JP4424136B2 - チップアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、移動体通信やパーソナルコンピュータなどの無線通信を行う電子機器等に好適に用いられるチップアンテナに関するものである。
近年、携帯端末において、通話を行うためのホイップアンテナや内蔵アンテナを設け、各アンテナに加えて他の電子機器との間でデータの無線通信を行うためにアンテナを搭載するものが増えてきている。
更に、近年の携帯電話は、高速大容量通信が必須要件となっており、当初800MHz帯で始まった携帯電話は、1.5GHz帯へと推移し、現在の第三世代携帯電話では2GHz帯へと高周波化がすすめられている。
携帯電話の送受信周波数を高周波化にすることで、携帯電話のアンテナを小型化することが可能になるとともに高周波であるほど大容量データ通信が可能となる。
しかしながら、携帯電話の使用する周波数が高くなると、人体に与える影響も大きなものとなり、携帯電話を使用することで、使用者の脳が高周波の電波による影響にさらされることが懸念されている。
このことから、各国では携帯電話の電磁波に関する厳しい規制基準が設けられており、単位質量の組織に単位時間に吸収されるエネルギー量を表す局所SAR(Specific Absorption Rate)値が代表的な規制基準数値となっている。局所SAR値が高いほど、高周波の電波が人体に与える影響が大きいということを示している。
したがって、近年の携帯電話のアンテナ装置には、電磁波の人体に与える影響の基準値である局所SARの対策をおこなうことが非常に求められている。
ここで、アンテナの局所SAR対策を実現するためにチップアンテナと実装基板との間に空隙を設けた構造のアンテナが検討されている(例えば特許文献1参照)。図15は従来の技術におけるアンテナの斜視図であり、チップアンテナ100の端子に支持端子である金属片が形成されている場合が示されている。
100はチップアンテナであり、101は開放部、102は給電部、103は支持端子、104は保護膜である。チップアンテナ100は導電パターンなどで形成される。チップアンテナ100の先端部は開放端101となっており、後方部は給電部102になっている。チップアンテナ100の開放部101と給電部102に支持端子103が接続されており、さらにチップアンテナ100は保護膜104に覆われている構成となっている。
チップアンテナ100に支持端子103を用いてチップアンテナ100と実装基板との間に空隙部を設けることで、携帯電話の高周波による人体への影響を小さくすることがおこなわれていた。
特開平9−74309号公報
しかしながら、上記の従来のアンテナでは、金属片によりチップアンテナと実装基板と
の間に空隙を設けていることから、たわみ強度や落下強度に対して十分な強度を有していないといった問題があった。
また、チップアンテナの支持端子に金属片を用いることから、高温多湿の環境化において金属片の特性変化および変形が生じ、アンテナ特性に影響を与えるといった問題があった。
更に、携帯型モバイル電子機器に上記従来のアンテナを実装する際、チップアンテナの両端子に金属片を固定させて基板実装をおこなうことから、作業工程数及び作業工程時間が増え、製造コストが上昇するといった問題があった。
本発明は、チップアンテナの小型化を実現しつつ局所SAR対策を施し、実装基板への実装時の負担を低減し、更に、チップアンテナの機械的強度が十分に確保されていることで、その使用を容易とするチップアンテナを供給することを目的とする。
また、本発明は、チップアンテナの端子部の先端を凹形状にすることで、チップアンテナを4端子構造とし、基体上の導電膜をチップアンテナの端子先端の凹部から基体の長手方向に2分割することで、1つの基体上に形成された2つの導電膜に別々のアンテナを形成することで、1つの基体上に共振周波数の異なる2つのアンテナを供給することを目的とする。
本発明は、基体と、基体と一体に設けられた一対の端子部と、基体の一部に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、一対の端子部は、アンテナ部を介して電気的に接続され、一対の端子部が、基体の短手方向に突出し、端子部の突出している先端面が実装面であり、端子部とアンテナ部双方を覆う導電膜を形成し、アンテナ部を覆う導電膜トリミングしてスパイラル状の溝を形成したことを特徴とする。
本発明の構成により、基体に設けられた一対の端子部が、基体の短手方向に突出している構成とすることで、チップアンテナが人体に対して反対側の実装面に実装されるようにした場合、チップアンテナと人体との距離が離れることになり、電磁波の人体に与える影響は、距離の2乗に反比例することから、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、チップアンテナの一対の端子部が、基体の短手方向に突出している構成とすることで、アンテナ部と実装面との間の空隙部が生じ、この空隙部の少なくとも実装面との対向面に電波吸収部材を形成することにより、人体方向に向かう高周波の電波を吸収させることで、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
更に、基体と端子電極を一体成形により形成することから、たわみ強度や落下強度に対して十分な機械的強度を有するチップアンテナを容易に実現できる。
また、金属片による支持端子を必要としないことから、高温多湿の環境化において金属片の特性変化および変形が生じ、アンテナ特性に影響を与えるといった問題も生じることはない。
