じる指令を出すことによって、図7に示したように冷風ドア6aが一気に閉じられる。
実開平5−37518号公報(図1,0010段落)
しかしながら、従来の車両用空調装置1は、突然、冷風ドア6aが閉められ、一気に空気の供給経路が変更されるために、変化に伴って異音が発生し、耳に近いベント吹出口9を通して異音が運転者に聞こえてくる。この冷風ドア6aを開閉するタイミングは、運転者が意識して切り替えるものではないため、突然発生するこの音は運転者に違和感を与えることになる。
特に、車室内の温度が安定してくると、ベント吹出口9からの吹出し量が減少して、車室内の静寂度が高まるため、ベント吹出口9から漏れ出す異音がより大きく感じられるようになる。
そこで、本発明は、冷風バイパス通路の取込口に設けた冷風ドアの開閉時に、車室内にほとんど異音が伝わることのない車両用空調装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、送風機によって送風された空気がエバポレータによって冷却され、その冷風の一部はメインダクトを通ってヒータ部によって加熱され、他の一部は冷風バイパス通路を通ってインストルメントパネルに設けられたベント吹出口まで導かれる車両用空調装置において、前記冷風バイパス通路の取込口に設けられた開度が徐変可能な冷風ドアと、前記送風機から送風される風量によって前記冷風ドアの開閉速度を制御し、前記風量が少ないほど前記開閉速度を下げる冷風ドア制御手段とを有する車両用空調装置であることを特徴とする。
また、請求項2に記載されたものは、前記制御は、前記冷風ドアを全閉にするとき前記開閉速度を上げる請求項1に記載の車両用空調装置であることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載されたものは、前記制御は、前記風量と、前記ベント吹出口から吹き出される風速の大きさとによって行なわれる請求項1に記載の車両用空調装置であることを特徴とする。
ここで、前記風速の大きさは、前記送風機から送風される風量と、前記ベント吹出口の開度を用いて推定することができる。
そして、請求項4に記載されたものは、前記制御は、前記風量と、前記ベント吹出口をアッパーベント吹出口とロアベント吹出口との上下2段に分岐させた際の該アッパーベント吹出口の開度とによって行なわれる請求項1に記載の車両用空調装置であることを特徴とする。
このように構成された請求項1の発明は、前記冷風ドア制御手段によって冷風ドアの開閉を制御する際に、前記送風機から送風される風量によって冷風ドアの開度を徐変させる制御をおこなう。
このため、一気に空気の供給経路が変更されることがなく、徐々に変化するため、運転者の耳に近いベント吹出口から大きな異音が発生することがない。
また、送風機から送風される風量が大きいときと、小さいときとで、冷風ドアの徐変速度を変えることができるので、異音を大きく感じ易い風量の小さいときにゆっくりと動かし、異音を感じ難い風量の大きなときに早く動かすなどの効率的かつ効果的な制御をおこなうことができる。
さらに、請求項2に記載されたものは、前記冷風ドアを全閉にするとき前記開閉速度を上げる。これにより、開度が小さくなった前記冷風ドアの隙間を冷風が通過するときの風切り音を抑えることができる。
そして、請求項3に記載されたものは、前記送風機からの風量に加えて、前記ベント吹出口から吹き出される風速の大きさも加味して冷風ドアの開閉の制御をおこなう。
すなわち、風量が大きくても吹出口の開いている数又は面積によって、吹出口から吹き出される風速が変わる。そして、前記ベント吹出口から吹き出される風速が大きければ、前記冷風ドアの作動によって発生する異音はかき消されて運転者は気づきにくい。
このため、ベント吹出口からの風速の大小によって、冷風ドアの徐変速度を変化させることで、効率的かつ効果的な制御をおこなうことができる。
そして、請求項4に記載されたものは、前記ベント吹出口をロアベント吹出口とアッパーベント吹出口との上下2段に分岐させて、前記送風機からの風量に加えて、前記アッパーベント吹出口の開度に合わせて冷風ドアの開閉の制御をおこなう。
すなわち、最も運転者の耳に近い吹出口となるアッパーベント吹出口の開度が大きくなると、吹き出される風速が小さくなって車室内の静寂度は高まり、アッパーベント吹出口から発生する異音に運転者が敏感に反応するようになる。
このため、前記アッパーベント吹出口の開度に合わせて冷風ドアの制御をおこなうことで、効率的かつ効果的な制御をおこなうことができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態による車両用空調装置20の概略構成を示している。
まず、構成から説明すると、このような本実施の形態の車両用空調装置20は、送風機としてのファン2によって送風された空気をエバポレータ3によって冷却し、その冷風の一部はメインダクト5を通ってヒータ部8によって加熱され、他の一部は冷風バイパス通路27を通ってインストルメントパネル16に設けられたベント吹出口9まで導かれる。
