JP4425109B2 - 腫瘍/癌細胞の増殖の抑制活性を有するガンボージ樹脂から単離した化合物及びその化合物を含む薬学的組成物 - Google Patents

腫瘍/癌細胞の増殖の抑制活性を有するガンボージ樹脂から単離した化合物及びその化合物を含む薬学的組成物 Download PDF

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Description

関連出願に対する相互参照
本願は、台湾出願番号第093114351号(2004年5月21日出願)に基づく優先権を主張する。
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、ガンボージ樹脂から得られるアセトン抽出生成物及びこのアセトン抽出生成物をさらに精製した化合物(フォルモキサントンA(formoxanthone A)と呼ばれる新規化合物を含む)に関する。このアセトン抽出生成物及びさらに精製した化合物が、腫瘍/癌細胞の増殖を抑制する活性を有することが実証された。本発明はまた、このさらに精製された化合物を得るためのプロセス、ならびに腫瘍/癌細胞の増殖を抑制するための薬学的組成物の調製におけるこのアセトン抽出生成物及びさらに精製した化合物の使用に関する。
2.関連技術の説明
ガンボージ樹脂は、オトギリソウ科のGarcinia植物により分泌されるGarcinia種のガンボージである。それは、従来より、植物性色素及び顔料の供給源として用いられてきた。それは、いくつかの地域(例えば、インド及びタイ)における、民間療法においても用いられてきた。一般的にガンボージとして知られているGarcinia(ピン音でTENGHUANG)は、熱帯地方に生える常緑樹の一種である。インドに生える主な種は、Garcinia morella Desvであり、一方、タイに生える主な種は、G.harburyi Hookである。開花時期の前に、この木の樹皮を、地面から約2メートルらせん状に切断して開き、そのにじみ出る樹脂を回収する。次いで、この樹脂を、加熱乾燥に供して、凝固したガンボージ樹脂を得る。
伝統的な漢方(TCM)によれば、ガンボージは、炎症の治療、毒素の除去、止血、及び殺虫に有効である。1934年以来、ガンボージ樹脂の成分についての多数の報告がされてきた。現在、多くの化合物がガンボージ樹脂の抽出物から単離され得ることが知られており、これらの化合物としては、:モレリン(morellin)、モレリックアシッド(morellic acid)、ガンボジックアシッド(gambogic acid)、モレリノール(morellinol)、イソモレリン(isomorellin)、イソモレリックアシッド(isomorellic acid)、イソガンボジックアシッド(isogambogic acid)、イソモレリノール(isomorellinol)、ネオガンボジックアシッド(neogambogic acid)、デスオキシモレリン(desoxymorellin)、ジヒドロイソモレリン(dihydroisomorellin)、α−グティフェリン(α−guttiferin)、及びβ−グティフェリン(β−guttiferin)等が挙げられる。
いくつかの研究が、ヒト肺癌細胞(HEL細胞)、ヒト子宮頸癌細胞(HeLa細胞)、及びヒト鼻咽頭癌細胞(KB細胞)に対するガンボージ樹脂の特定成分の細胞毒活性を報告している[非特許文献1;非特許文献2]。
ある報告において、Anemone raddeanaの根が、中国の民間療法において、リウマチ及び神経痛を治療するために用いられること、ならびにベツリン及びベツリニックアシッドがAnemone raddeanaの根のエタノール抽出物から単離され得ることが指摘されている。ベツリンは、ヒト好中球においてタンパク質のチロシンリン酸化を妨げ、それによって、スーパーオキサイドの発生を抑制することが出来ることが証明されている[非特許文献3]。
非特許文献4におけるDarrick S.H.L.Kimらによる報告において、ベツリニックアシッドの親の構造の単純な改変により、強力な抗癌剤として開発され得る誘導体を産生し得ることが実証されている。ベツリニックアシッドがミトコンドリアに対する直接的な効果によってアポトーシスを誘発し得ること[非特許文献5]及び腫瘍細胞に対する選択的な細胞毒性を有すること[非特許文献6]を指摘する報告が存在する。
本出願人の知る範囲で、ガンボージ樹脂からのベツリン及びベツリニックアシッドの単離を開示する報告も特許も存在していない。
特許文献1は、以下の式I、II、及びIIIによって表される、ガンボジックアシッド、そのアナログ、及び誘導体を開示し:
Figure 0004425109
ここで、R1〜R5は、特許文献1において規定されるとおりである。
前述の式I〜IIIのうちの1つを有する化合物が、カスパーゼのアクチベータ及びアポトーシスの誘導物質であり得ることが開示されている。
特許文献2は、Garcinia morella Desvの樹脂から細胞溶解毒素を精製するプロセスを開示し、エタノール抽出、クロロホルム抽出、及び薄層クロマトグラフィー(TLC)により得られるGMD1630という名前により識別される生成物に関する。しかし、この特許は、GMD1630生成物が単一の化合物であるか類似の特性を有する化合物の混合物であるか否かを開示していない。
米国特許第6,462,041号 欧州特許出願第0 428 815号 M.Tadaら、(1996)、Phytochemistry、41、815〜920 G.A.Cordellら、(1993)、Magnetic Resonance in Chemistry、31、340〜347 K.Yamashitaら、(2002)、Clinica Chimica Acta、325、91〜96 Darrick S.H.L.Kimら、Bioorganic & MedicinalChemistry Letters、(1998)、8、1707〜1712 Simone Fuldaら、(1998)、The Journal Of Biological Chemistry、278、33942〜33948 Valentina Zucoら、(2002)、Cancer Letters、175、17〜25 S.A.Ahmadら、(1966)、Journal Chemical Society(C)、772〜779
上記の点から、薬物(例えば、抗癌剤)の製造のためのガンボージ樹脂由来の生理活性抽出物または精製化合物の調製は、さらに研究及び調査をする利点があるはずである。
発明の要旨
本発明は、以下の項を含む:
項1.下記式:
Figure 0004425109
の化合物;
項2.治療有効量の以下:
(i)ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物
(ii)項1に記載の化合物;ならびに
(iii)項1に記載の化合物、ならびにベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、及びデスオキシモレリンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物、
のいずれかを含む薬学的組成物;
項3.ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物を含む、項2に記載の薬学的組成物;
項4.項1に記載の化合物、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、デスオキシモレリン、ベツリン、及びベツリニックアシッドを含む、項2に記載の薬学的組成物;
項5.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、8%のモレリックアシッド、8%のイソモレリックアシッド、18%のガンボジックアシッド、15%のイソガンボジックアシッド、2%のイソモレリノール、4%のデスオキシモレリン、8%のベツリン、及び8%のベツリニックアシッドを含む、項4に記載の薬学的組成物;
項6.項1に記載の化合物、ベツリニックアシッド、ならびに以下のいずれかの組み合わせ:
(1)イソガンボジックアシッド、ガンボジックアシッド、及びデスオキシモレリン;
(2)イソモレリックアシッド、モレリックアシッド、及びイソモレリノール;
(3)ガンボジックアシッド、モレリックアシッド、及びデスオキシモレリン;ならびに
(4)イソガンボジックアシッド、イソモレリックアシッド、及びイソモレリノール、
を含む、項2に記載の薬学的組成物;
項7.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、20%のイソガンボジックアシッド、50%のガンボジックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、項6に記載の薬学的組成物;
項8.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、20%のイソモレリックアシッド、50%のモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、項6に記載の薬学的組成物;
項9.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、40%のガンボジックアシッド、30%のモレリックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、項6に記載の薬学的組成物;
項10.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、40%のイソガンボジックアシッド、30%のイソモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、項6に記載の薬学的組成物;
項11.薬学的に許容される担体をさらに含む、項2に記載の薬学的組成物;
項12.項11に記載の薬学的組成物であって、ここで、前記薬学的に許容される担体が以下の薬剤の1つ以上を含む:賦形剤、溶媒、乳化剤、懸濁化剤、崩壊剤、結合剤、安定化剤、保存剤、滑沢剤、吸収遅延剤、及びリポソーム;
項13.項11に記載の薬学的組成物であって、ここで、前記薬学的に許容される担体が賦形剤であり、そしてスクロース、ブラウンシュガー、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、コーンスターチ、及び結晶セルロースから選択される少なくとも1つのサッカライド化合物を含む;
項14.経口投与に適する形態に製造された、項2に記載の薬学的組成物;
項15.乳癌、結腸癌、白血病、肝癌、肺癌及びリンパ腫からなる群より選択される少なくとも1つの癌/腫瘍の処置において用いられ得る、項2に記載の薬学的組成物;
項16.乳癌、結腸癌、白血病、肝癌、肺癌及びリンパ腫からなる群より選択される少なくとも1つの癌/腫瘍の処置のための薬学的組成物であって、該薬学的組成物は、以下:
(i)ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物
(ii)項1に記載の化合物;ならびに
(iii)項1に記載の化合物、及びベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、及びデスオキシモレリンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物、
のいずれかを含む;
項17.ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物を含む、項16に記載の薬学的組成物;