特に、金属片による支持端子を必要とせず、基体と端子電極を一体成形により形成することから、製造工程を少なくでき、しかもコストの安いチップアンテナを提供することができるようになる。
更に、チップアンテナを4端子構造とし、基体上の導電膜を基体の長手方向に2分割し、基体上のそれぞれの導電膜にアンテナを形成することで、1つの基体上に共振周波数の異なる2つのアンテナを実現することが可能となる。
本発明、基体と、基体に設けられた一対の端子部と、基体と一体に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、一対の端子部は、アンテナ部を介して電気的に接続され、一対の端子部が、基体の短手方向に突出していることを特徴とするチップアンテナであって、一対の端子部が、基体の短手方向に突出させることで基体に設けられたアンテナ部と実装基板との間に空隙部を形成することで、チップアンテナが人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離が離れ、電磁波の人体に与える影響は距離の2乗に反比例することから、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、基体と、基体に設けられた一対の端子部と、基体の一部に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、一対の端子部は、アンテナ部を介して電気的に接続され、一対の端子部において、実装面と対向する部位が突出していることを特徴とするチップアンテナであって、基体の一対の端子部において、実装面と対向する部位が突出していることにより、チップアンテナが人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離が離れ、電磁波の人体に与える影響は距離の2乗に反比例することから、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、突出部により、アンテナ部と実装面との間に空隙が形成されることを特徴とするチップアンテナであって、突出部を形成することにより、チップアンテナが人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離が離れ、電磁波の人体に与える影響は距離の2乗に反比例することから、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、基体と、基体に設けられた一対の端子部と、基体の一部に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、一対の端子部は、アンテナ部を介して電気的に接続され、一対の端子部が、先端部において凹形状であることを特徴とするチップアンテナであって、一対の端子部が、先端部において凹形状であることにより、基体は4端子構造になり、1つの基体上に複数の給電点および開放点を形成することが可能となる。
また、一対の端子部は、先端部において凹形状になっており、基体に形成された導電膜は、一対の端子部の先端部における凹んでいる箇所から基体の中央を通り長手方向に2分割されていて、基体に2種類のアンテナを形成することを特徴とするチップアンテナであって、一対の端子部が、先端部において凹形状であることにより、基体は4端子構造にすることができ、また導電膜を一対の端子部の先端部における凹んでいる箇所から基体の中央において長手方向に2分割することにより、一つの基体上に2つの給電点及び開放点を形成し、共振周波数の異なる2種類のアンテナを1つの基体上に形成することができる。
また、突出部が、端子部と一体で形成されている、もしくは別体で形成されていることを特徴とするチップアンテナであって、突出部が、端子部と一体で形成されている場合、基体の強度を向上させると共に、製造工程を少なくし、製造コストを低減することが可能となる。
また、基体と、基体に設けられた一対の端子部と、基体の一部に設けられたアンテナ分を有するチップアンテナであって、一対の端子部は、アンテナ部を介して電気的に接続され、基体が、アンテナ部が設けられた部分が、一対の端子部よりも、少なくとも任意の一面において凹んでいる凹部を有していることを特徴とするチップアンテナであって、このことにより、チップアンテナが人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離が離れ、電磁波の人体に与える影響は距離の2乗に反比例するため、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、凹部により、アンテナ部と実装面との間に空隙が形成されることを特徴とするチップアンテナであって、凹部により、チップアンテナが人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離が離れ、電磁波の人体に与える影響は距離の2乗に反比例するため、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、基体において、少なくとも実装面との対向面に電波吸収部材を設けたことを特徴とするチップアンテナであって、チップアンテナの少なくとも実装面との対向面に電波吸収部材を形成することにより、人体方向に向かう高周波の電波を電波吸収部材に吸収させることで、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、電波吸収部材が、膜状、もしくは板状、もしくはシート状の金属部材であることを特徴とするチップアンテナであって、電波吸収部材を形成することにより、人体方向に向かう高周波の電波を電波吸収部材に吸収させることで、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、電波吸収部材が、くし型の配列を有する袋状くし型配列導電線路であることを特徴とするチップアンテナであって、電波吸収部材を形成することにより、人体方向に向かう高周波の電波を電波吸収部材に吸収させることで、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、基体において、少なくともアンテナ部を覆う保護膜が形成されていることを特徴とするチップアンテナであって、保護膜を形成することでチップアンテナの耐候性を高めることが可能となる。