図2に、インストルメントパネル16に設けられたベント吹出口9,・・・とデフ吹出口10,10の配置図を示す。
本実施の形態の車両用空調装置20は、内外気切替ドア4cを操作することによって、ファン2に連通された外気吸入口4a又は内気吸入口4b,4bから外気又は内気を取り込む。
ここで、ファン2によって取り込まれる空気の量は、ファン2の回転数、すなわちファン2を作動させる電圧の大きさに比例して大きくなる。
そして、ファン2によってメインダクト5方向に送り出された空気は、エバポレータ3によって除湿、冷却される。このエバポレータ3によって冷却された冷風は、一部がメインダクト5に流れてヒータ部8によって加熱される。
このメインダクト5内部で、ヒータ部8によって加熱される空気と、加熱されずに通過する空気の配分は、エアミックスドア7,7の開度によって決められる。図1に示したように、エアミックスドア7,7がヒータ部8側に閉じている場合は、ヒータ部8に接触する冷風の量が少なく、温度は比較的低温に調節される。
これに対して、エアミックスドア7,7をヒータ部8から離れる方向に開いた場合は、ヒータ部8方向に多くの冷風が流れて加熱されるため、空気の温度は高温に調節される。
このようにヒータ部8によって加熱された空気は、冷風と混じり合ってベント吹出口9から吹き出される。このベント吹出口9は、図2に示したように、座席に座った人間の体の上部に向けて空気を吹き出させるものであり、この他にも、足元から空気を吹き出させるフット吹出口11、窓ガラスに向けて空気を吹き出させるデフ吹出口10などが設けられる。
これらの吹出口9,10,11のいずれの場所から空気を吹き出させるかは、運転者が任意に設定したり、自動制御させたりすることができる。例えば、ベント吹出口9のみから送風をおこないたい場合は、ベントドア9aを開扉し、デフドア10aとフットドア11aを閉じる。
また、ベント吹出口9とフット吹出口11の両方から送風をおこなったり、ベント吹出口9とデフ吹出口10の両方から送風をおこなったりすることもできる。このように複数の吹出口9,11(9,10)から送風を行なう場合は、ドア9a,11a(9a,10a)を全開させるのではなく、適当な角度に開度を調整して、どちらの吹出口9,11(9,10)からも適当な量の送風が行なわれるような調整がなされる。
そして、本実施の形態の冷風バイパス通路27には、その取込口27bを開閉させる開度が徐変可能な冷風ドア27aが設けられている。この冷風ドア27aは、徐々に開いたり閉じたりすることが可能なドアで、冷風ドアアクチュエータ23によって作動させる。
この冷風ドアアクチュエータ23は、制御部21によって制御される。この制御部21には、冷風ドアアクチュエータ23を介して冷風ドア27aの開度を制御する冷風ドア制御手段22と、ファン2を作動させるための電圧を算定するファン電圧制御手段24とが備えられている。
さらに、前記制御部21では、設定温度や吹出口の選択等のコントロールパネル26からの運転者による入力、及び室温センサ、外気温センサ、日射センサ等の各種センサ25によって検知された測定値を入力値として制御がおこなわれる。
このような各種センサ25やコントロールパネル26からの入力値によって制御部21で必要風量が算定されると、ファン電圧制御手段24で必要風量に相当するファン電圧が算定され、その電圧値でファン2が作動する。
また、このファン電圧制御手段24で算定されたファン電圧は、冷風ドア制御手段22に送られて、冷風ドア27aの開度の制御に使用される。以下に、この制御について、図3を参照しながら、車両用空調装置20の制御方法と共に説明する。
車両用空調装置20の作動を開始した直後は、車室内の温度は運転者が設定する設定温度となっていない場合が多く、設定温度よりも車室内の温度が高ければ、冷風ドア27aを全開(ドア開度1.0)にして、冷風バイパス通路27を通してベント吹出口9に冷風を直接導くことで、迅速に車室温が設定温度まで下がるような制御がおこなわれる。
この際、冷風ドア27aが全開となるだけでなく、ファン電圧も大きな値が算定されて、ファン2から送風される風量も大きくなっている。
そして、この状態で暫く車両用空調装置20を作動させると、徐々に車室内の温度が下がってくるため、これに合わせてファン2から送り出す風量を減らすためにファン電圧が下げられる。
このファン電圧の減少に伴って、全開であった冷風ドア27aを閉まる側に徐々に移動させる。ここで、徐々に移動(徐変)させるとは、冷風ドア27aの状態が全開(ドア開度1.0)か全閉(ドア開度0.0)の2つの状態しかない機構とは異なり、半開き状態の所定又は任意の角度で保持させることができる機構による移動を指すものである。例えば、段階的に冷風ドア27aを作動させる機構であれば、ステップごとに移動させて各ステップで冷風ドア27aを保持させることができ、無段階で冷風ドア27aを作動させる機構であれば、任意の角度で冷風ドア27aを保持させることができる。