項18.項1に記載の化合物、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、デスオキシモレリン、ベツリン及びベツリニックアシッドを含む、項16に記載の薬学的組成物;
項19.活性成分として、前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、8%のモレリックアシッド、8%のイソモレリックアシッド、18%のガンボジックアシッド、15%のイソガンボジックアシッド、2%のイソモレリノール、4%のデスオキシモレリン、8%のベツリン、及び8%のベツリニックアシッドを含む、項18に記載の薬学的組成物;
項20.項1に記載の化合物、ベツリニックアシッド、ならびに以下のいずれかの組み合わせ:
(1)イソガンボジックアシッド、ガンボジックアシッド、及びデスオキシモレリン;
(2)イソモレリックアシッド、モレリックアシッド、及びイソモレリノール;
(3)ガンボジックアシッド、モレリックアシッド、及びデスオキシモレリン;ならびに
(4)イソガンボジックアシッド、イソモレリックアシッド、及びイソモレリノール、
を含む、項16に記載の薬学的組成物;
項21.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、20%のイソガンボジックアシッド、50%のガンボジックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、項20に記載の薬学的組成物;
項22.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、20%のイソモレリックアシッド、50%のモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、項6に記載の薬学的組成物;
項23.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、40%のガンボジックアシッド、30%のモレリックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、項20に記載の薬学的組成物;
項24.前記組成物の重量に基づき、5%の項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、40%のイソガンボジックアシッド、30%のイソモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、項20に記載の薬学的組成物;
項25.薬学的に許容される担体をさらに含む、項16に記載の薬学的組成物;
項26.項25に記載の薬学的組成物であって、ここで、前記薬学的に許容される担体が以下の薬剤の1つ以上を含む:賦形剤、溶媒、乳化剤、懸濁化剤、崩壊剤、結合剤、安定化剤、保存剤、滑沢剤、吸収遅延剤、及びリポソーム;
項27.項26に記載の薬学的組成物であって、ここで、前記薬学的に許容される担体が賦形剤であり、そしてスクロース、ブラウンシュガー、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、コーンスターチ、及び結晶セルロースから選択される少なくとも1つのサッカライド化合物を含む;
項28.経口投与に適する形態に製造された、項16に記載の薬学的組成物;
項29.アセトンを用いるガンボージ樹脂の抽出により得られる製品であって、該製品は、図1に示されるようなHPLC溶出プロファイルを有し、そして項1に記載の化合物、ベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、及びデスオキシモレリンを含む。
本発明は、ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物、ならびにこのアセトン抽出生成物からさらに精製した9種類の化合物:ベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、デスオキシモレリン、及びフォルモキサントンAとして識別される新規化合物、を提供する。
本発明に従うガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物及びそれからさらに精製された化合物が効果的に腫瘍/癌細胞の増殖を抑制することが出来ることが実証されている。従って、本発明はさらに、治療有効量の以下:
(i)ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物;
(ii)フォルモキサントンA;ならびに
(iii)フォルモキサントンA及び以下の化合物から選択される少なくとも1つの化合物:ベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、及びデスオキシモレリン、
のいずれかを含む、薬学的組成物を提供する。
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、以下の好ましい実施形態の詳細な説明において明らかになる。
好ましい実施形態の詳細な説明
抽出溶媒中へのガンボージ樹脂粉末の溶解度、並びに抽出溶媒の沸点及び安全性を考慮すると、アセトンが最良の選択であるようである。従って、本出願人は、アセトンを用いてガンボージ樹脂を抽出し、次いでアセトンを除去して、アセトン抽出生成物(TSB−14として識別した)を得ることを試みた。
このアセトン抽出生成物TSB−14のさらなる成分分離を、主に、カラムクロマトグラフィーを用いて実施した。適切なカラム充填剤の好ましい選択としては、一般的に用いられるシリカゲル及びSephadex LH−20が挙げられる。前者は、吸着マトリクスであり、一方で、後者は、サイズ排除クロマトグラフィーのためのカラム充填剤である。
アセトン抽出生成物TSB−14を、最初に、シリカゲルカラムを用いる吸着クロマトグラフィーに供し、そしてn−ヘキサン/酢酸エチル勾配(100/0→4/1)で溶出した。すなわち、溶出は、最初に、n−ヘキサンを用いて実施した。次いで、酢酸エチル勾配を徐々に増加して、3種類の画分(すなわち、GME1、GME2及びGME3)を得た。ここで、以下の実施例2に関連して記載されるように、GME1は、100/0→10/1の溶出部分であり;GME2は、10/1→4/1の溶出部分であり;そしてGME3は、4/1→1/1の溶出部分であった。
前述のGME1、GME2、及びGME3の画分において用いられる溶出溶媒を、バキュームロータリーエバポレーターを用いて除去した。
分画のプロセスの間、各々の画分の検出を、薄層クロマトグラフィー(TLC)及び展開試薬を用いて実施し、そして各々の画分の成分分離を一般的に用いられる手順を参照して検出した。
画分GME2を、Sephadex LH−20で充填したカラムを用いる分子ふるいクロマトグラフィーに供した。n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール(2:1:1)を用いる溶出の後、TLC検出に従い、分子ふるいクロマトグラフィー(2:1:1のn−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノールを用いる勾配溶出(1:1:0→0:1:0→0:10:1))を、23番目のチューブについて繰り返した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる溶出の間、2つの無色の針状様結晶生成物を得、これらを、TSB−0及びTSB−1として識別した。さらに、46番目のチューブを、薄層クロマトグラフィーに供した。TLCシート上に噴霧試薬により検出された桃色のスポット(本明細書中以下の実施例2及び表1を参照のこと)に対応する分離した部分を回収し、そして分子ふるいクロマトグラフィー及びシリカゲルカラムクロマトグラフィーを繰り返した。最後に、分取薄層クロマトグラフィーを実施して、2種類の生成物(夫々、TSB−6及びTSB−7として識別した)を得た。さらに、47番目のチューブを薄層クロマトグラフィーに供した。TLCシート上に噴霧試薬により検出された桃色のスポット(本明細書中以下の実施例2及び表1を参照のこと)に対応する分離した部分を回収し、そして分子ふるいクロマトグラフィー及びシリカゲルカラムクロマトグラフィーを繰り返した。最後に、分子ふるいクロマトグラフィー及び再結晶を実施して、橙色のフレーク状結晶(TSB−2として識別した)を得た。さらに、63番目のチューブを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、そしてジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いて溶出し、引き続き分取薄層クロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル、2:1)及び再結晶を行って、黄色の針状様生成物(TSB−4として識別した)を得た。
画分GME1を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、そしてn−ヘキサン/アセトン(5:1)で溶出した。26番目のチューブを、分子ふるいクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール、2:1:1)、次いで、分取薄層クロマトグラフィーに供して2種類の生成物(夫々、TSB−5及びTSB−3として識別した)を得た。さらに、23番目のチューブ及び51番目のチューブを、夫々、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。前者をn−ヘキサン/ジクロロメタン(1:1)を用いて溶出した。後者を、n−ヘキサン及びn−ヘキサン/酢酸エチル(7:1)の勾配を用いて溶出した。その後、TCLを実施した。TLCシート上に示された桃色のスポットに対応し、そして等価のRf値を有する分離した部分を合わせて、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、そしてジクロロメタンを用いて溶出した。次いで、TLCを実施し、そしてTLCシート上に桃色のスポットとして示される分離した部分を回収し、引き続いてクロマトグラフィー(シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び分子ふるいクロマトグラフィーを含む)をした。最後に、分取薄層クロマトグラフィー及び再結晶を実施して橙色の針状様生成物(TSB−8として識別した)を得た。
従って、本明細書中上記において得た9種類の精製した生成物を、スペクトル分析(赤外線分光法、核磁気共鳴分光法(1H−NMR及び13C−NMR)、質量分析法などを含む)に供した。
化学構造解析によって、生成物TSB−0及びTSB−1が、2種類の公知のベツリニックアシッド誘導体(すなわち、夫々、以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する、ベツリン及びベツリニックアシッド)であることを確認した。
化学構造解析によって、生成物TSB−7及びTSB−2が、2種類の公知のモレリックアシッド立体異性体(すなわち、夫々、以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する、モレリックアシッド及びイソモレリックアシッド)であることを確認した。
化学構造解析によって、生成物TSB−5及びTSB−3が、2種類の公知のモレリックアシッド立体異性体(すなわち、夫々、以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する、ガンボジックアシッド及びイソガンボジックアシッド)であることを確認した。