また、電波吸収部材が、アンテナ部を覆う保護膜と兼用されていることを特徴とするチップアンテナであって、電波吸収部材が、アンテナ部を覆う保護膜と兼用されていることで、人体方向に向かう高周波の電波を吸収させることで、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができ、なおかつ保護膜を新たに形成する必要がないことから、製造工程を少なくし、製造コストを低減することが可能となる。
また、アンテナ部が、基体を覆う導電膜がトリミングされてスパイラル溝により形成されたスパイラル導体部、もしくは基体に巻き回された導電線によるスパイラル導体部のいずれかであることを特徴とするチップアンテナであって、レーザーによるトリミングによって高精度のアンテナ部を形成することが可能である。
また、アンテナ部が、基体上、もしくは基体内部に設けられた導電パターン、もしくは導電線、もしくは金属線のいずれかで形成された導体アンテナであることを特徴とするチップアンテナであって、容易かつ低コストにアンテナ部を形成することが可能である。
また、導体アンテナが、線状、もしくは膜状、もしくは屈曲状、もしくはメアンダ状のいずれかであることを特徴とするチップアンテナであって、線状、もしくは膜状、もしくは屈曲状、もしくはメアンダ状の導電体に電界が作用することにより、アンテナとして機能することが可能である。
また、チップアンテナが、略コの字状であることを特徴とするチップアンテナであって、このことにより、チップアンテナが人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離が離れ、電磁波の人体に与える影響は距離の2乗に反比例するため、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
また、空隙部が、基体の短手方向の高さの0.7倍〜1.5倍の大きさを有することを特徴とするチップアンテナであって、このことにより、チップアンテナが人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離が離れ、電磁波の人体に与える影響は距離の2乗に反比例するため、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR対策に非常に優れたチップアンテナを実現することができる。
以下、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
まず、チップアンテナの形状、構造について説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの斜視図、図2〜図8は本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図である。
1はチップアンテナ、2は基体、3、4は端子部であり、端子部3は給電部5に接続される端子部であり、端子部4は開放部6に接続される端子部である。5は給電部、6は開放部、7は給電源、8アンテナ部、16は保護膜である。
まず、図1を用いてチップアンテナを構成する各部の詳細について説明する。
まず、基体2について説明する。
基体2はチップアンテナ1の素子を構成する形態を有するものであり、アルミナもしくはアルミナを主成分とするセラミック材料等の絶縁体もしくは誘電体などをプレス加工,押し出し法等を施して形成される。なお、基体2の構成材料としては、フォルステライト、チタン酸マグネシウム系、チタン酸カルシウム系、ジルコニア・スズ・チタン系、チタン酸バリウム系、鉛・カルシウム・チタン系などのセラミック材料を用いてもよく、エポキシ樹脂などの樹脂材料を用いても良い。実施の形態1では、強度や絶縁性或いは加工の容易性の面からアルミナもしくはアルミナを主成分としたセラミック材料が用いられている。更に基体2には全体に銅,銀,金,ニッケル等の導電材料で構成された導電膜15が単層乃至複数積層され、導電性を有する表面が形成される。導電膜15はめっき、蒸着、スパッタ、ペーストなどが用いられる。
また、基体2は角柱であってもよく、円柱であってもよく、三角柱、多角形柱のいずれであってもよく、その角部に面取りが施されていることで、素子の欠けやアンテナ部8を形成するときに、損傷を発生させることを防止することができるメリットがある。ここで、基体2が円柱状の場合には、角部が存在しなくなるので耐衝撃性が高まり、アンテナ部8の形成が容易となるメリットがある。
次に、端子部3、4について説明する。
端子部3、4は、基体2に一対に設けられ、図1などでは基体2の両端にそれぞれ設けられているが、両端ではなく、基体2の途中部分にそれぞれ設けられてもよいものである。また、端子部3、4は基体2と同じ材料や製造工法で形成されてもよく、材料を別途のものを採用してもよいものである。また、導電性のメッキ膜,蒸着膜,スパッタ膜等の薄膜や、銀ペーストなどを塗布して焼き付けなどを行ったものなどの少なくとも一つが用い