冷風ドア27aの作動開始直後のファン電圧が比較的大きいときは、これに比例してベント吹出口9から吹き出される風速も大きくなるため、運転者は比較的異音に鈍感となる。このため、冷風ドア27aの徐変速度は比較的大きくても、運転者に違和感を与えることが少ないため、図3に点線で示したように、ドア開度の減少勾配を比較的大きくすることができる。
さらに、車室内の温度が設定温度に近づくと、大量に冷風を吹き出さなくとも、現在の室温をもう少し下げるのに必要な風量が確保できればよくなるため、ファン電圧は下がり続ける。
このため、ベント吹出口9から吹き出される風速も徐々に低下して、車室内の静寂度も高まってくるため、冷風ドア27aの徐変速度を小さくして、急激に空気の供給経路が変化しないように制御する。
そして、車室内の温度が設定温度付近で安定し、現在の室温を維持するのに必要な風量が確保できればよい状態になると、ファン電圧はさらに下がると共に冷風バイパス通路27からの冷風の供給を遮断するために、冷風ドア27aを閉じることになる。
この段階では、さらにベント吹出口9の風速が小さくなっているので、冷風ドア27aの徐変速度を極端に上げて空気の状態を急変させることは出来ないが、冷風ドア27aの開度が小さすぎると、狭い隙間を通過する際の風切り音が発生することになるため、徐変速度を少し上げて冷風ドア27aを全閉(ドア開度0.0)にする。
次に、本実施の形態の車両用空調装置20の作用について説明する。
このように構成された車両用空調装置20では、冷風ドア制御手段22によって冷風ドア27aの開閉を制御する際に、ファン2から送風される風量によって冷風ドア27aの開度を徐変させる制御をおこなう。
このため、全開された冷風ドア27aが全閉されることによって、一気に空気の供給経路が変化することがなく、徐々に変化するため、運転者の耳に近いベント吹出口9から大きな異音が発生することがない。
また、ファン2から送風される風量が大きいときと、小さいときとで、冷風ドア27aの徐変速度を変えることができるので、異音を大きく感じ易い風量のときや、冷風ドア27aの作動開始直後あるいは作動終了直前の風量に応じて徐変速度を変えることによって、効率的、かつ運転者が異音を感じ難い制御をおこなうことができる。
さらに、ファン2を作動させる電圧の値によって風量を推定し、この風量に合わせて冷風ドア27aの開閉を制御することで、ファン電圧制御手段24で算定された電圧の大きさを、そのまま現状の風量を表す入力値として使用でき、構成を簡略化することができる。
以下、前記した実施の形態の実施例1について説明する。なお、実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
実施例1の車両用空調装置30では、図4,5に示したように、ベント吹出口31がアッパーベント吹出口31aとロアベント吹出口31bとの上下2段に分岐されて配置される。
車両39の車室内が前席40と後席41に分かれている場合に、実施の形態で説明したような一つのベント吹出口9では、前席40に座った運転者の横を冷風が通り抜けて後席41に到達することになるため、後席41の空調効率が低下するだけでなく、後席41の室温を下げるために前席40の室温を必要以上に下げなければならない場合がある。
そこで、実施例1では、ベント吹出口31を後席41用のアッパーベント吹出口31aと、前席40用のロアベント吹出口31bとの上下2段に分けて、それぞれの座席を効率よく適温に調節する。ここで、アッパーベント吹出口31aは、インストルメントパネル16の上部に吹出口が斜め上方を向くように設けられ、冷風が運転者の頭の横を通り過ぎて後席41まで到達するように配置される。
また、ロアベント吹出口31bは、アッパーベント吹出口31aの下方に吹出口が水平方向を向くように設けられ、冷風が前席40に座る運転者の上半身の高さに吹き出されるように配置される。
このアッパーベント吹出口31aとロアベント吹出口31bは、図5に示したように、ベントドア32bから流れ込む空気と、冷風バイパス通路27を通って流れ込む冷風とが合流するまでは同じダクトを使用し、途中でダクトが分岐してアッパーベント吹出口31aとロアベント吹出口31bに導かれる。
この分岐点には分配ドア32aが配置され、分配ドア32aの開度によって、アッパーベント吹出口31aとロアベント吹出口31bとに配分される空気量を調節することができる。
例えば、分配ドア32aがいずれの吹出口31a,31bも遮断しないように水平に保持されたときは、吹出口31a,31bの両方から空気が吹き出される。このとき、ファン2から送り出される空気量が一定であれば、吹出口31a,31bの総面積が片側の吹出口31a(又は31b)のみが開いている場合に比べて大きいため、そこから吹き出される風速は小さくなる。
この分配ドア32aは、分配ドアアクチュエータ33によって作動させる。さらに、この分配ドアアクチュエータ33は、制御部34によって制御される。