化学構造解析によって、生成物TSB−6が、以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する、イソモレリノールであることを確認した。
化学構造解析によって、生成物TSB−8が、以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する、デスオキシモレリンであることを確認した。
化学構造解析の結果及び既知の化合物の分光学的データとの比較によって、TSB−4が今までのところ報告されていない新規の化合物であることを確認した。本明細書中において、それは、フォルモキサントンAと名付けられ、そして以下の構造を有する:
Figure 0004425109
本発明に従いガンボージ樹脂から得た生成物TSB−4(フォルモキサントンA)は、キサントン骨格中に、以下を有する:(1)夫々、C−1位、C−3位、及びC−5位に3つのヒドロキシル基;(2)C−4位に1つのγ,γ−ジメチルアリル鎖;(3)C−6位及びC−7位に位置する1つの2,2−ジメチルピラン環;ならびに(4)C−11位とC−12位との間の1つの二置換二重結合及びC−17位とC−18位との間の1つの三置換二重結合。
前述の化学構造によれば、以下の一般式を有するフォルムキサントンA誘導体が、化学反応によって調製され得:
Figure 0004425109
ここで、Rは、独立して水素;好ましくは1〜6個の炭素原子を有する、必要に応じて置換された低級アルキル;3〜20個の炭素原子を有する、必要に応じて置換されたアリール(好ましくはC5〜C12アリール;3〜30個の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアラルキル(好ましくは(C5〜C12)アリール(C1〜C6)アルキル、より好ましくは、(C6)アリール(C1〜C3)アルキル;または化学式Ra−COにより表されるアシルを表し、ここで、Raは:好ましくは1〜6個の炭素原子を有する、必要に応じて置換された低級アルキル;3〜20個の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアリール(好ましくはC5〜C12アリール);3〜30個の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアラルキル(好ましくは(C5〜C12)アリール(C1〜C6)アルキル、そしてより好ましくは(C6)アリール(C1〜C3)アルキル)である。
例えば、前述のヒドロキシル基が芳香族環上に位置するので、メトキシ誘導体をメチル化によって得ることが出来るか、またはアセチル誘導体をアセチル化によって得ることが出来る。さらに、二重結合がキサントン環の外側に位置するので、これらの二重結合を水素化によって処理して、水素化誘導体を産生することが出来るか、または他の付加反応(例えば、水和)によってヒドロキシル誘導体を産生することが出来る。一方、過酸化を用いてエポキシド誘導体(例えば、以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有するエポキシド誘導体)を産生することが出来る。
本出願人は、さらに、本発明に従いガンボージ樹脂から得られるアセトン抽出生成物、このアセトン抽出生成物をさらに精製することによって得られる9種類の生成物(TSB−0〜TSB−8)、及びこれらの精製した生成物からなる混合物の生理活性を調査し、そしてこのアセトン抽出生成物、生成物TSB−2〜TSB−8、及び前述の生成物からなる混合物が腫瘍/癌細胞(例えば、肝癌細胞、肺癌細胞、乳癌細胞、結腸癌細胞、白血病細胞、リンパ腫癌細胞等)の増殖の抑制において有効であることを発見した。腫瘍/癌細胞の増殖の抑制において、生成物TSB−0及びTSB−1は生成物TSB−2〜TSB−8ほど有効ではないようであるが、本出願人は、これらが、他の生成物と組み合わせて用いられる場合に、生成物TSB−0及びTSB−1は、他の生成物を活性化する効果を有するようであることを発見した。従って、生成物TSB−0及びTSB−1は、生成物TSB−2〜TSB−8の少なくとも1つを含む薬学的組成物においてアクチベータとして用いられることが企図される。
刊行物によれば、トリテルペンのベツリン及びベツリニックアシッドは、複合的な薬理学的活性(インビトロ及びインビボでの黒色腫細胞に対する有効性を含む)を有する。さらに、これらは、全く安全である。従って、キサントン化合物である生成物TSB−2〜TSB−8と組み合わせて用いられる場合、トリテルペンであるこれらの2種類の生成物(TSB−0及びTSB−1)は、補助的または相乗的な効果を示すことが出来るはずである。
従って、本発明は、治療有効量の以下:
(i)ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物;
(ii)フォルモキサントンA;ならびに
(iii)フォルモキサントンAならびにベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、及びデスオキシモレリンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物、
のいずれかを含む、薬学的組成物を提供する。
好ましい実施形態において、本発明は、ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物を含む、薬学的組成物を提供する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、フォルモキサントンAならびにベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、及びデスオキシモレリンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む薬学的組成物を提供する。
より好ましい実施形態において、本発明は、フォルモキサントンA、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、デスオキシモレリン、ベツリン、及びベツリニックアシッドを含む、薬学的組成物を提供する。別のより好ましい実施形態において、本発明は、活性成分として組成物の重量に基づき、5%のフォルモキサントンA、8%のモレリックアシッド、8%のイソモレリックアシッド、18%のガンボジックアシッド、15%のイソガンボジックアシッド、2%のイソモレリノール、4%のデスオキシモレリン、8%のベツリン及び8%のベツリニックアシッドを含む、薬学的組成物を提供する。
本発明に従いガンボージ樹脂から分離及び精製される9種類の生成物としては、モレリノール、デスオキシモレリン、2種類のベツリニックアシッド誘導体(すなわち、ベツリン及びベツリニックアシッド)及び2組の立体異性体(すなわち、モレリックアシッド及びイソモレリックアシッド、ならびにガンボジックアシッド及びイソガンボジックアシッド)が挙げられる。さらに、抽出及び分離の実験結果によれば、ガンボジックアシッド及びイソガンボジックアシッドの2つの立体異性体が、最も高い含量を有し、次いで、モレリックアシッド及びイソモレリックアシッドの2つの立体異性体が高い含量を有する。
本出願人は、化合物の構造的特性に従い、これらの9種類の生成物の種々の組み合わせを作製し、そしてこれらの9種類の生成物の全ての組み合わせが、癌細胞の増殖抑制において顕著な効果を示したことを証明した。従って、薬理学的実験結果を参照し、前述の9種類の生成物の産業への適用を考慮して、前述の9種類の生成物は、意図される効果に従い異なる活性成分及び組成の割合を有する薬学的組成物へと処方され得る。
従って、好ましい実施形態において、本発明は、フォルモキサントンA、ベツリニックアシッド、ならびに以下の化合物の組み合わせ:
(1)イソガンボジックアシッド、ガンボジックアシッド、及びデスオキシモレリン;
(2)イソモレリックアシッド、モレリックアシッド、及びイソモレリノール;
(3)ガンボジックアシッド、モレリックアシッド、及びデスオキシモレリン;ならびに
(4)イソガンボジックアシッド、イソモレリックアシッド、及びイソモレリノール、
のいずれか1つを含む、薬学的組成物を提供する。
好ましい実施形態において、本発明は、活性成分として、組成物の重量に基づき、5%のフォルモキサントンA、10%のベツリニックアシッド、20%のイソガンボジックアシッド、50%のガンボジックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、薬学的組成物を提供する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、活性成分として、組成物の重量に基づき、5%のフォルモキサントンA、10%のベツリニックアシッド、20%のイソモレリックアシッド、50%のモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、薬学的組成物を提供する。
なお別の好ましい実施形態において、本発明は、活性成分として、組成物の重量に基づき、5%のフォルモキサントンA、10%のベツリニックアシッド、40%のガンボジックアシッド、30%のモレリックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、薬学的組成物を提供する。
なお別の好ましい実施形態において、本発明は、活性成分として、組成物の重量に基づき、5%のフォルモキサントンA、10%のベツリニックアシッド、40%のイソガンボジックアシッド、30%のイソモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、薬学的組成物を提供する。
本発明に従う薬学的組成物は、当業者に周知の技術を用いて非経口投与、局所投与、または経口投与に適する投薬形態へと処方され得、これらの投薬形態としては、注射(例えば、滅菌水溶液または分散液)、滅菌散剤、錠剤、ロゼンジ、丸剤、カプセル剤等が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、本発明に従う生物学的に活性な成分は、制御放出(controlled release)薬物及び処方薬へと組み込まれ得る。
必要に応じて、本発明の薬学的組成物は、さらに、薬品製造の分野において広く用いられる薬学的に許容される担体を含み得る。例えば、この薬学的に許容される担体としては、以下の薬剤:溶媒(例えば、水、通常生理食塩水、緩衝液、グリセリン、有機溶媒)、乳化剤、懸濁化剤、崩壊剤、結合剤、賦形剤、安定化剤、保存剤、滑沢剤、吸収遅延剤、リポソーム等、のうち1つ以上が挙げられ得る。
経口固体調製物を作製するために、賦形剤及び、必要であれば、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色料、矯味矯臭剤等が、本発明に従うガンボージ樹脂由来の抽出生成物と混合され得る。次いで、得られた混合物が、当該分野においてそれ自身公知の方法によって、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などへと形成され得る。そのような添加剤は、本発明の分野において一般的に使用される添加剤であり得、これらの添加剤としては、賦形剤:サッカライド化合物[例えば、グルコース、ラクトース、スクロース、ブラウンシュガー、ソルビトール、マンニトール、スターチ]、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、及び珪酸;結合剤:水、エタノール、プロパノール、スクロース溶液、グルコース溶液、澱粉溶液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、セラック、リン酸カルシウム、及びポリビニルピロリドン;崩壊剤:ドライスターチ、アルギン酸ナトリウム、粉末寒天、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、モノグリセロールステアレート、及びラクトース;滑沢剤:精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、及びポリエチレングリコール;ならびに矯正剤:スクロース、ビターオレンジピール、クエン酸、及び酒石酸が挙げられる。