られて、導電膜15が施されて、実装基盤に形成された給電部5、開放部6などとの実装が実現され、電気接続も実現される。
なお、端子部3、4と基体2は一体で形成されることで、強度がまし、実装後の耐久性なども向上するものである。
基体2と端子電極を一体成形により形成することで、たわみ強度や落下強度に対して十分な機械的強度を有するチップアンテナ1を容易に実現できる。
また、支持端子を必要とせず、基体2と端子電極を一体成形により形成することから、製造工程を少なくでき、しかもコストの安いチップアンテナ1を提供することができるようになる。
更に、端子部3、4の先端を凹形状にすることで、4端子構造のチップアンテナ1とし、1つの基体2上に複数の給電部5d、5eおよび開放部6d、6eを形成することが可能となる。
また、基体2は図1などに表されるように、その外周が端子部3、4よりも段落ちされていてもよいが、図7に示されるように段落ちのないストレート構造であっても良いものである。
ここで、基体2の外周が段落ちされることで、実装時に基体2がアンテナ実装基板の表面からの距離を持つことが可能となり、特性の劣化を防ぐことが可能になる。このとき段落ちを基体2の一部の面に対してのみ行ってもよく、全面に渡って段落ちさせてもよい。全面に渡って段落ちさせた場合には、実装時に電子基板との接する面を選択する留意が不要となり、実装時のコストを低下させることができる。
なお、チップアンテナ1はλ/4型アンテナであってもよく、λ/2型アンテナであってもよいが、小型化をより促進するためにλ/4型アンテナが用いられることが多く、この場合にはチップアンテナ1の近辺に存在するグランド面に生じるイメージ電流を利用して、送受信利得が確保される。このイメージ電流の利用を促すために、チップアンテナ1の長手方向に垂直な端面を有するグランド面が存在することが好ましい。
次に、給電部5、開放部6、給電源7について説明する。
給電部5、開放部6は、それぞれ、チップアンテナを実装する基板に設けられた実装ランドなどにより形成され、給電部5は給電源7に接続されて、信号電流が供給され、あるいはチップアンテナ1で受信された受信信号が受信されて伝達される。開放部6は中空となっており、この開放部6の存在により、インダクタ成分と容量成分から定まる共振周波数に従って、チップアンテナ1から電磁波が放射されるものである。これらは、半田ランド、金属膜、金属めっき、金属ペーストなどから形成される。
給電源7は、信号電流を給電する。あるいは、受信電流の受信を行う。RF回路などにより形成されており、例えば、RF回路とチップアンテナ1を接続する同軸ケーブルや、銅線、電極パターンなどがある。
次に、アンテナ部8について説明する。
アンテナ部8は基体2上に形成されたスパイラル部により形成される。このスパイラル部によりヘリカル巻線となって、インダクタ成分を発生させる。アンテナ部8は、図2に
示されるとおり、給電部5に接続される端子部3から、次にアンテナ部8、開放部6に接続される端子部4の順で配置されるものである。
なお、アンテナ部8とは、スパイラル部が基体2上に形成されている領域で、スパイラル部の開始から終了までをほぼ含む範囲をさす領域である。
アンテナ部8はそのスパイラル構造により、インダクタ成分を発生させるが、容量成分や抵抗成分なども発生させるものである。
また、アンテナ部8は、基体2の表面に形成された導電膜15をレーザーなどでトリミングしてスパイラル溝が形成されて実現されてもよく、あるいは銅線やアルミ線などの導電線を基体2に巻きつけることで実現されても良い。
なお、アンテナ部8はそのスパイラル部によりインダクタ成分が発生するものであるから、そのスパイラル部の巻き数に依存してインダクタ成分の大きさが決定されるものである。巻き数が多ければインダクタ成分が大きくなり、巻き数が少なければインダクタ成分が小さくなる。共振条件は、インダクタ成分の平方根に反比例して大きさが決まるので、より高周波を実現する場合には、巻き数を少なくし、低周波を実現する場合には、巻き数を多くすれば良い。これはスパイラル部がその巻き形状により電気長が決まることを考慮しても明らかである。
また、アンテナ部8は、基体2上、もしくは基体2内部に設けられた銀、金、銅、アルミ、ニッケルなどの金属、あるいはこれらの合金等からなる導電パターン、もしくは導電線、もしくは金属線のいずれかで形成された導体アンテナ14であってもよく、導体アンテナ14に生じる電界の作用により電波の送信、受信がおこなわれる。
導体アンテナ14は、線状、もしくは膜状、もしくは屈曲状、もしくはメアンダ状のいずれの形状でもよく、ミアンダ状の場合、ミアンダのピッチおよびターン数により共振周波数が定まる。ミアンダピッチが狭い場合は、高周波帯域のアンテナとなり、ミアンダピッチが広い場合は、低周波帯域のアンテナとなる。
また、図6に示されるように、アンテナ部8は基体2上に複数存在してもよいものであり、図6に示されるように、一対の端子部3、4が、先端部において凹形状であることにより、基体2は4端子構造にすることができ、また導電膜15を一対の端子部3、4の先端部における凹んでいる箇所から基体2の中央において長手方向に2分割することにより、一つの基体2上に2つの給電部5d、5e及び開放部6d、6eを形成し、共振周波数の異なる2種類のアンテナを1つの基体2上に形成することができる。あるいは3以上のアンテナ部8が形成されてもよいものである。これにより一つの基体2のチップアンテナ1から複数の共振周波数をもつ、多共振アンテナが実現されるメリットがある。
次に、保護膜16について説明する。保護膜16は図8に示されている。