この制御部34には、分配ドアアクチュエータ33を介して分配ドア32aの開度を制御する分配ドア制御手段35と、冷風ドアアクチュエータ23を介して冷風ドア27aの開度を制御する冷風ドア制御手段37と、ファン2を作動させるための電圧を算定するファン電圧制御手段38とが備えられている。
さらに、前記制御部34では、各種センサ25及びコントロールパネル26からの入力によって制御がおこなわれる。
この実施例1では、ファン電圧制御手段38によってファン2を作動させる電圧を算定させることになるが、この電圧を算定するために、各種センサ25及びコントロールパネル26からの入力値の他に、分配ドア32aの開度によっても算定される電圧値を変えることができる。
すなわち、分配ドア32aの開度によって吹出口31a,31bの開かれた面積の大きさが変化し、これらの吹出口31a,31bで要求される吹出し風量を満足させるには、ファン2から送り出す風量を増加させなければならない場合もあるからである。
実施例1では、ファン電圧制御手段38で算定されたファン電圧と、分配ドア制御手段35で算定された分配ドア32aの開度とを、冷風ドア制御手段37に入力し、これらの入力値が冷風ドア27aの開閉の制御に使用される。
次に、実施例1の車両用空調装置30の作用について説明する。
このように構成された車両用空調装置30では、ベント吹出口31をアッパーベント吹出口31aとロアベント吹出口31bとに上下2段に分けて、アッパーベント吹出口31aの開度に合わせて冷風ドア27aの開閉の制御をおこなう。
例えば、このアッパーベント吹出口31aの開度が小さいとき(又は閉じているとき)は、ロアベント吹出口31bから吹き出される風速が大きくなり、冷風ドア27aの作動によって発生する異音がかき消されて運転者の耳に到達し難くなる。このため、冷風ドア27aの徐変速度を大きくしても運転者に違和感を与えることが少なく、効率よく冷風ドア27aを移動させることができる。
これに対して、アッパーベント吹出口31aとロアベント吹出口31bの両方が全開となっているときは、吹出口31a,31bの開口面積が大きく、吹き出される風速も小さくなって車室内の静寂度が高くなっている。その上、運転者の耳に最も近いアッパーベント吹出口31aが開口されているので、冷風ドア27aから異音が発生すれば運転者は敏感に反応することになる。
このため、徐変速度を低下させて、空気の供給経路の変化が極端にならないようにすることで異音の発生を抑えることができる。
このように、ファン2から送風される風量に加えて、分配ドア32aによるアッパーベント吹出口31aの開度に合わせて冷風ドア27aの開閉の制御をおこなうことで、効率的かつ効果的な制御をおこなうことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、ファン2から送風される風量の大きさをファン電圧の値によって推定したが、風速計などを設置して風量の大きさを直接、測定するなど、送風機から送風される風量が推定又は測定できるものであればよい。
また、実施例1では、アッパーベント吹出口31aの開度を検知することで、間接的に吹き出される風速を推定し、冷風ドア27aの制御に適用したが、直接、ベント吹出口9,31から吹き出される風速の大きさを測定するなど、ベント吹出口9,31から吹き出される風速の大きさが推定又は測定できるものであればよい。
さらに、前記実施の形態で説明したベント吹出口9が実施例1で説明したアッパーベント吹出口31aに相当するものであって、前席40用のロアベント吹出口31bに相当するベント吹出口がメインダクト5から別経路で導かれる構成の車両用空調装置であってもよい。
本発明の最良の実施の形態の車両用空調装置の概略構成を説明するブロック図である。 インストルメントパネルに設けられた吹出口の位置を示した斜視図である。 ファン電圧と冷風ドアのドア開度と時間との関係を示した説明図である。 実施例1の車両用空調装置の概略構成を説明する断面図である。 実施例1の車両用空調装置の概略構成を説明するブロック図である。 従来の車両用空調装置の概略構成を説明するブロック図である。 従来の車両用空調装置におけるファン電圧と冷風ドアのドア開度と時間との関係を示した説明図である。
符号の説明
2 ファン(送風機)
3 エバポレータ
5 メインダクト
8 ヒータ部
9 ベント吹出口
16 インストルメントパネル
20,30 車両用空調装置
21,34 制御部
22,37 冷風ドア制御手段
24,38 ファン電圧制御手段
27 冷風バイパス通路
27a 冷風ドア
27b 取込口
31 ベント吹出口
31a アッパーベント吹出口
31b ロアベント吹出口
32a 分配ドア
35 分配ドア制御手段

Claims (4)

  1. 送風機によって送風された空気がエバポレータによって冷却され、その冷風の一部はメインダクトを通ってヒータ部によって加熱され、他の一部は冷風バイパス通路を通ってインストルメントパネルに設けられたベント吹出口まで導かれる車両用空調装置において、