本発明に従う好ましい実施形態において、薬学的組成物は、薬学的に許容される賦形剤を含む。この賦形剤としては、以下の群:スクロース、ブラウンシュガー、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、コーンスターチ、及び結晶セルロースから選択される少なくとも1つのサッカライド化合物が挙げられる。サッカライド化合物が賦形剤として用いられる場合、これらは、粉末形態の薬学的化合物の特性を増強し得、そして溶解を促進する効果を有する。
経口液体調製物を作製するために、矯味矯臭剤、緩衝剤、安定化剤等が、本発明に従うガンボージ樹脂由来の抽出生成物と混合され得る。次いで、得られた混合物は、当該分野においてそれ自身公知の方法によって、内服溶液、シロップ剤、エリキシル剤等へと形成され得る。この場合、矯味矯臭剤は、上記のものと同じであり得る。緩衝剤の例は、クエン酸ナトリウムであり、一方、安定化剤の例は、トラガント、アラビアガム、及びゼラチンである。
注射溶液を調製するために、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、等張液などが、本発明に従うガンボージ樹脂由来の抽出生成物と混合され得る。次いで、得られた混合物が、当該分野においてそれ自身が公知である方法によって、皮下注射用液、筋内注射用液、または静脈注射用液へと形成され得る。pH調整剤及び緩衝剤の例としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、及びリン酸ナトリウムが挙げられる。安定化剤の例は、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA、チオグリコール酸、及びチオ乳酸である。等張化剤の例としては、塩化ナトリウム、及びグルコースが挙げられる。
本明細書中で用いられる用語「有効量」とは、本発明に従う薬学的組成物を必要とする処置される被験体に投与する場合に、標的としない組織または器官に対して所望されない重篤な損傷を引き起こすことなく、所望とされる治療効果を提供するのに十分な、その組成物の量を示す。治療有効量は、種々の因子に依存して変化する。これらの因子としては、例えば、疾患の型、体重、年齢、身体的な状態、及び処置される被験体の応答、及び投与経路等が挙げられる。この治療有効量は、当業者によって容易に決定され得る。
本発明に従う薬学的組成物の投与の投薬量及び頻度は、以下の因子:処置される疾患の重篤度、投与の経路、ならびに処置される被験体の応答、体重、年齢及び身体的状態に依存して変化する。例えば、本発明に従う薬学的組成物の一日当りの投薬量は、体重1キログラム当り2.1〜3.0mgであり得、そして単回用量または複数回用量で投与され得る。例えば、3回に分割した用量で投与される場合、各々の投薬量は、体重1キログラム当り0.7〜1.0mgである。
本発明に従う薬学的組成物は、単独で、または腫瘍もしくは癌の処置において用いられる他の治療方法もしくは治療薬と組み合わせて投与され得る。そのような治療方法としては、化学療法及び外部ビーム放射療法が挙げられる。そのような治療薬としては、パクリタキセル、シスプラチン、カルボプラチン、サイクロホスファミド、及びドキソルビシンが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明は、以下の実施例を参照にしてより詳細に記載され、以下の実施例は、例示目的のためのみに提供され、本発明の範囲を限定することは意図されない。
[実施例]
一般的手順:
赤外スペクトルを、KBrディスクとしてのJASCO FT−IR 5300分光計に記録した。
紫外スペクトルを、HITACHI U−3000分光計で測定した。
EIMSスペクトルを、JEOL HX110またはJEOL SX−102A質量分析機で記録した。
プロトン及び炭素−13核磁気共鳴スペクトルを、BRUKER AM400、VARIAN GEMINI−400またはBRUKER ADVANCE DMX−600分光計で得た。
カラムクロマトグラフィーとしては、Sephadex LH−20(Pharmacia Fine Chemicals)を用いる分子ふるいカラムクロマトグラフィー、及びMerck Kiesegel 60(70−230メッシュASTM)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーが挙げられる。
TLCシートについては、0.25mmの層厚を有し、適切なサイズに切断可能であるMerck シリカゲル60F254ガラスシート(20×20cm)を用いた。
分取層クロマトグラフィー(preparative layer chromatography)(PLC)シートについては、0.5mmまたは1mmの層厚を有するMerckシリカゲル60F254ガラスシート(20×20cm)を用いた。
TLC検出について、以下の噴霧試薬処方物:(a)Ce(SO42・4H2O(0.8g);(b)(NH46Mo724・4H2O(20.0g);(c)濃硫酸(23mL);及び(d)蒸留水(377mL)を用いた。
展開応答を、照射のためにUVランプを用い、そして短波長(254nm)及び長波長(365nm)で検出した。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を、Rainin、model SD−200を用いて実施した。UV検出器の検出を、360nmの固定した波長を用いて実施した。LiChrospher 100RP−18e 5μm(Merck)を分析カラムとして用いた。移動相:90%アセトニトリル及び0.05%のTFAでスパイク(spike)した10%脱イオン水(v/v);流速は1.0ml/分;分析条件:サンプルをアセトンで溶解して適切に希釈した溶液を形成し、HPLC装置に注入した。
実施例1.ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物の調製
抽出手順:
地方の漢方薬局から購入したガンボージ樹脂を、粉砕して粉末にし、そして100gの粉末を室温でアセトン(6×500mL)に浸漬して抽出を実施し、夫々、24時間放置した。合わせた抽出溶液を、通常の室内条件でろ紙を用いてろ過した。ろ過した溶液から、バキュームロータリーエバポレーターを用いてアセトンを除去して、黄褐色のゲル状固体を得た(65g)(非特許文献7)。
このように得られたアセトン抽出生成物を、TSB−14として識別した。この生成物TSB−14の主成分の分布を理解するために、前述の一般的手順に従って、生成物TSB−14に対するHPLC分析を実施し、そして図1に示されるようなHPLC溶出プロファイルを得た。
実施例2.ガンボージ樹脂から精製された化合物の調製
実験手順:
本明細書中、上記したカラム分析を、前述の一般的手順に従って実施した。
35gの実施例1で得られた生成物TSB−14を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し[カラム:10cm(直径)×80cm(長さ)]、そして溶出し(n−ヘキサン/酢酸エチル勾配)(100/0→4/1)、バキュームロータリーエバポレーターを用いて溶媒を除去し、そして3つの画分(GME1(10g)、GME2(14g)、及びGME3(8g))に分離した。
GME1は、n−ヘキサン/酢酸エチル勾配溶出が100/0→100/10までで溶出される時に回収される画分であり、TLC(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20:1)を用いる検出によって、主成分としてTSB−5(下記参照のこと)、及びRf値>TSB−5であるRf値を有する他の成分を含有することが見出された。
GME2は、n−ヘキサン/酢酸エチル勾配溶出が10/1→4/1までで溶出される時に回収される画分であり、TLC(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20:1)を用いる検出によって、主成分としてTSB−5、ならびにTSB−5のRf値より僅かに小さいRf値を有する成分TSB−7、TSB−6、及びTSB−2を含有することが見出された。
GME3は、n−ヘキサン/酢酸エチル勾配溶出が4/1→1/1までで溶出される時に回収される画分であり、TLC(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20:1)を用いて検出した際、TSB−5を含有することが見出されなかった。それは、TSB−5より強い極性及びTSB−5より小さいRf値を有する他の成分を含有し、そしてそれは、テーリング現象を示した。
10gの画分GME2を用いて、Sephadex LH−20を用いるカラムクロマトグラフィー(カラム:5cm×80cm)(本明細書中、以降でカラムAとして示す)を実施した。n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール(2:1:1)を用いる溶出の後(画分サイズ:100mL)、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/クロロホルム/メタノール、2:1:10)を、23番目のチューブの画分について繰り返した(これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/クロロホルム/メタノール勾配、1:1:0→0:1:0→0:10:1)にも供した)。無色の針状様結晶の形態の2種類の生成物(TSB−0(320mg)及びTSB−1(450mg))を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いる溶出の間に順次得た。
さらに、カラムAを溶出することによって得られる46番目のチューブの画分を用いて、TLCを実施し(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20:1)、そして噴霧試薬によってTLCシート上で検出された桃色のスポットに対応する分離した部分を回収し、そして分子ふるいクロマトグラフィー(n−へキサン/酢酸エチル/メタノール、2:2:1)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−へキサン/酢酸エチル、4:1)を繰り返した。最後に、分取薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、100:1)を実施して、橙色粉末の形態の生成物TSB−6(44mg)及び生成物TSB−7(220mg)を得た。
さらに、カラムAを溶出することによって得られる47番目のチューブの画分を用いて、TLCを実施し(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20:1)、そして噴霧試薬によってTLCシート上で検出された桃色のスポットに対応する分離した部分を回収し、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−へキサン/酢酸エチル/メタノール、2:2:1)を実施した。溶出溶媒をバキュームエバポレーター中で除去し、そして残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−へキサン/酢酸エチル、4:1; n−ヘキサン/酢酸エチル1:0→10:1、勾配溶出; n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール、20:30:1)に供した。最後に、分子ふるいカラムクロマトグラフィー(Sephadex LH−20、溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール、2:2:1)を実施した。バキュームエバポレーターを用いて溶出溶媒を除去し、そして残渣を再結晶してオレンジイエロー(orange yellow)のフレーク状結晶の形態の生成物TSB−2(815mg)を得た。
さらに、カラムAから溶出することによって得られる63番目のチューブの画分を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール、30:1)を実施し、引き続きTLCを実施して、噴霧試薬(この噴霧試薬を噴霧した後、加熱を実施した;一般的操作手順及び表1を参照のこと)によってTLCシート上(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20:1)で検出された黄色のスポットに対応する分離した部分を得た。分離した部分を合わせ、そしてバキュームエバポレーターを用いて溶出溶媒を除去した。残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル、2:1)に供して、黄色がかった針状様結晶の形態の生成物TSB−4(52mg)を得た。
さらに、画分GME1(8g)を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(カラム:6cm×80cm)(本明細書中、以降で、カラムBとして示す)に供した。n−ヘキサン/アセトン(5:1)を用いる溶出の後(画分サイズ:100mL)、26番目のチューブを用いて、分子ふるいカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール、2:2:1)を実施し、そしてバキュームエバポレーターを用いて溶出溶媒を除去した。残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル、4:1)に供して、橙色粉末の形態の生成物TSB−5(1050mg)及び暗黄色粉末の形態の生成物TSB−3(850mg)を得た。
さらに、カラムBからの溶出の後に得られる23番目のチューブ及び51番目のチューブの画分を、夫々、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。前者を、n−ヘキサン/ジクロロメタン(1:1)を用いて溶出した。後者を、勾配溶出(n−ヘキサン→n−ヘキサン/酢酸エチル(1:0→7:1))に供した。TLCを実施して、噴霧試薬によってTLCシート(展開溶媒:n−ヘキサン/アセトン、6:1)上で検出される桃色のスポットに対応し、そして同一のRf値を有する分離した部分を回収した。回収した分離部分を合わせ、そしてバキュームエバポレーターを用いて溶出溶媒を除去した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン)によって溶出した。次いで、TLCを実施して、TLCシート(展開溶媒:n−ヘキサン/アセトン、6:1)上に展開された桃色のスポットに対応する分離部分を回収し、そして合わせた。バキュームエバポレーターを用いて溶出溶媒を除去し、一方で、残渣を分子ふるいカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール、2:2:1)に供した。バキュームエバポレーターを用いて溶出溶媒を、除去した。最後に、残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/ジクロロメタン、2:1)及び再結晶に供して、橙色の針状様結晶の形態の生成物TSB−8(60mg)を得た。
実施例3.ガンボージ樹脂から精製された化合物の同定及び特徴付け
(実験手順):
実施例2においてガンボージ樹脂から得られた9種類の生成物の物理的及び化学的特性を、前述の一般的手順(赤外分光法(IR)、核磁気共鳴分光法(1H−NMR及び13C−NMR)、質量分析法(EIMS)、及び薄層クロマトグラフィー(TLC)を含む)に従って分析した。
結果:
TLCシート上の実施例2において得られた9種類の生成物(TSB−0〜TSB−8)の展開の結果を、表1に示す。ここで、実施した全ての試験において、生成物TSB−4が黄色を示したことが示される。
表1.TLCシート上の、ガンボージ樹脂から得られた生成物の展開結果
Figure 0004425109
観察されるTLC展開挙動ならびに物理的及び化学的特性から、生成物TSB−4が、いずれの文献の刊行物にも記載されていない、新規化合物であると予備的に決定された。
これらの9種類の生成物を、種々の分光分析を使用することによって測定した。このようにして得られた実験データを、以下の通り示す:
1.生成物TSB−0:
生成物TSB−0が、以下の特徴(特性)を有することを測定した:
無色針状晶、融点、257〜259℃
IRνmaxcm−1(KBr):3400、3090、2970、1640、1460、1380、1040、1020、880。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ4.65(1H、d、J=2.0Hz)、4.55(1H、d、J=2.0Hz)、3.77(1H、d、J=10.9Hz)、3.31(1H、br d、J=10.9Hz)、3.16(1H、dd、J=11.2、5.0Hz)、1.66(3H、s)、1.01、1.00、0.95、0.80、0.74(各々、3H、s)。
13C NMR(CDCl3、100MHz):δ150.62、109.74、79.14、60.80、55.57、50.67、49.05、47.96、42.92、41.16、38.99、38.93、37.56、37.36、34.48、34.10、30.02、29.42、28.09、27.58、27.27、25.48、21.01、19.19、18.44、16.13、15.37、14.87。
EIMS m/z(相対強度):442[M]+(76)、427(11)、424(16)、411(77)、399(12)、385(14)、288(15)、273(6)、271(5)、257(9)、247(10)、245(10)、234(56)、220(30)、207(90)、203(80)、189(100)。
分析した分光データに従い、生成物TSB−0が、以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する既知の化合物(すなわち、ベツリン)であることを同定した。
2.生成物TSB−1:
生成物TSB−1が、以下の特性を有することを測定した:
無色針状晶、融点290〜292℃。
IRνmaxcm-1(KBr):3600−2400、3070、2950、1690、1640、1240、1040、880。
1H NMR(400MHz、CD3OD):δ0.75、0.86、0.95、0.97、1.00、1.70(各々3H、s)、2.23(1H、dt、J=12.4、2.8Hz)、2.30(1H、dt、J=12.8、3.6Hz)、3.02(1H、dt、J=10.4、4.8Hz)、3.12(1H、dd、J=11.2、5.2Hz)、4.59、4.71(各々1H、brs)。
13C NMR(CD3OD−CDCl3、100MHz):δ178.93、150.51、109.16、78.53、55.98、55.14、50.31、46.75、42.17、40.41、38.53、38.06、36.88、34.08、32.01、30.32、29.39、27.56、26.66、25.29、20.62、18.94、18.02、15.76、15.56、15.03、14.34。
EIMS m/z(相対強度):456[M]+(70)、438(35)、423(25)、410(20)、395(15)、316(15)、302(18)、259(30)、248(80)、234(55)、220(60)、207(80)、203(60)、189(100)。
分析した分光データに従い、生成物TSB−1が以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する既知の化合物(すなわち、ベツリニックアシッド)であることを同定した。
3.生成物TSB−2:
生成物TSB−2が以下の特性を有することを同定した:
黄色フレーク、融点204〜209℃。
IRνmaxcm-1(KBr):3500−2400、2960、1735、1680、1650、1590、1430、1380、1325、1130、1040、960、870。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ7.56(1H、d、J=6.9Hz)、6.63(1H、d、J=9.6Hz)、5.51(1H、d、J=9.6Hz)、5.12(1H、dd、J=13.6、6.8Hz)、3.52(1H、dd、J=6.2、4.7Hz)、3.26(2H、d、J=7.4Hz)、2.66(1H、m)、2.55(2H、m)、2.35(1H、dd、J=13.4、4.6Hz)、1.75(3H、s)、1.72(3H、s)、1.65(3H、s)、1.44(3H、s)、1.43(3H、s)、1.35(3H、s)、1.30(3H、s)。
13C NMR(CDCl3、100MHz):δ200.93、178.91、171.86、161.10、157.64、157.28、136.97、135.39、133.35、131.70、128.63、126.18、122.12、115.44、108.27、103.18、100.49、90.71、83.71、83.64、78.65、49.06、46.88、29.95、28.93、28.33、25.71、25.31、21.62、18.09、11.34。
EIMS m/z(相対強度):560[M]+(100)、545(47)、532(22)、517(36)、405(44)、389(11)、363(24)、349(17)、307(12)、287(22)、285(16)、245(15)、215(12)、189(5)。
分析した分光データに従い、生成物TSB−2が以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する既知の化合物(すなわち、イソモレリックアシッド)であることを同定した。
4.生成物TSB−3:
生成物TSB−3が以下の特性を有することを測定した:
暗黄色アモルフォス粉末、融点110〜112℃。
IRνmaxcm-1 (KBr):3500−2400、2960、2920、1735、1685、1640、1590、1435、1400、1380、1330、1175、1140、1045、960、805、760。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ12.70、12.69(1H、s)、7.48(1H、d、J=6.8Hz)、6.59(1H、d、J=10.4Hz)、6.47(1H、t、J=7.2Hz)、5.38、5.36(1H、d、J=10.0Hz)、5.03(2H、m)、3.44(1H、m)、3.21(1H、m)、3.17(1H、m)、2.56(1H、m)、2.45(1H、m)、2.27(1H、dd、J=12.0、4.4Hz)、1.97(2H、m)、1.67、1.64、1.57、1.54、1.52、1.47、1.32、1.27(各々3H、s)。
13C NMR(CDCl3、100MHz):δ202.95、202.88、178.76、178.71、172.38、172.24、161.34、161.21、157.52、157.27、137.07、136.82、135.32、133.23、133.18、131.77、131.70、131.64、128.86、128.49、124.67、123.76、123.69、122.09、115.86、107.82、102.81、102.70、100.38、100.27、90.66、90.55、83.68、83.55、83.51、81.23、81.19、48.95、46.87、46.78、41.83、29.94、29.83、28.97、28.86、27.42、27.27、25.61、25.57、25.37、25.22、22.68、21.55、18.07、18.00、17.53、11.26。
EIMS m/z(相対強度):628[M]+(78)、613(11)、600(12)、546(68)、545(100)、517(26)、473(15)、389(8)、355(11)、271(5)、245(12)、214(19)、189(8)。
分析された分光データに従い、生成物TSB−3が以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する既知の化合物(すなわち、イソガンボジックアシッド)であることを同定した。
5.生成物TSB−5:
生成物TSB−5が以下の特性を有することを検出した:
橙色粉末;融点96〜99℃。
IRνmaxcm-1(KBr):3600−2400、2950、2910、1735、1680、1625、1585、1450、1430、1400、1380、1325、1255、1170、1135、1040、950、880、800、755。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ12.72、12.70(1H、s)、7.51、7.50(1H、d、J=6.9Hz)、6.52、6.51(1H、d、J=10.0Hz)、6.17、6.07(1H、t、J=7.4Hz)、5.34、5.30(1H、d、J=10.0Hz)、5.02(2H、m)、3.44(1H、m)、3.26(1H、m)、3.10(1H、m)、2.97(1H、m)、2.88(1H、m)、2.47(1H、dd、J=9.2、2.5Hz)、1.99(2H、m)、1.71、1.70、1.69、1.66、1.54、1.50、1.29、1.22(各々3H、s)。
13C NMR(CDCl3、100MHz):δ203.26、178.82、178.78、171.89、171.70、161.35、161.20、157.51、157.45、157.24、138.51、135.52、135.26、133.26、133.11、131.77、131.61、131.29、131.25、127.38、127.34、124.62、124.30、123.79、122.21、115.80、107.64、107.46、102.77、102.60、100.41、100.33、90.97、90.87、83.70、83.58、81.15、80.93、48.92、46.72、41.89、41.59、29.84、29.78、29.15、28.77、28.71、27.55、26.81、25.61、25.55、25.11、22.65、21.52、20.60、18.05、17.97、17.51。
EIMS m/z(相対強度):628[M]+(46)、613(7)、600(12)、546(48)、545(100)、517(24)、474(13)、391(7)、355(7)、287(6)、245(9)、214(13)、189(5)。
分析された分光データに従い、生成物TSB−5が以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する既知の化合物(すなわち、ガンボジックアシッド)であることを測定した。
6.生成物TSB−6:
生成物TSB−6が以下の特性を有することを測定した:
橙色粉末;融点137〜139℃。
IRνmaxcm-1(KBr):3460、2970、2925、1735、1645、1630、1590、1460、1435、1400、1385、1330、1300、1250、1210、1185、1165、1140、1045、960、880、810。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ12.68(1H、s)、7.41(1H、d、J=7.2Hz)、6.59(1H、d、J=10.0Hz)、5.49(1H、d、J=10.0Hz)、5.19(1H、t、J=7.0Hz)、4.73(1H、t、J=8.0Hz)、3.61(2H、q、J=10.2Hz)、3.49(1H、d、J=4.7Hz)、3.47(1H、d、J=4.7Hz)、3.32(1H、dd、J=14.5、6.8Hz)、3.24(1H、dd、J=14.3、7.7Hz)、2.60(1H、d、J=7.7Hz)、2.48(1H、d、J=9.4Hz)、2.31(1H、dd、J=13.5、4.7Hz)、1.74、1.68、1.64、1.25、1.01(各々3H、s)、1.41(6H、s)。
13C NMR(CDCl3、100MHz):δ203.35、180.33、161.06、157.80、157.44、138.01、134.40、133.63、131.87、126.31、121.90、118.20、115.50、108.44、103.00、100.72、90.48、84.50、83.41、78.66、67.92、49.09、47.00、30.09、28.96、28.28、28.21、25.71、25.29、21.57、18.14、12.49。
EIMS m/z(相対強度):546[M]+(100)、531(18)、518(44)、503(40)、485(9)、433(7)、405(33)、391(10)、363(19)、349(13)、307(10)、287(25)、245(8)、231(18)、214(12)、189(5)、105(6)。
分析された分光データに従い、生成物TSB−6が以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する既知の化合物(すなわち、イソモレリノール)であることを同定した。
7.生成物TSB−7:
生成物TSB−7が以下の特性を有することを測定した:
橙色粉末;融点106〜109℃。
IRνmaxcm-1(KBr):3500−2400、2960、2920、1735、1680、1650、1625、1590、1430、1325、1120、1040、870、735。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ12.71(1H、s)、7.51(1H、d、J=6.8Hz)、6.49(1H、d、J=10.0Hz)、6.05(1H、t、J=7.0Hz)、5.39(1H、d、J=10.0Hz)、4.99(1H、d、J=6.0Hz)、3.45(1H、dd、J=6.4、4.7Hz)、3.27(1H、m)、3.08(1H、m)、2.97(2H、sept、J=8.0Hz)、2.49(1H、d、J=9.3Hz)、2.28(1H、dd、J=13.4、4.5Hz)、1.70、1.69、1.67、1.60、1.36、1.34、1.26(各々3H、s)。
13C NMR(CDCl3、100MHz):δ203.47、179.07、171.74、161.22、157.65、157.34、138.46、135.39、133.42、131.46、127.64、126.00、122.22、115.44、108.04、103.16、100.55、90.93、83.82、78.55、49.01、46.80、29.87、29.26、28.82、28.40、28.20、25.68、25.14、21.57、20.63、18.06。
EIMS m/z(相対強度):560[M]+(100)、545(56)、532(63)、517(48)、487(12)、433(9)、405(81)、391(22)、363(38)、349(24)、307(18)、287(64)、245(40)、231(21)、215(20)、189(10)。
分析された分光データに従い、生成物TSB−7が以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する既知の化合物(すなわち、モレリックアシッド)であると同定した。
8.生成物TSB−8:
生成物TSB−8が以下の特性を有することを測定した:
橙色針状物;融点109〜110℃。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ12.89(1H、s)、7.45(1H、d、J=7.2Hz)、7.27(1H、s)、6.65(1H、d、J=10.4Hz)、5.53(1H、d、J=9.6Hz)、5.30(1H、br d、J=6.0Hz)、4.43(1H、brs)、3.49(1H、m)、3.32(2H、m)、2.50(2H、m)、2.34(1H、m)、1.78、1.71、1.68、1.59、1.33、1.03(各々3H、s)、1.45(6H、s)。
EIMS m/z(相対強度):530[M]+(100)、515(22)、502(92)、488(30)、487(83)、459(11)、433(20)、405(49)、391(15)、363(24)、349(16)、307(13)、287(27)、231(13)、215(37)、189(6)。
分析された分光データに従い、生成物TSB−8が以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する既知の化合物(すなわち、デスオキシモレリン)であると同定した。
9.生成物TSB−4:
生成物TSB−4が以下の特性を有することを測定した:
黄色針状晶;融点115〜118℃。 FeCl3試験に供した際、結果は陽性だった。このことは、それがフェノール性化合物であることを示す。
IRνmaxcm-1(KBr):3640、3450、3150、2960、2900、1632、1602、1570、1500、1460、1420、1395、1340、1295、1230、1130、1055、870、825、790。
1H NMR(アセトン −d6、600MHz):δ13.09(1H、s、OH−1)、7.40(1H、s、H−8)、6.55(1H、d、J=10.0Hz、H−11)、6.32(1H、s、H−2)、5.87(1H、d、J=10.0Hz、H−12)、5.36(H、m、H−17)、3.55(2H、d、J=7.3Hz、H2−16)、1.84(3H、s、H−20)、1.63(3H、s、H−19)、1.48(6H、s、H3−14、H3−15)。
13C NMR(アセトン −d6、125MHz):δ181.24(C=O)、163.41(C−3)、162.26(C−1)、155.56(C−4a)、146.94(C−6)、146.43(C−10a)、134.42(C−18)、132.30(C−12)、131.77(C−5)、123.33(C−17)、122.08(C−11)、119.03(C−7)、115.20(C−8a)、113.15(C−8)、107.54(C−4)、103.26(C−9a)、98.40(C−2)、78.84(C−13)、28.26(C−14、15)、25.93(C−19)、22.16(C−16)、18.00(C−20)。
EIMS m/z(相対強度):394[M]+(66)、393(23)、379(100)、339(30)、323(16)、311(13)、295(5)、278(10)、203(4)、162(7)。
生成物TSB−4のEIMSデータは、m/z 394で分子ピーク[M]+を示し、これは、分子式C23226により表されるキサントンに対応する。
生成物TSB−4の1H−NMRスペクトルは、それがキレート化ヒドロキシル基(δ13.09)、芳香族プロトンの2つのシングレット[δ6.32(1H、s)及びδ7.40(1H、s)]、2つのメチルプロトンのシングレット[δ1.48(6H、s)]及び互いにカップリングした2つのシス−オレフィンプロトン[δ5.87(1H、d、J=10Hz)及びδ6.55(1H、d、J=10Hz)]を有することを示す。これらのシグナルは、生成物TSB−4の分子構造中にジメチルクロメン環が存在することを示す。
さらに、生成物TSB−4の1H NMRスペクトルデータから、2つのビニルメチルプロトン[δ1.63(3H、s)及びδ1.84(3H、s)]、メチレンプロトン[δ3.55(2H、d、J=7.3Hz)]、及びオレフィンプロトン[δ5.36(1H、m)]が存在することが分かる。このことは、生成物TSB−4の分子構造がγ,γ−ジメチルアリル鎖を含むことを示す。
上記データから、2,2−ジメチルピラン環及びγ,γ−ジメチルアリル鎖の置換基が、生成物TSB−4のキサントン構造中に存在することが分かる。
前述の1H NMRスペクトルにおけるカップリングを実証するために、2D−NMR、同核相関分光法(Homonuclear Correlation Spectroscopy、1H−1H−COSY)を用いる以外に、1H検出異核種多量子コヒーレンス(1H−Detected heteronuclear multiple−quantum coherence)(HMQC)(J=150Hz)から、δ7.40とδ113.15とが相互に関連し;δ6.32とδ98.40とが相互に関連し;δ6.55とδ122.08が相互に関連し;そしてδ5.87とδ132.30とが相互に関連することが見出される。このことは、ピラン環における2つの二置換オレフィン炭素の化学シフトが、δ122.08及びδ132.30であることを示す。さらに、三置換オレフィンプロトンのδ5.36とδ123.33が相互に関連し、そしてそれにカップリングしたメチレンプロトン(δ3.55)は、δ22.16と相互に関連する。
さらに、生成物TSB−4の1H検出多重結合異核種多量子コヒーレンス(1H−Detected multiple−bond heteronuclear multiple−quantum coherence)(HMBC)(J=8Hz)スペクトルデータから、キレート化された水酸基(δ13.09)及び2つの第四級炭素(δ103.26及び162.26)が相互に関連し、そして非置換芳香族環炭素(δ98.40)とさらに相互に関連することが見出された。このことは、キサントン骨格のC−2位が水酸基で置換されていないことを証明する。C−2プロトンシグナルδ6.32及び2つの第四級炭素(δ103.26、107.54)が相互に関連し、そして2つの水酸基の結合した第四級炭素(δ163.41、162.26)とさらに相互に関連する。メチレンプロトン(δ3.55)及び第四級炭素(δ163.41、155.56、134.42、及びδ107.54)が相互に関連し、そして第三級炭素(δ123.33)と相互に関連する。このことは、γ,γ−ジメチルアリル鎖がC−4位に結合していることを証明する。従って、キサントン骨格中のA環は、[1,3−ジヒドロキシ−4−(γ,γ−ジメチルアリル)]によって置換されている。
HMBCスペクトルから、別の芳香族プロトン(δ7.40)が、カルボニル炭素(δ181.24)及び2つの酸素に結合した炭素(δ146.43、δ146.94)と相互に関連し、そしてピラン環中のオレフィン炭素の1つ(δ122.08)と相互に関連していることが見出される。従って、プロトン(δ7.40)がC−8(すなわち、カルボニル基のペリ位)に位置すること、そして結合するピラン環とキサントン骨格が直線状にカップリングしているはずであることが見出され得る。最後に残った水酸基は、C−5位にのみ結合することが出来、そしてその13C NMRスペクトルの化学シフトは、δ131.77である。
上記のデータをかんがみ、生成物TSB−4は、以下の化学構造:
Figure 0004425109
を有する新規化合物であると同定される。
生成物TSB−4を、フォルモキサントンA{IUPAC命名法:[1,3,5−トリヒドロキシ−6’,6’−ジメチル−2H−ピラノ(2’,3’:6,7)−4−(3−メチルブト−2―エニル)キサントン]または[7,9,12−トリヒドロキシ−2,2−ジメチル−10−(3−メチル−ブト−2−エニル)−2H−ピラノ[3,2−b]キサンテン−6−オン]}との名称によって識別する。
ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物TSB−14の構成成分の同定
ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物TSB−14の構成成分の分布をさらに理解するために、本明細書中、上記した一般的手順を参照して、HPLC分析を実施した。このようにして得られた結果を図1に示す。
TSB−0及びTSB−1はUV光吸収の特徴を有さないので、7種類の精製した化合物TSB−2〜TSB−8を、HPLC分析のための標準化合物として用い、それによって図2に示されるようなHPLC溶出プロファイル(ここで、ピークの番号は、TSB−2〜TSB−8の生成物の番号に対応する)を生じた。
アセトン抽出生成物TSB−14の溶出プロファイルにおける、生成物TSB−2〜TSB−8が夫々対応するピークを見出すために、アセトン抽出生成物TSB−14のサンプルの濃度を増加させて、図3に示されるようなHPLC溶出プロファイルを得た。
図1〜3における結果を比較することによって、TSB−14中のTSB−4及びTSB−8の含量は、明らかに、高くなく、そのため、HPLC溶出プロファイル中に見出される対応するピークが非常に低いことが見出される。TSB−4及びTSB−8のピークの位置を確認するために、アセトン抽出生成物TSB−14(上)及びTSB−4(500μl)及びTSB−8(500μl)を添加したアセトン抽出生成物TSB−14(下)を用いてHPLCを実施し、それによって、図4に示されるようなHPLC溶出プロファイルを得た。
本発明に従う生成物TSB−14の溶出プロファイルにおける、本発明に従いガンボージ樹脂から精製された7種類の生成物TSB−2〜TSB−8に対応する位置を示すために、図5に示されるようなHPLC溶出プロファイルを得た。
従って、HPLCの結果から、本発明に従いガンボージ樹脂から得られたアセトン抽出生成物TSB−14が、以下の9種類の化合物:ベツリン(TSB−0)、ベツリニックアシッド(TSB−1)、イソモレリックアシッド(TSB−2)、イソガンボジックアシッド(TSB−3)、フォルモキサントンA(TSB−4)、ガンボジックアシッド(TSB−5)、イソモレリノール(TSB−6)、モレリックアシッド(TSB−7)、及びデスオキシモレリン(TSB−8)、を含むことを確認することが出来る。前述の9種類の精製した化合物に加え、アセトン抽出生成物TSB−14は、約25%の少量の構成成分(トリテルペン及びキサントン、ならびに他の同定されていない化合物を含む)をさらに含む。
実施例4.ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物及び精製された化合物の薬理学的実験
本発明のアセトン抽出生成物TSB−14及びこの抽出物から精製された生成物TSB−1〜TSB−8の生物学的活性を測定するために、以下の薬理学的活性分析を実施した。
薬理学的実験1.インビトロ抗癌試験
最初に、癌細胞増殖抑制試験を用いて、癌細胞増殖に対する候補薬物の効果を検出した。ここで関連する作業原理は、生きた細胞が、代謝反応を介して、alamarBlue(Biosource、USA)を、もとの非蛍光酸化状態から蛍光性を有する還元状態(蛍光、赤)に変化させる能力である。このようにして得られるalamarBlue試薬によって発生した蛍光データの結果に従い、生きた細胞の増殖及び細胞活性を、検出によって定量することが出来る。
この実験において、候補薬物のアッセイ濃度を0.01、0.1、1、10及び100μg/mlに設定し、そして以下の細胞株を用いた:6種類のヒト癌細胞MCF−7(乳癌)、HT−29(結腸癌)、HL−60(白血病)、HepG2(肝癌)、A549(肺癌)、及びU937(リンパ腫)、ならびに正常なヒト臍帯の静脈上皮細胞(HUVEC)。さらに、DMSO(40%)を陰性コントロールとして、そしてマイトマイシンを陽性コントロールとして用いた。
上記の6種類のヒト癌細胞株及び1種類の正常なヒト細胞についての、本発明に従うアセトン抽出生成物TSB−14及びこの抽出物から精製した生成物TSB−1〜TSB−8のIC50値(50%細胞増殖抑制濃度)及びLC50値(50%細胞破壊致死濃度)を、夫々以下の表に示す。
表1.癌細胞についての、ガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物TSB−14のIC50(μg/ml)及びLC50(μg/ml)
Figure 0004425109
表2.癌細胞についての、ガンボージ樹脂から精製した生成物TSB−1〜TSB−8のIC50(μg/ml)
Figure 0004425109
「−」は、「測定せず」を示す。
表3.癌細胞についての、ガンボージ樹脂からさらに精製した生成物TSB−1〜TSB−8のLC50(μg/ml)
Figure 0004425109
「−」は、「試験せず」を示す。
表1〜3に示される結果から、本発明に従うアセトン抽出生成物TSB−14及びこの抽出物から精製した生成物TSB−2〜TSB−8が、明らかに、腫瘍細胞増殖を抑制する効果を有し、従って非常に見込みのある抗癌剤であることが分かる。
薬理学的実験2.生成物TSB−0〜TSB−8を含む混合処方物のインビトロでの抗癌効果
本発明の生成物TSB−0〜TSB−8を組み合わせて用いた場合のこれらの生理活性をさらに理解するために、混合処方物TSB−9、TSB−10、TSB−11、TSB−12、及びTSB−13を、以下の表4に従い調製した。得られた結果を、夫々、表5〜9に示す。
表4
Figure 0004425109
表5.癌細胞増殖の抑制に対する処方物TSB−9の効果
Figure 0004425109
表6.癌細胞増殖の抑制に対する処方物TSB−10の効果
Figure 0004425109
表7.癌細胞増殖の抑制に対する処方物TSB−11の効果
Figure 0004425109
表8.癌細胞増殖の抑制に対する処方物TSB−12の効果
Figure 0004425109
表9.癌細胞増殖の抑制に対する処方物TSB−13の効果
Figure 0004425109
表5〜9に示される結果から、本発明に従いガンボージ樹脂から精製した生成物TSB−1〜TSB−8が、明らかに、種々の組み合わせの下で、腫瘍細胞増殖を抑制する効果を示し、従って、抗癌剤へと開発される高い潜在能力を有することを知ることが出来る。
薬理学的実験3.混合処方物TSB−9のインビボでの生物活性
混合処方物TSB−9を、さらに、元々C.B−17/Icr起源であり重症複合免疫不全症(SCID)を有する雌のマウス(6〜8週齢、体重20〜22グラム)を用いる動物試験に供した。
ヒト乳癌細胞MCF−7(ATCC HTB−22)(1×107細胞/0.2ml)を、これらのマウスの背側に皮下移植し、そして50μg/マウスの安息香酸エストラジオール(Sigma、USA)を、毎週、合計4週間、サプリメントとして皮下注射した。腫瘍増殖が直径5mm以上に達したとき(まさにその日を1日目とした)、腫瘍保有ヌードマウスを、無作為に、4つの群(1群あたり6匹のマウス)に分けた。
混合処方物TSB−9を、10%のDMSOに溶解し、そしてこれらのマウスに毎日、夫々40mg/kg及び80mg/kgの2種類の投薬量で、合計連続21日間、経口投与した。マウスに、マイトマイシンを、2mg/kgの用量で、4日間隔で、合計5回用量、腹腔内投与した。この処理群は、陽性コントロールの役割を果たした。
試験物質の投与の後、これらのマウスを、以下の項目について観察した:明白な毒性のサイン、体重、及び腫瘍サイズ。測定を、実験期間の間、4日毎に1回行い、そして記録した。得られた実験結果を、表10及び表11に示す。
表10.腫瘍増殖抑制における混合処方物TSB−9のインビボでの効果
Figure 0004425109
*:%T/Cが42%以下の場合、それは、有意な抗腫瘍活性を示す。
表11.試験動物の体重に対する混合処方物TSB−9の効果
Figure 0004425109
*:実験群の体重の値は、解析として独立スチューデント検定を用いた場合、ビヒクルコントロール群と比較して有意な変化を示した(p<0.05)。
29日の期間の間、賦形剤コントロール群と比較して、混合処方物TSB−9は、80mg/kgの用量で、有意な腫瘍重量抑制効果を引き起こし、一方で、混合処方物TSB−9は、40mg/kgの用量で、中程度の腫瘍重量抑制効果を引き起こした。
本明細書中に引用される全ての特許及び参考文献は、それらの全体が、本明細書中に参考として援用される。矛盾する場合、定義を含む、本明細書の記載を優先する。
本発明は、上記の特定の実施形態を参照して記載されてきたが、本発明の範囲及び精神を逸脱することなく、多数の修正及び改変をすることが出来ることは明らかである。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によって示されるとおりにのみ限定されることが意図される。
図1は、上記の記載においてTSB−14として識別される、本発明に従うガンボージ樹脂由来のアセトン抽出生成物のHPLC溶出プロファイルである。 図2は、HPLC溶出プロファイルであり、ここで、本発明に従いガンボージ樹脂から精製される7つの生成物(それぞれ、上記の記載において、夫々、TSB−2〜TSB−8として識別される)が、HPLC分析を実施するために標準生成物として用いられ、そしてピークの番号が、夫々、生成物TSB−2〜TSB−8の番号に対応する。 図3は、TSB−14の溶出プロファイルにおけるピークのいずれに7種類の生成物TSB−2〜TSB−8が対応するかを例示するために、図1と図2との比較の結果を示すHPLC溶出プロファイルであり、ここで、比較を容易にするために、生成物TSB−14のサンプル濃度を上方に調整した。 図4は、生成物TSB−4及びTSB−8に対応する溶出ピークを同定するための、本発明に従う生成物TSB−14のHPLCの結果(上側)、ならびに各々500μlの生成物TSB−4アセトン溶液及び生成物TSB−8アセトン溶液を補充した生成物TSB−14のHPLCの結果(下側)を示すHPLC溶出プロファイルである。 図5は、本発明に従う生成物TSB−14の溶出プロファイルにおける本発明に従うガンボージ樹脂から精製された7種類の生成物TSB−2〜TSB8の対応する位置を示す、HPLC溶出プロファイルである。

Claims (26)

  1. 下記式:
    Figure 0004425109
    の化合物。
  2. 治療有効量の請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物。
  3. さらに、ベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、及びデスオキシモレリンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項2に記載の薬学的組成物。
  4. 求項1に記載の化合物、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、デスオキシモレリン、ベツリン及びベツリニックアシッドを含む、請求項に記載の薬学的組成物。
  5. 請求項1に記載の化合物、ベツリニックアシッド、ならびに以下のいずれかの組み合わせ:
    (1)イソガンボジックアシッド、ガンボジックアシッド、及びデスオキシモレリン;
    (2)イソモレリックアシッド、モレリックアシッド、及びイソモレリノール;
    (3)ガンボジックアシッド、モレリックアシッド、及びデスオキシモレリン;ならびに
    (4)イソガンボジックアシッド、イソモレリックアシッド、及びイソモレリノール、
    を含む、請求項に記載の薬学的組成物。
  6. 前記組成物の重量に基づき、5%の請求項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、20%のイソガンボジックアシッド、50%のガンボジックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、請求項に記載の薬学的組成物。
  7. 前記組成物の重量に基づき、5%の請求項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、20%のイソモレリックアシッド、50%のモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、請求項に記載の薬学的組成物。
  8. 前記組成物の重量に基づき、5%の請求項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、40%のガンボジックアシッド、30%のモレリックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、請求項に記載の薬学的組成物。
  9. 前記組成物の重量に基づき、5%の請求項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、40%のイソガンボジックアシッド、30%のイソモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、請求項に記載の薬学的組成物。
  10. 薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項2に記載の薬学的組成物。
  11. 請求項10に記載の薬学的組成物であって、ここで、前記薬学的に許容される担体が以下の薬剤の1つ以上を含む:賦形剤、溶媒、乳化剤、懸濁化剤、崩壊剤、結合剤、安定化剤、保存剤、滑沢剤、吸収遅延剤、及びリポソーム。
  12. 請求項11に記載の薬学的組成物であって、ここで、前記薬学的に許容される担体が賦形剤であり、そしてスクロース、ブラウンシュガー、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、コーンスターチ、及び結晶セルロースから選択される少なくとも1つのサッカライド化合物を含む。
  13. 経口投与に適する形態に製造された、請求項2に記載の薬学的組成物。
  14. 乳癌、結腸癌、白血病、肝癌、肺癌及びリンパ腫からなる群より選択される少なくとも1つの癌/腫瘍の処置において用いられ得る、請求項2に記載の薬学的組成物。
  15. 乳癌、結腸癌、白血病、肝癌、肺癌及びリンパ腫からなる群より選択される少なくとも1つの癌/腫瘍の処置のための薬学的組成物であって、該薬学的組成物は、請求項1に記載の化合物を含む。
  16. さらに、ベツリン、ベツリニックアシッド、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、及びデスオキシモレリンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物、を含む請求項15に記載の薬学的組成物。
  17. 請求項1に記載の化合物、モレリックアシッド、イソモレリックアシッド、ガンボジックアシッド、イソガンボジックアシッド、イソモレリノール、デスオキシモレリン、ベツリン及びベツリニックアシッドを含む、請求項16に記載の薬学的組成物。
  18. 請求項1に記載の化合物、ベツリニックアシッド、ならびに以下のいずれかの組み合わせ:
    (1)イソガンボジックアシッド、ガンボジックアシッド、及びデスオキシモレリン;
    (2)イソモレリックアシッド、モレリックアシッド、及びイソモレリノール;
    (3)ガンボジックアシッド、モレリックアシッド、及びデスオキシモレリン;ならびに
    (4)イソガンボジックアシッド、イソモレリックアシッド、及びイソモレリノール、
    を含む、請求項16に記載の薬学的組成物。
  19. 前記組成物の重量に基づき、5%の請求項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、20%のイソガンボジックアシッド、50%のガンボジックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、請求項18に記載の薬学的組成物。
  20. 前記組成物の重量に基づき、5%の請求項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、20%のイソモレリックアシッド、50%のモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、請求項18に記載の薬学的組成物。
  21. 前記組成物の重量に基づき、5%の請求項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、40%のガンボジックアシッド、30%のモレリックアシッド、及び5%のデスオキシモレリンを含む、請求項18に記載の薬学的組成物。
  22. 前記組成物の重量に基づき、5%の請求項1に記載の化合物、10%のベツリニックアシッド、40%のイソガンボジックアシッド、30%のイソモレリックアシッド、及び5%のイソモレリノールを含む、請求項18に記載の薬学的組成物。
  23. 薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項15に記載の薬学的組成物。
  24. 請求項23に記載の薬学的組成物であって、ここで、前記薬学的に許容される担体が以下の薬剤の1つ以上を含む:賦形剤、溶媒、乳化剤、懸濁化剤、崩壊剤、結合剤、安定化剤、保存剤、滑沢剤、吸収遅延剤、及びリポソーム。
  25. 請求項24に記載の薬学的組成物であって、ここで、前記薬学的に許容される担体が賦形剤であり、そしてスクロース、ブラウンシュガー、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、コーンスターチ、及び結晶セルロースから選択される少なくとも1つのサッカライド化合物を含む。
  26. 経口投与に適する形態に製造された、請求項15に記載の薬学的組成物。
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