保護膜16が設けられることで、基体2の導電膜15への損傷やスパイラル部などの損傷を防止することが可能となる。特に運搬時や実装時の衝撃や熱から守ることが可能となる。保護膜16は基体2の表面に塗布される。あるいは電着膜などにより実現される。また、この保護膜16に電波吸収の機能を兼ねさせることで導電膜15等の損傷を防ぐだけでなく、高周波の電波を吸収することが可能となり、携帯電話18のチップアンテナ1により発生する高周波の電波による人体における影響を少なくすることができる。このほかにもチューブ状保護膜により、あらかじめチューブ状をした熱可塑性の保護材料を基体2の周囲を覆って置き、熱収縮作用を利用して、保護膜16を実現しても良い。
保護膜16にはエポキシ樹脂などの樹脂材料が好適に用いられ、基体2の全面を覆ってもよく、あるいは少なくともアンテナ部8のみを覆ってもよい。保護膜16に電波吸収の機能を兼ねさせる場合は、エポキシ樹脂などの樹脂材にフェライト、センダスト等の磁気損失材料を混合させ、高周波の電波を吸収できるようにする。なお、塗布などにより保護膜16が形成されると、アンテナ部8のスパイラル部内部に保護膜16が入り込み、保護膜16が高誘電率の材料であるとアンテナの共振周波数を変動させる恐れがある。このため保護膜16に用いる材料には、低誘電率のものが好ましい。ただし、ある程度保護膜16の誘電率を考慮に入れた上で、アンテナ部8の形状、大きさを設計しておくことで、所望の周波数などのアンテナ特性を得ることができる。
なお、チューブ状保護膜がアンテナ部8を覆って設けられ、スパイラル部に保護膜16が流れ込まなくなる。これにより保護膜16を設けることによるアンテナ特性の変動が生じることはないメリットがある。ここで、保護膜16としては樹脂製でしかも熱収縮性のあるものを選ぶことが好ましい。これは、基体2に保護膜16を被せ、熱処理することでチューブが収縮し、確実に保護膜16を基体2上に形成することができるからである。
また、好ましくは、保護膜16は基体2の段落ちした部分に収納されるように形成されることで、端子部3、4の側面の高さと保護膜16の側面の高さが等しいかそれ以下となるように構成することが好ましい。これにより、電子基板への実装時の作業の容易性が確保されるからである。
次に、本発明のポイントである端子部の突出部と電波吸収部材について説明する。
現在、各国の携帯電話18において局所SAR(Specific Absorption Rate)に対応することが急務となっている。局所SARとは、単位質量の組織に単位時間に吸収されるエネルギー量のことで、人体が高周波を発する携帯電話18から、一定時間にどの程度のエネルギーを受けたのかを判定することができる数値である。携帯電話18において各国で局所SAR値に関して規制がかけられており、日本では、2.0W/kg、アメリカでは、1.6W/kg、ドイツでは、0.6W/kgの規制値となっている。携帯電話18の高周波の電波を人体に与えると、ホットスポット効果により人体の脳の中心が集中的に温められ、人体に悪影響を及ぼすとされている。このことから、携帯電話18において局所SAR規制値をクリアすることが重要な課題となってきている。
この課題を解決する手段として、本発明のポイントである端子部3、4の突出部9について説明する。
基体2に設けられた一対の端子部3、4が、基体2の短手方向に突出した構造になっていて、基体2に設けられたアンテナ部8と実装基板との間に空隙部13を形成する。チップアンテナ1が人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離が離れ、電磁波の人体に与える影響は距離の2乗に反比例することから、高周波の電波が人体に与える影響が少なくなり、局所SAR値を下げることが可能となり、局所SAR問題を解決することができる。また、空隙部13が、基体2の短手方向の高さの0.7倍〜1.5倍の大きさになるように構成した場合、局所SAR値を下げる効果が最大となる。
次に、本発明のポイントである電波吸収部材10について説明する。
電波吸収部材10は、基体2に設けられ、図3(a)では基体2の底部に設けられてい
るが、図3(b)に示されているように基体2のアンテナ部8の底部のみに設けられていてもよく、また、図4に示されるように基体2の底部ではなく、チップアンテナ1を設ける実装基板側に設けられてもよいものであり、更には、基体2の底部とチップアンテナ1を設ける実装基板側との両方に設けられていても良い。電波吸収部材10としては、電磁波防止材や電磁波シールド塗料などがもちいられ、電磁波防止材としては、電磁波を遮断する導電繊維を編み上げた素材等が用いられ、携帯電話18・PHS・電子レンジ等にも使用されている。導電繊維素材の他には、磁気損失材料があり、磁気損失材料としては、フェライト、センダスト、パーマロイ、ケイ素鋼等がもちいられる。
電磁波シールド塗料では、ニッケルを主成分とした電磁波吸収性を発揮する塗料等がもちいられる。
電波吸収部材10は、膜状、もしくは板状、もしくはシート状の金属部材であってもよく、くし型の配列を有する袋状くし型配列導電線路であってもよい。
これらの電波吸収部材10を使用することにより、携帯電話18より発生する高周波電波を吸収し、人体に与える影響を最小限に抑える効果があり、局所SAR規制値をクリアすることができる。
次に、図10、図11を用いて、チップアンテナ1の局所SAR測定結果について説明する。
局所SAR測定装置を図9に示す。測定試験装置は、人と同じ形、同じ水分を持ったファントム17と呼ばれる模型と携帯電話18、スタンド19、局所SAR電界センサー20、ロボット21、およびパソコン22から構成される。今回の測定試験で使用したファントム17は、強化プラスチックの容器に脳組織を模した液体を入れたものであり、ファントム17上面が測定用に開放されている。測定用ロボット21に3軸等方性微小ダイポールの局所SAR電界センサー20を取り付け、液体内部を最小5mmの間隔で走査をおこなって各点の電界強度を測定し、携帯電話18の出力を最大にして局所SAR値の測定をおこなった。
測定アンテナは、1.8GHzのチップアンテナ1を使用し、チップアンテナ1の基体2と実装基板との間の空隙部13の長さを0.5mm、1.0mm、1.5mmと変化させたチップアンテナ1をもちいて局所SAR値の測定をおこなった。
測定結果を図10に示す。図10より、局所SAR値は、基体2と実装基板との間の空隙部13の長さが0.5mmの時に最も高く、空隙部13の長さが長くなるにしたがって局所SAR値が低下していることがわかる。このことにより、チップアンテナ1における基体2と実装基板との間の空隙部13の長さを長くすることで、高周波の電波を発するチップアンテナ1と人体の脳との距離が長くなり、局所SAR値が低下することが判明した。
また、基体2の底面または実装基板面側に電波吸収部材10を設けたチップアンテナ1をもちいて局所SAR値の測定をおこなった。
チップアンテナとしては、基体2と実装基板との間の空隙部13の長さが0.5mmのものをもちい、電波吸収部材10は、電磁波を遮断する導電繊維を編み上げた銀素材のものをもちいた。
測定結果を図11に示す。図11より、電波吸収部材10がないチップアンテナ1では
、局所SAR値が高いが電波吸収部材10を基体2の底面または実装基板面側にもちいることで局所SAR値が低下することが判明した。
以上の結果により、チップアンテナ1の構造を基体2と実装基板との間の空隙部13の長さを大きな構造のチップアンテナ1にすることにより、局所SAR特性の改善が図れる。
また、チップアンテナ1の基体2の底面または実装基板面側に電波吸収部材10を設けることで、局所SAR特性を改善することが可能である。
(実施の形態2)
実施の形態2においては、2以上、すなわち複数のチップアンテナ1を組み合わせて、給電源7に接続された給電部5a、5b、5cおよび開放部6a、6b、6cを有する実装基板に実装されたアンテナモジュールについて説明する。
携帯電話18での800MHz、900MHz、1.8GHz、1.9GHzのそれぞれ、あるいは一部に対応するために、あるいは、無線LANなどでの2.4GHzと5GHzの両方に対応するために、一つの電子機器で多共振を実現する必要がある。このような場合、共振周波数の異なる複数のチップアンテナ1を給電源7に接続された給電部5a、5b、5cと開放部6a、6b、6cを有する実装基板に実装することで多共振を実現させる。
図12、図13は本発明の実施の形態2におけるアンテナモジュールの構成図である。
32a、32bはアンテナモジュール、2a、2b、2cは基体、3a、3b、3cは端子部、4a、4b、4cは端子部、5a、5b、5cは給電部、6a、6b、6cは開放部、7は給電源、8a、8b、8cはアンテナ部であり、図12には共通の給電源7に2つの素子が接続されたアンテナモジュール32aが、図13には共通の給電源7に3つの素子が接続されたアンテナモジュール32bが表されている。
なお、図12、21ではそれぞれチップアンテナ1が2つ、3つの場合が表されているが、4つ以上であってもよく、並列に接続されてもよく、直列に接続されてもよく、二次元平面に配置されてもよく、三次元空間に配置されてもよく、スター型に配置されてもよく、種々の形態が考慮される。
また、共通となる給電部7に接続される形態が表されているが、これ以外であっても、異なる給電源7にそれぞれが接続されたものであってもよいものである。
各部の詳細は、実施の形態1において説明した内容と同様である。
ここで、アンテナ部8a、8b、8cのそれぞれは基体2a、2b、2cのそれぞれにおいて、開放部5a、5b、5cのそれぞれに接続される端子部3a、3b、3cに配置される。同様に給電部6a、6b、6cに接続される端子部4a、4b、4cのそれぞれに配置される。アンテナ部8a、8b、8cは一つの導電膜により、電気的に導通していてもよく、物理的には導通していないが、容量結合していてもよいものである。また、アンテナ部8a、8b、8cは、実施の形態1において説明したとおり、導電膜15をレーザーや砥石などでトリミングして形成されてもよく、銅線などの導電線を巻きつけて形成されたものであってもよい。更には、アンテナ部8a、8b、8cは、基体2上、もしくは基体2内部に設けられた銀、金、銅、アルミ、ニッケルなどの金属、あるいはこれらの合金等からなる導電パターン、もしくは導電線、もしくは金属線のいずれかで形成された
導体アンテナ14であってもよく、導体アンテナ14は、線状、もしくは膜状、もしくは屈曲状、もしくはメアンダ状のいずれの形状でもよく、ミアンダ状の場合、ミアンダのピッチおよびターン数により共振周波数が定まる。ミアンダピッチが狭い場合は、高周波帯域のアンテナとなり、ミアンダピッチが広い場合は、低周波帯域のアンテナとなる。
もちろん、アンテナ部8が1つの基体2上に複数あってもよく、上記のような不可避、あるいは特段大きな影響を及ぼさない傷や溝などが存在してもよいものである。
このように、図12、図13に表されるアンテナモジュール32a、32bにおいても、各チップアンテナ1の基体2に設けられた一対の端子部3a、3b、3c、4a、4b、4cが、基体2の短手方向に突出している構造にすることで、アンテナモジュール32a、32bが人体に対して反対側の面になるようにした場合、アンテナと人体との距離を広げ、局所SAR値を下げることが可能となり、局所SAR問題を解決することができるものである。
また、電波吸収部材10を各チップアンテナ1の基体2の底部に設けることや、基体2の底部ではなく、チップアンテナ1を設ける実装基板側に設けたり、また、基体2の底部とチップアンテナ1を設ける実装基板側との両方に設けることにより、携帯電話18より発生する高周波電波を吸収し、人体に与える影響を最小限に抑える効果があり、局所SAR規制値をクリアすることができる。
以上のように、チップアンテナ1を複数実装したアンテナモジュール32a、32bの場合であっても、各チップアンテナ1を基体2に設けられた一対の端子部3a、3b、3c、4a、4b、4cが、基体2の短手方向に突出している構造にしたり、電波吸収部材10を用いることで局所SAR値の低いアンテナモジュールを実現できる。
しかも、本実施の形態2のアンテナモジュールにより、アンテナの局所SAR値が減少するため、電子機器の局所SAR規制に対応することが可能である。
(実施の形態3)
実施の形態3においては、実施の形態1もしくは実施の形態2で説明したチップアンテナ1、アンテナモジュール32a、32bを電子機器に適用した場合について説明する。
図14は本発明の実施の形態3における電子機器の構成図である。図14に示される電子機器は、ノートブックパソコンや、携帯端末、携帯電話18などであり、実施の形態1や2において説明されたチップアンテナが実装されたアンテナモジュールが組み込まれたものである。
30は電子機器、31は筐体、32はアンテナモジュール、33は実装基板、34は給電源、35は変調部、36は復調部、37は制御部、38は電源である。
筺体31は例えば携帯電話18の筺体であったり、ノートブックパソコンの筺体であったりする。また、図14に示されていない、表示部や、メモリ部、ハードディスクや外部用記憶媒体などが含まれてもよいものである。
変調部35は、送信に用いるアナログデータやデジタルデータを送信可能な状態に変調し、更にアンテナモジュール32に高周波信号電流を供給する。復調部36では、アンテナモジュール32で受信された信号に対して検波や復調が行われ、必要となるアナログデータやデジタルデータが取り出されて、音声、画像、データなどに再生され、図示されていない表示部などに表示される。
復調データについては、必要に応じて誤り検出がなされる場合もある。例えば、巡回符号検査(以下、「CRC」という)やパリティ符号などにより誤り検出がなされる。具体的には、送信側で付されるパリティ符号と、実際に復調されたデータの偶数パリティや奇数パリティなどとの一致を検出する。あるいは、復調されたデータについて生成多項式で除算して、剰余を確認することで検出される。誤りが検出された場合には、データの再送を要求するなどの処理が行われる。
あるいは、ビタビ復号やリードソロモン復号などの誤り訂正も行われ、データの再送要求などが不要となり、受信性能が高まる結果となる。
ここで、送信において必要なパワーアンプ、受信で使うローノイズアンプ、送受信の切り替えスイッチ、ノイズ除去のフィルタや、周波数選択のためのフィルタ、検波回路、ミキサーなどもそれぞれ実装され、それぞれディスクリート素子や、その一部、もしくは全部が集積回路で実現されている。
制御部37は電子機器全体を制御するためのものであり、例えばCPUなどが含まれており、時間制御、同期制御、回路ごとの処理手順制御などが実行される。例えば、CPUで実行されるプログラムにより実行される。電源38はパック電池などが用いられ、内部回路や表示部などに電力が供給される。
ここで、変調部35、復調部36、制御部37などは、ディスクリート素子で構成されてもよく、その一部、若しくは全部が集積化されたICやLSIなどで実現され、小型化や薄型化、低消費電力化が実現されても良い。あるいは、単一、もしくは複数のCPUを用いて、処理の一部、もしくは全部をソフトウェアで処理してもよいものである。
このような電子機器の例である携帯電話18では、800MHz、1.5GHz、2.0GHzとより高周波の電波に対応することが求められているため、高周波の電波が人体に与える影響が高まり、より一層局所SARに対する対策が必要となってきている。
通常、携帯電話18は、携帯電話18の使用時においては、利用者の頭部に接触して使用されることから、高周波の電波を発するチップアンテナ1が頭部に接近し、局所SAR値が高くなり、ホットスポット効果により脳にダメージを与える危険性が高くなる。
このため本発明のチップアンテナ1およびアンテナモジュール32は、基体2に設けられた一対の端子部3、4が、基体2の短手方向に突出していることを特徴とするチップアンテナ1およびアンテナモジュール32であって、基体2に設けられたアンテナ部8と実装基板との間に空隙部13を形成することで、チップアンテナおよびアンテナモジュールが人体に対して反対側の面に実装されるようにした場合、アンテナと人体との距離を広げ、局所SAR値を下げることが可能となる。また、基体2および実装基板の表面に電波吸収部材10を使用することにより、携帯電話18より発生する高周波電波を吸収し、人体に与える影響を最小限に抑える効果がある。
本発明は、基体と、基体に設けられた一対の端子部と、基体の一部に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、一対の端子部は、アンテナ部を介して電気的に接続され、一対の端子部が、基体の短手方向に突出している構成により、アンテナと人体との距離が離れ、高周波の電波が人体に与える影響を少なくし、局所SAR特性の改善を容易に実現することが必要な用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの斜視図 本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図 (a)本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図、(b)本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図 本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図 本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図 本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図 本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図 本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの側面図 局所SAR計測装置図 本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの局所SAR測定図 本発明の実施の形態1におけるチップアンテナの局所SAR測定図 本発明の実施の形態2におけるチップアンテナの構成図 本発明の実施の形態2におけるチップアンテナの構成図 本発明の実施の形態3における電子機器の構成図 従来の技術におけるアンテナの斜視図
符号の説明
1 チップアンテナ
2 基体
3、4、3a、3b、3c、4a、4b、4c 端子部
5、5a、5b、5c、5d、5e 給電部
6、6a、6b、6c、6d、6e 開放部
7 給電源
8、8a、8b、8c アンテナ部
9、9a、9b、9c 突出部
10 電波吸収部材
11 アンテナ部
12 巻線
13 空隙部
14 導体アンテナ
15 導電膜
16 保護膜
17 ファントム
18 携帯電話
19 スタンド
20 局所SAR電界センサー
21 ロボット
22 パソコン
30 電子機器
31 筐体
32、32a、32b アンテナモジュール
33 実装基板
34 給電源
35 変調部
36 復調部
37 制御部
38 電源
100 チップアンテナ
101 開放部
102 給電部
103 支持端子
104 保護膜

Claims (5)

  1. 基体と、
    前記基体と一体に設けられた一対の端子部と、
    前記基体の一部に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、
    前記一対の端子部は、前記アンテナ部を介して電気的に接続され、
    前記一対の端子部が、前記基体の短手方向に突出し、前記端子部の突出している先端面が実装面であり、
    前記端子部と前記アンテナ部双方を覆う導電膜を形成し、前記アンテナ部を覆う前記導電膜トリミングしてスパイラル状の溝を形成したことを特徴とするチップアンテナ。
  2. 基体と、
    前記基体と一体に設けられた一対の端子部と、
    前記基体の一部に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、
    前記一対の端子部は、前記アンテナ部を介して電気的に接続され、
    前記一対の端子部において、実装面と対向する部位が突出し、突出している先端面が実装面であり、
    前記端子部と前記アンテナ部双方を覆う導電膜を形成し、前記アンテナ部を覆う前記導電膜トリミングしてスパイラル状の溝を形成したことを特徴とするチップアンテナ。
  3. 基体と、
    前記基体と一体に設けられた一対の端子部と、
    前記基体の一部に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、
    前記一対の端子部は、前記アンテナ部を介して電気的に接続され、
    前記一対の端子部が、前記基体の短手方向に突出し、前記端子部の突出している先端面が実装面であり、前記一対の端子部は先端部において凹形状になっており、前記基体に形成された導電膜は、前記一対の端子部の先端部における凹んでいる箇所から前記基体の中央を通り長手方向に2分割されていて、前記基体に2種類のアンテナを形成することを特徴とするチップアンテナ。
  4. 基体と、
    前記基体と一体に設けられた一対の端子部と、
    前記基体の一部に設けられたアンテナ部を有するチップアンテナであって、
    前記一対の端子部は、前記アンテナ部を介して電気的に接続され、
    前記一対の端子部において、実装面と対向する部位が突出し、突出している先端面が実装面であり、前記一対の端子部は先端部において凹形状になっており、前記基体に形成された導電膜は、前記一対の端子部の先端部における凹んでいる箇所から前記基体の中央を通り長手方向に2分割されていて、前記基体に2種類のアンテナを形成することを特徴とするチップアンテナ。
  5. 基体と、
    前記基体と一体に設けられた一対の端子部と、
    前記基体の一部に設けられたアンテナを有するチップアンテナであって、
    前記一対の端子部は、前記アンテナ部を介して電気的に接続され、
    前記基体が、前記アンテナ部が設けられた部分が、前記一対の端子部よりも、少なくとも任意の一面において凹んでいる凹部を有し、
    前記端子部と前記アンテナ部双方を覆う導電膜を形成し、前記アンテナ部を覆う前記導電膜トリミングしてスパイラル状の溝を形成したことを特徴とするチップアンテナ。
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