    前記冷風バイパス通路の取込口に設けられた開度が徐変可能な冷風ドアと、前記送風機から送風される風量によって前記冷風ドアの開閉速度を制御し、前記風量が少ないほど前記開閉速度を下げる冷風ドア制御手段とを有することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記制御は、前記冷風ドアを全閉にするとき前記開閉速度を上げることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記制御は、前記風量と、前記ベント吹出口から吹き出される風速の大きさとによって行なわれることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記制御は、前記風量と、前記ベント吹出口をアッパーベント吹出口とロアベント吹出口との上下2段に分岐させた際の該アッパーベント吹出口の開度とによって行なわれることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
JP2004255072A 2004-09-02 2004-09-02 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP4426405B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004255072A JP4426405B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004255072A JP4426405B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006069364A JP2006069364A (ja) 2006-03-16
JP4426405B2 true JP4426405B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=36150431

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004255072A Expired - Fee Related JP4426405B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4426405B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006069364A (ja) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7191611B2 (en) Vehicular air conditioning system
US20120129439A1 (en) Air conditioning system for vehicle
JP2009184555A (ja) 自動車用空気調和装置
JPH0773971B2 (ja) 自動車用空調機の吹出温度制御装置
JP2008080889A (ja) 車両用空気調和装置
JP4613718B2 (ja) 車両用空調装置および車両用空調制御方法
JP4426405B2 (ja) 車両用空調装置
JP2005289289A (ja) 車両用空調装置
JP2010000846A (ja) 車両用空調装置
JP2004330961A (ja) 車両用空調装置
JP4313175B2 (ja) 車両用空調装置
US10675944B2 (en) Vehicular air conditioner
KR20160093766A (ko) 차량용 공조장치
JPH06247137A (ja) 車両用空調装置
JP2009292342A (ja) 車両用空調システム
JP2005343390A (ja) 風量独立制御エアコンユニットの制御方法
JP2005335473A (ja) 風量独立制御エアコンユニットの制御方法
JP2618761B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP4265064B2 (ja) 車両用シート空調装置
JP3972445B2 (ja) 車両用空調装置
JP2009292385A (ja) 車両用空調装置
JP3030352B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP2000033815A (ja) 車両用空調装置
JP2002012020A (ja) オープンカー用空調装置
JP3702584B2 (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090818

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090820

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees